- 英
- β-blocker, beta-blocker, beta-antagonist, β-adrenoceptor blocking agent, β-adrenergic blocking agent, beta-adrenergic blocking agent, beta-adrenergic blocker, beta-adrenergic antagonist, beta-adrenergic receptor antagonist, β adrenergic receptor blocker, β adrenergic receptor antagonists
- 同
- β遮断薬、β阻害薬、βアドレナリン遮断薬、βアドレナリン拮抗薬、アドレナリンβ受容体拮抗薬、βブロッカー、βアドレナリン受容体遮断薬
- 関
- アドレナリン受容体
β受容体遮断薬
適応
禁忌および慎重投与
YN.C-57
- 平滑筋拡張が求められる病態、酸素供給を減らせない病態では使ってはいけないということ?
注意
- 突然休薬すると離脱症候群として、狭心症や高血圧発作が生じることがある(高血圧治療ガイドライン2009)。
- β2受容体遮断作用のある薬剤では、β2受容体を介した膵臓のインスリン分泌促進作用がブロックされる(アドレナリン受容体#アドレナリン受容体)ので、糖尿病患者に投与する場合には注意が必要、らしい。
各論
慢性心不全
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/04/12 13:32:32」(JST)
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交感神経β受容体遮断薬(こうかんしんけいベータじゅようたいしゃだんやく、英 beta-adrenergic blocking agent; beta blocker)とは交感神経のアドレナリン受容体のうち、β受容体のみに遮断作用を示す薬剤のこと。β遮断薬(ベータしゃだんやく)、βブロッカーなどとも呼ばれる。臨床的には降圧薬や労作性狭心症患者の狭心症状予防、不整脈(心房細動、洞性頻脈、期外収縮時の心拍数低下)、心不全患者の心機能改善や突然死亡、心筋梗塞の心保護(予後改善)などの循環器疾患に対して用いられる。
目次
- 1 β受容体遮断薬の特性
- 2 β受容体遮断薬
- 3 臨床適応
- 4 副作用
- 5 その他
- 6 参考文献
- 7 脚注
- 8 関連項目
β受容体遮断薬の特性
β受容体遮断薬を分類するパラメータは多いが、特に重要なパラメータとしてはβ1選択性、内因性交感神経刺激作用(Intrinsic Sympathomimetic Activity,ISA)、α遮断作用の有無、効果の持続時間、脂溶性、水溶性の差などである。β2受容体選択的遮断薬は臨床で用いられていない。
- 内因性交感神経刺激作用(ISA)
- β遮断薬の中には単に受容体を遮断するのみではなく、β受容体を刺激する作用も有するものが存在する。これらの作用は矛盾するようであるが、ISA(+)の薬物がβ受容体を刺激するか遮断するかは状況により異なる。つまり、内因性カテコールアミンやアドレナリンβ刺激薬の存在下においてこれらの薬物はβ遮断薬として働くが、非存在下においてはむしろ受容体を刺激する。部分作動薬と考えると非常にわかりやすい。
- 高齢者などにはISA活性を持つ薬物の方が負担が少なく好ましいとされているが、狭心症の患者においてはISA(+)の薬物はむしろ心臓に対する負荷を大きくするため予後改善効果が弱く望ましくない。
また、心筋梗塞患者の再発防止効果(二次予防)が乏しくガイドラインなどでは推奨されていない。 ISAの選択の意義としてはβ受容体遮断薬の副作用の軽減であるが、近年はISAを持つ薬物を避ける傾向がある。
- β1選択性
- 非選択的にβ受容体を遮断するとβ2遮断の結果、血管拡張が抑制され後負荷が増加し、また気管支喘息を誘発したり糖・脂質代謝に悪影響を及ぼす可能性がある。β1選択性のある遮断薬でもわずかにβ2遮断効果があるため、どちらにせよ気管支喘息の患者には慎重投与となるが、気道抵抗の上昇した高齢者やCOPD患者などではβ1選択性はリスクを軽減すると考えられている。
- α遮断作用
- β遮断薬は相対的なα刺激の亢進で末梢血管抵抗を上昇させることがある、αβ遮断薬ならばそれを防ぐことができると考えられている。すなわち糖尿病などの脂質プロファイルや、末梢循環の改善には有用とのデータや考え方がある。
ただし、起立性低血圧(立ち上がった時の脳血流低下による「めまい」)が発生することがあり注意する。
- 効果の持続時間
- 高血圧、狭心症、不整脈や心不全患者では長時間作用型の薬物が投与回数が少なく望ましい。抗不整脈薬としては頓用で用いるには作用発現が早く、短期作用型のプロプラノール(インデラル)が扱いやすい。
- 脂溶性と水溶性
- 脂溶性のβ遮断薬は脳に移行し中枢性の副作用(悪夢、インポテンツ、うつ病など)を起こすリスクが高いため注意が必要である。
- ただし、近年の研究では、β遮断薬の心保護効果(死亡抑制、心血管イベント防止)は脂溶性のβ遮断薬でないと得られないとの報告があり、欧州の心不全や心筋梗塞ガイドラインや、本邦でも最新(2011年)の心筋梗塞二次予防ガイドラインでも脂溶性β遮断薬が推奨されている。
- 膜安定化作用
- 膜安定化作用(Membrane Stabilizing Activity,MSA)とは細胞内へのNa+の流入を阻害する作用のことである。キニジン様作用及び局所麻酔作用とも呼ばれる。膜安定化作用はβ遮断薬の抗不整脈作用に重要と考えられていたが、β遮断薬の抗不整脈作用は膜安定化作用によるものではなく、また臨床用量では膜安定化作用が期待できないことから臨床上は意味のない分類と考えられている。
β受容体遮断薬
