細菌性髄膜炎 : 約 518,000 件 化膿性髄膜炎 : 約 47,100 件
ja
purulent meningitis : 約 1,390 件 bacterial meningitis : 約 9,720 件
en
purulent meningitis : 約 45,400 件 bacterial meningitis : 約 2,180,000 件
新生児~生後3カ月乳児 | B群レンサ球菌、大腸菌、黄色ブドウ球菌、リステリア菌 |
生後3カ月以降の乳児~幼児 | インフルエンザ菌(ほとんどがHib)、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌 |
年長児~青年期 | 肺炎球菌、インフルエンザ菌、髄膜炎菌 |
成人 | 肺炎球菌、髄膜炎菌 |
高齢者(50歳以上) | 肺炎球菌、グラム陰性桿菌、リステリア菌 |
免疫能低下の状態 | 肺炎球菌、緑膿菌などのグラム陰性桿菌、リステリア菌、黄色ブドウ球菌(MRSA)など |
脳室シャント後 | 黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌など |
症状 | <3か月 | 3か月~2歳 | 2歳< |
無呼吸/チアノーゼ | 多い | まれ | まれ |
発熱 | 多い | 多い | 多い |
低体温 | 多い | まれ | まれ |
意識障害 | 多い | 多い | 多い |
頭痛 | - | まれ | 多い |
痙攣 | 病初期に | 病初期に | 進行期に |
運動失調 | - | いろいろ | 病初期に |
易刺激性 | 多い | 多い | まれ |
嘔吐 | 多い | 多い | いろいろ |
項部硬直 | まれ | 進行期に | 多い |
大泉門膨隆 | 多い | 多い | 閉鎖 |
Table 376-1 Antibiotics Used in Empirical Therapy of Bacterial Meningitis and Focal CNS Infections | |||||
適応 | ampicillin | cefotaxime | ceftriaxone | ceftazidime | vancomycin |
早産児~1ヶ月未満乳児 | ○ | ○ | |||
1~3ヶ月乳児 | ○ | ○ | |||
○ | ○ | ||||
3ヶ月以上の健常児。55歳以下成人 | ○ | ○ | |||
○ | ○ | ||||
55歳以上の成人。 年齢をとわずアルコール中毒、衰弱した患者。 |
○ | ○ | |||
○ | ○ | ||||
院内感染による髄膜炎、外傷後の髄膜炎、 神経手術後の髄膜炎、好中球減少患者、 細胞性免疫が低下している患者 |
○ | ○ | ○ |
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/11/05 15:08:46」(JST)
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細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん、英: Bacterial meningitis)は、細菌感染によって起こる中枢神経系の感染症。別名として、化膿性髄膜炎(かのうせいずいまくえん、英: Septic meningitis)とも呼ばれる。通常結核性髄膜炎はこの細菌性髄膜炎に含めない。
目次
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細菌性髄膜炎の一つである髄膜炎菌性髄膜炎は世界的に分布し、流行地域ごとに菌のタイプ(血清型)は異なる。世界全体としては毎年30万人の患者が発生し、3万人の死亡例が出ている。流行の多発地帯は、アフリカ中央部の西はセネガルから東はエチオピアまでの地域が該当し、当該地域は「髄膜炎ベルト」とも言われている。主に乾期(12~6月)のサバンナ地帯で多くの発症が報告される。欧米先進国でも時に局地的な流行がある。
脳や脊髄(あわせて中枢神経系と呼ぶ)は、脳・脊髄に近い側から軟膜・クモ膜・硬膜という3層の膜に包まれて保護されている。これらの膜をまとめて髄膜と呼ぶ。このうち軟膜は脳・脊髄にぴったりと張り付いており、硬膜は頭蓋骨に密着し、クモ膜は硬膜に密着している。クモ膜と軟膜の間には液体(脳脊髄液)の入った空間(クモ膜下腔)がある。
細菌性髄膜炎とは、この髄膜・脳脊髄液に細菌が侵入し、感染したことで起こる病気である。
細菌はもともと鼻の奥(鼻咽腔という)の粘膜に定着していたものが、何らかの契機に血液内に侵入し、血液から中枢神経系に侵入したものと考えられる。このため、細菌性髄膜炎には敗血症・菌血症を必ずといっていいほど合併する。
年齢や基礎疾患によって起炎菌が異なる。
髄膜炎菌( Neisseria meningitidis )は1887年に Weichselbaum によって、急性髄膜炎を発症した患者の髄液から初めて分離。13種類の血清型に分類されている。
