放射線療法
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腫瘍と正常組織に対する放射線照射の効果 - 放射線照射が行われてもそれが一定の線量以下においては腫瘍および正常組織にも効果がなく、ある線量を超えると線量の増加とともに効果が増加し、その様子はS字状の曲線で示される
[1]。
放射線療法(ほうしゃせんりょうほう、 米国では radiation therapy、英国、カナダ、およびオーストラリアでは radiation oncology あるいは radiotherapy[2])は放射線を患部に体外及び体内から照射する治療法である[3]。手術、抗がん剤治療とともに癌(がん)に対する主要な治療法の一つである[4]。
がんが発生した臓器の機能と形態を維持しながら治療が行えることを特徴とする[5][6]。アメリカでは3人に2人が利用している[7]。その歴史は19世紀末のエックス線、ラジウムの発見を始まりとし、抗生物質、抗がん剤の開発および外科手術や麻酔法の確立がなされていなかった当時の癌治療はほとんど放射線療法のみであった[8][9]。癌治療の目標には根治(完治)、延命、緩和があるが[10]、放射線療法はこの全てに利用される[11]。がんを完治させる可能性があるのは手術のほかは放射線療法だけであり、しかも放射線療法は患者の負担が少ないやさしい治療法で[12]、高齢者にも適応できる[6]。局所療法のため副作用が少なく、それも大部分は治療後一ヶ月から二ヶ月で自然に治まる[13]。使用される放射線のエネルギーが、正常組織に対して無視できない影響を与えると[14]、後述するように放射線障害と呼ばれる副作用を起こし、その内容も様々であるものの、この影響は放射線治療のメリットに比べて十分小さい[15]。
放射線療法は放射線が生物の細胞を殺す作用を利用しているが、この作用は細胞分裂の盛んな細胞に対して効果が大きく、分裂の盛んながん細胞により大きな影響を与える[16]。放射線ががん細胞のみならず正常細胞にもダメージを与える一面があるものの、がん細胞はダメージに対する回復能力が乏しいため[17]放射線の分割照射は、正常細胞がダメージから回復する時間を与えて行われ、ダメージから回復できないがん細胞だけを死滅させている[18]。がん細胞の数が減少すると免疫細胞側が優勢となり、残ったがん細胞すべてを処分することができるようになる[19]。また、ふだんは免疫細胞が見逃しているがん細胞も放射線照射によってその存在が知られ、免疫細胞はがん細胞の場所に移動し、ただちにこれを処分する[20]。 多方向から標的を狙い打つ定位放射線治療(ピンポイント照射)では安全に高線量放射を行うことができるために、例えば肺がんでは1回10Gy以上の大線量を4回から5回照射して1週間で終了するものであるが、従来の放射線治療より格段に治療成績が向上した[21]。また、抗がん剤の持つ放射線による効果を増加させる性質を利用した化学放射線療法が広く行われるようになり、治療成績の向上に寄与している[21]。
目次
- 1 適用
- 2 副作用
- 3 用量
- 4 装置
- 5 作用原理
- 6 外照射と小線源治療
- 7 高精度放射線治療
- 8 脚注
- 9 出典・参考文献
- 10 関連項目
- 11 外部リンク
適用
通常、放射線治療(放射線療法)の適用となる疾患はケロイド、甲状腺眼症など一部の良性疾患と、ほぼ全ての悪性腫瘍である。 また、放射線治療(放射線療法)は外科手術、化学療法、ホルモン療法などと組み合わされ、集学的治療の一環として利用される場合もある。 治療の対象となる代表的な癌を次に挙げる。
- 乳癌 (breast cancer)
- 前立腺癌 (prostate cancer)
- 肺癌 (lung cancer)
- 結腸直腸癌 (colorectal cancer)
- 脳腫瘍 (brain tumor)
- 頭頸部癌
- 喉頭癌および咽頭癌
- 子宮頸癌などの婦人科の癌
- 膀胱癌 (bladder cancer)
- 悪性リンパ腫 (malignant lymphoma)
- 膵臓癌 (pancreatic cancer)
放射線治療(放射線療法)は局所療法であり、普通は腫瘍のある部分のみをねらって適用されるが、手術の領域リンパ節郭清と同様に領域リンパ節近傍を含めることもある。白血病などの骨髄移植前処置として全身に照射される(全身照射)治療法もある。 放射線治療の特徴は、「切らずに治すこと」であり、外科手術と異なり臓器温存(形態や機能)を可能とする。このため頭頸部腫瘍など切除術により著しく生活の質 (Quality of Life: QOL) の低下を生じるものに、第一選択の治療とされる場合が多い。
放射線治療は他の手術療法などと同じく治癒可能な病期・病勢では「根治治療 (radical therapy)」の重要な選択肢として施行される。その他、癌が治癒不能な病期・病勢、再発・転移癌の場合でも、部分的な腫瘍縮小効果により症状の緩和を目指す「緩和治療・姑息治療 (palliative therapy)」として広く用いられる。局所的な放射線治療の特徴として、全身への侵襲が小さいため、高齢者や全身状態が悪化した患者に対しても負担が少なく、緩和医療の重要な手段として治療が行える利点がある。 代表的な緩和治療の対象病態は、骨転移の疼痛・骨折予防、脳転移による神経症状、縦隔腫瘍による上大静脈症候群などである。
副作用
使用される放射線のエネルギーが、正常組織に対して無視できない影響を与えた場合には、放射線障害と呼ばれる副作用を生ずる[15]。放射線の副作用には照射中もしくは照射後早期に起こる早期反応と、照射後数か月以上へて起こる晩期反応がある[15]。
早期反応の主なものには皮膚・粘膜の炎症と、骨髄への障害がある。炎症はどれも照射を終了あるいは中断することで1週間ないし2週間のうちに大部分が治まる[15]。その程度が重症であれば致死的ともなるものの、現在の放射線治療で高度の早期反応が問題となることはまずない[15]。一方、放射線感受性が非常に高い骨髄は、低い照射量においても白血球の減少などを起こすが、照射がかなりの広範囲に及ばない限り、実際の問題になることはまれである[15]。
晩期反応は、照射後数か月から十数年たってから起き、その本質は微小血管障害と見られている[15]。ほとんどの臓器・組織で問題となりうるもので、主なものには皮膚や皮下組織の萎縮・線維化や潰瘍、肺の線維化による呼吸障害、消化管の潰瘍や穿孔、中枢神経の麻痺などがあり、すべてを考慮すると放射線治療後の長期生存例の数%において何らかの晩期反応が問題になっていると言われる[15]。さらに現在も極めて少数ながら致死的晩期障害の報告があり、また治療に使用する放射線が将来2次がんを誘発する可能性も指摘されてはいるが、これらの影響は放射線治療のメリットに比べて十分小さい[15]。
