- 英
- myocarditis
- 関
概念
- 種々の原因により心筋が局所的・びまん性に炎症性が生じた病態
分類
経過
病理学的
- (特発性)巨細胞性心筋炎:心筋生検あるいは剖検による組織学的検索で、炎症巣に多核巨細胞を認める場合で、なおかつ心臓サルコイドーシスが除外されるもの。好酸球とリンパ球の浸潤が強く、心筋壊死が高度である。
- 好酸球性心筋炎:心筋生検にて好酸球の浸潤・脱顆粒、心筋の破壊、末梢血における好酸球の増加が認められるもの。
類縁疾患
年齢
ガイドラインによる分類
病因分類
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組織分類
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臨床病型分類
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ウイルス
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リンパ球性
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急性
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細菌
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巨細胞性
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劇症型
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真菌
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好酸球性
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慢性(遷延性/不顕性)
|
リケッチア
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肉芽腫性
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スピロヘータ
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原虫,寄生虫
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その他の感染症
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薬物,化学物質
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アレルギー,自己免疫
|
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膠原病,川崎病
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サルコイドーシス
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放射線,熱射病
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原因不明,特発性
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疫学
病因
- 参考1より
YN.C-137
- ウイルス(コクサッキーB、エコーウイルス、ヘルペスウイルス。風疹ウイルス、ムンプスウイルス、インフルエンザウイルスでも生じる)、細菌、心筋、原虫(シャーガス病)。
- 化学物質、放射線、膠原病、特発性
病理
- 実質性心筋炎 parenchymatous myocarditisと間質性心筋炎 interstitial myocarditisの像がみられる。
- 心筋細胞の融解、間質浮腫、円形細胞浸潤、壊死巣形成
病態
- ウイルス性の場合、免疫反応に基づき心筋を障害する。
- 薬剤性の場合は、薬剤による心筋障害
- 心筋の障害 → 伝導障害、不整脈、心不全、ショック
経過
- 急性の場合、かぜ症状や消化器症状に続発。これらの初発症状から数時間から数日で心症状が出現(YN.C-137)。
身体所見
心臓
- (重症の場合)muffled first heart sound, along with a third heart sound (HIM.1486)
- (心不全に至れば)奔馬調律(gallop rhythm) (YN.C-138)
- 心雑音:(重症の場合)a murmur of mitral regurgitation (HIM.1486)
- 心膜摩擦音:心膜炎を伴った場合に聴取
肺
症状
検査
- 心電図、心エコー所見、単純胸部X線写真、及び症状がが短時間に変化していくのはacute myocarditisを示唆(IMD)
- 心電図:(特異的な変化はない)非特異的ST-T変化、QRS低電位、異常Q、ST上昇(心膜炎があれば)、心室内伝導障害、房室ブロック
- 血液検査:心筋障害、炎症を示唆する様な結果
- CK-MB、LDH、AST上昇、CRP陽性、ESR亢進、WBC増加
- ウイルス学的検査:
- 心エコー:壁運動低下、(間質に浮腫が認められれば)壁肥厚、心室腔拡大(心不全)、心嚢液貯留(心膜炎)
