| Drugs | RECEPTOR TYPES | ||
| μ受容体 | δ受容体 | κ受容体 | |
| morphine | +++ | + | |
| methadone | +++ | ||
| etorphine | +++ | +++ | +++ |
| levorphanol | +++ | ||
| fentanyl | +++ | ||
| sufentanil | +++ | + | + |
| DAMGO | +++ | ||
| butorphanol | P | +++ | |
| buprenorphine | P | ーー | |
| naloxone | ーーー | ー | ーー |
| naltrexone | ーーー | ー | ーーー |
| CTOP | ーーー | ||
| diprenorphine | ーーー | ーー | ーーー |
| β-funaltrexamine | ーーー | ー | ++ |
| naloxonazine | ーーー | ー | ー |
| nalorphine | ーーー | + | |
| pentazocine | P | ++ | |
| nalbuphine | ーー | ++ | |
| naloxone benzoylhydrazone | ーーー | ー | ー |
| bremazocine | +++ | ++ | +++ |
| ethylketocyclazocine | P | + | +++ |
| U50,488 | +++ | ||
| U69,593 | +++ | ||
| spiradoline | + | +++ | |
| nor-Binaltorphimine | ー | ー | ーーー |
| naltrindole | ー | ーーー | ー |
| DPDPE | ++ | ||
| [[[[D-Ala2,Glu4]deltorphin]] | ++ | ||
| DSLET | + | ++ | |
| endogenous Peptides | |||
| met-enkephalin | ++ | +++ | |
| leu-enkephalin | ++ | +++ | |
| β-endorphin | +++ | +++ | |
| dynorphin A | ++ | +++ | |
| dynorphin B | + | + | +++ |
| α-neoendorphin | + | + | +++ |
+アゴニスト ーアンタゴニスト P partial agonist
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/29 09:09:18」(JST)
オピオイド (Opioid) とは、ケシから採取されるアルカロイドや、そこから合成された化合物、また体内に存在する内因性の化合物を指し、鎮痛、陶酔作用があり、また薬剤の高用量の摂取では昏睡、呼吸抑制を引き起こす[1]。このようなアルカロイド(オピエート)やその半合成化合物には、モルヒネ、ヘロイン、コデイン、オキシコドンなどが含まれ、また合成オピオイドにはフェンタニル、メタドン、ペチジンなどがある[1]。これらは本来的な意味で麻薬(narcotic)である[1]。オピオイドとは「オピウム(アヘン)類縁物質」という意味であり、これらが結合するオピオイド受容体に結合する物質(元来、生体内にもある)として命名された。内因性のオピオイドにはエンドルフィン、エンケファリンなどがある。
オピオイド薬の使用には、オピオイド依存症(英語版)や、離脱症状、また過剰摂取による死亡の危険性がある。アメリカでは、薬物中毒死の43%までも、オピオイド医薬品の過剰摂取で占めており[2]、2014年にもアメリカ神経学会は頭痛、腰痛、線維筋痛症などの慢性疼痛状態では、オピオイドの使用は危険性の方がはるかに上回るという声明を行っている[3]。
オピオイドとは、ケシ(Opium poppy)に生成されるアルカロイドや、それらの合成化合物、また体内に存在する内因性の化合物を指す[1]。
オピオイドは、鎮痛や陶酔といった共通した作用を持つ[1]。ケシから採取されるアルカロイドや、そこから合成された化合物では、高用量を摂取した場合に、昏睡、呼吸抑制を引き起こす[1]。
ケシのアルカロイド(オピエート)やその半合成化合物には、モルヒネ、ヘロイン、コデイン、オキシコドンなどが含まれ、また合成オピオイドにはフェンタニル、メタドン、ペチジンなどがある[1]。
生体内のオピオイドはペプチド(オピオイドペプチド)であり、作用するオピオイド受容体サブタイプの違いによってエンドルフィン類(μ受容体)、エンケファリン類(δ受容体)、ダイノルフィン類(κ受容体)の3つに分類される。
オピオイドのうち、鎮痛作用を有するものの構造にはN,N-Dialkyl-3,3-dialkyl-3-phenylpropanamineという共通点があり、モルヒネ則と呼ばれている。
麻薬(narcotic)とは、通常は麻薬性鎮痛薬として、この記事にて説明しているオピオイドや、またはさらにその狭義のオピエートを含めて指す用語である[1]。しかし、一般用語あるいは法理上において、そうした薬理学と関わりなく、コカインや大麻などを含めた違法薬物を指して用いられている場合がある[1]。そのため、世界保健機関の薬物に関する文書では、麻薬の語ではなく、より具体的な意味を持つオピオイドの語を用いている[1]。
オピオイドとオピオイドレセプターの結合によりG蛋白を介して神経細胞の過分極が生じ神経伝達系が抑制されると考えられている。しかし、その神経回路などは不明な点が多い。G蛋白はそれぞれのレセプターに関与するイオンチャネルに作用すると考えられているがその詳細は明らかになっていない。
| 物質名 | μ親和性 | κ親和性 | 同効果(mg) | 最大効果(min) | 持続時間(hr) |
|---|---|---|---|---|---|
| モルヒネ | +++ | + | 10 | 20~30 | 3~4 |
| フェンタニル | +++ | 0 | 0.1 | 3~5 | 0.5~1.0 |
| レミフェンタニル | +++ | 0 | 0.1 | 1.5~2.0 | 0.1~0.2 |
