- 英
- antituberculous, antitubercular agent antituberculous agent antitubercular drug antituberculous drug antituberculosis drugs, antituberculotic
- 同
- 抗結核剤
- 関
- 結核
- first aid step1 2006 p.172
作用点
- エタンブトール:アラビノース転位酵素を阻害してarabinogalactanの合成を阻害。静菌的に作用。
- ピラジナミド :ミコール酸合成を阻害(FAS1)
- イソニアジド :ミコール酸合成を阻害(FAS2)。殺菌的に作用。
抗結核薬の副作用
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抗結核薬とは結核の化学療法で用いる薬物である。
目次
- 1 抗結核薬の歴史
- 2 分類
- 2.1 一次抗結核薬
- 2.1.1 イソニアジド(INH)
- 2.1.2 リファンピシン(RFP)
- 2.1.3 リファブチン(RBT)
- 2.1.4 ピラジナミド(PZA)
- 2.1.5 エタンブトール(EB)
- 2.1.6 ストレプトマイシン(SM)
- 2.2 二次抗結核薬
- 2.2.1 カナマイシン(KM)
- 2.2.2 エンビオマイシン(EVM)
- 2.2.3 エチオナミド(TH)
- 2.2.4 サイクロセリン(CS)
- 2.2.5 パラアミノサリチル酸(PAS)
- 2.2.6 レボフロキサシン(LVFX)およびその他のニューキノロン抗菌剤
- 3 抗結核薬の序列と用量
- 4 活動性結核の化学療法
- 5 参考文献
- 6 脚注
抗結核薬の歴史
結核の最初の有効な治療薬は1944年にワクスマンらが放線菌の培養濾液から抽出したストレプトマイシンであった。それまでの結核の治療は自然治癒力を助長し、それを妨害するものを防ぐという原則に基づき大気、安静、栄養療法が主な柱となっていた。ストレプトマイシンの発見に引き続きパラアミノサリチル酸が合成され、1950年にはイソニアジド、1952年にピラジナミドの抗結核作用が発見された。1961年にエタンブトール、1961年に放線菌の培養濾液より抽出したリファマイシンに手を加えた半合成抗菌薬リファンピシンが登場した。リファンピシンは重症肺結核に対しても菌陰性化を可能とした画期的な薬剤であった。従来のストレプトマイシン、イソニアジド、パラアミノサリチル酸の3剤併用療法では初回治療に約3年の治療期間が必要であったが、リファンピシンの登場でリファンピシンとイソニアジドを軸とする多剤併用療法で9ヶ月で治療が可能となった。さらにピラジナミドを加えた場合は6ヶ月で治療可能となった。
分類
抗結核薬は抗菌力が強く初回治療に標準的に用いるべき一次抗結核薬と、抗菌力が劣るが一次薬が使用できない場合に用いる二次高結核薬に分けられる。
一次抗結核薬
イソニアジド(INH)
イソニアジド(イスコチン®)は細胞壁のミコール酸の合成阻害によって抗菌活性を有する。経口摂取した場合は内服後1〜2時間後に最高血中濃度に達する。組織への移行性は良好であり胸水、腹水、血液脳関門を通過する。
リファンピシン(RFP)
リファンピシン(リファジン®)はRNAポリメラーゼ阻害によって殺菌効果をしめす。肺、喀痰、炎症のある髄膜などへの組織移行性も良好である。
リファブチン(RBT)
リファブチン(ミコブティン®)はリファンピシンと同様にリファマイシン系抗生物質でありRNA合成阻害で殺菌効果を示す。リファンピシン耐性菌の30〜40%に有効である。ぶどう膜炎の副作用に注意が必要である。
ピラジナミド(PZA)
ピラジナミド(ピラマイド®)の作用機序は不明な点が多い。肝臓で代謝をうけてピラジン酸となり抗菌活性を示すと考えられている。ピラジナミドの特性としてpH5.0〜5.5の酸性環境で強い抗菌力を示すこと、細胞膜透過性が強いことがあげられる。このためマクロファージのファゴソーム内に取り込まれた結核菌に滅菌的に作用する。
エタンブトール(EB)
エタンブトール(エブトール®)は静菌的にしか作用しない抗結核薬である。エタンブトールの作用は細胞壁アラビナン合成阻害である。エタンブトールかストレプトマイシンかの選択では、エタンブトールは錠剤であるがストレプトマイシンは注射薬しかないため、エタンブトールが選ばれる傾向がある。
ストレプトマイシン(SM)
ストレプトマイシンは細胞のリボゾームに結合し蛋白質合成阻害を作用機序とする。アミノグリコシド系の抗生物質である。胃腸からの吸収が悪く注射薬のみである。
二次抗結核薬
カナマイシン(KM)
カナマイシンはストレプトマイシンと同様の用量と用法である。アミノグリコシド系抗生物質でありタンパク質合成阻害薬である。カナマイシンに耐性の菌はストレプトマイシンにも耐性である。
エンビオマイシン(EVM)
エンビオマイシン(ツベラクチン®)もアミノグリコシド系抗生物質である。
エチオナミド(TH)
エチオナミド(ツベルミン®)はDNAおよび蛋白質合成阻害薬である。
サイクロセリン(CS)
サイクロセリンも抗結核薬である。細胞壁の合成を阻害する。
パラアミノサリチル酸(PAS)
パラアミノサリチル酸(ニッパスカルシウム®)も抗結核薬である。機序としては葉酸合成を阻害する。
レボフロキサシン(LVFX)およびその他のニューキノロン抗菌剤
