- 英
- coronary artery (M)
- ラ
- arteria coronaria
- 同
- 冠動脈
- 関
- 心臓
- 枝の命名法:http://www.m-junkanki.com/case_study/lecture7/CAGnameRCA.html。http://www.sakai-iin.com/image/CAG.pdf
- 1 proximal
- 2 middle
- 3 distal
- 4
- 4AV AV node artery 房室結節枝
- 4PD PD descending artery 後下行枝
- 5 left main trunk LMT 左主幹部
- 6 proximal 前下行枝の第一中隔枝(first major septal branch)まで
- 7 middle septal branch
- 8 dista
- 9 first diagonal branch D1 第1対角枝
- 10 second diagonal branch D2 第2対角枝
- 11 proximal 回旋枝から鈍縁枝まで
- 12 obtuse maginal branch OM 鈍縁枝
- 13 distal 鈍縁枝以遠で後房室間溝を走行するもの
- 14 posterolateral PL 側壁枝
- 15 posterior descending artery PD
枝
-
- 洞房結節枝
- 右縁枝
- 後下行枝 = 後室間枝
- 房室結節枝
-
冠動脈の血流 (SPC.227)
- 冠動脈血からの酸素除去能は高い→酸素需要を上げるためには冠動脈血流量を増やすことによって達成可能
- 冠動脈血流量∝拡張期大動脈圧&拡張期の時間
- 冠動脈血流量∝(冠血管抵抗)-1
PHD.102
Localization of Myocardial Infarction
|
Anatomic Site
|
Lead with Abnormal ECG Complexes
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Coronary Artery Most Often Responsible
|
inferior
|
II, III, aVF
|
RCA
|
anteroseptal
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V1-V2
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LAD
|
anteroapical
|
V3-V4
|
LAD(distal)
|
anterolateral
|
V5-V6, I, aVL
|
CFX
|
posterior
|
V1-V2(tall R wave, not Q wave)
|
RCA
|
PHD.191
Blood Supply of the Conduction System
|
Conduction Pathway
|
Primary Arterial Supply
|
SA node
|
RCA (70%)
|
AV node
|
RCA (85%)
|
Bundle of His
|
LAD
|
RBB
|
Proximal portion
|
LAD
|
Distal portion
|
RCA
|
LBB
|
Left anterior fascicle
|
LAD
|
Left posterior fascicle
|
LAD
|
PDA
|
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/02/04 16:10:42」(JST)
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心臓を前から見た図。右冠動脈および左冠動脈の前部の下行枝を示す。
冠動脈(かんどうみゃく、coronary artery)は、大動脈起始部のバルサルバ洞に端を発し、心筋に酸素を供給する動脈のことである。冠状動脈とも言う。
概要[編集]
冠動脈は、心臓の上に冠のように乗っている血管(動脈)である。心臓を取り囲むようにして走っており、主に右冠動脈(Right coronary artery; RCA)、左冠動脈前下行枝(Left anterior descending coronary artery; LAD)、左冠動脈回旋枝(Left circumflex coronary artery; LCX)であり、特にLADとLCXに分かれる前の冠動脈を左冠動脈主幹部(Left main trunk; LMT or LM or MT)と呼ぶ。
- 右冠動脈(RCA)は洞房結節、房室結節、右心室、心臓の後壁および下壁を栄養している。
- 左冠動脈前下行枝(LAD)は心室中隔、心臓の前壁、心尖部を栄養している。
- 左冠動脈回旋枝(LCX)は心臓の左側壁、左後壁を栄養している。
これらの各枝の栄養領域についてはある程度の個人差があり、右冠動脈優位型(60%)、左冠動脈優位型(30%)、左右均衡型(10%)の3つのパターンに大別される。
