- 英
- dislocation, luxation
- ラ
- luxatio
WordNet
- a displacement of a part (especially a bone) from its normal position (as in the shoulder or the vertebral column)
- the act of disrupting an established order so it fails to continue; "the social dislocations resulting from government policies"; "his warning came after the breakdown of talks in London" (同)breakdown
- an event that results in a displacement or discontinuity (同)disruption
PrepTutorEJDIC
- 位置を変えること / 脱臼(だっきゅう) / 混乱
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/20 13:34:49」(JST)
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脱臼(だっきゅう、dislocation, luxation)とは、関節を構成する骨同士の関節面が正しい位置関係を失っている状態。 程度により完全脱臼と不完全脱臼(亜脱臼)に分類される。 骨折や軟部組織の損傷を伴うケースがある。
目次
- 1 概要
- 2 分類
- 3 症状
- 4 治療
- 5 反復性・習慣性の脱臼
- 6 部位別頻度
- 7 腱脱臼
- 8 外部リンク
- 9 関連項目
概要[編集]
関節の一般的な構造。水色は関節軟骨。赤色は関節を包む関節包
関節とは骨と骨の連結部分であり、骨と骨が向かい合っている面がある(右図では水色の部分)。この面が位置関係が本来の状態からずれた状態を脱臼と呼ぶ。 外力により発生するほか、病的な原因で起こるケースがある(→原因による分類)。
脱臼の症状のうち、脱臼固有の症状には弾発性固定、関節部の変形がある。また、一般外傷症状(脱臼固有ではない症状)として疼痛、腫脹、機能障害があげられる(→#症状)。 脱臼が見落とされるなどして長期間放置されると、徒手整復が困難となるため、早期に治療を行うことが大切である。 脱臼の発生頻度は青壮年で高く、小児や高齢者では比較的少ない。これは、小児や高齢者では外力が働いた場合に脱臼ではなく骨折を起こすためと考えられている。
なお、関節部の損傷を示す言葉のひとつに捻挫があるが、これは関節包や靭帯の損傷を指す用語であり、骨の位置関係の異常を指すものではない。
分類[編集]
脱臼は様々な観点から分類することができる。
- 程度による分類
- 完全脱臼(complete dislocation)
- 骨同士の関節面が完全にずれ、接触がない。
- 不完全脱臼、亜脱臼(incomplete dislocation)
- 関節面に部分的な接触が残っている。
- 外傷性脱臼(traumatic dislocation)
- 外力により、関節が生理的範囲をこえる運動を強制されて発生する。ほとんどの場合、骨の一方が関節包を破って関節の外へ出るが、顎関節脱臼や股関節中心性脱臼(大腿骨頭が寛骨臼を突き破る)では、関節包を破らない。
- 病的脱臼(pathologic dislocation)
- もともと靭帯や関節包に病的変化があり、わずかな外力あるいは外力なしに発生する。
- 麻痺脱臼
- 関節に関与する筋が麻痺し、関節を固定する筋、靱帯、関節包に伸びが生じて脱臼に至る。例えば、脳血管障害による片麻痺により肩関節亜脱臼が生じるケースがある。
- 拡張性脱臼
- 関節が炎症をおこし関節内に滲出物が多量に溜まり、関節包が広がって脱臼に至る。
- 破壊性脱臼
- 骨の関節面や関節包が破壊されて脱臼に至る。関節リウマチによる手指の脱臼などがこれに該当する。
- 近位関節面に対する遠位関節面の位置で分類する。
- 近位関節面に対して遠位関節面が前方に転位した場合は前方脱臼、後方に転位した場合は後方脱臼、上方に転位した場合は上方脱臼、下方に転位した場合は下方脱臼と呼ぶ。
- 近位関節面に対して遠位関節面が側方に転位した場合は、側方脱臼と呼ぶ。これはさらに内側脱臼と外側脱臼に細分される。遠位関節面が正中面の方向へ転位した場合が内側脱臼、正中面から遠ざかる方向へ転位した場合が外側脱臼である。
- 大腿骨頭が寛骨臼窩を破壊して中に入り込んだ場合は、中心性脱臼あるいは内方脱臼と呼ぶ。
- 時期による分類
