- 英
- swelling
- 同
- 腫大
- 関
- 腫大、膨化、膨潤、膨張、隆起
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/11/11 19:10:48」(JST)
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腫れ(はれ、英:Swelling)とは、身体の一部が膨らみ隆起することであり、腫れ物を形成する。原因には先天性、外傷性、炎症性、新生物などがある。「腫脹」(しゅちょう)ともいう。
外部リンク
|
ウィクショナリーにen:Swellingの項目があります。 |
- NIH/Medline
- University of Maryland
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Japanese Journal
- 専門医部会 考えてみよう 臨床クイズ 不明熱と有痛性頸部リンパ節腫脹を来した若年男性
- 臨床 診断時に耳介の腫脹を伴わなかった反復性多発性軟骨炎例
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[★]
- 次の文を読み、 28、 29の問いに答えよ。
- 44歳の男性。右下腿の腫脹を主訴に来院した。
- 現病歴: 3か月前に右踵部に、ささくれたような傷ができたことに気付いた。市販の軟膏を塗っていたが創は次第に大きくなってきた。 1か月前に自宅近くの医療機関を受診し、外用薬を処方され塗布していた。その後 2週に一度、創部処置のため通院していたが、 7日前から創部の臭気が強くなり軽度の発熱を認めた。 2日前から右下腿が腫脹し疼痛を伴い、全身倦怠感が強くなったため受診した。
- 既往歴: 24歳から高血糖を指摘され、 30歳から投薬を受けていた。 40歳から通院しなくなっていた。
- 生活歴:喫煙は 40歳まで 10本/日を 20年間。 4年前から禁煙している。
- 家族歴:父親が糖尿病。
- 現症:意識は清明。身長 165 cm、体重 55 kg。体温 38.5℃。呼吸数 22/分。脈拍 72/分、整。眼瞼結膜は軽度貧血様だが、眼球結膜に黄染は認めない。口唇と舌は乾燥している。心雑音は聴取しない。右肋骨弓下に肝を 2 cm触知する。右鼠径部に圧痛を伴う径 1 cmのリンパ節を複数個触れる。膝蓋骨上端より 10 cm近位の大腿周径は右 38 cm、左 37.5 cm。膝蓋骨下端より 10 cm遠位の下腿周径は右 36 cm、左33 cm。右膝窩動脈は触知するが、右足背動脈、右後脛骨動脈は触知しない。右下腿に紅斑と腫脹があり、熱感を伴う。両側足底の感覚鈍麻を認める。両下腿の写真 (別冊 No.2A)を別に示す。
- 検査所見:尿所見:蛋白 1+、糖 2+、ケトン体 (-)。血液所見:赤血球 428万、Hb 10.9 g/dl、Ht 35%、白血球 12,200(桿状核好中球 18%、分葉核好中球 64%、単球 4%、リンパ球 12% )、血小板 29万、 PT 77% (基準 80~120)。血液生化学所見: CK 175 IU/l(基準 30~140)、尿素窒素 7 mg/dl、クレアチニン 0.5 mg/dl、血糖 323 mg/dl、HbA1c(NGSP) 8.8% (基準 4.6~6.2)。 CRP 13 mg/dl。下腿造影 CT(別冊 No.2B)を別に示す
- 対応として最も適切なのはどれか。
- a 創の縫合
- b デブリドマン
- c ワセリン塗布
- d 免疫グロブリン製剤静注
- e 長時間作用型インスリン皮下注
[正答]
※国試ナビ4※ [108F028]←[国試_108]→[108F030]
[★]
- 次の文を読み、 28、 29の問いに答えよ。
- 44歳の男性。右下腿の腫脹を主訴に来院した。
- 現病歴: 3か月前に右踵部に、ささくれたような傷ができたことに気付いた。市販の軟膏を塗っていたが創は次第に大きくなってきた。 1か月前に自宅近くの医療機関を受診し、外用薬を処方され塗布していた。その後 2週に一度、創部処置のため通院していたが、 7日前から創部の臭気が強くなり軽度の発熱を認めた。 2日前から右下腿が腫脹し疼痛を伴い、全身倦怠感が強くなったため受診した。
- 既往歴: 24歳から高血糖を指摘され、 30歳から投薬を受けていた。 40歳から通院しなくなっていた。
- 生活歴:喫煙は 40歳まで 10本/日を 20年間。 4年前から禁煙している。
- 家族歴:父親が糖尿病。
- 現症:意識は清明。身長 165 cm、体重 55 kg。体温 38.5℃。呼吸数 22/分。脈拍 72/分、整。眼瞼結膜は軽度貧血様だが、眼球結膜に黄染は認めない。口唇と舌は乾燥している。心雑音は聴取しない。右肋骨弓下に肝を 2 cm触知する。右鼠径部に圧痛を伴う径 1 cmのリンパ節を複数個触れる。膝蓋骨上端より 10 cm近位の大腿周径は右 38 cm、左 37.5 cm。膝蓋骨下端より 10 cm遠位の下腿周径は右 36 cm、左33 cm。右膝窩動脈は触知するが、右足背動脈、右後脛骨動脈は触知しない。右下腿に紅斑と腫脹があり、熱感を伴う。両側足底の感覚鈍麻を認める。両下腿の写真 (別冊 No.2A)を別に示す。
- 検査所見:尿所見:蛋白 1+、糖 2+、ケトン体 (-)。血液所見:赤血球 428万、Hb 10.9 g/dl、Ht 35%、白血球 12,200(桿状核好中球 18%、分葉核好中球 64%、単球 4%、リンパ球 12% )、血小板 29万、 PT 77% (基準 80~120)。血液生化学所見: CK 175 IU/l(基準 30~140)、尿素窒素 7 mg/dl、クレアチニン 0.5 mg/dl、血糖 323 mg/dl、HbA1c(NGSP) 8.8% (基準 4.6~6.2)。 CRP 13 mg/dl。下腿造影 CT(別冊 No.2B)を別に示す