コンセンサスを得られているβ遮断薬の使い分けは殆ど存在せず、上記特性を踏まえて個々の症例に合わせて処方されていく。 高血圧の第二選択薬、労作性狭心症、頻脈性不整脈にはテノーミンやメインテートなど1日1回で良いことからよく用いられる。 心不全や心筋梗塞患者後には、アーチストは1日2回やメインテートを1日1回投与で少量(通常量の1/8量)から使用される。 アーチストやメインテートは、基礎・動物実験で抗酸化作用も報告されているが、臨床での抗酸化作用のデータは両剤とも乏しい。 動悸に対する頓用としてはインデラルが、また1日2回投与を行う場合はセロケン、高血圧や心房細動患者の心拍数コントロール薬としてはメインテート、心不全患者にはアーチストが用いられることが多いが、これらは地域、施設によって傾向が大きく異なる。
分類 |
一般名 |
商品名 |
一日投与量 |
脂溶性/水溶性 |
β1非選択性、ISA(+) |
ボピンドロール(Bopindolol) |
サンドノーム |
1~2mg分1 |
脂溶性 |
ピンドロール(Pindolol) |
カルビスケンR |
20mg分1 |
チモロール(Timolol) |
|
|
|
ジクロロイソプレナリン(Dicholoroisoprenaline) |
|
|
|
アルプレノロール(Alprenolol) |
|
|
|
カルテオロール(Carteolol) |
ミケラン |
10~20mg分2 |
水溶性 |
インデノロール(Indenolol) |
|
|
|
ブニトロロール(Bunitrolol) |
|
|
|
ペンブトロール(Penbutolol) |
ベータプレシン |
|
|
β1非選択性、ISA(-) |
プロプラノロール(Propranolol) |
インデラル |
30~60mg分3 |
脂溶性 |
ナドロール(Nadolol) |
ナディック |
30~60mg分1 |
水溶性 |
ニプラジロール(Nipradilol) |
ハイパジール |
6~12mg分1 |
チリソロール(Tilisolol) |
セレカル |
|
|
β1選択性、ISA(+) |
アセブトロール(Acebutolol) |
アセタノール |
200~400mg分2 |
脂溶性 |
セリプロロール(Celiprolol)) |
セレクトール |
100~400mg分1 |
|
β1選択性、ISA(-) |
メトプロロール(Metoprolol) |
セロケン |
40~80mg分2 |
脂溶性 |
ロプレソール |
アテノロール(Atenolol) |
テノーミン |
25~50mg分1(最大100mg) |
水溶性 |
ビソプロロール(Bisoprolol) |
メインテート |
5mg分1,AF2.5mg,HF0.625~5㎎ |
脂溶性 |
ベタキソロール(Betaxolol) |
ケルロング |
5~10mg分1 |
プラクトロール(Practolol) |
|
|
|
ベバントロール(Bevantolol) |
|
|
|
β2受容体選択的遮断薬 |
ブトキサミン(Butoxamine) |
市販薬なし |
|
|
αβ非選択性遮断薬ISA(-) |
カルベジロール(Carvedilol) |
アーチスト |
10~20mg分1、HF2.5~20㎎分2 |
脂溶性 |
アモスラロール(Amosulalol) |
ローガン |
20~40mg分2 |
水溶性 |
アロチノロール(Arotinolol) |
アルマール |
10~20mg分2 |
ラベタロール(Labetalol) |
トランデート |
150mg分3 |
|
臨床適応
選択的及び非選択的なβ1受容体遮断薬の適応について下記に示した。なお、β2受容体選択的遮断薬は臨床で用いられていない。
- 本態性高血圧
- 上室性期外収縮
- 心室性期外収縮
- 頻拍性心房細動:メインテート(2013年6月適応追加)
- 慢性心不全(肺うっ血の無い患者):カルベジロール(2002年10月適応追加)、メインテート(2011年5月適応追加)
副作用
- 全てのβ遮断薬に共通して起こるもの
- 心機能低下、低血圧、洞機能不全、房室ブロック、消化器症状、離脱症状、離脱症候群などは起こるリスクが高い。
- また冠痙縮の悪化に関しては明らかなエビデンスが存在しないため、どのβ遮断薬を用いても起こると考えた方が無難である。冠スパズムの可能性があればCa拮抗薬を併用することが多い。離脱症候群はβ遮断薬の長期投与によって受容体のアップレギュレーションが認められ急に中止した際に著明な血圧の上昇や虚血症状、不整脈が増悪することである。
- 非β1選択性の場合
- β2遮断効果による副作用である。気管支喘息の悪化、低血糖、閉塞性動脈硬化の増悪、末梢循環障害、トリグリセリドの上昇、HDL-Cの低下などが知られている。気管支喘息は診断基準が存在しないために悩ましいことがある。呼吸機能検査で改善率を調べることで気道過敏性を調べるといったことも参考になる。高齢者は老化現象でスパイロメトリーが閉塞性パターンとなるため、喘息の診断は難しくなる。
- 脂溶性β遮断薬の場合
- 悪夢、インポテンツ、うつ病など精神症状が認められることがある。ただし、水溶性β遮断薬(テノーミン)でも発生するので注意が必要である。
その他
- 精神科の領域で、うつ病や双極性障害などの治療に際し、脳神経の薬にありがちな副作用である手の震えが認められる場合、副作用止めの目的で処方されることがある。
- クラシック音楽の奏者が演奏前に緊張からくる手の震えを抑えるために服用する事がある。[1]
参考文献
- 循環器内科ゴールデンハンドブック ISBN 9784524243860
- 循環器治療薬ファイル ISBN 4895922952
- 心筋梗塞二次予防に関するガイドライン(2011年改訂版)http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_ogawah_h.pdf
- 高血圧治療ガイドライン(2009年改訂版) http://www.jpnsh.org/manuscript080920.html
- 高血圧患者に対するatenolol投与: 賢い選択か? http://minds.jcqhc.or.jp/n/med/6/med0019/S0023225 (Minds医療情報サービス)
