- 英
- petechiae?
- petechial hemorrhage, punctate hemorrhage
- ラ
- petechia
- 同
- 溢血点?
- 関
- 紫斑
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/05/15 14:41:29」(JST)
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点状出血(英: petechia)とは微小出血(毛細血管の破綻)により生じる身体上の赤色ないし紫色の点[1]。点状出血は一般的に咳嗽、嘔吐のような身体外傷の結果、顔面の点状出血として特に眼の周囲に出現する。この場合の点状出血は通常は無害かつ数日で消失する。点状出血は血小板機能の阻害による血小板減少症(ある種の感染症の治療の副作用などを原因とする)や凝固因子欠損症の症候として出現することもある。
関連項目 [編集]
- 低カルシウム血症
- ボリビア出血熱
- ボタン熱
- 脳マラリア
- 先天性梅毒
- クリミアコンゴ出血熱
- デング熱
- en:Dukes' disease
- エボラ出血熱
- ハンタウイルス肺症候群
- 腎症候性出血熱
- 心内膜炎
- 胎児赤芽球症
- 刮痧
- アレルギー性紫斑病
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 白血病
- 猩紅熱
- ロッキー山紅斑熱
脚注 [編集]
- ^ Kumar, Vinay; Abbas, Abul K.; Fausto, Nelson; & Mitchell, Richard N. (2007). Robbins Basic Pathology (8th ed.). Saunders Elsevier. p. 86 ISBN 978-1-4160-2973-1
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 出血傾向(紫斑,点状出血) (症状からアプローチする プライマリケア)
- 特発性間質性肺炎の治療中に,左大腿骨頸部骨折を契機に急激な呼吸不全を呈した脂肪塞栓症候群の1例
- 小田 桂士,川波 敏則,矢寺 和博,生越 貴明,神崎 未奈子,長田 周也,西田 千夏,山崎 啓,石本 裕士,迎 寛
- 産業医科大学雑誌 33(3), 255-261, 2011-09-01
- … に救急搬送された.入院時,呼吸状態は比較的安定していたが,第2病日から急激な悪化を認め,第4病日に人工呼吸管理を要した.間質性肺炎の急性増悪が疑われたが,D-dimer値の経時的な上昇や,眼瞼結膜や頸部の点状出血斑,気道検体から肺胞マクロファージの脂肪滴の貪食像を認めたことから,大腿骨頸部骨折に伴う脂肪塞栓症候群と診断した.呼吸管理に加え,ステロイド治療,シベレスタットナトリウムの投与により,呼吸状態 …
- NAID 110008711326
Related Links
- 点状出血(英: petechia)とは微小出血(毛細血管の破綻)により生じる身体上の赤色 ないし紫色の点.。点状出血は一般的に咳嗽、嘔吐のような身体外傷の結果、顔面の点 状出血として特に眼の周囲に出現する。この場合の点状出血は通常は無害かつ数日で ...
- 点状出血はふつうは血液の病気の重要な症状ですが、小児ではこのような病気とは 無関係におもに圧迫や号泣などの後に ... 点状出血は、(1)血小板の減少や血小板機能 の異常、(2)血液中の凝固因子の異常、(3)血管壁の異常による出血 がおもな原因です 。
- 健康相談 答えてドクター・教えてナース 原因不明の足全体の点状出血とむくみ health クリック.