心臓は脳と並んで、人体の中でも酸素の需要が多い臓器の1つである。もし冠動脈で動脈硬化を起こして、冠動脈の狭窄や閉塞が起こると、心筋へ十分な酸素が供給できなくなって重篤な疾患(虚血性心疾患)に陥る場合がある。
血液の流れ方の特徴[編集]
冠動脈は、他の動脈と違い、心臓の収縮期にその血流は減少し、拡張期に血流が流れる、という性質を持つ。これは、
- 心筋収縮により血管が圧迫され循環抵抗が増すこと。
- 大動脈からのバックラッシュで戻って来た血液が、閉じた大動脈弁に遮られ、冠動脈に流入してゆく。
などの理由による。なお、後者の理由により、心臓弁膜症(大動脈弁閉鎖不全症)や大動脈の動脈硬化は、うっ血性心不全へと至りやすい。
関連項目[編集]
循環器系の正常構造・生理 |
|
心臓 |
肉眼解剖
|
基本構造
|
左心
|
左心房 - 僧帽弁 - 左心室 - 大動脈弁
|
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右心
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右心房 - 三尖弁 - 右心室 - 肺動脈弁
|
|
心房中隔 - 心室中隔 - 卵円窩 - - 乳頭筋 - 腱索
|
|
|
冠動脈系
|
バルサルバ洞 - 冠動脈 - 右冠動脈 - 左冠動脈前下行枝 - 左冠動脈回旋枝
|
|
刺激伝導系
|
洞結節 - 房室結節 - ヒス束 - プルキンエ線維
|
|
|
顕微解剖
|
心内膜 | 心筋 | 介在板 | ギャップ結合 | 心膜
|
|
生理学
|
電気
|
心電図 | P波 | PQ時間
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|
物理
|
心雑音 | 心拍数 | 心拍出量 | ベインブリッジ反射 | スターリングの法則 | 血圧反射機能
|
|
|
生化学
|
ANP | BNP | エンドセリン | 昇圧剤 | 高血圧治療薬 | アドレナリン作動薬
|
|
|
血管 |
肉眼解剖
|
動脈系
|
大動脈
|
上行大動脈 - 大動脈弓 - 胸大動脈 - 下行大動脈 - 腹部大動脈 - 総腸骨動脈
|
|
頭頸部の動脈 |
|
総頸 |
外頸
|
上甲状腺
|
上喉頭 · 胸鎖乳突筋枝 · 舌骨下枝 · 輪状甲状枝 · 腺枝
|
|
上行咽頭
|
後硬膜 · 咽頭枝 · 下鼓室
|
|
舌
|
舌骨上枝 · 舌背枝 · 舌深 · 舌下
|
|
顔面
|
頸枝 (上行口蓋, 扁桃, オトガイ下, 腺枝) · 顔枝 (下唇, 上唇 / 鼻中隔, 外側鼻, 眼角)
|
|
後頭
|
胸鎖乳突筋 · 硬膜 · 後頭枝 · 耳介 · 下行枝
|
|
後耳介
|
茎乳突孔 · アブミ骨枝 · 耳介枝 · 後頭枝
|
|
浅側頭
|
顔面横 · 中側頭 (頬骨眼窩) · 前耳介枝 · 前頭枝 · 頭頂枝
|
|
顎
|
1st part: 前鼓室 · 深耳介 · 中硬膜 (上鼓室, 岩様部枝) · 副硬膜 · 下歯槽 (オトガイ, 顎舌骨筋)
2nd part: 咀嚼筋 (深側頭, 翼突筋枝, 咬筋) · 頬
3rd part: 後上歯槽 · 眼窩下 (前上歯槽) · 下行口蓋 (大口蓋, 小口蓋) · 翼突管 · 蝶口蓋 (後鼻中隔枝, 外側後鼻)
|
|
|
内頸
|
頸部
|
頸動脈洞
|
|
錐体部
|
翼突管 · 頚鼓
|
|
海綿静脈洞部/
眼
|
眼窩: 後篩骨 · 前篩骨 (前鼻中隔枝, 外側前鼻枝, 前硬膜枝) · 涙腺 (外側眼瞼) · 内側眼瞼 · 末端 (眼窩上, 滑車上, 鼻背)
目: 網膜中心 · 毛様体 (短後毛様体, 長後毛様体, 前毛様体) · 下垂体 (上下垂体, 下下垂体)
|
|
大脳動脈輪
|
前大脳 (前交通, 前内側視床線条体) · 中大脳 (前外側視床線条体, 眼窩前頭, 前頭前, 上皮質枝, 下皮質枝, 前側頭葉) · 後交通 · 前脈絡叢
|
|
|
|
鎖骨下 |
椎骨
|
硬膜枝 · 脊髄 (後脊髄, 前脊髄) · 脳底: 橋 · 迷路 · 小脳 (後下小脳, 前下小脳, 上小脳) · 大脳 (後大脳)
|
|
甲状頸
|
下甲状腺
|
下喉頭 · 気管枝 · 食道枝 · 上行頸 · 咽頭枝 · 腺枝
|
|
頸横
|
浅枝 · 背側肩甲
|
|
肩甲上
|
肩峰枝
|
|
|
肋頸
|
深頸 · 最上肋間
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|
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|
上肢
|
鎖骨下動脈 - 腋窩動脈 - 上腕動脈 - 浅掌動脈弓 - 深掌動脈弓
|
|
胸部
|
胸部大動脈 - 食道動脈 - 肋間動脈 - 上横隔動脈 - 気管支動脈
|
|
腹部
|
腹部大動脈 - 下横隔動脈 - 腹腔動脈 - 上腸間膜動脈 - 腎動脈 - 下腸間膜動脈 - 腰動脈
|
|
下肢
|