ニューキノロン抗菌剤の結核菌に対する抗菌力は、EBやSM並に強いとされる。レボフロキサシンは、WHOの結核治療ガイドラインをはじめ世界の結核治療ガイドラインにおいて、薬剤耐性または副作用のために標準治療ができない場合の必須の薬剤として記載されている[1]。抗菌力や副作用等を考慮してレボフロキサシン、モキシフロキサシン、オフロキサシン、ガレノキサシン、パズフロキサシン等の中から選択するが、日本において結核に対する適応は未承認であり、厚生労働省による「結核医療の基準」には記載されておらず、保険適用外であるため適正に使用できない場合がある[2][3]。ただし、結核と他の呼吸器感染症との区別がつかない場合は、軽はずみに処方すると結核であった場合にその診断が遅れ死亡率が増加するおそれがあるため、投薬を避けるべきとの意見もある[4][5]。
抗結核薬の序列と用量
薬剤名 |
剤形 |
標準量mg/Kg/day |
最大量mg/body/day |
リファンピシン |
経口剤のみ |
10 |
600 |
イソニアジド |
経口剤、注射剤 |
5 |
300 |
ピラジナミド |
経口剤のみ |
25 |
1500 |
ストレプトマイシン |
筋注のみ |
15 |
750 |
エタンブトール |
経口剤のみ |
15 |
750 |
カナマイシン |
筋注のみ |
15 |
750 |
エチオナミド |
経口剤のみ |
10 |
600 |
エンビオマイシン |
筋注のみ |
20 |
1000 |
パラアミノサリチル酸 |
経口剤のみ |
200 |
12g |
サイクロセリン |
経口剤のみ |
10 |
500 |
レボフロキサシン |
経口剤、注射剤 |
500mg/body |
|
活動性結核の化学療法
活動性結核治療の原則は、治療開始時は感受性薬剤を3剤以上併用する。治療中は患者が確実に薬剤を服用することを確認する、副作用を早期に発見し適切な治療を行うということに尽きる。薬剤感受性が確認できていない初期の治療はイソニアジト(イスコチン®)とリファンピシン(リファジン®)にエタンブトール(エブトール®)またはストレプトマイシンを加えた3剤以上の併用が必要である。ピラジナミド(ピラマイド®)を加える事で薬剤耐性の危険性がさらに低下するとともに治療期間を最短に抑えることができる。これらの3剤または4剤の治療が標準療法となる。標準療法の最大の障害は薬剤による副作用である。標準治療を行った4人に1人は何らかの薬剤変更が必要であったという報告もある。標準療法が行えないと副作用が多く、抗菌力も劣る二次抗結核薬を長期使用することになる。イソニアジトとリファンピシンの発熱や発疹の副作用で使用できない時は減感作療法も検討され、ガイドラインも示されている。
標準治療はピラジナミドの有無によって2つある。標準治療法Aは初期2ヶ月間はイソニアジト、リファンピシン、ピラジナミドにエタンブトールかストレプトマイシンを加えた4剤、以後4ヶ月はリファンピシンとストレプトマイシンの2剤で治療する。標準治療法Bは初期2ヶ月間はイソニアジト、リファンピシンにエタンブトールかストレプトマイシンを加えた3剤、以後7ヶ月はリファンピシンとストレプトマイシンの2剤で治療する。結核が重症の場合、2ヶ月を超えても菌陽性が続く場合、糖尿病、塵肺など免疫低下来す疾患を合併している場合、結核の再発では維持期治療を3ヶ月延長する。エタンブトールまたはストレプトマイシンはイソニアジド、リファンピシンのいずれかに薬物耐性であった場合に両剤耐性となることを防ぐために投与する。イソニアジドとリファンピシン両方に感受性と判明した時点で中止してよい。菌陽性ならば2ヶ月以上では感受性結果判明まで継続する。ピラジナミドを使用しないと必要な治療期間が6ヶ月から9ヶ月と1.5倍になること、薬剤耐性菌であった場合、4剤使用の方が新たな耐性防止のためには安全であること、薬剤性肝障害の出現頻度がピラジナミドの有無によって大差ないことからできるだけピラジナミドは使用することが望ましい。
治療開始時の菌陽性であった場合、菌検査の結果が最も重要な治療効果の判断基準である。標準治療を行った場合、治療開始後2ヶ月後には80〜90%程度が陰性化する。
参考文献
- 結核診療ガイドライン 改訂第2版 ISBN 9784524268597
- 医療者のための結核の知識 第4版 ISBN 9784260016865
脚注
- ^ 日本結核病学会治療委員会 - 結核に対するレボフロキサシンの使用実態調査結果
- ^ 日本結核病学会治療委員会 - 「結核医療の基準」 の見直し―2008年
- ^ 就実大学薬学部薬学科 - 肺結核に対するニューキノロン薬の適応に関する調査研究
- ^ 日本結核病学会治療委員会・社会保険委員会・抗酸菌検査法検討委員会 - 薬剤耐性結核の医療に関する提言
- ^ The International Journal of Tuberculosis and Lung Disease - Fluoroquinolone exposure prior to tuberculosis diagnosis is associated with an increased risk of death
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 特論 新しい抗結核薬の開発状況 (特集 結核とその類縁疾患--基礎と臨床の最新知見)
- 抗結核薬による治療と副作用 (特集 結核とその類縁疾患--基礎と臨床の最新知見) -- (結核--肺結核の診断・治療)
- 抗結核薬の副作用発生と危険因子に関する後ろ向きコホート研究
Related Links
- 抗結核薬 結核治療の中心は化学療法である。 治療においては,薬剤耐性を予防するために,感受性薬剤を2剤(治療開始時は3剤)以上併用し,患者が確実に服用していることを確認するとともに,副作用の早期発見および適切な処置に ...