- 心筋生検:心臓への炎症細胞の浸潤。
- 好酸球増加性心疾患による心筋炎:急性期に心内膜を中心とした好酸球の浸潤:*自己免疫疾患(劇症型心筋炎、重症筋無力症、潰瘍性大腸炎など)による心筋炎:多核巨細胞の出現
- 核医学検査:67Ga,99Tc-ピロリン酸の心臓への集積。
診断
鑑別疾患
- 心筋梗塞
- 甲状腺機能低下症、心筋障害を伴うミオパチー
- 膠原病
- (慢性心筋症の鑑別)拡張型心筋症
治療
- ウイルス性心筋炎では根治療法がなく、対症療法にとどまる。
- 不整脈:(完全房室ブロック)体外式一時ペーシング、(頻脈性不整脈)除細動・抗不整脈薬
- 心不全:SGカテーテルで血行動態を見ながら、利尿薬、血管拡張薬、カテコラミンを使用する。
- 重症心不全・ショック:経皮的心肺補助(PCPS)、大動脈内バルーンパンピング(IABP)
- ステロイド、免疫グロブリン:考慮されることがあるがエビデンスなし。
予後
- 急性型は予後良好であるが、劇症型心筋炎、拡張型心筋症にいたる場合もある。
参考
- 1. 急性および慢性心筋炎の診断・治療に関するガイドライン - 日本循環器学会
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/09/04 03:06:10」(JST)
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心筋炎 |
ウイルス性心筋炎の組織像
|
分類および外部参照情報 |
ICD-10 |
I09.0, I51.4 |
ICD-9 |
391.2, 422, 429.0 |
DiseasesDB |
8716 |
MedlinePlus |
000149 |
eMedicine |
med/1569 emerg/326 |
Patient UK |
心筋炎 |
MeSH |
D009205 |
心筋炎(しんきんえん、英: myocarditis)は、感染症、中毒あるいは原因不明の心筋の炎症性変化。無症状のものから発熱、頻脈、呼吸困難などの臨床症状を示すものまである。特に急性心筋炎(acute myocarditis)は、特異的所見に乏しい上に急性の転帰をたどることから、臨床上重要である。大動脈解離やクモ膜下出血、急性喉頭蓋炎などとともに診断に苦慮する疾患のひとつとされている。
目次
- 1 原因
- 2 症状と所見
- 3 治療
- 4 関連項目
- 5 参考文献
原因
- ヒト
- 小児の急性心筋炎の原因としてはコクサッキーウイルスが最も多く、エコーウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルスによるものもみられる。
- 犬
- 心筋炎の原因となるもののうち、感染性のものとしては、ウイルスとしてコクサッキーBウイルス(最多)、脳心筋炎ウイルス、犬パルボウイルス、口蹄疫ウイルス、犬ジステンパーウイルス、ヘルペスウイルス、オーエスキー病ウイルス、豚生殖器呼吸器症候群ウイルス、悪性カタル熱ウイルス、ブルータングウイルスなど、細菌としてListeria monocytogenes、Actinobacillus equuli、Haemophilis somnusなど、原虫としてトキソプラズマ、トリパノソーマなどがある。
また、感染性のもの以外にも、化学物質や放射線、膠原病などのほか、特発例も報告されている。
症状と所見
急性心筋炎は、無症状の場合もあるが、多くは感冒様症状 (かぜ症候群) や消化器症状などの前駆症状を伴う。前駆症状の1~2週間後に、胸痛、心不全症状、ショック、不整脈などの症状を呈する。
上述のとおり、心筋炎は特徴的な所見に乏しい疾患であるが、かろうじて特徴を見いだせるのが心電図である。心筋炎の急性期には、ほとんどの症例で完全房室ブロック(II, III度)、陰性T波、ST変化、心室性期外収縮(PVC)などの異常が見られる。また、これらに比べると稀ではあるが、心室頻拍(VT)、異常Q波、心房細動(AF)などが見られることもある。
- 非特異的ST変化はほぼ全例に認められる。R波減衰、異常Q波は、ほぼ半数に認められる。
また、心筋細胞の障害をきたすことから、一般生化学検査においては心筋逸脱酵素(CPK, AST, LDH)が上昇する。トロポニンTは迅速診断キットがあり、早期から異常を呈し、心筋特異的物質であることから、診断に特に有用である。BNP,NT-proBNPは心機能の把握に有用である。
心エコーでは、軽度の内腔拡大と心膜液貯留のほか、左室の壁運動低下と駆出率の著明な低下、壁肥厚などが認められる。
治療
現在はそれぞれのウイルスに対しては抗ウイルス薬を投与する他には、対症療法(PCPSや利尿剤など)とステロイド・γグロブリン投与しか選択肢がない状況である。
関連項目
参考文献
- 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104
- 日本獣医病理学会編集 『動物病理学各論』 文永堂出版 2001年 ISBN 483003162X
- 日本獣医内科学アカデミー編 『獣医内科学(小動物編)』 文永堂出版 2005年 ISBN 4830032006
心血管疾患 |
疾患 |
心疾患 |
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洞不全症候群 | 房室ブロック | 脚ブロック(右脚ブロック · 完全右脚ブロック · 左脚ブロック) | アダムス・ストークス症候群