発熱、頭痛、嘔吐、不機嫌(乳幼児の場合)などがみられ、症状が進行すると痙攣や意識障害も現れる。
発熱は細菌感染の一般的な症状であるが、髄膜炎では脳脊髄液の圧力(脳圧)が高まり、脳自体に浮腫を伴うこともあるため、その刺激や血流の不足によって嘔吐、意識障害などの症状が現れると考えられている。
髄膜炎の診断のためには、背中(腰の辺り)から針を刺し(腰椎穿刺)、脳脊髄液を採取する必要がある。細菌性髄膜炎の場合、脳脊髄液を顕微鏡で観察するとたくさんの白血球(炎症細胞)と細菌が確認できる。
脳脊髄液を遠心した沈渣をグラム染色した上で観察し、細菌の形や色素での染まり方などから、原因となった細菌を推定することができる。インフルエンザ桿菌b型、肺炎球菌、髄膜炎菌、B群レンサ球菌などではラテックス凝集法による抗原検索を用いることで、30分程度で起炎菌を特定できる。
最終的な確定診断は脳脊髄液の培養で細菌が発育することを確認するが、これには1-2日かかる。さらに1-2日で、細菌の抗菌薬に対する感受性も判明する。
抗菌薬が十分効いていることを確かめるために、治療を開始した翌日にもう一度脳脊髄液を採取し、培養で細菌が発育しないことを確認する。
その他、血液検査では強い炎症反応を認める。血小板減少などを合併することもある(後述のDICの検索が必要)。頭部のCTで脳浮腫を認める場合もある。
抗菌薬による強力な治療が必要である。通常の感染症よりも大量に抗生物質を使用する(βラクタム系抗生物質を用いる場合、常用量の2倍程度を用いる)必要がある。
先述したとおり、治療開始翌日に再度腰椎穿刺を行い、培養が陰性であることを確認する必要がある (Second tap) 。Second tapの培養が陽性となった場合には、薬剤感受性などを元に抗菌薬の増量または変更・追加を必要とする。
患者が小児である場合、難聴の合併を予防するため、デキサメサゾン(合成ステロイド)を2日間併用することが多い。しかしデキサメサゾンの有効性についてエビデンス(科学的根拠)があるのは、インフルエンザ桿菌b型による細菌性髄膜炎の場合のみである。
脳浮腫を抑え、血流を改善するために多糖類(マンニトール、グリセリン)の投与を行う。
市中発生では数年前まではアンピシリン(ビクシリン)とセフトリアキソン(ロセフィン)であったが耐性菌の増加に伴いカルバペネム系が用いられる傾向がある。この場合はカルバペネム系の単剤療法となる。
数%の死亡率があるが、ほとんどは発症から24時間以内に致命的になる劇症型(または電撃型)と呼ばれる病型によるものである。劇症型以外では、適切な治療が行われれば死亡率は非常に低くなる。
後遺症は10%程度に見られる。後遺症の内容はてんかん、発達の遅れ、難聴、麻痺などさまざまである。
2003年11月施行の感染症法一部改正により、5類感染症全数把握疾患に指定。
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C
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BC その他の正答:BE、
※国試ナビ4※ [106I028]←[国試_106]→[106I030]
AB
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(五類感染症)
第三章 感染症に関する情報の収集及び公表
(医師の届出)
(指定届出機関の指定の基準)
一 | RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、水痘、手足口病、伝染性紅斑、突発性発しん、百日咳、ヘルパンギーナ及び流行性耳下腺炎 | 診療科名中に小児科を含む病院又は診療所 |
二 | インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。) | 診療科名中に内科又は小児科を含む病院又は診療所 |
三 | 急性出血性結膜炎及び流行性角結膜炎 | 診療科名中に眼科を含む病院又は診療所 |
四 | 性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ及び淋菌感染症 | 診療科名中に産婦人科若しくは産科若しくは婦人科、医療法施行令(昭和二十三年政令第三百二十六号)第三条の二第一項第一号ハ及びニ(2)の規定により性感染症と組み合わせた名称を診療科名とする診療科又は泌尿器科若しくは皮膚科を含む病院又は診療所 |
五 | クラミジア肺炎、(オウム病を除く。)、細菌性髄膜炎、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、マイコプラズマ肺炎、無菌性髄膜炎、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、薬剤耐性アシネトバクター感染症及び薬剤耐性緑膿菌感染症 | 患者を三百人以上収容する施設を有する病院であって、その診療科名中に内科及び外科を含むもの |
(感染症の発生の状況及び動向の把握)
年齢 | 原因 |
