- 英
- trachea (Z), tracheal tube
- ラ
- trachea
- 関
- 気管支、気管支の分岐、肺
解剖
- 長さ12cm、直径2cm (HIS.298)。
- C6椎体-T5椎体 / C6椎体の下部より始まりT4-T5椎体で左右の気管支に分かれる。)
- 喉頭の輪状軟骨の直下から始まり主気管支が分岐するところに終わる。 (HIS.298)
粘膜
- a. 杯細胞 goblet cell 30% 粘液物質の分泌 ムチンmucin
- b. 線毛細胞 ciliated cell 30% 核は基底部に存在 線毛と微絨毛
- c. 基底細胞 basal cell 30% 丈の低い細胞、未分化細胞
- d. その他 刷子細胞、漿液細胞、DNES細胞 など
- 2. 粘膜固有層 疎性結合組織 膠原線維、弾性線維、気管腺(混合腺)
- 3. 粘膜下組織 密生結合組織
- 4. 外膜 気管軟骨 馬蹄形(C字軟骨)後方に開いている。10-12個
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/09/12 15:12:18」(JST)
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気管(きかん)は動物の空気呼吸器官。
脊椎動物と節足動物の両方にこの名称の器官があるが、双方で起源と機能は異なる。共通点は空気の流通する管である点である。
脊椎動物の気管[編集]
肺を持ち、空気呼吸する脊椎動物では、ガス交換の場である肺胞と咽頭を結ぶ空気の流通路を気道と呼ぶ。この気道のうち、咽頭(第6頸椎)に始まり第5胸椎の高さで左右の肺に向けて分岐するまでの対を成さない一本の管を気管と呼ぶ。左右の肺へ、さらに個々の肺胞に向けて繰り返し分岐する部分は気管支である。肺と同様に咽頭の腹壁が陥入して盲管を成したものが起源であるため、内面は消化管と同様に内胚葉性の粘膜である。この気管と気管支内面の粘膜には繊毛が発達しており、呼吸器内部から粘液の連続した流れをつくり出している。呼吸器内に入り込んだり感染症などによって生じたりした異物は、この流れによって咽頭に向けて排出される。
気管は基本的に連続して空気が出入りし続ける管であるため、食物を摂取するときだけ物体が通過する食道と異なり、常に潰れないように内腔が確保されていなければならない。そのため、気管の外側は気管軟骨と呼ばれるC字形の軟骨が連続して積み重なった構造になっており、頸部の動きに伴う屈曲が容易な柔軟性を保ちながら、つぶれないような強度を確保している。
気管の開始部には喉頭と呼ばれる複雑な構造が発達しており、食物が誤って気管内に侵入するのを防いでいるほか、哺乳類では発声器官の声帯を生じている。
節足動物の気管[編集]
昆虫やクモ類などの陸上性の節足動物の一部で、気管と呼ばれる呼吸器官が発達している。これは体表の一部が管状に体内に落ち込んだものであり、内面は外胚葉性で、気体交換をする場所(筋肉など)以外はクチクラに覆われる。空気の出入りする開口部は気門と呼ばれる。気管は体内で細かく枝分かれし、最終的に径1μm以下の気管小枝と呼ばれる細かい管になり、全身の組織に分布する。
空気中の酸素は拡散によって気門から気管を通り、気管小枝にまで到る。全身の組織は気管小枝の内壁を経て内部の空気から直接酸素を取り入れ、また二酸化炭素を排出する。二酸化炭素も同様に、気管から気門を経て、拡散によって空気中に放出される。
この気門、気管、気管小枝から成るシステムの全体を気管系と呼ぶ。
昆虫やクモのような小型の動物では、酸素や二酸化炭素を粘性の高い血液で組織に運ぶより、粘性の低い空気を担体にし、直接組織に届ける方がはるかに効率がよい。しかし気管系はガスの運搬を拡散に依存するため、体サイズの増大とともに急速に呼吸効率は悪くなる。これが昆虫やクモが一定の大きさ以上に大型化できないひとつの大きな理由となっている。
ただ、ムカデやトンボのように細長い体を持てば、体側に並んだ気門から各組織への距離は大きくないので、かなり長くなることはできる。
また、昆虫の多くは体内で気管の一部が袋状に拡大して気嚢と呼ばれる構造を形成しており、大型の昆虫でも体積のわりに体内はスカスカの構造になっている。ヒラタアブやイエバエの雄の腹部を透かしてみると、腹部の中の非常に大きな部分を気嚢が占めていることを観察できる。気嚢内の空気は腹部の運動によって、拡散に頼らずに能動的に入れ替えることができる。活動中のアシナガバチなどが盛んに腹部を伸縮しているのは、気嚢内部の空気を入れ替えているのである。
体内に広がった気嚢からは体内組織まで比較的短い距離ですみ、このことがある程度の大型の昆虫の存在を許しているとともに、飛翔などの高いエネルギーを必要とする活動を助けている。気嚢は飛翔性の昆虫の体重の軽減にも役立っており、またセミの雄の腹部のように、体内に巨大な空洞を作り出して鳴き声の共鳴装置になっている場合もある。
前述のように、気門から気管小枝までの内面は通常の体表と同じく外胚葉性であり、外胚葉性上皮である気管芽細胞の分泌したクチクラで覆われている。気管系を持つ陸上節足動物は、脱皮に際して気管小枝以外の気管系内面のクチクラを、外骨格とともに脱ぎ捨て、更新している。セミが羽化した後の終齢幼虫の脱皮殻を観察すると、内側に白いひも状のものが見える。これが、脱ぎ捨てられた気管内面のクチクラである。
節足動物が大きくなれない理由として、大きいと上のように気管内部のクチクラの脱ぎ捨てが難しく、成功しにくくなるから、ということも挙げられている。
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呼吸器系の正常構造・生理 |
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| 気道系 |
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解剖学的構造
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上気道
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鼻
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鼻孔 | 鼻腔 | 鼻甲介 | 副鼻腔
