Mycobacterium tuberculosis
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結核菌 |
結核菌のコロニー
|
分類 |
ドメ
イン |
: |
細菌 Bacteria |
門 |
: |
放線菌門
Actinobacteria |
綱 |
: |
放線菌綱
Actinobacteria |
目 |
: |
放線菌目
Actinomycetales |
亜目 |
: |
コリネバクテリウム亜目
Corynebacterineae |
科 |
: |
マイコバクテリウム科
Mycobacteriaceae |
属 |
: |
マイコバクテリウム属
Mycobacterium |
種 |
: |
結核菌
M. tuberculosis |
|
学名 |
Mycobacterium tuberculosis
Zopf 1883 |
結核菌(けっかくきん、Mycobacterium tuberculosis、ヒト型結核菌)は、ヒトの結核の原因となる真正細菌。1882年、細菌学者ロベルト・コッホにより発見された。ヒトの病原菌としては、コッホの原則に基づいて病原性が証明された最初のものである。グラム陽性桿菌である抗酸菌の一種であり、細胞構造や培養のための条件など多くの点で他の一般的な細菌と異なる。特に、ミコール酸と呼ばれる特有の脂質に富んだ細胞壁を持つため消毒薬や乾燥に対して高い抵抗性を有する。保菌者の咳やくしゃみなどの飛沫、あるいはそれが乾燥したものを含むほこりなどから空気感染して、肺胞マクロファージの細胞内に感染し、肺結核をはじめとする各種の結核の原因となる。
細菌学的特徴
結核菌は、マイコバクテリウム科マイコバクテリウム属に属し、他のマイコバクテリウム属細菌とともに抗酸菌と呼ばれる細菌群の一種である。芽胞、鞭毛、莢膜を持たない、大きさ2-4 x 0.3-0.6 µmの好気性桿菌である。
細胞壁にミコール酸と呼ばれる脂質を多量に含有し、通常のグラム染色では染まりにくく結果が安定しないため、グラム不定と呼ばれることもある。ただし、細胞壁の構造と加温グラム染色法からグラム陽性菌として分類するのが一般的である。一方、媒染剤を加えて加温しながら染色を行うチール・ネールゼン染色などの強力な方法を用いると、染色が可能になるだけでなく、一旦染まった色素液が脱色されにくいという特徴を持ち、強い脱色剤である塩酸アルコールに対しても脱色抵抗性を示す。この染色法を抗酸性染色と呼び、本法で染色されるマイコバクテリウム属は抗酸菌(acid-fast bacteria, この場合のfastは「退色しない」「固定された」の意)とも呼ばれている。抗酸菌は、増殖の遅い(コロニーが肉眼で判別可能なまで増殖するのに1週間以上かかる)遅発育菌群 (slow growers) と、増殖の早い迅速発育菌群 (rapid growers)、培養不能菌(らい菌のみ)の3つに大別される。結核菌はこのうち遅発育菌群に属し、分離培養には3週間以上かかることがある、
抗酸菌のうち、結核菌(Mycobacterium tuberculosis、ヒト型結核菌)、ウシ型結核菌(M. bovis、ウシ型菌、ウシ菌)、マイコバクテリウム・アフリカンス (M. africans)、ネズミ型結核菌 (M. microti) の4菌種は、(1) 37℃で増殖可能だが28℃で増殖しない、(2)耐熱性のカタラーゼを持つ、などの点で他の抗酸菌とは鑑別される。この4種を結核菌群 (M. tuberculosis complex) と呼ぶ。結核菌群と癩菌(らいきん)以外の抗酸菌を非結核性抗酸菌(古くは非定型抗酸菌)と呼んで区別する。結核菌群の4種はいずれも遅発育菌群であり、同定が困難であった。現在は分子生物学的手法を用いて、遺伝子増幅により同定可能となっている。
生化学的性状および病原性の点で、4種それぞれに相違点を持つ。このうち、結核菌 (M. tuberculosis) が結核の原因菌としてヒトへの病原性を示すほか、M. bovisとM. africansがまれにヒトに感染する。M. microtiはヒトに対する病原性を持たない。またM. bovisを長期間継代培養して弱毒化したものがBCGであり、結核予防のためのワクチン(弱毒生菌ワクチン)として利用されている。