外腸骨動脈 - 大腿動脈 - 膝窩動脈 - 前脛骨動脈 - 後脛骨動脈 - 腓骨動脈 - 足背動脈 - 弓状動脈
|
|
|
静脈系
|
大静脈
|
上大静脈系
|
腕頭静脈 - 鎖骨下静脈 - 静脈角 - 内頸静脈
|
|
下大静脈系
|
総腸骨静脈 - 外腸骨静脈 - 大腿静脈
|
|
|
頭頸部の静脈・静脈洞 |
|
外頸 |
下顎後: 顎 · 浅側頭 (前耳介)
後耳介
頸横 - 肩甲上 - 前頸 (頸静脈弓)
|
|
内頸 |
板間/脳
|
大脳: 上大脳 · 浅中大脳 · 下大脳 · 大大脳 · 内大脳 (脳底, 上視床線条体)
小脳: 上小脳 · 下小脳
静脈洞交会: 上矢状 · 直 (下矢状) · 後頭
海綿: 蝶形骨頭頂 · 海綿間
上眼 (篩骨, 網膜中心, 鼻前頭) · 下眼 · 渦
内頸: S状: 横 (側頭錐体鱗部) · 上錐体
下錐体 (脳底静脈叢, 内耳) · 顆導出
|
|
その他
|
総顔面 · 顔面 (前頭葉, 眼窩上, 眼角, 上唇, 下唇, 深顔面) · 翼突筋
舌 (舌背, 舌深, 舌下) · 咽頭 · 甲状腺 (上甲状腺/上喉頭, 中甲状腺)
|
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|
椎骨静脈 |
後頭葉 (後頭導出) · 後頭下
深頸
|
|
腕頭 |
下甲状腺 (下喉頭) - 胸腺
|
|
|
上肢
|
上腕静脈 - 橈側皮静脈 - 尺側皮静脈 - 前腕正中皮静脈 - 橈骨静脈 - 尺骨静脈
|
|
胸部
|
奇静脈 - 半奇静脈 - 副半奇静脈 - 気管支静脈
|
|
腹部
|
肝静脈 - 腎静脈
|
|
下肢
|
大伏在静脈 - 膝窩静脈 - 小伏在静脈 - 前脛骨静脈 - 後脛骨静脈 - 足背静脈弓
|
|
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肺循環系
|
肺動脈 - 肺静脈
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肝循環系
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肝門脈 - 下垂体門脈
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腎循環
|
腎動脈 - 輸入細動脈 - 糸球体 - 輸出細動脈 - 腎静脈
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顕微解剖
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血管内皮
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生理学
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圧受容器 | 頚動脈洞反射 | 脈波伝播速度 | 傍糸球体装置
|
|
生化学
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レニン-アンジオテンシン系 | 血管内皮細胞増殖因子 | 内皮由来弛緩因子
|
|
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 症例 冠状動脈バイパス術後11年で発症した遅発性心囊内血腫による左心不全の1例
- 胸部外科 = The Japanese journal of thoracic surgery 69(13), 1102-1105, 2016-12
- NAID 40021011728
- 症例 中枢側自動吻合器を使用した心拍動下冠状動脈バイパス術後慢性期にStanford A型大動脈解離を発症した1例
- 胸部外科 = The Japanese journal of thoracic surgery 69(13), 1098-1101, 2016-12
- NAID 40021011612
- 臨床経験 両側内胸動脈を使用した低侵襲冠状動脈バイパス術
- 胸部外科 = The Japanese journal of thoracic surgery 69(13), 1059-1063, 2016-12
- NAID 40021011135
- 症例 低侵襲冠状動脈バイパス術における中枢側吻合デバイス使用の1例
- 胸部外科 = The Japanese journal of thoracic surgery 69(12), 1027-1031, 2016-11
- NAID 40020991936
Related Links
- 心臓を取り囲むようにして冠状に走っており、主に右冠動脈(Right coronary artery; RCA)、左冠動脈前下行枝(Left anterior descending coronary artery; LAD)、左 冠動脈回旋枝(Left circumflex coronary artery; LCX)であり、特にLADとLCXに 分かれる前の ...
