- 英:urokinase, UK
- 同
- 尿型プラスミノゲン活性化酵素 urinary plasminogen activator uPA
- 商
- ウロキナーゼ、ウロナーゼ
PT. 264
- 腎上皮細胞で形成され、尿中に排泄されるプラスミノゲン活性化因子
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/02/11 18:06:07」(JST)
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ウロキナーゼ
IUPAC命名法による物質名 |
Human urokinase
|
識別 |
CAS番号 |
9039-53-6 |
ATCコード |
B01AD04 |
DrugBank |
BTD00030 |
KEGG |
D03341 |
化学的データ |
化学式 |
C1376H2145N383O406S18 |
分子量 |
31126.5 g/mol |
ウロキナーゼ(Urokinase, 商品名 アボキナーゼ(Abbokinase))は、ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(uPA)とも呼ばれるセリンプロテアーゼ(EC 3.4.21.73)の1つである。ウロキナーゼは最初ヒトの尿から単離されて血栓溶解剤として利用されたが、現在では血液や細胞外マトリックスに存在することも確認されている。最もよく見られる生理学的基質はプラスミノゲンで、これは不活性な酵素前駆体であり、セリンプロテアーゼの1つであるプラスミンを形成する。プラスミンの活性化は一連のタンパク質分解反応によって行われ、血栓溶解や細胞外マトリックスの分解が関与する生理学的環境に依存する。また血管の病気やがんにつながる。
ウロキナーゼ自身もプラスミンと同様に、不活性の前駆体である1本鎖ウロキナーゼ(プロウロキナーゼ)として作られ、プラスミン等によりL158・I159間が切断されて活性型の2本鎖ウロキナーゼ(ジスルフィド結合でつながっている)に変換される。尿から得られるものは2本鎖ウロキナーゼであるが、これには血栓に対する親和性はない。1本鎖ウロキナーゼは血栓に対する親和性があり、主として血栓上で活性化されてプラスミノゲンを活性化する。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- レーザースペックルフローグラフィーにより血行動態を観察した特発性血小板減少性紫斑病(ITP)に合併した切迫型網膜中心静脈閉塞症の1例
- 新井 歌奈江/小暮 朗子/小野 まどか/田村 明子/堀 貞夫
- 東京女子医科大学雑誌 82(E1), E254-E259, 2012-01-31
- 目的:レーザースペックルフローグラフィー(LSFG)による切迫型網膜中心静脈閉塞症の血流動態の観察を行ったので報告する。,症例:30歳の女性。特発性血小板減少紫斑病の診断にてステロイドパルス療法を受けていた。治療4日後から左眼視野に光視症を主訴に当科受診した。視力は良好であったが、左眼網膜静脈は拡張、蛇行し、フルオレセイン蛍光眼底造影(FA)にて腕網膜時間の遅延を認めた。LSFGでは、右眼と比較し …
- NAID 110008767987
- 循環器疾患 急性動脈閉塞症 (特集 救急薬剤プラクティカルガイド) -- (疾患別救急薬剤ベストプラクティス)
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- 販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分 ウロキナーゼ注「フジ」60,000 UROKINASE「Fuji」60,000 わかもと製薬 ... 重篤な出血性脳梗塞の発現が報告されている。出血性脳梗塞を起こしやすい脳塞栓の患者に投与することの ...
- ヘパリン・ワーファリン・ウロキナーゼの違い。 看護師をしています。 今、脳梗塞の症例をまとめていますが、どの文献を読んでも、はっきりとわかりません。 急性期はヘパリン、慢性期にワーファリンに移行する ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- <detail charfmt = "bold">線維素溶解酵素剤
販売名
ウロナーゼ冠動注用12万単位
組成
- 本剤は1バイアル中に下記成分を含む。(組成の表参照)
効能または効果
- 急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解(発症後6時間以内)
- 本剤1バイアルを20mLの日本薬局方 生理食塩液又は日本薬局方 ブドウ糖注射液に溶解(6,000単位/mL)し、通常、ウロキナーゼとして480,000?960,000単位を24,000単位/4mL/分で冠状動脈内に注入する。
なお、症状により適宜増減する。
- 本剤は発症から6時間以内に投与を開始すること。
慎重投与
- 高齢者、特に75歳以上の患者(「重要な基本的注意」の項参照)
- 大手術、臓器生検、血管穿刺(動注療法、動脈穿刺等)後、日の浅い患者(10日以内)[出血を惹起するおそれがある。]
- 外傷後、日の浅い患者(10日以内)[出血を惹起するおそれがある。]
- 脳血管障害の既往歴のある患者[出血を惹起するおそれがある。]
- 消化管潰瘍、消化管の憩室炎、大腸炎のある患者[出血を惹起するおそれがある。]
- 活動性結核のある患者[出血を惹起するおそれがある。]
- 月経期間中又は分娩・流早産後、日の浅い患者(10日以内)[出血を惹起するおそれがある。]
- 糖尿病性出血性網膜症又は他の出血性眼疾患のある患者[出血を惹起するおそれがある。]
- 左心房内血栓の疑いのある患者(心房細動を伴う僧帽弁狭窄症患者等)、亜急性細菌性心内膜炎又は急性心膜炎のある患者[脳塞栓を惹起するおそれがある。]
