- 関
 
- 感染症法、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則
 
概念
- 国が感染症発生動向調査を行い、その結果等に基づいて必要な情報を国民や医療関係者等に提供・公開していくことによって、発生・拡大を防止すべき感染症(現在42疾患)
 
- 発生動向の収集把握と情報の提供を行う。
 
五類感染症
全数把握疾患
定数把握疾患
統計
- 五類感染症のうち、全数把握とされる疾患。
 
- 診断後7日以内に届出。
 
- 参考1を改変
 
| 西暦
 | 
1999
 | 
2000
 | 
2001
 | 
2002
 | 
2003
 | 
2004
 | 
2005
 | 
2006
 | 
2007
 | 
2008
 | 
2009
 | 
| 元号
 | 
平成11
 | 
平成12
 | 
平成13
 | 
平成14
 | 
平成15
 | 
平成16
 | 
平成17
 | 
平成18
 | 
平成19
 | 
平成20
 | 
平成21
 | 
| アメーバ赤痢
 | 
276
 | 
378
 | 
429
 | 
465
 | 
520
 | 
610
 | 
698
 | 
752
 | 
801
 | 
871
 | 
786
 | 
| ウイルス性肝炎
 | 
B型肝炎
 | 
510
 | 
425
 | 
330
 | 
332
 | 
245
 | 
241
 | 
209
 | 
228
 | 
199
 | 
178
 | 
178
 | 
| C型肝炎
 | 
136
 | 
119
 | 
65
 | 
61
 | 
65
 | 
43
 | 
57
 | 
46
 | 
34
 | 
52
 | 
40
 | 
| D型肝炎
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
| その他
 | 
74
 | 
41
 | 
29
 | 
23
 | 
19
 | 
7
 | 
10
 | 
6
 | 
4
 | 
8
 | 
5
 | 
| 不明
 | 
36
 | 
22
 | 
14
 | 
14
 | 
4
 | 
2
 | 
1
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
| 急性脳炎
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
12
 | 
167
 | 
188
 | 
167
 | 
228
 | 
192
 | 
526
 | 
| クリプトスポリジウム症
 | 
4
 | 
3
 | 
11
 | 
109
 | 
8
 | 
92
 | 
12
 | 
18
 | 
6
 | 
10
 | 
17
 | 
| クロイツフェルト・ヤコブ病
 | 
92
 | 
108
 | 
133
 | 
147
 | 
118
 | 
176
 | 
153
 | 
178
 | 
157
 | 
151
 | 
142
 | 
| 劇症型溶血性レンサ球菌感染症
 | 
21
 | 
44
 | 
46
 | 
92
 | 
52
 | 
52
 | 
60
 | 
106
 | 
95
 | 
104
 | 
103
 | 
| 後天性免疫不全症候群
 | 
合計
 | 
588
 | 
794
 | 
947
 | 
916
 | 
970
 | 
1162
 | 
1203
 | 
1348
 | 
1493
 | 
1565
 | 
1446
 | 
| 無症候性キャリア
 | 
346
 | 
413
 | 
570
 | 
547
 | 
564
 | 
699
 | 
753
 | 
852
 | 
951
 | 
1000
 | 
882
 | 
| AIDS
 | 
215
 | 
331
 | 
320
 | 
312
 | 
337
 | 
386
 | 
359
 | 
406
 | 
414
 | 
441
 | 
429
 | 
| その他
 | 
27
 | 
50
 | 
57
 | 
57
 | 
69
 | 
77
 | 
91
 | 
90
 | 
128
 | 
124
 | 
135
 | 
| ジアルジア症
 | 
42
 | 
98
 | 
137
 | 
113
 | 
103
 | 
94
 | 
86
 | 
86
 | 
53
 | 
73
 | 
70
 | 
| 髄膜炎菌性髄膜炎
 | 
10
 | 
15
 | 
8
 | 
9
 | 
18
 | 
21
 | 
10
 | 
14
 | 
17
 | 
10
 | 
10
 | 
| 先天性風しん症候群
 | 
0
 | 
1
 | 
1
 | 
1
 | 
1
 | 
10
 | 
2
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
2
 | 
| 梅毒
 | 
I期梅毒
 | 
112
 | 
129
 | 
104
 | 
99
 | 
114
 | 
136
 | 
151
 | 
175
 | 
198
 | 
172
 | 
142
 | 
| II期梅毒
 | 
126
 | 
157
 | 
134
 | 
121
 | 
127
 | 
179
 | 
180
 | 
205
 | 
234
 | 
282
 | 
251
 | 
| 晩期顕症梅毒
 | 
47
 | 
46
 | 
40
 | 
53
 | 
54
 | 
54
 | 
37
 | 
50
 | 
55
 | 
65
 | 
44
 | 
| 先天梅毒
 | 
9
 | 
8
 | 
6
 | 
9
 | 
5
 | 
7
 | 
3
 | 
12
 | 
7
 | 
9
 | 
5
 | 
| 無症候
 | 
457
 | 
421
 | 
301
 | 
293
 | 
209
 | 
160
 | 
172
 | 
195
 | 
225
 | 
299
 | 
249
 | 
| 破傷風
 | 
66
 | 
91
 | 
80
 | 
106
 | 
73
 | 
101
 | 
115
 | 
117
 | 
89
 | 
123
 | 
113
 | 
| バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
0
 | 
| バンコマイシン耐性腸球菌感染症
 | 
23
 | 
36
 | 
40
 | 
44
 | 
59
 | 
58
 | 
69
 | 
83
 | 
84
 | 
80
 | 
116
 | 
| 風疹
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
293
 | 
147
 | 
| 麻疹
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
...
 | 
11012
 | 
732
 | 
参考
- 年別報告数一覧(その1:全数把握) 一類~五類感染症、新型インフルエンザ等感染症および指定感染症(全数)
 