病原性
結核菌は人のくしゃみ、咳などで空気中に飛散し、空気感染を引き起こすことが多い。(正確には飛沫核感染である。)結核菌を吸い込んだとしても、免疫がしばらく菌を閉じ込めてしまい、すぐには発症しない。しかし、ほうっておくと、咳や微熱が出る。病状が進行していくと、最悪の場合死に至る。
診断
- 肺結核において、喀痰が排出される場合には、喀痰の塗抹染色、抗酸菌培養、ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR)、RNA増幅(Direct TBなど)などにより菌の存在を確認する(PCRでは死菌でも検出するため確定診断とはならない)。
- 局在病変については、それぞれの臓器にあわせた画像診断・組織診断を施行する。リンパ節、腸、脾臓、骨(いわゆるカリエス)などの感染症もみられる。
- 例:肺では胸部レントゲン、胸部CT、TBLB(経気管支肺生検)、肺生検など。腸結核では消化管内視鏡、胃透視、注腸造影など。リンパ節では生検。カリエスではMRIなど。
- 血清を用いた検査法としては抗TBGL抗体、クオンティフェロンTB-2Gなどがある。
- ツベルクリン反応は依然有用な検査法のひとつである。
- これらの理由から、結核の診断には数時間~数日かかる。
治療
イソニアジド(INH),リファンピシン(RFP),ストレプトマイシン(SM)(注射剤)またはエタンブトール(EB)(経口剤)のどちらか,ピラジナミド(PZA)の4剤の短期併用(2ヶ月)を行い、その後2剤(イソニアジド+リファンピシン)を4ヶ月または6ヶ月、もしくは3剤(短期にEB使用の際、イソニアジド+リファンピシン+エタンブトール)併用を行うことが近年推奨されている。しかしPZAは肝障害を合併しやすく、薬剤の選択については患者によって異なる。またストレプトマイシンは聴覚障害、エタンブトールは視神経障害が副作用として有名である。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- らい菌および結核菌のニューキノロン耐性獲得機構と耐性菌迅速鑑別法
- 金 玄,鈴木 晴香,松岡 正典,松葉 隆司,横山 和正,中島 千絵,鈴木 定彦
- 日本ハンセン病学会雑誌 = Japanese journal of leprosy 80(1), 17-27, 2011-02-01
- NAID 10027809159
- 菅原 かおり,高橋 広喜,杉村 美華子,野口 謙治,岩渕 正広,真野 浩,千田 信之,田所 慶一,鈴木 博義
- 日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 53(1), 47-52, 2011-01-20
- … 9歳女性.横行結腸に管腔の狭小化と縦走する潰瘍および敷石様病変を認めCrohn病疑いとして当科へ紹介された.生検で非乾酪性類上皮性肉芽腫を認めたが注腸造影検査にて回腸末端部から上行結腸にかけての直線化および上行結腸の短縮と横行結腸の狭小化を認め腸結核が疑われた.内視鏡再検時の生検組織より結核菌が証明され原発性腸結核と診断した.Crohn病との鑑別を要した腸結核の1例を経験したので報告する. …
- NAID 10027867127
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- Q1. 結核とは? A1. 結核とは、抗酸菌の一種である結核菌によって起こる病気です。結核患者の咳やくしゃみの中の結核菌を肺の中に吸い込むことにより感染します。感染しても全員が発病するわけではなく、10人に1〜2人の割合が発病 ...
- 結核の基礎知識 1:結核とは 結核とは「結核菌」という細菌が直接の原因となって起こる病気で、結核菌が起こす「 おでき」のようなものと考えていいでしょう。最初は炎症から始まります。肺ならば肺炎 のような病気です(肺の ...
- Q9 肺結核の治療法は? 現在、肺結核の治療は、そのほとんどが薬物療法です。3~4種類の薬剤を併用して服用します。服用期間は、症状にもよりますが、およそ6ヶ月~1年です。 Q10 入院しなければならないのですか? たんに結核菌が ...
