- 英
- difficulty、distress、trouble、difficult、hard、intractable、recalcitrant、arduous、labored
- 関
- 窮迫、硬性、故障、障害、心配、難治、難治性、不応性、難しい、悩み、悩ます、硬い、硬質、強情、苦しめる、トラブル、苦悩
WordNet
- with pain or distress or bitterness; "he took the rejection very hard"
- (of light) transmitted directly from a pointed light source (同)concentrated
- with firmness; "held hard to the railing" (同)firmly
- very strong or vigorous; "strong winds"; "a hard left to the chin"; "a knockout punch"; "a severe blow" (同)knockout, severe
- causing great damage or hardship; "industries hit hard by the depression"; "she was severely affected by the banks failure" (同)severely
- being distilled rather than fermented; having a high alcoholic content; "hard liquor" (同)strong
- unfortunate or hard to bear; "had hard luck"; "a tough break" (同)tough
- (of speech sounds); produced with the back of the tongue raised toward or touching the velum; "Russian distinguished between hard consonants and palatalized or soft consonants"
- dispassionate; "took a hard look"; "a hard bargainer";
- dried out; "hard dry rolls left over from the day before"
- earnestly or intently; "thought hard about it"; "stared hard at the accused"
- into a solid condition; "concrete that sets hard within a few hours"
- resisting weight or pressure
- slowly and with difficulty; "prejudices die hard"
- to the full extent possible; all the way; "hard alee"; "the ship went hard astern"; "swung the wheel hard left"
- very near or close in space or time; "it stands hard by the railroad tracks"; "they were hard on his heels"; "a strike followed hard upon the plants opening"
- with effort or force or vigor; "the team played hard"; "worked hard all day"; "pressed hard on the lever"; "hit the ball hard"; "slammed the door hard"
- cause mental pain to; "The news of her childs illness distressed the mother"
- a state of adversity (danger or affliction or need); "a ship in distress"; "she was the classic maiden in distress"
- extreme physical pain; "the patient appeared to be in distress"
- the seizure and holding of property as security for payment of a debt or satisfaction of a claim; "Originally distress was a landlords remedy against a tenant for unpaid rents or property damage but now the landlord is given a landlords lien" (同)distraint
- psychological suffering; "the death of his wife caused him great distress" (同)hurt, suffering
- difficult to accomplish; demanding considerable mental effort and skill; "the arduous work of preparing a dictionary"
- characterized by effort to the point of exhaustion; especially physical effort; "worked their arduous way up the mining valley"; "a grueling campaign"; "hard labor"; "heavy work"; "heavy going"; "spent many laborious hours on the project"; "set a punishing pace" (同)backbreaking, grueling, gruelling, hard, heavy, laborious, operose, punishing, toilsome
- taxing to the utmost; testing powers of endurance; "his final, straining burst of speed"; "a strenuous task"; "your willingness after these six arduous days to remain here"- F.D.Roosevelt (同)straining, strenuous
- not tractable; difficult to manage or mold; "an intractable disposition"; "intractable pain"; "the most intractable issue of our era"; "intractable metal"
- not easy; requiring great physical or mental effort to accomplish or comprehend or endure; "a difficult task"; "nesting places on the cliffs are difficult of access"; "difficult times"; "why is it so hard for you to keep a secret?" (同)hard
PrepTutorEJDIC
- (物体が)『堅い』,(手触りが)堅固な,しっかりした / 『難しい』,努力を要する / 《名詞の前にのみ用いて》(人が)『精力的な』,勤勉な / 激しい,猛烈な / (生活などが)耐え難い,つらい / (季節・天候などが)厳しい;(雨・風などが)激しい / (人が)厳格な;(行為などが)容赦しない,無情な / (方針・条件などが)妥協(譲歩)しない,厳しい / (感情が)うらみを含む,憤然とした / (体が)筋肉質の,がんじょうな / (紙幣に対して)硬貨の,(小切手などに対して)現金の;(貨幣が)容易に兌換(だかん)できる / (子音が)硬音の(c,gがcome, goのように[k],[g]と発音される) / アルコール分の多い / (水が)硬質の / (エックス線が)透過能力が大きい / 一生懸命に,『熱心に』 / 『強く』,激しく,大いに / やっと,かろうじて / 『堅く』 / ひどく悲んで / 接近して