- http://idsc.nih.go.jp/idwr/ydata/report-Ja.html
 
国試
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 劇症型A群溶血性連鎖球菌感染症 (特集 救急医療領域における感染症) -- (救急領域で遭遇する特殊感染症および重症感染症)
 
- 五類感染症(定点把握) マイコプラズマ肺炎 (新感染症学(下)新時代の基礎・臨床研究) -- (感染症法分類--発症・病態・診断・治療)
 
- 五類感染症(定点把握) 性器クラミジア感染症 (新感染症学(下)新時代の基礎・臨床研究) -- (感染症法分類--発症・病態・診断・治療)
 
- 五類感染症(定点把握) クラミジア肺炎(オウム病を除く) (新感染症学(下)新時代の基礎・臨床研究) -- (感染症法分類--発症・病態・診断・治療)
 
Related Links
- 感染症法に基づいて、下記の感染症を診断した医師の皆様に、届出をお願いします。 届出をいただくことで、感染症の発生や流行を探知することができ、まん延を防ぐための対策や、医療従事者・国民の皆様への情報提供に ...
 
- 食・農・環境・生命を総合的に追求する大学。農食環境学群(循環農学類・食と健康学類・環境共生学類)獣医学群(獣医学類・獣医保健看護学類)より広く学べる2つの学群、5つの学類
 
- 感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)第12条に基づく市内医療機関から保健所への届出の発生件数です。市内医療機関からの届出は、受診によるものであり、したがって発生件数は市民とは限りません。
 
- 五類感染症 アメーバ赤痢 Amebiasis(Amebic dysentery) 病原体 赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica) 潜伏期 2週~4週間(数日~数年) 感染経路 菌に汚染された水や氷、野菜等の食品を食べることにより感染します。 症状 ア ...
 
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★リンクテーブル★
  [★]
- 診断した場合、直ちに届け出なければならないのはどれか。
 
[正答]
※国試ナビ4※ [104E019]←[国試_104]→[104E021]
  [★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098G018]←[国試_098]→[098G020]
  [★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098G009]←[国試_098]→[098G011]
  [★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097A060]←[国試_097]→[097B002]
  [★]
- 英
 
- hepatitis C HC
 
- 関
 
- C型肝炎ウイルス、慢性肝炎、肝炎。C型慢性肝炎。非A非B型肝炎
 
まとめ
- RNAウイルスでありエンベロープを有するフラビウイルスに属するC型肝炎ウイルスの感染により生じる肝炎である。潜伏期は60日程度であり、発症は潜行性である。感染経路は血液の接触に夜物が多い。劇症化することは稀(0.1%)であるが、非常に慢性化しやすい(85%)。慢性化例では肝機能の低下・荒廃を来しついには肝細胞癌を生じる。日本に多い1b型(70%)はインターフェロンが奏効しにくい。治療はインターフェロンとリバビリンである。予防は感染源との接触を避けることである。
 
概念
- C型肝炎ウイルスによる感染症である。
 
- 五類感染症(全数把握)
 
