- 日
- さいこけいしとう
Japanese Journal
- 臨床報告 営衛不和として漢方治療を行った盗汗の2症例
- 福嶋 裕造,福嶋 寛子,藤田 良介,宮川 秀文,橋本 篤徳,板阪 和雅
- 日本東洋医学雑誌 71(4), 333-337, 2020
- NAID 40022419810
- 小児の漢方治療と注意点 (特集 こんなときこそ漢方を!) -- (私のイチオシ処方)
- 藤井 泰志
- 総合診療 = Journal of generalist medicine : ジェネラルに診ることが求められる時代の臨床誌 28(12), 1641-1644, 2018-12
- NAID 40021743454
Related Links
- 「柴胡桂枝湯」はさまざまな痛みに効く薬としても知られます。けいれん性の内臓の痛みに対して用いる薬ともされ、胃・十二指腸潰瘍や、慢性膵炎、胆石・胆のう炎などによる心下部緊張疼痛に使われることもあります。
- 柴胡桂枝湯の効果・効能 柴胡桂枝湯は、風邪による微熱や頭痛・食欲不振や消化不良などに効果的で熱や炎症、痛みを和らげる働きもある漢方です。 また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃腸炎、胆石、肝炎など上部消化器系の病気にも作用
- 柴胡桂枝湯とは. 「柴胡桂枝湯」は、漢方の古典といわれる中国の古典医学書「傷寒論(しょうかんろん)」「金匱要略(きんきようりゃく)」に収載されている薬方で、「小柴胡湯(しょうさいことう)」と「桂枝湯(けいしとう)」を半量ずつ合方したものです。. 1週間近く発熱や軽い悪寒、関節の痛みなどが続くようなかぜの症状や、吐き気や下痢をともなう ...
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
オースギ柴胡桂枝湯エキスG
組成
- 本剤は1日量7.5g中、下記生薬より抽出した水製乾燥エキス(柴胡桂枝湯エキス)3.3gを含有する。
日局サイコ 5g
日局ハンゲ 4g
日局ケイヒ 2.5g
日局オウゴン 2g
日局ニンジン 2g
日局シャクヤク 2g
日局ショウキョウ 1g
日局タイソウ 2g
日局カンゾウ 1.5g
添加物として乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウムを含有する。
効能または効果
- 多くは腹痛を伴う胃腸炎、微熱・寒け・頭痛・はきけなどのある感冒、風邪の後期の症状
- 通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
重大な副作用
間質性肺炎
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
偽アルドステロン症
- 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパチー
- 低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al−P、γ−GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- pyrexia
- 同
- 熱 fever, thermogenesis
- 関
- 熱型、≠高体温(体温調節機構の破綻による)、不明熱
- ジェネラリスト診療が上手になる本 p.9
概念
分類
- 微熱:37.5℃以上 37.0~37.9℃(YN.)
- 発熱:38.0℃以上
- ジェネラリスト診療が上手になる本 p.9
- 37.1~38.0℃:微熱
- 38.1~38.5℃:軽度発熱
- 38.6~39.0℃:中等度発熱
- 39.1℃~:高熱
小児
病態生理
- 発熱サイトカイン(IL-1, TNF)が視床下部に作用してPGE2の産生を亢進し、PGE2により体温調節中枢を司る細胞内のcAMP濃度が上昇することでの体温セットポイントがあがる。
熱源の精査
- 咽頭、肺、胆道系、泌尿器系、皮膚・軟部組織(蜂窩織炎、褥瘡)
疾患と発熱
膠原病と発熱
発熱40℃(PMID 8107744)
発熱の後に関節炎(PMID 8107744)
原因不明の熱の鑑別
- 感染症
- 腫瘍
- 膠原病
- 薬剤熱 → 比較的元気、比較的徐脈、比較的CRP
- 体温1℃上昇に付き心拍数20上がる。これ以上の上昇が見られる場合、敗血症を疑う。 ← 1℃に付き10上がるという資料もあり(比較的徐脈)
発熱を伴う内科的緊急疾患
- 内科レジデントの鉄則 第2版 p.6
院内における発熱の鑑別疾患
- 感染性 :肺、泌尿器、褥瘡、クロストリジウム・ディフィシル感染症、カテーテル関連感染症
- 非感染性:薬剤熱、偽痛風、深部静脈血栓症
小児科における発熱の原因
年齢
|
原因
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乳児(生後3ヶ月未満)
|
敗血症、細菌性髄膜炎、尿路感染症、肺炎、B群溶連菌感染、グラム陰性桿菌
|
乳児(生後3ヶ月以降)
|
ウィルス感染(突発性発疹などの発疹性疾患)、中耳炎、尿路感染症、消化器・呼吸器疾患、川崎病
|
幼児、学童期
|
溶連菌感染症、伝染性単核球症、膠原病、factitious fever(詐病)、学校での感染症の流行
|
- 乳児における中耳炎、尿路感染症は症状が発熱であることが多く原因が追及しづらい。鼓膜を観察したり、尿の培養をすることが重要かもしれない。
小児における発熱
- SPE.63
新生児・乳児における発熱
see also step beyond resident 2 救急で必ず出会う疾患編 p.20
- 3ヶ月未満は免疫力が弱く重症細菌感染症にかかりやすい。
- 生後 :対処
- 0-1ヶ月 :入院。血液検査・各種培養検査を。
- 2-3ヶ月 :外来で小児科医が診察し、血液検査で細菌感染が疑われれば入院
- 4-6ヶ月 :外来で小児科医が診察し、発熱以外に所見がなければ、十分な水分摂取を指示し、翌日再診を。
- 6ヶ月以降:食欲・機嫌がよければ、翌日再診を。
漢方医学
[show details]
- 臨床医の漢方治療指針より