- この患者の診断として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108F027]←[国試_108]→[108F029]
[★]
- 次の文を読み、 31、 32の問いに答えよ。
- 48歳の女性。左下肢の腫脹を主訴に来院した。
- 現病歴: 3日前から特に誘因なく急に左下腿の腫脹、疼痛が出現した。
- 既往歴: 2年前から更年期障害に対してホルモン補充療法を受けている。
- 生活歴:喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。身長 154 cm、体重 65 kg。体温 36.8℃。脈拍 92/分、整。血圧 110/72 mmHg。呼吸数 15/分。 SpO2 96% ( room air)。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下肢の写真 (別冊 No. 5)を別に示す。左下肢には部分的に表在静脈拡張が認められ、左下肢全体に圧痛を認めた。
- この患者で最も考えられる疾患についての諸検査の検査特性を表に示す。
- 検査特性と侵襲を考慮した場合、確定診断のためにまず選択すべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108H030]←[国試_108]→[108H032]
[★]
- 57歳の男性。会社員。労作時の息苦しさを主訴に来院した。
- 現病歴: 10日前から夜に咳込むようになった。 4日前から自宅の階段を昇るときに息苦しさを自覚するようになり、次第に症状が増悪したため受診した。
- 既往歴 : 43歳時に尿管結石。会社の健康診断で、 45歳時に高血圧を、 55歳時に心房細動を指摘されたが、受診しなかった。
- 生活歴 : 3か月前からオウムを飼っている。
- 家族歴:父親が高血圧症で加療中。
- 現 症:意識は清明。身長167cm、体重64kg。体温36.1℃。脈拍124/分、不整。血圧146/84mmHg。呼吸数30/分。甲状腺の腫大を認めない。聴診上、 III音を聴取する。両側の胸部でcoarse cracklesを聴取する。両側の下腿に浮腫を認める。
- 検査所見:心電図で心房細動を認める。胸部エックス線写真(別冊No. 4)を別に示す。
- この患者の胸部エックス線写真の所見として認められるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106H036]←[国試_106]→[106H038]
[★]
- 1歳の男児。発熱、頸部の腫脹および前胸部の皮疹を主訴に母親に連れられて来院した。 4日前から 38℃台の発熱が続き、今朝から頸部の腫脹と前胸部の紅斑とに気付いた。体温 39.3℃。脈拍 148/分、整。両側眼球結膜に充血を認める。顔面下部の写真 (別冊 No. 20)を別に示す。右頸部に径 3 cmのリンパ節を 1個触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 406万、 Hb 11.2 g/dl、Ht 35%、白血球 19,600(桿状核好中球 9%、分葉核好中球 72%、好酸球 2%、単球 4%、リンパ球 13% )、血小板 39万。血液生化学所見:総蛋白 6.2 g/dl、アルブミン 3.1 g/dl、AST 40 IU/l、ALT 80 IU/l。CRP 7.9 mg/dl。
- 初期治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108I055]←[国試_108]→[108I057]
[★]
- 75歳の女性。左手関節部の腫脹と疼痛を主訴に来院した。歩行中につまずき左手をついて転倒したとのことである。手関節部以外に外傷はなく、他に治療中の疾患はない。手関節部から手指まで高度の腫脹を認めた。来院時のエックス線写真 (別冊No. 21)にて骨折を認めた。伝達麻酔下に徒手整復し手関節屈曲尺屈位で良好な整復位が得られ、その位置で肘上から手指までのギプス固定を行った。消炎鎮痛薬を処方し帰宅させたが、 6時間後に手指の腫脹が進行し指尖が暗紫色となり消炎鎮痛薬が無効な強い疼痛を訴えて受診した。
- 対応として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A047]←[国試_108]→[108A049]
[★]
- 25歳の男性。ランニング中に自覚した右膝の痛みを主訴に来院した。右膝関節内側に腫脹を認める。右膝正面エックス線写真(別冊No. 4A)と病変部の生検組織のH-E染色標本(別冊No. 4B)とを別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A025]←[国試_106]→[106A027]
[★]
- 60歳の男性。本日夕方からの下口唇の腫脹と軽度の呼吸困難を主訴に来院した。咽頭痛や嚥下時痛はない。高血圧がありアンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬を服用中である。脈拍 72/分。血圧 130/80 mmHg。呼吸数 15/分。 SpO2 97% ( room air)。
- まず行うべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108G046]←[国試_108]→[108G048]
[★]
- 68歳の女性。6か月前からの右膝の疼痛と腫脹とを主訴に来院した。膝関節痛は夜間と階段昇降時に増強する。右膝のエックス線写真(別冊No.15)を別に示す。