- 先天性脱臼(congenital dislocation)
- 先天的な発育不全により起こる。
- 後天性脱臼(acquired dislocation)
- 出生後に外力や病気により起こる。
症状[編集]
- 脱臼固有の症状
- 弾発性固定(弾発性抵抗)
- 患部に対して他動的に運動を試みると、弾力のある抵抗が認められる。ある程度は動くが、力を緩めるともとに戻る。
- 一般外傷症状(脱臼固有ではない症状)
治療[編集]
脱臼に陥る場所は多用される関節に限らず、骨と骨を繋ぐ場所ならば何処でも起こり得る。脱臼の症状に、関節部の痛みや腫脹、関節の変形、関節を軸にその先の部位が正常に動かす事が出来ない、脱臼をした部位が短くなっている、等の症状がある場合、脱臼が起こっている恐れがある。脱臼は一刻も早く元に戻す事が大切であり、遅くとも8時間以内に整復を行うべきである。あまり遅れると、全身麻酔の手術が必要となることもある。
人体には自己修復能があり、また素人治療が施される事があるが、脱臼の整復には原則として専門家の手を必要とする。素人治療のあげく、正確な定位置に復元されていない状態で長時間が経ってしまうと、関節が変形した状態で固定されてしまい、将来痛みや炎症の原因ともなりうる。
整復には固定が必要であり、関節の回復は遅くおよそ6~9ヶ月かかる事からも根気良く時間をかけ修復する必要があるが、肩関節や顎関節は日常で使う部位であり、長期固定が難しい事もあり脱臼が習慣化する事が多い。
自分で整復できた場合でも専門家や医療機関での受診が必須である。関節内の損傷状況により固定、リハビリテーション、加療が必要となる。 特に、靱帯などや周辺の筋肉損傷、骨折、神経組織を圧迫している場合もあるので、素人判断は禁物である。
反復性・習慣性の脱臼[編集]
外傷性脱臼を起こしたあとに、軽微な力で脱臼を繰り返すことがあり、これを反復性脱臼と呼ぶ。治療を中断して固定期間が不足した場合、腱の付着部位が剥離骨折している場合などに発生する。肩関節、顎関節に発生しやすい。また、明らかな外傷がないにも関わらず軽微な力で脱臼を繰り返すものを習慣性脱臼と呼ぶ。関節の弛緩など素因がある場合に発生することがある。
部位別頻度[編集]
- 一位:肩関節前方脱臼
- 二位:肘関節後方脱臼
- 三位:顎関節前方脱臼
- 四位:肩鎖関節上方脱臼
- 五位:第一中手指節関節背側脱臼
腱脱臼[編集]
腱を骨溝に固定する筋支帯もしくは靭帯が損傷され、腱が本来の位置から滑り出た状態を腱脱臼(英:dislocation of the tendon、独:Sehnenluxation)という。腓骨筋腱や上腕二頭筋長頭腱に起こることが多いが、まれに後脛骨筋腱にも見られる。腓骨筋腱で起こる症例では長腓骨筋腱のみのものが多く、整復は容易であるが再脱臼を起こしやすい。脱臼発生時には弾発と同時に疼痛が起こる。ほとんどの場合は外傷性だが、腱の通る溝が浅いことも素因になる場合がある。いずれも反復性になるため、手術を要する。
外部リンク[編集]
- メルクマニュアル家庭版, 顎関節脱臼 117 章
- 脱臼 バブの反復性肩関節前方脱臼のHP
関連項目[編集]
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ウィキメディア・コモンズには、脱臼に関連するメディアがあります。 |
- 関節
- 捻挫
- 鞭打ち
- 肘内障
- 骨折
- リハビリ
- 靭帯
- 関節技
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臨床経験 先天性股関節脱臼に対するoverhead traction法の治療経験
- 知ってますか? 整形外科手術の変遷(8)いわゆる先天性股関節脱臼に対する観血的整復術
Related Links
- 脱臼(だっきゅう、dislocation, luxation)とは、関節を構成する骨同士の関節面が正しい 位置関係を失っている状態。 程度により完全脱臼と不完全脱臼(亜脱臼)に分類される。 骨折や軟部組織の損傷を伴うケースがある。
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- ☆case16 膝の痛み
- ■glossary
- indigestion 消化障害、消化不良
- ■症例
- 80歳 男性
- 主訴:左膝の痛みと腫脹
- 現病歴:左膝の痛みを2日前から認めた。膝は発熱・腫脹しており、動かすと疼痛を生じる。時々胸焼けと消化不良が見られる。6ヶ月前のhealth checkで、高血圧(172/102mmHg)と血中クレアチニンが高い(正常高値)こと以外は正常といわれた。その4週間数回血圧を測定したが、高値が継続したため、2.5mg bendrofluamethizide(UK)/ベンドロフルメチアジドbendroflumethiazide(US)で治療を開始した。最近の血圧は138/84 mmHgであった。