- 〈U〉(肉体的・精神的な)『激しい苦しみ』,苦痛,苦悩,非嘆 / 《a~》(…にとっての)悩みの種《+『to』+『名』》 / 〈U〉『貧苦』,窮乏 / 〈U〉『危険状態』,難儀 / (精神的・肉体的に)〈人〉‘を'『苦しめる』,苦悩させる
- 骨の折れる,困難な / (山などが)登りにくい,けわしくて骨の折れる / (努力などが)しんぼう強い,奮闘する(strenuous)
- (人・人の性質が)手に負えない,強情な / (物事が)処理しにくい,取り扱いにくい
- (物事が)『難しい』,困難な,骨の折れる / (人が)『気難しい』,つきあいにくい,扱いにくい
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/06 10:57:46」(JST)
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難度または難易度とは難しさ(むずかしさ、物事の実現しやすさ)の度合いの事である。
目次
- 1 難しいと易しい
- 2 スポーツにおける難度
- 2.1 体操競技における難度
- 2.2 新体操における難度
- 2.3 飛込競技における難度(難易率)
- 3 教育における難易度
- 4 仏教における難度
- 5 参考文献
難しいと易しい
難度が高く物事が実現しにくいさまを難しい(むずかしい)、逆に難度が低く物事が実現しやすいさまを易しい(やさしい)と言う。難しいは何らかの理由で実現させる事が上手くいかず、実現させるためには知識や技術、運などがないと不可能である状態をさし、転じて病気などの現状打開が上手くいかない状況も難しいというが易しいには後者の用法はない。また難しいあるいは易しいと認定される事柄は抽象的な事柄に限られており、主に問題や方法と言った主体と勝利などといったの行為の二つに分けられる。
困難・容易・簡単
困難(こんなん)は難しい事をさすが、難しいとは違い実現に向けて何かすることを前提としない。容易(ようい)は行為が易しいことをさすが、特に規模の大きく複雑な行為について使われることが多く打ち消しで用いられることも多い。簡単(かんたん)は本来あまり手間をかけていない様子を表す語であるが一般に易しいと似たような意味にとられる事が多い。
スポーツにおける難度
スポーツの中でも演技をメインとする採点競技では技術は構成要素の一つとして重視される。それらの競技では技術を採点する際、難度を基準としている。技の難度を元に採点する競技としては以下のような物がある。
体操競技における難度
詳細は「体操競技#技と難度」を参照
体操競技で難度は技や運動の難しさの程度を言う。現在はA~G(男子)ないしはI(女子)までの7または9段階に分類されている。
新体操における難度
飛込競技における難度(難易率)
飛込競技では演技や空中姿勢、回転などの回数や組み合わせに応じて個々に他の競技における難度に当たる難易率が設定されており得点は5または7人の審査員の内、中間の得点を出した3人の審判員の採点を合計しこれに難易率を掛けて求める。なお、男子は3.4、女子は3.0以上が高難度の目安となるほか、、難易率は飛び込み台の高さによっても違う。また、基本的に難易率に制限を設けない自由選択飛びと呼ばれる方式が一般的であるがたまに難易率の合計数の上限が定められた制限選択飛びという方式も存在する。
教育における難易度
教育においては明確な基準こそ存在しない物の入試の難度(試験の難易度や、入学者志願倍率)によって、難度の高い順からおおむね難関校、中堅校、下位校に分類される。
仏教における難度
仏教においては自力で長い間修行する事で悟りに至る難行道(聖道門)と念仏などの仏の慈悲に頼って悟りを目指す易行道(浄土門)の難易二道が存在する。これは竜樹が十住毘婆沙論の中で初めて説いたものであり、彼自身は易行道による極楽往生を薦めている。また、曇鸞は浄土三部経に説かれる念仏の修行を易行道とし、それ以外の経典に記されている修行法を難行道としたうえで後者では悟りは開くことができず、前者のみが極楽往生に至るという考えを示した。
参考文献
- 「基礎日本語辞典」(森田良行著、角川書店)ISBN 4-04-022100-1-C0581
- 以下ウェブページ
- http://e-words.jp/s/w/E99BA3E5BAA6.html
- http://h-kateikyoushi.com/archives/152
- http://www13.ocn.ne.jp/~ryouran/html/jyoudo.html
- http://www.urban.ne.jp/home/omijo/syuuhen/ryuju.html
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Japanese Journal
- 危機の教訓 出口戦略 各国で格差、困難な「平時への回帰」 (危機後の世界) -- (時代を動かす)
- 鍜治谷 静
- 四條畷学園短期大学紀要 44, 32-36, 2011-05
- … その改善に向け本稿では実務レベルの問題として「連携の困難性」に注目し、以下3点について検討した。 …
- NAID 110008438042
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- デジタル大辞泉 困難の用語解説 - [名・形動](スル) 1 物事をするのが非常に むずかしいこと。また、そのさま。難儀。「―に立ち向かう」「予期しない―な問題に ぶつかる」 2 苦しみ悩むこと。苦労すること。 ...
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- ■症例
- 72歳 女性
- 現病歴:胸部の感染症にドキシサイクリンをGPに処方された。関節リウマチに長期間罹患しており、9年間、1日7mgのプレドニゾロンを服用している。関節痛のため時々パラセタモールを服用。GPが測定した血圧は138/82mmHgであった。抗菌薬を服用し始める2日前からはじまって5日間熱っぽく、食欲不振であり、ベットから動けないでいる。水は十分に飲ませている。5日目に傾眠傾向となり、起こすことが困難になったため、救急車で救急部に連れてきた。
- 主訴:傾眠
- 生活歴:単身。退職した娘が世話をするために引っ越してきている。
- 家族歴:なし。
- 身体所見 examination
- 小柄である(50kgと評価された)が、最近になって体重が減少したということはない。体温38.8℃。眠たそうであり、命令には応じる。簡単な質問にしか答えない。全身性に筋緊張低下。局所神経症状無し。脈拍:118/min。血圧:104/68mmHg。頚静脈圧上昇せず。足首に腫脹無し。肺底部にcrackles(ラ音)とwheezes(笛音)を認める。関節にわずかに活動性の炎症と変形が認められる。これは関節リウマチの既往と合う所見である。
- 検査 investigation
- ヘモグロビン:軽度低下。MCV:正常。白血球増多。ナトリウム低下。カリウム正常。尿素上昇。クレアチニン上昇。
- 問題0. □と○に入る言葉を述べよ
- 1) 傾眠とは□□障害に含まれる
- 2) 傾眠とは、刺激を与えなければ□□が低下するが、刺激を与えれば○○する状態である。
- 問題1. 患者に関連する以下の事項のうち何が傾眠と関係あるのだろうか?2つ選べ。
- 1) ドキシサイクリンの副作用
- 2) 関節リウマチの重症化
- 3) プレドニゾロンの服用歴
- 4) パラセタモールの服用歴
- 5) 胸部感染症
- 問題2. 異常な検査所見をどう説明しますか?口頭で述べてください。ぶっちゃけ、やや低血圧であることと、ナトリウム低値が着目点です。腎機能低下は二次的なものです。
- ■意識障害
- 意識障害 (PSY.38)
- 単純な意識障害
- 明識困難状態 < 昏蒙 < 傾眠 < 昏眠 < 昏睡
- ■傾眠
- 昏睡状態の分類の一つ
- ・somnolence
- 放置すれば意識が低下し、眠ったようになるが、刺激で覚醒する。病的な場合にのみ用いられる。(BET.130)
- sleepiness; also, unnatural drowsiness. A depressive mental state commonly caused by encephalitis, encephalomalacia, hepatic encephalopathy, hypoxia and some poisonings, e.g. Filix mas, the male fern.
