- 英
- miosis ← mio(より小さい) + sis
- ラ
- myosis
- 同
- 瞳孔縮小 pupillary constriction
- 関
- 瞳孔
- 対
- 散瞳
病態
臨床関連
薬物中毒
疾患
参考
- 余りよく分からない
- http://www.flickr.com/photos/bionerd/3238702465/
- http://webeye.ophth.uiowa.edu/eyeforum/atlas/pages/cornea-corneal-abrasion-with-reflex-spastic-miosis.html
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/21 00:19:17」(JST)
[Wiki ja表示]
縮瞳(しゅくどう、miosis)とは医学において、疾患や薬物、外傷によって瞳孔が過度に縮小する現象である。瞳孔は普通日向では収縮、暗闇の下で拡大するが、縮瞳の瞳孔は暗闇の下でも過度に狭まったままである。別名、瞳孔括約ともいう。一方瞳孔の弛緩は散瞳である。
目次
- 1 メカニズム
- 2 縮瞳薬
- 3 参考文献
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
メカニズム
瞳孔の大きさを調節する虹彩に関わる筋肉の形には2種類あり、円形と放射状である。前者は副交感神経系に、後者は交感神経系に刺激を受ける。β1アドレナリン受容体の動眼神経刺激によって輪状筋肉の収縮が起こり、続いて瞳孔が収縮する。一方交感神経刺激で円形筋肉の拡大、続いて瞳孔が拡大する。
縮瞳の原因はこの刺激の際に使われる物質による。大抵は、瞳孔拡大を引き起こす眼への交感神経の断絶か副交感神経系の過敏のいずれかである。
縮瞳薬
miotics(縮瞳薬)は瞳孔収縮を誘引する物質である。ピロカルピン、アセチルコリン、フィゾスチグミン、エゼリン、モルフィンなどの薬剤は医学において使用され、網膜や他の眼深部構造の診断や無痛性毛様体痙攣の緩和を可能にする。
参考文献
関連項目
- 散瞳
- ベラドンナ
- 対光反射
- ホルネル症候群
- 神経梅毒
- 延髄外側症候群
- サリン
外部リンク
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 岡田 匡充,稲富 雄一郎,加藤 勇樹,軸丸 美香,大林 光念,米原 敏郎,安東 由喜雄
- 臨床神経学 55(3), 160-164, 2015
- … 66歳,女性.めまいを主訴に受診した際に,緊張性瞳孔と四肢腱反射消失をみとめた.また10歳代より,熱不耐症や左半身の発汗低下を自覚していた.ピロカルピン点眼試験では両側縮瞳,温熱発汗試験では顔面と左胸部に発汗低下をみとめ,Ross症候群と診断した.アセチルコリン皮内注射では鎖骨下と臍周囲の左側で発汗が低下していた.胃電図では平均周波数の低下とbradygastriaの頻度上昇,皮膚血流検査では左上肢 …
- NAID 130004921324
- 高齢化社会を支える医用生体工学 : 生理学的診断法に基づく末梢神経刺激認知症リハビリ (MEとバイオサイバネティックス)
- 福本 一朗
- 電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 113(499), 39-44, 2014-03-17
- NAID 40020044468
- 「高齢化社会を支える医用生体工学」 : 生理学的診断法に基づく末梢神経刺激認知症リハビリ
- 福本 一朗
- 電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス 113(499), 39-44, 2014-03-10
- 総合科学である医学は人類の築きあげてきた全ての学問が関係している。その医学に工学の成果を応用しようと努力してきた医用生体工学(ME)には、単に疾病に苦しむ人のための診断・治療システムのみならず、人間の特性にあった器具や機械を作るための人間工学や、高齢者や心身障害者に優しい介護装置の開発などをおこなう福祉工学、さらには大災害時に被災者の命を救う災害救命工学も含まれている。本発表では、特に四半世紀にわ …
- NAID 110009861258
- Truncal lateropulsionと半身の胸髄レベル以下の温痛覚障害を呈した延髄外側梗塞の45歳男性例
- 西平 崇人,鈴木 圭輔,竹川 英宏,中村 利生,岩崎 晶夫,平田 幸一
- 臨床神経学 54(10), 819-823, 2014
- … ateropulsion以外に異常はなかった.頭部MRIでは左延髄下部外側に急性期梗塞をみとめ,臨床・画像所見から左椎骨動脈解離による機序が考えられた.第6病日に右第10胸髄以下の温痛覚障害,左顔面発汗低下,左縮瞳が出現し,頭部MRIでは梗塞巣が拡大していた.脊髄小脳路の障害によりtruncal lateropulsionが,外側脊髄視床路の最外側部の障害により胸髄以下の温痛覚障害が出現したと推察された.本症例は延髄外側の臨床症 …
- NAID 130004700498
Related Links
- しゅくどう。 瞳孔括約(どうこうかつやく)ともいう。 ①副交感神経が支配する瞳孔括約筋の働きによって、瞳孔が縮小すること。眼球内に入る光の量を調節する機能のひとつであり、明るい所や光刺激を受けた際に起