- C型肝炎ウイルスの感染により生じる。C型急性肝炎はA型やB型に比べて自覚症状は軽く劇症化することは稀であるが、70%程度の例でC型慢性肝炎に移行する(A-E型肝炎の中で最高)。以前は非A非B型肝炎と呼ばれており、同定されたのは1989年で、検出系が確立されたのは1988年である。
 
疫学
- C型肝炎患者+持続感染者(キャリア):150-200万人(参考1)
 
- C型肝炎患者数:C型ウイルス肝炎の総患者数は34万7千人(2005年10月時点, 『患者調査』【Z41-842】2005年版 上巻(全国編)p.652)(参考5)
 
病原体
- C型肝炎ウイルス:遺伝子型(1b型: 70%、2a型: 20%、2b型: 8-10%)
 
感染経路
- 血液感染:輸血(第二世代HCV抗体導入後は輸血後肝炎の発生はほとんどない)、針刺し事故、入れ墨、覚醒剤の回し打ち。頻度が比較的多い
 
- 性的接触:B型肝炎ウイルスに比較すると頻度は少ない。
 
- 垂直感染:低率
 
経過
- 自然治癒は稀
 
- 10-30年の経過で肝硬変 → 肝細胞癌
 
- 癌化には5,11,17番染色体の染色体異常が関わっている?
 
- HCVの初感染から30年間以上経過している患者では年間の肝細胞癌発症率は1-4%である(HIM.1963)
 
- C型肝炎を背景に肝細胞癌を発症した場合、C型肝炎ウイルスを駆逐し、肝細胞癌が治癒した後であっても発癌リスクは変わらない、らしい(出典不明)
 
症状
- 慢性肝炎では多くの場合症状が無くトランスアミナーゼ上昇のみで、長い経過の中で肝硬変や肝細胞癌を発症する。
 
合併症
検査
- 
- 2. HCVコア抗体:コア粒子
 
- 3. E2/NS-1抗体:エンベロープ
 
- 4. NS抗体、C100-3抗体C-33c抗体、NS5抗体:被構造タンパク
 
 
- NATによるHCV-RNAの検出。ウインドウ期は1-2週間
 
病態の評価 - 目的別
- 肝障害の評価 → ALT
 
- 残存肝機能  → 血小板数(肝臓で産生されるトロンボポエチンを反映するはず)
 
- 治療効果判定 → HCV-RNA
 
治療
- インターフェロンとリバビリンの併用が有効な治療法とされたが、HCVが排除され肝炎が治癒する確率は40~50%程度であった。
 
- 近年核酸アナログの開発により、肝炎の治療が進展してきた。
 
抗ウイルス薬 - C型肝炎
治療フローチャート
治療に影響を及ぼす因子
- HCV RNA(少ない方が良い)、遺伝子型(2型が良好)、線維化(軽度)、年齢、性別、血小板。(参考(3))
 
- 年齢<45、感染期間が短い、HCV RNAが少ないこと、遺伝子型が1型でないこと(HIM.1095)
 
- HCV-RNA量、HCB遺伝子型、肝組織化の程度(QB.B-282)
 
B型肝炎とC型肝炎の比較
|  
 | 
B型肝炎
 | 
C型肝炎
 | 
ソース
 | 
| 感染の特徴
 | 
慢性の肝細胞障害、 integrationによる変異誘発?
 | 
慢性の肝細胞障害
 | 
根拠なし
 | 
| 劇症化
 | 
0.1-1%
 | 
0.1%
 | 
HIM
 | 
| 慢性化率
 | 
1-10%
 | 
85%
 | 
HIM
 | 
| キャリア化
 | 
稀。通常、母子感染でおこる
 | 
 
 | 
医学辞書
 | 
| 肝細胞癌患者中
 | 
約20%
 | 
約70%
 | 
QB.B-281
 | 
| 肝細胞癌患者年齢
 | 
若年発症
 | 
 
 | 
QB.B-281
 | 
| 肝細胞癌発症形式
 | 
突発あり
 | 
緩徐進展
 | 
QB.B-281
 | 
| 遺伝子型
 | 
B型肝炎ウイルス#遺伝子型
 | 
 
 | 
 
 | 
| A型、C型
 | 
1b型、2a型,、2b型
 | 
 
 | 
| 日本ではC型多く、重症化しやすいが、慢性化しにくい。しかし、インターフェロン奏効しにくく、肝細胞癌発症しやすい。
 | 
日本では1b型多い。インターフェロン奏効しづらい(15%)。平均は2型は奏効しやすい(80%以上でウイルス排除)
 | 
 
 | 
| 治療
 | 
インターフェロン ラミブジン アデフォビル エンテカビル テルビブジン
 | 
ペグインターフェロン+リバビリン
 | 
参考
- http://www.c-kan.net/
 