- (Saunders Comprehensive Veterinary Dictionary, 3 ed. c 2007 Elsevier, Inc. All rights reserved)
- ・drowsiness
- 正常、病的の区別無く眠り込む状態(BET.130)
- a decreased level of consciousness characterized by sleepiness and difficulty in remaining alert but easy arousal by stimuli. It may be caused by a lack of sleep, medications, substance abuse, or a cerebral disorder.
- (Mosby's Medical Dictionary, 8th edition. c 2009, Elsevier.)
- ■意識障害を呈する患者に対してどのような疾患を鑑別に挙げるべきか?
- 1. 脳原発の疾患(一次性)
- a. テント上病変(脳幹の圧迫性病変ないし脳ヘルニアをきたす疾患)
- 1) 脳血管障害:脳出血、脳梗塞
- 2) 硬膜下血腫
- 3) 脳腫瘍:原発性、転移性
- 4) 脳膿瘍
- b. テント下病変(脳幹網様体の障害)
- 1) 脳幹出血、脳幹梗塞、小脳出血、小脳梗塞、脳腫痛、多発性硬化症など
- c. びまん性病変
- 1) くも膜下出血、中枢神経感染症:髄膜炎、脳炎、 播種性血管内凝固症候群など
- 2. 全身疾患に伴う病態(二次性)
- a. 代謝性またはびまん性病変
- 1) ショック:心筋梗塞、大出血など
- 2) 薬物、毒物
- 3) 無酸素ないし低酸素血症
- 4) DIC、全身性感染症:敗血症など
- 5) 肝不全、腎不全、糖尿病性高血糖、重症肝炎、内分泌疾患など
- 6) 低血糖、ビタミンB1欠乏: Wernicke脳症
- 7) 脳振盪、てんかん大発作後
- 8) 酸塩基平衡および電解質異常
- 9) 栄養障害
- 10) 低体温症
- b. 心因性無反応
- 1) ヒステリー、統合失調症
- ■低ナトリウム血症
- 血清ナトリウムが134mEq/L以下の病態。(正常の下限は135mEq/Lとされる)
- ・病因 ICU.525
- 循環血減少性低ナトリウム血症
- 利尿・副腎不全 :尿中Na > 20mEq
- 嘔吐・下痢 :尿中Na < 20mEq
- 等容量性低ナトリウム血症:細胞外液は増加していないが、水の方が多くなった状態。臨床的に浮腫が無い。
- SIADH :尿浸透圧 > 100 mOsm/L
- 心因性多飲症 :尿浸透圧 < 100 mOsm/L
- 循環血増加性低ナトリウム血症:細胞外液にナトリウムと水が増加しており、なおかつ水の方が多い病態
- 腎不全 :尿中Na > 20mEq
- 心不全・肝不全 :尿中Na < 20mEq
- ・症状
- 全身 :無力感、全身倦怠感
- 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐
- 神経 :意識障害(傾眠、昏睡)
- 筋 :痙攣、腱反射低下、筋力低下
- ■アルドステロン
- 1. 腎の接合尿細管と集合管、唾液腺、乳腺、汗腺等に働いてNa+の再吸収を促進し、K+の排出(分泌)を促進する (SP.791,792 によれば、腎接合尿細管を含む)
- 2. 腎集合管でH+の排出(分泌)を促進する。
- Na+/K+-ATPase活性↑@遠位尿細管・皮質集合管 → 管腔側K↑ → K再吸収/H+分泌 (QB CBT vol2 p.360)
- ■副腎皮質球状層から分泌されるアルドステロンの分泌制御
- 1. レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系
- 2. 血清カリウム濃度上昇
- 3. ACTH(寄与は小さい)
- ■低アルドステロン症の症状と臨床検査
- 症状
- 脱水、低血圧、代謝性アシドーシス
- 検査
- 低ナトリウム血症、高カリウム血症
- 尿中ナトリウム高値、尿中カリウム低値
- 血中HCO3-低下
- ■起こっていることは何か?