- 縮瞳 正常の瞳孔径は、2.5~4.0 であるが、瞳孔が2 以下に縮 んでいる状態をいう。 瞳孔は動眼神経の副交感神経に支配される瞳孔括約筋および交感神 経線維により支配される瞳孔散大筋の両者によって調節される。
- 縮瞳(しゅくどう、miosis)とは医学において、疾患や薬物、外傷によって瞳孔が過度に縮小する現象である。瞳孔は普通日向では収縮、暗闇の下で拡大するが、縮瞳の瞳孔は暗闇の下でも過度に狭まったままである。別名、瞳孔括約と ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、61~63の問いに答えよ。
- 68歳の女性。複視を主訴に来院した。
- 現病歴:1か月前から物が二重に見えるようになった。同じころから上の方を見上げると、右目に異物があるような感じがするようになった。眼科を受診したところ、視力に異常はないが眼底に出血があると言われた。脳神経外科で受けた頭部MRIでも異常がないと言われた。症状が良くならないので、精密検査を希望して来院した。
- 既往歴:10年前から糖尿病で内服薬を服用している。
- 現症:意識は清明。身長158cm、体重56kg。体温36.2℃。脈拍72/分、整。顔面の発汗に左右差はない。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛や抵抗を認めない。起立・歩行障害はない。四肢に不随意運動はなく、頭痛、失語・失行・失認および項部硬直を認めない。正面視における顔の写真を以下に示す。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖2+。血液所見:赤血球429万、Hb13.6g/dl、Ht41%、白血球6,000、血小板27万。血液生化学所見:空腹時血糖146mg/dl、HbAl。6.8%(基準4.3~5.8)、総蛋白7.4g/dl、アルブミン4.5g/dl、尿素窒素13.0mg/dl、クレアチニン0.5mg/dl、AST19IU/l、ALT24IU/l、Na141mEq/l、K5.1mEq/l、Cl 103mEq/l。CRP 0.1mg/dl。
[正答]
※国試ナビ4※ [102E060]←[国試_102]→[102E062]
[★]
- 45歳の男性。農業に従事している。意識障害のため搬入された。夕食後、自宅倉庫へ行ったまま2時間以上たっても戻らないのを心配した家族が見に行き、倒れているのを発見した。搬送した救急隊員によると、そばに空ピンがころがり、床の吐物に有機溶剤臭があった。意識レベルはJCS II-20。身長165cm、体重58kg。体温36.0℃。脈拍44/分、整。血圧100/58mmHg。縮瞳を認める。皮膚は湿潤していて発赤はない。骨格筋の線維性攣縮が認められる。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:外観は淡黄色透明。蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 500万、白血球 6,200、血小板 32万。血液生化学所見:アルブミン 4.8g/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、総ビリルビン 0.8mg/dl、AST 30IU/l、ALT 35IU/l、LD 300IU/l(基準176-353)、ALP 200IU/l(基準115-359)、γ-GTP 30IU/l(基準8-50)、コリンエステラーゼ OIU/l(基準400-800)、アミラーゼ 40IU/l(基準37-160)、CK 20IU/l(基準30-140)。動脈血ガス分析(自発呼吸, room air) : PaO2 98Torr、PaCO2 40Torr、HCO3- 24mEq/l。
- 処置として投与が検討されるのはどれか、2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [104D050]←[国試_104]→[104D052]
[★]
- 66歳の男性。胸部違和感を主訴に来院した。 1週前から持続性の前胸部の違和感を感じるようになった。自宅近くの診療所を受診し胸部エックス線写真で異常を指摘されたため紹介されて受診した。身長 170 cm、体重 65 kg。脈拍 68/分、整。血圧130/72 mmHg。呼吸数 18/分。 SpO2 96% ( room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は 20本/日を 45年間。初診時の胸部エックス線写真 (別冊 No.4A)と胸部造影 CT(別冊 No.4B)とを別に示す。
- 出現しやすい症候はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108H026]←[国試_108]→[108H028]
[★]
- 65歳の男性。1か月前から軽度の咳と喀痰とを自覚したので来院した。6か月前から右背部痛が出現し、湿布薬を使用して様子をみていた。最近、右上肢の疼痛も出現してきた。喫煙歴は20歳時から20~30本/日である。胸部エックス線写真、胸部MRIのT1強調冠状断像および肺生検組織H-E染色標本と細胞診Papanicolaou染色標本を以下に示す。
- この患者でみられないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G014]←[国試_095]→[095G016]
[★]