肺における合併症
肺は体の中で最も放射線に敏感な器官の一つで、放射線治療によって高度の線量で照射された肺細胞の体積に依存してダメージを受け、暴露後、2〜6ヶ月後に早期の合併症として放射線肺臓炎などの放射線による肺障害(Radiation-induced lung injury)を引き起こすことがある[22]。晩発性の合併症としては、胸部放射線治療における放射線肺線維症などがある[23]。これらの放射線による肺毒性(Pulmonary toxicity due to radiation)がもたらす合併症を抑えるために、装置の改良などによって治療時における正常細胞へのダメージを減らすための努力がなされている[24]。
用量
放射線利用法はいくつかの点で、薬剤投与と同じように扱われているが、根本的に異なるのは照射体積の大きさや、同じ照射線量でも照射部位や照射方法により生体反応(耐容線量)が全く異なる点である。放射線療法が単独で実施されるか、化学療法と併用されるか、手術の前か後か、郭清手術が成功したかどうかなどの要素が治療医(放射線治療医)の判断によって調節される。腫瘍制御に必要な線量は、腫瘍の感受性により異なり、一般的な固形がん(扁平上皮癌、腺癌など)への線量は通常50Gy(グレイ Gray; 放射線の項を参照)程度、それ以上が必要との見解もあるが正常組織への耐容線量を考慮すると照射が難しい場合が多い[25]。高感受性のリンパ腫(白血病)などは総線量で20〜40Gyで腫瘍制御が充分可能とされる。現在、定位手術的放射線治療 (Radiosurgery) を除いて1回照射法は少なく、小線量を1日1回、週4〜5回照射する分割照射が多く行われる。分割照射の場合、一回線量は1.8〜2.0Gyが経験的に多く用いられる。一回の用量を小さくして繰り返し実施することは、正常細胞が成長しなおす時間を与え、照射で与えた障害を回復させる。 生物学的効果線量 (biological effective dose) は同じ総線量でも一回線量の大きさ(分割回数)、照射期間により左右される。また、正常組織の耐容線量が照射容積に影響されるのは前述のとおりである。 小線源治療法(放射性同位元素を直接体内に挿入する治療法)において、古典的には挿入したラジウムの量と体内に留置した時間の積 (mgh) で線量を表現した時代があった。現代では、外照射と同じく吸収線量Gyが用いられるが、外照射と生物学的効果を比較、換算するのには注意が必要である。小線源治療では生物学的効果線量に影響を及ぼすものとして線量率 (dose rate) が加わる。
分割照射スケジュール
前述したように、通常の一日当り照射量のスケジュールは成人患者で一回当り2.0Gyで、一日一回照射であるが、場合によっては違うスケジュールのことがある。一つの方法として、肺癌での投与法であるCHART法 (Countinoys Hyperfractionated Accelerated RadioTherapy) がある。これは肺癌に適用されることが多く、一日当り2〜3回の少量分割照射を行う。成功例が多いとはいえ、週末も含めて毎日複数回の照射を実施することにより大きな負担が患者にかかってくる。小児癌では、分割照射スケジュールは一回当り1.5〜1.8Gyとなる。原理的には分割のやり方は治療効果と急性あるいは遅発障害との兼ね合いになり、一回当りの照射量が小さいほど、効果発現に時間がかかる(小児は正常組織の感受性が高いので成人の標準分割線量より低い線量が設定されている)。
装置
放射線治療(放射線療法)に使用される代表的な装置を次に挙げる
- リニアック - X線, 電子線:最も多く用いられる放射線治療機器
- ノバリス - X線:特殊なリニアック装置
- サイバーナイフ - X線:定位照射に用いられる特殊なリニアック装置
- トモセラピー - X線:特殊なリニアック装置
- コバルト照射装置 - γ線:リニアックへの置換が進んだため日本国内ではあまり使用されない
- ガンマナイフ - γ線:定位照射に用いられる特殊なコバルト装置
- 医療用加速器 加速器としてはシンクロトロンあるいはサイクロトロンが使用される。シンクロトロンは陽子線あるいは重粒子線用、サイクロトロンは陽子線用として用いられている。
- 重粒子線がん治療装置 - 重粒子線(放医研のHIMACは主に炭素イオン線、他はシリコンイオン、アルゴンイオン)
- 陽子線、重粒子線併用治療装置 - 兵庫県立粒子線医療センター[1]では陽子線と重粒子線(炭素線)の両方の荷電粒子線を使用して治療を行っている。
- ホウ素中性子捕捉療法 (BNCT) 装置(医療用原子炉) - 中性子線
- 京都大学の京大炉 (KUR)、武蔵工業大学(現東京都市大学)の武蔵工大炉 (MITRR)、日本原子力研究開発機構の研究炉 (JRR4) で研究が行われているが、MITRRが廃炉となったため、現在はKURとJRR4で実験的治療を行っている。
また、ガンマナイフは頭蓋内の治療に広く用いられ、脳腫瘍以外にも脳血管障害(脳動静脈奇形)などの治療にも用いられてきた。最近ではリニアックを用いた定位放射線治療でも同等の治療効果が得られるため、多くの放射線治療施設で同疾患の治療が可能となっている。またガンマナイフは三叉神経痛や顔面痙攣といった機能的脳神経外科疾患の治療にも一定の治療成績を得ているが、現在のところ頸椎の7番目から頭部以外の疾患は医療保険外の診療となっている。
作用原理
放射線治療は、エックス線、電子線、ガンマ線といった放射線を利用して、がん細胞内の遺伝子(DNA)にダメージを加えることで、がん細胞を破壊するもので、同時に正常細胞にもダメージを与えてしまうが、正常細胞は自分自身で回復することができる点が、がん細胞と異なる[26]。与えられる放射線の線量に応じて双方が受けるダメージは上記の「腫瘍と正常組織に対する放射線照射の効果」の図にあるように一定の線量以下においては腫瘍および正常組織にもダメージがなく、ある線量を超えると線量の増加とともにダメージが増加し、その様子はS字状の曲線で示される[1]。
外照射と小線源治療
周囲の正常組織へのダメージを最小限に抑えつつ、がんに十分な放射線を照射するため、がんの場所や大きさ、種類に応じて、最適な治療法が選ばれるが、治療法は外照射と小線源治療に分類できる[27]。 外照射ではリニアックを利用して体外から体内の病巣部に向けて放射線照射を行い、小線源治療では病巣の内部あるいは近くに放射性物質を置いて、体内から放射線を照射させる[27]。
高精度放射線治療
