- 英
- parasympathetic nerve (B)
- ラ
- pars parasympathica
- 関
- 自律神経系、副交感神経系 parasympathetic nervous system
- CN III, CN VII, CN IX, CN X
- S2-S4
分布
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/12/10 18:49:15」(JST)
[Wiki ja表示]
副交感神経系(ふくこうかんしんけいけい、(PNS:Parasympathetic nervous system)は、自律神経系の一部を構成する神経系であり、コリン作用性である。「副交換神経」は誤字。
目次
- 1 概要
- 2 機構
- 2.1 神経伝達物質
- 2.2 受容体
- 2.3 アセチルコリンの再利用
- 3 臓器に対する効果
- 4 関連
概要
副交感神経は遠心性の自律神経であり、臓器近傍あるいは臓器内に存在する神経節を隔てて大きく節前線維と節後線維に分けられる。節前線維・節後線維ともに末端部から神経伝達物質としてアセチルコリンを放出することからコリン作用性神経と呼ばれる。
機構
神経伝達物質
- アセチルコリン
受容体
- ムスカリン受容体(M1、M2、M3)
アセチルコリンの再利用
シナプス間隙に放出されたアセチルコリンの一部はコリンエステラーゼによりコリンと酢酸に加水分解される。コリンは前シナプスに取り込まれた後、神経終末部に存在するコリンアセチルトランスフェラーゼによりアセチルCoAを基質としてアセチルコリンへ再合成される。その後アセチルコリンは前シナプス中の顆粒に取り込まれ、再びシナプス間隙へ放出される。
臓器に対する効果
- 眼(T1~T2)
- 涙腺(T1~T3)→分泌
- 鼻腔腺→分泌
- 唾液腺(T1~T2)→漿液性の液を分泌
- 心臓(T1~T5)→血圧↓、心拍数↓、心収縮力↓、電気的興奮性↓、房室結節伝導時間延長(ブロック)
- 血管(いくつかの外分泌腺の血管、いくつかの外性器の血管)→拡張(一過性)
- 冠状動脈→収縮
- 気道・肺(T2~T7)
- 肝臓(T5~T10)→グリコーゲン合成
- 胃腸管(T6~L1)
- 胃→平滑筋収縮、括約筋弛緩、胃活動↓、蠕動運動↑、胃液分泌↑
- 腸管→平滑筋収縮
- 膵臓(T6~T10)→膵液分泌↑、インスリン分泌↑
- 腸
- 小腸→運動↑、括約筋弛緩、腸液分泌↑
- 直腸(S2~S4)→平滑筋収縮、括約筋弛緩
- 胆嚢・胆管→収縮
- 生殖器(S2~S4)→勃起
- 膀胱(S2~S4)→膀胱三角弛緩、括約筋弛緩、排尿筋収縮
- 骨格筋動脈→拡張
- 血管(骨格筋内)→収縮
- 一部血管→拡張
関連
神経系 |
|
脳 | 脊髄 | 中枢神経系 | 末梢神経系 | 体性神経系 | 自律神経系 | 交感神経系 | 副交感神経系
|
|
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 交流セッション 副交感神経活動リザーブを高める看護技術の確立 : 有疾患患者における検討 (日本看護技術学会第13回学術集会報告)
- 味噌は自律神経バランスを整え圧負荷心肥大モデルにおける脳内ナトリウム感受性を軽減する
- Ito Koji,Hirooka Yoshitaka,Sunagawa Kenji
- Fukuoka Acta Medica 106(3), 54-63, 2015-03-25
- … M)投与を行った.血圧・脈拍数はテールカフ法を用いて測定した.また3極の心電図電極を装着したマウスを用いて,心電図RR 間隔の周波数解析を行い低周波成分(LF:交感神経成分)と高周波成分(HF:副交感神経成分)の比(LF/HF)を計測した.いずれのパラメーターも投与前,投与後1・3・5時間後に測定を行った.食塩水投与ではいずれも有意な変化を認めなかったが,味噌上清投与群では3〜5 時間後より,血圧,心 …
