- 英
- echovirus, ECHO virus
- 関
- ウイルス
感染症
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- エコーウイルス30型髄膜炎における髄液および血清中サイトカイン/ケモカイン解析
- 浅田 和豊,中野 貴司,松野 紋子,田中 孝明,伊東 宏明,一見 良司,菅 秀,藤澤 隆夫,庵原 俊昭
- 日本小児科学会雑誌 114(3), 479-484, 2010-03-01
- NAID 10026277563
- ウイルス感染症 エコーウイルス (広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査(第7版・3)その数値をどう読むか) -- (免疫学的検査 感染症関連検査(抗原および抗体を含む))
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- エコーウイルスは夏風邪のウイルスの一種です。 エコーウイルスの熱は1~2日高熱が出たあと、一旦下がって、再び半日程度熱が上がることが多いです(2峰性の熱)。咳鼻水はほとんどなく、解熱後に頬(頬の発疹が一番の特徴です)と ...
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - エコーウイルスの用語解説 - ピコルナウイルス群に属する RNAウイルス。腸管に寄生し,糞便から排泄されるのでエンテロウイルス (腸管系ウイルス) に含まれている。直径約 27nmで球形。 ECHOとは ...
- 先日、1才3ヶ月になる我が子が「エコーウイルス」による夏風邪をひいてしまいました。小児科へ行って症状の原因が分かったのですが、最初はネットで検索してもなかなか出てこなかったんですよね。というのも、主な症状は「発疹」
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[★]
- 次の文を読み、33、34の問いに答えよ。
- 1歳1か月の男児。嘔吐と発熱とを主訴に来院した。
- 現病歴 : 2日前の夕方から嘔吐が出現した。昨日、発熱し、嘔吐が頻回になったため近医を受診した。制吐薬を処方されたが服用できず、白色下痢も加わった。水分も摂取できなくなった。
- 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 意識は清明だがぐったりしている。身長72 cm、体重10.3 kg(1週前の1歳児健康診査では11.0 kg)。体温 39.2 ℃。呼吸数 26/分。脈拍 140/分、整。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:比重 1.025、蛋白(-)、糖(-)、ケトン体3+。血液所見:赤血球 450万、Hb 12.3 g/dl、Ht 40 %、白血球 14,900(桿状核好中球 11%、分葉核好中球 62%、単球 3%、リンパ球 24%)、血小板 49万。血液生化学所見:血糖 88 mg/dl、総蛋白 6.6 g/dl、尿素窒素 15 mg/dl、クレアチニン 0.4 mg/dl、尿酸 6.9 mg/dl、総ビリルビン0.4 mg/dl、AST 66 IU/l、ALT 31 IU/l、LD 630 IU/l(基準260~530)、Na 133 mEq/l、K 4.4 mEq/l、Cl 90 mEq/l。CRP 1.3 mg/dl。
[正答]
※国試ナビ4※ [103H033]←[国試_103]→[103H035]
[★]
- 2歳の男児。白血球増多と血小板減少の精査のため入院した。4日前から38℃以上の発熱と下痢のため近医で治療を受けていた。症状は改善傾向にあった。意識は清明で活気がある。身長 83cm、体重 11.8kg。体温 37.2 ℃。脈拍 124/分、整。血圧 100/56 mmHg。頸部に径1cmのリンパ節を数個触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。右肋骨弓下に肝を4cm、左肋骨弓下に脾を3cm触知する。血液所見:赤血球 443万、Hb 11.6g/dl、Ht 34%、白血球 21,300、血小板 9.6万。血液生化学所見:総蛋白5.8 g/dl、アルブミン 3.2 g/dl、尿素窒素 3.0 mg/dl、クレアチニン 0.2 mg/dl、尿酸4.1 mg/dl、総ビリルビン0.4 mg/dl、AST 423 IU/l、ALT 586 IU/l、LD<LDH> 1,059 IU/l(基準260~530)。CRP 0.9 mg/dl。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- 病原体として考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I071]←[国試_103]→[103I073]