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★リンクテーブル★
[★]
- 3歳の男児。顔色不良と発熱とを主訴に来院した。母親は1か月前から顔色不良に気付いていた。1週前から発熱し、自宅近くの診療所で抗菌薬を投与されていたが、症状が改善しないため紹介されて受診した。体温38.3℃、脈拍120/分、整。呼吸数24/分。皮膚は蒼白で、下肢に点状出血を認める。眼瞼結膜に貧血を認める。眼球結膜に黄染を認めない。心尖部に2/6度の収縮期雑音を聴取する。右肋骨弓下に肝を3cm、左肋骨弓下に脾を4cm触知する。血液所見:赤血球 196万、Hb 5.8g/dl、Ht 18%、網赤血球 0.3%、白血球 5,600(桿状核好中球1%、分葉核好中球6%、好酸球1%、単球2%、リンパ球86%、異常細胞4%)、血小板 1.9万。血液生化学所見:尿素窒素 11mg/dl、クレアチニン 0.3mg/dl、尿酸 6.2mg/dl、AST 72IU/l、ALT 58IU/l、LD 691IU/l(基準335-666)。CRPl.3mg/dl。骨髄検査を行ったところ、骨髄で増加している細胞はペルオキシダーゼ染色陰性で、表面マーカー検査ではB前駆細胞の形質を示す。骨髄染色体所見は51、XY、+4、+6、+10、+17、+21である。脳背髄液検査に異常を認めない。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.15)を別に示す。
- この疾患の治療について誤っているのはどれか。
- a 多剤併用抗癌化学療法を行う。
- b 副腎皮質ステロイドが有効である。
- c 最も多い治療関連合併症は感染症である。
- d 中枢神経予防療法は必須である。
- e 約半数の症例が造血幹細胞移植の適応となる。
[正答]
E
予後
|
予後良好群
|
予後不良群
|
初診末梢血白血球数
|
1万/μl未満
|
10万/μl以上
|
年齢
|
1歳~10歳
|
1歳未満。10歳以上
|
免疫学的細胞形質
|
B細胞前駆性
|
T細胞性、 B細胞性、 mixed lineage
|
胸腺腫大
|
無
|
有
|
初診時中枢神経系/精巣浸潤
|
無
|
有
|
著明な肝脾腫
|
無
|
有
|
著明なリンパ節腫大
|
無
|
有
|
染色体
|
高2倍体、t(12;21)
|
低2倍体、t(9;22), t(4;11)
|
治療14日目の骨髄中の芽球
|
5%未満
|
25%以上
|
ステロイドに対する感受性
|
良好
|
不良
|
|
染色体異常
|
遺伝子異常
|
予後
|
B前駆細胞型ALL
|
t(9;22)
|
BCR/ABL融合
|
不良
|
t(4;11)
|
MLL/AF4融合
|
不良
|
染色体数45本未満
|
|
不良
|
t(12;21)
|
TEL/AML1融合
|
良好
|
t(1;19)
|
E2A/PBX1融合
|
良好
|
染色体数50本以上
|
|
良好
|
T細胞型ALL
|
t(11;19)
|
TAL1変異
|
不良
|
MLL/ENL
|
良好
|
HOX11高発現
|
良好
|
NOTCH1変異
|
不明
|
※国試ナビ4※ [105I057]←[国試_105]→[105I059]
[★]
- 45歳の男性。爆発事故現場で受傷したため搬入された。
- 現病歴:爆発によって崩落した建物の下敷きになり、 4時間後に救出された。
- 現 症:意識は清明。体温37.6℃。脈拍108/分、整。血圧98/62mmHg。呼吸数24/分。 SpO2 100%(4L/分酸素投与下)。両下肢と殿部とを中心に広範囲に点状出血を認める。右下肢に運動麻痺と知覚障害とを認める。救急室の看護師から、尿が赤いとの報告を受けた。
- 引き続き行われた検査の結果を示す。
- 血液所見:赤血球402万、 Hb12.0g/dL、 Ht35%、白血球18,000、血小板18万。血液生化学所見:総蛋白5.6g/dL、アルブミン3.0g/dL、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL、 AST335IU/L、 ALT102IU/L、 LD 1,099IU/L(基準176-353)、 CK36,000IU/L(基準30-140)、 Na130mEq/L、 K 7.5 mEq/L、 Cl94mEq/L、Ca7.2mg/dL。動脈血ガス分析(自発呼吸、 4L/分酸素投与下) : pH7.30、 PaCO2 25Torr、 PaO2 120Torr、 HCO3- 12mEq/L。
[正答]
※国試ナビ4※ [106E062]←[国試_106]→[106E064]
[★]