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心室性 |
心室細動 | 心室頻拍 | トルサード・ド・ポワント | 期外収縮
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狭心症 | 心筋梗塞 | 急性冠症候群 | 冠動脈血栓症 | 心室瘤 | 心破裂 | 乳頭筋断裂(en)
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静脈 |
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病態・症候 |
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左心不全 | 右心不全 | 両心不全(en)
|
血圧異常 |
高血圧 |
本態性高血圧症(en) | 二次性高血圧(en) | 高血圧性緊急症(en)
|
低血圧
|
|
心臓発作 | 心臓肥大 | 心停止 | 心肺停止
|
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|
所見・検査 |
血圧計 | 聴診 | 心雑音 | 心電図 | 心電図モニタ | 心臓超音波検査 | 胸部X線写真 | 胸部X線CT | 心臓MRI | 心臓カテーテル検査(肺動脈カテーテル) | 心臓核医学検査 | 脈波伝播速度検査
|
|
治療 |
外科的治療 |
冠動脈バイパス術(CABG) |
CABG | off-pump CAB(OPCAB) | MIDCAB(en) | TECAB(en)
|
弁膜症手術 |
弁置換術(en) | 弁形成術(en) | 弁輪形成術 | 交連切開術(en)
|
小児心臓外科 |
動脈管結紮術 | BTシャント | 肺動脈絞扼術(en) | ノーウッド手術 | グレン手術 | フォンタン手術 | ジャテン手術 | ラステリ手術 | ロス手術
|
心不全外科 |
心移植術 | 補助人工心臓装着術 | 左室形成術(Dor・SAVE・Overlapping)
|
不整脈外科 |
メイズ手術(en) | 心臓ペースメーカー | 植え込み型除細動器
|
大動脈手術 |
大動脈人工血管置換術 | 大動脈基部置換術 (Bentall, David) | ステントグラフト内挿術(en)
|
末梢血管手術 |
末梢動脈血行再建術 | 末梢静脈血行再建術 | 静脈抜去術(en) | 静脈血栓摘除術(en) | 内シャント作成術 | 肢切断
|
|
内科的治療 |
循環作動薬 |
抗不整脈薬 |
Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド(en), プロパフェノン(en)
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール(en)
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
|
心不全治療薬(en) |
利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤 | PDEⅢ阻害薬
|
狭心症治療薬 |
交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
|
高血圧治療薬 |
利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬(英語版)) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
|
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血管内治療 |
経皮的冠動脈形成術
|
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循環器系の正常構造・生理 |
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Japanese Journal
- 病理学からみた心血管病における免疫機構 : 心筋炎と血管炎 (特集 心血管病における免疫機構の関わり : 循環器医が知っておきたい知識)
- 両心室補助装置を使用した劇症型心筋炎の1症例 : 膜型人工肺付き右心補助循環の送血部位に関する一考察
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- 次の文を読み、7~9の問いに答えよ。
- 67歳の男性。胸部圧迫感を主訴に来院した。
- 現病歴 : 50歳時から高血圧と糖尿病とを指摘され近医で投薬を受けている。最近の血圧は150~160/90~94mmHgで空腹時血糖は140~160mg/dlであった。5時間程前労作中に強い胸痛を自覚した。胸痛は20分程で消失したものの胸部圧迫感が持続するため救急外来を受診し入院した。心電図の異常を指摘されたことはない。
- 既往歴 : 特記すべきことはない。
- 生活歴:喫煙 : 30年前から現在まで20本/日。