- 47歳の男性。左上背部痛を主訴に来院した。喫煙は20本/日を25年間。身長 170cm、体重 68kg。脈拍 88/分、整。血圧 130/90mmHg。血液生化学所見:AST 30IU/I、ALT 26IU/l、LD 300IU/l(基準176-353)。免疫学所見: CRP 1.0mg/dl、CEA 15ng/ml(基準5以下)。胸部エックス線写真(別冊No.6A)と胸部造影CT(別冊No.6B)とを別に示す。
- 症候としてみられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G045]←[国試_104]→[104G047]
[★]
- 65歳の女性。右眼の眼痛と嘔吐とを訴えて来院した。前夜から右眼の視力低下と激しい頭痛とがあり、悪心・嘔吐が出現した。視力は右眼0.05(矯正不能)、左眼0.8(1.2×+1.00D)。眼圧は右眼55mmHg、左眼12mmHgである。左眼には中間透光体、眼底ともに異常がない。右眼にみられる所見はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098B029]←[国試_098]→[098C001]
[★]
- 71歳の女性。複視を主訴に来院した。昨日、起床時に転倒し、左眼窩部を打撲した。その直後から上向きで複視がある。頭部単純CT冠状断像(別冊No.22)を別に示す。
- この患者でみられるのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A052]←[国試_104]→[104A054]
[★]
- 65歳の男性。胸部エックス線写真で異常陰影を認める。胸部CTで左上葉の径5cmの腫瘤を認め、大動脈下リンパ節は径6cmに腫大している。気管支鏡検査で左上葉の腫瘤は肺小細胞癌と診断された。
- みられる可能性が高い症候はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111C015]←[国試_111]→[111C017]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096G091]←[国試_096]→[096G093]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096G070]←[国試_096]→[096G072]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102B034]←[国試_102]→[102B036]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107A019]←[国試_107]→[107A021]
[★]
- 特徴的な症候と毒物の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097G067]←[国試_097]→[097G069]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [108I015]←[国試_108]→[108I017]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100B048]←[国試_100]→[100B050]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095B011]←[国試_095]→[095B013]
[★]
- a. 縮瞳
- b. 流涙
- c. 流涎
- d. 発汗停止
- e. 気道分泌亢進
[正答]
※国試ナビ4※ [097B003]←[国試_097]→[097B005]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104G020]←[国試_104]→[104G022]
[★]
- ☆case75 自宅での意識消失
- ■症例
- 21歳 男性
- 主訴:意識消失
- 現病歴:男性のアパートで意識を失っている所を彼女に発見され、午後5時に搬送された。彼女が最後に彼に会ったのは午後8時で、クリスマスの買い物をして帰宅した時であった。翌日午後、彼女が彼に会いに行った所、彼がお風呂の床で意識を失っているのを見つけた。彼女によれば、前日変わった様子(unusal mood)はなかった。彼は心理学の期末試験が1週間に迫っておりこのことを心配していたが、勉強はうまくいっているようだった。また以前の試験に問題はなかった。
- 喫煙歴:なし。
- 飲酒歴:機会飲酒 10 units/week(1週間に350mlビール6本弱)
- 既往歴:なし
- 家族歴:父と2人の兄弟のうち1人が糖尿病
- 服薬歴:以前、エクスタシー錠剤を服用していたが、静脈注射の薬はやったことがない。
- 身体所見 examination
- 顔貌 青白。注射痕は認められない。脈拍 92/分、血圧 114/74 mmHg、呼吸数 22/分。心血管系、呼吸器系に異常を認めず。神経系 命令に従わないが、痛みに反応して適切に手を引っ込める(GCS M4)。腱反射(+)・対称性、足底反射(-)。瞳孔散大、対光反射(+)。眼底 視神経円板腫脹
- ■鑑別診断をあげるためのkeyword(司会者用)
- ・24時間以内に来した意識消失、糖尿病の家族歴、冬、風呂、精神疾患リスク(試験で悩んでいる。薬物の服用歴)、顔色、脈拍、血圧、呼吸数、腱反射、病的反射、瞳孔、眼底(司会者用)
- ■keywordからどういう疾患を考えるか?