放射線治療の成績を向上させるために治療方法の工夫が試みられてきたが、その工夫は大きく二種類に分けることができる[28]。ひとつはがん細胞と正常細胞との放射線に対する感受性の差を広げることで生物学的な意味での高線量を投与して治療効果の向上を求める生物学的な試みであり、これらには放射線増感剤・防護剤の利用、放射線照射の分割方法の工夫、抗がん剤の併用が含まれ、その効果は細胞実験などを含めた多角的な検証が容易であり、放射線治療の歴史にわたり研究されているが、臨床的な有用性が示されずに使用されなくなったものも少なくない[28]。もうひとつは物理的に放射線を腫瘍に集中させる手段の追求であり、照射を必要かつ十分な範囲に限定しながら多門放射を行うことで腫瘍周囲の正常組織の被曝線量を減少させて副作用の低減を得るほど腫瘍への高線量投与を可能とするもので、最近の放射線治療成績向上に貢献しているCTシミュレーターによる三次元放射線治療計画における考え方であるが、高精度放射線治療はこの方向において、さらに進化したものである[28]。
高精度放射線治療は、放射線治療時に専用の装置・器具を用いることで目標の領域に高精度な正確さをもって放射線を集中させて行われる治療方法の総称である[28]。これには特殊な固定具によるセットアップ誤差の低減、患者体内における腫瘍あるいは正常臓器の移動制御による放射線照射範囲の最小限化、コンピューターの行う計算による最適化を根拠とした腫瘍に近接する正常構造の線量のみを下げて放射線を投与する方法(強度変調放射線治療 intensity-modulated radiotherapy ; IMRT)といったものがあり、これらを複数組み合わせて一層高精度の治療を行う装置・施設も増加している[28]。特に普及している高精度放射線治療としては定位的放射線治療(ピンポイント照射)があり、脳転移症例に対するガンマナイフ治療、手術適応のない早期肺癌症例に対する体幹部定位放射線治療というように非侵襲的かつ治療効果の高い手段として治療の選択肢になっている[28]。近年はセットアップされた治療寝台上の患者の照射部位の画像を取得して治療計画時の画像との位置のずれを検出してはセットアップ位置を修正するという手順を分割して実施される放射線治療のたびに行うことでセットアップの誤差の最小化を実現する治療法(画像誘導放射線治療 image-guided radiotherapy ; IGRT)が急速に広まり、透視・撮影装置が装備されたIGRT対応リニアックを利用して、治療寝台上でセットアップ誤差や腫瘍の呼吸性移動をリアルタイムに確認し、照射位置を修正しながら精確な放射線治療を行うことができる装置も徐々に増えている[28]。
これまでの放射線治療では照射範囲におけるX線強度は均一であったが、IMRTは照射範囲内のX線強度を場所ごとに設定して照射することで、任意の線量分布を作る技法であり、リスク臓器が腫瘍の近くに存在する、前立腺がんや頭頸部がんで主に使用されている治療法であり、照射範囲内のX線強度差はコンピューターによる最適化による[28]。頭頸部がんに対しては、多くの場合、原発巣とともに頸部リンパ節も系統的に放射線照射を行うが、従来法では唾液腺、特に耳下腺が被曝することで唾液量が極端に減少し、治療後も唾液量の回復はほとんどなかったが、耳下腺の線量を落としながらIMRTを実施することで唾液量は一時的に減少するものの治療後数カ月程でほぼ治療前の唾液量まで回復する[28]。
脚注
- ^ a b 西村恭昌 『肺がん』 p.92
- ^ 英語版ウィキペディア導入部(en:Radiation therapy)より
- ^ 青山喬(編著)「放射線基礎医学」第9版 金芳堂(2000.3)
- ^ 鎌田中川 2007, p.115
- ^ 放射線治療は、生活する上で支障となるような合併症をもたらない治療となることが原則であり、合併症が当然とされる手術と異なる。しかし、照射の痕跡が残るため、再度の照射では合併症が生じる危険性が増す。(近藤 1999 pp.15,99)
- ^ a b 西村恭昌 近畿大学医学部放射線腫瘍学部門
- ^ 唐澤 2009, p.14
- ^ 井上手島 2010, p.14
- ^ 人類初の放射線治療は1896年11月24日から12月3日まで、1日1回の照射に分割された形式で行われた。分割されたのは機械の性能が不足していた為であり、その後は治療機器が改良され高線量を1回で照射することも行われたが、20年後には、1回で照射する方式の効果が極めて低いと結論付けられている。現在、経験的知見から推奨される治療計画はどれも同じように分割化されている。(アリソン 2011 p.156)
- ^ 鎌田中川 2007, pp.115-116
- ^ 中川 2007, p.42
- ^ 唐澤 2009, p.12
- ^ 唐澤 2009, p.15
- ^ 近藤誠によれば、治癒率を上げようと線量を多くしたり、照射する範囲を広げたりすることが原因として多いとされている。(近藤 1999 p.99)
- ^ a b c d e f g h i 「3.放射線治療の副作用」『放射線によるがんの治療(特徴と利点) (08-02-02-03)』原子力百科事典ATOMICA
- ^ 中川 2007, p.66
- ^ 中川 2007, pp.66-68
- ^ 唐澤 2009, p.25
- ^ 中川 2007, pp.68-70
- ^ 中川 2007, p.70
- ^ a b 西村恭昌 『肺がん』 p.90
- ^ Ann C. Mertens et al. (2002). "Pulmonary complications in survivors of childhood and adolescent cancer". Cancer 95 (11): 2431–2441. doi:10.1002/cncr.10978. "The lung is one of the most radiation-sensitive structures in the body. Therapy-related radiation damage to the lung depends on the volume of lung tissue irradiated, the total dose received, and fractionation scheduling.2 Radiation-induced lung disease includes an acute phase of radiation pneumonitis that occurs 2–6 months after exposure."
- ^ Ann C. Mertens et al. (2002). "Pulmonary complications in survivors of childhood and adolescent cancer". Cancer 95 (11): 2431–2441. doi:10.1002/cncr.10978. "Chest radiation was associated with a 3.5% cumulative incidence of lung fibrosis at 20 years after diagnosis."