- [antitubercular agent] 結核症の治療薬。病原体である結核菌の発育を阻止,または殺菌して本症を治癒に導く広義の化学物質(合成剤または抗生物質)の総称。2000年現在,日本で使用が認められている抗結核薬(1999年一部改正 ...
- 2.結核菌と耐性菌 結核は抗結核薬の投与によって治療されます。 ここで注意しなければいけないのは、薬物投与後も生き残った結核菌の一部が耐性を獲得してしまうということです。耐性を獲得した結核菌にはその薬が効かなくなって ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 70歳の女性。呼吸困難を主訴に来院した。 3週前に感冒様症状が出現し、自宅近くの診療所で抗菌薬と漢方薬とを処方された。その後も症状は改善せず、乾性咳嗽と呼吸困難とが増悪したため、紹介されて受診した。紹介の時点で、診療所の医師から薬の内服を中止するよう指示されたという。意識は清明。体温36.9℃。脈拍88/分、整。血圧122/86mmHg。呼吸数22/分。 SpO2 92%(room air)。聴診で両側の胸部にfine cracklesを聴取する。喀痰検査: Gram染色で有意な菌を認めない。 Ziehl-Neelsen染色でGaffky0号。血液所見:赤血球456万、 Hb 12.5g/dl、Ht42%、白血球13,140(桿状核好中球10%、分葉核好中球50%、好酸球26%、単球4%、リンパ球10%)、血小板26万。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dl、アルブミン3.5g/dl、総ビリルビン1.7mg/dl、 AST85IU/l、 ALT63IU/l、 LD619IU/l(基準176-353)、 ALP385IU/l(基準115-359)、 γ-GTP171 IU/l(基準8-50)。免疫学所見: CRP5.2mg/dl。 KL-6 733U/ml(基準500未満)。サイトメガロウイルス抗原血症(C7-HRP)(-)、 β-D-グルカン8pg/ml(基準10以下)、アスペルギルス抗原陰性。クラミジア・ニューモニエ抗体価とマイコプラズマ抗体価との有意な上昇を認めない。動脈血ガス分析(自発呼吸、 room air) : pH7.50、 PaO2 65Torr、PaCO2 28Torr、 HCO3- 21mEq/l。胸部エックス線写真で両肺野に浸潤影を認める。胸部単純CT(別冊No. 19)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D047]←[国試_106]→[106D049]
[★]
- 34歳の女性。労作時の息切れと易疲労感とを主訴に来院した。1か月前から、階段昇降時に息切れと疲労感とを自覚するようになった。その後、症状が続くため心配になって受診した。意識は清明。体温 36.1℃。脈拍 64/分、整。血圧 110/76mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 97%(room air)。左の鎖骨上窩に径1cmのリンパ節を3個触知する。胸部の聴診でⅢ音を聴取するが、呼吸音に異常を認めない。眼所見と神経学的所見とに異常を認めない。血液所見:赤血球 512万、Hb 14.6g/dL、白血球 3,900、血小板 28万。血液生化学所見:総蛋白 6.5g/dL、アルブミン 3.8g/dL、AST 27IU/L、ALT 42IU/L、LD 151IU/L(基準 176~353)、CK 37IU/L(基準 30~140)、クレアチニン 0.9mg/dL、Ca 9.8mg/dL、P 4.5mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL、抗核抗体陰性、ACE 41.2U/L(基準 8.3~21.4)、可溶性IL-2受容体 726U/mL(基準 550以下)。胸部エックス線写真で両側の肺門リンパ節の腫脹を認める。心電図は洞調律で心拍数 68/分、不完全右脚ブロックを認める。心エコーで左室拡張末期径 64mm、左室駆出率 34%、左室壁厚は中隔、後壁とも9mmで心室中隔基部の菲薄化を認める。左の鎖骨上リンパ節の生検組織のH-E染色標本(別冊No. 9A、B)を別に示す。
- この患者で、心不全の治療とともに行うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D030]←[国試_110]→[110D032]
[★]
- 次の文を読み、31、32の問いに答えよ。
- 65歳の男性。発熱を主訴に来院した。
- 現病歴:1週前から咳嗽と喀痰とを認めていた。3日前から高熱となり、膿性痰が増量し、昨日から呼吸困難も増強したため来院した。
- 既往歴:5年前から糖尿病を指摘され、食事療法を勧められていたが放置していた。
- 生活歴:喫煙は30本/日を26年間。飲酒はビール大瓶1本/日を40年間。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。身長168cm、体重68kg、体温39.2℃。脈拍112/分、整。血圧138/96mmHg。左胸部打診で濁音を認める。心音に異常を認めない。左側の呼吸音の減弱を認める。