- 45歳の女性。発熱を主訴に来院した。2週前から倦怠感、食欲不振および発熱があった。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長155cm、体重70kg。体温37.5℃。脈拍88/分、整。血圧120/60mmHg。眼瞼結膜に点状出血を認める。第3肋間胸骨左緑で2/6度の拡張期逆流性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。左小指末節の指腹部に圧痛を伴う赤色の結節を2か所認める。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。尿所見: 蛋白1+、糖(-)、潜血1+、沈渣に赤血球10-20/1視野。血液所見: 赤血球 405万、Hb 11.0g/dl、Ht 33%、白血球 9,200、血小板 35万。血液生化学所見: 総蛋白 8.0g/dl、アルブミン 4.0g/dl、尿素窒素 18mg/dl、クレアチニン 0.8mg/dl、総ビリルビン 1.0mg/dl、AST 20IU/l、ALT 15IU/l。CRP 2.6mg/dl。心電図と胸部エックス線写真とに異常を認めない。経胸壁心エコー検査で弁の疣贅を認めない。
- 診断に有用なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I046]←[国試_104]→[104I048]
[★]
- 45歳の男性。爆発事故現場で受傷したため搬入された。
- 現病歴:爆発によって崩落した建物の下敷きになり、 4時間後に救出された。
- 現 症:意識は清明。体温37.6℃。脈拍108/分、整。血圧98/62mmHg。呼吸数24/分。 SpO2 100%(4L/分酸素投与下)。両下肢と殿部とを中心に広範囲に点状出血を認める。右下肢に運動麻痺と知覚障害とを認める。救急室の看護師から、尿が赤いとの報告を受けた。
- 引き続き行われた検査の結果を示す。
- 血液所見:赤血球402万、 Hb12.0g/dL、 Ht35%、白血球18,000、血小板18万。血液生化学所見:総蛋白5.6g/dL、アルブミン3.0g/dL、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL、 AST335IU/L、 ALT102IU/L、 LD 1,099IU/L(基準176-353)、 CK36,000IU/L(基準30-140)、 Na130mEq/L、 K 7.5 mEq/L、 Cl94mEq/L、Ca7.2mg/dL。動脈血ガス分析(自発呼吸、 4L/分酸素投与下) : pH7.30、 PaCO2 25Torr、 PaO2 120Torr、 HCO3- 12mEq/L。
[正答]
※国試ナビ4※ [106E061]←[国試_106]→[106E063]
[★]
- 52歳の男性。右眼の精密検査のために来院した。35歳時の健康診断で糖尿病と診断された。49歳時に眼底出血を指摘され、レーザー治療を受けた。その後は自覚症状がないままに糖尿病自体の治療も含めて放置していたが、1か月前に右眼の霧視が出現し、視力低下を自覚した。その後視力低下は自然に改善したが心配になり受診した。右眼の視力は1.2(矯正不能)。角膜と水晶体とに異常はなく、硝子体中に混濁を認める。右眼の眼底写真を以下に示す。
- 霧視の原因になった病変はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A038]←[国試_102]→[102A040]
[★]
- 45歳の男性。爆発事故現場で受傷したため搬入された。
- 現病歴:爆発によって崩落した建物の下敷きになり、 4時間後に救出された。
- 現 症:意識は清明。体温37.6℃。脈拍108/分、整。血圧98/62mmHg。呼吸数24/分。 SpO2 100%(4L/分酸素投与下)。両下肢と殿部とを中心に広範囲に点状出血を認める。右下肢に運動麻痺と知覚障害とを認める。救急室の看護師から、尿が赤いとの報告を受けた。
- この患者の尿所見でみられる可能性が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106E060]←[国試_106]→[106E062]
[★]
- 68歳の女性。皮膚の出血斑を主訴に来院した。打撲した記憶がないにもかかわらず、数か月前から両側の手背と前腕とに出血斑が見られることが気になっていたという。鼻出血と歯肉出血とを認めない。口腔粘膜に点状出血を認めない。両側の手背と前腕とに径 5cmの紫斑を3個認める。血液所見:赤血球468万、 Hb13.9g/dL、 Ht42%、白血球6,300、血小板20万、 PT98%(基準80-120)、 APTT33秒(基準対照32)。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106I044]←[国試_106]→[106I046]
[★]
- 3歳の男児。2週前からの咳と鼻汁とを主訴に来院した。咳は次第に増悪し、夜間に多くみられた。息を吸う間もなく連続して咳き込み、その後、急速に息を吸い込む。顔面に点状出血を認める。三種混合ワクチンは接種していない。