- ^ Ericka Wiebe al. (2006), “RADIATION-INDUCED LUNG INJURY”, Oncology Exchange 5 (2): 29–32, http://www.oncologyex.com/gif/archive/2006/vol5_no2/5_protocols_practices_2.pdf
- ^ [2] 日本放射線科専門医会・医会放射線診療ガイドライン策定事業/「放射線治療計画ガイドライン」の付表1:通常分割照射における正常組織の耐容線量
- ^ 「Chapter.2: 放射線治療について」『放射線治療』<公益財団法人 がん研究会>
- ^ a b 「Chapter.3: 放射線治療法の種類」『放射線治療』<公益財団法人 がん研究会>
- ^ a b c d e f g h i 井垣 2011 p.516
出典・参考文献
- 装置
- 粒子線(荷電重粒子線)治療(国立がんセンター)
- 井垣浩、中川恵一 「放射線治療の現状と展望--高精度放射線治療を中心に」『成人病と生活習慣病』 東京医学社、2011年。
- 井上俊彦,井上武宏,手島昭樹 『放射線治療学』 南山堂、2010年。ISBN 978-4-525-27094-0。
- 鎌田實,中川恵一 『がん生きたい患者と救いたい医者』 三省堂、2007年。ISBN 978-4-385-36323-3。
- 唐澤克之 『がんの放射線治療がよくわかる本』 主婦と生活社、2009年。ISBN 978-4-391-13702-6。
- 近藤誠 『ぼくがすすめるがん治療』 文芸春秋、1999年。ISBN 978-4-16-3548005。
- 西條長宏、加藤治文(編)、2011年、『肺がん』、医薬ジャーナル社 ISBN 978-4753225231
- 中川恵一 『切らずに治すがん治療』 法研、2007年。ISBN 978-4-87954-652-4。
- ウェード・アリソン 『放射能と理性-なぜ「100ミリシーベルト」なのか』 徳間書店、2011年。ISBN 978-4-19-863218-2。
関連項目
- 腫瘍学
- 悪性腫瘍
- 放射線学
- 中性子捕捉療法
- ホルミシス効果
外部リンク
- 原子力百科事典 ATOMICA トップページ
- 医療分野での放射線利用 (原子力百科事典 ATOMICA)
- 重粒子線照射によるがんの治療 (原子力百科事典 ATOMICA)
- 放射線によるがんの治療(手法と対象) (原子力百科事典 ATOMICA)
- 放射線によるがんの治療(特徴と利点) (原子力百科事典 ATOMICA)
- RI小線源によるがん治療 (原子力百科事典 ATOMICA)
- 中性子を用いたがんの治療(中性子捕捉療法) (原子力百科事典 ATOMICA)
- 高エネルギー加速器の医学での利用 (原子力百科事典 ATOMICA)
- RIミサイル療法 (原子力百科事典 ATOMICA)
- 陽子線によるがんの治療 (原子力百科事典 ATOMICA)
- 肝がん治療における放射線利用 (原子力百科事典 ATOMICA)
- JRR-4におけるホウ素中性子捕捉療法(BNCT) (原子力百科事典 ATOMICA)
- ホウ素中性子捕捉法(BNCT)の現状と将来の展開 (原子力百科事典 ATOMICA)
- 重粒子線の医学利用(独立行政法人放射線医学総合研究所)
- 日本放射線腫瘍学会
- 米国放射線腫瘍学会
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- 検査所見:血液所見:赤血球364万、Hb 10.3g/dl、Ht 32%、白血球6,400、血小板14万。血液生化学所見:血糖78mg/dl、総蛋白5.9g/dl、アルブミン2.4g/dl、尿素窒素10mg/dl、クレアチニン0.4mg/dl、尿酸4.9mg/dl、総コレステロール187mg/dl、トリグリセリド143mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST 32IU/l、ALT 18IU/l、LD 387IU/l(基準176~353)、ALP 644IU/l(基準115~359)、γ-GTP 32IU/l(基準8~50)、アミラーゼ124IU/l(基準37~160)、Na 134mEq/l、K 4.4mEq/l、Cl 97mEq/l、Ca 6.5mg/dl。CEA 28.7ng/ml(基準5以下)、CA19-9 336U/ml(基準37以下)。CRP 3.4mg/dl。動脈血ガス分析(room air):pH 7.32、PaCO2 38Torr、PaO2 94Torr、HCO3- 19mEq/l。
- その後治療が奏効し、家族と共に有意義な日々を過ごしていたが、病状の進行に伴い、なぜ自分だけがこのような目に遭うのだろうかと深く悩み不眠をきたすようになった。睡眠薬の内服投与を受けたが十分な睡眠が得られず、5日前から食欲不振と無気力さとが増強してきたため家族とともに受診した。患者と家族とに対する提案として適切なのはどれか。
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- 既往歴 50歳から糖尿病のため食事療法と経口糖尿病薬の服用とを行っている。
- 生活歴 喫煙は20本/日を20歳から30年間であったが、その後禁煙している。飲酒は機会飲酒。
- 現症 意識は清明。身長 160cm、体重 51kg。体温 36.4℃。脈拍 72/分、整。血圧 154/82mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。眼球結膜に異常を認めない。心尖部で2/6度の収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。前脛骨部と足背部とに浮腫を認めない。
- 検査所見 尿所見:蛋白(-)、糖2+。血液所見: 赤血球 319万、Hb 7.1g/dl、Ht 24%、白血球 5,800、血小板 14万。血液生化学所見: 血糖 134mg/dl、HbA1c 6.8%、総蛋白 6.2g/dl、アルブミン 3.7g/dl、尿素窒素 25mg/dl、クレアチニン 0.9mg/dl、尿酸 6.4mg/dl、総コレステロール 146mg/dl、トリグリセリド 66mg/dl、総ビリルビン 0.3mg/dl、直接ビリルビン 0.1mg/dl、AST 17IU/l、ALT 9IU/l、LD 186IU/l(基準176-353)、ALP 242IU/l(基準115-359)、Na 139mEq/l、K 4.4mEq/l、Cl 107 mEq/l。CRP 1.3mg/dl。下肢MRA(別冊No.llA,B)と腰部単純MRI(別冊No.11C、D)とを別に示す。
- 貧血の原因を探るために検査を施行したところ、腫瘍が同定された。病期を確定するために行った腹部単純CT(別冊No.11E、F、G、H)とポジトロンエミッション断層撮影 FDG-PET(別冊No.11I)とを別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G059]←[国試_104]→[104G061]
[★]
- 78歳の男性。悪心と嘔吐とを主訴に来院した。
- 現病歴: 1年前に肺癌と診断され、右上葉切除術と抗癌化学療法とを受けた。その後、定期的に通院をしていたが、 1か月前に背部から右の側胸部にかけて疼痛が出現した。外来受診の際、骨シンチグラフィで胸椎と右肋骨とに骨転移巣が判明した。疼痛に対して消炎鎮痛薬を処方された。その後も疼痛が増悪し、呼吸困難が出現したため、昨日の外来受診時にオピオイドの処方が追加された。昨夕からオピオイドの内服を開始したが、吐き気が出現し食物を嘔吐したため、家族に伴われて来院した。頭痛や腹痛はないという。