- 検査所見:尿所見:蛋良1+、糖(-)。血液所見:赤血球410万、Hb13.0g/dl、Ht40%、白血球13,900(好中球80%、好酸球5%、好塩基球1%、単球4%、リンパ球10%)、血小板46万。血液生化学所見:血糖125mg/dl、総蛋白 6.2g/dl、アルブミン2.6g/dl、尿素窒素20.0mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、総ビリルビン0.3mg/dl、直接ビリルビン0.2mg/dl、AST53IU/l、ALT58IU/l、LDH340IU/l(基準176~353)、Na141mEq/l、K4.6mEq/l、Cl1O9mEq/l、Ca8.4mg/dl。免疫学所見:CRP16.9mg/dl、β-D-グルカン6.0pg/ml(基準20以下)。胸部エックス線写真と胸腔穿刺液のGram染色標本とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [102H031]←[国試_102]→[102H033]
[★]
- 27歳の男性。強い咳嗽、発熱および呼吸困難を主訴に来院した。2か月前の初夏から咳嗽が出現し次第に増強した。1週前から発熱とともに呼吸困難が出現し、外来にて低酸素血症を認めたため入院となった。入院2日後には症状と低酸素血症とが改善し3日後に退院したが、退院翌日に再び咳嗽、発熱および呼吸困難のために救急外来を受診し、再入院となった。既往歴に特記すべきことはない。再入院時、身長 167cm、体重 70kg。体温 38.0℃。脈拍 112/分。血圧 110/68mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 88%(room air)。吸気時にfine cracklesを聴取する。血液所見:赤血球 510万、Hb 14.9g/dL、Ht 43%、白血球 11,100(桿状核好中球 6%、分葉核好中球 75%、好酸球 3%、好塩基球 1%、単球 3%、リンパ球 12%)、血小板 35万。CRP 2.2mg/dL。再入院時の胸部エックス線写真で両側肺野に淡いスリガラス陰影を認める。再入院時の胸部CT(別冊No. 9A)と再入院翌日に行った経気管支肺生検組織のH-E染色標本(別冊No. 9B)とを別に示す。気管支肺胞洗浄液所見:細胞数4.2x10^6/mL(肺胞マクロファージ 4%、リンパ球 88%、好中球 6%、好酸球 2%)。
- 治療法として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D028]←[国試_109]→[109D030]
[★]
- 24歳の男性。発熱と頸部腫瘤とを主訴に来院した。1か月前に左頸部の腫瘤に気付いた。そのころから時々37~38℃の発熱も出現した。その後腫瘤はやや増大傾向にあった。生来健康で喫煙、飲酒はしない。意識は清明。体温37.8℃。左頭部および鎖骨上窩に径2cm、表面平滑で圧痛のないリンパ節を2個、両側腋窩に径2cmのリンパ節を1個ずつ、右鼠径部に径1.5cmのリンパ節を1個触知する。左口蓋扁桃の腫大を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球462万、Hb14.2g/dl、Ht43%、白血球12,000(桿状核好中球5%、分葉核好中球62%、好酸球8%、好塩基球1%、単球4%、リンパ球20%)、血小板26万。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dl、アルブミン4.2g/dl、尿素窒素16.0mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、尿酸7.6mg/dl、総コレステロール120mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST45IU/l、ALT32IU/l、LDH420IU/l(基準176~353)。CRP1.2mg/dl。胸部エックス線写真で両側肺門部に腫瘤影を認める。頭部リンパ節生検H-E染色標本を以下に示す。
- この患者の治療で適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D047]←[国試_102]→[102D049]
[★]
- 次の文を読み、4~6の問いに答えよ。
- 45歳の男性。足のむくみを主訴に来院した。
- 現病歴 : 約1年前から階段を昇るときに息切れを自覚し、最近労作時の息切れが増悪するようになった。3か月前から下肢のむくみと3kgの体重増加とがみられた。
- 既往歴 : 23歳時に胸膜炎に罹患したが、2か月の自宅療養で軽快した。
- 家族歴 : 父親が肺結核。
- 現症 : 身長165cm、体重63kg。体温36.5℃。呼吸数18/分。脈拍70/分、整。血圧108/52mmHg。頚静脈は怒張し、頭部血管性雑音は聴取しない。胸部では、心尖部に汎収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常はない。両側下腿前面に浮腫を認める。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球385万、Hb 11.2g/dl、白血球4,100、血小板11万。血清生化学所見:総蛋白6.4g/dl、アルブミン3.1g/dl、クレアチニン0.6mg/dl、総コレステロール172mg/dl、総ビリルビン1.8mg/dl、GOT84単位(基準40以下)、GPT90単位(基準35以下)、LDH408単位(基準176~353)。胸部エックス線正面写真と側面写真とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [095H005]←[国試_095]→[095H007]
[★]