- 現症 : 身長165cm、体重78kg。脈拍72/分、整。血圧152/92mmHg。皮膚は冷たく湿潤している。頚静脈の怒張はない。心雑音はなく、肺野でラ音を聴取しない。腹部に特記すべき所見はなく、下肢に浮腫を認めない。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖1+。血液所見:赤血球530万、Hb15.6g/dl、Ht46.3%、白血球10,000、血小板25万。血清生化学所見:血糖243mg/dl、総蛋白6.5g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素13mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、尿酸5.3mg/dl、総コレステロール170mg/dl、HDLコレステロール45mg/dl(基準35~60)、トリグリセライド101mg/dl(基準50~130)、AST44単位(基準40以下)、ALT30単位(基準35以下)、LDH302単位(基準176~353)、CK453単位(基準10~40)。CRP0.4mg/dl(基準0.3以下)。胸部エックス線写真で心胸郭比58%で肺野に異常を認めない。心エコー図で左室駆出率57%、前壁の運動低下を認めた。来院時の心電図と緊急で行われた冠動脈造影写真とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [097C006]←[国試_097]→[097C008]
[★]
- 次の文を読み、16~18の問いに答えよ。
- 59歳の男性。4時間持続する前胸部痛のために搬入された。
- 現病歴: 1か月前から階段を上がった際に前胸部絞扼感を自覚した。安静にすると消失するので放置していた。本日早朝に前胸部絞扼感で覚醒した。しばらく我慢していたが次第に増強してきた。
- 既往歴: 5年前から高血圧で降圧薬を服用している。
- 現症: 意識は清明。身長168cm、体重82kg。体温36.6℃。呼吸数24/分。脈拍104/分、欠代あり。血圧160/94mmHg。冷汗を伴い、四肢は冷たい。心雑音はないが、奔馬調律を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。
- 検査所見: 尿所見:尿蛋白(-)、糖1+。
- 血液所見:赤血球480万、Hb15.8g/dl、Ht46%、白血球9.800、血小板48万。
- 血清生化学所見:総蛋白7.6g/dl、クレアチニン1.0mg/dl、AST88IU/l、ALT24IU/l、CK540IU/l(基準40~200)。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%。心電図を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [101E015]←[国試_101]→[101E017]
[★]
- 70歳の女性。突然の呼吸困難のため搬入された。足が不自由で家で寝ていることが多い。意識は清明。身長152cm、体重60kg。体温36.5℃。呼吸数40/分。脈拍140/分、整。血圧90/60mmHg。心音でII音亢進。腹部は平坦で、圧痛や抵抗を認めない。肝・脾を触知しない。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.46、PaO2 68Torr、PaCO2 36Torr。
- 心電図でII、III、aVFのST上昇、V1-3のST変化を認めた。
- 考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103G045]←[国試_103]→[103G047]
[★]
- 75歳の女性。階段を昇ったときに自覚する前胸部の違和感を主訴に来院した。症状は約1年前からあり、頻度や強さに変化はないという。身体診察所見に異常を認めない。胸部エックス線写真と安静時の12誘導心電図とに異常を認めない。アデノシン負荷201Tl心筋血流SPECTの左室短軸像(別冊No. 14A、 B)を別に示す。
- 原因として考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A036]←[国試_106]→[106A038]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104I004]←[国試_104]→[104I006]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103D003]←[国試_103]→[103D005]
[★]
- ☆case33 頭痛と混乱
- ■glossary
- accompany
- vt.
- (人)と同行する、(人)に随行する。(もの)に付随する。~と同時に起こる。~に加える(添える、同封する)(with)
- slurred n. 不明瞭
- 強直間代痙攣 tonic-clonic convulsion
- 意識消失とともに全身の随意筋に強直痙攣が生じ(強直痙攣期tonic convulsion)、次いで全身の筋の強直と弛緩とが律動的に繰り返される時期(間代痙攣期clonic convulsion)を経て、発作後もうろう状態を呈する一連の発作。
- ■症例
- 28歳、女性 黒人 南アフリカ 手術室看護師 ロンドン住在
- 主訴:頭痛と混乱
- 現病歴:過去3週間で頭痛が続いており、ひどくなってきた。現在も頭痛が持続しており、頭全体が痛い。友人曰く「過去六ヶ月で体重が10kg減っていて、最近、混乱してきたようだ」。発話は不明瞭。救急室にいる間に強直間代痙攣を起こした。
- ・診察 examination