- 慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版) http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_matsuzaki_d.pdf
脚注
- ^ Better Playing Through ChemistryNY Times
関連項目
薬理学:医薬品の分類 |
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消化器/代謝(A) |
胃酸中和剤(制酸薬、H2ブロッカー、プロトンポンプ阻害薬) • 制吐薬 • 瀉下薬 • 止瀉薬/止痢薬 • 抗肥満薬 • 血糖降下薬 • ビタミン • ミネラル
|
|
血液、血液生成器官(B) |
抗血栓薬(抗血小板剤、抗凝固薬、血栓溶解薬) • 抗出血(血小板、凝固・線溶系、抗線維素溶解性)
|
|
循環器系(C) |
心臓療法/狭心症治療薬(強心配糖体、抗不整脈薬、強心剤) • 高血圧治療薬 • 利尿薬 • 血管拡張薬 • 交感神経β受容体遮断薬 • カルシウム拮抗剤 • レニン-アンジオテンシン系(ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬) • 脂質降下薬(スタチン、フィブラート、胆汁酸捕捉因子)
|
|
皮膚(D) |
皮膚軟化剤 • 瘢痕形成剤 • 鎮痒薬 • 乾癬治療薬 • 他の皮膚薬
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泌尿生殖器系(G) |
ホルモン避妊薬 • 排卵誘発治療 • SERM • 性ホルモン
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内分泌器(H) |
視床下部脳下垂体ホルモン • 副腎皮質ホルモン(糖質コルチコイド、ミネラルコルチコイド) • 性ホルモン • 甲状腺ホルモン/抗甲状腺薬
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|
感染(J、P、QI) |
抗菌薬 (抗生物質) • 抗真菌薬 • 抗ウイルス薬 • 抗寄生虫薬(抗原虫薬、駆虫薬) • 外部寄生虫駆除剤 • 静注用免疫グロブリン • ワクチン
|
|
悪性腫瘍(L01-L02) |
抗がん剤(代謝拮抗薬、抗腫瘍性アルキル化薬、紡錘体毒、抗悪性腫瘍薬、トポイソメラーゼ阻害薬)
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|
免疫系(L03-L04) |
免疫調節薬(免疫賦活薬、免疫抑制剤)
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筋肉、骨、関節(M) |
アナボリックステロイド • 抗炎症薬(NSAIDs) • 抗リウマチ • 副腎皮質ホルモン • 筋弛緩剤 • ビスホスホネート
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脳、神経(N) |
鎮痛剤 • 麻酔剤(一般、局所・静脈) • 食欲低下薬 • ADHD治療 • 中毒医学 • 抗てんかん薬 • アルツハイマー治療 • 抗うつ薬 • 片頭痛治療 • 抗パーキンソン病薬 • 抗精神病薬 • 抗不安薬 • 抑制剤 • エンタクトゲン • エンセオジェン • 陶酔薬 • 幻覚剤(サイケデリック、解離性麻酔薬、デリリアント) • 催眠薬/鎮静薬 • 気分安定薬 • 神経保護 • スマートドラッグ • 神経毒 • 食欲促進 • セレニック • 覚醒剤 • 覚醒促進物質
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呼吸器(R) |
鬱血除去薬 • 気管支拡張薬 • 鎮咳去痰薬 • 抗ヒスタミン薬
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感覚器(S) |
眼科学 • 耳科学
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その他ATC(V) |
解毒剤 • 造影剤 • 放射性薬理学 • 湿潤療法
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心血管疾患 |
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疾患 |
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心疾患
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不整脈
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徐脈性
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洞不全症候群 | 房室ブロック | 脚ブロック(右脚ブロック · 完全右脚ブロック · 左脚ブロック)
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頻脈性
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上室性
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洞性頻脈(en) | 心房細動 | 心房粗動(en) | ブルガダ症候群 | QT延長症候群 | WPW症候群
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心室性