- NAID 120005600681
- テレビゲームが唾液アミラーゼ活性および心拍に及ぼす即時的影響
- 岡 健司,斉藤 弦,小西 正良
- 大阪河崎リハビリテーション大学紀要 = Journal of Osaka Kawasaki Rehabilitation University 9(2), 79-84, 2015-03
- NAID 40020414289
- 地域包括ケアシステムの補完代替療法の活用 : ストレッチングに関する文献検討
- 大塚 朱美,石津 みゑ子,冨樫 千秋 [他],鈴木 康宏
- 千葉科学大学紀要 (8), 131-138, 2015-02
- … ストレッチングの心身に与える効果は、体への効果として副交感神経優位の状態となりリラクゼーション効果があること、また、筋への血流量の増加から循環改善による体温上昇や疼痛物質の排泄、代謝亢進、ホルモン分泌亢進などが推測された。 …
- NAID 120005622603
Related Links
- 副交感神経系. 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』. 移動: 案内, 検索. 副交感神経系(ふくこうかんしんけいけい、(PNS:Parasympathetic nervous system) は、自律神経系の一部を構成する神経系であり、コリン作用性である。 ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104E027]←[国試_104]→[104E029]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [113C023]←[国試_113]→[113C025]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103E002]←[国試_103]→[103E004]
[★]
- ☆case75 自宅での意識消失
- ■症例
- 21歳 男性
- 主訴:意識消失
- 現病歴:男性のアパートで意識を失っている所を彼女に発見され、午後5時に搬送された。彼女が最後に彼に会ったのは午後8時で、クリスマスの買い物をして帰宅した時であった。翌日午後、彼女が彼に会いに行った所、彼がお風呂の床で意識を失っているのを見つけた。彼女によれば、前日変わった様子(unusal mood)はなかった。彼は心理学の期末試験が1週間に迫っておりこのことを心配していたが、勉強はうまくいっているようだった。また以前の試験に問題はなかった。
- 喫煙歴:なし。
- 飲酒歴:機会飲酒 10 units/week(1週間に350mlビール6本弱)
- 既往歴:なし
- 家族歴:父と2人の兄弟のうち1人が糖尿病
- 服薬歴:以前、エクスタシー錠剤を服用していたが、静脈注射の薬はやったことがない。
- 身体所見 examination
- 顔貌 青白。注射痕は認められない。脈拍 92/分、血圧 114/74 mmHg、呼吸数 22/分。心血管系、呼吸器系に異常を認めず。神経系 命令に従わないが、痛みに反応して適切に手を引っ込める(GCS M4)。腱反射(+)・対称性、足底反射(-)。瞳孔散大、対光反射(+)。眼底 視神経円板腫脹
- ■鑑別診断をあげるためのkeyword(司会者用)
- ・24時間以内に来した意識消失、糖尿病の家族歴、冬、風呂、精神疾患リスク(試験で悩んでいる。薬物の服用歴)、顔色、脈拍、血圧、呼吸数、腱反射、病的反射、瞳孔、眼底(司会者用)
- ■keywordからどういう疾患を考えるか?