乳児(生後3ヶ月未満) | 敗血症、細菌性髄膜炎、尿路感染症、肺炎、B群溶連菌感染、グラム陰性桿菌 |
乳児(生後3ヶ月以降) | ウィルス感染(突発性発疹などの発疹性疾患)、中耳炎、尿路感染症、消化器・呼吸器疾患、川崎病 |
幼児、学童期 | 溶連菌感染症、伝染性単核球症、膠原病、factitious fever(詐病)、学校での感染症の流行 |
see also step beyond resident 2 救急で必ず出会う疾患編 p.20
実熱 | 虚熱 | |
発病 | 急速に発病 | 緩徐に発病 |
症状 | 悪寒、高熱 顔面紅潮 苦痛あり、四肢運動多 声大きく明瞭 口渇強い 便秘 色調濃い尿 |
軽度悪寒、熱覚 顔面蒼白 苦痛少なく、静かに臥床 声小さい 口渇少ない 軟便、下痢 薄い色調の尿 |
脈 | 早く大きく、緊張 | 小さく早く、緊張なし |
舌苔 | 厚くて乾燥、白~黄~褐色 | 薄くて白い、無苔、鏡面舌 |
その他 | 頭痛、関節痛、無汗~発汗 | 倦怠感、眩暈感、盗汗 |
実熱 | 麻黄湯 | 悪寒、発熱、頭痛、関節痛 |
葛根湯 | 悪寒、発熱、頭痛、肩背部のこり | |
小柴胡湯 | 午後からの発熱、食欲不振、口の苦み | |
柴胡桂枝湯 | 詳細孤島の症状、関節痛、腹痛 | |
大柴胡湯 | 胆嚢炎、便秘 | |
柴陥湯 | 詳細孤島の症状、咳嗽、胸痛 | |
黄芩湯 | 発熱、腹痛、下痢 | |
虚熱 | 桂枝湯 | 発熱、軽度の頭痛、発汗 |
桂麻各半湯 | 発熱、発疹 | |
参蘇飲 | 発熱、食欲不振、咳嗽、あつがる | |
柴胡桂枝乾姜湯 | 微熱、上半身の自汗、盗汗、食欲不振、背部の冷汗 | |
竹じょ温胆湯 | 発熱、咳嗽、不眠 | |
補中益気湯 | 微熱、倦怠感、食欲不振、盗汗 | |
滋陰降火湯 | 微熱、下半身の脱力感、盗汗、咳嗽 | |
滋陰至宝湯 | 微熱、倦怠感、食欲不振、精神不安定状態 | |
真武湯 | 陰病、微熱、食欲不振、倦怠感、いつも寝ている | |
麻黄細辛附子湯 | 陰病、微熱、寒がる |
4ヶ月未満 | B群溶連菌(50%) | 大腸菌(25%) | インフルエンザ菌(20%) | リステリア菌(1%) | |
4ヶ月~6歳未満 | インフルエンザ菌(70%) | 肺炎球菌(25%) | |||
6歳~50歳未満 | 肺炎球菌(65%) | インフルエンザ菌(10%) | 髄膜炎菌 | ||
50歳以上 | 肺炎球菌(80%) | 黄色ブドウ球菌 | |||
免疫不全者 | クレブシエラ | 連鎖球菌 | 緑膿菌 | 黄色ブドウ球菌 | 真菌 |
Newborn (0–6 mos) | Children (6 mos–6 yrs) | 6–60 yrs | 60 yrs + |
Streptococcus agalactiae | Streptococcus pneumoniae | Neisseria meningitidis | Streptococcus pneumoniae |
Escherichia coli | Neisseria meningitidis | Enteroviruses | Gram-negative rods |
Listeria | Haemophilus influenzae type B | Streptococcus pneumoniae | Listeria |
Enteroviruses | HSV |
1位 | 2位 | 3位 | |
新生児 | 大腸菌 | B群溶連菌 | リステリア菌 |
小児期(6歳以下) | インフルエンザ菌 | 肺炎球菌 | |
成人 | 肺炎球菌 | 髄膜炎菌 |
年齢 | 病原体 | ||
3ヶ月未満 | B群溶連菌 | 大腸菌 | リステリア菌 |
3ヶ月以上の乳小児 | インフルエンザ菌 | 肺炎球菌 | |
成人 | 肺炎球菌 | 髄膜炎菌 | |
高齢者 | 肺炎球菌 | グラム陰性桿菌 | リステリア菌 |
細菌性髄膜炎 | ウイルス性髄膜炎 | 結核性髄膜炎 | 真菌性髄膜炎 | 癌性髄膜炎 | |
外観 | 混濁 | clear | 水様~ キサントクロミー 日光微塵 |
clear~ 日光微塵 |
clear~ キサントクロミー |
圧 70-180 (mmH2O) |
↑↑ 200~800以上 |
↑ 200~300 |
↑ 200~800 |
↑ 200~800 |
↑ 200~300 |
細胞 0-5 (/mm3) |
500~数百万 | 10~1,000 | 25~1,000 | 25~1,000 | 25~500 |
好中球 | リンパ球 | リンパ球 | リンパ球 | 好中球 | |
タンパク 15-45 mg/dl |
↑↑ 50~1,500 |
↑ 正常~100 |
↑ 50~500 |
↑ 100~500 |
↑ 50~500 |
糖 50-80 mg/dl |
↓↓ 0~40 |
→ 正常 |
↓↓ ~40 |
↓↓ ~40 |
↓ ~40 |
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