- 英
- deterioration、exacerbation、aggravation、exaggeration、worsen、exacerbate、aggravate、exaggerate、deteriorate
- 関
- 増悪、痴呆、変質、劣化、誇張
WordNet
- become worse or disintegrate; "His mind deteriorated"
- action that makes a problem or a disease (or its symptoms) worse; "the aggravation of her condition resulted from lack of care" (同)exacerbation
- unfriendly behavior that causes anger or resentment (同)irritation, provocation
- an exasperated feeling of annoyance (同)exasperation
- process of changing to an inferior state (同)decline in quality, declension, worsening
- a symptom of reduced quality or strength (同)impairment
- make worse; "This drug aggravates the pain" (同)aggravate, exacerbate, exasperate
- grow worse; "Conditions in the slum worsened" (同)decline
PrepTutorEJDIC
- …‘を'悪化させる;…‘の'品質などを低下させる / 〈人格・品質・価値などが〉悪化する,低下する
- …‘を'『誇張する』,大げさに言う(考える) / 誇張する,大げさに言う
- 悪化,深刻化 / 〈C〉《話》腹立ちの原因
- (価値・質などの)低下,悪化
- …‘を'いっそう悪化させる / いっそう悪化する
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Japanese Journal
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- 客土により造成された枠畑圃場の土壌硬度,保水性および排水性
- 鈴木 伸治,渡邉 文雄,高橋 悟,三井 ともみ,飯塚 圭子,邵 莉
- 東京農業大学農学集報 58(1), 13-20, 2013-06-14
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- NAID 110009579970
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[★]
- ■症例
- 72歳 女性
- 現病歴:胸部の感染症にドキシサイクリンをGPに処方された。関節リウマチに長期間罹患しており、9年間、1日7mgのプレドニゾロンを服用している。関節痛のため時々パラセタモールを服用。GPが測定した血圧は138/82mmHgであった。抗菌薬を服用し始める2日前からはじまって5日間熱っぽく、食欲不振であり、ベットから動けないでいる。水は十分に飲ませている。5日目に傾眠傾向となり、起こすことが困難になったため、救急車で救急部に連れてきた。
- 主訴:傾眠
- 生活歴:単身。退職した娘が世話をするために引っ越してきている。
- 家族歴:なし。
- 身体所見 examination
- 小柄である(50kgと評価された)が、最近になって体重が減少したということはない。体温38.8℃。眠たそうであり、命令には応じる。簡単な質問にしか答えない。全身性に筋緊張低下。局所神経症状無し。脈拍:118/min。血圧:104/68mmHg。頚静脈圧上昇せず。足首に腫脹無し。肺底部にcrackles(ラ音)とwheezes(笛音)を認める。関節にわずかに活動性の炎症と変形が認められる。これは関節リウマチの既往と合う所見である。
- 検査 investigation
- ヘモグロビン:軽度低下。MCV:正常。白血球増多。ナトリウム低下。カリウム正常。尿素上昇。クレアチニン上昇。
- 問題0. □と○に入る言葉を述べよ
- 1) 傾眠とは□□障害に含まれる
- 2) 傾眠とは、刺激を与えなければ□□が低下するが、刺激を与えれば○○する状態である。
- 問題1. 患者に関連する以下の事項のうち何が傾眠と関係あるのだろうか?2つ選べ。
- 1) ドキシサイクリンの副作用
- 2) 関節リウマチの重症化
- 3) プレドニゾロンの服用歴
- 4) パラセタモールの服用歴
- 5) 胸部感染症
- 問題2. 異常な検査所見をどう説明しますか?口頭で述べてください。ぶっちゃけ、やや低血圧であることと、ナトリウム低値が着目点です。腎機能低下は二次的なものです。
- ■意識障害
- 意識障害 (PSY.38)
- 単純な意識障害
- 明識困難状態 < 昏蒙 < 傾眠 < 昏眠 < 昏睡
- ■傾眠
- 昏睡状態の分類の一つ
- ・somnolence
- 放置すれば意識が低下し、眠ったようになるが、刺激で覚醒する。病的な場合にのみ用いられる。(BET.130)
- sleepiness; also, unnatural drowsiness. A depressive mental state commonly caused by encephalitis, encephalomalacia, hepatic encephalopathy, hypoxia and some poisonings, e.g. Filix mas, the male fern.