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心室細動 | 心室頻拍
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虚血性疾患
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狭心症 | 心筋梗塞 | 急性冠症候群 | 冠動脈血栓症 | 心室瘤 | 心破裂 | 乳頭筋断裂(en)
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弁膜症
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僧帽弁狭窄症 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 三尖弁狭窄症 | 三尖弁閉鎖不全症 | 大動脈弁狭窄症 | 大動脈弁閉鎖不全症
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先天性心疾患
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心房中隔欠損 | 心室中隔欠損 | 心内膜床欠損症 | 動脈管開存症 | ファロー四徴症(極型ファロー四徴症) | 大血管転位(左旋性 · 右旋性) | 総肺静脈還流異常症 | 大動脈縮窄 | 左心低形成症候群 | 両大血管右室起始症 | 三尖弁閉鎖(en) | 単心室
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心内膜・心筋
・心膜疾患
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心内膜疾患
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感染性心内膜炎
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心膜疾患
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心膜炎(急性心膜炎 · 慢性収縮性心膜炎) | 心タンポナーデ
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心筋疾患
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心筋症(虚血性心筋症・特発性拡張型心筋症 · 肥大型心筋症 · 拘束型心筋症 · 特発性心筋症) | 心筋炎
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心臓腫瘍(en) | 心臓性喘息 | 肺性心
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血管疾患
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大血管
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大動脈瘤(胸部・腹部・胸腹部) | 大動脈解離 | 大動脈炎症候群
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動脈
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閉塞性動脈硬化症 | 閉塞性血栓性血管炎 | 動静脈瘻 | 動脈硬化 | レイノー病
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静脈
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静脈瘤 | 血栓性静脈炎 | 静脈血栓塞栓症 | 脂肪塞栓症
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病態・症候 |
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心不全
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左心不全 | 右心不全 | 両心不全
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血圧異常
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高血圧
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本態性高血圧症(en) | 二次性高血圧(en) | 高血圧性緊急症(en)
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低血圧
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心臓発作 | 心臓肥大 | 心停止 | 心肺停止
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所見・検査 |
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血圧計 | 聴診 | 心雑音 | 心電図 | 心電図モニタ | 心臓超音波検査 | 胸部X線写真 | 胸部X線CT | 心臓MRI | 心臓カテーテル検査(肺動脈カテーテル) | 心臓核医学検査 | 脈波伝播速度検査
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治療 |
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外科的治療