- 診断に最も有用なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I061]←[国試_103]→[103I063]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109G019]←[国試_109]→[109G021]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101F068]←[国試_101]→[101F070]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104F014]←[国試_104]→[104F016]
[★]
- ☆case76 頭痛
- ■glossary
- 傾眠 drowsiness 正常、病的の区別なく眠り込む場合に用いられる
- 意識不鮮明 confusion 周囲に対する認識や理解は低下し、思考の清明さや、記憶の正確さが失われる
- 錯乱 confusion 夢幻様状態より見当識障害と思考の滅裂が見られる状態(PSY.40)
- MA = Master of Arts 文学修士
- The Master of Arts (BrE: MA, UsE: M.A.) is awarded in Arts, Humanities, Theology and Social Sciences (Wikipedia)
- graduate student 大学院生
- rousable adj. 覚醒できる、目を覚ますことができる
- rouse vt. ~の目を覚まさせる、呼び起こす。喚起する、鼓舞する、奮起させる。(感情を)起こさせる、かき立てる
- lateralize vt. (生理)(大脳が)(左右半球に心的機能差がある、左右差がある。(器官・機能・活動などが)大脳の(左右いずれかの)片側優位下にある。(医学)(障害などが)大脳の片半球にあると診断される
- 乳頭浮腫 papilledema 原因を問わず視神経乳頭が腫脹している状態
- うっ血乳頭 choked disc 脳圧亢進による乳頭浮腫
- ■症例
- 24歳、男性 精神学の修士過程を専攻している大学院生
- 主訴:激しい頭痛
- 現病歴:頭部全体に痛みがある。2回嘔吐。傾眠と錯乱が認められるようになった。明るい光を嫌う()he finds bright lights uncomfortable。
- 既往歴:病気の既往はない。アレルギーはない。タバコ1日10本。アルコール24 unit/week(缶ビール(350ml)13.7本/週)。薬は服用してない。
- 家族歴:彼女と同居。3歳と4歳の子供がいる。
- ・診察 examination
- 見た感じ紅潮しており、調子が悪そう。体温:39.2℃。項部硬直あり(he has stiffness on passice flexion of his neck)。皮疹なし。副鼻腔に圧痛なし。鼓膜所見は正常。脈拍:120/分。血圧:98/74 mmHg。心血管系、胸部、腹部に異常所見なし(normal)。意識レベル低下。命令に応じて覚醒する(JCS10?)。局所神経症状認めない。眼底所見正常
- ・検査 investigation
- 血液検査
- 白血球:上昇。血清Na:低下。血清尿素:上昇。血清クレアチニン:上昇。血液培養:検査中
- 画像検査
- 胸部X線:異常所見なし。頭部CT:正常
- 心電図:洞性頻脈
- 腰椎穿刺
- 髄液所見:混濁。白血球:増多。蛋白:増多。糖:低下(普通の人の血糖100mg/dLと考える。→ 1g/L → 1/180 mol/L → 5.56 mmol/L。グラム染色:結果待ち
- ■Q
- 診断、鑑別診断、管理
- ■A
- 細菌性髄膜炎、髄膜炎・クモ膜下出血、経験的抗菌薬投与・
- ■解説
- (第1パラグラフ)細菌性髄膜炎
- ・(症状)突然発症。激しい頭痛、嘔吐、錯乱、羞明、項部硬直
- ・低血圧、白血球増多、腎機能低下 → ウイルス性よりむしろ細菌性の感染を示唆する。 ← 重症敗血症~敗血症ショックかな?(私見)
- ・(髄膜炎菌の種類)
- <テーブル挿入 髄膜炎>
- ・(疫学)HIM. 2621 (多分、全患者中(←私見))
- Streptococcus pneumoniae ~50%
- Neisseria meningitidis ~25%、
- group B streptococci ~15%
- Listeria monocytogenes ~10%
- Haemophilus influenzae type B <10%
- ・Neisseria meningitidisは全身性の脈管の皮疹(点状出血、紫斑)が特徴的(generalized vasculitic rash)
- (第2パラグラフ)鑑別診断
- ・激しい頭痛
- ・the most severe headaches are experienced in meningitis, subarachnoid hemorrhage and classic migraine.