- 51歳の女性。咳嗽と膿性痰とを主訴に来院した。 3年前から咳嗽と喀痰とを自覚していたがそのままにしていた。 6か月前から痰の性状が黄色となり、量も増加してきたため受診した。 47歳時に鼻茸切除術の既往がある。喫煙歴はない。
- 体温36.3℃。脈拍88/分、整。血圧112/86mmHg。呼吸数16/分。後鼻漏を認める。両側の胸部にcoarse cracklesを聴取する。白血球7,800(桿状核好中球10%、分葉核好中球50%、好酸球1%、単球7%、リンパ球32%)。 CRP0.5mg/dl。
- 肺機能検査所見: %VC82%、 FEV1.0%58%。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air) : pH7.41、 PaCO2 36Torr、 PaO2 73Torr、 HCO3- 22mEq/l。喀痰Gram染色標本で緑膿菌は認めるが、好中球による貪食像を認めない。胸部エックス線写真で両側肺野にびまん性粒状影を認める。胸部単純CT(別冊No. ll)を別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A032]←[国試_106]→[106A034]
[★]
- 56歳の女性。気が遠くなるようなめまいを主訴に来院した。1年前に鼻翼に丘疹が出現した。皮膚サルコイドーシスと診断され、副腎皮質ステロイド外用薬の塗布により、3か月程度で皮疹は改善した。今朝から気が遠くなるようなめまいが出現したため受診した。体温 36.7℃。脈拍 40/分、整。血圧 132/72mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 414万、Hb 12.6g/dL、白血球 5,400、血小板 27万。血液生化学所見:総蛋白 7.4g/dL、アルブミン 4.3g/dL、AST 21U/L、ALT 22U/L、LD 261U/L(基準 120~245)、CK 78U/L(基準 30~140)、クレアチニン 0.5mg/dL。CRP 0.1mg/dL。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図で完全房室ブロックを認める。心エコー図(別冊No. 21)を別に示す。左室駆出率は45%であった。完全房室ブロックに対して一時的ペースメーカーを挿入した。
- 適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114A049]←[国試_114]→[114A051]
[★]
- 72歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。1か月前から咳嗽が出現し、自宅近くの診療所で投薬を受けたが改善しないため受診した。喫煙は20本/日を50年間。身長 150cm、体重 50kg。体温 36.5℃。脈拍 72/分、整。血圧 104/80mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 94%(room air)。呼吸音は右側でやや減弱している。血液所見:赤血球 422万、白血球 8,800、血小板 18万。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dL、アルブミン 3.2g/dL、総ビリルビン 1.1mg/dL、AST 28IU/L、ALT 16IU/L、ALP 320IU/L(基準 115~359)、γ-GTP 23IU/L(基準8~50)。来院時の胸部エックス線写真(別冊No. 17A)、胸部造影CT(別冊No. 17B、C)及び気管支鏡下に行った穿刺細胞診(別冊No. 17D)を別に示す。PET/CTでは胸腔内以外に異常を認めない。
- 適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D042]←[国試_110]→[110D044]
[★]
- 20歳の女性。咳を主訴に来院した。3日前から乾性咳蠍が出現し、2日前から発熱、頭痛および前胸部痛があった。抗菌薬の投与を受けたが改善しなかった。18歳からアレルギー性鼻炎を指摘されている。10日前から喫煙を始めた。ペットは飼育していない。意識は清明。身長154cm、体重48kg。体温36.9℃。脈拍104/分、整。血圧120/80mmHg。胸部両側下部にcoarse cracklesを聴取する。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球394万、Hb13.8g/dl、Ht42%、白血球12,200(桿状核好中球12%、分葉核好中球24%、好酸球56%、単球1%、リンパ球7%)、血小板37万。気管支肺胞洗浄液中の好酸球が80%を占めている。胸部エックス線写真と胸部単純CTとを以下に示す。
- 治療薬はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A051]←[国試_102]→[102A053]
[★]
- 20歳の女性。咳を主訴に来院した。3日前から乾性咳嗽が出現し、2日前から発熱、頭痛および前胸部痛がある。抗菌薬の投与を受けたが改善しない。10日前から喫煙を始めた。ペットは飼育していない。アレルギー性鼻炎がある。意識は清明。身長154cm、体重48kg。体温36.9℃。脈拍104/分、整。血圧120/80mmHg。両側下肺野にcracklesを聴取する。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球394万、Hb13.8g/dl、Ht42%、白血球12,200(桿状核好中球12%、分様核好中球24%、好酸球56%、単球1%、リンパ球7%)、血小板37万、気管支肺胞洗浄液中の好酸球が80%を占めている。胸部エックス線写真と胸部単純CTとを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A014]←[国試_100]→[100A016]