- 世界大百科事典 第2版 冠状動脈の用語解説 - 心臓を養う動脈。略して冠動脈ともいう 。心臓から出た大動脈から最初に分岐する動脈で,大動脈弁のつけ根のすぐ下流で 左右に1本ずつ出ている。心房と心室の境界に沿って走る状態が王冠を思わせること から, ...
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★リンクテーブル★
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [098G034]←[国試_098]→[098G036]
[★]
- ☆case59 尿中の血液
- 52歳 ビジネスマン
- 顕微鏡的血尿のため泌尿器科医に紹介があった。
- 主訴:顕微鏡的血尿
- 現病歴:6ヶ月前、new jofのためのisurance medicalで血尿を指摘された。以来、家庭医に2回血尿指摘された。以前の尿検査は正常だった。一度も顕微鏡は指摘されたことが無く、泌尿器系の症状もなかった。顕微鏡的血尿であることを除けば健康である。視覚、聴覚に問題なし。タバコ1日30本、アルコール35 unit/week(缶ビール(350ml)20本/週)
- 既往歴:特記無し。
- 家族歴:特記無し。腎臓病の家族歴無し
- ・身体所見
- 栄養状態良く体調はよい。心拍:72/分、整。血圧:146/102 mmHg。心血管系、呼吸器系、腹部、神経学所見:異常なし。眼底鏡でarteriovenous nippingを認める。
- ・検査
- (血液生化学)
- 上昇:尿素、クレアチニン、γ-GTP
-
- (尿検査)
- 蛋白:++。血尿:++。赤血球:>100 red cells
- 24時間尿蛋白:1.2g; 正常値 <200mg/24hr
- (その他)
- ECG:左室拡大。腎超音波検査:大きさは正常
- (第一パラグラフ)
- ・顕微鏡的血尿の原因は腎臓と尿路系のものがある(ex.前立腺病変、結石)。
- ・顕微鏡的血尿 + 高度のタンパク尿 + 高血圧 + 腎障害 = 慢性糸球体腎炎の病態
- ・γ-GTP高値はアルコールの過剰摂取による肝臓病であることに適合する
- ・男性で推奨されるアルコール摂取の上限は、28unit/週 ()
- (第二パラグラフ)IgA腎症
- ・IgA腎症は先進国における一般的な糸球体腎炎。メサンギウム領域におけるIgAの蓄積が特徴的
- ・患者はしばしば、上気道感染と同時におこる顕微鏡血尿のエピソードがある
- ・IgA腎症は多くは特発性だけど、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病(Henoch-Schonlein purpura)とアルコール性肝硬変(alcoholic cirrhosis)と関連するのが普通である。
- ・IgA腎症の患者の20%は20年の経過で末期腎不全(end-stage renal failure)に陥る。
- (第三パラグラフ)基底膜病・アルポート症候群
- ・菲薄基底膜病はisolated microscopic hematuria、minimal proteinuria及び正常腎機能(悪化しない)をしめす家族性の疾患である。
- ・電顕的にはびまん性の糸球体基底膜の菲薄化が見られる(300-400nm -> 150-225nm)
- ・アルポート症候群は進行性糸球体病態であり、聴覚消失と視覚異常と関連している。ふつうX連鎖優性遺伝で、男性がひどく影響を受ける。
- (第四パラグラフ)What further incestigations would you organize?