| ペチジン | ++ | + | 80 | 5~7 | 2~3 |
| ブプレノルフィン | +++ | - | 0.3 | 30 | 6~8 |
| ペンタゾシン | -- | ++ | 60 | 15~30 | 2~3 |
| ブトルファノール | - | ++ | 2 | 15~30 | 2~3 |
| トラマドール | ++ | - | 100 | 15 | 4~6 |
| ナロキソン | --- | - | ? | ? | ? |
2014年には、アメリカ神経学会がオピオイドによる死亡増加から声明を出しており[4]、頭痛、腰痛、線維筋痛症などの慢性疼痛状態では、薬剤使用の利益を危険性の方がはるかに上回るとした[3]。これは最良の方法を挙げており、処方を行う前に処方データ監視プログラム(PDMP)を確認することや、1日にモルヒネに換算して80~120mgに相当する場合には、疼痛管理の専門家に相談することが含まれている[3]。
オピオイド依存症は、当初想定していたよりも使用量が増加し、離脱症状を呈する、薬物の使用が制御できない、またそれらによって引き起こされた機能的な状態が重症であるなど、いくつかの診断基準を満たした場合に診断されうる。
アメリカでは、2000年以降にヘロインを乱用した者の75%が、処方薬のオピオイドによって乱用を開始している[5]。
オピオイドによる離脱症候群には、渇望、不安、不快、あくび、発汗、立毛(鳥肌)、流涙、鼻漏、不眠、吐き気や嘔吐、下痢、けいれん、筋肉痛、また発熱が含まれる[1]。
モルヒネやヘロインなどの短時間作用型の薬物では、離脱症状は最後の摂取から8~12時間以内に発症し、48~72時間でピークに達し、7~10日後にかけて消えていく[1]。メタドンなどの長時間作用型の薬剤では、離脱症状の発症は1~3日であることもあり、一般的により軽度の症状が長く続く[1]。
遷延性離脱として、上記のような急性の離脱症状に続き、数週間から数か月にわたってあまり明確ではない症状が生じることがある[1]。
オピオイドは、作用量と有毒域が近いため薬事法における劇薬に指定されている。
アメリカでは、医薬品のオピオイドによる死亡は、他の医薬品や違法薬物を抜いて最多であり、2010年の死因ファイルによる38,329例の中毒死のうち16,651(43%)を占めている[2]。オピオイド系鎮痛薬による中毒死は、アメリカでは1999年から2011年とを比較するとおよそ4倍に増加した[7]。
オピオイドにベンゾジアゼピン系の薬物が加わることで、死刑執行にも使われるような組み合わせとなり、意図しない死亡事故が生じやすい[8]。
アメリカの処方記録によれば、2000年代に、オキシコドンや、アセトアミノフェンとヒドロコドンの合剤であるVicodinのようなオピオイドと、アルプラゾラムやロラゼパム、またクロナゼパムのようなベンゾジアゼピン系の薬剤の処方はそれぞれ増加した[8]。2010年には、検視官から提出された死亡診断書など死因ファイルの調査によって、22,134例の医薬品による死亡のうち16,651例(75%)がオピオイドが関与したものであり、そのほぼ30%はベンゾジアゼピンが組み合わさったものであった[2]。このような相互作用による中毒死は、1999年には13%であり、2011年には31%であった[7]。
フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、ベンゾジアゼピン系薬剤のような中枢神経抑制薬のほか、アルコール、ワルファリンのような抗凝固薬など、抑制作用を増強させる薬剤の併用によって抑制作用が増強される可能性がある[9]。
オキシコドンでは、CYP2D6を阻害する薬剤によって血中濃度が高まる可能性がある[9]。フェンタニルはCYP3A4を阻害する[9]。
オピオイド受容体はμ(ミュー)、κ(カッパ)、δ(デルタ)、σ(シグマ)、ε(イプシロン)の5つが知られている。σはナロキソンによって拮抗されないため、特異的オピオイド受容体とは考えられなくなりつつある。εは内因性オピオイドであるβエンドルフィンと結合性が高い以外あまりわかっていない。2007年現在、μ、κ、δの3つが特異的オピオイド受容体と考えられ、特にμとκが臨床医学では重要視されている。薬理学的にはμには2つ、κには3つのサブタイプが知られている。静脈麻酔ではμ1が鎮痛、μ2が呼吸抑制を担っていると考えられてμ1の特異的アゴニストが開発できれば非常に扱いやすい鎮痛薬になると考えられている。
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| μ受容体 | δ受容体 | κ受容体 | |
| 薬物 | |||
| モルフィン | +++ | + | |
| フェンタニル | +++ | ||
| ブトルファノール | P | +++ | |
| ブプレノルフィン | P | -- | |
| ナロキソン | --- | - | -- |
| ナロルフィン | --- | + | |
| 内因性オピオイドペプチド | |||
| Met-エンケファリン | ++ | +++ | |
| Leu-エンケファリン | ++ | +++ | |
| β-エンドルフィン | +++ | +++ | |
| ダイノルフィンA | ++ | +++ | |
| ダイノルフィンB | + | + | +++ |
| 受容体 | μ | δ | κ | |
| μ1 | μ2 | |||
| 作用 | 鎮痛 | 鎮痛 | 鎮痛 | 鎮痛 |
| 悪心・嘔吐 | 鎮静 | 鎮静 | 身体依存 | |
| 多幸感 | 呼吸抑制 | 身体違和感 | 精神依存 | |
| 掻痒感 | 身体依存 | 気分不快 | 呼吸抑制 | |
| 縮瞳 | 精神依存 | 興奮 | ||
| 尿閉 | 消化器運動抑制 | 幻覚 | ||
| 鎮咳 | 鎮咳 | |||
| 呼吸抑制 | ||||
| 縮瞳 | ||||
| 利尿 | ||||
・鎮痛作用:経口投与では効果小(肝初回通過効果)
腸管壁から5-HT遊離 →腸管平滑筋の緊張亢進
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