- 既往歴: 65歳時から高血圧症と脂質異常症とで治療中。
- 生活歴:喫煙は20本/日を57年間。 1年前の手術時から禁煙している。
- 家族歴 :兄が肺癌のため75歳で死亡。
- 現 症:意識は清明。身長168cm、体重57kg。体温36.8℃。脈拍72/分、整。血圧128/72 mmHg。呼吸数20/分。 SpO2 93 %(room air)。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。咽頭に異常を認めない。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。圧痛を認めない。腸雑音は低下している。背部と右肋骨部とに圧痛を認める。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球402万、Hb11.9g/dL、 Ht36%、白血球9,300、血小板39万。血液生化学所見:アルブミン 3.2g/dL、クレアチニン 0.8mg/dL、 AST 28IU/L、 ALT 26IU/L、 LD 421IU/L(基準176-353)、 ALP 403IU/L(基準115-359)、アミラーゼ 150IU/L(基準37-160)、CK 42IU/L(基準30-140)、 Na 131mEq/L、 K 4.4mEq/L、 Cl 97mEq/L、 Ca 9.7mg/dL、 P 2.5mg/dL。 CRP 3.4mg/dL。胸部エックス線写真で浸潤影を認めない。腹部立位エックス線写真ではガス像がやや多いが、鏡面形成を認めない。
- この患者の骨転移による疼痛のコントロールに有効なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106H035]←[国試_106]→[106H037]
[★]
- 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。
- 48歳の男性。腹部膨満感、咳、腰痛および腹痛を主訴に来院した。
- 現病歴:2年前に胃癌で胃全摘術を受け、その後外来で約6か月間の抗癌化学療法を受け外来通院で経過観察となった。1年前に腫瘍マーカーの上昇と肝転移とを指摘され、再度抗癌化学療法を受けたが、食欲不振が高度となり、治療効果が認められず中止となった。4か月前から上腹部の膨満、咳および腰痛を自覚していた。画像診断で軽度の腹水貯留と肝、肺および腰椎への多発転移が認められた。利尿薬、鎮咳薬および非ステロイド性抗炎症薬の処方にて落ち着いていたが、3日前から新たに腹部の鈍痛が出現したため受診した。経口摂取は可能である。
- 既往歴:特記すべきことはない。
- 生活歴:喫煙歴はない。飲酒は日本酒1合/日を20年間。
- 家族歴:父親が肺癌のため70歳で死亡。
- 現症:意識は清明。身長165cm、体重56kg。2年間で10kgの体重減少。体温36.2℃。脈拍84/分、整。血圧134/80mmHg。呼吸数18/分。SpO2 96%。眼球結膜に黄染を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は左背部で減弱している。腹部はやや膨隆しているが軟で、心窩部に圧痛がある。心窩部に肝を触知し、両下肢に軽度の浮腫を認める。
- 検査所見:血液所見:赤血球364万、Hb 10.3g/dl、Ht 32%、白血球6,400、血小板14万。血液生化学所見:血糖78mg/dl、総蛋白5.9g/dl、アルブミン2.4g/dl、尿素窒素10mg/dl、クレアチニン0.4mg/dl、尿酸4.9mg/dl、総コレステロール187mg/dl、トリグリセリド143mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST 32IU/l、ALT 18IU/l、LD 387IU/l(基準176~353)、ALP 644IU/l(基準115~359)、γ-GTP 32IU/l(基準8~50)、アミラーゼ124IU/l(基準37~160)、Na 134mEq/l、K 4.4mEq/l、Cl 97mEq/l、Ca 6.5mg/dl。CEA 28.7ng/ml(基準5以下)、CA19-9 336U/ml(基準37以下)。CRP 3.4mg/dl。動脈血ガス分析(room air):pH 7.32、PaCO2 38Torr、PaO2 94Torr、HCO3- 19mEq/l。
- まず行うべき治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107C029]←[国試_107]→[107C031]
[★]
- 次の文を読み、13~15の問いに答えよ。
- 62歳の男性。今朝、突然、吐血をしたため来院した。
- 現病歴 :15年前に近医で肝障害を指摘されたが、放置していた。
- 既往歴 :特記すべきことはない。輸血歴なし。機会飲酒のみ。
- 現症 : 意識は清明。身長168cm、体重67kg。体温36.2℃。脈拍72/分、整。血圧128/62mmHg。眼瞼結膜に貧血はなく、眼球結膜に黄染を認めない。腹部は平坦、軟で、肝を正中に4cm触知する。脾は触知しない。
- 検査所見:血液所見:赤血球392万、Hb12.2g/dl、Ht38%、白血球3,100、血小板7万、プロトロンビン時間62%(基準80~120)。
- 血清生化学所見:総蛋白6.8g/dl、アルブミン3.3 g/dl、総コレステロール173 mg/dl、総ビリルビン1.8mg/dl、AST45単位、ALT25単位、LDH288単位(基準176~353)、アルカリホスファターゼ245単位(基準260以下)、γ-GTP45単位(基準8~50)。免疫学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陽性、抗核抗体陰性、抗ミトコンドリア抗体陰性、α-フェトプロテイン2,800ng/ml(基準20以下)。 ICG試験(15分値)32%(基準10以下)。静脈路を確保したうえで行った食道内視鏡写真(別冊No.3)を別に示す。
- 入院後に行った腹部ダイナミックCTを以下に示す。
- 門脈本幹には異常を認めない。治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099I014]←[国試_099]→[099I016]
[★]
- 69歳の男性。飲食店経営者。人間ドックで胸部エックス線写真の異常陰影を指摘されたため来院した。 58歳から高血圧症のため内服治療中である。喫煙は20本/日を40年間。意識は清明。身長164cm、体重70kg。体温36.8℃。脈拍72/分、整。血圧148/72mmHg。呼吸数12/分。頚部リンパ節と鎖骨上リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球430万、 Hb15.3g/dl、 Ht42%、白血球8,100、血小板20万。血液生化学所見:総蛋白7.9g/dl、アルブミン4.6g/dl、尿素窒素12mg/dl、クレアチニン0.8mg/dl、総ビリルビン1.0mg/dl、 AST51IU/l、 ALT38IU/l、 LD217IU/l (基準176-353)。免疫学所見: CRP0.lmg/dl。 CEA8.3ng/ml(基準5以下)。肺機能検査所見: %VC92%、 FEV1.0% 75%。心電図に異常を認めない。気管支鏡検査で右B3から擦過細胞診を行いクラスV陽性(腺癌)と判定された。精査の結果、所属リンパ節転移と遠隔転移とを認めなかった。胸部エックス線写真で右上肺野の結節影と左第一肋軟骨の石灰化とを認めた。胸部エックス線写真(別冊No. 16A)と胸部単純CT(別冊No. 16B)とを別に示す。