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[★]
- 次の文を読み、50~52の問いに答えよ。
- 43歳の男性。発熱を主訴に来院した。
- 現病歴:半年前から全身倦怠感を自覚していた。1か月前から37℃前半の微熱と乾性咳嗽とが出現した。2週前に自宅近くの診療所を受診し総合感冒薬を処方されたが改善しなかった。そのころから体温は38℃を超えるようになり、1週前から階段昇降時に呼吸困難を自覚するようになった。精査のため診療所から紹介されて受診した。
- 既往歴:22歳時にB型急性肝炎。35歳時に帯状疱疹。
- 生活歴:会社員。独身。一人暮らし。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父親がうつ病で通院治療中。
- 現症:意識は清明。身長173cm、体重58kg(半年前は68kg)。体温 38.6℃。脈拍 96/分、整。血圧 104/58mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 94%(room air)。前額と鼻唇溝とに黄白色の鱗屑を伴う紅斑を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内に多発する白苔を認める。頸静脈の怒張を認めない。径1~2cmのリンパ節を右頸部に7個、左頸部に5個触知する。心音に異常を認めない。両側の胸部にfine cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音は正常である。下腿に浮腫を認めない。
- 検査所見:血液所見:赤血球 454万、Hb 15.1g/dL、Ht 42%、白血球 3,100、血小板 12万。血液生化学所見:総ビリルビン 0.9mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.6mg/dL、β-D-グルカン 486pg/mL(基準 10以下)。動脈血ガス分析(room air):pH 7.47、PaCO2 34Torr、PaO2 76Torr、HCO3- 24mEq/L。胸部エックス線写真(別冊No. 6A)と胸部CT(別冊No. 6B)とを別に示す。
- 肺病変の原因として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109B050]←[国試_109]→[109B052]
[★]
- 50歳の女性。廊下に立ってボーッとしている状態を家族に発見され、まとまりのない言動がみられるようになったため、救急車で搬送された。
- 1週前からかぜ症状と軽度の頭痛とを訴えていた。近医で感冒と診断され解熱鎮痛薬を処方されたが、症状の改善なく、昨夜から激しい頭痛が生じ、数回嘔吐した。
- 意識はJCSでII-30。身長160cm、体重58kg、体温39.8℃。呼吸数24/分。脈拍104/分、整。血圧160/90mmHg。頚部のリンパ節腫脹はない。胸部に心雑音はなく、ラ音を聴取しない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。眼底にうっ血乳頭はなく、瞳孔は正円同大、対光反射は両側正常で、眼球頚反射は正常である。明らかな筋力低下はなく、不随意運動も認めない。痛み刺激に対する反応に左右差はない。深部(腱)反射は正常で病的反射を認めない。項部硬直があり、Kernig徴候陽性である。
- 血液所見:赤血球425万、Hb13.1g/dl、Ht40%、白血球12,000(好中球67%、単球6%、リンパ球27%)、血小板16万。血清生化学所見AST35単位、ALT44単位。CRP27.0mg/dl。
- 脳脊髄液所見:初圧250mmH2O(基準70~170)、細胞数980/μl(基準0~2)(多形核球970、単核球10)、蛋白403mg/dl(基準15~45)、糖4mg/dl(基準50~75)。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [099A056]←[国試_099]→[099A058]
[★]
- 62歳の女性。失見当のため来院した。7日前から歯痛があり食欲不振となり、3日前から頭痛が出現した。今朝、自宅にいるのにコンビニの中と勘違いし、携帯電話をまんじゅうと思いかじりついたため、心配した家族に伴われて受診した。意識レベルはJCS Ⅰ-3。身長 156cm、体重 45kg。体温 38.2℃。脈拍76/分、整。血圧 108/60mmHg。呼吸数 18/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。場所と時間の見当識障害がある。言語理解と物品呼称が障害されている。項部硬直を軽度に認める。脳神経、運動系および感覚系の異常を認めない。手に持ったものは何でも口に入れようとする。血液所見:赤血球 410万、Hb 13.1g/dL、Ht 40%、白血球 6,600、血小板 31万。血糖 96mg/dL。CRP 0.2mg/dL。脳脊髄液所見:初圧 230mmH2O(基準 70~170)、外観は無色透明、細胞数 74/mm3(基準 0~2)(単核球 96%、多形核球 4%)、蛋白 62mg/dL(基準 15~45)、糖 60mg/dL(基準 50~75)。頭部MRIの拡散強調冠状断像(別冊No. 3)を別に示す。