- ステロイドの突然の中断による急性の副腎不全。特に低アルドステロン症が前面に出た病態。
- 副腎不全の原因(病期による分類)(BPT.793)
- 急性:ウォーターハウス・フリーデリクセン症候群、長期コルチコイド療法の突然の中断、慢性副腎不全患者へのストレス
- 慢性:(major)自己免疫性副腎炎、結核、後天性免疫不全症候群、転移性疾患(metastatic disease)
- (minor)全身性アミロイドーシス、真菌感染、ヘモクロマトーシス、サルコイドーシス
- 症状:
- グルココルチコイドの欠乏 :易疲労感、食欲不振、悪心・嘔吐、体重減少、脱力、嗜眠、低血圧
- ミネラルコルチコイドの欠乏:低血圧、低Na血症、高K血症、味覚の変化(塩分の故意食事を好むようになる)
- ■答え
- (第一パラグラフ)診断とその根拠
- ・二次性急性低アルドステロン症 secondary acute aldosteronism
- ・病因:本症例では、長期にわたるステロイドホルモンの使用により視床下部-下垂体-副腎軸の不全を来した。ステロイドホルモンを長期に使用している状態でステロイドホルモンの需要が高まったとき(感染、外傷(手術))、あるいは嘔吐などで経口ステロイドを服用できないときに起こる。
- ・症状:本症例では傾眠と低血圧として症状が現れている。
- (第二パラグラフ)
- ・本疾患の低ナトリウム血症の解釈 → (1)ナトリウム摂取の低下、(2)水分摂取による希釈
- ・視床下部-下垂体-副腎軸は障害を受けておらずナトリウムを補充する治療をすべき。
- ・一次性急性低アルドステロン症(addisonian crisis)では、鉱質コルチコイドと糖質コルチコイドの分泌不全がおこり、低ナトリウム血症と高カリウム血症を来す。
- ・二次性急性低アルドステロン症はしばしば間違ってaddisonian crisisと呼ばれる。
- (第三パラグラフ)
- ・感染の拡散も考慮すべき;一次部位が脳で髄膜炎か脳膿瘍を伴っている、あるいは局所的に肺膿瘍あるいは膿胸を起こしている。
- ・高齢とステロイドの服用ということで免疫力がある程度低下している。
- ・ステロイドの量が多いかもしれない。
- (第四パラグラフ)
- ・治療はすぐに経験的治療であるヒドロコルチゾンと生理食塩水の輸液を行う。
- ・患者は(治療に?)反応し、5時間以内に意識レベルは正常となった。そして血圧は上昇し136/78mmHgとなった。胸部X線では両側の肺に肺炎に一致する陰影が見られたが、それ以外に異常は認められなかった。
- ■KEY POINTS
- ・二次性低アルドステロン症はmedical emergency(医学的な緊急事態)である、すぐに経験的治療を行うことが求められる。
- ・長期にわたりステロイドを投与されている患者では、以下の時にステロイドを増量すべき;別の疾患を発症したとき。嘔吐を反復する場合には全身投与に切り替える。
- ■低アルドステロン症ってなによ
- http://enotes.tripod.com/hypoaldosteronism.htm
- ・時々、低アルドステロン症は副腎不全の唯一の、あるいは支配的な徴候である
- ・アルドステロンの生合成の障害 → まれ
- ・アルドステロン生合成の部分的欠損 → 21-ヒドロキシラーゼ欠損による先天性副腎皮質過形成の症状としての低アルドステロン症
- ▲特発性低アルドステロン症 idiopathic hypoaldosteronism
- 症状:高カリウム血症に続発する心ブロック、顕著な低ナトリウム血症の有無を問わず血液量不足に続発する体位性低血圧。
- 検査:血清アルドステロン低値。尿中アルドステロン低値。血清レニン高値。
- ▲低レニン低アルドステロン症
- 特発性低アルドステロン症より一般的な低アルドステロン症
- 疫学:45歳以上の慢性腎臓病。
- 病因:
- ・腎臓病患者において腎臓の間質、尿細管に障害が存在 → レニン分泌能が低下。
- ・レニン分泌が低下する原因は分からないけど傍糸球体装置における障害が常に寄与している。
- ・NSAIDによるプログラスタンジン欠乏は、可逆的な低レニン低アルドステロン症の原因である。SP.793によればレニン分泌刺激 → Na+再吸収を亢進 だそうな。
- ・ヘパリン、カルシウムチャネルブロッカー、βブロッカーも原因となる。
- 症状:
- ・腎臓の障害が原因の低レニン低アルドステロン症患者では糖尿病が一般的みられる所見である。
- ・顕著な特徴は、慢性的で著明な高カリウム血症である。これは高血糖で突然に悪化する。???