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口
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口腔前庭 | 口腔 | 口蓋
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咽頭 - 喉頭
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下気道
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気管
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気管支
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主気管支 - 葉気管支 - 区域気管支 - 亜区域気管支
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細気管支
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小気管支 - 細気管支 - 終末細気管支
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呼吸細気管支
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ガス交換器
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肺 - 肺胞管 - 肺胞嚢 - 肺胞
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顕微解剖学
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I型肺胞上皮細胞 | II型肺胞上皮細胞 | 杯細胞 | クララ細胞 | 気管軟骨輪
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生理学・生化学
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生理学
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肺気量 | 肺活量 | %肺活量 | 残気量 | 死腔 | 1回換気量 | 1秒率 | 肺サーファクタント | SP-A
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生化学
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PaCO2 | PaO2 | AaDO2 | FiO2 | SpO2 | 呼吸係数および酸素化係数
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| 血管系 |
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肺循環系
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(右心室 -) 肺動脈 - 毛細血管 - 肺静脈 (- 左心房)
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気管支循環系
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(胸部大動脈 -) 気管支動脈 - 毛細血管 - 気管支静脈 (- 奇静脈/副反奇静脈)
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| 運動器系 |
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骨格
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肋骨 | 胸骨
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呼吸筋
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横隔膜 | 内肋間筋 | 外肋間筋 | 胸鎖乳突筋 | 前斜角筋 | 中斜角筋 | 後斜角筋 | 腹直筋 | 内腹斜筋 | 外腹斜筋 | 腹横筋
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| 神経系 |
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中枢神経系
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呼吸中枢 | 呼吸調節中枢 | 前頭葉
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末梢神経系
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横隔神経 | 肋間神経
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Japanese Journal
- 腸内真菌の増殖とアレルギー性気道炎症 (第1土曜特集 粘膜免疫Update) -- (粘膜免疫と疾患)
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- 吸入手技の重要性 : いかに吸入指導をおこなうか(第7回)小児アレルギーエデュケーターによる吸入指導
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- 気管 きかん 頸部 (けいぶ) の前面にある甲状軟骨の後方が喉頭 (こうとう) で、これに続いて下方へ向かってほとんど垂直に下降する管状の気道が気管である。気管は第6(または第7)頸椎 (けいつい) の高さで、甲状軟骨の下側にある ...