[★]
- 24歳の女性。発熱、頭痛および嘔吐を主訴に救急車で搬入された。一昨日の夜から高熱、強い頭痛および嘔吐が出現し、背部痛を伴っている。身長156cm、体重51kg。体温38.6℃。呼吸数22/分。脈拍112/分、整。血圧80/56mmHg。胸部に異常を認めない。項部硬直とKernig徴候とを認める。尿所見:蛋白1+、糖(-)。脳脊髄液所見:外観混濁、圧240mmH2O(基準70~170)、細胞数2,560/μl(基準0~2)(多核球95%)、蛋白500mg/dl(基準15~45)、糖15mg/dl(基準50~75)。血液所見:赤血球420万、Hb13.2g/dl、Ht42%、白血球23,000。
- 推定される病原体はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F047]←[国試_100]→[100F049]
[★]
- 英
- meningitis
- 同
- 脳脊髄膜炎、
- 関
- 蛋白細胞解離
病因
- 感染症(細菌、ウイルス、真菌など)、悪性腫瘍の浸潤 → 髄膜の炎症
分類
病原体
- 菌血症→脳脈絡叢→髄腔
- 菌体成分(LPSなど)→BBB, 上衣細胞、脳細胞の障害。神経膠細胞による炎症サイトカインの分泌
- 血行性、あるいは神経軸索によりウイルスが髄腔に波及。
臨床経過
宿主要因と髄膜炎に関わる病原体
- 頻度・年齢階層が資料によって異なるため混乱しないように注意。
YN.J-137改変
first aid step1 2006 p.161
- incidence of H. influenzae meningitis has ↓ greatly with introduction of H. influenzae vaccine in last 10–15 years.
CBT QB vol2 p.562
IMD.1042
小児細菌性髄膜炎起炎菌(PED.606)
新生児
- Streptococcus agalactiaeは産道感染
- Escherichia coliもおそらく産道感染
新生児と老人
- Listeria monocytogenesは産道感染するので新生児に多い。新生児と老人に多いのは通性細胞内寄生菌で細胞性免疫の弱い宿主に感染やすいため?
乳児~幼児
- Haemophilus influenzae type B
乳児~大人
- Enteroviruses
- Neisseria meningitidis
小児~大人
乳児~老人
老人
髄膜炎の鑑別
|
細菌性髄膜炎
|
ウイルス性髄膜炎
|
結核性髄膜炎
|
真菌性髄膜炎
|
癌性髄膜炎
|
外観
|
混濁
|
clear
|
水様~ キサントクロミー 日光微塵
|
clear~ 日光微塵
|
clear~ キサントクロミー
|
圧 70-180 (mmH2O)
|
↑↑ 200~800以上
|
↑ 200~300
|
↑ 200~800
|
↑ 200~800
|
↑ 200~300
|
細胞 0-5 (/mm3)
|
500~数百万
|
10~1,000
|
25~1,000
|
25~1,000
|
25~500
|
好中球
|
リンパ球
|
リンパ球
|
リンパ球
|
好中球
|
タンパク 15-45 mg/dl
|
↑↑ 50~1,500
|
↑ 正常~100
|
↑ 50~500
|
↑ 100~500
|
↑ 50~500
|
糖 50-80 mg/dl
|
↓↓ 0~40
|
→ 正常
|
↓↓ ~40
|
↓↓ ~40
|
↓ ~40
|
予後不良因子
- 入院時の状態に依存する:痙攣、意識レベルの変化、低血圧 (IRE.407)
国試
[★]
- 英
- myocarditis
- 関
概念
- 種々の原因により心筋が局所的・びまん性に炎症性が生じた病態
分類
経過
病理学的
- (特発性)巨細胞性心筋炎:心筋生検あるいは剖検による組織学的検索で、炎症巣に多核巨細胞を認める場合で、なおかつ心臓サルコイドーシスが除外されるもの。好酸球とリンパ球の浸潤が強く、心筋壊死が高度である。