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実熱
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虚熱
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発病
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急速に発病
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緩徐に発病
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症状
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悪寒、高熱 顔面紅潮 苦痛あり、四肢運動多 声大きく明瞭 口渇強い 便秘 色調濃い尿
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軽度悪寒、熱覚 顔面蒼白 苦痛少なく、静かに臥床 声小さい 口渇少ない 軟便、下痢 薄い色調の尿
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脈
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早く大きく、緊張
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小さく早く、緊張なし
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舌苔
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厚くて乾燥、白~黄~褐色
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薄くて白い、無苔、鏡面舌
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その他
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頭痛、関節痛、無汗~発汗
|
倦怠感、眩暈感、盗汗
|
実熱
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麻黄湯
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悪寒、発熱、頭痛、関節痛
|
葛根湯
|
悪寒、発熱、頭痛、肩背部のこり
|
小柴胡湯
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午後からの発熱、食欲不振、口の苦み
|
柴胡桂枝湯
|
詳細孤島の症状、関節痛、腹痛
|
大柴胡湯
|
胆嚢炎、便秘
|
柴陥湯
|
詳細孤島の症状、咳嗽、胸痛
|
黄芩湯
|
発熱、腹痛、下痢
|
虚熱
|
桂枝湯
|
発熱、軽度の頭痛、発汗
|
桂麻各半湯
|
発熱、発疹
|
参蘇飲
|
発熱、食欲不振、咳嗽、あつがる
|
柴胡桂枝乾姜湯
|
微熱、上半身の自汗、盗汗、食欲不振、背部の冷汗
|
竹じょ温胆湯
|
発熱、咳嗽、不眠
|
補中益気湯
|
微熱、倦怠感、食欲不振、盗汗
|
滋陰降火湯
|
微熱、下半身の脱力感、盗汗、咳嗽
|
滋陰至宝湯
|
微熱、倦怠感、食欲不振、精神不安定状態
|
真武湯
|
陰病、微熱、食欲不振、倦怠感、いつも寝ている
|
麻黄細辛附子湯
|
陰病、微熱、寒がる
|
[★]
- 関
- 柴胡、黄芩、少陽病、胸脇苦満
[★]
- 関
- 肝、五臓
[★]
- 日
- おうごん
- 英
- Scutellaria root, baical skullcap root
- ラ
- Scutellariae radix
- 同
- オウゴン、黄ごん
- 関
- コガネバナ、Scutellaria baicalensis
- 生薬
- 健胃薬
- フラボノイド(baicalin)
- 少陽病の治療方剤である多くの黄連剤、柴胡剤に含まれる。
- 少陽病・心下痞硬型(黄連剤)
- 薬理作用:清熱作用、抗炎症作用
- 副作用:間質性肺炎、肝機能障害・黄疸、膀胱炎を表す漢方方剤の中に黄芩を含むものが比較的多い
黄芩を含む漢方方剤
参考
- *http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%AC%E3%83%8D%E3%83%90%E3%83%8A
[★]
- 日
- しょうさいことう
- 関
- 柴胡剤
鑑別
- 1)大柴胡湯:体力充実し、胸脇苦満、腹壁の緊張が著明、便秘傾向
- 2)柴胡桂枝湯:体力中等度以下、自然発汗傾向、頭痛、顔面紅潮、腹直筋緊張
- 3)補中益気湯:体力中等度以下、全身倦怠、易疲労、軽度の胸脇苦満
- 4)柴胡加竜骨牡蛎湯:大柴胡湯に似るが、抑うつ傾向、不安、不眠、易怒などの精神症状が著しい。
- 腹大動脈の拍動亢進
[★]
- 関
- 柴胡桂枝湯、漢方製剤
[★]
- 日
- けいしとう
適応
- 体力が衰えた時の風邪の初期
- 比較的体力の低下した人で、頭痛・発熱・悪寒・自汗・身体疼痛などがあり、自然に汗の出やすい者を目標とする。
鑑別
- 1)麻黄湯:自然発汗なし、咳嗽、喘鳴、筋肉痛
- 2)葛根湯:体力中等度以上、頭痛、肩こり、自然発汗なし、上半身の炎症、鼻炎
- 3)香蘇散:体力中等度以下、頭痛、発熱、胃腸虚弱、抑うつ傾向
[★]
- 日
- さいこ、サイコ
- 英
- chai hu, Bupleurum root, chinese thorowax root
- ラ
- Bupleuri Radix
- 関
- ミシマサイコ、柴胡剤
- 生薬
- 成分:サポニン類(サイコサポニン)
- 薬理作用:解熱作用、消炎作用、鎮痛作用、鎮静作用、抗菌作用、抗ウイルス作用
- 方剤:柴胡剤(少陽病・胸脇苦満型)のベースとして用いられており、黄芩と共に使われることが多い。
[★]
- 英
- cinnamon
- 関
- 桂皮