- (Saunders Comprehensive Veterinary Dictionary, 3 ed. c 2007 Elsevier, Inc. All rights reserved)
- ・drowsiness
- 正常、病的の区別無く眠り込む状態(BET.130)
- a decreased level of consciousness characterized by sleepiness and difficulty in remaining alert but easy arousal by stimuli. It may be caused by a lack of sleep, medications, substance abuse, or a cerebral disorder.
- (Mosby's Medical Dictionary, 8th edition. c 2009, Elsevier.)
- ■意識障害を呈する患者に対してどのような疾患を鑑別に挙げるべきか?
- 1. 脳原発の疾患(一次性)
- a. テント上病変(脳幹の圧迫性病変ないし脳ヘルニアをきたす疾患)
- 1) 脳血管障害:脳出血、脳梗塞
- 2) 硬膜下血腫
- 3) 脳腫瘍:原発性、転移性
- 4) 脳膿瘍
- b. テント下病変(脳幹網様体の障害)
- 1) 脳幹出血、脳幹梗塞、小脳出血、小脳梗塞、脳腫痛、多発性硬化症など
- c. びまん性病変
- 1) くも膜下出血、中枢神経感染症:髄膜炎、脳炎、 播種性血管内凝固症候群など
- 2. 全身疾患に伴う病態(二次性)
- a. 代謝性またはびまん性病変
- 1) ショック:心筋梗塞、大出血など
- 2) 薬物、毒物
- 3) 無酸素ないし低酸素血症
- 4) DIC、全身性感染症:敗血症など
- 5) 肝不全、腎不全、糖尿病性高血糖、重症肝炎、内分泌疾患など
- 6) 低血糖、ビタミンB1欠乏: Wernicke脳症
- 7) 脳振盪、てんかん大発作後
- 8) 酸塩基平衡および電解質異常
- 9) 栄養障害
- 10) 低体温症
- b. 心因性無反応
- 1) ヒステリー、統合失調症
- ■低ナトリウム血症
- 血清ナトリウムが134mEq/L以下の病態。(正常の下限は135mEq/Lとされる)
- ・病因 ICU.525
- 循環血減少性低ナトリウム血症
- 利尿・副腎不全 :尿中Na > 20mEq
- 嘔吐・下痢 :尿中Na < 20mEq
- 等容量性低ナトリウム血症:細胞外液は増加していないが、水の方が多くなった状態。臨床的に浮腫が無い。
- SIADH :尿浸透圧 > 100 mOsm/L
- 心因性多飲症 :尿浸透圧 < 100 mOsm/L
- 循環血増加性低ナトリウム血症:細胞外液にナトリウムと水が増加しており、なおかつ水の方が多い病態
- 腎不全 :尿中Na > 20mEq
- 心不全・肝不全 :尿中Na < 20mEq
- ・症状
- 全身 :無力感、全身倦怠感
- 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐
- 神経 :意識障害(傾眠、昏睡)
- 筋 :痙攣、腱反射低下、筋力低下
- ■アルドステロン
- 1. 腎の接合尿細管と集合管、唾液腺、乳腺、汗腺等に働いてNa+の再吸収を促進し、K+の排出(分泌)を促進する (SP.791,792 によれば、腎接合尿細管を含む)
- 2. 腎集合管でH+の排出(分泌)を促進する。
- Na+/K+-ATPase活性↑@遠位尿細管・皮質集合管 → 管腔側K↑ → K再吸収/H+分泌 (QB CBT vol2 p.360)
- ■副腎皮質球状層から分泌されるアルドステロンの分泌制御
- 1. レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系
- 2. 血清カリウム濃度上昇
- 3. ACTH(寄与は小さい)
- ■低アルドステロン症の症状と臨床検査
- 症状
- 脱水、低血圧、代謝性アシドーシス
- 検査
- 低ナトリウム血症、高カリウム血症
- 尿中ナトリウム高値、尿中カリウム低値
- 血中HCO3-低下
- ■起こっていることは何か?
