- 英
- megaloblastic anemia
- 関
- 貧血、悪性貧血
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/10/04 20:00:24」(JST)
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巨赤芽球性貧血 |
分類及び外部参照情報 |
巨赤芽球性貧血に特有の過分葉好中球を示す末梢血標本
|
ICD-10 |
D51.1, D52.0, D53.1 |
ICD-9 |
281 |
DiseasesDB |
29507 |
eMedicine |
med/1420 ped/2575 |
MeSH |
D000749 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
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巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ、英: Megaloblastic anemia)とは、ビタミンB12または葉酸の欠乏によってDNAの合成が障害され、正常な赤芽球が産生されず異常な巨赤芽球が産生される貧血である。[1]
脚注[編集]
- ^ “Megaloblastic Anemia: Overview - eMedicine Hematology”. 2009年2月7日閲覧。
関連項目[編集]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 巨赤芽球性貧血 (特集 日常診療でみられる血液異常と血液疾患)
- 経静脈栄養離脱後4年でビタミンB_<12>欠乏性巨赤芽球性貧血を発症した短小腸の1例
- 黒岩 実,西 明,山本 英輝,大竹 紗弥香,畑中 政博,鈴木 則夫
- 日本小児外科学会雑誌 46(5), 857-861, 2010-08-20
- … の息切れが出現した.血液検査で貧血(大球性高色素性)を認め,血中葉酸は正常だがビタミンB_<12>(VB_<12>)は71pg/mlと低値で,抗内因子抗体および胃壁細胞抗体は陰性であった.以上からVB_<12>欠乏性巨赤芽球性貧血と診断した.経静脈的にVB_<12>を投与し貧血は速やかに改善した.文献上,術後のVB_<12>欠乏性巨赤芽球貧血は吸収部喪失以外の原因でも生じ,発症に長期間を要し,貧血の発生を術時の残存腸管長から …
- NAID 110007682256
Related Links
- 巨赤芽球性貧血の原因は、表2に示すようにビタミンB12の摂取不良・吸収障害および 葉酸の摂取不足・吸収障害・需要増大など多岐にわたります。このうち、自己免疫 によって胃粘膜の萎縮(いしゅく)が生じ(胃壁細胞抗体)、内因子の分泌が低下し(内 因子 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 49歳の女性。貧血を指摘され来院した。若いころから立ちくらみとめまいとを感じている。6人の同胞のうち姉と弟とが以前から貧血を指摘されている。脾を左肋骨弓下に3cm触知する。血液所見:赤血球443万、Hb8.7g/dl、Ht27%、網赤血球19‰、ヘモグロビンF6.6%(基準2以下)、ヘモグロビンA2 8.9%(基準1.2~3.5)、白血球4,600(桿状核好中球4%、分葉核好中球53%、単球1%、リンパ球42%)、血小板29万、総鉄結合能(TIBC)290μg/dl(基準290~390)、血清生化学所見:フェリチン95ng/ml(基準20~120)、Fe100μg/dl、末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- 考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F035]←[国試_100]→[100F037]
[★]
- 85歳の男性。舌の痛みと息切れとを主訴に来院した。半年前から舌の痛みがあり、2か月前からは労作時の息切れを自覚するようになった。食欲は減退し、時々悪心を感じることがあるが、食事は少しずつ摂取できている。下痢や便秘はない。75歳で胃癌のため胃全摘術を受けている。意識は清明。身長 162cm、体重 54kg。体温 36.2℃。脈拍 80/分、整。血圧 110/60mmHg。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜は軽度貧血様である。舌は淡紅色で表面は滑らかである。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で正中に手術痕があり、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。
- この患者で疑うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110G046]←[国試_110]→[110G048]
[★]
- 6歳の女児。顔色不良を主訴に来院した。眼球結膜に黄染を認める。胸骨右縁第3肋間に1/6度の収縮期雑音を認める。右肋骨弓下に肝を1.5cm、左肋骨弓下に脾を3cm触知する。血液所見:赤血球 275万、Hb8.3 g/dl、Ht25%、網赤血球 16%、白血球 9,400、血小板 35万。血液生化学所見:総ビリルビン 4.7mg/dl、直接ビリルビン 0.7mg/dl、ハプトグロビン 0mg/dl(基準19~170)、AST 34IU/l、ALT 18IU/l、LDH 643IU/l(基準286~606)、Fe 97 μg/dl、UIBC 178pg/dl(基準190~280)。直接Coombs試験陰性。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D044]←[国試_102]→[102D046]
[★]
- 54歳の男性。半年前からの労作時の息切れを主訴に来院した。眼瞼結膜に貧血を認める。血液所見: 赤血球 130万、Hb 5.2g/dl、Ht 17%、網赤血球 1.2%
- 考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G048]←[国試_104]→[104G050]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107B015]←[国試_107]→[107B017]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105E068]←[国試_105]→[105F001]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096B034]←[国試_096]→[096B036]
[★]
- BillrothI法の胃切除術後合併症でみられないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095B030]←[国試_095]→[095B032]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G062]←[国試_100]→[100G064]
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[正答]
※国試ナビ4※ [106I029]←[国試_106]→[106I031]
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[正答]
※国試ナビ4※ [101F029]←[国試_101]→[101F031]
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- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 英
- aplastic anemia, AA
- 同
- 形成不全性貧血
- 関
- 貧血、難病、(造血器腫瘍ではない)
概念
- 造血幹細胞の遺伝子変異により、全血球の正常な分化が妨げられ汎血球減少をきたす。
- 末梢血の汎血球減少、骨髄低形成が特徴
- 特定疾患治療研究事業対象疾患
病因分類
-
病態
- 造血幹細胞の遺伝子変異 → 骨髄幹細胞の減少、血球の分化異常 → 骨髄低形成・汎血球減少
症候
- 汎血球減少に伴う症状。 肝脾腫はない ← 造血幹細胞の分化異常により髄外で造血を代替できないから?