- 真っ先にあげたいもの
- ・二次的な脳圧亢進
- ・糖尿病
- ・薬物中毒、中毒物質の摂取・吸引
- ・神経疾患(てんかんなど)の発作
- ・24時間以内に来した意識消失
- ・クモ膜下出血:局所神経症状、硝子体下出血(subhyaloid hemorrhage)。
- ・糖尿病の家族歴
- ・低血糖発作
- 低血糖による昏睡は早いが糖尿病の新規症状として起こらない。まれにインスリノーマによる低血糖による昏睡があり得る。
- ・糖尿病性ケトアシドーシス diabetic ketoacidosis DKA
- 極度のインスリン欠乏とコルチゾールやアドレナリンなどインスリン拮抗ホルモンの増加により、(1)高血糖(≧250mg/dl)、(2)高ケトン血症(β-ヒドロキシ酪酸の増加)、アシドーシス(pH7.3未満)をきたした状態。(糖尿病治療ガイド 2008-2009 p.66)
- ・高浸透圧性非ケトン性昏睡 nonketotic hyperosmolar coma
- DM type 2
- 50歳以上に好発し、インスリン非依存性糖尿病*患者が腎不全や中枢神経障害、悪性腫瘍、消化器疾患、呼吸器感染などを合併するときに多くみられ、ステロイドや利尿薬の投与、輸液や高カロリー補給、人工透析などの際に医原性に起きやすい。
- 高血糖性の昏睡は発症が早くない。その前に口渇や多尿があるはず。
- → 否定するための検査 → 血糖測定
- ・風呂
- ・脳出血
- ・冬だし、風呂(脱衣所のことか)にガスヒーターがあったら疑わしい。
- ・精神疾患リスク(試験で悩んでいる。薬物の服用歴)
- (最も多いのが)薬物中毒(鎮静薬、アスピリン、アセトアミノフェン)
- (意識障害で運ばれてきたときに考えるべきなのが)一酸化中毒
- 一酸化中毒の場合の顔色は蒼白(cherry-red colorと言われてきたが)。眼底所見:(severe CO中毒で)乳頭浮腫
- ・顔色
- ・脈拍、血圧、呼吸数
- ・腱反射、病的反射
- 腱反射が亢進していたら、上位運動ニューロンの障害を考慮する。腱反射亢進と意識障害が共存していれば、障害部位は脊髄の伝導路ではなくむしろ脳幹・大脳皮質に障害があると考えることができる。
- ・瞳孔
- 瞳孔が散大していれば交感神経興奮、副交感神経の麻痺:フェニレフリン・エピネフリン・コカインなど交感神経刺激、動眼神経麻痺、脳死の徴候
- 瞳孔が縮瞳していれば副交感神経興奮、オピオイド受容体への刺激:麻薬中毒、有機リン中毒、橋出血、脳幹部梗塞(脳底動脈閉塞症など)
- ・眼底 (IMD.71)
- 視神経円板(=視神経乳頭)の腫脹は乳頭浮腫(papilledema, DIF.342)を反映。乳頭浮腫の発生機序は軸索輸送障害や静脈還流うっ滞である。原因として頭蓋内疾患が最も多い。頭蓋外の疾患(高血圧、視神経炎、偽性脳腫瘍)。
- 乳頭浮腫 papilledema DIF.243
- V 動静脈奇形、高血圧による脳血圧脳症・頭蓋内出血、クモ膜下出血、硬膜下血腫
- I 脳膿瘍、慢性経過の髄膜炎(細菌性×)、敗血症による血栓や静脈洞血栓
- N 脳腫瘍
- D -
- C 動静脈奇形、水頭症、頭蓋奇形(尖頭症などによる)、血友病、時にSchilder disease
- A ループス脳炎、動脈周囲炎
- T 急性期の硬膜外血腫や硬膜下血腫ではない。慢性硬膜下血腫ならありうる。
- E 褐色細胞腫による悪性高血圧、偽性脳腫瘍(=特発性頭蓋内圧亢進症)(肥満・無月経・感情障害(emotionally disturbed)をきたした女性に多い)
- ■問題
- 症例だけでは絞れないので、最も疑われる疾患をあげ、鑑別診断を列挙し、検査、治療を考えていくことにします。
- ■一酸化炭素中毒
- ■オチ
- 血中carboxyhemoglobinを測定したところ32%。高レベルの酸素投与でゆっくりだが、48時間で完全に回復。脳浮腫にたいするマンニトールや高圧酸素療法も考慮する。問題は4年間点検されていないガス温水器の不完全燃焼だったとさ。
- ■KEY POINTS
- ・薬物中毒は若い人の意識消失の最も一般的な原因だけど、他の診断もいつも考慮しておく。
- ・一酸化炭素ヘモグロビンレベルは屋内や車内、あるいはよく分からない煙に暴露した意識消失患者で測るべき
- ・一酸化中毒による重度の低酸素血症ではチアノーゼを欠く。
- ■initial plan(救急だからのんびりやってられないだろうけど)
- A.