- 原因として考えられる病原体はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A021]←[国試_110]→[110A023]
[★]
- 46歳の男性。発熱と咳嗽とを主訴に来院した。
- 2か月前から労作時息切れと咳嗽とが出現していた。3週間の海外出張にでかけ、帰国後すぐに発熱し、39℃台の発熱が3日間持続した。次第に咳嗽と呼吸困難とが増強した。
- 10年以上頻回に海外出張に行っている。意識は清明。呼吸数30/分。脈拍112/分、整。血圧128/74mmHg。胸部聴診で異常を認めない。
- 血液所見:赤血球460万、Hb15.6g/dl、Ht50%、白血球3,500。血清生化学所見:AST36単位(基準40以下)、ALT32単位(基準35以下)。CRP8.6 mg/dl (基準0.3以下)、β-Dグルカン360 pg/ml(基準20以下)。
- 動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.44、PaO2 60Torr、PaCO2 36Torr。
- 入院時の胸部エックス線写真と治療前の喀痰塗抹Grocott染色標本とを以下に示す。
- 考えられる病原体はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098D010]←[国試_098]→[098D012]
[★]
- 生後 8日の新生児。哺乳量の低下と発熱とを主訴に母親に連れられて来院した。3,000gにて出生。昨日から哺乳量の低下があり、本日 38℃の発熱を認めた。顔色不良で大泉門は膨隆し、易刺激性があった。血液所見:赤血球 412万、 Hb 12.1 g/dl、 Ht 36%、白血球 25,000(桿状核好中球 15%、分葉核好中球 65%、単球 10%、リンパ球 10% )、血小板 15万。血液生化学所見:血糖 98 mg/dl、Na 136 mEq/l、K 4.5mEq/l、Cl 100 mEq/l。CRP 8.9 mg/dl。脳脊髄液所見:細胞数 4,200/mm3(基準 0~ 2)(単核球 22%、多形核球 78% )、蛋白 80 mg/dl(基準 15~45)、糖 5 mg/dl(基準 50~75)。
- 原因菌として考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [108D049]←[国試_108]→[108D051]
[★]
- 24歳の女性。発熱、頭痛および嘔吐を主訴に救急車で搬入された。一昨日の夜から高熱、強い頭痛および嘔吐が出現し、背部痛を伴っている。身長156cm、体重51kg。体温38.6℃。呼吸数22/分。脈拍112/分、整。血圧80/56mmHg。胸部に異常を認めない。項部硬直とKernig徴候とを認める。尿所見:蛋白1+、糖(-)。脳脊髄液所見:外観混濁、圧240mmH2O(基準70~170)、細胞数2,560/μl(基準0~2)(多核球95%)、蛋白500mg/dl(基準15~45)、糖15mg/dl(基準50~75)。血液所見:赤血球420万、Hb13.2g/dl、Ht42%、白血球23,000。
- 推定される病原体はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F047]←[国試_100]→[100F049]
[★]
- 82歳の男性。咳嗽と微熱を主訴に来院した。4か月前に咳嗽と微熱が出現したため、3か月前に自宅近くの診療所を受診した。キノロン系抗菌薬を1週間処方され解熱した。2週間前に同症状が再燃したため再び受診し、同じキノロン系抗菌薬の内服で改善した。3日前から再度、咳嗽と微熱、さらに喀痰が出現したが自宅近くの診療所が休診であったため受診した。喀痰検査で結核菌が検出された。
- 対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- a 直ちに保健所に届出を行う。
- b 患者にN95マスクを装着させる。
- c 広域セフェム系抗菌薬に変更する。
- d キノロン系抗菌薬を点滴で再開する。
- e 最近4か月の間に接触した人について聴取する。
[正答]
※国試ナビ4※ [113A064]←[国試_113]→[113A066]
[★]
- 62歳の男性。3か月前からの体重減少、夜間の発汗および咳嗽を主訴に来院した。喫煙は50本/日を40年間。飲酒は日本酒5台/日を40年間。路上生活の経験がある。意識は清明。身長175cm、体重40kg。体温37.8℃。呼吸数24/分。脈拍104/分、整。血圧140/86mmHg。聴診で胸部全体にrhonchi(いびき様音)を聴取する。胸部エックス線写真で両上肺野に浸潤影と空洞を伴う辺縁不整な結節影とを認める。喀痰のGram染色で多数の白血球を認めるが、細菌は認めない。