- 第一選択になる治療法として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D043]←[国試_106]→[106D045]
[★]
- 次の文を読み、22~24の問いに答えよ。
- 65歳の女性。閉経後の性器出血を主訴に来院した。
- 現病歴 : 3か月前から少量の性器出血が持続し、2週前から増量している。3回経妊、3回経産。閉経52歳。
- 既往歴 : 60歳から高血圧症で降圧薬を服用している。
- 現症 : 身長157cm、体重68kg。体温36.4℃。脈拍72/分、整。血圧148/88mmHg。表在リンパ節に腫大を認めない。心音と呼吸音とは正常である。腹部は平坦で、腫瘤を触れない。下肢に浮腫を認めない。内診で膣分泌物は暗赤色、中等量。子宮膣部に異常を認めない。双合診で子宮体部は鵞卵大に腫大しているが、付属器は触れない。直腸診で子宮傍組織は軟らかい。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球316万、Hb10.2g/dl、Ht31%、白血球6,400、血小板28万。血清生化学所見:総蛋白7.2g/dl、アルブミン4.8g/dl、尿素窒素18mg/dl、クレアチニン1.3mg/dl、AST18単位、ALT14単位、LDH248単位(基準176~353)。免疫学所見:CEA3.7ng/ml(基準5以下)、CA19-9 33U/ml(基準37以下)、CA125 248U/ml(基準35以下)。子宮頸部細胞診クラスⅠ。胸部エックス線撮影で異常を認めない。経膣超音波写真を以下に示す。
- 全身検索で遠隔転移を認めなかった。治療法として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100C023]←[国試_100]→[100C025]
[★]
- 68歳の男性。白血球増多の精査を目的に来院した。 3年前から白血球数の増加を指摘されていたがそのままにしていた。発熱、盗汗および体重減少はない。両側の頸部、腋窩および両側鼠径部に無痛性で弾性硬の径 1cm未満のリンパ節を数個ずつ触れる。口蓋扁桃の腫大を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 479万、 Hb 14.0 g/dl、Ht 42%、白血球 25,730(桿状核好中球 3%、分葉核好中球 16%、好酸球 1%、単球 2%、リンパ球 78% )、血小板 23万。血液生化学所見:総蛋白 6.1 g/dl、IgG 814 mg/dl(基準 960.1,960)、 IgA 142 mg/dl(基準 110.410)、 IgM 125 mg/dl(基準 65.350)、総ビリルビン 0.4 mg/dl、AST 14 IU/l、ALT 16 IU/l、LD 483 IU/l(基準 176.353)、尿素窒素 16 mg/dl、クレアチニン 0.6mg/dl。CRP 0.2 mg/dl。CTによる全身検索では、径が 1 cm以上のリンパ節腫大を認めず、肝と脾の腫大を認めない。末血塗抹 May-Giemsa染色標本 (別冊 No. 27)を別に示す。骨髄穿刺検査では有核細胞数 43.5万で、骨髄血塗抹 May-Giemsa染色標本でも末血で増加しているのと同様の細胞が 81%を占めている。末血細胞の表面マーカー検査では、 CD5、CD20、CD23陽性の細胞が増加している。
- 対応として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108I065]←[国試_108]→[108I067]
[★]
- 24歳の男性。発熱と頸部腫瘤とを主訴に来院した。1か月前に左頸部の腫瘤に気付いた。そのころから時々37~38℃の発熱も出現した。その後腫瘤はやや増大傾向にあった。生来健康で喫煙、飲酒はしない。意識は清明。体温37.8℃。左頭部および鎖骨上窩に径2cm、表面平滑で圧痛のないリンパ節を2個、両側腋窩に径2cmのリンパ節を1個ずつ、右鼠径部に径1.5cmのリンパ節を1個触知する。左口蓋扁桃の腫大を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球462万、Hb14.2g/dl、Ht43%、白血球12,000(桿状核好中球5%、分葉核好中球62%、好酸球8%、好塩基球1%、単球4%、リンパ球20%)、血小板26万。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dl、アルブミン4.2g/dl、尿素窒素16.0mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、尿酸7.6mg/dl、総コレステロール120mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST45IU/l、ALT32IU/l、LDH420IU/l(基準176~353)。CRP1.2mg/dl。胸部エックス線写真で両側肺門部に腫瘤影を認める。頭部リンパ節生検H-E染色標本を以下に示す。
- この患者の治療で適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D047]←[国試_102]→[102D049]
[★]
- 67歳の男性。咳嗽を主訴に来院した。1か月前から乾性咳嗽が続くため自宅近くの診療所を受診したところ、胸部異常陰影を指摘され受診した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は30本/日を45年間。意識は清明。身長165cm、体重70kg。体温 36.8℃。脈拍 92/分、整。血圧 138/82mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 456万、Hb14.3g/dL、Ht 43%、白血球 7,300、血小板 30万。血液生化学所見:総蛋白 7.0g/dL、アルブミン 3.6g/dL、総ビリルビン 0.3mg/dL、AST 12IU/L、ALT 15IU/L、LD 245IU/L(基準 176~353)、クレアチニン 0.5mg/dL、Na 142mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 105mEq/L。SCC 6.3ng/mL(基準 1.5以下)。CRP 0.2mg/dL。呼吸機能検査:FVC 4.20L、%VC 101%、FEV1 3.66L、FEV1% 83%。心電図に異常を認めない。胸部CT(別冊No. 6A、B、C)を別に示す。気管支内視鏡下に肺の原発巣および縦隔リンパ節の生検を行い、扁平上皮癌の診断を得た。全身検索では肺門と縦隔のリンパ節とに転移を認めるが、それ以外にリンパ節転移および遠隔転移を認めなかった。
- 最も適切な治療法はどれか。
- a 放射線治療と抗癌化学療法の併用
- b 腫瘍部分切除
- c 抗癌化学療法
- d 右上葉切除
- e 右肺全摘
[正答]
※国試ナビ4※ [110B043]←[国試_110]→[110B045]
[★]