- 2. 独立行政法人国立国際医療研究センター 肝炎情報センター│C型肝炎およびC型肝炎ウイルス
 
- http://www.ncgm.go.jp/center/forcomedi_hcv.html
 
- http://kousei-hosp.com/C-PPT.pdf
 
- https://www.jsh.or.jp/medical/guidelines/jsh_guidlines/hepatitis_c
 
- 5. C型肝炎について - 国立国会図書館 リサーチナビ
 
- http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-400257.php
 
- http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_12.html
 
  [★]
- 関
 
- 感染症法、法令
 
第1条
(五類感染症)
 第三章 感染症に関する情報の収集及び公表 
(医師の届出) 
第4条
- 3 法第十二条第一項第二号に規定する厚生労働省令で定める五類感染症(法第十二条第一項の規定により、当該感染症の患者について届け出なければならないものに限る。)は、次に掲げるものとする。
 
- 一 アメーバ赤痢
 
- 二 ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く。)
 
- 三 急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱を除く。)
 
- 四 クリプトスポリジウム症
 
- 五 クロイツフェルト・ヤコブ病
 
- 六 劇症型溶血性レンサ球菌感染症
 
- 七 後天性免疫不全症候群
 
- 八 ジアルジア症
 
- 九 髄膜炎菌性髄膜炎
 
- 十 先天性風しん症候群
 
- 十一 梅毒
 
- 十二 破傷風
 
- 十三 バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症
 
- 十四 バンコマイシン耐性腸球菌感染症
 
- 十五 風しん
 
- 十六 麻しん
 
(指定届出機関の指定の基準) 
第6条
-  法第十四条第一項 に規定する厚生労働省令で定める五類感染症は、次の表の各項の上欄に掲げるものとし、同項 に規定する五類感染症の発生の状況の届出を担当させる指定届出機関の指定は、地域における感染症に係る医療を提供する体制、保健所の設置の状況、人口等の社会的条件、地理的条件等の自然的条件その他の地域の実情を勘案して同欄に掲げる五類感染症の区分(以下この条並びに次条第一項及び第三項において「五類感染症指定区分」という。)に応じ、原則として当該各項の下欄に定める病院又は診療所のうち当該五類感染症指定区分の感染症に係る指定届出機関として適当と認めるものについて行うものとする。
 
(感染症の発生の状況及び動向の把握) 
第7条
-  法第十四条第二項 の届出は、当該指定届出機関に係る五類感染症指定区分の感染症の患者又はこれらにより死亡した者については診断し、又は検案した日の属する週の翌週(診断し、又は検案した日が日曜日の場合にあっては、当該診断し、又は検案した日の属する週)の月曜日(前条第一項の表の四の項の上欄に掲げる五類感染症、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、薬剤耐性アシネトバクター感染症又は薬剤耐性緑膿菌感染症に係るものにあっては、診断した日の属する月の翌月の初日)に、当該指定届出機関に係る疑似症指定区分の疑似症の患者については直ちに行うものとする。ただし、次に掲げる場合は、当該届出をすることを要しない。
 
- 一 当該指定届出機関(患者を三百人以上収容する施設を有する病院であって、その診療科名中に内科及び外科を含むもののうち、都道府県知事が指定するものに限る。)に係る前条第一項の表の二の項の上欄に掲げる五類感染症の患者に係るものにあっては、当該患者が入院を要しないと認められる場合
 
- 二 当該指定届出機関に係る疑似症指定区分の疑似症の患者に係るものにあっては、当該疑似症が二類感染症、三類感染症、四類感染症又は五類感染症の患者の症状であることが明らかな場合
 
- 2 法第十四条第二項 に規定する厚生労働省令で定める事項は、前条第一項の表の二の項の上欄に掲げる五類感染症に係るものについて前項第一号の指定届出機関が届け出る場合にあっては診断した患者に係る集中治療室及び人工呼吸器の使用の有無並びに脳波検査その他急性脳症の発症の有無を判断するために必要な検査の実施に関する事項とし、前条第一項の表の五の項の上欄に掲げる五類感染症に係るものにあっては原因となった病原体の名称及びその識別のために行った検査の方法とする。
 