- ステロイドの突然の中断による急性の副腎不全。特に低アルドステロン症が前面に出た病態。
- 副腎不全の原因(病期による分類)(BPT.793)
- 急性:ウォーターハウス・フリーデリクセン症候群、長期コルチコイド療法の突然の中断、慢性副腎不全患者へのストレス
- 慢性:(major)自己免疫性副腎炎、結核、後天性免疫不全症候群、転移性疾患(metastatic disease)
- (minor)全身性アミロイドーシス、真菌感染、ヘモクロマトーシス、サルコイドーシス
- 症状:
- グルココルチコイドの欠乏 :易疲労感、食欲不振、悪心・嘔吐、体重減少、脱力、嗜眠、低血圧
- ミネラルコルチコイドの欠乏:低血圧、低Na血症、高K血症、味覚の変化(塩分の故意食事を好むようになる)
- ■答え
- (第一パラグラフ)診断とその根拠
- ・二次性急性低アルドステロン症 secondary acute aldosteronism
- ・病因:本症例では、長期にわたるステロイドホルモンの使用により視床下部-下垂体-副腎軸の不全を来した。ステロイドホルモンを長期に使用している状態でステロイドホルモンの需要が高まったとき(感染、外傷(手術))、あるいは嘔吐などで経口ステロイドを服用できないときに起こる。
- ・症状:本症例では傾眠と低血圧として症状が現れている。
- (第二パラグラフ)
- ・本疾患の低ナトリウム血症の解釈 → (1)ナトリウム摂取の低下、(2)水分摂取による希釈
- ・視床下部-下垂体-副腎軸は障害を受けておらずナトリウムを補充する治療をすべき。
- ・一次性急性低アルドステロン症(addisonian crisis)では、鉱質コルチコイドと糖質コルチコイドの分泌不全がおこり、低ナトリウム血症と高カリウム血症を来す。
- ・二次性急性低アルドステロン症はしばしば間違ってaddisonian crisisと呼ばれる。
- (第三パラグラフ)
- ・感染の拡散も考慮すべき;一次部位が脳で髄膜炎か脳膿瘍を伴っている、あるいは局所的に肺膿瘍あるいは膿胸を起こしている。
- ・高齢とステロイドの服用ということで免疫力がある程度低下している。
- ・ステロイドの量が多いかもしれない。
- (第四パラグラフ)
- ・治療はすぐに経験的治療であるヒドロコルチゾンと生理食塩水の輸液を行う。
- ・患者は(治療に?)反応し、5時間以内に意識レベルは正常となった。そして血圧は上昇し136/78mmHgとなった。胸部X線では両側の肺に肺炎に一致する陰影が見られたが、それ以外に異常は認められなかった。
- ■KEY POINTS
- ・二次性低アルドステロン症はmedical emergency(医学的な緊急事態)である、すぐに経験的治療を行うことが求められる。
- ・長期にわたりステロイドを投与されている患者では、以下の時にステロイドを増量すべき;別の疾患を発症したとき。嘔吐を反復する場合には全身投与に切り替える。
- ■低アルドステロン症ってなによ
- http://enotes.tripod.com/hypoaldosteronism.htm
- ・時々、低アルドステロン症は副腎不全の唯一の、あるいは支配的な徴候である
- ・アルドステロンの生合成の障害 → まれ
- ・アルドステロン生合成の部分的欠損 → 21-ヒドロキシラーゼ欠損による先天性副腎皮質過形成の症状としての低アルドステロン症
- ▲特発性低アルドステロン症 idiopathic hypoaldosteronism
- 症状:高カリウム血症に続発する心ブロック、顕著な低ナトリウム血症の有無を問わず血液量不足に続発する体位性低血圧。
- 検査:血清アルドステロン低値。尿中アルドステロン低値。血清レニン高値。
- ▲低レニン低アルドステロン症
- 特発性低アルドステロン症より一般的な低アルドステロン症
- 疫学:45歳以上の慢性腎臓病。
- 病因:
- ・腎臓病患者において腎臓の間質、尿細管に障害が存在 → レニン分泌能が低下。
- ・レニン分泌が低下する原因は分からないけど傍糸球体装置における障害が常に寄与している。
- ・NSAIDによるプログラスタンジン欠乏は、可逆的な低レニン低アルドステロン症の原因である。SP.793によればレニン分泌刺激 → Na+再吸収を亢進 だそうな。
- ・ヘパリン、カルシウムチャネルブロッカー、βブロッカーも原因となる。
- 症状:
- ・腎臓の障害が原因の低レニン低アルドステロン症患者では糖尿病が一般的みられる所見である。
- ・顕著な特徴は、慢性的で著明な高カリウム血症である。これは高血糖で突然に悪化する。???