- 診断に最も有用なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I058]←[国試_104]→[104I060]
[★]
- 脛骨骨幹部閉鎖性骨折の治療で誤っているのはどれか。
- a. 腫脹消退後に内固定術を行う。
- b. 骨折部を切開し血腫を除去する。
- c. 骨髄腔の切削は最小限度にする。
- d. 患肢に早期から部分荷重する。
- e. 骨膜を温存して整復する。
[正答]
※国試ナビ4※ [097H051]←[国試_097]→[097H053]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107I008]←[国試_107]→[107I010]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109C011]←[国試_109]→[109C013]
[★]
- ☆case76 頭痛
- ■glossary
- 傾眠 drowsiness 正常、病的の区別なく眠り込む場合に用いられる
- 意識不鮮明 confusion 周囲に対する認識や理解は低下し、思考の清明さや、記憶の正確さが失われる
- 錯乱 confusion 夢幻様状態より見当識障害と思考の滅裂が見られる状態(PSY.40)
- MA = Master of Arts 文学修士
- The Master of Arts (BrE: MA, UsE: M.A.) is awarded in Arts, Humanities, Theology and Social Sciences (Wikipedia)
- graduate student 大学院生
- rousable adj. 覚醒できる、目を覚ますことができる
- rouse vt. ~の目を覚まさせる、呼び起こす。喚起する、鼓舞する、奮起させる。(感情を)起こさせる、かき立てる
- lateralize vt. (生理)(大脳が)(左右半球に心的機能差がある、左右差がある。(器官・機能・活動などが)大脳の(左右いずれかの)片側優位下にある。(医学)(障害などが)大脳の片半球にあると診断される
- 乳頭浮腫 papilledema 原因を問わず視神経乳頭が腫脹している状態
- うっ血乳頭 choked disc 脳圧亢進による乳頭浮腫
- ■症例
- 24歳、男性 精神学の修士過程を専攻している大学院生
- 主訴:激しい頭痛
- 現病歴:頭部全体に痛みがある。2回嘔吐。傾眠と錯乱が認められるようになった。明るい光を嫌う()he finds bright lights uncomfortable。
- 既往歴:病気の既往はない。アレルギーはない。タバコ1日10本。アルコール24 unit/week(缶ビール(350ml)13.7本/週)。薬は服用してない。
- 家族歴:彼女と同居。3歳と4歳の子供がいる。
- ・診察 examination
- 見た感じ紅潮しており、調子が悪そう。体温:39.2℃。項部硬直あり(he has stiffness on passice flexion of his neck)。皮疹なし。副鼻腔に圧痛なし。鼓膜所見は正常。脈拍:120/分。血圧:98/74 mmHg。心血管系、胸部、腹部に異常所見なし(normal)。意識レベル低下。命令に応じて覚醒する(JCS10?)。局所神経症状認めない。眼底所見正常
- ・検査 investigation
- 血液検査
- 白血球:上昇。血清Na:低下。血清尿素:上昇。血清クレアチニン:上昇。血液培養:検査中
- 画像検査
- 胸部X線:異常所見なし。頭部CT:正常
- 心電図:洞性頻脈
- 腰椎穿刺
- 髄液所見:混濁。白血球:増多。蛋白:増多。糖:低下(普通の人の血糖100mg/dLと考える。→ 1g/L → 1/180 mol/L → 5.56 mmol/L。グラム染色:結果待ち
- ■Q
- 診断、鑑別診断、管理
- ■A
- 細菌性髄膜炎、髄膜炎・クモ膜下出血、経験的抗菌薬投与・
- ■解説
- (第1パラグラフ)細菌性髄膜炎
- ・(症状)突然発症。激しい頭痛、嘔吐、錯乱、羞明、項部硬直
- ・低血圧、白血球増多、腎機能低下 → ウイルス性よりむしろ細菌性の感染を示唆する。 ← 重症敗血症~敗血症ショックかな?(私見)
- ・(髄膜炎菌の種類)
- <テーブル挿入 髄膜炎>
- ・(疫学)HIM. 2621 (多分、全患者中(←私見))
- Streptococcus pneumoniae ~50%
- Neisseria meningitidis ~25%、
- group B streptococci ~15%
- Listeria monocytogenes ~10%
- Haemophilus influenzae type B <10%
- ・Neisseria meningitidisは全身性の脈管の皮疹(点状出血、紫斑)が特徴的(generalized vasculitic rash)
- (第2パラグラフ)鑑別診断
- ・激しい頭痛
- ・the most severe headaches are experienced in meningitis, subarachnoid hemorrhage and classic migraine.
- ・meningitis:単回の発作(single episode)。症状は時間単位で出現。
- ・subarachnoid hemorrhage:単回の発作(single episode)。突然発症(突発完成?)。硝子体出血を認めることがある。
- ・classic migraine:繰り返す(数回/年~1回/週。平均月2回。発作は4-72時間継続)
- ・髄膜刺激:急性に発熱をきたした多くの病態でみられる(acute febrile conditions)。特に子供。 ← そうなの?