[★]
- 23歳の女性。頭痛と発熱とを訴えて来院した。1週前に抜歯を受け、その3日後から38℃の発熱と頭痛とが出現してきた。頭痛は次第に強くなり、嘔吐するようになった。体温39℃。呼吸数35/分。脈拍110/分、整。意識は清明であるが、項部硬直を認める。明らかな麻痺はない。血液所見:赤血球400万、白血球12,000。血清生化学所見:血糖90mg/dl、総蛋白7.0 g/dl。CRP8.5mg/dl(基準0.3以下)。脳脊髄液所見:圧 220 mmH2O(基準70~170)、細胞数850/mm3 (基準0~2)で95%以上は好中球、蛋白95mg/dl(基準15~45)、糖35 mg/dl(基準50~75)、トリプトファン反応陰性。最も適切な治療方針はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G047]←[国試_095]→[095G049]
[★]
- 75歳の女性。半年前から徐々に増大する左頸部の腫瘤を主訴に来院した。左頸部に圧痛を伴わない径3cmのリンパ節を1個触知する。血液所見:赤血球428万、Hb 12.4g/dl、Ht 38%、白血球7,500(好中球66%、好酸球1%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球27%)、血小板30万。CRP 1.7mg/dl。喉頭内視鏡像と胸部エックス線写真とで異常を認めない。左頸部リンパ節からの穿刺吸引細胞診では診断がつかず、確定診断のために生検を行った。生検のH-E染色標本(別冊No.23)を別に示す。
- 治療薬として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A052]←[国試_107]→[107A054]
[★]
- 42歳の女性。 7か月前から持続する全身倦怠感と腰背部痛とを主訴に来院した。体温36.1℃。脊椎の後屈制限と棘突起の叩打痛とを認める。血液所見:赤血球410万、 Hb12.0g/dl、 Ht35%、白血球6,100、血小板15万。 CRP0.3mg/dl。胸腰椎単純CT(別冊No. 9A)と胸腰椎MRIのT2強調矢状断像(別冊No. 9B)とを別に示す。生検組織で乾酪壊死を伴う肉芽腫を認める。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D028]←[国試_106]→[106D030]
[★]
- 22歳の女性。1週前から時々、喀痰に血液が混入するようになり来院した。1年前から咳をする時に、口腔内にかぴ臭さを感じていた。身長167cm、体重58kg。脈拍68/分、整。血圧106/70mmHg。胸部に心雑音はなく、左肺野にfine crackles(捻髪音)を聴取する。赤沈20mm/1時間、白血球9,600。CRP0.9mg/dl(基準0.3以下)。来院時の胸部エックス線写真と胸部単純CTとを以下に示す。
- この患者に最も適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096A012]←[国試_096]→[096A014]
[★]
- 75歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。3週前から咳、痰、全身倦怠感、食思不振および37℃台の微熱が出現し、市販の総合感冒薬で改善しないため受診した。胸部エックス線写真で右上肺野に空洞を伴う浸潤影と周囲の結節影とを認めた。喀痰の抗酸菌塗抹検査が陽性であったため患者を個室に入院させた。
- まず行うのはどれか。
- a 保健所に届け出る。
- b 抗結核薬を投与する。
- c 結核菌のPCR検査を行う。
- d 患者にN95マスクを着用させる。
- e 結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法(IGRA)を行う。
[正答]
※国試ナビ4※ [107I050]←[国試_107]→[107I052]
[★]
- 69歳の女性。肺炎の疑いで紹介され来院した。3週前から咳と痰、全身倦怠感、食思不振および37℃台の微熱が出現し、市販薬で改善しないため他院を受診した。胸部エックス線写真で右下肺野に陰影を認め、肺炎が疑われた。喀痰の抗酸菌塗抹検査が陽性であったため患者を個室に入院させた。
- まず行うのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I048]←[国試_103]→[103I050]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095A098]←[国試_095]→[095A100]
[★]
- 関
- QT延長症候群、QT間隔
原因
- 洞結節機能不全
- 房室ブロック:2度房室ブロック、3度房室ブロックアンドロゲン遮断療法(GnRHアゴニスト/アンタゴニスト療法または両側性精巣摘除術)
- 利尿薬:低マグネシウム血症・低カリウム血症の誘発による
- 鎮吐薬:
[★]
- 英
- ethambutol EB EMB
- 化