- ・高Cl性代謝性アシドーシス+正常or低ナトリウム血症が常に存在
- 増悪因子:ナトリウム制限
- 検査:高カリウム血症、体液量の減少、かつ低ナトリウム血症が存在しているにもかかわらず低レニンであることが特徴的。
[★]
- ☆case59 尿中の血液
- 52歳 ビジネスマン
- 顕微鏡的血尿のため泌尿器科医に紹介があった。
- 主訴:顕微鏡的血尿
- 現病歴:6ヶ月前、new jofのためのisurance medicalで血尿を指摘された。以来、家庭医に2回血尿指摘された。以前の尿検査は正常だった。一度も顕微鏡は指摘されたことが無く、泌尿器系の症状もなかった。顕微鏡的血尿であることを除けば健康である。視覚、聴覚に問題なし。タバコ1日30本、アルコール35 unit/week(缶ビール(350ml)20本/週)
- 既往歴:特記無し。
- 家族歴:特記無し。腎臓病の家族歴無し
- ・身体所見
- 栄養状態良く体調はよい。心拍:72/分、整。血圧:146/102 mmHg。心血管系、呼吸器系、腹部、神経学所見:異常なし。眼底鏡でarteriovenous nippingを認める。
- ・検査
- (血液生化学)
- 上昇:尿素、クレアチニン、γ-GTP
-
- (尿検査)
- 蛋白:++。血尿:++。赤血球:>100 red cells
- 24時間尿蛋白:1.2g; 正常値 <200mg/24hr
- (その他)
- ECG:左室拡大。腎超音波検査:大きさは正常
- (第一パラグラフ)
- ・顕微鏡的血尿の原因は腎臓と尿路系のものがある(ex.前立腺病変、結石)。
- ・顕微鏡的血尿 + 高度のタンパク尿 + 高血圧 + 腎障害 = 慢性糸球体腎炎の病態
- ・γ-GTP高値はアルコールの過剰摂取による肝臓病であることに適合する
- ・男性で推奨されるアルコール摂取の上限は、28unit/週 ()
- (第二パラグラフ)IgA腎症
- ・IgA腎症は先進国における一般的な糸球体腎炎。メサンギウム領域におけるIgAの蓄積が特徴的
- ・患者はしばしば、上気道感染と同時におこる顕微鏡血尿のエピソードがある
- ・IgA腎症は多くは特発性だけど、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病(Henoch-Schonlein purpura)とアルコール性肝硬変(alcoholic cirrhosis)と関連するのが普通である。
- ・IgA腎症の患者の20%は20年の経過で末期腎不全(end-stage renal failure)に陥る。
- (第三パラグラフ)基底膜病・アルポート症候群
- ・菲薄基底膜病はisolated microscopic hematuria、minimal proteinuria及び正常腎機能(悪化しない)をしめす家族性の疾患である。
- ・電顕的にはびまん性の糸球体基底膜の菲薄化が見られる(300-400nm -> 150-225nm)
- ・アルポート症候群は進行性糸球体病態であり、聴覚消失と視覚異常と関連している。ふつうX連鎖優性遺伝で、男性がひどく影響を受ける。
- (第四パラグラフ)What further incestigations would you organize?