- 1. 呼吸器系、循環器系の安定を確認
- 2. 血液ガス検査
- 3. 血液生化学(電解質(Na,Ca)、血糖)
- □ビール1本 = 350ml アルコール5%: 350 (ml/本) x 0.05 / 10 (ml/unit) =1.75 (unit/本)
- ■参考文献
- DIF Differential Diagnosis in Primary Care Fourth Edition版 Lippincott Williams & Wilkins
[★]
- 英
- organophosphorus poisoning
- 関
- パラチオン、サリン、サリン中毒
- 研修医当直御法度 症例帳 p.24
- 研修医当直御法度 第5版 p.145
概念
病態
- コリンエステラーゼを不可逆的に不活化して阻害し、シナプスにおけるアセチルコリン濃度を上昇させる。
症状
[中枢神経症状]意識混濁、昏睡
[ニコチン受容体を介した作用]全身痙攣、呼吸筋麻痺
治療
- 1. PAMの静脈投与 → ただし、有効な時間が限定される
- 2. 透析療法、血漿交換 → 有機リンは組織への移行性が高く有効性は低い。
- 研修医当直御法度 第5版 p.145
- PAM 1-2g 静注
- アトロピン静注 ← 減量に注意(recurrentする)
[★]
- 英
- Argyll-Robertson pupil, Argyll Robertson pupil
- 同
- アーガイルロバートソン瞳孔 Argyll-Robertson瞳孔、反射性瞳孔強直 ridigitas pupillae reflectoria、アーガイル・ロバートソン徴候 Argyll-Robertson徴候
- 関
- 梅毒、神経梅毒、瞳孔。対光近見反射解離
対光反射 × 、 輻輳反射 ○ 、 縮瞳
概念
- 神経梅毒による瞳孔調節異常として報告された。以下のような眼徴候を呈する。
眼徴候
- 1. 直接対光反応・間接対光反応の欠如
- 2. 迅速な輻湊反応
- 3. 縮瞳
病因
- 中脳を障害するような疾患 (BET.206)。中脳視蓋前域から動眼神経自律神経核の末梢までの障害(医学事典)。
対光反射
- 網膜 → 視神経 → 視交叉 → 視索 → 上丘腕 → 視索前域 → E-W核 → 動眼神経 → 毛様体神経節 →
近見反射
- 後頭葉視覚中枢 → 前頭葉眼領域 → 内包 → 脳脚 → 中脳 → E-W核 → 動眼神経 → 毛様体神経節 →
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=C6vm7LOFrmI</youtube>
[★]
- 英
- pupil, pupils
- ラ
- pupilla
- 関
- 内眼筋
概念
瞳孔の大きさ
- 正常:2.5-4.0 mm (SCN.111)
- 縮瞳:<2.0 mm (SCN.111)
- 散瞳:>5.0 mm (SCN.111)
- 瞳孔不同
年齢
- 瞳孔径は20歳代で最大となり、高齢になるにつれて小さくなっていく。
神経支配
臨床関連
散瞳
縮瞳
瞳孔異常
[★]
- 英
- mydriasis
- 同
- 瞳孔散大 pupillary dilatation
- 対
- 縮瞳
- 関
- 瞳孔
概念
- 瞳孔の大きさを大きくすること
- 交感神経の興奮により散瞳が起こる
臨床関連
薬物中毒
疾患
病態
[★]
- 英
- constricted pupil
- 関
- 縮瞳、瞳孔収縮、小瞳孔
[★]
- 英
- miotic
- 関
- 縮瞳、縮瞳性、縮瞳薬
[★]
- 英
- miotic
- 関
- 縮瞳、縮瞳薬、縮瞳剤
[★]
- 英
- miotic
- 関
- 縮瞳、縮瞳性、縮瞳剤