- 塩酸エタンブトール ethambutol hydrochloride
- 商
- エサンブトール、エブトール
- 関
- 抗結核薬、結核
特徴
- 結核菌に特異的に強い抗菌力を有する
- 他の抗結核薬と交差耐性を示さない。
- 多剤併用により耐性菌の発生を防ぐことができる
構造
作用機序
薬理作用
- 1. 結核菌に対して強い抗菌力を示し、人型結核菌H37Rv株に対し、1%小川培地、Dubos液体培地では2.5~5μg/mLで発育を阻止する8~10)。
- 2. イソニアジド、ストレプトマイシン等の他の抗結核薬との間に交叉耐性はない8~10)。
- 3. 結核菌の核酸合成を阻害し、細胞分裂を抑制することが認められている8~10)。
抗菌スペクトル
動態
- エブトール125mg錠/エブトール250mg錠
1. 血中濃度
- エブトール125mg錠を経口投与(4錠、エタンブトール塩酸塩500mg)した結果、最高血中濃度(Cmax)は1.7μg/mL(血漿中)、最高血中濃度到達時間(Tmax)は2.8時間であった (健康成人男子、空腹時投与) 1)。
- また、エタンブトール塩酸塩は血漿タンパクとはほとんど結合しない (in vitro )。なお、エタンブトール塩酸塩250mg経口投与時の血球内濃度は血清内濃度に比して高値を示した (肺結核患者) 2)。
2. 分布
- エタンブトール塩酸塩0.5g経口投与後、肺組織中濃度は血清中濃度に比して同等ないしは高値を示した (肺結核患者) 3)。
- 25mg/kg経口投与後、喀痰中に高濃度のエタンブトール塩酸塩が認められた (肺結核患者) 4)。
3. 代謝・排泄
- 14C-エタンブトール塩酸塩25mg/kg経口投与後の尿中累積排泄率は、24時間後54~61%、48時間後60~67%であった。糞中には48時間後までに12~19%が排泄された。
- 尿中代謝物の大部分が未変化体で、一部は酸化物であるアルデヒド体並びに酸であった (肺結核患者) 5)。
- (注) 本剤の承認された用量は1日量0.75~1gを1~2回に分けて経口投与である。
効能又は効果
- エブトール125mg錠/エブトール250mg錠
適応菌種
適応症
注意
禁忌
- エブトール125mg錠/エブトール250mg錠
原則禁忌
- エブトール125mg錠/エブトール250mg錠
- 1. 視神経炎のある患者[視力障害が増強するおそれがある(「眼障害予防の具体的方法」の(2)の項参照)。]
- 2. 糖尿病患者、アルコール中毒患者[既に視神経障害を起こしている場合があり、症状が増悪するおそれがある。]
- 3. 乳・幼児[視力障害の早期発見が極めて困難である。]
副作用
- 視力障害は用量依存性で、投与量50mg/kg/dayの患者では15%、投与量25mg/kg/dayの患者では5%、投与量10mg/kg/dayの患者では1%にみられる。視力障害の程度は投与期間と関連がある。副作用の発見するために定期的な視力検査と色覚検査を行う。エタンブトールの使用中止により視力障害から回復する。
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6225001F1036_1_10/6225001F1036_1_10?view=body
[★]
- 英
- rifampicin, RFP, RIF
- 商
- Rifampin、リファジン、リマクタン、アプテシン
- 関
- 抗結核薬、結核、抗菌薬
分類
特徴
- 濃度依存性 ← アミノグリコシドlike
- 血漿濃度より組織内の方が高濃度に分布し、マクロファージに潜伏する結核菌に有効に作用。
薬理作用
作用機序
- 結核菌のDNA依存RNAポリメラーゼに作用し、RNA合成初期段階を阻害(参考2)
注意
副作用
- 他の抗結核菌薬と比べて特異的なものはない。
- 参考1
- 胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢)、中枢神経系(頭痛、発熱)、皮膚(皮疹、掻痒、発赤)、血液系の異常(血小板減少症、急性溶血性貧血)
- イソニアジドなどの肝毒性を有する薬剤との同時投与により肝炎を来しやすい。
- 掻痒症も来すことがある。観血的に高用量を用いた患者にインフルエンザ様症状出現の報告がある。
- 体液(汗、唾液、涙)がオレンジ~橙赤色になる。
参考
- 1. [charged] Rifampin and other rifamycins - uptodate
- 2. リファジンカプセル150mg - 添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6164001M1216_1_03/6164001M1216_1_03
[★]
- 英
- isoniazid sodium methanesulfonate
- 同
- [[]]
- 関
- イソニアジド、抗結核薬、結核、ビタミンB6、ビタミンB6欠乏症
概念
作用
- ヒト型結核菌H37Rv株に対する最小発育阻止濃度(MIC)は、0.1μg/ml(10%血清加Kirchner培地で測定)で、INHと同等の抗菌力を示す。
- マウス実験的結核症(H37Rv株)に対して、同量投与の場合、本剤はINHとほぼ同等の治療効果を示す
重大な副作用
- 2. 痙攣 頻度不明注1)
- 3. 視神経炎、視神経萎縮
- 頻度不明注1)
- 症状:視力低下、中心暗点等
- 処置方法:ビタミンB6投与等
- 4. 末梢神経炎
- 頻度不明注1)
- 症状:四肢の異常感覚、しびれ感、知覚障害、腱反射低下、筋力低下、筋萎縮等
- 処置方法:ビタミンB6投与等