- ・meningitis:単回の発作(single episode)。症状は時間単位で出現。
- ・subarachnoid hemorrhage:単回の発作(single episode)。突然発症(突発完成?)。硝子体出血を認めることがある。
- ・classic migraine:繰り返す(数回/年~1回/週。平均月2回。発作は4-72時間継続)
- ・髄膜刺激:急性に発熱をきたした多くの病態でみられる(acute febrile conditions)。特に子供。 ← そうなの?
- ・頚部硬直:頚部や脊椎の局所感染症でも起こる。 ← パーキンソン病などによる筋トーヌスの異常亢進も除外しよう
- ・他の髄膜炎:脳脊髄液所見で鑑別する
- (第3パラグラフ)経験的治療
- ・(細菌性)髄膜炎が疑われたら、確定診断する前に適切な抗菌薬を投与(empirical treatment)。 → 数時間の経過で死亡することがある。
- ・ペニシリンアレルギーがなければ、ceftriaxoneかceftaximeの静脈内投与が一般的な治療法
- (第4パラグラフ)腰椎穿刺
- ・乳頭浮腫がない、あるいは占拠性病変を示唆する片側性の神経徴候(lateralized neurological signs)がある患者では(CTの結果を待たずに)腰椎穿刺をすぐにやるべき(CASES) ← どういう事?
- ・局在性の神経徴候(localized neurological sign)がある場合はまずCTを撮るべき(CASES)。 → the dangers of coning ← 鉤ヘルニアの事?
- (第5パラグラフ)細菌性髄膜炎の管理
- ・診断:CSF検査(グラム染色、髄液培養(確定診断、感受性試験)
- ・管理
- ・意識が低下しているのでそれなりの看護(must be nursed)。アヘン剤による鎮痛。生理食塩水による低ナトリウム血症の補正。低血圧を補正するためにinotrope(a drug with positive inotropic effects, e.g. dobutamine, digitalis, milrinone )も必要かもしれない。(100CASES)
- ・感受性のある抗菌薬の投与(大量静注、髄液移行性の高いもの)、髄液所見の正常化・CRP 陰転後、1週間抗菌薬を投与して治療を終了。対症療法として脳圧亢進には高張脳圧降下薬(マンニトールなど)を投与。(IMD.1042)
- (第6パラグラフ)家族構成を考えた治療
- ・(意訳)誰が3-4歳の世話をしていたのか分からないけど、子供も検査すべき。髄膜炎菌か原因菌が不明だったら、リファンピシンによる予防的治療と髄膜炎球菌に対する予防接種をすべき。 ← 日本ではどうなんでしょうか。
- □350ml アルコール5%
- 350x0.05/10=1.75 unit
- ■莢膜を有し、髄膜炎を起こす細菌 → 莢膜を有することで血液中で補体などを介した貪食を免れ、血行性にクモ膜下腔まで到達しうる。
- ・Streptococcus pneumoniae
- ・Haemophilus influenzae type b
- ・Neisseria meningitidis
- ■敗血症
- ・定義
- 感染症による全身性炎症反応症候群(SIRS)をセプシス(sepsis, 広義の敗血症?)とする
- 感染症の病原体は、一般細菌(グラム陽性菌・陰性菌)、真菌、寄生虫、ウイルスなど
- 皮膚や粘膜の傷とか、種々の臓器にある感染巣から、細菌がリンパ流から血中に入り、全身に播種されて、新たに転移性の感染巣をつくり、重篤な全身症状を引き起こす。
- ・全身性炎症反応症候群の診断基準
- 下記項目のうち2項目以上が当てはまる
- 1. 体温>38℃ or 体温<36℃
- 2. 心拍数>90bpm
- 3. 呼吸数>20回/min or PaCO2<32mmHg