- やせている。55kg。38.5℃。口腔カンジダ症(oral candidiasis)。リンパ節腫脹無し。心血管、呼吸器系、消化器系正常。痙攣前における神経検査では時間、場所、人の見当識無し。神経局所症状無し(no focal neurological sign)。眼底両側に乳頭浮腫有り。
- ・検査 investigation
- 血算:白血球増多
- 血液生化学:ナトリウム低下
- CT:供覧
- ■キーワード&着目するポイント
- ・口腔カンジダ症(oral candidiasis)
- ・頭痛、精神症状、強直間代痙攣
- ・眼底両側に乳頭浮腫
- ・CT所見
- ・低ナトリウム血症は二次的なもの
- ■アプローチ
- ・口腔カンジダ症(oral candidiasis) → 細胞免疫低下状態(DM、免疫抑制、AIDSなど) or 常在細菌叢の攪乱(長期の抗菌薬の使用)
- ・The occurrence of thrush in a young, otherwise healthy-appearing person should prompt an investigation for underlying HIV infection.(HIM.1254)
- ・More commonly, thrush is seen as a nonspecific manifestation of severe debilitating illness.(HIM.1254)
- ・精神症状、強直間代痙攣 → 一次的、あるいは二次的な脳の疾患がありそう
- ・頭痛 → 漠然としていて絞れないが、他の症状からして機能性頭痛ではなく症候性頭痛っぽい。
- ・眼底両側に乳頭浮腫 → 脳圧亢進の徴候 → 原因は・・・脳腫瘍、ことにテント下腫瘍と側頭葉の腫瘍、クモ膜下出血、脳水腫など、そのほか、眼窩内病変、低眼圧などの局所的要因、悪性高血圧、血液疾患、大量出血、肺気腫などの全身的要因 (vindicate本のp342も参考になる)
- ・頭痛と脳圧亢進 → 頭蓋内圧占拠性病変、脳炎(IMD.274)
- ・CT所見 → ringformの病変、脳浮腫、脳圧亢進
- ・低ナトリウム血症 → 脳ヘルニアに続発して起こることがあるらしい。実際には下垂体にトキソプラズマによる病変が形成されることにより起こりうる。
- ・そのほか出身地、体重減少もHIVを疑わせる点
- パターン認識でHIV + 精神症状 + てんかん発作(強直間代痙攣) + 脳圧亢進 + CT所見 = 一番ありそうなのはToxoplasma gondiiによるトキソプラズマ脳症 cerebral toxoplasosis (トキソプラズマ脳炎 toxoplasmic encephalitis)
- ■Toxoplasma gondii
- 原虫 胞子原虫類
- (感染予防学 080521のプリント、CASES p,92、HIM p.1305-)
- ・疫学:西洋では30-80%の成人がトキソプラズマの感染の既往がある・・・うぇ(CASES)。日本では10%前後(Wikipedia)。
- ・生活環
- ・終宿主:ネコ:ネコの小腸上皮細胞で有性・無性生殖 糞便にオーシストの排泄
- ・中間宿主:ヒト.ブタを含むほ乳類と鳥類:無性生殖で増殖、シストの形成
- 急性期の増殖盛んな急増虫体tachyzoiteとシスト内の緩増虫体bradyzoite
- ・病原、病因 phathogenesis
- ・緩増虫体(bradyzoite)、接合子嚢(oocyst)
- ・感染経路
- 1. オーシストの経口摂取
- 2. 中間宿主の生肉中のシストの経口摂取
- 3. 初感染妊婦からの経胎盤感染。既感染なら胎盤感染しないらしい(HIM.1306)
- (4)移植臓器、輸血。確率は低い(at low rate)(HIM.1306)
- ・病態
- 1. 先天性トキソプラズマ症 congenital toxoplasmosis
- ①網脈絡膜炎、 ②水頭症、 ③脳内石灰化、 ④精神・運動障害
- 2. 後天性トキソプラズマ症 acquired toxoplasmosis
- (1) 健常者
- ・多くは不顕性感染。発熱、リンパ節腫脹、皮疹(rash)
- ・(少数例)筋肉痛、暈疼痛、腹痛、斑状丘疹状皮疹(maculopapular rash)、脳脊髄炎、混乱(HIM.1308)
- ・(まれ)肺炎、心筋炎、脳症、心膜炎、多発筋炎
- ・網膜、脈絡叢に瘢痕や、脳に小さい炎症性の病変を残すことあり(CASES)。
- ・急性感染の症状は数週間で消失 筋肉や中枢神経系に緩増虫体が残存
- (2)HIV感染者、臓器移植例、がん化学療法例
- シスト内緩増虫体→急増虫体→播種性の多臓器感染
- AIDSでは、トキソプラズマ性脳炎が指標疾患 AIDS-defineing illness(CASES)
- ・治療
- (日本)アセチルスピラマイシン、ファンシダール(感染予防学 080521)
- ■トキソプラズマ脳炎 toxoplasmic encephalitis、トキソプラズマ脳症 cerebral toxoplasosis
- ・症状
- 発熱、頭痛、混乱m、痙攣、認知の障害、局所神経徴候(不全片麻痺、歯垢、脳神経損傷、視野欠損、感覚喪失)(CASES)
- ・画像検査
- (CT,MRI)多発性、両側性、ring-enhancing lesion、特に灰白質-白質境界、大脳基底核、脳幹、小脳が冒されやすい(CASES)
- ・鑑別診断(臨床症状・画像診断の所見で)
- リンパ腫、結核、転移性脳腫瘍(CASES)
- ・病歴と画像所見からの鑑別診断
- リンパ腫、結核、転移性腫瘍
- ?