- ・腎生検
- ・age>50: 尿細胞診、前立腺特異抗原、膀胱鏡 → 除外診断のため(膀胱・前立腺病変)
- ・肝超音波検査が必要で、肝生検を考慮するべき。
- (第五パラグラフ)What advice would you give this patient
- ・指導:禁酒、血圧のコントロール
- ・経過観察:透析、腎移植に移行しうるため
- ・血清/血漿クレアチニン:これはGFRが50%減らないと上昇しない → この症例では軽度のクレアチニンの上昇は腎機能は正常の腎機能の40%であることを示す。
- ・治療:免疫抑制薬がIgA腎症の大部分で透析導入を遅らせるという証拠はない
- ■KEYPOINT
- ・50歳以下の血尿のみを訴える患者はまず腎臓専門医に紹介すべき。
- ・50歳以上の血尿のみを訴える患者は、膀胱や前立腺の疾患を除外するためにまず泌尿器科医に紹介すべき
- ・血清/血漿クレアチニンのわずかな上昇は腎機能の大きな喪失を示している。
- ・大量のアルコール摂取による肝障害は明らかな徴候なく起こるかもしれない。
- ■もっとも一般的な顕微鏡的血尿をきたす糸球体による原因
- IgA腎症
- 菲薄基底膜病(thin basement membrane disease)
- アルポート症候群(XR)
- ■高血圧の病理的帰結 HIM.1552
- ・高血圧が生み出すリスクファクター:粥状硬化症
- ・高血圧が悪化因子?(predisposing factor)となる疾患:心不全、冠動脈疾患、梗塞、腎臓病、末梢動脈疾患
- 心臓:高血圧性心疾患は高血圧に対する機能的・構造的適応 → 左心室肥大、拡張期機能不全(diastolic dysfunction)、うっ血性心不全、血行異常(冠状動脈の粥状硬化・微小血管障害による)、不整脈
- 左心室肥大(1遺伝的要因と血行動態要因による) → ↑リスク:冠動脈心疾患、梗塞、慢性心不全、突然死
- 拡張期機能不全:(左心室壁が肥厚して拡張期に十分拡張できないという意味での機能不全(written by s))
- 脳:(高血圧は脳梗塞と脳出血のリスクファクター)
- ・認知症(脳梗塞による)
- ・高血圧脳症(autoreguration(50-150mmHg)が傷害され、重度の頭痛、悪心・嘔吐、巣状神経徴候(focal neurologic sign)、精神状態の変調をきたす)
- 腎臓:高血圧は腎障害と末期腎臓病のリスクファクター。
- ・腎臓における粥状硬化性の高血圧に関連した血管損傷は、最初に糸球体の前の細動脈に及ぶ。これにより糸球体と糸球体の後の構造に虚血性の変化を起こす。
- ・糸球体の損傷は糸球体の高灌流による糸球体毛細血管の損傷の結果かもしれない。
- ・糸球体の病理は糸球体硬化症を呈し、そして尿細管は虚血により萎縮する。
- 末梢動脈:長期にわたって持続する高血圧により、下肢の動脈を狭窄させる → 跛行
- 網膜:交差現象(http://www.1stretinalscreen.com/ra_DR_NonDR.asp )
- AV nipping is indicative of hypertension and describes the changes which occur at arteriovenous crossings in the retina where an artery crosses a vein. In patients with hypertension and associated arteriolosclerosis (narrowing of the artery) the artery applies increased pressure on the vein at the point where it passes over the top of the vein.
- ■顕微鏡的血尿
- 血尿のうち、肉眼的には血尿ではないが、尿沈渣で400倍毎視野1個以上の赤血球を認める場合をいう。 しかしそれでは再現性に乏しいので、一般的には5個以上の赤血球を認める場合を顕微鏡的血尿といい病的意義をもつ。
- ■glossary
- modest adj. 謙虚な。慎み深い、控えめな、遠慮がちの。(主に女性が)しとやかにした、ひどく上品な。質素な、地味な。適度の、穏当な。大きくない、ささやかな。
[★]
- ☆case14 複視
- ■glossary
- diplopia n. 複視
- 筋力低下、筋無力、筋脱力 muscle weakness, muscular weakness
- sunken
- vt. sinkのpp.
- adj.
- 沈没した、沈んだ、水中の
- 沈下した、一段低いところにある
- 落ち込んだ、くぼんだ
- 3,4-ジアミノピリジン 3,4-diaminopyridine 3,4-DAP K+チャネル阻害薬;ランバート・イートン筋無力症治療
- ■症例
- 43-year-old woman
- cheif complaint: diplopia
- present history: diplopia and holding her head up ; more marked in the evenings, for the last 3 months. difficulty of chewing. voice has become quieter. weight loss (3kg / 6months). non-smoker. drinks about 15 units/week. no regular medication.
- past history: no significant previous medical illnesses.
- family history: lives with her husband and three children.
- ・診察 examination
- looks well.
- organ systems: normal; cardiovascular, respiratory, and abdominal systems.