- 67歳の女性。根治的右腎摘除術後の治療効果の確認のために来院した。1年前に長径11cm大の右腎細胞癌と多発肺転移に対して、根治的右腎摘除術を受けており、術直後から肺転移巣に対してインターフェロンαの自己投与を週3回施行している。インターフェロン導入11か月後の治療効果の確認のため受診した。現在、他の疾患は認めていない。体温 36.2℃。血圧 132/84mmHg。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、沈渣に赤血球 1~5/1視野、白血球 1~5/1視野。血液所見:赤血球 420万、Hb 12.8g/dL、Ht 41%、白血球 3,900、血小板 17万。血液生化学所見:総蛋白 7.0g/dL、アルブミン 3.8g/dL、総ビリルビン 1.1mg/dL、AST 34U/L、ALT 36U/L、LD 176U/L(基準 176~353)、γ-GTP 38U/L(基準 8~50)、尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL、尿酸 7.1mg/dL、血糖 96mg/dL、Na 137mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 104mEq/L。CRP 0.1mg/dL。心電図に異常を認めない。11か月前と今回の胸部CT(別冊No. 9)を別に示す。
- 今後の治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D022]←[国試_112]→[112D024]
[★]
- 23歳の女性。左下腹部痛を主訴に来院した。3日前の朝、通勤中の電車内で急に左下腹部痛を自覚した。痛みは2時間ほどで自然に軽快したという。2か月前にも同様の疹痛発作があったため心配して受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。月経は周期28日型、整、持続5日間。身長 158cm、体重 48kg。体温 36.6℃。脈拍 72/分、整。血圧 100/64mmHg。呼吸数 18/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。恥骨上から臍上6cmにかけて腹部腫瘤を触知し、軽度の圧痛を認める。子宮は正常大で圧痛は認めない。血液所見:赤血球 380万、Hb 10.1g/dL、Ht 32%、白血球 4,000、血小板 19万。血液生化学所見:総蛋白 7.0g/dL、AST 22U/L、ALT 20U/L、LD 190U/L(基準 120~245)、α-フェトプロテイン(AFP) 5ng/mL(基準 20以下)、CA19-9 35U/mL(基準 37以下)、CA125 30U/mL(基準 35以下)。下腹部MRIのT2強調像(別冊No.30A)、T1強調像(別冊 No.30B)及び脂肪抑制T1強調像(別冊No.30C)を別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114A061]←[国試_114]→[114A063]
[★]
- 62歳の女性。貧血を主訴に来院した。高血圧症の治療中、血液検査で貧血を指摘され、消化管の精査のために紹介された。意識は清明。身長168cm、体重57・kg。体温36.4℃。脈拍72/分、整。血圧136/86mmHg。甲状腺と頭部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 302万、Hb 7.9g/dl、Ht 26%、白血球 8,100、血小板 15万。血液生化学所見:総蛋白 6.6g/dl、アルブミン 3.4g/dl、尿素窒素 19mg/dl、クレアチニン 0.5mg/dl、総ビリルビン 1.8mg/dl、AST 26IU/l、ALT 34IU/l、LD 540IU/l(基準176-353)、ALP 286IU/l(基準115-359)、Na 138mEq/l、K 4.0 mEq/l、Cl 102mEq/l。免疫学所見: CRP 0.8mg/dl、CEA 2.8ng/ml(基準5以下)、CA19-9 26U/ml(基準37以下)。上部消化管内視鏡検査で胃内に病変を認める。胸腹部CTでは胃の病変以外に異常を諦めない。上部消化管内視鏡写真(別冊No.10)を別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105I046]←[国試_105]→[105I048]
[★]
- 77歳の男性。腹痛のため搬入された。1か月前から食欲がなくなってきたが、日常生活に支障はなかった。今朝、右上腹部痛を訴え、ふらついて寝床から起き上がれないため家族が救急車を要請した。脈拍116/分、整。血圧76/48mmHg。SpO2 100%(リザーバー付マスク10l/分酸素投与下)。腹部は軽度膨隆、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球266万、Hb 8.9g/dl、Ht 27%、白血球8,400、血小板15万、PT 79%(基準80~120)。血液生化学所見:アルブミン3.6g/dl、尿素窒素25mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、総ビリルビン0.7mg/dl、AST 28IU/l、ALT 12IU/l、ALP 269IU/l(基準115~359)、γ-GTP 75IU/l(基準8~50)、Na 142mEq/l、K 4.0mEq/l、α-フェトプロテイン(AFP)26.5ng/ml(基準20以下)。免疫学所見:CRP 0.7mg/dl、HBs抗原陽性、HCV抗体陰性。輸液を開始後、血圧は96/64mmHgとなった。腹部造影CT(別冊No.15A)と腹部造影CT冠状断像(別冊No.15B)とを別に示す。
- 次の対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107D033]←[国試_107]→[107D035]
[★]
- 62歳の男性。四肢のしびれと歩行障害とを主訴に妻に伴われて来院した。4年前から手の動かしにくさとしびれ感とを感じていた。1年前から階段を下りるときに手すりが必要になったが、医療機関を受診しなかった。昨日、敷居に足が引っかかりよろめいてから四肢のしびれが強くなり、自力で歩けなくなった。健康診断で軽度の糖尿病を指摘されたことがある。家族歴と生活歴とに特記すべきことはない。意識は清明。身長167cm、体重67kg。坐位はとれるが、介助しても立位は不可能。徒手筋力テストでは上下肢ともほぼ3(fair)である。深部腱反射は上腕二頭筋以下すべて亢進し、Babinski徴候は陽性である。四肢に末梢優位の表在感覚低下を認める。明らかな膀胱・直腸障害はない。頚椎エックス線写真の側面像(別冊No、19A)と頚椎単純CT(別冊No、19B)とを別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A041]←[国試_104]→[104A043]
[★]
- 次の文を読み、28~30の問いに答えよ。
- 28歳の男性。左陰嚢の無痛性腫大を主訴に来院した。
- 現病歴 :6か月前に左陰嚢の腫れに気付き、その後徐々に増大してきた。疼痛はなかった。
- 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 意識は清明。身長176cm、体重68kg。体温36.1℃。脈拍68/分、整。血圧110/72mmHg。身体所見で胸腹部に異常を認めない。陰嚢皮膚と右陰嚢内容とに異常はない。左陰嚢内容は鶏卵大で一塊として硬く触知するが、圧痛と透光性とは認めない。
- 検査所見:尿所見:異常を認めない。
- 血液所見:赤血球456万、Hb15.1g/dl、白血球8,300、血小板26万。