- 真っ先にあげたいもの
- ・二次的な脳圧亢進
- ・糖尿病
- ・薬物中毒、中毒物質の摂取・吸引
- ・神経疾患(てんかんなど)の発作
- ・24時間以内に来した意識消失
- ・クモ膜下出血:局所神経症状、硝子体下出血(subhyaloid hemorrhage)。
- ・糖尿病の家族歴
- ・低血糖発作
- 低血糖による昏睡は早いが糖尿病の新規症状として起こらない。まれにインスリノーマによる低血糖による昏睡があり得る。
- ・糖尿病性ケトアシドーシス diabetic ketoacidosis DKA
- 極度のインスリン欠乏とコルチゾールやアドレナリンなどインスリン拮抗ホルモンの増加により、(1)高血糖(≧250mg/dl)、(2)高ケトン血症(β-ヒドロキシ酪酸の増加)、アシドーシス(pH7.3未満)をきたした状態。(糖尿病治療ガイド 2008-2009 p.66)
- ・高浸透圧性非ケトン性昏睡 nonketotic hyperosmolar coma
- DM type 2
- 50歳以上に好発し、インスリン非依存性糖尿病*患者が腎不全や中枢神経障害、悪性腫瘍、消化器疾患、呼吸器感染などを合併するときに多くみられ、ステロイドや利尿薬の投与、輸液や高カロリー補給、人工透析などの際に医原性に起きやすい。
- 高血糖性の昏睡は発症が早くない。その前に口渇や多尿があるはず。
- → 否定するための検査 → 血糖測定
- ・風呂
- ・脳出血
- ・冬だし、風呂(脱衣所のことか)にガスヒーターがあったら疑わしい。
- ・精神疾患リスク(試験で悩んでいる。薬物の服用歴)
- (最も多いのが)薬物中毒(鎮静薬、アスピリン、アセトアミノフェン)
- (意識障害で運ばれてきたときに考えるべきなのが)一酸化中毒
- 一酸化中毒の場合の顔色は蒼白(cherry-red colorと言われてきたが)。眼底所見:(severe CO中毒で)乳頭浮腫
- ・顔色
- ・脈拍、血圧、呼吸数
- ・腱反射、病的反射
- 腱反射が亢進していたら、上位運動ニューロンの障害を考慮する。腱反射亢進と意識障害が共存していれば、障害部位は脊髄の伝導路ではなくむしろ脳幹・大脳皮質に障害があると考えることができる。
- ・瞳孔
- 瞳孔が散大していれば交感神経興奮、副交感神経の麻痺:フェニレフリン・エピネフリン・コカインなど交感神経刺激、動眼神経麻痺、脳死の徴候
- 瞳孔が縮瞳していれば副交感神経興奮、オピオイド受容体への刺激:麻薬中毒、有機リン中毒、橋出血、脳幹部梗塞(脳底動脈閉塞症など)
- ・眼底 (IMD.71)
- 視神経円板(=視神経乳頭)の腫脹は乳頭浮腫(papilledema, DIF.342)を反映。乳頭浮腫の発生機序は軸索輸送障害や静脈還流うっ滞である。原因として頭蓋内疾患が最も多い。頭蓋外の疾患(高血圧、視神経炎、偽性脳腫瘍)。
- 乳頭浮腫 papilledema DIF.243
- V 動静脈奇形、高血圧による脳血圧脳症・頭蓋内出血、クモ膜下出血、硬膜下血腫
- I 脳膿瘍、慢性経過の髄膜炎(細菌性×)、敗血症による血栓や静脈洞血栓
- N 脳腫瘍
- D -
- C 動静脈奇形、水頭症、頭蓋奇形(尖頭症などによる)、血友病、時にSchilder disease
- A ループス脳炎、動脈周囲炎
- T 急性期の硬膜外血腫や硬膜下血腫ではない。慢性硬膜下血腫ならありうる。
- E 褐色細胞腫による悪性高血圧、偽性脳腫瘍(=特発性頭蓋内圧亢進症)(肥満・無月経・感情障害(emotionally disturbed)をきたした女性に多い)
- ■問題
- 症例だけでは絞れないので、最も疑われる疾患をあげ、鑑別診断を列挙し、検査、治療を考えていくことにします。
- ■一酸化炭素中毒
- ■オチ
- 血中carboxyhemoglobinを測定したところ32%。高レベルの酸素投与でゆっくりだが、48時間で完全に回復。脳浮腫にたいするマンニトールや高圧酸素療法も考慮する。問題は4年間点検されていないガス温水器の不完全燃焼だったとさ。
- ■KEY POINTS
- ・薬物中毒は若い人の意識消失の最も一般的な原因だけど、他の診断もいつも考慮しておく。
- ・一酸化炭素ヘモグロビンレベルは屋内や車内、あるいはよく分からない煙に暴露した意識消失患者で測るべき
- ・一酸化中毒による重度の低酸素血症ではチアノーゼを欠く。
- ■initial plan(救急だからのんびりやってられないだろうけど)
- A.