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冠動脈バイパス術(CABG)
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CABG | off-pump CAB(en) | MIDCAB(en) | TECAB(en)
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弁膜症手術
|
弁置換術(en) | 弁形成術(en) | 弁輪形成術 | 交連切開術(en)
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大動脈手術
|
大動脈人工血管置換術 | 大動脈基部置換術 (Bentall, David) | ステントグラフト内挿術(en)
|
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小児心臓外科
|
動脈管結紮術 | BTシャント | 肺動脈絞扼術 | ノーウッド手術 | グレン手術 | フォンタン手術 | ロス手術
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心不全外科
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心移植術 | 補助人工心臓装着術
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不整脈外科
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メイズ手術(en) | ペースメーカー | 植え込み型除細動器
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末梢血管手術
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末梢動脈血行再建術 | 末梢静脈血行再建術 | 静脈抜去術(en) | 静脈血栓摘除術(en) | 内シャント作成術
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内科的治療
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循環作動薬
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抗不整脈薬
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Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド(en), プロパフェノン(en)
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール(en)
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
|
|
心不全治療薬(en)
|
利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤 | PDEⅢ阻害薬
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狭心症治療薬
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交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
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高血圧治療薬
|
利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬(en)) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
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血管内治療
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経皮的冠動脈形成術
|
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循環器系の正常構造・生理 |
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- カニクイザルを用いた, たこつぼ型心筋症モデル作製
- 泉 康雄
- 日本薬理学雑誌 136(2), 103-106, 2010-08-01
- … されていない.我々は,雄性カニクイザルにエピネフリンの持続静脈内投与を2日(Day 1,Day 2)続けることで,Day 3には,「たこつぼ型」心筋症モデルの作製に成功した.慢性心不全に対して有効であるβ受容体遮断薬を単回投与(Day 3)することで,心筋症後の左室駆出率をより早く改善させ,心尖部に認めたエピネフリンによる心筋障害を軽減させた.Day 4の左心室心尖部では基部と比べて,エピネフリン投与で心不 …
- NAID 10026631923
- 循環調節 βアドレナリン受容体 (第5土曜特集 最新 G蛋白質共役受容体研究--疾患解明とシグナル制御の新時代) -- (受容体機能の新たな展開)
- 肥大型心筋症 (新版 処方計画法) -- (循環器疾患)
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- アドレナリンβ受容体遮断薬. アドレナリンβ受容体に結合して交感神経から遊離された アドレナリンや副腎から血中に遊離されたアドレナリンのβ作用を遮断します。心臓ではβ 受容体刺激は心拍数と収縮力増大、房室結節での興奮伝導促進に働いていますので、 ...