- 好酸球性心筋炎:心筋生検にて好酸球の浸潤・脱顆粒、心筋の破壊、末梢血における好酸球の増加が認められるもの。
類縁疾患
年齢
ガイドラインによる分類
病因分類
|
組織分類
|
臨床病型分類
|
ウイルス
|
リンパ球性
|
急性
|
細菌
|
巨細胞性
|
劇症型
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真菌
|
好酸球性
|
慢性(遷延性/不顕性)
|
リケッチア
|
肉芽腫性
|
|
スピロヘータ
|
|
|
原虫,寄生虫
|
|
|
その他の感染症
|
|
|
薬物,化学物質
|
|
|
アレルギー,自己免疫
|
|
|
膠原病,川崎病
|
|
|
サルコイドーシス
|
|
|
放射線,熱射病
|
|
|
原因不明,特発性
|
|
|
疫学
病因
- 参考1より
YN.C-137
- ウイルス(コクサッキーB、エコーウイルス、ヘルペスウイルス。風疹ウイルス、ムンプスウイルス、インフルエンザウイルスでも生じる)、細菌、心筋、原虫(シャーガス病)。
- 化学物質、放射線、膠原病、特発性
病理
- 実質性心筋炎 parenchymatous myocarditisと間質性心筋炎 interstitial myocarditisの像がみられる。
- 心筋細胞の融解、間質浮腫、円形細胞浸潤、壊死巣形成
病態
- ウイルス性の場合、免疫反応に基づき心筋を障害する。
- 薬剤性の場合は、薬剤による心筋障害
- 心筋の障害 → 伝導障害、不整脈、心不全、ショック
経過
- 急性の場合、かぜ症状や消化器症状に続発。これらの初発症状から数時間から数日で心症状が出現(YN.C-137)。
身体所見
心臓
- (重症の場合)muffled first heart sound, along with a third heart sound (HIM.1486)
- (心不全に至れば)奔馬調律(gallop rhythm) (YN.C-138)
- 心雑音:(重症の場合)a murmur of mitral regurgitation (HIM.1486)
- 心膜摩擦音:心膜炎を伴った場合に聴取
肺
症状
検査
- 心電図、心エコー所見、単純胸部X線写真、及び症状がが短時間に変化していくのはacute myocarditisを示唆(IMD)
- 心電図:(特異的な変化はない)非特異的ST-T変化、QRS低電位、異常Q、ST上昇(心膜炎があれば)、心室内伝導障害、房室ブロック
- 血液検査:心筋障害、炎症を示唆する様な結果
- CK-MB、LDH、AST上昇、CRP陽性、ESR亢進、WBC増加
- ウイルス学的検査:
- 心エコー:壁運動低下、(間質に浮腫が認められれば)壁肥厚、心室腔拡大(心不全)、心嚢液貯留(心膜炎)
- 心筋生検:心臓への炎症細胞の浸潤。
- 好酸球増加性心疾患による心筋炎:急性期に心内膜を中心とした好酸球の浸潤:*自己免疫疾患(劇症型心筋炎、重症筋無力症、潰瘍性大腸炎など)による心筋炎:多核巨細胞の出現
- 核医学検査:67Ga,99Tc-ピロリン酸の心臓への集積。
診断
鑑別疾患
- 心筋梗塞
- 甲状腺機能低下症、心筋障害を伴うミオパチー
- 膠原病
- (慢性心筋症の鑑別)拡張型心筋症
治療
- ウイルス性心筋炎では根治療法がなく、対症療法にとどまる。
- 不整脈:(完全房室ブロック)体外式一時ペーシング、(頻脈性不整脈)除細動・抗不整脈薬
- 心不全:SGカテーテルで血行動態を見ながら、利尿薬、血管拡張薬、カテコラミンを使用する。
- 重症心不全・ショック:経皮的心肺補助(PCPS)、大動脈内バルーンパンピング(IABP)
- ステロイド、免疫グロブリン:考慮されることがあるがエビデンスなし。
予後
- 急性型は予後良好であるが、劇症型心筋炎、拡張型心筋症にいたる場合もある。
参考
- 1. 急性および慢性心筋炎の診断・治療に関するガイドライン - 日本循環器学会
[★]
- 英
- cold syndrome, common cold syndrome
- 同
- 上気道症候群 upper airway syndrome、急性上気道炎 acute upper respiratory tract infection
- 関
概念
- 上気道粘膜の急性カタル性炎症(急性カタル性上気道炎)の総称
- 急性鼻炎や咽頭炎を呈し、全身症状は軽微。