- 1. 呼吸器系、循環器系の安定を確認
- 2. 血液ガス検査
- 3. 血液生化学(電解質(Na,Ca)、血糖)
- □ビール1本 = 350ml アルコール5%: 350 (ml/本) x 0.05 / 10 (ml/unit) =1.75 (unit/本)
- ■参考文献
- DIF Differential Diagnosis in Primary Care Fourth Edition版 Lippincott Williams & Wilkins
[★]
- 英
- facial nerve
- ラ
- nervus facialis
- 同
- 第VII脳神経, 第七脳神経, 第7脳神経, CN VII, cranial nerve VII, seventh cranial nerve
- 関
- 中間神経、脳神経
- 図:N.117(全体) N.108,111,112(脳幹から出るところ)
- 特殊感覚性と臓性運動性の線維は中間神経として顔面神経から分かれて脳幹から出ている (KL.648)
由来
支配
走行
枝 (KL.649, N.117)
頭蓋からの出口
臨床関連
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- cholinesterase inhibitor cholinesterase inhibitors
- 同
- 抗コリンエステラーゼ薬 anticholinesterase
- 関
- アセチルコリン、アセチルコリン受容体、副交感神経
コリンエステラーゼ阻害薬=
- アルツハイマー病の治療薬
作用機序
活性部位に結合
- エドロフォニウムは四級アミンなので腎臓より速やかに排泄され、持続時間が短い。
酵素ををカルバモイル化
- フィゾスチグミンやネオスチグミンは活性化部位に位置するセリン残基のヒドロキシ基にカルバモイル基(NH2CO-)を転移することで、機能を可逆的に失わせる (GOO.204)
酵素をリン酸化
薬理作用
動態
適応
臨床応用
注意
禁忌
副作用
[★]
- 英
- urinary retention, ischuria, urodialysis
- ラ
- retentio urinae
- 関
- 尿貯留
定義
- 膀胱まで移送された尿が尿道より排泄できない状態 ⇔無尿
原因
- SURO.39
- 前立腺肥大を有する患者が飲酒した場合や抗コリン薬の服用による事が多い
症状
- SURO.39
- 急性尿閉:苦痛有。強い尿意、恥骨上部の疼痛、強度の不安感、冷や汗
- 慢性尿閉:苦痛は少ない。溢流性失禁、両側水腎症
検査
- SURO.111
臨床関連
- 中枢神経(上位ニューロン)障害の急性期には脊髄ショックにより排尿中枢が機能しなくなり尿閉に陥るらしい。
[★]
- 英
- gallbladder (Z)
- ラ
- vesica fellea
解剖
- 胆嚢径:長径8cm x 短径4cm以下
- 胆嚢壁:3mm以下
胆管
血管
動脈
- 後上膵十二指腸動脈と胃十二指腸動脈が十二指腸後部の胆管に血液を送る
- 胆嚢動脈が胆管の近位部に血液を送る
- 右肝動脈が胆管の中部に血液を送る
静脈
壁構造
胆嚢の収縮
臨床関連
胆嚢の徴候
胆嚢壁の肥厚
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- parasympathomimetic agent、parasympathomimetic
- 関
- 副交感神経作動薬、副交感神経刺激様
[★]
- 英
- parasympathomimetic
- 関
- 副交感神経刺激薬
[★]
- 英
- parasympatholytic
- 関
- 副交感神経遮断薬
[★]
- 英
- parasympathetic tone
- 同
- 副交感性緊張
[★]
交感神経直接作動薬
[★]
- 英
- nerve
- ラ
- nervus
- 関
- ニューロン
解剖で分類
- 中枢神経 central nervous systen CNS
- 末梢神経 peripheral nervous system PNS
情報で分類
- 感覚神経 sensory nerve = 求心性線維 afferent nerve
- 運動神経 motor nerve = 遠心性線維 efferent nerve
機能で分類
- 体性神経 somatic nervous system SNS
- 自律神経 autonomic nervous system ANS
[★]
- 英
- sympathetic nerve (B), sympathetic nervous system
- ラ
- pars sympathica
- 関
- 自律神経、交感神経系、交感神経節前線維、交感神経節後線維
[★]
- 英
- sympathetic
- 関
- 交感神経性