- 4. (白血球数>12,000/ul or 白血球数<4,000/ul) or ( 幼若好中球>10% ) ← ここでいう幼若好中球とは桿状好中球のことである。
- ・敗血症の周辺疾患概念
- 1. 全身性炎症反応症候群 systemic inflammatory response syndrome SIRS
- 発熱や白血球増加などの全身の炎症の徴候によって特徴づけられる病態(SIRSの診断基準に合致する病態)
- 2. 敗血症 sepsis
- SIRSが感染の結果である場合
- 3. 重症敗血症 severe sepsis
- 主要臓器障害を伴う敗血症
- 4. 敗血症性ショック septic shock
- 輸液投与に不応性の低血圧を伴う重症敗血症
- 5. 多臓器機能障害症候群 multiorgan dysfunction syndrome MODS
- 2つ以上の主要臓器の機能異常
- 6. 多臓器不全 multiorgan failure MOF
- 2つ以上の主要臓器の不全状態
- ■参考文献
- HIM = Harrison's Principles of Internal Medicine 17th Edition
- PSY = 標準精神医学 第3版
- CASES = 100 Cases in Clinical Medicine Second edition
- IMD = 内科診断学第2版
[★]
- ☆case52 全身性の筋力低下
- ■glossary
- 筋力低下、筋無力、筋脱力 muscle weakness, muscular weakness
- denture 義歯
- leg 脚、下肢
- bruising 打撲、打撲傷
- hair follicle 毛包
- edentulous adj. 歯のない。歯を失った、全歯欠損の
- ■症例
- 82歳、男性
- 主訴:筋力低下と全身の倦怠感
- 現病歴:(以前から続く)筋痛。関節痛(特に肘、手首、膝)。3週間前に転倒して足を打ち、足に局所的な痛みがある。喫煙歴なし。飲酒歴なし。服用薬なし。
- 既往歴:12年前に心筋梗塞になった。心筋梗塞のβブロッカーを処方されていたが、過去6年間は処方薬を持ってなかった。20年前に胆嚢摘出術。
- 家族歴:
- 社会歴:労働者として働いていた。63歳に退職。2階のアパート(in a second-floor flat)に単身で住んでいる。妻は5年前に死亡。息子が一人おり、アイルランドに在住している。息子とは3年間会っていない。
- ・診察 examination
- 肢帯周辺の筋肉に圧痛。肘、手首、肘周辺にも圧痛。口には異常がないが舌がかなり平坦化。歯はなく、義歯は無くしている。循環器系、呼吸器系、消化器系に異常なし。下肢では右脚の脛の前面に(superficial laceration)が認められる。このlacerationは血かにじみ出ており治癒していない。下肢には出血斑が認められる部分がある。腕や脚に打撲傷がみとめられる広い範囲がある。彼が言うには、この打撲傷はどんな外傷とも関係がないとのことである。
- ・検査 investigation
- ヘモグロビン低値、MCV低値
- ■答え
- (第一パラグラフ)
- ・dietary historyは重要なhistoryの中でも重要な部分。
- ・特に今回のような症例では重要。
- ・今回の症例では、多くの特徴が栄養的な問題を示している。
- ・家族の援助が無く、5年間widowerである。
- ・2階のアパートに独りで住んでいる。get outが困難である。
- ・義歯を無くしており、食べるのが痕案である。
- (第二パラグラフ)
- ・凝固異常に関係しうる点状出血の皮疹(petechial rash)が見られるが、血小板数は正常。
- ・毛包の周りに分布しているかどうかを見るために皮疹を注意深く診察することが重要。 ← どういうこと?
