出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/03 14:59:25」(JST)
月経(げっけい、英: Menstruation)は、成熟した人間の女性および高等霊長類のメスの子宮から周期的に起こる、生理的出血である[1]。
正式な医学用語は「月経」であるが、生理(せいり)と婉曲表現されることが多い。
また俗に「メンス」(英:Menstruation、menses のカタカナ表記の省略形)、「アンネ」(生理用品のメーカー名より)、「お弁当箱」(ナプキンが梱包されている形から)、「お客さん」(ナプキンを座布団に見立てて)、「つきのもの」「つきやく」「お月様」{月経の周期が月の満ち欠け周期(29.5日)に近いことから}、「アレ」「めぐり」「女の子の日」「女盛りの日」「アノ日」等といった隠語で言われることも多い。
子宮壁の最内層は、子宮内膜と呼ばれる特徴的な粘膜層で、卵巣が分泌するホルモンの影響を特に強く受ける部位である。ヒトの女性では月経周期に伴って(哺乳類一般ではメスの性周期に伴って)周期的な変化をすることが知られる。この月経周期とは、月経開始日を1日目として、次の月経が開始する前日までの日数をいう。月経は、思春期に始まり(初潮)、個人差はあるが、閉経時期までの間におよそ28日周期で起こり、通常3〜7日間続く(正常月経周期:25〜38日)[1]。
月経周期には卵胞期と黄体期があり、卵胞期には卵巣内で下垂体前葉が分泌する卵胞刺激ホルモン (FSH) の影響で卵胞が成長し、子宮内膜が厚くなる。同時に分泌を促されたエストロゲンの血中濃度が高まると下垂体前葉から黄体刺激ホルモンが分泌され、排卵が起こり黄体が形成される[1]。
この黄体が形成される時期からは黄体期と呼ばれる。黄体は平均14日間活動を維持する。しかし排卵した卵子が受精しなかった場合、やがてエストロゲンなどの分泌が低下し、子宮内膜が脱落する[1]。そして血液とともに子宮口、膣を経由して体外に排出されるのが月経である。そのため妊娠すると、出産の数か月後まで月経は停止する。
一般的に、月経と同時かその数日前から不快な症状を感じる女性が多い(月経前緊張症候群、生理痛)。
閉経時期(更年期)を迎えると、女性の体はホルモン分泌が変わり、月経は不規則になり、やがて停止する。多くの場合、50歳前後で閉経する(日本人女性の平均閉経年齢は約50歳である)。それより早く45歳以前に閉経する場合を早発閉経、55歳以上の場合を晩発閉経と呼ぶ。動詞で「上がる」とも称する。
閉経をはさむ前後5年ほどの時期を「更年期」と呼ぶ。月経停止以外に、色々な自覚症状をおぼえる女性もいる(更年期症状)。
長期間にわたり喫煙を続けると閉経が早くなるという報告がある。
月経期間中は、子宮から膣を経て体外に経血が排出される。女性はこの出血を自分でコントロールできないため、なんの処置もしないでいると、下着や衣服を汚してしまい支障がでる。そのため、排出される経血を吸収するために、ナプキンやタンポンのような生理用品を使用する。ナプキンなどをより快適に使用するために生理用ショーツを着用したりもする。月経の処置、ナプキンの使用方法などは小学校の性教育の中でも触れられる(保健体育の授業のみ男女別学となるのもこの頃から)。
ナプキンは綿を吸収体とした厚型のものがかつては主流であったが、現在は薄型で吸収力の高いポリマーを使用したものが利便性から普及している。使用済みの生理用品は、トイレでは便器には流さず備え付けのサニタリーボックスに廃棄する(流すと下水配管を支障する)。
繰り返し使えるものとしては布ナプキンがあり、ナプキンが普及する前は、ぬか袋なども使用されていた。その他、海外では月経カップも古くから市販されているようだが、日本国内においては現在(2011年10月)インターネット上でしか見かけない。
タンポンについては1970年代、毒素性ショック症候群(トキシックショック症候群)によりアメリカで死亡事故が相次いだ。これは十分に消毒されなかったタンポンを長時間挿入していたことにより膣内で黄色ブドウ球菌が繁殖したものによる。現在でもタンポンの使用説明書に長時間の使用をしないように記述がある。
月経中の性行為はタブー視されていることが多いが、血液の流出に対処できるのであれば行為自体に問題はない[9]。しかし、月経中の性行為では妊娠しない、というのは俗説であるため、妊娠を避ける場合は通常通り避妊が必要となる。また、子宮頸部が広がっているため、子宮内に細菌が入ったり、性行為感染症に罹患しないように清潔にすることを心掛ける必要がある[10]。上記のリスク以外には、オーガズム時の筋収縮によって月経の終わりが早まる、行為時に出されるホルモン(オキシトシンなど)が月経時の苦しみを和らげるなどのメリットがあるとも言われている[10][11]。
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E
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I型子宮体癌 | II型子宮体癌 | |
発生機序 | エストロゲンへの長期暴露 | de novo癌 |
好発年齢 | 閉経前-閉経早期 | |
頻度 | 80-90% | 10-20% |
病巣周辺の 子宮内膜異型増殖症 |
あり | なし |
組織型 | 類内膜腺癌 | 漿液性腺癌 明細胞腺癌 |
分化度 | 高分化型 | 低分化型 |
筋層浸潤 | 軽度 | 高度 |
予後 | 比較的良好 | 不良 |
遺伝子変異 | K-ras, PTEN | p53 |
体 → 頚 → 骨盤内 → 骨盤外
ガイドライン的には「アンスラサイクリン系とプラチナ製剤を含む薬剤の選択が薦められている(グレードB)。タキサン系製剤も併用さているが、その十分な根拠は得られていない(グレードC)。(子宮体癌の治療ガイドライン2006年)
臨床進行期 | 5年生存率(%) | |
出典不明(相対) | NGY.229 | |
I | 86 | 79 |
II | 68 | 66.8 |
III | 42 | 37.5 |
IV | 16 | 8.5 |
原発性無月経 | 続発性無月経 | |
視床下部性無月経 | カルマン症候群 | 視床下部の機能障害 |
フレーリヒ症候群 | 神経性食欲不振症 | |
Laurence-Moon-Biedl症候群 | 体重減少性無月経 | |
プラダ・ウィリ症候群 | 高プロラクチン血症 | |
Chiari-Frommel症候群 | ||
Argonz-del Castillo症候群 | ||
下垂体性無月経 | 先天性ゴナドトロピン欠損症 | シーハン症候群 |
empty sella症候群 | 下垂体腺腫 | |
Forbes-Albright症候群 | ||
卵巣性無月経 | 性腺形成不全 | 早発卵巣機能不全 |
ターナー症候群 | 多嚢胞性卵巣症候群 | |
卵巣摘出 | ||
卵巣の放射線障害 | ||
子宮性無月経 | ロキタンスキー・キュスター・ハウザー症候群 | アッシャーマン症候群 |
子宮奇形 | 子宮内膜炎 | |
処女膜閉鎖 | 子宮摘出術後 | |
膣性無月経 | 処女膜閉鎖症 | |
膣閉鎖症 | ||
その他 | 半陰陽(先天性副腎過形成、アンドロゲン不応症) | Cushing症候群 |
Addison病 | ||
Basedow病 | ||
甲状腺機能低下症 | ||
糖尿病 | ||
生理的 | 妊娠、産褥、授乳、閉経 |
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