検査
診断
重症度分類
- 参考1
再生不良性貧血の重症度基準(平成16年度修正)
|
stage 1
|
軽 症
|
下記以外
|
stage 2
|
中等症
|
以下の2項目以上を満たす 網赤血球 60,000/μl未満 好中球 1,000/μl未満 血小板 50,000/μl未満
|
stage 3
|
やや重症
|
以下の2項目以上を満たし、定期的な赤血球輸血を必要とする 網赤血球 60,000/μl未満 好中球 1,000/μl未満 血小板 50,000/μl未満
|
stage 4
|
重 症
|
以下の2項目以上を満たす 網赤血球 20,000/μl未満 好中球 500/μl未満 血小板 20,000/μl未満
|
stage 5
|
最重症
|
好中球 200/μl未満に加えて、以下の1項目以上を満たす 網赤血球 20,000/μl未満 血小板 20,000/μl未満
|
注1 定期的な赤血球輸血とは毎月2単位以上の輸血が必要なときを指す。
|
注2 この基準は平成10(1998)年度に設定された5段階基準を修正したものである。
|
治療
- 参考1,2
- 治療の方針:原因の除去(二次性再生不良性貧血の場合)、支持療法、根治療法にわけ、また重症度に分けて考える。
支持療法
- 成分輸血(濃厚赤血球、濃厚血小板)、男性ホルモン(アンドロゲン療法)、タンパク同化ホルモン
- 重症型・中等症のうち輸血を必要とする症例、あるいは高度の血小板減少を認める例が治療の対象である。
根治療法
- 造血幹細胞移植:重症例でHLAが一致する血縁ドナーがいる若年患者には適応
- 免疫抑制療法
重症度別
- 軽症:(支持療法)男性ホルモン(アンドロゲン療法)、タンパク同化ホルモン ← 積極的な治療は不要ではない?
- 中等症:治療が推奨されるか不明。進行性の血球減少、重度の好中球減少±輸血依存状態には幹細胞移植や免疫抑制療法を考慮(uptodate.2)
- 重症:(根治療法)造血幹細胞移植、免疫抑制療法(ステロイドホルモン大量療法、抗リンパ球グロブリン製剤(ALG)、抗胸腺細胞グロブリン製剤(ATG)、シクロスポリン(CYA)
年齢別
- 40歳未満:造血幹細胞移植が第一選択。治療後の生存率が高いため。高齢になるほどGHVDの副作用が高い。若年者への免疫抑制療法は造血系腫瘍(白血病、MDS,PNHなど)の可能性が高まる
予後
- 軽症と中等症の場合は男性ホルモンやタンパク同化ホルモンにより約60%が6ヵ月で寛解になる。(医学辞書)
- (幼少児発症する)Fanconi症候群による再生不良性貧血は副腎皮質ホルモンと男性ホルモンの併用療法に良く反応し、(成人に発症する再生不良性貧血より)予後は良好。
- 治療により、80%以上の長期生存が期待できる。
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/042_i.htm
uptodate
- 1. [charged] 再生不良性貧血:病因、臨床症状および診断 - uptodate [1]
- 2. [charged] 再生不良性貧血:予後および治療 - uptodate [2]
- 3. [charged] 再生不良性貧血における造血細胞移植 - uptodate [3]
- 4. [charged] 小児および若年成人における後天性再生不良性貧血 - uptodate [4]
- 5. [charged] 小児における遺伝性再生不良性貧血 - uptodate [5]
- 6. [charged] 小児における特発性の重症再生不良性貧血およびファンコニ貧血に対する造血細胞移植 - uptodate [6]
国試
[★]
- 英
- vitamin
- ビタミン、生物の生存・生育に必要な栄養素のうち、炭水化物やタンパク質、脂質、ミネラル以外の栄養素であり、微量ではあるが生理作用を円滑に行うために必須な有機化合物の総称 wiki
ビタミン
ビタミンと欠乏症、過剰症
[★]
[★]
- 英
- pernicious anemia, PA
- 同
- アジソン貧血 Addison anemia、アジソン・ビールメル貧血 Addison-Biermer anemia, Addisonian anemia
- 関
- 貧血、巨赤芽球性貧血
概念
- 巨赤芽球性貧血の中の分類の一つ
- 悪性貧血は内因子の欠如に伴うコバラミンの障害吸収による貧血と定義される
- 実際には、内因子を産生する壁細胞の喪失を伴う自己免疫疾患である。