- 重篤な肝障害、腎障害のある患者[代謝、排泄能の低下により、本剤の作用が増強することがある。]
- 血液凝固阻止作用を有する薬剤、血小板凝集抑制作用を有する薬剤又は他の血栓溶解剤を投与している患者(「相互作用」の項参照)
- 本剤又は組織培養ウロキナーゼに対して過敏症の既往歴のある患者
- ゼラチン含有製剤又はゼラチン含有の食品に対して過敏症の既往歴のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
重大な副作用
- 脳出血(頻度不明)、消化管出血(0.1?5%未満)等の重篤な出血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
また、t‐PA製剤において、出血の増大に伴い出血性ショックに至ることが報告されているので注意すること。
- 心破裂(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- ショック(頻度不明)を起こすことがあるので観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、胸内苦悶、脈拍の異常、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- t‐PA製剤において、重篤な不整脈(心室細動、心室頻拍等)があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ウロキナーゼはプラスミノーゲン分子中のアルギニン-バリン結合を加水分解して直接プラスミンを生成する5?7)。
生成したプラスミンはフィブリンを分解することにより血栓及び塞栓を溶解する8?13)。
- 実験的に冠状動脈内血栓を作製したイヌにおいて、ウロキナーゼ500単位/kg/min(ヒト<体重50kg>に換算すると25,000単位/minに相当)を20分間冠状動脈内に投与し、6例中5例に完全溶解が、1例に部分溶解が認められた。また、再開通群は閉塞放置群に比べ梗塞範囲が有意に縮小していた14)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
分子量
性状
- 精製ウロキナーゼ液は無色澄明の液で、pHは5.5?7.5である。
★リンクテーブル★
[★]
- 75歳の女性。左手関節部の腫脹と疼痛を主訴に来院した。歩行中につまずき左手をついて転倒したとのことである。手関節部以外に外傷はなく、他に治療中の疾患はない。手関節部から手指まで高度の腫脹を認めた。来院時のエックス線写真 (別冊No. 21)にて骨折を認めた。伝達麻酔下に徒手整復し手関節屈曲尺屈位で良好な整復位が得られ、その位置で肘上から手指までのギプス固定を行った。消炎鎮痛薬を処方し帰宅させたが、 6時間後に手指の腫脹が進行し指尖が暗紫色となり消炎鎮痛薬が無効な強い疼痛を訴えて受診した。
- 対応として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A047]←[国試_108]→[108A049]
[★]
- 31歳の3回経妊回経産婦。妊娠8週。左下肢の疼痛を主訴に来院した。2週前から悪心と嘔吐とが出現し、十分な食事が摂れていないという。左下肢の腫脹が著明で、右下肢とは左右差を認める。左腓腹部に把握痛がある。血液所見:赤血球440万、Hb 13.5g/dl、Ht 40%、白血球10,000、血小板25万、Dダイマー5.8μg/ml(基準1.0以下)。CRP 1.4mg/dl。下肢静脈超音波カラードプラ法で、左大腿静脈に血流信号を認めない。入院後輸液を開始した。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107I040]←[国試_107]→[107I042]
[★]
- 70歳の女性。風呂場で倒れているのを発見された。来院時は呼びかけに対し開眼したが自分の名前は言えなかった。疼痛刺激に対して、右上下肢を動かさない。呼吸数12/分。吸気後に前胸部が陥凹し、いびき様の声が聞こえる。脈拍80/分、整。血圧230/120mmHg。来院後さらに意識が低下している。
- 直ちに行うべき処置はどれか
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
[★]
- 英
- enzyme preparation
商品
[★]
- 英
- plasmin
- 同
- フィブリノリジン fibrinolysin、線維素溶解酵素 フィブリン溶解酵素
- 関
- フィブリノゲン
- プラスミノゲンから活性化因子の作用によりプラスミンが生成される。
- 血餅を構成するフィブリンに作用し、これを分解する
- 血漿中に常時存在するα2-アンチプラスミンによりプラスミンの作用が失われる。
臨床関連
[★]
- 英
- plasminogen Plg PLG
- 同
- プラスミノーゲン
[show details]
- 肝臓で生成される
- プラスミノゲンが活性化因子によりプラスミンとなる
活性化因子
-プラスミノーゲン
[★]
- 英
- antithrombotic drug
-
-
[★]
- 英
- urinary plasminogen activator
- 関
- ウロキナーゼ、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子
[★]
- 英
- urokinase-type plasminogen activator、u-PA
- 関
- ウロキナーゼ、尿プラスミノーゲン活性化酵素
-u-PA
[★]
- 関
- プラスミノゲンアクチベーター
[★]
- 英
- kinase
- 同
- カイネース、リン酸化酵素 phosphoenzyme phosphotransferase