- ・高Cl性代謝性アシドーシス+正常or低ナトリウム血症が常に存在
- 増悪因子:ナトリウム制限
- 検査:高カリウム血症、体液量の減少、かつ低ナトリウム血症が存在しているにもかかわらず低レニンであることが特徴的。
[★]
- ☆case84 嘔吐
- ■症例
- 32歳 男性
- 主訴:
- 現病歴:2 amにからり酔っぱらって救急部に受診。11.45 pmに気分が悪くなり2度嘔吐。嘔吐物は最初は苦く感じられ、それは食べ物と2Lのビールであった。1時間程度後に、何度か猛烈に吐き気を催した。1 amに鮮赤血を吐いた(bright red blood)。患者が言うには最初は少量だったが、2回目にはかなり多い量であった。服用薬なし。時々マリファナを吸う。タバコ1日10本、アルコール2-3 unit/week
- 既往歴:特記なし
- 家族歴:特記なし
- 生活歴:
- ・身体診断
- 酔っぱらっているように見える。口の周りに乾燥した血液の付着を認める。脈拍:102/分。(臥位(lying))血圧:134/80 mmHg。立位でも血圧の変化は認められない。心血管系、呼吸器系に異常を認めず。腹部:上腹部(心窩部)にわずかに圧痛。
- ・検査
- (血液生化学)
- 異常なし
- ■解説
- (第1パラグラフ)
- もっともな診断は、下部食道もしくは胃上部における吐血を引き起こす粘膜の裂傷である(Mallory-Weiss lesion/Mallory-Weiss tear/Mallory-Weiss laceration)。激しい嘔吐やむかつきによる機械的な外傷で生じる。本症例では、なれない大量飲酒によって生じた。
- (第2パラグラフ)
- 患者の話から出血量を見積もるのは難しい。吐血はびっくりするような出来事であり、吐血の量を多く見積もりがちである。ヘモグロ分派性状であり、急性の出血では吐血量を見積もる手がかりにならない。急性期にヘモグロ分が低ければ慢性の出血をほのめかす。著しい失血の最初のサインは頻脈と起立時の血圧低下であることがある。本症例の彼の脈波速いが、これは不安と関連しているのかもしれない。
- (第3パラグラフ)
- 吐血の他の原因は胃炎か消化性潰瘍である。何度か血液を含まない胃内容物のむかつきと嘔吐の話はマロリーワイス症候群に特徴的である。この疾患は普通介入を必要としない良性の病態である。確定診断は上部消化管内視鏡を必要とするが、典型的な症例ではいつも必要になるわけではない。時に、出血がもりひどかったり、壁の解離が粘膜より深いこともあり、穿孔につながる。
- (第4パラグラフ)
- この症例の管理は注意深い観察、嘔吐で失われた体液を戻すための静脈内輸液である。出血が激しい場合には血液型検査のために採血するが、輸血は必ずしも必要ない。彼は生徒大とH2 blockerで治療された。嘔吐は収まりそれ以上の出血も見られなかった。彼は将来のパーティでは通院しすぎないように決めた。
- ■管理(内科診断学 第2版 医学書院)
- ①本疾患の大多数は安静、絶食、制酸薬・粘膜保護薬の投与で保存的に治療できる。
- ②輸血が必要なほどの貧血は稀である。
- ③内視鏡検査時に出血している症例に対しては内視鏡的止血術を行う。
- ④クリッピング法(図4-89) [図] 、純エタノール局注法、アルゴンプラズマ凝固(APC)法などさまざまあるが、いずれの方法でも良好な止血成績を得られる。
- ■鑑別診断 (内科診断学 第2版 医学書院 p.843)
- ・特発性食道破裂(ブールハーフェ症候群)
- ・逆流性食道炎
- ・食道静脈瘤破裂
- ・出血性胃潰瘍
- ・急性胃粘膜病変(AGML)
- ■KEYPOINT
- ・吐血の前の血液を伴わない激しい嘔吐とむかつきの既往は、上部消化管の裂傷を示唆する。
- ・患者は血液の量を見積もるのが困難と分かるので、吐血で失われた失血の程度は多糸かでないし、消化管の中にとどまっている血液の量は分からない。
- ・アルコールは救急入院の約1/4と直接の連関があるという研究がある。
- □マロリーワイス症候群(内科診断学 第2版 医学書院)
- 嘔吐などにより腹腔内圧が急激に上昇して噴門部近傍に裂創が発生し、これを出血源として顕出血をきたしたもの。30-50歳代の男性に多く、全消化管出血例の約3-15%を占める。 アルコール多飲が原因となることが多いが、ほかに妊娠悪阻、乗り物酔い、脳腫瘍や髄膜炎、医原性のものとしては上部消化管内視鏡検査や心肺蘇生術など、原因となるものは種々である。 ②嘔吐などにより急激に腹圧が上昇すると、急激に胃内圧が上昇し、これにより食道胃接合部近傍に裂創が生じる。
- □吐血 hematemesis (内科診断学 第2版 医学書院)
- コーヒー残渣用の吐血 melanemesis
- 鮮血の吐血 hematoemesis
- □急性胃粘膜病変 acute gastric mucosal lesion AGML
- 急性胃炎の劇症型であり、急速に起こる腹痛(時に、吐血、下血)をきたし、潰瘍・びらん・出血が混在した病態を呈する。
- 病因はアルコール、薬物(アスピリン、ステロイド)、薬品、ストレス、食物(激辛食品など)、アニサキス、中枢神経系障害、熱傷、外科手術
- ■glossary
- inebriate
- vt. (人)を酔わせる(make drunk)。~を有頂天にする
- adj. 酔っぱらいの、大酒飲みの
- n. 酔っぱらい、大酒飲み
- pint n. (液体の単位)1パイント = 1/2クオート=(米)28.8753 inch cube = 0.473 liter = (英) 0.568 liter = 約500cc
- retch
- vi. むかつく、吐き気を催す、無理に吐こうとする
- vt. 吐く
- n. むかつく。ヒック(吐き気を催すときの音)
- lager n. ラガー(ビール)(貯蔵ビール;日本の普通のビール)
- violently adj. 激しく、猛烈に
- drunk adj. (pred)酔って。(fig)酔いしれて
- epigastrium n. 上腹部、心窩部
- blood grouping 血液型判定、血液型検査
- indulge
- vt. ~にふけらせる。気ままにさせる、(子どもを)甘やかす。(欲求などを)思いのままに満たす。喜ばせる、楽しませる。