- ・腎生検
- ・age>50: 尿細胞診、前立腺特異抗原、膀胱鏡 → 除外診断のため(膀胱・前立腺病変)
- ・肝超音波検査が必要で、肝生検を考慮するべき。
- (第五パラグラフ)What advice would you give this patient
- ・指導:禁酒、血圧のコントロール
- ・経過観察:透析、腎移植に移行しうるため
- ・血清/血漿クレアチニン:これはGFRが50%減らないと上昇しない → この症例では軽度のクレアチニンの上昇は腎機能は正常の腎機能の40%であることを示す。
- ・治療:免疫抑制薬がIgA腎症の大部分で透析導入を遅らせるという証拠はない
- ■KEYPOINT
- ・50歳以下の血尿のみを訴える患者はまず腎臓専門医に紹介すべき。
- ・50歳以上の血尿のみを訴える患者は、膀胱や前立腺の疾患を除外するためにまず泌尿器科医に紹介すべき
- ・血清/血漿クレアチニンのわずかな上昇は腎機能の大きな喪失を示している。
- ・大量のアルコール摂取による肝障害は明らかな徴候なく起こるかもしれない。
- ■もっとも一般的な顕微鏡的血尿をきたす糸球体による原因
- IgA腎症
- 菲薄基底膜病(thin basement membrane disease)
- アルポート症候群(XR)
- ■高血圧の病理的帰結 HIM.1552
- ・高血圧が生み出すリスクファクター:粥状硬化症
- ・高血圧が悪化因子?(predisposing factor)となる疾患:心不全、冠動脈疾患、梗塞、腎臓病、末梢動脈疾患
- 心臓:高血圧性心疾患は高血圧に対する機能的・構造的適応 → 左心室肥大、拡張期機能不全(diastolic dysfunction)、うっ血性心不全、血行異常(冠状動脈の粥状硬化・微小血管障害による)、不整脈
- 左心室肥大(1遺伝的要因と血行動態要因による) → ↑リスク:冠動脈心疾患、梗塞、慢性心不全、突然死
- 拡張期機能不全:(左心室壁が肥厚して拡張期に十分拡張できないという意味での機能不全(written by s))
- 脳:(高血圧は脳梗塞と脳出血のリスクファクター)
- ・認知症(脳梗塞による)
- ・高血圧脳症(autoreguration(50-150mmHg)が傷害され、重度の頭痛、悪心・嘔吐、巣状神経徴候(focal neurologic sign)、精神状態の変調をきたす)
- 腎臓:高血圧は腎障害と末期腎臓病のリスクファクター。
- ・腎臓における粥状硬化性の高血圧に関連した血管損傷は、最初に糸球体の前の細動脈に及ぶ。これにより糸球体と糸球体の後の構造に虚血性の変化を起こす。
- ・糸球体の損傷は糸球体の高灌流による糸球体毛細血管の損傷の結果かもしれない。
- ・糸球体の病理は糸球体硬化症を呈し、そして尿細管は虚血により萎縮する。
- 末梢動脈:長期にわたって持続する高血圧により、下肢の動脈を狭窄させる → 跛行
- 網膜:交差現象(http://www.1stretinalscreen.com/ra_DR_NonDR.asp )
- AV nipping is indicative of hypertension and describes the changes which occur at arteriovenous crossings in the retina where an artery crosses a vein. In patients with hypertension and associated arteriolosclerosis (narrowing of the artery) the artery applies increased pressure on the vein at the point where it passes over the top of the vein.