- 3 法第十四条第三項 に規定する報告は、五類感染症指定区分の感染症の患者又はこれらにより死亡した者に係るものについては同条第二項 に規定する届出を受けた後七日以内に、疑似症指定区分の疑似症の患者に係るものについては直ちに行うものとする。
 
法令
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則(平成十年十二月二十八日厚生省令第九十九号)
 
- http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10F03601000099.html
 
  [★]
- 日
 
- ましん
 
- 英
 
- measles, rubeola
 
- 同
 
- はしか、麻しん
 
- 関
 
- 麻疹ウイルス、感染症法、ワクチン、学校伝染病。修飾麻疹
 
特徴
病原体
疫学
感染経路
- 空気感染
 
- 上気道粘膜に進入・増殖 → 所属リンパ節で増殖 → ウイルス血症 → 全身諸臓器で増殖
 
- 感染性のある時期は、前駆症状(鼻汁、咳嗽、全身倦怠感、結膜充血)が出現する直前から発疹出現後4日間である。
 
潜伏期
経過、症状
- NDE.437
 
- 1. カタル期:1-5病日:発熱、くしゃみ、鼻水、目脂。コプリック斑
 
- 
- 白血球が劇的に低下し、2000-3000まで落ち込むことがある。
 
- カタル期終わりの1-2病日に解熱してコプリック斑が発生
 
- カタル期の鼻汁、唾液、涙液、気道分泌液は感染性有り
 
 
- 2. 発疹期:6-10病日:発熱。発疹は耳後部、頚部から始まり体幹から四肢へ。色素沈着を残す ⇔風疹
 
細胞性免疫の低下
- リンパ球への感染→細胞性免疫が低下
- 結核に罹患している場合、粟粒結核に進展することがある
 
 
合併症
晩期合併症
- M蛋白の欠損した麻疹ウイルスによる、らしい
 
- 麻疹に感染し、小児期に知能低下、ミオクローヌスなどを、初発症状として発症し、意識障害をきたし致命的となる。
 
妊娠
検査
診断
- 原則的には血清学的検査でペア血清による4倍以上の抗体価の上昇を証明する。ただし、検体を凍結保存する必要があり、2回目の検体は感染後2週間後の血清を用いることになり、迅速な診断には向かない。RT-PCRは効果であり、商業レベルで普及しておらず、実臨床では麻疹IgMの抗体価でもって診断をしているのが現状である。
 
鑑別疾患
治療
- 対症療法
 
- 合併症の治療:肺炎、中耳炎などの細菌性二次感染が多く、予防のために抗菌薬投与が行われる
 
- 学校保健安全法では、解熱後3日経過するまで出席停止(NDE.438)
 
出席停止の解除は、主要症状が消退したあと7日?
予防
- 麻疹生ワクチン
 
- 免疫不全患者にはγグロブリン製剤(ガンマグロブリン筋注)
 
- 免疫があれば重症化しない
 
暴露後発症予防
- 麻疹抗体を持たない健常者が麻疹患者と接触した場合、72時間以内であれば麻疹ワクチンを接種することにより麻疹の発症を予防できる可能性がある。また発症しても症状を軽減しうる。
 
- 免疫不全者、1歳以下の乳児、妊婦などが暴露された場合や麻疹ワクチンが禁忌の人では、暴露後6日以内であれば、免疫グロブリンを投与することにより、あるい程度の発症予防効果、症状軽減効果があるとされる。
 
予後
参考
uptodate
- 1. [charged] 麻疹の臨床症状および診断 - uptodate [1]
 
- 2. [charged] 麻疹の予防および治療 - uptodate [2]
 
- 3. [charged] 麻疹の疫学および伝染 - uptodate [3]
 
  [★]
- 英
 
- epidemic keratoconjunctivitis EKC
 
- ラ
 
- keratoconjunctivitis epidemica
 
- 同
 
- はやり目、伝染性角結膜炎? infectious keratoconjunctivitis?
 