- ・頚部硬直:頚部や脊椎の局所感染症でも起こる。 ← パーキンソン病などによる筋トーヌスの異常亢進も除外しよう
- ・他の髄膜炎:脳脊髄液所見で鑑別する
- (第3パラグラフ)経験的治療
- ・(細菌性)髄膜炎が疑われたら、確定診断する前に適切な抗菌薬を投与(empirical treatment)。 → 数時間の経過で死亡することがある。
- ・ペニシリンアレルギーがなければ、ceftriaxoneかceftaximeの静脈内投与が一般的な治療法
- (第4パラグラフ)腰椎穿刺
- ・乳頭浮腫がない、あるいは占拠性病変を示唆する片側性の神経徴候(lateralized neurological signs)がある患者では(CTの結果を待たずに)腰椎穿刺をすぐにやるべき(CASES) ← どういう事?
- ・局在性の神経徴候(localized neurological sign)がある場合はまずCTを撮るべき(CASES)。 → the dangers of coning ← 鉤ヘルニアの事?
- (第5パラグラフ)細菌性髄膜炎の管理
- ・診断:CSF検査(グラム染色、髄液培養(確定診断、感受性試験)
- ・管理
- ・意識が低下しているのでそれなりの看護(must be nursed)。アヘン剤による鎮痛。生理食塩水による低ナトリウム血症の補正。低血圧を補正するためにinotrope(a drug with positive inotropic effects, e.g. dobutamine, digitalis, milrinone )も必要かもしれない。(100CASES)
- ・感受性のある抗菌薬の投与(大量静注、髄液移行性の高いもの)、髄液所見の正常化・CRP 陰転後、1週間抗菌薬を投与して治療を終了。対症療法として脳圧亢進には高張脳圧降下薬(マンニトールなど)を投与。(IMD.1042)
- (第6パラグラフ)家族構成を考えた治療
- ・(意訳)誰が3-4歳の世話をしていたのか分からないけど、子供も検査すべき。髄膜炎菌か原因菌が不明だったら、リファンピシンによる予防的治療と髄膜炎球菌に対する予防接種をすべき。 ← 日本ではどうなんでしょうか。
- □350ml アルコール5%
- 350x0.05/10=1.75 unit
- ■莢膜を有し、髄膜炎を起こす細菌 → 莢膜を有することで血液中で補体などを介した貪食を免れ、血行性にクモ膜下腔まで到達しうる。
- ・Streptococcus pneumoniae
- ・Haemophilus influenzae type b
- ・Neisseria meningitidis
- ■敗血症
- ・定義
- 感染症による全身性炎症反応症候群(SIRS)をセプシス(sepsis, 広義の敗血症?)とする
- 感染症の病原体は、一般細菌(グラム陽性菌・陰性菌)、真菌、寄生虫、ウイルスなど
- 皮膚や粘膜の傷とか、種々の臓器にある感染巣から、細菌がリンパ流から血中に入り、全身に播種されて、新たに転移性の感染巣をつくり、重篤な全身症状を引き起こす。
- ・全身性炎症反応症候群の診断基準
- 下記項目のうち2項目以上が当てはまる
- 1. 体温>38℃ or 体温<36℃
- 2. 心拍数>90bpm
- 3. 呼吸数>20回/min or PaCO2<32mmHg
- 4. (白血球数>12,000/ul or 白血球数<4,000/ul) or ( 幼若好中球>10% ) ← ここでいう幼若好中球とは桿状好中球のことである。
- ・敗血症の周辺疾患概念
- 1. 全身性炎症反応症候群 systemic inflammatory response syndrome SIRS
- 発熱や白血球増加などの全身の炎症の徴候によって特徴づけられる病態(SIRSの診断基準に合致する病態)
- 2. 敗血症 sepsis
- SIRSが感染の結果である場合
- 3. 重症敗血症 severe sepsis
- 主要臓器障害を伴う敗血症
- 4. 敗血症性ショック septic shock
- 輸液投与に不応性の低血圧を伴う重症敗血症
- 5. 多臓器機能障害症候群 multiorgan dysfunction syndrome MODS
- 2つ以上の主要臓器の機能異常
- 6. 多臓器不全 multiorgan failure MOF
- 2つ以上の主要臓器の不全状態
- ■参考文献
- HIM = Harrison's Principles of Internal Medicine 17th Edition
- PSY = 標準精神医学 第3版
- CASES = 100 Cases in Clinical Medicine Second edition
- IMD = 内科診断学第2版
[★]
- ☆case75 自宅での意識消失
- ■症例
- 21歳 男性
- 主訴:意識消失
- 現病歴:男性のアパートで意識を失っている所を彼女に発見され、午後5時に搬送された。彼女が最後に彼に会ったのは午後8時で、クリスマスの買い物をして帰宅した時であった。翌日午後、彼女が彼に会いに行った所、彼がお風呂の床で意識を失っているのを見つけた。彼女によれば、前日変わった様子(unusal mood)はなかった。彼は心理学の期末試験が1週間に迫っておりこのことを心配していたが、勉強はうまくいっているようだった。また以前の試験に問題はなかった。
- 喫煙歴:なし。
- 飲酒歴:機会飲酒 10 units/week(1週間に350mlビール6本弱)
- 既往歴:なし
- 家族歴:父と2人の兄弟のうち1人が糖尿病
- 服薬歴:以前、エクスタシー錠剤を服用していたが、静脈注射の薬はやったことがない。
- 身体所見 examination
- 顔貌 青白。注射痕は認められない。脈拍 92/分、血圧 114/74 mmHg、呼吸数 22/分。心血管系、呼吸器系に異常を認めず。神経系 命令に従わないが、痛みに反応して適切に手を引っ込める(GCS M4)。腱反射(+)・対称性、足底反射(-)。瞳孔散大、対光反射(+)。眼底 視神経円板腫脹
- ■鑑別診断をあげるためのkeyword(司会者用)
- ・24時間以内に来した意識消失、糖尿病の家族歴、冬、風呂、精神疾患リスク(試験で悩んでいる。薬物の服用歴)、顔色、脈拍、血圧、呼吸数、腱反射、病的反射、瞳孔、眼底(司会者用)
- ■keywordからどういう疾患を考えるか?