- muscle power; grossly normal. decrease after testing a movement repetitively.
- motor function: normal; tone, coordination, reflexes and sensation.
- bilateral ptosis. exacerbated by prolonged upward gaze
- eye: normal; pupillary reflexes, eye movements, and funduscopy
- ■答え
- diagnosis: myathenia gravis
- differential diagnoses:
- CASES
- 上位and/or下位運動ニューロン motor neurone disease 運動ニューロン疾患:線維束性攣縮。進行例では筋力低下
- 筋 muscular dystrophy 筋ジストロフィー:ある種の筋肉が選択的に筋力低下する。家族歴がある。
- 筋 dystrophia myotonica 強直性筋ジストロフィー:咬筋、側頭筋、胸鎖乳突筋の筋萎縮、四肢遠位端の筋萎縮。顔貌が特徴的(前頭部脱毛、無表情、窪んだ頬)。家族歴ある。筋電図が診断に有用(急降下爆撃音)。
- 筋 polymyositis 多発筋炎:普通は皮疹と関節痛が出現。CKが上昇。筋生検が診断に有用
- 筋 myopathy ミオパチー:甲状腺中毒性ミオパチー、甲状腺機能低下症によるミオパチー、クッシング症候群によるミオパチー、アルコール性のミオパチー
- 神経筋接合部? non-metastatic associations of malignancy (paraneoplastic syndrome(傍腫瘍性症候群 = 腫瘍随伴症候群)のこと):胸腺腫の症例の10%に重症筋無力症がみられる。ランバート・イートン筋無力症症候群は小細胞癌と関連がある。
- HIM.2674
- Treatment with penicillamine (used for scleroderma or rheumatoid arthritis) may result in true autoimmune MG, but the weakness is usually mild, and recovery occurs within weeks or months after discontinuing its use.
- 重症筋無力症の誘発:ペニシラミン(強皮症や関節リウマチの治療に用いられる)。
- mildだし、薬剤の中断で改善する。
- Aminoglycoside antibiotics or procainamide can cause exacerbation of weakness in myasthenic patients; very large doses can cause neuromuscular weakness in normal individuals.
- 重症筋無力症の悪化:アミドグリコシド系抗菌薬、プロカインアミド
- MGの患者の筋脱力が悪化する。
- ■参考文献
- HIM = Harrison's Principles of Internal Medicine 17th Edition
- CASES = 100 Cases in Clinical Medicine Second edition
- IMD = 内科診断学第2版
[★]
- ☆case13 手の筋力の低下
- ■glossary
- brisk adj. (人・態度が)活発な、元気のよい、きびきびした。ぶっきらぼうな、素っ気ない。(商売が)活況の(⇔dull)。小気味のよい、(大気など)爽快な、気持ちのよい。(味などが)ピリッとする。鋭い。(飲料が)盛んに泡立つ
- dysarthria n. difficulty in articulating words due to disease of the central nervous system 構音障害
- dysphasia n. loss of or deficiency in the power to use or understand language as a result of injury to or disease of the brain 失語症、言語障害
- multidisciplinary adj. 集学的な
- gastrostomy 胃瘻造設術
- feeding gastrostomy n. Surgery A procedure in which an opening is created in the anterior wall of the stomach to allow suction decompression and improved respiratory function by eliminating the need for a nasogastric feeding tube
- ■症例
- 67歳、男性 元大学講師(retired university lecturer)