- 考えられる起炎菌はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104H020]←[国試_104]→[104H022]
[★]
- 75歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。3週前から咳、痰、全身倦怠感、食思不振および37℃台の微熱が出現し、市販の総合感冒薬で改善しないため受診した。胸部エックス線写真で右上肺野に空洞を伴う浸潤影と周囲の結節影とを認めた。喀痰の抗酸菌塗抹検査が陽性であったため患者を個室に入院させた。
- まず行うのはどれか。
- a 保健所に届け出る。
- b 抗結核薬を投与する。
- c 結核菌のPCR検査を行う。
- d 患者にN95マスクを着用させる。
- e 結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法(IGRA)を行う。
[正答]
※国試ナビ4※ [107I050]←[国試_107]→[107I052]
[★]
- 69歳の女性。肺炎の疑いで紹介され来院した。3週前から咳と痰、全身倦怠感、食思不振および37℃台の微熱が出現し、市販薬で改善しないため他院を受診した。胸部エックス線写真で右下肺野に陰影を認め、肺炎が疑われた。喀痰の抗酸菌塗抹検査が陽性であったため患者を個室に入院させた。
- まず行うのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I048]←[国試_103]→[103I050]
[★]
- 27歳の女性。発熱と左腰部痛とを主訴に来院した。2日前から排尿時痛があり、昨晩から悪寒戦慄を伴う39℃台の発熱と左腰部痛とが出現した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。体温39.4℃。左肋骨脊柱角部に叩打痛を認める。尿所見:蛋白2+、糖(-)、潜血1+、沈渣に赤血球10-20/1視野 白血球100以上/ 1視野。腹部超音波検査に異常を認めない。
- 起炎菌として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104D038]←[国試_104]→[104D040]
[★]
- 咳、痰および発熱を訴えて入院した感染症患者を診察した医師が、医療スタッフにはN95マスクの着用を指示し、患者にサージカルマスクを着用させて陰圧個室に隔離するよう指示した。
- 原因病原体はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101B059]←[国試_101]→[101B061]
[★]
- 63歳の女性。嚥下時の前胸部違和感を主訴に来院した。糖尿病と悪性リンパ腫とで治療中である。食道内視鏡写真を以下に示す。病原体として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A058]←[国試_100]→[100A060]
[★]
- 小児期からの増悪と寛解を繰り返す耳漏を主訴に受診した患者の左鼓膜写真(別冊No. 1)を別に示す。
- この疾患で、耳漏の細菌検査で同定される可能性が最も高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D002]←[国試_112]→[112D004]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102C007]←[国試_102]→[102C009]
[★]
- 麻疹と同様の感染経路別予防策を行うのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103E011]←[国試_103]→[103E013]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099E072]←[国試_099]→[099E074]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [108B032]←[国試_108]→[108B034]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102D016]←[国試_102]→[102D018]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096G066]←[国試_096]→[096G068]
[★]
- 英
- bacterium,(pl.) bacteria
- 同
- バクテリア
- 関
- 特殊な細菌 、細菌の鑑別、細菌の同定?、細菌の分類?
