- 英
- herpes simplex encephalitis, HSE
- 同
- (国試)ヘルペス脳炎, herpes encephalitis
- 関
- 脳炎、クリューバー・ビューシー症候群(Kluver-Bucy syndrome)
[show details]
検査
MRI
治療
参考
- 1. [charged]Herpes simplex virus type 1 encephalitis - uptodate [1]
- 2. 単純ヘルペス脳炎診療ガイドライン - 日本神経感染症学会
- http://www.neuroinfection.jp/guideline001.html
国試
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/02/25 22:11:50」(JST)
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単純ヘルペス脳炎(たんじゅんヘルペスのうえん,Herpes simplex encephalitis)とは単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)によって引き起こされる脳炎である。
目次
- 1 疫学
- 2 症状
- 3 診断
- 4 治療
- 5 予後
- 6 法的措置
- 7 出典
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疫学
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日本では年間300〜400例程度発生している。男女比は3:2でやや男性に多い。9歳以下と20〜50歳という2つのピークがある。
感染源
母親の性器ヘルペスから産道感染することが最も多いとされているが、母親にヘルペス病変を認めないでも発生する事も多い。家族、医療従事者を含めて、他の単純ヘルペスウイルス感染症の口唇ヘルペスやひょう疽も感染源となり得る。
症状
潜伏期は2 ~12 日(平均6日)で、海馬を含む両側頭葉が出血壊死することもあり、進行は比較的急速である。
前駆症状
発症時
これらの症状が急激に起こる。
発症後
- 錯乱
- 異常行動
- 譫妄(せん妄)
- 失見当識
- 失語症
- 幻覚
- 昏睡
診断
- 出血や浮腫を伴う病巣が認められる。
- 周期性同期性高振幅徐波
- 蛋白上昇、細胞増加
- PCRでHSV-1ゲノムを検出できることがある。
- 血清/髄液比<20
治療
抗ウイルス剤としてアシクロビルが第一選択で、点滴静注で投与期間は、3週間。無効であればビダラビンを投与(併用)する。その他、脳浮腫や痙攣に対症療法が行われる。但し、抗ウイルス剤投与中止後の再発には十分な注意が必要。
治療終了時には、必ずPCR法によるHSV DNA の陰性化を確かめる。
予後
抗ウイルス剤が導入される以前は、致命率は30〜50%と高かったが、導入後は10%以下に下がっている。しかし、健忘症やせん妄などの後遺症が残る可能性が約35%ある。
法的措置
感染症法、5類感染症全数把握疾患
出典
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 症例報告 89歳高齢発症の単純ヘルペス脳炎 : アシクロビル投与で寛解したが,2カ月後再発し死亡した1例
- 鈴木 馨,庄司 紘史,本藤 良
- Brain and nerve : 神経研究の進歩 64(9), 1063-1068, 2012-09
- NAID 40019424417
- 症例報告 幻視を呈したKaposi水痘様発疹症の1例
- 臨床 単純ヘルペス脳炎の診断と治療 (特集 中枢神経系感染症のUp-To-Date)
Related Links
- 単純ヘルペス脳炎。単純ヘルペス脳炎とはどんな病気か 重い急性脳炎として知られ、 単にヘルペス脳炎とも呼ばれています。病理学的には側頭葉(そくとうよう)・大脳辺縁系( だいのうへんえんけい)がよくできる部位で、壊死(えし)傾 gooヘルスケア 家庭の医学。
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★リンクテーブル★
[★]
- 56歳の男性。物忘れとふらつきとを主訴に来院した。3か月前から物忘れが始まり、歩行時にふらつくようになった。性格的には元々おとなしい人だったが、1か月前から怒りっぽくなり、時々興奮することに家族が気付いた。最近、物を持とうとすると、右手がピクピク震えるようになった。5年前から肝硬変を指摘され、食事療法を受けている。認知症の家族歴はない。意識は清明。身長168cm、体重62kg。体温36.0℃。呼吸数20/分。脈拍76/分、整。血圧130/76mmHg。貧血と浮腫とはない。心音と呼吸音とに異常を認めない。見当識障害、四肢の筋固縮、右上肢のミオクローヌス、四肢の深部腱反射亢進、右手の把握反射および歩行失調を認める。運動麻痺はない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球474万、Hb14.6g/dl、Ht40%、白血球3,500、血小板10万。血清生化学所見: 総蛋白6.2g/dl、アルブミン3.7g/dl、尿素窒素9.2mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、AST55IU/l、ALT40IU/l、LDH460IU/l(基準176~353)。脳波を以下に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101A057]←[国試_101]→[101A059]
[★]
- 24歳の女性。独語と興奮とが激しいために家族とともに救急車で来院した。既往歴と家族歴とに特記することはない。大学卒業後商社に就職、未婚。1週前に咽頭痛、咳および発熱のために感冒薬の投与を受けたが、その後も咽頭痛が続いた。今朝37.5℃の発熱があり頭痛を訴えた。昼ころから多弁になり意味不明の言動が多くなり、興奮も強くなった。来院時、急性錯乱状態で、話しかけても全く意思疎通ができない。運動麻痺はなく深部反射に異常を認めない。対応としてまず行うのはどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [098D054]←[国試_098]→[098D056]