- ■顕微鏡的血尿
- 血尿のうち、肉眼的には血尿ではないが、尿沈渣で400倍毎視野1個以上の赤血球を認める場合をいう。 しかしそれでは再現性に乏しいので、一般的には5個以上の赤血球を認める場合を顕微鏡的血尿といい病的意義をもつ。
- ■glossary
- modest adj. 謙虚な。慎み深い、控えめな、遠慮がちの。(主に女性が)しとやかにした、ひどく上品な。質素な、地味な。適度の、穏当な。大きくない、ささやかな。
[★]
- 英
- myocardial infarct, MI (M), myocardial infarction
- 関
- postmyocardial infarction、心筋梗塞の心電図、冠状動脈
定義
原因
- 血栓の塞栓(冠状動脈粥状硬化巣の破綻、心房細動、心内膜炎、弁膜症)
- 血管炎、解離性動脈瘤、川崎病
リスクファクター
分類
時間
筋層の梗塞の深さ
梗塞部位による分類
重症度
STEMI患者における血圧と脈拍(HIM.1533)
- ST上昇心筋梗塞(STEMI)を起こした患者の多くは、最初の1時間以内では正常な血圧と脈拍を示す。
- 前壁梗塞を起こした患者の1/4は頻脈と高血圧
- 下壁梗塞を起こした患者の1/2は徐脈と低血圧
急性心筋梗塞と房室ブロック (HIM.1420)
- 前壁梗塞より下壁梗塞で2度以上の房室ブロックがよく起こる。下壁梗塞でのブロックの程度は、房室結節の中でより安定で狭い補充調律である傾向にある。これにたいし、前壁梗塞は房室結節複合の遠位、ヒス束、索枝(bundle branch)での房室ブロックと関連しており、広いQRS複合、不安定な補充律動、および高い死亡率を伴う悪い予後に終わる。
検査
心電図
QB CBR vol.3 p.201
|
I
|
II
|
III
|
aVR
|
aVL
|
aVF
|
V1
|
V2
|
V3
|
V4
|
V5
|
V6
|
冠動脈
|
前壁中隔
|
V1-4
|
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
○
|
○
|
|
|
LAD
|
側壁
|
I,aVL,V5-6
|
○
|
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
LCX
|
下壁
|
II,III,aVF
|
|
○
|
○
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
|
RCA
|
後壁
|
V1(↑R)
|
|
|
|
|
|
|
*
|
|
|
|
|
|
|
aVRは正常心電図では幅広いQ波を呈する
|
|
PHD. 102
|
I
|
II
|
III
|
aVR
|
aVL
|
aVF
|
V1
|
V2
|
V3
|
V4
|
V5
|
V6
|
冠動脈
|
下壁
|
II,III,aVF
|
|
○
|
○
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
|
RCA
|
前壁中隔
|
V1-V2
|
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
|
|
|
|
LAD
|
前壁心尖
|
V3-V4
|
|
|
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
|
|
LAD(distal)
|
前壁側壁
|
I,aVL,V5-6
|
○
|
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
LCX
|
後壁
|
V1,V2(↑R)
|
|
|
|
|
|
|
*
|
*
|
|
|
|
|
RCA
|
- 心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.131も参考に
心電図の異常波形と時間経過
- PHD.105
|
hyper acute
|
acute
|
hours
|
day 1-2
|
days later
|
weeks later
|
|
心筋虚血
|
心筋壊死
|
|
|
|
ST
|
|
ST上昇
|
ST上昇
|
ST上昇
|
ST正常化
|
ST正常
|
T
|
T波増高
|
T波増高
|
T波増高
|
陰性T
|
T正常
|
R
|
|
|
↓R振幅
|
Q
|
|
|
異常Q出始め
|
異常Q深くなる
|
異常Q
|
心電図の異常波形と時間経過 QB CBT vol3.237
- 1. 発症直後よりT波の増高(超急性期T波)とSTの上昇が見られる
- 2. 発症後1-数時間を経過すると貫壁性の心筋壊死が生じ、異常Q波が出現し始める
- 3. 数日後よりSTは基線に戻り始め、T波の陰転が始まる。およそ1週間後にはSTは基線に戻り、陰性T波(冠性T波)が完成する。この時期になってもST上昇が持続する場合には心室瘤の形成が危惧される。
- →also see心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.169-170
心エコー
胸部単純X線
血液検査
- CK:上昇
- CK-MB:上昇
- AST:上昇
- ALT:正常
- LDH:上昇
- 白血球:上昇
- ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP):上昇
- ミオグロビン:上昇
- 心筋トロポニンT:上昇
- 心筋トロポニンI:上昇
治療
ガイドライン
- 1. 急性心筋梗塞(ST上昇型)の診療に関するガイドライン
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_takano_h.pdf
国試
[★]
- 英
- aortic dissection
- 関
- 解離性大動脈瘤
大動脈解離の病態
ガイドライン
- 1. 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_takamoto_h.pdf
文献
- 腹部大動脈瘤の血管内手術と開腹手術、長期死亡率に差なし
- 腹部大動脈瘤(AAA)の修復を血管内手術または開腹手術によって受けた患者の転帰を8年間にわたって調べた試験(EVER1)で、両者の全死因死亡率、動脈瘤関連死亡率に差はないことが明らかになった。また、開腹手術が適用にならないAAA患者を対象に、血管内手術を受けた患者と介入なしの患者の長期的な転帰を比較した試験(EVER2)では、両者の全死因死亡率にも差はないことが明らかになった。
- Endovascular repair of aortic aneurysm in patients physically ineligible for open repair.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1872-80. Epub 2010 Apr 11.