- 喫煙歴:なし。
- 飲酒歴:一週間に平均4unit。
- 既往歴:股関節に中程度(mild)の変形性関節症
- 家族歴:特記なし
- 服薬歴:アセトアミノフェン(股関節の疼痛に対して)
- 身体所見 examination
- 血圧 142/86mmHg。体温37.5℃。脈拍88/分。grade 2 hypertensive retinopathy(高血圧症性網膜症)。心血管系、呼吸器系に検査場異常なし。手にDIPにヘバーデン結節なし。
- 左膝が発熱し腫脹している。関節内に液、patellar tap陽性。90℃以上膝関節を屈曲させると痛みを生じる。右の膝関節は正常に見える。
- 検査 investigation
- 生化学:白血球増多、ESR上昇、尿素高値、グルコース高値
- 単純X線:関節間隙やや狭小。それ以外に異常は認めない。
- ■problem list
- #1 左膝の痛み
- #2 胸焼け
- #3 消化不良
- #4 高血圧
- #5 クレアチニン正常高値
- #6 股関節の変形性リウマチ
- #7 高血圧性網膜症
- ■考え方
- ・関節痛の鑑別診断を考える。
- ・VINDICATEで考えてみてもよいでしょう。
- ・関節痛の頻度としては 外傷>慢性疾患(OAなど)>膠原病>脊椎疾患>悪性腫瘍
- ■関節痛の鑑別疾患
- DIF 282
- V Vascular 血友病 hemophilia, 壊血病 scurvy, 無菌性骨壊死 aseptic bone necrosis (Osgood-Schlatter diseaseとか)
- I Inflammatory 淋疾 gonorrhea, ライム病 lyme disease, 黄色ブドウ球菌 Staphylococcus, 連鎖球菌 Streptococcus, 結核 tuberculosis, 梅毒 syphilis, 風疹 rubella, 単純ヘルペス herpes simplex, HIV human immunodeficiency virus, サイトメガロウイルス cytomegalovirus
- N Neoplastic disorders 骨原性肉腫 osteogenic sarcoma, 巨細胞腫 giant cell tumors
- D Degenerative disorders degenerative joint disease or 変形性関節症 osteoarthritis
- I Intoxication 痛風 gout (uric acid), 偽痛風 pseudogout (calcium pyrophosphate), ループス症候群 lupus syndrome of hydralazine (Apresoline) and procainamide, gout syndrome of diuretics
- C Congenital and acquired malformations bring to mind the joint deformities of tabes dorsalis and syringomyelia and congenital dislocation of the hip. Alkaptonuria is also considered here.
- A Autoimmune indicates (多い)関節リウマチ RA (可能性)血清病 serum sickness, 全身性エリテマトーデス lupus erythematosus, リウマチ熱 rheumatic fever, ライター症候群 Reiter syndrome, 潰瘍性大腸炎 ulcerative colitis, クローン病=限局性回腸炎 regional ileitis, 乾癬性関節炎 psoriatic arthritis (老人であり得る)リウマチ性多発筋痛症 polymyalgia rheumatica
- T Trauma 外傷性滑膜炎 traumatic synovitis, tear or rupture of the collateral or cruciate ligaments, 亜脱臼 subluxation or laceration of the meniscus (semilunar cartilage), 脱臼 dislocation of the joint or patella, a 捻挫 sprain of the joint, and fracture of the bones of the joint.