禁忌
- 重篤な肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6222005A1035_1_01/6222005A1035_1_01?view=body
[★]
- 英
- isoniazid INH
- 同
- イソニコチン酸ヒドラジド isonicotinic acid hydrazide INAH
- 商
- イスコチン、ヒドラ、ネオイスコチン
- 関
- 抗結核薬、結核、イソニアジドメタンスルホン酸ナトリウム、ビタミンB6、ビタミンB6欠乏症
- 抗結核剤
概念
作用機序
- 結核菌の細胞壁を構成するミコール酸の生合成を阻害。
副作用
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6222001F3037_2_03/6222001F3037_2_03?view=body
参考
- 1. Isoniazid hepatotoxicity - uptodate [1]
[★]
- 英
- tuberculosis, TB
- 同
- 結核症
- 関
- 結核菌 Mycobacterium tuberculosis、抗結核薬
- 肺結核、腸結核、脳結核腫
- 感染予防学 080423I,II
- first aid step1 2006 p.135,137,143,162,172,173,181
- Pott's disease = vertebral tuberculosis. constrictive pericarditis = tuberculosis
概念
病原菌
疫学
平成21年
- 参考3
- 結核患者の発生は未だ2万4千人以上である。結核罹患率は引き続き減少傾向にあるが、減少率は2%台と低い。
- 新登録結核患者数 24,170人
- 罹患率(人口10万人対の新登録結核患者数) 19.0 (対前年比0.4減)
- 80歳以上の結核罹患率は横ばいないし増加し、70歳以上の高齢結核患者は新登録結核患者の半数以上となった。
- 80歳以上の罹患率 88.3 (H20 87.6、H19 90.5、H18 93.0)
- 70歳以上の新登録結核患者の占める割合 50.1%(H20 48.9%、H19 47.9%、H18 47.0%)
- 世界的に見て、日本は依然として結核中まん延国である。
- 日本の罹患率(19.0)は、米国(4.3)の4.4倍、カナダ(4.7)の4.0倍、スウェーデン(5.4)の3.5倍、オーストラリア(5.5)の3.5倍。
感染の型
- SPU.178
一次感染
- 初感染患者に形成される初期変化群の増悪による病変:全身性血行性散布(粟粒結核など)、肺原発巣の空洞化、リンパ節の穿孔による吸引性結核性肺炎、結核性胸膜炎
二次感染
症状
結核の皮膚病変
検査
- 「喀痰の抗酸菌検査では1日1回、連続して3日間検査することが推奨されている。抗酸菌検査では通常、塗抹検査と培養検査の2項目をオーダーするが、結核の疑いが強い場合には、健康保険診療上、結核菌核酸増幅法検査を1回行うことができる。」(ガイドライン1より引用)
診断
- 結核菌の診断を行う上では、あくまでも細菌学的検査(塗沫検査、培養検査)によることが原則である。(IRE.1034)
- 結核の疑いが強い場合にはPCR法により確定して、直ちに保健所に届けるのがよい。
治療
- 標準治療法:最初2ヶ月間4剤、次の4ヶ月間2-3剤の計6ヶ月間の治療
- 例:INH,RFP,EB,PZAで2ヶ月間(bactericidal phase) → INH,RFP(,EB)で4ヶ月間(continuation phase)
- 多剤耐性結核菌:少なくともINHとRFPに同時耐性を示す菌株
2009年に厚生労働省告示
- ピラジナミド(PZA)を使用できる場合には、まずイソニアジド(INH)、リファンピシン(RFP)およびPZAにストレプトマイシン(SM)またはエタンブトール(EB)を加えた4剤併用療法を2カ月間行い、その後INHおよびRFPの2剤併用療法を4剤併用療法開始時から6カ月を経過するまで行う。
- PZAを使用できない場合には、まずINHおよびRFPの2剤にSMまたはEBを加えてた3剤併用療法を2ないし6ヵ月間行い、その後INHおよびRFPの2剤併用療法を3剤併用療法開始時から9ヶ月を経過するまでに行う。INHまたはRFPを使用できない場合、症状が著しく重い場合、治療開始から2カ月を経ても結核菌培養検査陽性の場合、糖尿病、じん肺、HIV感染症等の疾患を合併する場合、または副腎皮質ホルモン剤を免疫抑制剤を長期にわたり使用している場合、などでは治療期間を3ヵ月間延長できる。
感染経路
公衆衛生
参考
- http://www.kekkaku.gr.jp/
- http://www.jatahq.org/about_tb/index.html
- 3. 結核登録者情報調査【平成18年まで結核発生動向調査】|厚生労働省
- http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/kekkaku_tourokusya.html
ガイドライン
- 1. 結核診療ガイドライン(の要点抜粋) 山岸文雄 独立行政法人国立病院機構千葉東病院 病院長
- http://www.kekkaku.gr.jp/ga/ga-59.htm
国試
[★]
- 英
- drug, agent
- 同
- 薬物
- 関
- 作用薬、剤、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品
[★]
- 関
- 抗結核薬、抗結核性