細菌の命名
- ラテン語であり、イタリックで表す。
- 「属名 + 種名」で表現される。
グラム染色性と形状による分類と疾患
[★]
- 英
- examination、test、testing、assessment、trial、exam、examine
- 関
- アセスメント、計測、検査、検定、試み、査定、試行、調べる、診断、治験、調査、テスト、判定、評価、検討、影響評価、実験デザイン、研究デザイン、データ品質、対応群、スコアリング法
循環器
肝臓異物排泄能
カルシウム
ビタミン
血液
- ショ糖溶血試験:(方法)等張ショ糖液に血液を加える。(検査)溶血の存在。低イオン強度では補体の赤血球に対する結合性が増し、発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては溶血をきたす。スクリーニング検査として用いられ、確定診断のためにはハム試験を行う。
- ハム試験 Ham試験:(方法)洗浄赤血球に塩酸を加え、弱酸性(pH6.5-7.0)条件にする。(検査)溶血の存在。発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては弱酸性条件で補体に対する感受性が亢進するため
産婦人科
内分泌
視床下部-下垂体-糖質コルチコイド
高血圧
- 立位フロセミド負荷試験:(投与)フロセミド、(検査)血漿レニン濃度:フロセミドでhypovolemicとし歩行負荷で交感神経を興奮させレニンの分泌を促す。原発性アルドステロン症の場合、レニン高値のまま無反応。
膵臓
膵外分泌機能
腎臓
ガストリノーマ
感染症
[★]
- 英
- vaccine
- 関
- 予防接種 immunization、感染症、感染症予防法、シードロット・システム。immunization
種類
副反応
風疹ワクチン
おたふくかぜワクチン
- 2-3週間後、まれに、発熱、耳下腺腫脹、咳、鼻水
- MMRの際に無菌性髄膜炎が数千人に一人
- 髄膜炎の症状:発熱、頭痛、嘔吐
学校伝染病、予防接種、ワクチン (学校伝染病、予防接種、ワクチン.xls)
日本で使われているワクチン
その他マイナーなワクチン
- 1ヶ月に1回、6ヶ月続けて。
- 適応は低体重児と免疫不全児だった気がする
接種間隔
参考
- 1. 国立感染症研究所 感染症情報センター:予防接種のページ
- http://idsc.nih.go.jp/vaccine/vaccine-j.html
- 2. 日本で接種可能なワクチンの種類 - 国立感染症研究所
- http://idsc.nih.go.jp/vaccine/atopics/atpcs003.html
[★]
- 英
- ethambutol EB EMB
- 化
- 塩酸エタンブトール ethambutol hydrochloride
- 商
- エサンブトール、エブトール
- 関
- 抗結核薬、結核
特徴
- 結核菌に特異的に強い抗菌力を有する
- 他の抗結核薬と交差耐性を示さない。
- 多剤併用により耐性菌の発生を防ぐことができる
構造
作用機序
薬理作用
- 1. 結核菌に対して強い抗菌力を示し、人型結核菌H37Rv株に対し、1%小川培地、Dubos液体培地では2.5~5μg/mLで発育を阻止する8~10)。
- 2. イソニアジド、ストレプトマイシン等の他の抗結核薬との間に交叉耐性はない8~10)。
- 3. 結核菌の核酸合成を阻害し、細胞分裂を抑制することが認められている8~10)。
抗菌スペクトル
動態
- エブトール125mg錠/エブトール250mg錠
1. 血中濃度
- エブトール125mg錠を経口投与(4錠、エタンブトール塩酸塩500mg)した結果、最高血中濃度(Cmax)は1.7μg/mL(血漿中)、最高血中濃度到達時間(Tmax)は2.8時間であった (健康成人男子、空腹時投与) 1)。
- また、エタンブトール塩酸塩は血漿タンパクとはほとんど結合しない (in vitro )。なお、エタンブトール塩酸塩250mg経口投与時の血球内濃度は血清内濃度に比して高値を示した (肺結核患者) 2)。
2. 分布
- エタンブトール塩酸塩0.5g経口投与後、肺組織中濃度は血清中濃度に比して同等ないしは高値を示した (肺結核患者) 3)。
- 25mg/kg経口投与後、喀痰中に高濃度のエタンブトール塩酸塩が認められた (肺結核患者) 4)。
3. 代謝・排泄