- 予後良好、2-5日で軽快し予後は良好。
病因
-
- 環境要因:個体条件(アレルギー、免疫不全、脱水、疲労、飲酒など)、物理化学的刺激(乾燥、寒冷)
疫学
- 多くの人が1年に1回以上罹患。冬期に多い。
- 小児において罹患回数が多い → 成人になると記憶T細胞、記憶B細胞が増加するため、なんとなくウイルスに対して抵抗性が付与される、はず。
病理
- ウイルスの場合、上気道粘膜に付着して、粘膜上皮を冒す。上気道線毛円柱上皮(呼吸上皮)に付着し、上皮細胞は変性・脱落・壊死する。上皮を失った部位から細菌が侵入しやすくなる。
病型
症状
- 鼻かぜ:鼻汁、鼻閉などの鼻症状が主体
- のどかぜ:咽頭痛、嗄声など咽頭症状が主体
- 気管支かぜ:咳、痰などの気管支症状が主体
共通の症状
- まず、鼻炎症状が緩徐に発現し、鼻咽頭不快感・乾燥感、くしゃみ、鼻閉、水様鼻汁を呈する。
病原体に特異的な症状
診断
- 臨床的診断
- 検査はほとんどの場合行わないが、インフルエンザ、溶連菌などを鑑別する場合には迅速診断キットを使う。 → つかえる迅速診断キットがあればのはなし
検査
- 血液検査:ウイルス感染の場合、WBCやCRPは動かないが、細菌感染があれば上昇する。
- ウイルス分離は一般臨床では行われない。 → 高コストだし、培養している内に治癒する。
- 血清抗体価測定ではペア血清で 4 倍以上の上昇で陽性とする。 → 高コストだし、ペア血清を取った時点で治癒する。
- 細菌感染を疑ったら、喀痰検査(培養は時間がかかるので検鏡でしょう?)、血液検査(血算)のちに、培養して薬物感受性検査を行う(けど時間がどのくらいかかるのやら)
治療
- 一般療法(安静、保温・保湿、栄養補給、脱水予防、入浴制限)
- 対症療法:解熱・鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬、蛋白分解酵素製剤、含嗽薬、鎮咳去痰薬、抗ヒスタミン薬
- 細菌感染が疑われるときのみ、抗生物質を使用する。予防的に使うのはいかがな最中
予後
予防
- RSウイルス:適応が限られるが、ワクチンを使うことができる。
[★]
- 英
- enterovirus, Enterovirus
- 関
- ここではエンテロウイルス属に属するウイルスの総称をエンテロウイルスと呼ぶことにする
ウイルス学
顕性
- 不顕性感染となるのは99%らしい (SMB.43)
疫学
エンテロウイルス属のウイルス
古い分類
新しく見つかったエンテロウイルスの分類
感染症
- 血清型非特異的なその他のエンテロウイルスによる感染症(血清型が非常に多い)
- 非特異的な発熱、気道感染症状、消化器感染症状 → 無菌性髄膜炎、脳炎
- 弛緩性麻痺
[★]
- 英
- epidemic myalgia
- ラ
- myalgia epidemica
- 同
- ボーンホールム病 ボルンホルム病 Bornholm disease、流行性胸膜痛症 流行性胸膜痛 epidemic pleurodynia、悪魔の爪
- 関
- コクサッキーウイルス
病原体
疫学
- 夏~秋に流行
- 20歳未満。
- 小児より青年や成人に好発。
潜伏期
身体所見
症状
- 発熱:伴うことが多い。発熱期間は3-14日(4-6日が多い) (SPE.344)。
- 疼痛:胸部肋骨領域や上腹部における突発的な疼痛
合併症
[★]
- 英
- coxsackie and ECHO virus encephalitis
[★]
- 英
- virus
- 同
- ウイルス粒子 virus particle、ビリオン virion
- 関
- 微生物学、抗ウイルス薬、国試に出がちなウイルス
感染経路による分類 SMB.374
学名
目(order, -virales), 科(family, -viridae), 亜科(subfamily, -virinae), 属(genus, -virus), 種(species)
増殖過程
- 吸着 absorption
- 侵入 penetration
- 脱殻 uncoating
- ゲノムの複製 replication、遺伝子発現 transcription
- ウイルス粒子の組み立て assembly
- 放出 release
感染の分類
持続時間
ゲノム
- 一本鎖RNA(-)をゲノムとするウイルスはウイルス粒子内にRNA依存性RNA合成酵素を有する。
[★]
- 英
- echo
- 関
- 反響、エコー法