- 主訴:左手の筋力低下と筋萎縮
- 現病歴:左手を使った労作後に左手の筋力が低下する(例えば、ドライバーを使った後など)。前腕の筋に疝痛をみとめる。発話はわずかに流暢であり(slight slurred)、水を飲んだあとで窒息しだす。服用薬はシンバスタチン、アスピリン、アテノロール。喫煙はしない。飲酒は週にワインのボトルを1本あける。
- 既往歴:高血圧が15年間続いている。3年前に心筋梗塞。
- 家族歴:妻と暮らしている。大きくなった2人の子供がいる。
- ・診察 examination
- 血圧:146/88 mmHg。心血管系、呼吸器系、腹部に異常を認めない。上肢に萎縮を認める。特に左手に著しい萎縮を認める。両側の上腕の筋にいくらか線維性筋攣縮を認める。筋力は左で全般的に低下(globaly reduced)、右手でわずかに低下。筋緊張は正常。上腕二頭筋反射・上腕三頭筋反射は両側ともに活発に認められる(brisk)。感覚喪失(sensory loss)は認めない。わずかに構音障害を認める
- ■キーワード&着目するポイント
- 筋萎縮、線維性筋攣縮、感覚喪失なし
- ■解説
- (第1パラグラフ) 疫学
- ・この男は運動ニューロン疾患。
- ・この疾患は原因不明の疾患で、脊髄、脳神経核、運動皮質に影響を及ぼす。
- ・この病気は普通50-70歳で出現する。
- (第2パラグラフ) 症状
- ・筋力低下と筋萎縮は一側の手か腕にあらわれるのが一般的 ← 両側性でないということか。
- ・筋力低下は運動後に最も顕著に表れる
- ・前腕の疝痛は疾患の初期に一般的である。
- ・患者は下肢の筋力低下あるいは構音障害や言語障害を訴えてやってくることがある。
- ・この病態の特徴的な生理的徴候は線維性攣縮(筋束の不規則で早い収縮。下位運動ニューロンの障害を示唆) → 下肢の運動ニューロン損傷による筋肉の脱神経が原因
- ・反射は著明 → 皮質運動ニューロンの喪失による。
- ・感覚喪失はない
- (第3パラグラフ) 鑑別
- ・進行例では診断は容易だが、初期ではmore problematic。
- ・疲労で悪化する四肢の筋力低下は「重症筋無力症」と混乱する。
- ・老人における失語症と構音障害の原因は、「脳血管障害による偽性球麻痺」であることがより一般的。
- ・上肢に感覚障害を伴わない筋萎縮、線維束攣縮を呈する他の疾患として「頚髄症」がある。
- ・「外傷」や「心尖部肺癌(パンコースト腫瘍)」による腕神経叢の損傷で腕に症状があらわれるかもしれない。
- ・末梢運動神経優位のニューロパチーは対側性の筋力低下と反射の低下というパターンを起こす。 ← ?
- (第4パラグラフ) 症状・経過
- ・運動ニューロン疾患は進行性で不治の病態
- ・足の痙性麻痺を発現する傾向がある
- ・球麻痺は失語症と構音障害を起こす
- ・肛門括約筋は普通影響を受けない
- ・知能は一般的に影響を受けない
- (第5パラグラフ) 治療・管理
- ・この病態に対して治癒的な治療法はない
- ・発症から平均生存期間は2-4年
- ・医師は診断と予後について患者と家族に説明しなければならない。
- ・集学的なチームはサポートを提供しなければいけない。
- ・病気が進行して発話が悪くなったとき、コンピュータの使用で会話は補助されうる。
- ・feeding gastrostomyは十分なカロリーの摂取を可能にするために必要かもしれない。
- ・非侵襲的な呼吸器は呼吸不全を補助するために使われうる
- ・普通、気管支肺炎で死亡する
- ■運動ニューロン疾患とは?
- 運動ニューロン疾患 motor neuron disease MND
- ■参考文献
- HIM = Harrison's Principles of Internal Medicine 17th Edition
- CASES = 100 Cases in Clinical Medicine Second edition
- IMD = 内科診断学第2版
[★]
- 英
- carvedilol
- 商
- アーチスト、アテノート、アニスト、アーチワン, Coreg
- 関
- β受容体遮断薬
- 非選択的β遮断薬
- α1遮断作用。β遮断作用。
- α作用はわずからしい
- β遮断薬による脂質代謝への悪影響が少ない ←? (一般的にはβ2受容体遮断によりインスリン分泌低下。 β受容体遮断薬)
- 高血圧症(本態性高血圧症、腎実質性高血圧症)、狭心症
禁忌
- アーチスト
添付文書
- アーチスト錠1.25mg/アーチスト錠2.5mg/アーチスト錠10mg/アーチスト錠20mg
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2149032F1021_2_04/2149032F1021_2_04?view=body
[★]
- 英
- disease progression
- 関
- 疾患進行、病勢進行
[★]
- 英
- myasthenic crisis, MC
- 同
- 筋無力症クリーゼ
[★]
- 英
- full-blown
- 関
- 末期、満開