- 14C-エタンブトール塩酸塩25mg/kg経口投与後の尿中累積排泄率は、24時間後54~61%、48時間後60~67%であった。糞中には48時間後までに12~19%が排泄された。
- 尿中代謝物の大部分が未変化体で、一部は酸化物であるアルデヒド体並びに酸であった (肺結核患者) 5)。
- (注) 本剤の承認された用量は1日量0.75~1gを1~2回に分けて経口投与である。
効能又は効果
- エブトール125mg錠/エブトール250mg錠
適応菌種
適応症
注意
禁忌
- エブトール125mg錠/エブトール250mg錠
原則禁忌
- エブトール125mg錠/エブトール250mg錠
- 1. 視神経炎のある患者[視力障害が増強するおそれがある(「眼障害予防の具体的方法」の(2)の項参照)。]
- 2. 糖尿病患者、アルコール中毒患者[既に視神経障害を起こしている場合があり、症状が増悪するおそれがある。]
- 3. 乳・幼児[視力障害の早期発見が極めて困難である。]
副作用
- 視力障害は用量依存性で、投与量50mg/kg/dayの患者では15%、投与量25mg/kg/dayの患者では5%、投与量10mg/kg/dayの患者では1%にみられる。視力障害の程度は投与期間と関連がある。副作用の発見するために定期的な視力検査と色覚検査を行う。エタンブトールの使用中止により視力障害から回復する。
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6225001F1036_1_10/6225001F1036_1_10?view=body
[★]
- 英
- Koch phenomenon
- 関
- 結核菌、結核
参考3より引用
(1) コッホ現象について
- 健常者がBCGを初めて接種した場合は、接種後10日頃に針痕部位に発赤が生じ、接種後1月から2月までの頃に化膿巣が出現する。
- 一方、結核既感染者にあっては、接種後10日以内に接種局所の発赤・腫脹及び針痕部位の化膿等を来たし、通常2週間から4週間後に消炎、瘢痕化し、治癒する一連の反応が起こることがあり、これをコッホ現象という。これは、BCG再接種において見られる反応と同一の性質のものが結核感染後の接種において比較的強く出現したものである。
(2) コッホ現象出現時の対応
市区町村は、予防接種の実施に当たって、コッホ現象に関する情報提供及び説明を行い、次の事項を保護者に周知しておくこと。
- (ア)コッホ現象と思われる反応が被接種者に見られた場合は、速やかに接種医療機関を受診させること。
- (イ)コッホ現象が出現した場合は、接種局所を清潔に保つ以外の特別の処置は不要である。反応が起こってから糜爛(びらん)や潰瘍が消退するまでの経過が概ね4週間を超える等治癒が遷延する場合は、混合感染の可能性もあることから、接種医療機関を受診させること。
- イ 市区町村長におけるコッホ現象事例報告書の取り扱い
- 市区町村長は、あらかじめ様式第六(PDF:81KB)のコッホ現象事例報告書を管内の医療機関に配布し、医師がコッホ現象を診断した場合に、保護者の同意を得て、直ちに当該被接種者が予防接種を受けた際の居住区域を管轄する市区町村長へ報告するよう協力を求めること。
- また、市区町村長は、医師からコッホ現象の報告を受けた場合は、保護者の同意を得て、コッホ現象事例報告書を都道府県知事に提出すること。
都道府県知事は、市区町村長からコッホ現象の報告を受けた場合は、厚生労働大臣あてにコッホ現象事例報告書の写し(個人情報に係る部分を除く。)を提出すること。
- エ コッホ現象事例報告書等における個人情報の取り扱い
イにおいて、保護者の同意が得られない場合は、個人情報を除く事項をそれぞれ報告及び提出すること。
(3) 副反応報告の提出
コッホ現象は、通常、様式第五(PDF:71KB)の別表(PDF:112KB)に定める副反応の報告基準に該当しないので、副反応報告は不要であること。ただし、接種局所の変化の経過が遷延し、接種後4週間以上にわたって湿潤する場合は、第1の15に定めるところにより、「接種局所の膿瘍」として副反応報告の必要があるので留意すること。
参考
- 1. コッホ現象のしおりについて_乾燥BCGワクチン - 日本ビーシージー製造株式会社 ← まんまな会社名ですね
- http://www.bcg.gr.jp/bcg/pdf/koch_japanese.pdf
- http://www.jata.or.jp/rit/rj/302kohho.pdf
- http://www.mhlw.go.jp/topics/bcg/tuuchi/2.html