- ・多くの特徴が壊血病を示唆。
- ・体内のビタミンCストックは2-3ヶ月。
- ・壊血病の特徴:皮疹、筋肉と関節の痛みと圧痛、創傷治癒の遅延、小球性貧血
- ・全歯欠損している患者では、古典的な壊血病の特徴である歯肉出血はないであろう(would not be present)
- (第三パラグラフ)
- ・血清中のビタミンCレベルは正常な患者で広い範囲にあるので、測定は難しい。
- ・この患者ではアスコルビン酸を経口的にビタミンCレベルを正常に戻すことで(replacement)することで、2週間で症状が消えた。
- ・この状況で(in this situation)、他の栄養の欠乏を探したり、退院後再発しない状況を保証するための手続きをすることが重要である。
- ■KEY POINTS
- ・特に老人では栄養歴は臨床的評価に入れるべき
- ・ビタミン不足はあらゆる栄養吸収不良の問題がない場合、貧しい食生活を送っている患者に起こる。
[★]
- 英
- platelet (Z), blood platelet (Z), PLT
- 同
- 栓球 thrombocyte
- 関
- 血小板血栓。血小板数 platelet count PLC
- GOO. 1468(血小板凝集 platelet aggregation)
- 半減期:1週間(異常値の出るメカニズム第2版)。4日 (SP.505)。
- 寿命:10日
- 体積:5-10 fl
- 直径:2-5μm。
- 無核。
基準値
- 15万 - 40万 /μl (2007前期解剖学授業プリント, SP.505)
- 15万 - 35万 /μl (2007前期生理学授業プリント, PT.233)
新生児
- 出典不明
産生組織
- トロンボポエチンにより巨核球の細胞質がちぎれて血流に放出される (SP.505)
貯蔵組織
組織学
- P-セレクチンを膜上に持つ
- フィブリノーゲン、フィブロネクチン、第V因子、第VIII因子、platelet factor 4、PDGF、TGF-α (BPT.89)
- ADP、ATP、Ca2+、ヒスタミン、セロトニン、エピネフリン (BPT.89)
機能 (SAN.236-237)
1.一次止血
- TXA2,セロトニンは血管収縮作用
- ADP, TXA2,セロトニンは血小板凝集
- 血小板のGpIIb/GpIIIa複合体がフィブリノゲンと結合し編み目を形成
2.血液凝固の促進
3.毛細血管機能の維持
- 毛細血管内皮細胞に融合し血管内皮を補強している → 血小板減少により点状出血を来すことになる。
膜タンパク
血小板減少による症状
- 5-10万 :症状なし-やや止血しにくい程度
- 2-3万 :下肢に点状出血 (→皮下出血)
- 1万以下 :粘膜出血→臓器出血の危険あり
検査
- 抗凝固剤としてEDTAを用いた場合、EDTA依存性偽血小板減少をきたすことがある。
臨床関連
数の異常
機能の異常
[★]
- 英
- hemophilia
- 関
- 血液凝固因子
概念
病態
- 1歳以降の歩行開始時期の乳幼児期に皮下血腫、関節内出血、口腔内出血など。斑状出血をきたす(二次止血が正常に起こらずに進展するためと考えられる) ⇔ 血小板減少による出血は点状出血
- 関節内出血(膝関節>足関節>肘関節)。頻度高い → 血友病性関節症
- 出血(頭蓋内、頚部、脊髄、腹腔内)
[★]
- 英
- petechiae, petechial hemorrhages?? (SLE)
- ラ
- petechia
- 同
- 点状出血?
- 関
- 溢血斑
- 死因と一対一対応する所見ではないが、窒息死でよく見られる。
- 縊頚・扼頚、胸部圧迫ではほぼ100%の例に見られる。(SLE.186)
- 定型的溢死、鼻口閉塞、気道内異物、溺死などでは見られない事の方が多い。(SLE.186)
国試
[★]
- 英
- blood, (漢方)blood and body fluid energy
- 関
- 血液、血中
[★]
- 英
- hemorrhage, bleeding
- 関
- 出血量
[★]
- 英
- spotted、punctate