- E Endcrine 先端肥大症 acromegaly, 閉経 menopause, 糖尿病 diabetes mellitus
- ■答え
- 骨格筋系-関節炎-単関節炎-急性単関節炎
- 痛風 尿酸 → 発熱、ESR↑、白血球↑
- 偽痛風 ピロリン酸カルシウム
- 高齢女性でチアジド系利尿薬の使用により痛風が誘発されやすい。特に腎機能低下、糖尿病の人はこのリスクが高まる。
- ■(BSTからの知識「)循環器領域での利尿薬
- ・心不全の治療において、循環血漿量を減らし、心臓の前負荷を軽減する。
- ・利尿薬は高尿酸血症を起こす。(けど、心不全の治療において高尿酸血症になったからといって痛風を発症している患者はみたことない)
- ・電解質異常を起こしやすいので、血液生化学の検査でモニタして注意する。たとえば低Kで不整脈のリスクが高まる。
- ・チアジド系の利尿薬は血糖を上げるし、尿酸を上げる
- ・長期の使用で腎機能を低下させる
- ■initial plan
- Dx 1. 関節液の吸引:関節液の一般検査、生化学検査、培養検査、
- ・白血球が増加していれば急性炎症性であることを示す。
- ・偏光顕微鏡で関節液を検鏡する。
- ・尿酸の結晶:針状結晶。negatively birefringent
- ・ピロリン酸カルシウムの結晶:positively birefringent
- Tx 1. 関節液の吸引:炎症が軽度改善
- 2. NSAIDによる疼痛管理
- 3. PPI:NSAID潰瘍を予防するため
- 4. ACE inhibitorの導入
[★]
- 英
- injury, lesion
- 同
- 傷害
- 損傷 injury:組織の生理的な連絡が絶たれる、または機能が傷害された状態 → 機能障害が含まれる。
-
- 機械的なエネルギーにより生じた損傷。
- 外力によって生じた組織損傷を総括して創傷と言うが、皮膚や粘膜の連続性が離断した開放性損傷を<創>、連続性が保持された閉鎖性損傷を<傷>と区別して用いることがある(SLE.12)
分類(SLE.106)
-
-
参考
- http://www.jaam.jp/html/dictionary/dictionary/word/0906.htm
- http://www.med.nagoya-cu.ac.jp/legal.dir/lectures/newest/node4.html
[★]
- 英
- internal derangement of the elbow, pulled elbow
- 関
- 脱臼、肘関節
受傷機転
- 小児が肘伸展、前腕回内位で急に手を引っ張られた際に発生する。
疫学
- 就学前の小児、2-5歳(医学事典)/2-6歳(SOR.385)
症候・身体所見
- 肘に腫脹は認められない。
- 疼痛があるため、肘関節伸展、回内位のまま上肢を下垂して動かさない。
検査
治療
- 無麻酔下で整復できる。
- 整復後、外固定は不要である。
- ()ビジュアル基本手技 カラー写真で見る!骨折・脱臼・捻挫 改訂版 p.77
- 1. (患側が右の場合)術者の左手で患側の橈骨頭を軽く押し、右手で患側の前腕を把持し、患側の肘関節を60-70°屈曲、前腕を40-50°回内させる
- 2. 橈骨頭を強く押しながら患側の前腕を回外させる
- あまり参考にならない。
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=ioZmeJZ_rg4</youtube>
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=iqs0T6kJlYg</youtube>
[★]
- 関
- 骨折
- 小児は成人に比べ骨折の頻度が高い。
- 骨膜は厚く骨形成が旺盛、骨癒合が早い、骨膜が厚いために不完全骨折となることが多い(若木骨折)、自家矯正能が高い(屈曲変形は5歳までは30°、8歳までは20°の屈曲があっても完全に矯正されるが、回旋変形に対しては自家矯正力はほとんど働かない。長骨の短縮に対しても矯正能力があるが、過成長が長じやすい。骨幹端部の方が骨幹部よりも自家矯正能が高い)、靭帯損傷や脱臼はまれである(SOR.641改変)。
- ほとんどの骨折では保存的治療でよい。
- 骨折のうち多いものは上腕骨顆上骨折である。この骨折では骨片が回旋転位するため手術を行う。
[★]
- 英
- traumatic dislocation of the shoulder
- 関
- 脱臼
前方脱臼
- 若年者で再発しやすい(80-90%)、40歳代では再発はほとんど無い。
- 整復:
参考
- . [charged] Shoulder dislocation and reduction - uptodate [1]
[★]
- 英
- atlantoaxial subluxation
- 同
- 環軸亜脱臼
- 関
- 関節リウマチ、ダウン症。環軸椎不安定症、環軸椎脱臼
[★]
- 英
- hip dislocation, dislocation of the hip
- ラ
- luxatio coxae
- 関
- 先天性股関節脱臼、発育性股関節形成不全
[★]
- 英
- carpometacarpal joint dislocation
- 関
- 手根中手関節
[★]
- 英
- traumatic dislocation
- 関
- 股関節脱臼、脱臼
[★]
- 英
- luxation of the tooth
- 同
- 歯の脱臼