- United Kingdom EVAR Trial Investigators et al.
- PMID 20382982
- Endovascular versus open repair of abdominal aortic aneurysm.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1863-71. Epub 2010 Apr 11.
- United Kingdom EVAR Trial Investigators et al.
- PMID 20382983
- Long-term outcome of open or endovascular repair of abdominal aortic aneurysm.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1881-9.
- De Bruin JL et al.
- PMID 20484396
国試
- 105I059:Stanford A偽腔閉塞型急性大動脈解離。ガイドライン1では内科的治療が良いか外科的治療が良いかはどちらともいえないと記載がある。いずれにせよ、早急な降圧が重要である。
[show details]
[★]
- 英
- inferior wall infarction
- 関
- 心筋梗塞、急性心筋梗塞。冠状動脈
心電図
- 上昇:II, III, aVF
- 鏡胸像:I, aVL, V2, V3
[show details]
- QB CBR vol.3 p.201 PHD. 102
I
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II
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III
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aVR
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aVL
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aVF
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V1
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V2
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V3
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V4
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V5
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V6
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冠動脈
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○
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○
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|
|
○
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|
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RCA
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支配血管
梗塞部位
病態
症状
- 胸痛
- 心ブロック(房室ブロック):前壁梗塞の2-3倍の頻度でII度/III度房室ブロックが起こる ← 右冠状動脈(RCA)から房室結節への枝(房室結節枝)が分岐する例が85%だから(左冠状動脈(LCA)起始が15%)。多分。
国試
[★]
- 英
- heart
- ラ
- cor
- 関
- 肺、循環器
性状
体表解剖
- 心臓の上縁:左の第2肋軟骨の下縁と右の第3肋軟骨を結ぶ線上
- 心臓の右縁:右の第3肋軟骨から右の第6軟骨に向かう線。この線は外側に向かって弓状をなす。
- 心臓の下縁:右縁の下端から第5肋間隙で左鎖骨中線の近くに向かう線
- 心臓の左縁:上縁と下縁を外側に凸となる曲線で結んだ線
機能血管
動脈
静脈
心臓の栄養動脈 (M.92)
-
- 洞房結節枝
- 右縁枝
- 後下行枝 = 後室間枝
- 房室結節枝
-
心臓の栄養静脈 (M.95)
心臓の静脈の特徴
- 酸素供給能 = 心臓の送血能 x 血液のHb量 x (動脈の酸素飽和度(肺) - 静脈の酸素飽和度(末梢))
- 心臓の酸素消費量と仕事
[★]
- 英
- anomalous origin of left coronaryartery from pulmonaryartery
- 同
- ブランド-ホワイト-ガーランド症候群 Bland-White-Garland syndrome BWG症候群 BWG syndrome
[★]
- 英
- beating heart coronaryartery bypass grafting
- 関
- 非体外循環下冠状動脈バイパス術
[★]
- 英
- directional coronary atherectomy DCA
- 関
- アテレクトミー
[★]
- 英
- chronic coronary insufficiency CCI
- 関
- [[]]
[★]
- 英
- coronary artery atherosclerosis
[★]
- 英
- artery (Z)
- ラ
- arteria
- 関
- 静脈