- 日
- さいかんとう
Japanese Journal
- 東洋堂経験余話(239) : ▽急性気管支炎に柴陥湯加桑白皮▽肝機能障害に四逆散料合桂枝茯苓丸料
- 平崎 能郎,地野 充時,岡本 英輝,植田 圭吾,笠原 裕司,來村 昌紀,奥見 裕邦,矢数 芳英,関矢 信康,並木 隆雄
- 漢方の臨床 58(12), 2415-2421, 2011-12-25
- NAID 10030195035
- ダサチニブによる胸水に対し柴陥湯が奏効したフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の1例
- 福田 知顕,津田 篤太郎,早崎 知幸 [他],及川 哲郎,花輪 壽彦
- 日本東洋醫學雜誌 = Japanese journal of oriental medicine 62(5), 664-668, 2011-09-20
- … 第2世代チロシンキナーゼ阻害薬,ダサチニブによる胸水に対して柴陥湯が奏効したフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(以下Ph+ALL)症例を経験したので報告する。 … 心下の圧痛があったことから,これを小結胸として柴陥湯を処方したところ,5ヵ月後には胸水や臨床症状は著明に改善し,小結胸の症候も消失した。 …
- NAID 10029482008
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- 柴陥湯の特徴 咳をするたびに胸が痛い、痰が切れにくい場合に用いられる漢方薬です。昔から、強い咳・長引く咳に使用されます。心窩部につかえ感があり、胸苦しい場合に効果があります。 :強い咳が出て、痰の切れにくさで ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
コタロー柴陥湯エキス細粒
組成
- 本剤7.5g中
日局サイコ 5.0g
日局ハンゲ 5.0g
日局オウゴン 3.0g
日局タイソウ 3.0g
日局ニンジン 2.0g
日局カンゾウ 1.5g
日局ショウキョウ 0.8g
カロニン 3.0g
日局オウレン 1.5g
上記の混合生薬より抽出した柴陥湯の水製乾燥エキス5.0gを含有する。
添加物としてステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、プルラン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含有する。
効能または効果
- 胸痛や背痛、あるいは胸水があって、胸元もしくは胃部がつかえ、尿量減少するもの、あるいは咳嗽して、粘稠な喀痰を排泄するもの。
気管支炎、気管支喘息、肋膜炎の胸痛。
- 通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 著しく体力の衰えている患者[副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。]
重大な副作用
偽アルドステロン症:
- 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパチー:
- 低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- pyrexia
- 同
- 熱 fever, thermogenesis
- 関
- 熱型、≠高体温(体温調節機構の破綻による)、不明熱
- ジェネラリスト診療が上手になる本 p.9
概念
分類
- 微熱:37.5℃以上 37.0~37.9℃(YN.)
- 発熱:38.0℃以上
- ジェネラリスト診療が上手になる本 p.9
- 37.1~38.0℃:微熱
- 38.1~38.5℃:軽度発熱
- 38.6~39.0℃:中等度発熱
- 39.1℃~:高熱
小児
病態生理
- 発熱サイトカイン(IL-1, TNF)が視床下部に作用してPGE2の産生を亢進し、PGE2により体温調節中枢を司る細胞内のcAMP濃度が上昇することでの体温セットポイントがあがる。
熱源の精査
- 咽頭、肺、胆道系、泌尿器系、皮膚・軟部組織(蜂窩織炎、褥瘡)
疾患と発熱
膠原病と発熱
発熱40℃(PMID 8107744)
発熱の後に関節炎(PMID 8107744)
原因不明の熱の鑑別
- 感染症
- 腫瘍
- 膠原病
- 薬剤熱 → 比較的元気、比較的徐脈、比較的CRP
- 体温1℃上昇に付き心拍数20上がる。これ以上の上昇が見られる場合、敗血症を疑う。 ← 1℃に付き10上がるという資料もあり(比較的徐脈)
発熱を伴う内科的緊急疾患
- 内科レジデントの鉄則 第2版 p.6
院内における発熱の鑑別疾患
- 感染性 :肺、泌尿器、褥瘡、クロストリジウム・ディフィシル感染症、カテーテル関連感染症
- 非感染性:薬剤熱、偽痛風、深部静脈血栓症
小児科における発熱の原因
年齢
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原因
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乳児(生後3ヶ月未満)
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敗血症、細菌性髄膜炎、尿路感染症、肺炎、B群溶連菌感染、グラム陰性桿菌
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乳児(生後3ヶ月以降)
|
ウィルス感染(突発性発疹などの発疹性疾患)、中耳炎、尿路感染症、消化器・呼吸器疾患、川崎病
|
幼児、学童期
|
溶連菌感染症、伝染性単核球症、膠原病、factitious fever(詐病)、学校での感染症の流行
|
- 乳児における中耳炎、尿路感染症は症状が発熱であることが多く原因が追及しづらい。鼓膜を観察したり、尿の培養をすることが重要かもしれない。
小児における発熱
- SPE.63
新生児・乳児における発熱
see also step beyond resident 2 救急で必ず出会う疾患編 p.20
- 3ヶ月未満は免疫力が弱く重症細菌感染症にかかりやすい。
- 生後 :対処
- 0-1ヶ月 :入院。血液検査・各種培養検査を。
- 2-3ヶ月 :外来で小児科医が診察し、血液検査で細菌感染が疑われれば入院
- 4-6ヶ月 :外来で小児科医が診察し、発熱以外に所見がなければ、十分な水分摂取を指示し、翌日再診を。