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- 64歳の男性。意識障害のため家族に付き添われて救急車で搬入された。
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- 現症 : 応答はあるが意識は混濁している。体温36.5℃。脈拍140/分、緊張不良。眼球結膜に充血を認める。全身が発赤し膨疹が多発している。咽頭粘膜の腫脹を認める。心雑音はなく、肺野にwheezes(笛様音)を聴取する。腹部は平坦、軟である。腱反射に左右差はなく、病的反射を認めない。
- 気道と静脈路との確保とともにまず投与するのはどれか。
[正答]
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- 59歳の女性。言動の変化を心配した夫に付き添われ来院した。
- 現病歴 : 夫は「妻は元来料理が得意であったが、最近献立が毎日同じで味付けもまずくなった。しかも料理を焦がすことが多い」と訴える。市場に買い物に出て迷子になり、隣人に連れられ帰宅したこともあった。
- 既往歴 : 特記すべきことはない。
- 生活歴 : 25歳で現在の夫と結婚。専業主婦で一男二女をもうけた。元来明るく家事育児も問題なくこなした。
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[正答]
※国試ナビ4※ [100C011]←[国試_100]→[100C013]
[★]
- 28歳の女性。2週前からの動悸を主訴に来院した。階段昇降時に息切れがする。体温37.3℃。脈拍120/分、整。血圧158/60mmHg。頸部に弾性硬のぴまん性甲状腺腫を認める。甲状腺に圧痛はない。心雑音はない。血液所見:赤沈15mm/1時間、赤血球420万、Hb13.0g/dl、Ht42%、白血球6,000。血清生化学所見:TSH0.1μU/ml未満(基準0.2~4.0)、T3 320ng/dl(基準80~220)、FT4 4.6ng/dl(基準0.8~2.2)。99mTCO4- 甲状腺シンチグラムを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F051]←[国試_100]→[100F053]
[★]
- 64歳の男性。労作時の息切れと胸部圧迫感とを訴え来院した。以前から心電図異常を指摘されていたが精査は受けていない。呼吸数18/分。脈拍72/分、整。血圧130/80mmHg。頚静脈の怒張はない。収縮期雑音とIV音とを聴取する。肺野にラ音を聴取しない。下腿に浮腫を認めない。心エコーの左室長軸断層像と僧帽弁のMモード像とを以下に示す。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096D019]←[国試_096]→[096D021]
[★]
- 54歳の男性。蛋白尿の精査加療を目的として来院した。13年前に糖尿病と診断され、食事指導を受けたことがある。4か月前の健康診断で尿糖と尿蛋白とを指摘された。身長165cm、体重67kg。脈拍70/分、整。血圧140/90mmHg。尿所見:蛋白1+、糖(±)、沈渣に異常はない。血清生化学所見:空腹時血糖130mg/dl、HbA1c7.5%(基準4、3~5.8)、尿素窒素20mg/dl、クレアチニン1.2mg/dl。血糖コントロールに加えて行うべき治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096A035]←[国試_096]→[096A037]
[★]
- 1歳3か月の男児。心雑音とチアノーゼとを主訴に入院した。
- 生後3か月ころからチアノーゼが目立つようになり、啼泣時にぐったりすることがあった。
- 身長78cm、体重9kg。脈拍112/分、整。前胸部に3/6度の収縮期雑音を聴取する。赤血球450万、Hb12.5g/dl。
- 心エコー図を以下に示す。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [098D018]←[国試_098]→[098D020]
[★]
- 14歳の女子。生来健康であったが、本日午後、プールで水泳中に突然沈み、心肺蘇生術を受けながら救急車で搬送された。父親が45歳で突然死している。
- 蘇生後の心電図を以下に示す。
- この疾患で正しいのはどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095G015]←[国試_095]→[095G017]
[★]
- 44歳の女性。最近、下肢に力が入らず、階段を昇ることができなくなったため来院した。夜間尿の増加にも気付いている。脈拍76/分、整。血圧172/102mmHg。血漿レニン活性 0.2ng/ml/時間(基準1.2~2.5)、血漿アルドステロン5 5ng/dl(基準5~10)。1α-アドステロール副腎シンチグラフィで左副腎に強い集積を認める。
- この患者の治療に最も適した薬剤はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095C042]←[国試_095]→[095C044]