[★]
- 46歳の男性。全身けいれんを発症し搬入された。3日前から頭痛と全身倦怠感とがあり仕事を休んでいた。本日起床後から意味不明なことを言うようになった。意識は傾眠傾向で、名前を呼ぶと開眼する。体温38.8℃。脈拍104/分、整。血圧136/64mmHg。脳脊髄液検査:初圧200mmH2O、細胞数60/μl(基準0~2)(単核球優位)、蛋白120mg/dl(基準15~45)、糖70mg/dl(基準50~75)。血液所見:赤沈30mm/1時間、赤血球530万、白血球6,800。血清生化学所見に異常を認めない。CRP1.8mg/dl。頭部CTで異常を認めない。翌日、呼びかけに反応しなくなり、撮影した頭部単純MRIの水抑制T2強調像(FLAIR)を以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101A046]←[国試_101]→[101A048]
[★]
- 10歳の男児。転びやすいことを主訴に来院した。周産期に異常はなく、成長発達は正常である。三種混合ワクチン、ポリオワクチン及びBCGは接種済みである。2歳時麻疹に、3歳時水痘に罹息した。2か月前から授業について行けなくなり、学業成績が低下した。また、ささいなことに腹を立てたり、自室に閉じこもるようになった。5日前にインフルエンザ様症状があった。2、3日前からは上肢のミオクローヌスが頻回に出現した。胸腹部に異常を認めない。神経学的には中等度の知能低下、四肢腱反討亢進およびミオクローヌスを認める。脳波に6~10秒に1回の高振幅徐波バーストを認める。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D053]←[国試_095]→[095D055]
[★]
- 25歳の女性。昨日夕方から多弁で理解困難な言動が多くなり、本日朝から興奮が強くなったため即日入院となった。4日前から38℃台の発熱と頭痛とがあり、「今朝何をしたかわからない。」、「変なにおいがする。」という訴えがあった。軽度の項部硬直以外に神経学的異常を認めない。血清生化学所見:血糖98 mg/dl。脳脊髄液所見:圧190 mmH2O(基準70~170)、水様透明、細胞数30/mm3(基準0~2)ですべてリンパ球、蛋白73 mg/dl(基準15~45)、糖61mg/dl(基準50~75)。頭部CTで両側側頭葉の浮腫性変化を認める。
- 最も適切な薬剤はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G053]←[国試_095]→[095G055]
[★]
- 57歳の女性。意識障害のため搬入された。3日前に37℃台の発熱があり、頭重感を自覚していた。昨日、左片麻痺が出現し、本日意識障害が出現した。体温39.4℃。頭部MRIの造影拡散強調像(別冊No.3A)とT1強調像(別冊No.3B)とを別に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I040]←[国試_104]→[104I042]
[★]
- 61歳の男性。昨日、意識障害と右片麻痺とが出現し、今日になって急に悪化したため救急車で搬送された。昏睡状態で自発運動を認めない。頭部単純CTを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G042]←[国試_095]→[095G044]
[★]
- 意識障害患者の頭部MRIのFLAIR像(別冊No. 6A、B)を別に示す。最も可能性が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I021]←[国試_110]→[110I023]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 英
- abnormal electroencephalogram
- 関
- 脳波
異常脳波
- 1. 速波化:β波やα波が多い状態:向精神薬服薬時、甲状腺機能亢進症、クッシング症候群など
- 2. 徐波化:δ波とθ波が多い状態:意識障害や代謝障害、脳腫瘍、脳血管障害など
- 3. 左右差:左右で異なる周波数を認める状態:大脳の片方に異常がある場合は左右差を認めることがある。
- 1. 棘波 spike:70ms未満で先鋭な波形
- 2. 鋭波 sharp wave:70ms以上で先鋭な波形
-
- 抑圧-群発交代:無酸素脳症、エーテルやサイクロプロパンなどの麻酔時、バルビツレートなどの薬物中毒
- 周期性片側性てんかん様発作、周期性一側性てんかん様放電 PLED:脳血管障害、代謝性・中毒性疾患
- 両側独立性周期性一側性てんかん様放電 BIPLED:無酸素脳症、中毒性脳症、脳炎
- 三相性波:肝性昏睡
プリント
[★]
- 英
- periodic synchronous discharge PSD
- 同
- 周期性同期性高振幅徐波群?、周期性同期性高振幅徐波
- 関
- 脳波、異常脳波、クロイツフェルト-ヤコブ病
概念
- 一定の周期で比較的規則的に反復する全般性、左右同期性の突発性異常波
疾患
[★]
- 英
- temporal lobe
- ラ
- lobus temporalis
- 関
- 側頭骨、脳葉
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
臨床関連
[★]
- 英
- secondary dementia
- 同
- 二次性痴呆
- 関
- 認知症
二次性痴呆の原因疾患 PSY.321
[★]
- 英
- Kluver-Bucy syndrome
- 同
- Kluever-Bucy症候群
- 関
- 単純ヘルペス脳炎
[show details]
[★]
- 英
- encephalitis, cephalitis
- 関
脳炎
[★]
- 英
- herpes simplex、cold sore
- 同
- 単純疱疹、熱性疱疹 herpes febrilis
- 関
- 口唇ヘルペス、口辺ヘルペス。単純ヘルペスウイルス
[show details]
[★]
- 英
- simple、plain、simply
- 関
- 単一、単一性、単純性、単味、明白、平地、単に、簡素、シンプル、簡便
[★]
- 関
- 炎光、炎症
[★]
- 英
- herpes
- 関
- 疱疹