- vi. (快楽・趣味などに)ふける、身を任す(in)。(略式)たらふく食べる、痛飲する。(~に)従事する。(好ましくないことに)かかわる(in)
- □Hematemesis and Melena(Differential Diagnosis in Primary Care 4th)
- ・吐血か喀血を見分けたい場合はnitrazine paperを使って判定
- ・身体開口部(body orifice)からの出血を鑑別するとき解剖学的なアプローチがよい。
- (食道)
- ・静脈瘤、逆流性食道炎、癌腫、マロリーワイス症候群。
- ・外来異物も忘れるな。
- ・先天性まれな病因として異所性胃粘膜によるバレット食道炎と潰瘍もある。
- ・大動脈瘤、縦隔腫瘍、肺癌が食道を潰瘍化させ出血させることもある。
- (胃)
- ・炎症:胃炎と胃潰瘍。アスピリンとアルコールも良くある原因
- ・幽門部静脈瘤で出血するかもしれない
- ・出血がひどく、他の原因が見つからなければ血液疾患を検索する。
- (診断への道)
- ・吐血の確固たる証拠がある時、内視鏡をつかえる状況にあれば問診とか検査で無駄な時間を使わずに内視鏡で診断&治療をやってしまえ。
- ・血液型検査、血液のクロスマッチ?して輸血の準備、凝固能検査など鑑別に必要な検査をやりなさい。内視鏡検査の準備をしている間に、アルコール、アスピリン、そのほかの薬品の服用、潰瘍の既往、食道疾患既往を聴け
- ・ひどい出血や最近の急な吐血の既往がなければ(内視鏡を使わずに?)伝統的なアプローチでも良い
- ・吐血の前に血液を伴わない嘔吐があればマロリーワイス症候群の診断の助けとなる。
[★]
- attend
- vt.
- ~に出席/参列する、(学校に)行く(go toより堅い語)
- The normal ECG and chest X-ray when he attended hospital after an episode do not rule out an intermittent conduction problem.
- (結果として)~に伴う
- ~に同行/同伴する、付き添う、仕える。往診する。~の世話をする、~に気をつける、見張る
- vi.
- 出席/参列/出勤する(at)
- 留意/注目/傾聴する(to)。身を入れる、勢力を注ぐ、心を傾注する(to)。世話をする、気を配る(to)
- 仕える、付きそう(on)。(危険・困難などが)伴う(on)
- productive
- outflow
- obstruction
-
- the clinical picture suggests obstruction to outflow from the stomach.(この臨床像は胃流出障害を示唆している)
- obstruction to outflow
- 流出障害
-
- the clinical picture suggests obstruction to outflow from the stomach.(この臨床像は胃流出障害を示唆している)
- aqueous outflow from the eye (眼球からの房水流出)
- retain
- re + tent (tineo=teneo) = to hold back
- 保持する、保有する、保留する、持ち続ける、維持する。(使用のために)確保しておく
- (ある場所に)保つ、保持する。(熱などを)保っている、失わないでいる
- 忘れないでいる、覚えている
- (弁護士・気腫・召使いなどを)雇っておく、抱える
- 使用/実行し続ける。(廃止しないで)そのままにしておく
- palliation
- n.
- 寛解、緩和
- volvulus
- 腸捻転
- bezoar
- 胃石
- malrotation
- 腸回転異常
- intussusception
- 腸重積
- succussion
- n.
- 強く揺り動かすこと、強く揺れること
- splash
- n.
- はね返し、はねかけ。はねかす音。
- どっと流れる水。
- □unit
- 1 unit = 10 ml of ethanol
- □350ml アルコール5%
- 350x0.05/10=1.75 unit
- http://pohwa.adam.ne.jp/you/hobby/ryori/sake2.html
- 1unitの量が国によって違う。純エタノール換算で、1英unitは8g=10ml(英糖尿病協会採用の数値)、1米unitは15g(20ml弱:1drinkとも)で、日本では10~14g程度(代謝熱量80Kcalが基準:食品成分表5訂版,2002)や20ないし23g(日本酒1合分)を1unitとしている。日本の医学界では1unit=20g(体積に換算すると25ml)を採用することが多いので、ここでもそれに従う。この基準(1unit=20g=25ml)で計算すると、40度のウィスキー1ショット(=1オンス:英液量オンスで28.41ml、米液量オンスで29.57ml、日本の1ショットで30ml)が約0.5unitとなる。5度のビールなら500mlでだいたい1unit(この、日本酒1合≒ウィスキーダブル≒ビール500cc≒1unitという関係は、覚えておくと便利かもしれない:ワインなどは日本酒に準じるので、1本750mlがだいたい4unit強である)。
- 主訴:体重減少
- (主訴にまつわる症状)
- ・4ヶ月で10kg減少、食欲の減少、嘔吐(頻度:次第に増えてきている。嘔吐物と量:何時間も前に食べたものを多量に嘔吐する)
- (主訴以外の症状)
- ・一ヶ月前から脱力感(部位:特に下肢で著しい(丘に登ったり、階段を上ったりするとき))
- 嗜好歴:喫煙 20/day、飲酒 10units/week (ビール 6本弱)
- 家族歴:なし
- 既往歴:高血圧(2年間β遮断薬で治療、4ヶ月前に服薬中止)
- 身体所見 examination
- バイタル:82/分、血圧 148/86 mmHg
- 全身:やせ、体調が悪そう(unwell)。
- 呼吸器、心血管系に異常なし
- 腹部:腫瘤触知せず、圧痛なし、振盪音/振水音を認める
- 検査所見 investigations
- 低値:ナトリウム、カリウム、クロライド、尿素
- 高値:重炭酸
- Q
- 1. これらの所見の説明は?