- 血清生化学所見:総蛋白6.8g/dl、アルブミン3.9g/dl、クレアチニン0.9mg/dl、AST40単位、ALT38単位、LDH 410単位(基準176~353)。胸腹部CTで両肺に多発性結節影と傍大動脈リンパ節の腫脹とを認める。
- 入院後経過 : 精巣腫瘍と診断し、高位精巣摘除術を施行した。
[正答]
※国試ナビ4※ [099I029]←[国試_099]→[100A001]
[★]
- 71歳の女性。体重減少を主訴に来院した。この2か月間で体重が2kg減少している。食欲は正常で全身倦怠感はないという。3週間前から両下肢のむくみを自覚している。身長 150cm、体重 48kg。体温 36.2℃。血圧 136/84mmHg。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、沈渣に赤血球 10~20/1視野、白血球5~10/1視野。血液所見:赤血球 380万、Hb 11.2g/dL、Ht 38%、白血球 6,700、血小板 17万。血液生化学所見:総蛋白 6.9g/dL、アルブミン 3.7g/dL、総ビリルビン 1.1mg/dL、AST 31U/L、ALT 38U/L、LD 412U/L(基準 176~353)、尿素窒素 28mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL、尿酸 6.4mg/dL、血糖 96mg/dL、Na 137mEq/L、K 4.3mEq/L、Cl 114mEq/L。CRP 0.2mg/dL。胸部CTで異常を認めない。腹部造影CTの水平断像(別冊No. 16A)と画像再構成による冠状断像(別冊No. 16B)とを別に示す。腹部臓器とリンパ節とに転移を認めない。
- この患者に対する適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I061]←[国試_111]→[111I063]
[★]
- 61歳の男性。発熱、胸痛および呼吸困難を主訴に来院した。2週前から咳、痰および38℃台の発熱が出現し、自宅近くの診療所で風邪と診断されて治療を受けたが改善しなかった。4日前から胸痛と呼吸困難とが出現して増強するため受診した。42歳時にアルコール性肝障害を指摘された。喫煙は30本/日を32年間。飲酒は日本酒4台/日を36年間。体温38.4℃。聴診で左胸部の呼吸音が減弱し、同部の打診で濁音を認める。血液所見: 赤血球 430万、Hb 12.4g/dl、Ht 42%、白血球 14,800、血小板 23万。免疫学所見: CRP 22.8mg/dl、ツベルクリン反応陰性。胸部エックス線写真で左下肺野に陰影を認める。胸部造影CT(別冊No.21)を別に示す。胸腔試験穿刺を行って悪臭のある黄色膿性の液を採取した。
- 対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- a 抗菌薬静脈内投与
- b 気管支鏡下吸引
- c 穿刺ドレナージ
- d 左下葉切除
- e 放射線治療
[正答]
※国試ナビ4※ [104I068]←[国試_104]→[104I070]
[★]
- 58歳の男性。肝腫瘍の精査のため来院した。12年前に慢性C型肝炎と診断されたが放置していた。心窩部痛のため近医を受診し、腹部超音波検査で肝腫瘍を指摘された。意識は清明。身長174 cm、体重66 kg。脈拍72/分、整。血圧 120/70 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 486万、白血球 5,600、血小板 18万。血液生化学所見:アルブミン 4.8 g/dl、クレアチニン 0.8 mg/dl、総コレステロール 192 mg/dl、総ビリルビン 1.0 mg/dl、直接ビリルビン 0.6 mg /dl、AST 42 IU/l、ALT 58 IU/l、ALP 220 IU/l(基準115~359)。免疫学所見:HCV抗体陽性、AFP 1,200 ng/ml(基準20以下)。ICG試験(15分値)8.6%(基準10以下)。腹部超音波写真を以下に示す。この他に肝腫瘍を認めない。
- 治療として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103D030]←[国試_103]→[103D032]
[★]
- 42歳の女性。赤ら顔と頭重感とを主訴に来院した。3か月前から家族に顔面と手掌とが赤いと言われていた。2週前から頭重感が出現し、時々ふらつき感も感じていた。既往歴・家族歴に特記すべきことはない。意識は清明。体温36.4℃。脈拍84/分、整。血圧158/92mmHg。顔面は紅潮。眼瞼結膜と口腔粘膜とは充血している。心音と呼吸音とに異常を認めない。左肋骨弓下に脾を1cm触知する。血液所見:赤血球720万、Hb19.1g/dl、Ht60%、白血球12,600(桿状核好中球5%、分葉核好中球62%、好酸球3%、好塩基球2%、単球5%、リンパ球23%)、血小板126万。血清生化学所見:尿素窒素16mg/dl、尿酸8.6mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST40IU/l、ALT32IU/l、LDH380IU/l(基準176~353)、Na138mEq/l、K5.2mEq/l。骨髄生検H-E染色標本を以下に示す。
- 治療として適切なのはどれか。2つ選べ。
- a. 脾摘術
- b. 瀉血療法
- c. 放射線治療
- d. 抗癌化学療法
- e. 抗血小板薬投与
[正答]
※国試ナビ4※ [101A032]←[国試_101]→[101A034]
[★]
- 英
- radiation therapy, radiotherapy, radiation treatment
- 同
- 放射線治療
- 関
- 高エネルギーX線治療
放射線治療の適応疾患
根治的放射線療法
- 根治的放射線療法が可能な悪性腫瘍
ガイドライン
- 1. 放射線治療計画ガイドライン・2008 - 日本放射線専門医会・医会,日本放射線腫瘍学会,日本医学放射線学会編集
- http://www.kkr-smc.com/rad/guideline/2008/
[★]
- 英
- intensity-modulated radiation therapy、intensity modulated radiation therapy、IMRT
[show details]
[★]
- 英
- therapeutic radiology
- 関
- 放射線腫瘍学、放射線治療科
[★]
- 英
- chemoradiation
- 関
- 放射線化学治療
[★]
- 英
- therapy、medical treatment treatment、care、practice、cure、curing、remediation、treat、cure、remedy、therapeutic
- 関
- 行う、開業、加硫、看護、硬化、習慣、処置、心配、実行、精神療法、世話、治癒、注意、治療学、治療学的、治療的、治療法、治療薬、療法、練習、診療、介護、治療上、処理、ケア、実践
[★]
- 英
- radiation, radioactive ray
- 同
- 輻射線
- 関
- 電磁波
場所による分類
性質による分類
胎児への放射線の影響
- 1999年のICRP勧告「胎児が100mGy被爆した場合、子供が奇形を持たない確率はほぼ97%、癌にならない確率は99.1%」
[★]
- 英
- radiation、beam、radiate、emit、beam、radiative、radiant
- 関
- 照射、照射性、排出、ビーム、放散、放射状、放射線、放射線照射