- Ⅳ 気管・気管支 1)走行と分岐 気管は長さ約10cm、直径1.6~1.7cmの細長い管で、喉頭につづいて頭部を下がり 胸郭内にはいり、第5胸椎の高さで左右の気管支にわかれます (さらに右肺では3本に、左肺では2本に枝わかれする)。
- 気管食道科に関連する疾患・症状を図や動画を交えながらわかりやすくご紹介していきます。 下記ご覧になりたい疾患・症状をクリックしてください。
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★リンクテーブル★
[★]
- 57歳の男性。会社員。労作時の息苦しさを主訴に来院した。
- 現病歴: 10日前から夜に咳込むようになった。 4日前から自宅の階段を昇るときに息苦しさを自覚するようになり、次第に症状が増悪したため受診した。
- 既往歴 : 43歳時に尿管結石。会社の健康診断で、 45歳時に高血圧を、 55歳時に心房細動を指摘されたが、受診しなかった。
- 生活歴 : 3か月前からオウムを飼っている。
- 家族歴:父親が高血圧症で加療中。
- 現 症:意識は清明。身長167cm、体重64kg。体温36.1℃。脈拍124/分、不整。血圧146/84mmHg。呼吸数30/分。甲状腺の腫大を認めない。聴診上、 III音を聴取する。両側の胸部でcoarse cracklesを聴取する。両側の下腿に浮腫を認める。
- 検査所見:心電図で心房細動を認める。胸部エックス線写真(別冊No. 4)を別に示す。
- この患者の胸部エックス線写真の所見として認められるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106H036]←[国試_106]→[106H038]
[★]
- 次の文を読み、66~68の問いに答えよ。
- 17歳の男子。交通外傷のため搬入された。
- 現病歴:乗っていた乗用車が対向車と衝突し、受傷したため搬入された。助手席に座りシートベルトをしていたという。
- 現症:頭部挫創から軽度の出血を認める。閉眼しており、痛み刺激を加えても開眼しない。顔面蒼白で冷汗を認める。口唇に裂創があり、出血した血液が口腔内に流れ込んでいる。呼吸は促迫しており、頻脈を認める。両上肢を触ると冷たく、湿っている。右下腿は明らかに変形している。病院到着直後に輸液と酸素投与とが実施されている。
- 現症:体温35.4℃。モニター上の心拍数160/分。右上肢血圧60/40mmHg。呼吸数40/分。SpO2 90%(リザーバー付マスク10l/分酸素投与下)。左前胸部は変形し、打撲痕を認め膨隆している。同部位に握雪感を認める。
- 身体所見としてみられないのはどれか。
- a 気管の左方偏位
- b 左胸部の呼吸音低下
- c 打診での左胸部鼓音
- d 右と同程度の左上肢血圧
- e capillary-refilling time延長
[正答]
※国試ナビ4※ [107G066]←[国試_107]→[107G068]
[★]
- 48歳の女性。前頸部腫瘤を自覚し来院した。昨日、鏡を見ていて見つけ、触ってみてしこりがあることに初めて気付き、心配になって受診したという。その他の症状はない。身長 161 cm、体重 52 kg。脈拍 72/分、整。血圧 128/76 mmHg。頸部気管の右側に 3 cm大の腫瘤があり、嚥下運動とともに上下する。腫瘤は弾性硬で気管に対して可動制限がある。右の側頸部に径 1.5 cmのリンパ節を 2個触れる。
- まず行うべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108I073]←[国試_108]→[108I075]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106G028]←[国試_106]→[106G030]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104E023]←[国試_104]→[104E025]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103G011]←[国試_103]→[103G013]
[★]
- 63歳の男性。血痰と食思不振とを主訴に来院した。この患者の内視鏡写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [100I014]←[国試_100]→[100I016]