- 真っ先にあげたいもの
- ・二次的な脳圧亢進
- ・糖尿病
- ・薬物中毒、中毒物質の摂取・吸引
- ・神経疾患(てんかんなど)の発作
- ・24時間以内に来した意識消失
- ・クモ膜下出血:局所神経症状、硝子体下出血(subhyaloid hemorrhage)。
- ・糖尿病の家族歴
- ・低血糖発作
- 低血糖による昏睡は早いが糖尿病の新規症状として起こらない。まれにインスリノーマによる低血糖による昏睡があり得る。
- ・糖尿病性ケトアシドーシス diabetic ketoacidosis DKA
- 極度のインスリン欠乏とコルチゾールやアドレナリンなどインスリン拮抗ホルモンの増加により、(1)高血糖(≧250mg/dl)、(2)高ケトン血症(β-ヒドロキシ酪酸の増加)、アシドーシス(pH7.3未満)をきたした状態。(糖尿病治療ガイド 2008-2009 p.66)
- ・高浸透圧性非ケトン性昏睡 nonketotic hyperosmolar coma
- DM type 2
- 50歳以上に好発し、インスリン非依存性糖尿病*患者が腎不全や中枢神経障害、悪性腫瘍、消化器疾患、呼吸器感染などを合併するときに多くみられ、ステロイドや利尿薬の投与、輸液や高カロリー補給、人工透析などの際に医原性に起きやすい。
- 高血糖性の昏睡は発症が早くない。その前に口渇や多尿があるはず。
- → 否定するための検査 → 血糖測定
- ・風呂
- ・脳出血
- ・冬だし、風呂(脱衣所のことか)にガスヒーターがあったら疑わしい。
- ・精神疾患リスク(試験で悩んでいる。薬物の服用歴)
- (最も多いのが)薬物中毒(鎮静薬、アスピリン、アセトアミノフェン)
- (意識障害で運ばれてきたときに考えるべきなのが)一酸化中毒
- 一酸化中毒の場合の顔色は蒼白(cherry-red colorと言われてきたが)。眼底所見:(severe CO中毒で)乳頭浮腫
- ・顔色
- ・脈拍、血圧、呼吸数
- ・腱反射、病的反射
- 腱反射が亢進していたら、上位運動ニューロンの障害を考慮する。腱反射亢進と意識障害が共存していれば、障害部位は脊髄の伝導路ではなくむしろ脳幹・大脳皮質に障害があると考えることができる。
- ・瞳孔
- 瞳孔が散大していれば交感神経興奮、副交感神経の麻痺:フェニレフリン・エピネフリン・コカインなど交感神経刺激、動眼神経麻痺、脳死の徴候
- 瞳孔が縮瞳していれば副交感神経興奮、オピオイド受容体への刺激:麻薬中毒、有機リン中毒、橋出血、脳幹部梗塞(脳底動脈閉塞症など)
- ・眼底 (IMD.71)
- 視神経円板(=視神経乳頭)の腫脹は乳頭浮腫(papilledema, DIF.342)を反映。乳頭浮腫の発生機序は軸索輸送障害や静脈還流うっ滞である。原因として頭蓋内疾患が最も多い。頭蓋外の疾患(高血圧、視神経炎、偽性脳腫瘍)。
- 乳頭浮腫 papilledema DIF.243
- V 動静脈奇形、高血圧による脳血圧脳症・頭蓋内出血、クモ膜下出血、硬膜下血腫
- I 脳膿瘍、慢性経過の髄膜炎(細菌性×)、敗血症による血栓や静脈洞血栓
- N 脳腫瘍
- D -
- C 動静脈奇形、水頭症、頭蓋奇形(尖頭症などによる)、血友病、時にSchilder disease
- A ループス脳炎、動脈周囲炎
- T 急性期の硬膜外血腫や硬膜下血腫ではない。慢性硬膜下血腫ならありうる。
- E 褐色細胞腫による悪性高血圧、偽性脳腫瘍(=特発性頭蓋内圧亢進症)(肥満・無月経・感情障害(emotionally disturbed)をきたした女性に多い)
- ■問題
- 症例だけでは絞れないので、最も疑われる疾患をあげ、鑑別診断を列挙し、検査、治療を考えていくことにします。
- ■一酸化炭素中毒
- ■オチ
- 血中carboxyhemoglobinを測定したところ32%。高レベルの酸素投与でゆっくりだが、48時間で完全に回復。脳浮腫にたいするマンニトールや高圧酸素療法も考慮する。問題は4年間点検されていないガス温水器の不完全燃焼だったとさ。
- ■KEY POINTS
- ・薬物中毒は若い人の意識消失の最も一般的な原因だけど、他の診断もいつも考慮しておく。
- ・一酸化炭素ヘモグロビンレベルは屋内や車内、あるいはよく分からない煙に暴露した意識消失患者で測るべき
- ・一酸化中毒による重度の低酸素血症ではチアノーゼを欠く。
- ■initial plan(救急だからのんびりやってられないだろうけど)
- A.