- 関
 
- 学校伝染病
 
- 病原体:アデノウイルス8型、19型、37型
 
- 臨床像:急性濾胞性結膜炎
 
- 感染経路:接触感染
 
- 疫学:春~夏
 
- 潜伏期:7-14日
 
- 症状:漿液性の目脂、流涙、羞明。乳幼児では発熱、感冒様症状、下痢、眼瞼結膜に偽膜形成
 
- 身体所見:
 
- 眼瞼:腫脹
 
- 結膜:充血、浮腫、結膜の小出血斑
 
- 角膜:(発症約10日後)点状上皮下混濁
 
- リンパ節:耳前リンパ節腫脹
 
[show details]
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俗称
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病原体
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好発年齢
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季節性
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潜伏期
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症状
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感染症法
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学校保健安全法
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出席停止
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| 流行性角結膜炎
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EKC
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はやり目
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アデノウイルス8型
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なし
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春~夏
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1-2週間
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漿液性の目脂、流涙、羞明。乳幼児では発熱、感冒様症状、下痢、眼瞼結膜に偽膜形成。 眼瞼:腫脹。結膜:充血、浮腫、結膜の小出血斑。角膜:(発症約10日後)点状上皮下混濁。リンパ節:耳前リンパ節腫脹
 | 
五類感染症(眼科定点)
 | 
第三類
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医師が感染のおそれがないと認めるまで
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| 咽頭結膜熱
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PCF
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プール熱
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アデノウイルス3,4,7型
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小児
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夏(基本的に通年)
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1週間
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発熱、咽頭炎、結膜炎
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五類感染症(小児科定点)
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第二種
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出席停止は主要症状が消退した後二日を経過するまで
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| 急性出血性結膜炎
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AHC
 | 
 
 | 
コクサッキーウイルスA群24型、エンテロウイルス70型
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成人
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なし
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1-2日
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結膜下出血を伴う急性濾胞性結膜炎
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五類感染症(眼科定点)
 | 
第三類
 | 
医師が感染のおそれがないと認めるまで
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国試
  [★]
- 英
 
- influenza, Flu, flu
 
- 同
 
- 流行性感冒、epidemic catarrh
 
- 関
 
- インフルエンザウイルス。A型インフルエンザ、B型インフルエンザ
 
[show details]
 
概念
病原体
潜伏期間
感染経路
疫学
症状
合併症
- 気道粘膜の抵抗性低下、貪食細胞の機能低下による。
 
- 起炎菌:黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖菌、インフルエンザ桿菌。
 
- 中枢神経合併症で小児に見られる。インフルエンザ及び水痘感染に際してみられる重篤な合併症。新形態射精疾患(急性非炎症性脳炎、脂肪肝から肝機能障害も起こす)。解熱剤として使われたアスピリンとの因果関係がある、らしい。このため、インフルエンザの解熱、とりわけ小児についてはアセトアミノフェンを使うこととなっている。
 
- A型インフルエンザウイルスによる上気道炎回復後2-3週間に発症。脳炎タイプは一過性で予後はよい。脳症タイプは予後が悪い。
 
経過
- 全身症状(発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛)→局所症状(咳、咽頭痛)→鼻汁、結膜充血、流涙→局所症状の始まりから2-3日で回復
 
- 感染力は発症直前から発症後3日までが最も強い。発症から7日間はウイルスを排出する。
 
治療
治療薬
検査
- ウイルス分離:MDCK細胞に接種しCPEの観察。発育鶏卵を利用した羊膜amniotic cavity内接種。尿膜allantoic cavity内培養
 
- ウイルス粒子検出:PCR
 
- 血清診断:ペア血清を用いて、赤血球凝集抑制試験、補体結合反応、中和試験で診断
 
予防
- 香港A型、ソ連A型、およびB型のウイルスが含まれる
 
- 精製ウイルスからエーテル処理により脂質を除去したもの
- →表面抗原に対する抗体は誘導されない→感染時に症状を軽減する効果
 
 
法令
  [★]
- 英
 
- infectious disease
 
- 関
 
- 感染、定着、感染症法
 
- 病原体から引き起こされる疾患
 
- 感染が成立して、宿主に病気が発症した状態
 
- →宿主が病原体を追い出そうとしている状態
 
地域別の感染症
参考になるリンク
- http://www.forth.go.jp/tourist/worldinfo/index.html
 
- Centers for Disease Control and Prevention
 
- http://www.cdc.gov/
 
  [★]
- 英
 
- infection
 
- 関
 
- 定着、感染症、不顕性感染、顕性感染。サブクリニカル感染
 
- 細菌が宿主の体表面、体内や組織内に付着して増殖し、定着している状態。
 
- 感染の成立には微生物(定着能、増殖能、細胞内進入能、毒素産生能などを総合した病原性)と宿主(排除能、殺菌能などの生体防御機構)の力関係が崩れたときに生じる
 
  [★]
- 英
 
- sis, pathy