- 6ヶ月以降:食欲・機嫌がよければ、翌日再診を。
漢方医学
[show details]
- 臨床医の漢方治療指針より
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実熱
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虚熱
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発病
|
急速に発病
|
緩徐に発病
|
症状
|
悪寒、高熱 顔面紅潮 苦痛あり、四肢運動多 声大きく明瞭 口渇強い 便秘 色調濃い尿
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軽度悪寒、熱覚 顔面蒼白 苦痛少なく、静かに臥床 声小さい 口渇少ない 軟便、下痢 薄い色調の尿
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脈
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早く大きく、緊張
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小さく早く、緊張なし
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舌苔
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厚くて乾燥、白~黄~褐色
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薄くて白い、無苔、鏡面舌
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その他
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頭痛、関節痛、無汗~発汗
|
倦怠感、眩暈感、盗汗
|
実熱
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麻黄湯
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悪寒、発熱、頭痛、関節痛
|
葛根湯
|
悪寒、発熱、頭痛、肩背部のこり
|
小柴胡湯
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午後からの発熱、食欲不振、口の苦み
|
柴胡桂枝湯
|
詳細孤島の症状、関節痛、腹痛
|
大柴胡湯
|
胆嚢炎、便秘
|
柴陥湯
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詳細孤島の症状、咳嗽、胸痛
|
黄芩湯
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発熱、腹痛、下痢
|
虚熱
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桂枝湯
|
発熱、軽度の頭痛、発汗
|
桂麻各半湯
|
発熱、発疹
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参蘇飲
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発熱、食欲不振、咳嗽、あつがる
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柴胡桂枝乾姜湯
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微熱、上半身の自汗、盗汗、食欲不振、背部の冷汗
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竹じょ温胆湯
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発熱、咳嗽、不眠
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補中益気湯
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微熱、倦怠感、食欲不振、盗汗
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滋陰降火湯
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微熱、下半身の脱力感、盗汗、咳嗽
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滋陰至宝湯
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微熱、倦怠感、食欲不振、精神不安定状態
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真武湯
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陰病、微熱、食欲不振、倦怠感、いつも寝ている
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麻黄細辛附子湯
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陰病、微熱、寒がる
|
[★]
- 日
- おうごん
- 英
- Scutellaria root, baical skullcap root
- ラ
- Scutellariae radix
- 同
- オウゴン、黄ごん
- 関
- コガネバナ、Scutellaria baicalensis
- 生薬
- 健胃薬
- フラボノイド(baicalin)
- 少陽病の治療方剤である多くの黄連剤、柴胡剤に含まれる。
- 少陽病・心下痞硬型(黄連剤)
- 薬理作用:清熱作用、抗炎症作用
- 副作用:間質性肺炎、肝機能障害・黄疸、膀胱炎を表す漢方方剤の中に黄芩を含むものが比較的多い
黄芩を含む漢方方剤
参考
- *http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%AC%E3%83%8D%E3%83%90%E3%83%8A
[★]
- 関
- 漢方製剤、柴陥湯