[★]
- 62歳の女性。一過性意識消失のため来院した。5年前から労作時に胸部圧迫感を感じていた。心尖部にIII音とIV音とを聴取し、胸骨左縁第4肋間に3/6度の駆出性収縮期雑音を聴取する。心電図と心エコーの左室Mモード像とを以下に示す。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097D019]←[国試_097]→[097D021]
[★]
- 36歳の妊婦。妊娠26週の定期健康診査のため来院した。身長160cm、体重58kg(非妊時50kg)。血圧160/92mmHg。子宮底長22cm。下腿に軽度の浮腫を認める。内診所見に異常を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。超音波検査で胎児の発育と羊水量に異常を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [100I021]←[国試_100]→[100I023]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098G103]←[国試_098]→[098G105]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097G108]←[国試_097]→[097G110]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- Parkinson病の症状を悪化させるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095B053]←[国試_095]→[095B055]
[★]
- 英
- pheochromocytoma PC, phaeochromocytoma
- 同
- クロム親和細胞腫 chromaffin cell tumor chromaffinoma
- 関
- 副腎外褐色細胞腫、傍神経節腫 paraganglioma。アドレナリン受容体
概念
- 副腎髄質や傍神経節などのクロム親和性細胞から発生する腫瘍。
- カテコールアミン分泌する
病型
- 臨床像:発作型・持続型
- 腫瘍発生様式:散発性、家族性(10%) : :*家族性発生のものはMEN2の可能性あり。
- 発生部位:副腎原発(90%)(片側性、両側性(10%))、副腎外発生(10%)
- 腫瘍の数:単発性、多発性(10%)
- 腫瘍の正常:良性、悪性(10%)
病因
- 10% disease
- embfc ← なんか適当な語呂にして
- extraadrenal:副腎外10%
- malignancy:悪性10%
- bilateral:両側10%
- familial:家族性10%
- child:小児10%
疫学
遺伝形式
原因となる遺伝子
Location
|
Phenotype
|
Phenotype
|
Gene/Locus
|
Gene/Locus
|
MIM number
|
MIM number
|
1p36.22
|
Pheochromocytoma
|
171300
|
KIF1B
|
605995
|
1p36.13
|
Pheochromocytoma
|
171300
|
SDHB
|
185470
|
2q11.2
|
{Pheochromocytoma, susceptibility to}
|
171300
|
TMEM127
|
613403
|
3p25.3
|
Pheochromocytoma
|
171300
|
VHL
|
608537
|
5p13.2
|
{Pheochromocytoma, modifier of}
|
171300
|
GDNF
|
600837
|
10q11.21
|
Pheochromocytoma
|
171300
|
RET
|
164761
|
11q23.1
|
Pheochromocytoma
|
171300
|
SDHD
|
602690
|
14q23.3
|
{Pheochromocytoma, susceptibility to}
|
171300
|
MAX
|
154950
|
病態生理
- 起立性低血圧:慢性的な血管収縮により体液が減少して生じやすくなる。また、慢性的なカテコラミン過剰により自律神経の血圧調節能力低下。
病理
- 悪性褐色細胞腫ではコハク酸脱水素酵素サブユニットB(SDHB)遺伝子に変異が存在するものがある。
症状
- カテコールアミンの過剰分泌による症状
- 高血圧、頭痛、発汗、動悸・頻脈、高血糖 → 5H
- 起立性低血圧、起立性めまい、蒼白、不安・神経過敏、体重減少
- YN.D-69
- HT,HM,HG,Hhidr,Head
高血圧
- α1作用により末梢血管収縮。
- β1作用によりレニン分泌
代謝亢進
高血糖
- α2作用:インスリン分泌抑制
- β2作用:肝臓によるグリコーゲン分解
頭痛
発汗
- 代謝亢進による体温上昇に対して発汗により体温の上昇を補償することがメカニズムと思われる。
- 甲状腺機能亢進症と同じメカニズムに基づく。さらに、脱共役蛋白質の活性化によるものと思う(成長ホルモン#)。