- 1. 呼吸器系、循環器系の安定を確認
- 2. 血液ガス検査
- 3. 血液生化学(電解質(Na,Ca)、血糖)
- □ビール1本 = 350ml アルコール5%: 350 (ml/本) x 0.05 / 10 (ml/unit) =1.75 (unit/本)
- ■参考文献
- DIF Differential Diagnosis in Primary Care Fourth Edition版 Lippincott Williams & Wilkins
[★]
- ☆case27 関節痛
- ■症例
- 37歳 女性
- 主訴:関節痛
- 現病歴:数ヶ月、膝の痛みがだんだん強くなっていると感じていた。痛みは手や足の小関節に多く、朝歩くときに最もこわばる。痛みはジクロフェナクを飲むと和らぐ。そのほかの症状として疲労感を感じ、最近、体重が3ヶ月で4kg減っている。
- 喫煙歴:なし。
- 飲酒歴:機会飲酒
- 既往歴:なし
- 家族歴:既婚、子供は2人
- 服薬歴:ジクロフェナク
- 職業歴:legal sevretary
- 身体所見 examination
- 顔貌 青白、臨床的な貧血を認める。近位指節間関節・中手指節関節 腫脹・effusionを伴う疼痛。中足趾節関節 圧痛。それ以外は正常。
- 検査 investigation
- 血液検査
- Hb低下
- ESR上昇
- 尿素軽度上昇
- クレアチニン軽度上昇
- 正常:白血球、MCV、血小板、ナトリウム、カリウム、グルコース、アルブミン
- 尿検査
- 蛋白(-)、尿糖(-)、潜血(-)、
- ■問題
- 本症例では診断とその根拠を考えるのは簡単なので、鑑別疾患をあげてその疾患に特徴的な症候を列挙しましょう。
- ■関節痛 DIF.283
- V Vascular
- 血友病 hemophilia 血友病性関節症(急性:疼痛、腫脹、熱感(SOR.241)
- 慢性:可動域の低下、変形、関節周囲筋萎縮(SOR.241))。家族歴
- 壊血病 scurvy 。生活環境。食事歴
- 無菌性骨壊死 aseptic bone necrosis (Osgood-Schlatter diseaseとか)
- I Inflammatory
- 感染性関節炎(細菌性関節炎(化膿性関節炎・淋菌性関節炎・結核性関節炎・嫌気性菌関節炎 )、真菌性関節炎、スピロヘータ関節炎(梅毒性関節炎・ライム関節炎)、マイコプラズマ関節炎、ウイルス性関節炎)
- N Neoplastic disorders
- 骨原性肉腫 osteogenic sarcoma
- 巨細胞腫 giant cell tumors
- D Degenerative disorders
- degenerative joint disease
- 変形性関節症 osteoarthritis
- I Intoxication
- 痛風 gout (uric acid)
- 偽痛風 pseudogout (calcium pyrophosphate)
- ループス症候群 lupus syndrome of hydralazine (Apresoline) and procainamide
- gout syndrome of diuretics
- C Congenital and acquired malformations bring to mind the joint deformities of tabes dorsalis and syringomyelia and congenital dislocation of the hip. Alkaptonuria is also considered here.