- このCTがcerebral toxoplasmosisに特徴的かは不明
- □最後に残る疑問
- AIDSでWBC(leukocyte)の数はどうなるんだろう???AIDSの初診患者ではWBCが低い人が多いらしいし()、HIVはCD4+ T cellとmacrophageに感染して殺すから、これによってB cellは減るだろうし、CD8+ T cellも若干減少するだろうからWBCは減るんじゃないか?!好中球はAIDSとは関係ない?好中球は他の感染症に反応性に増加している?ちなみに、好酸球は寄生虫(原虫)の感染のために増える傾向にあるらしい(HIMのどこか)。
- スルファジアジン
- sulfadiazine
- ピリメタミン
- pyrimethamine
- 葉酸拮抗剤である。
- サルファ剤と併用され、抗トキソプラズマ薬、抗ニューモシチス・カリニ薬として相乗的に働く。
- ST合剤
- SMX-TMP
- スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤 sulfamethoxazole and trimethoprim mixture
- □AIDSの定義(http://en.wikipedia.org/wiki/CDC_Classification_System_for_HIV_Infection_in_Adults_and_Adolescents)
- A CD4+ T-cell count below 200 cells/μl (or a CD4+ T-cell percentage of total lymphocytes of less than 14%).
- or he/she has one of the following defining illnesses:
-
- 01. Candidiasis of bronchi, trachea, or lungs
- 02. Candidiasis esophageal
- 03. Cervical cancer (invasive)
- 04. Coccidioidomycosis, disseminated or extrapulmonary
- 05. Cryptococcosis, extrapulmonary
- 06. Cryptosporidiosis, chronic intestinal for longer than 1 month
- 07. Cytomegalovirus disease (other than liver, spleen or lymph nodes)
- 08. Encephalopathy (HIV-related)
- 09. Herpes simplex: chronic ulcer(s) (for more than 1 month); or bronchitis, pneumonitis, or esophagitis
- 10. Histoplasmosis, disseminated or extrapulmonary
- 11. Isosporiasis, chronic intestinal (for more than 1 month)
- 12. Kaposi's sarcoma
- 13. Lymphoma Burkitt's, immunoblastic or primary brain
- 14. Mycobacterium avium complex
- 15. Mycobacterium, other species, disseminated or extrapulmonary
- 16. Pneumocystis carinii pneumonia
- 17. Pneumonia (recurrent)
- 18. Progressive multifocal leukoencephalopathy
- 19. Salmonella septicemia (recurrent)
- 20. Toxoplasmosis of the brain
- 21. Tuberculosis
- 22. Wasting syndrome due to HIV
- People who are not infected with HIV may also develop these conditions; this does not mean they have AIDS. However, when an individual presents laboratory evidence against HIV infection, a diagnosis of AIDS is ruled out unless the patient has not:
-
- AND
- □AIDSのステージング
- ■参考文献
- HIM = Harrison's Principles of Internal Medicine 17th Edition
- CASES = 100 Cases in Clinical Medicine Second edition
- IMD = 内科診断学第2版
[★]
- 英
- pyrexia
- 同
- 熱 fever, thermogenesis
- 関
- 熱型、≠高体温(体温調節機構の破綻による)、不明熱
- ジェネラリスト診療が上手になる本 p.9
概念
分類
- 微熱:37.5℃以上 37.0~37.9℃(YN.)
- 発熱:38.0℃以上
- ジェネラリスト診療が上手になる本 p.9
- 37.1~38.0℃:微熱
- 38.1~38.5℃:軽度発熱
- 38.6~39.0℃:中等度発熱
- 39.1℃~:高熱
小児
病態生理
- 発熱サイトカイン(IL-1, TNF)が視床下部に作用してPGE2の産生を亢進し、PGE2により体温調節中枢を司る細胞内のcAMP濃度が上昇することでの体温セットポイントがあがる。
熱源の精査
- 咽頭、肺、胆道系、泌尿器系、皮膚・軟部組織(蜂窩織炎、褥瘡)
疾患と発熱
膠原病と発熱
発熱40℃(PMID 8107744)
発熱の後に関節炎(PMID 8107744)
原因不明の熱の鑑別
- 感染症
- 腫瘍
- 膠原病
- 薬剤熱 → 比較的元気、比較的徐脈、比較的CRP
- 体温1℃上昇に付き心拍数20上がる。これ以上の上昇が見られる場合、敗血症を疑う。 ← 1℃に付き10上がるという資料もあり(比較的徐脈)
発熱を伴う内科的緊急疾患
- 内科レジデントの鉄則 第2版 p.6
院内における発熱の鑑別疾患
- 感染性 :肺、泌尿器、褥瘡、クロストリジウム・ディフィシル感染症、カテーテル関連感染症
- 非感染性:薬剤熱、偽痛風、深部静脈血栓症
小児科における発熱の原因
年齢
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原因
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乳児(生後3ヶ月未満)
|
敗血症、細菌性髄膜炎、尿路感染症、肺炎、B群溶連菌感染、グラム陰性桿菌
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乳児(生後3ヶ月以降)
|
ウィルス感染(突発性発疹などの発疹性疾患)、中耳炎、尿路感染症、消化器・呼吸器疾患、川崎病
|
幼児、学童期
|
溶連菌感染症、伝染性単核球症、膠原病、factitious fever(詐病)、学校での感染症の流行
|
- 乳児における中耳炎、尿路感染症は症状が発熱であることが多く原因が追及しづらい。鼓膜を観察したり、尿の培養をすることが重要かもしれない。
小児における発熱
- SPE.63
新生児・乳児における発熱
see also step beyond resident 2 救急で必ず出会う疾患編 p.20
- 3ヶ月未満は免疫力が弱く重症細菌感染症にかかりやすい。
- 生後 :対処
- 0-1ヶ月 :入院。血液検査・各種培養検査を。
- 2-3ヶ月 :外来で小児科医が診察し、血液検査で細菌感染が疑われれば入院
- 4-6ヶ月 :外来で小児科医が診察し、発熱以外に所見がなければ、十分な水分摂取を指示し、翌日再診を。
- 6ヶ月以降:食欲・機嫌がよければ、翌日再診を。
漢方医学
[show details]
- 臨床医の漢方治療指針より
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実熱
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虚熱