[★]
- 経鼻内視鏡写真(別冊No. 3)を別に示す。
- この視野で観察されないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105G020]←[国試_105]→[105G022]
[★]
- 吸気時に最強となる喘鳴が聴取された場合に、病変部位と考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106G069]←[国試_106]→[106H002]
[★]
- 英
- anatomy
- ラ
- anatomia
- 関
- 体表解剖学、臨床解剖学、神経解剖学、比較解剖学
系統解剖
運動
骨
部位ごとの分類
関節ごとの分類
神経
部位別
上肢
体幹
下肢
下肢の皮神経
脳幹の神経解剖
血管
臓器に分布する血管
各体部位に分布する血管
- 頚部
[★]
- 英
- lung
- 関
- 肺区域、肺野、呼吸器の上皮の移行
- 図:M.78 N.204(肺のリンパ系),197(肺区域)
解剖
- 重量:右:500g, 左:400g
- 葉:右3葉、左2葉
- 右上葉、右中葉、右下葉、左上葉、左下葉
発生
- L.247
- 肺の上皮、喉頭、気管、および気管支の内面を覆う上皮 → 内胚葉
- 気管および肺の軟骨性要素と筋要素、結合組織 → 中胚葉(臓側中胚葉)
- NGY.283
- 妊娠16週頃:気管、気管支が分岐し腺状構造をなす(腺状期)
- 妊娠16-24週頃:管状構造を形成し、毛細血管が上皮に接触する。(管状期)
機能
肺の構造
- SSUR.323
臨床関連
胸部X線解剖
- 右第1弓:上大静脈
- 右第2弓:右心房
- 左第1弓:大動脈弓
- 左第2弓:肺動脈幹
- 左第3弓:左心房(左心耳)
- 左第4弓:左心室
シルエットサイン
- 右第2弓:(陽性)[上葉]内側中葉区(S5)、[下葉]内側肺底区(S7)、(陰性)[下葉]上-下葉区(S6)???、後肺底区(S10)???? → 陰性だったら背面の区域、つまりS6,S10と考えて良いのではないだろうか?
- 左第4弓:(陽性)[上葉]上舌区(S4)、下舌区(S5)、[下葉]前内側肺底区(S7+8)、(陰性)[下葉]上-下葉区(S6)???、後肺底区(S10)??? → 同様にS6,S10と考えて良いのでは?
肺のリンパ節
- 左肺は心臓があるために、右とは異なる形状・肺区域を有する。
- S1とS2はまとめてS1+2と呼ばれる
- S7とS8はまとめてS7+8あるいはS8と呼ばれる ← 心臓が左胸腔に全内側に突出しているからと考える
臨床関連
- 分葉異常:奇静脈の走行異常による右上葉の奇静脈葉が最も多い(QB.I-295)
[★]
- 英
- parasympathetic nervous system (KL)
- ラ
- pars parasympathica
- 関
- 自律神経系、交感神経系。副交感神経
- 脳幹:CN III, CN VII, CN IX, CN X
- S2-S4
[★]
- 英
- arch of aorta (Z), aortic arch
- ラ
- arcus aortae
- 関
- 大動脈
由来
走行
枝
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- bronchus / bronchi(pl.) (Z)
- ラ
- bronchus principalis
- 同
- 主気管支 main bronchus、一次気管支 primary bronchus
- 関
- 気管、気管支の分岐、肺区域、区域気管支
-
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- endotracheal anesthesia, intratracheal anesthesia
- 同
- 経気管麻酔 transtracheal anesthesia
[★]
- 英
- acute laryngotracheitis
- 関
- 急性声門下喉頭炎
[★]
- 英
- tracheal branch
- ラ
- rami tracheales
[★]
- 英
- bronchobiliary fistula
[★]
- 英
- duct、tube、canal、pipe
- ラ
- ductus、vas、meatus
- 関
- 水路、チューブ、導管、道管、卵管、道