- A Autoimmune indicates
- 関節リウマチ RA
- 血清病 serum sickness
- 全身性エリテマトーデス lupus erythematosus
- リウマチ熱 rheumatic fever
- ライター症候群 Reiter syndrome
- 潰瘍性大腸炎 ulcerative colitis
- クローン病=限局性回腸炎 regional ileitis
- 乾癬性関節炎 psoriatic arthritis
- リウマチ性多発筋痛症 polymyalgia rheumatica
- T Trauma
- E Endcrine
- 先端肥大症 acromegaly
- 閉経 menopause
- 糖尿病 diabetes mellitus
- ■関節炎の分類
- ・炎症部位の数
- 単関節炎:痛風、偽痛風、離断性骨軟骨炎、血行性の化膿性関節炎のほとんど
- 多関節炎:リウマチ性疾患、ウイルス性疾患、白血病での関節症状、易感染性宿主における血行性の化膿性関節炎
- ■関節リウマチ
- 診断基準
- 関節症状
- 朝のこわばり、疼痛、腫脹、関節の動揺、関節可動域制限、変形(手指、足趾、膝関節)。(SOR.211)
- 手指の近位指節間関節(PIP関節)、中手指節関節(MP関節)。遠位指節間関節(DIP関節)に初発することは稀。(SOR.211)
- 左右対称性に生じることが多い。手関節、足趾、膝関節に初発する。(SOR.211)
- 関節外症状
- 全身症状:発熱
- 皮膚症状:リウマトイド結節(肘の伸側、後頭部、手指)
- 眼症状:上胸膜炎(10日の経過で治癒)、強膜炎(予後不良)。稀に角膜穿孔
- 血液障害:(高頻度)貧血、白血球減少(Felty病。DMARDs投与中の場合は薬剤性の骨髄抑制を考慮)
- アミロイドーシス:ネフローゼや下痢を来した症例で疑う。アミロイド蛋白はAA
- 腎障害:稀。アミロイドーシスの続発症か薬剤性を考慮。
- 呼吸器症状:間質性肺炎の合併多い。下肺野に好発。通常無症状。メトトレキセートなどの使用により薬剤性の急性間質性肺炎を生じることがある。
- 心・血管障害:リンパ管炎による難治性の浮腫。
- 神経症状:環軸関節亜脱臼により項部痛や脊髄症上が出現しうる。
- 骨粗鬆症
- 腱鞘滑膜炎:手指、手関節、足関節
- ■両側性多関節炎の鑑別疾患
- OA:遠位指節間関節を冒すのが特徴的で、近位指節間関節、中手指節関節を冒しうる。
- RA:
- SLE:軽度、症状の程度が変動する非びらん性の関節炎
- gout:単関節炎からはじまる。
- 血清陰性関節炎:強直性脊椎炎、感染、ライター病:中~大関節に非対称性の関節炎。仙腸関節と遠位指節間関節にも関節炎
- 急性ウイルス性関節炎:風疹。
- ■KEY POINTS
- ・RAでは遠位指節間関節は冒されない傾向がある。
- ・RAの全身症状は関節症状に先行することがある。
- ・RAの活動性と貧血及びESRは相関している。
- ・NSAIDsは腎機能に悪影響を与えることがある。
- ■initial plan
- Dx 1. 単純X線写真
- ・亜脱臼、関節周囲の骨萎縮(傍関節性骨骨粗鬆症,juxta-articular osteoporosis)、関節裂隙の狭小化、関節辺縁のびらん(bony erosion)
- ・初期のRAで第5趾に骨びらんが一般的に見られる。
- ・血液検査
- ・RF、抗DNA抗体
- Tx 1. 鎮痛薬
- ・NSAIDs:鎮痛とこわばりの軽減
- 2. DMARDs(メトトレキセート、レフルノミド、金製剤、ペニシラミン)
- ・NSAIDsで症状が治まらない場合に考慮
- 3. 抗TNF抗体
- ・重症のRAで効果がある場合がある。
- ■参考文献
- SOR 標準整形外科学 第10版 医学書院
- DIF Differential Diagnosis in Primary Care Fourth Edition版 Lippincott Williams & Wilkins
[★]
- ☆case16 膝の痛み
- ■glossary
- indigestion 消化障害、消化不良
- ■症例
- 80歳 男性
- 主訴:左膝の痛みと腫脹
- 現病歴:左膝の痛みを2日前から認めた。膝は発熱・腫脹しており、動かすと疼痛を生じる。時々胸焼けと消化不良が見られる。6ヶ月前のhealth checkで、高血圧(172/102mmHg)と血中クレアチニンが高い(正常高値)こと以外は正常といわれた。その4週間数回血圧を測定したが、高値が継続したため、2.5mg bendrofluamethizide(UK)/ベンドロフルメチアジドbendroflumethiazide(US)で治療を開始した。最近の血圧は138/84 mmHgであった。
- 喫煙歴:なし。
- 飲酒歴:一週間に平均4unit。
- 既往歴:股関節に中程度(mild)の変形性関節症
- 家族歴:特記なし
- 服薬歴:アセトアミノフェン(股関節の疼痛に対して)
- 身体所見 examination
- 血圧 142/86mmHg。体温37.5℃。脈拍88/分。grade 2 hypertensive retinopathy(高血圧症性網膜症)。心血管系、呼吸器系に検査場異常なし。手にDIPにヘバーデン結節なし。
- 左膝が発熱し腫脹している。関節内に液、patellar tap陽性。90℃以上膝関節を屈曲させると痛みを生じる。右の膝関節は正常に見える。
- 検査 investigation
- 生化学:白血球増多、ESR上昇、尿素高値、グルコース高値
- 単純X線:関節間隙やや狭小。それ以外に異常は認めない。
- ■problem list
- #1 左膝の痛み
- #2 胸焼け
- #3 消化不良
- #4 高血圧
- #5 クレアチニン正常高値
- #6 股関節の変形性リウマチ
- #7 高血圧性網膜症
- ■考え方
- ・関節痛の鑑別診断を考える。
- ・VINDICATEで考えてみてもよいでしょう。
- ・関節痛の頻度としては 外傷>慢性疾患(OAなど)>膠原病>脊椎疾患>悪性腫瘍
- ■関節痛の鑑別疾患
- DIF 282
- V Vascular 血友病 hemophilia, 壊血病 scurvy, 無菌性骨壊死 aseptic bone necrosis (Osgood-Schlatter diseaseとか)
- I Inflammatory 淋疾 gonorrhea, ライム病 lyme disease, 黄色ブドウ球菌 Staphylococcus, 連鎖球菌 Streptococcus, 結核 tuberculosis, 梅毒 syphilis, 風疹 rubella, 単純ヘルペス herpes simplex, HIV human immunodeficiency virus, サイトメガロウイルス cytomegalovirus
- N Neoplastic disorders 骨原性肉腫 osteogenic sarcoma, 巨細胞腫 giant cell tumors
- D Degenerative disorders degenerative joint disease or 変形性関節症 osteoarthritis
- I Intoxication 痛風 gout (uric acid), 偽痛風 pseudogout (calcium pyrophosphate), ループス症候群 lupus syndrome of hydralazine (Apresoline) and procainamide, gout syndrome of diuretics
- C Congenital and acquired malformations bring to mind the joint deformities of tabes dorsalis and syringomyelia and congenital dislocation of the hip. Alkaptonuria is also considered here.