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発病
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急速に発病
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緩徐に発病
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症状
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悪寒、高熱 顔面紅潮 苦痛あり、四肢運動多 声大きく明瞭 口渇強い 便秘 色調濃い尿
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軽度悪寒、熱覚 顔面蒼白 苦痛少なく、静かに臥床 声小さい 口渇少ない 軟便、下痢 薄い色調の尿
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脈
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早く大きく、緊張
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小さく早く、緊張なし
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舌苔
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厚くて乾燥、白~黄~褐色
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薄くて白い、無苔、鏡面舌
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その他
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頭痛、関節痛、無汗~発汗
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倦怠感、眩暈感、盗汗
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実熱
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麻黄湯
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悪寒、発熱、頭痛、関節痛
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葛根湯
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悪寒、発熱、頭痛、肩背部のこり
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小柴胡湯
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午後からの発熱、食欲不振、口の苦み
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柴胡桂枝湯
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詳細孤島の症状、関節痛、腹痛
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大柴胡湯
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胆嚢炎、便秘
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柴陥湯
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詳細孤島の症状、咳嗽、胸痛
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黄芩湯
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発熱、腹痛、下痢
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虚熱
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桂枝湯
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発熱、軽度の頭痛、発汗
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桂麻各半湯
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発熱、発疹
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参蘇飲
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発熱、食欲不振、咳嗽、あつがる
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柴胡桂枝乾姜湯
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微熱、上半身の自汗、盗汗、食欲不振、背部の冷汗
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竹じょ温胆湯
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発熱、咳嗽、不眠
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補中益気湯
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微熱、倦怠感、食欲不振、盗汗
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滋陰降火湯
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微熱、下半身の脱力感、盗汗、咳嗽
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滋陰至宝湯
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微熱、倦怠感、食欲不振、精神不安定状態
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真武湯
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陰病、微熱、食欲不振、倦怠感、いつも寝ている
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麻黄細辛附子湯
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陰病、微熱、寒がる
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[★]
- 英
- vomiting, emesis
- ラ
- vomitus
- 関
- 悪心、嘔気 nausea、悪心・嘔吐 nausea and vomiting
概念
- 胃の内容物をはき出す現象。
- 胃または腸内容が食道を経て口腔より吐出される現象。
嘔吐中枢
嘔吐中枢の近傍に存在するもの
- 呼吸中枢、血管運動中枢、消化管運動中枢、唾液分泌中枢、前庭神経核
随伴症状
- 発汗、唾液分泌、顔面蒼白、脈拍微弱、徐脈、頻脈、血圧の動揺、めまいなど
症状の出現形式と原因の所在
噴水状、噴射状嘔吐
- projectile vomiting is where stomach contents 'shoot out' (like a fountain) to a distance sometimes many feet away.
嘔吐に関わる経路
- IMD.351
- 1. 嘔吐中枢(延髄網様体背側神経背側核近傍)への直接刺激(脳圧亢進、循環障害)
- 2. 化学受容体誘発帯(CTZ; 第四脳室底)への刺激(代謝異常や中毒による化学物質の作用) → 1.