- アジソン病患者は、悪性貧血の場合と同じような萎縮性の胃炎を示すが、内因子の分泌は続く
病因
疫学
徴候
- 毛髪:(若年の場合)白髪
- 舌 :疼痛、発赤、乳頭萎縮
- 眼 :眼球結膜の黄癬
- 皮膚:黄染、蒼白
- 循環器:蒼白、頻脈
- 消化器:食欲不振、下痢
- 神経:しびれ感、腱反射の減弱、位置覚・振動覚の減弱
神経症状
検査
- macrocytosis with hypersegmented neutrophils
- 大球性性貧血、大球性高色素性貧血
- 好中球:過分節()。好中球数減少
- 血小板数減少
参考
uptodate
- 1. [charged] ビタミンB12および葉酸欠乏症の病因および臨床症状 - uptodate [7]
- 2. [charged] ビタミンB12および葉酸欠乏症の診断および治療 - uptodate [8]
- 3. [charged] 化生(慢性)萎縮性胃炎 - uptodate [9]
[★]
- 英
- thrombocytopenia, thrombopenia
- 同
- 血小板減少
- 関
- 血小板、血小板輸血、血小板増加症
分類
原因
-
- UCSF p.307
アプローチ
[★]
- 英
- vitamin B12-refractory megaloblastic anemia
[★]
- 英
- anemia
- 同
- 貧血症
- 関
- 慢性疾患による貧血 anemia of chronic disease ACD
定義(2007前期生理学プリント、WHOの貧血判定基準)
|
Hb(g/dl)
|
Ht(%)
|
男性
|
13
|
39
|
女性
|
12
|
36
|
高齢者・乳幼児・妊婦
|
11
|
33
|
ヘモグロビンと貧血症状
- 8 g/dl :急性貧血で症状が出る
- 7 g/dl :慢性貧血で症状が出る
- 5 g/dl :心雑音
- 3 g/dl :生命の危険
病因
臨床検査
- 一つの赤血球の平均の大きさが分かる
臨床検査に基づく分類
- 正球性貧血
- 小球性貧血
- 大球性貧血
- 低色素性貧血
- 正色素性貧血
貧血の鑑別 (文献不明)
スクリーニングによる貧血の鑑別 (OLM.80)
- Fe↓、UIBC↑、フェリチン↓:鉄欠乏性貧血、慢性出血、慢性体内溶血。体内での鉄の絶対量が不足
- Fe↓、UIBC↓、フェリチン↑:慢性感染症、慢性炎症。細網系では鉄が増加しているが(フェリチン↑)、末梢に鉄を放出できず(Fe↓)、トランスフェリンも減少している(UIBC↓)
身体所見
USMLE
貧血と低酸素血症
- 貧血とは血液中のヘモグロビン濃度が低下した状態であり、一方、低酸素血症は単位体積あたりの酸素分圧が低下してる状態である。PaO2低下すなわちSpO2の低下に相当すると考えてみよう。貧血ではヘモグロビン濃度は少なくても、その少ないヘモグロビンの各々は十分に酸素化されるため、SpO2は低下しない。ただし、ヘモグロビンの絶対量が少ないために、末梢組織に届ける酸素の量が少なくなるだけなのである。(cf. 101B071)
臨床
- MCVで検査項目を絞っていくが、病態が複雑な場合はMCVによる絞り込みが意味をなさないことがある。commonな貧血から除外していく。
- 1. 血算、網状赤血球、フェリチン、鉄、UIBC、葉酸、ビタミンB12
- 2. 銅、亜鉛
- 3. 赤沈、血液像
- 4. 抗核抗体、抗dsDNA抗体、ハプトグロビン、免疫電気泳動(血液)、蛋白分画、IgG,IgA,IgM、C3c、C4、CH50、エリスロポエチン
- 5. 抗SS-A抗体、抗Sm抗体、ループスアンチコアグラント、抗カルジオ抗体、抗CLGPI抗体、抗RNA抗体、PR3-ANCA、MPO-ANCA、直接クームス検査
- 6. リンパ球サブセット、PNH(CD55,CD59)
[★]
- 英
- erythroblast
- 同
- 赤芽細胞、有核赤血球 nucleated red cell nucleated erythrocyte
- 関
- 赤血球、鉄芽球
- 前赤芽球→好塩基性赤芽球→多染性赤芽球→正染性赤芽球→網状赤血球→赤血球
臨床関連
[★]
- 英
- blast cell, blast
- 関
- イモチ病、芽細胞、芽球細胞
骨髄芽球性白血病
[★]
- 英
- blood, (漢方)blood and body fluid energy
- 関
- 血液、血中
[★]
- 英
- megaloblastic
- 関
- 巨赤芽球、巨大赤芽球