- A Autoimmune indicates (多い)関節リウマチ RA (可能性)血清病 serum sickness, 全身性エリテマトーデス lupus erythematosus, リウマチ熱 rheumatic fever, ライター症候群 Reiter syndrome, 潰瘍性大腸炎 ulcerative colitis, クローン病=限局性回腸炎 regional ileitis, 乾癬性関節炎 psoriatic arthritis (老人であり得る)リウマチ性多発筋痛症 polymyalgia rheumatica
- T Trauma 外傷性滑膜炎 traumatic synovitis, tear or rupture of the collateral or cruciate ligaments, 亜脱臼 subluxation or laceration of the meniscus (semilunar cartilage), 脱臼 dislocation of the joint or patella, a 捻挫 sprain of the joint, and fracture of the bones of the joint.
- E Endcrine 先端肥大症 acromegaly, 閉経 menopause, 糖尿病 diabetes mellitus
- ■答え
- 骨格筋系-関節炎-単関節炎-急性単関節炎
- 痛風 尿酸 → 発熱、ESR↑、白血球↑
- 偽痛風 ピロリン酸カルシウム
- 高齢女性でチアジド系利尿薬の使用により痛風が誘発されやすい。特に腎機能低下、糖尿病の人はこのリスクが高まる。
- ■(BSTからの知識「)循環器領域での利尿薬
- ・心不全の治療において、循環血漿量を減らし、心臓の前負荷を軽減する。
- ・利尿薬は高尿酸血症を起こす。(けど、心不全の治療において高尿酸血症になったからといって痛風を発症している患者はみたことない)
- ・電解質異常を起こしやすいので、血液生化学の検査でモニタして注意する。たとえば低Kで不整脈のリスクが高まる。
- ・チアジド系の利尿薬は血糖を上げるし、尿酸を上げる
- ・長期の使用で腎機能を低下させる
- ■initial plan
- Dx 1. 関節液の吸引:関節液の一般検査、生化学検査、培養検査、
- ・白血球が増加していれば急性炎症性であることを示す。
- ・偏光顕微鏡で関節液を検鏡する。
- ・尿酸の結晶:針状結晶。negatively birefringent
- ・ピロリン酸カルシウムの結晶:positively birefringent
- Tx 1. 関節液の吸引:炎症が軽度改善
- 2. NSAIDによる疼痛管理
- 3. PPI:NSAID潰瘍を予防するため
- 4. ACE inhibitorの導入
[★]
- 英
- inflammation
- 同
- 炎症反応 inflammatory reaction
- 関
- 急性炎症による有害な刺激物が除去され組織が修復されるが、障害が続けば慢性炎症となる。
主徴 (BPT.32)
原因
- ウイルス、リケッチア、細菌、真菌、原虫、寄生虫
- 日光、放射線物質、電気的刺激、摩擦
- 酸・アルカリ
- 壊死物
- 異物
- 免疫学的な刺激(アレルギー、自己免疫疾患)
分類
- 比較的短期間で終了し滲出と好中球浸潤が主体
- 長時間持続し、組織増殖とリンパ球・組織球浸潤が主体
|
急性炎症
|
慢性炎症
|
概要
|
滲出性病変が主体
|
増殖性変化が主体
|
経過
|
急性・一過性
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遷延性・潜行性
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血管
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血管透過性亢進
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血管新生
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間質組織
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充血・浮腫
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線維芽細胞・血管・間質結合組織の増生
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浸潤細胞
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好中球→マクロファージ→リンパ球
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急性炎症 (BPT.33)
- vasolilation
- increased vascular permeability
- cellular recruitment and activation
慢性炎症