- 2. もっともな診断は?
- A
- ★
- 胃流出路の閉塞 = 食後の嘔吐 + 胃の振水音
- 高BUN + 低CRE → 脱水
- 低Na,Cl,H+ → 嘔吐
- HClの喪失 → 代謝性アルカローシス
- H:細胞内→外
- K:細胞外→内
- 従って、低カリウム血症 → 筋力低下・脱力
- ★
- 胃流出路の閉塞の原因:胃癌とか胃潰瘍による瘢痕
- 診断には上部消化管内視鏡・生検(組織診)、その後にCT(局所浸潤、転移巣検索)
- 治療法:腫瘍だったら腹腔鏡による腫瘍の摘出術。その他の場合は手術をしたり、薬物療法をしたり、、、
- 学習ポイント
- ・嘔吐・嘔気 nausea and vomiting DIF.321, vomitus DIF.449 IMD.351
- 解剖で考えよう。縦に解剖、横に病因
- 鼻咽頭 扁桃、外来異物
- 食道 アカラシア、逆流性食道炎、食道癌 ・・・嚥下困難があるはず
- 胃 胃炎、消化性潰瘍、胃癌、幽門部の病変(ポリープ、癌、潰瘍;胃の出口を閉塞させる)。子供だったら幽門狭窄症
- 十二指腸:潰瘍、十二指腸炎、Billroth II法による輸出脚の閉塞、Billroth I/II法によるダンピング症候群。胆汁性胃炎も原因となる。
- 小腸:小腸閉塞(腸重積、腸回転異常症、胃石症、癌腫、限局性回腸炎)
- 結腸:潰瘍性大腸炎、アメーバ症、腫瘍男。腸間膜動脈血栓症、
- 消化管全体:Strongyloides, Ascaris, Taenia solium
- ・β遮断薬の服用中止で何が起こる?
- 狭心症や発作性の高血圧。
- なんでやめたんだろう? → 副作用:(1%程度に)めまい、全身倦怠感、頭痛、徐脈が出現
- ・振盪音
- 腹水や胃内容物の貯留によって聴取される。
- ・BUN高値、Cre低値
- suggest a degree of dehydration
・BUN
- ==検査値の異常 (異常値の出るメカニズム第5版 p.144)==
- ===BUN上昇===
[★]
- ☆case78 発熱
- ■症例
- 36歳 男性
- 主訴:発熱、筋痛
- 現病歴:発熱、背中・四肢周辺の筋肉の痛みを訴えて来院。患者はインフルエンザと考えていたが、9-10日間症状が持続。3日間下痢症状が見られたが、現在はない。
- 先週くらいから口の痛みが続いており摂食が困難であるが、空腹感はないとのこと。彼は体重は2,3kg減少したと考えている。
- (発熱、筋痛のこと?)症状が始まったときから中等度の紅斑性赤色の皮疹(erythematous rash)を胸部と腹部が出現し、現在は消退した。
- 過去に行きつけのにたいしたことのない訴えで診療所を訪れていた。過去3年の間ベトナムやタイに行くためのワクチンを接種してもらうためにpracticeに行っていた。最後の旅行は、3ヶ月前に海外に旅行した。12ヶ月前のHIV testは陰性であった。
- 嗜好品:タバコ:10本/日。アルコール:20-30 unit/week(缶ビール(350ml)6本弱本/週)。違法薬物(illicit drug)はやっていない。
- 既往歴:特記事項無し
- 家族歴:特記事項無し
- 社会歴:事務弁護士として働いている。
- 生活歴:独身であり、一人住まいである。過去に多数の同性・異性関係があった。
- 身体所見 examination
- 体温 38℃、脈拍 94/分、呼吸数 16/分、血圧 124/78mmHg。心血管系、呼吸器系に異常なし。口腔内潰瘍2ヵ所 直径5-10mm。両側の頚部リンパ節を触知し、わずかに有痛性。肝脾腫を認めず。皮疹は認められない。
- 検査所見 investigations
- 正常
- 腺熱のスクリーニング検査:陰性
- ■要点
- ・一週間以上続く感染症かな?
- ・インフルエンザは経過が長くない。
- ・頚部リンパ節腫脹 + 口腔内潰瘍
- ・体温上昇が持続
- ・出現して消失した皮疹
- ・血液所見正常、腺熱(伝染性単核球症)の検査は陰性
- ・これらの所見は腺熱で最もなんだけどね
- ・性感染症を疑うキーワード
- ・同性愛者との性的接触
- ・ベトナム、タイへの旅行
- ・HIVを否定するキーワード
- ・12ヶ月前のHIV test陰性
- ・感染後4-6週後にHIV seroconversion illnessが起こる。HIVテストが陰性でもp24 antigenやHIV virus RNAの証明で診断されうる。
- ・そのほかの疾患に当てはまるか?