検査
- MRI:病変はT2 high
- CT:出血・壊死部位は低吸収
- シンチ:副腎シンチグラム:131I-MIBGの取り込みを見る。
検査禁忌
- 副腎静脈造影、副腎静脈サンプリング ← 褐色細胞腫の場合に高血圧クリーゼの恐れ
診断
治療
- 薬物療法と手術療法がある。
薬物療法
手術療法
- αブロッカー(プラゾシン)とβブロッカーを併用、あるいはαβ遮断薬(ラベタロール)を使用し血圧を安定させてから手術を行う。手術は静脈結紮を先に行いカテコラミンの体循環への流入を防ぐ。
- 腹腔鏡下副腎摘除術
禁忌となる薬物
- グルカゴン:以下のような目的でグルカゴンが用いられるが、褐色細胞腫の患者においては「カテコールアミンの遊離を刺激して、急激な血圧の上昇を招くおそれがあ」ため、禁忌
- 成長ホルモン分泌能検査、インスリノーマの診断、肝糖原検査、低血糖時の救急処置、消化管のX線および内視鏡検査の前処置
- β受容体遮断薬:α受容体遮断薬と併用することなしに単独で用いるのは禁忌。α受容体の血管収縮作用を相対的に増強させるため、逆に血圧が上昇してしまう危険がある。(QB.D-289)
参考
- 1. PHEOCHROMOCYTOMA - OMIM
- http://omim.org/entry/171300
国試
[★]
- 英
- carvedilol
- 商
- アーチスト、アテノート、アニスト、アーチワン, Coreg
- 関
- β受容体遮断薬
- 非選択的β遮断薬
- α1遮断作用。β遮断作用。
- α作用はわずからしい
- β遮断薬による脂質代謝への悪影響が少ない ←? (一般的にはβ2受容体遮断によりインスリン分泌低下。 β受容体遮断薬)
- 高血圧症(本態性高血圧症、腎実質性高血圧症)、狭心症
禁忌
- アーチスト
添付文書
- アーチスト錠1.25mg/アーチスト錠2.5mg/アーチスト錠10mg/アーチスト錠20mg
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2149032F1021_2_04/2149032F1021_2_04?view=body
[★]
- 関
- beta-adrenergic antagonist、beta-adrenergic blocker、beta-adrenergic receptor antagonist、beta-antagonist
[★]
- 英
- beta-adrenergic antagonist、beta-blocker
- 関
- β遮断薬、β受容体遮断薬、β阻害薬、βアドレナリン遮断薬、アドレナリンβ受容体拮抗薬、βブロッカー、βアドレナリン受容体遮断薬
[★]
- 英
- β-receptor, β-adrenergic receptor
- 同
- βアドレナリン作動性受容体 β-adrenergic receptor、βアドレナリン受容体 β-adrenoceptor
- 関
- アドレナリン受容体、β受容体遮断薬
[★]
- 英
- receptor
- 同
- レセプター、リセプター
- 関
種類
First Aid FOR THE USMLE STEP 1 2006 p.199
一般的作動薬
|
受容体
|
G protein subunit
|
作用
|
アドレナリン ノルアドレナリン
|
α1
|
Gq
|
血管平滑筋収縮
|
α2
|
Gi
|
中枢交感神経抑制、インスリン放出抑制
|
β1
|
Gs
|
心拍数増加、収縮力増加、レニン放出、脂肪分解
|
β2
|
骨格筋筋弛緩、内臓平滑筋弛緩、気道平滑筋弛緩、グリコーゲン放出
|
β3
|
肥満細胞脂質分解亢進
|
アセチルコリン
|
M1
|
Gq
|
中枢神経
|
M2
|
Gi
|
心拍数低下
|
M3
|
Gq
|
外分泌腺分泌亢進
|
ドーパミン
|
D1
|
Gs
|
腎臓平滑筋弛緩
|
D2
|
Gi
|
神経伝達物質放出を調節
|
ヒスタミン
|
H1
|
Gq
|
鼻、器官粘膜分泌、細気管支収縮、かゆみ、痛み
|
H2
|
Gs
|
胃酸分泌
|
バソプレシン
|
V1
|
Gq
|
血管平滑筋収縮
|
V2
|
Gs
|
腎集合管で水の透過性亢進
|
チャネルの型による分類(SP. 154改変)
イオンチャネル連結型受容体
Gタンパク質共役型受容体
受容体とシグナル伝達系
リガンド、受容体、細胞内情報伝達系
PKA,PKC
癌細胞における
[★]
- 英
- receptor antagonist
- 関
- 受容体拮抗薬、受容体アンタゴニスト、レセプター拮抗薬、レセプターアンタゴニスト、レセプター拮抗剤、受容体拮抗剤、レセプター遮断薬
[★]
- 英
- drug, agent
- 同
- 薬物
- 関
- 作用薬、剤、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品
[★]
- 英
- block、blockade、turn off、block
- 関
- 阻害。塊、阻止、封鎖、ブロック、オフにする
[★]
- 英
- accept, acceptance
- 関
- 受け取る、承認、受諾、認容、認める、受け入れる