- 3. 大脳皮質(中枢神経など高位中枢)からの入力 → 1.
- 4. 求心性迷走神経や交感神経を介する入力 → 1.
原因
小児科で遭遇する嘔吐の原因
[★]
- 英
- chest pain, thoracodynia, pectoralgia
- 同
- 胸部痛
- 関
- 胸壁痛。胸部圧迫感
鑑別疾患
- 診断エッセンシャルズ新訂版
救急疾患
その他
鑑別診断
- DIF.84
胸痛の質
- 圧迫されるような痛み:狭心症、心筋梗塞
- 刺すような痛み:心膜炎、胸膜炎、肋間神経痛
胸痛と呼吸困難
- 参考1
- 気胸、肺炎、胸膜炎、慢性閉塞性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患の悪化、肺癌などの肺疾患、心不全
診察
【現病歴】
誘因、発生様式(突発、緩徐)、経時的変化(一定、動揺、増悪/寛解傾向)、部位(一番痛い部位、放散する部位)、軽快因子、増悪因子、(反復するエピソードあれば)前回との比較、随伴症状
【既往歴】基礎疾患(DM, HT, DL)
【嗜好】smoking, alcohl
【服用薬】
【職業】
【身体所見】
Appearance: Face anguish, Diaphoresis, Cyanosis
Vital:
Consciousness:
BT , BP / , HR (L Arm/R Arm, Lower Extrimity), RR , SpO2
Lymphnode: swollen/no swollen, breath sound →/↑/↓
Chest
Heart:Is →/↑/↓, IIs →/↑/↓, IIIs(±)/IVs(±), murmur, friction rub ±
Lung: crackle/rale
Abdomen: soft/hard, tenderness
Extremity: cold/pulse/edema
Skin: dry/wet/hot/cold
【検査】
ECG: ST segment change
Blood test:
biochemistry: CK-MB, Troponine T, AST, LDH, H-FABP
Blood count: WBC
Arterial blood gas: PaO2 torr
A-aDO2 = 150 - PaCO2/ 0.8 (torr) - PaO2 (normal below 20 Torr)
Chest XP:
Heart echography:
参考
- 1. 肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2009年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_andoh_h.pdf
[★]
ウイルスよりピックアップ
- QB.C-496
[★]
- 英
- clostridial myocarditis
- 同
- ガス壊疽性心筋炎 gas gangrenous myocarditis
[★]
- 英
- Coxsackie virus myocarditis
[★]
- 英
- eosinophilic myocarditis
[★]
- 英
- cardiac muscle (K), heart muscle, myocard cardiac muscle, myocardium
- 関
- 心筋の活動電位、横紋筋、筋肉
- 筋小胞体が発達していない
心筋の酸素消費量 (SPC.226)
- (tension-time index)=左心室内圧曲線収縮期相の面積(mmHg/s)×心拍数
- (doble product)∝(tension-time index)
- 1. 骨格筋細胞と違い心筋細胞は介在板を有しており、介在板近傍に存在するギャップ結合によって活動電位が伝播する。
- 2. ギャップジャンクションを通じて活動電位が伝播すると、心筋細胞膜上の電位依存性Na+チャネルが開き、脱分極が筋細胞全体に広がる。
- 3. 脱分極はT細管(横行管)に伝わり、T細管に存在する電位依存性のタンパク質の構造を変化させ、筋小胞体上のCa2+放出チャネルを開く。
- 4. さらに少し遅れてCa2+/Na+チャネルが長時間開口し、細胞内に多量のCa2+/Na+を取り込む。
- 5. 心筋細胞のT細管は細胞外部に開口しており、Ca2+の取り込みが容易になっている。
- 6. このようにして、細胞外と筋小胞体中のCa2+が細胞質に拡散する。
- 7. ここで、筋収縮に関わるアクチンフィラメントにトロポミオシンとトロポニンが結合し、収縮開始を妨げているが、Ca2+がトロポニンに結合すると、トロポミオシンがアクチンフィラメント上で場所を変える。
- 8. この結果、トロポミオシンが覆い隠していたアクチンフィラメントのミオシン結合部位が露出する。
- 9. ミオシンはATPの加水分解のエネルギーを使って、アクチンフィラメントに結合できる構造をとり、アクチンに結合する。
- 10. ミオシンがアクチンフィラメントで首振り運動をすることで筋収縮が起こる。
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 関
- 炎光、炎症
[★]
- 英
- myositis
- 同
- 炎症性筋疾患 inflammatory myopathy