- ・二期梅毒(secondary syphilis)
- ・当てはまらない点:皮疹は全身性。リンパ腫は無痛性。
- ・肝炎:全身性の前駆症状を呈する
- ・当てはまらない点:肝臓は正常
- ・リンパ腫:リンパ腺腫、発熱
- ・当てはまらない点:口腔内潰瘍、皮疹
- ・診断
- ・血清学的検査:陰性だったらリンパ節生検を考慮
- ・オチ:検査したら、ウイルス血症であった。抗レトロウイルス療法はHIVの明らかな暴露、あるいは暴露の危険が高いとき抗レトロウイルス療法は感染のリスクを減らすのに有効。この段階でウイルス負荷をモニターするための説明と準備が支持的である。
- ■key points
- ・HIV感染した人の50%でseroconversion illnessが起こる
- ・既感染もしくは針刺しのようなハイリスクに暴露した症例では、即座おこなう抗レトロウイルス療法がよく適応となる。すぐに助言を求めるべきである。
- □アルコールのunit
- 1 unit = 10 ml of ethanol
- 350ml アルコール5% → 350x0.05/10=1.75 unit
- ■glossary
- practice
- n.
- 実施、実行、実践、実際。経験。(数学)実算
- (個人の)習慣。(社会の)慣行、慣例、習わし
- (教会)礼拝式
- 練習、実習、稽古
- 熟練(skill)、手腕
- (医師・弁護士などの)業務、営業。事務所、診療所
- 患者、事件依頼人
- solicitor
- n.
- (米)(地域の)法務官、(州の)巡回検事◆州によっては法務官をattorneyと呼ぶこともある。
- (英)事務弁護士◆事務処理だけをする弁護士。法廷弁護士と訴訟依頼人との間で裁判事務を扱う弁護士。ある種の開催板書を除いて法廷での弁論権がない
- prodrome
- n.
- (医)前駆症状、前駆症、前徴、前兆
[★]
- ☆case52 全身性の筋力低下
- ■glossary
- 筋力低下、筋無力、筋脱力 muscle weakness, muscular weakness
- denture 義歯
- leg 脚、下肢
- bruising 打撲、打撲傷
- hair follicle 毛包
- edentulous adj. 歯のない。歯を失った、全歯欠損の
- ■症例
- 82歳、男性
- 主訴:筋力低下と全身の倦怠感
- 現病歴:(以前から続く)筋痛。関節痛(特に肘、手首、膝)。3週間前に転倒して足を打ち、足に局所的な痛みがある。喫煙歴なし。飲酒歴なし。服用薬なし。
- 既往歴:12年前に心筋梗塞になった。心筋梗塞のβブロッカーを処方されていたが、過去6年間は処方薬を持ってなかった。20年前に胆嚢摘出術。
- 家族歴:
- 社会歴:労働者として働いていた。63歳に退職。2階のアパート(in a second-floor flat)に単身で住んでいる。妻は5年前に死亡。息子が一人おり、アイルランドに在住している。息子とは3年間会っていない。
- ・診察 examination
- 肢帯周辺の筋肉に圧痛。肘、手首、肘周辺にも圧痛。口には異常がないが舌がかなり平坦化。歯はなく、義歯は無くしている。循環器系、呼吸器系、消化器系に異常なし。下肢では右脚の脛の前面に(superficial laceration)が認められる。このlacerationは血かにじみ出ており治癒していない。下肢には出血斑が認められる部分がある。腕や脚に打撲傷がみとめられる広い範囲がある。彼が言うには、この打撲傷はどんな外傷とも関係がないとのことである。
- ・検査 investigation
- ヘモグロビン低値、MCV低値
- ■答え
- (第一パラグラフ)
- ・dietary historyは重要なhistoryの中でも重要な部分。
- ・特に今回のような症例では重要。
- ・今回の症例では、多くの特徴が栄養的な問題を示している。
- ・家族の援助が無く、5年間widowerである。
- ・2階のアパートに独りで住んでいる。get outが困難である。
- ・義歯を無くしており、食べるのが痕案である。
- (第二パラグラフ)
- ・凝固異常に関係しうる点状出血の皮疹(petechial rash)が見られるが、血小板数は正常。
- ・毛包の周りに分布しているかどうかを見るために皮疹を注意深く診察することが重要。 ← どういうこと?
- ・多くの特徴が壊血病を示唆。
- ・体内のビタミンCストックは2-3ヶ月。
- ・壊血病の特徴:皮疹、筋肉と関節の痛みと圧痛、創傷治癒の遅延、小球性貧血
- ・全歯欠損している患者では、古典的な壊血病の特徴である歯肉出血はないであろう(would not be present)
- (第三パラグラフ)
- ・血清中のビタミンCレベルは正常な患者で広い範囲にあるので、測定は難しい。
- ・この患者ではアスコルビン酸を経口的にビタミンCレベルを正常に戻すことで(replacement)することで、2週間で症状が消えた。
- ・この状況で(in this situation)、他の栄養の欠乏を探したり、退院後再発しない状況を保証するための手続きをすることが重要である。
- ■KEY POINTS
- ・特に老人では栄養歴は臨床的評価に入れるべき
- ・ビタミン不足はあらゆる栄養吸収不良の問題がない場合、貧しい食生活を送っている患者に起こる。
[★]
- 英
- exertional dyspnea
- 関
- 労作時呼吸困難、労作性呼吸困難
[★]
- 英
- dyspnea on exertion, dyspnea on effort
[★]
- 英
- senselessness
- 関
- 意識混濁