- 英
- probucol
- 商
- クラフェデン、サクベルコート、シンレスタール、ダウンオイール、ピヨコール、フッコラート、プロスエード、ライドラース、ロレルコ、ワニール
- 高脂血症治療薬
- 家族性高コレステロール血症(FHホモ)にも適応可能
- 黄色腫・動脈硬化巣の退縮作用がある
- 強い抗酸化作用→酸化LDL産生を抑制
- 産生LDLの産生抑制により、マクロファージの貪食を抑制する→CETP活性亢進→コレステロールの逆転送活性化
薬理作用
- 血症TG↓、血症TC↓
- LDL受容体非依存的にLDL異化→胆汁への排泄作用↑
- →家族性高コレステロール血症の適応となる
作用機序
副作用
- CETP活性亢進による
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/17 23:58:48」(JST)
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プロブコール
|
IUPAC命名法による物質名 |
4,4'-[propane-2,2-diylbis(thio)]bis(2,6-di-tert-butylphenol)
|
臨床データ |
AHFS/Drugs.com |
Micromedex Detailed Consumer Information |
MedlinePlus |
a611037 |
識別 |
CAS番号 |
23288-49-5 |
ATCコード |
C10AX02 |
PubChem |
CID: 4912 |
DrugBank |
DB01599en:Template:drugbankcite |
ChemSpider |
4743 |
UNII |
P3CTH044XJ |
KEGG |
D00476en:Template:keggcite |
ChEBI |
CHEBI:8427en:Template:ebicite |
ChEMBL |
CHEMBL608en:Template:ebicite |
別名 |
2,6-di-tert-butyl-4-({2-[(3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl)sulfanyl]propan-2-yl}sulfanyl)phenol |
化学的データ |
化学式 |
C31H48O2S2 |
分子量 |
516.844 g/mol |
SMILES
-
S(c1cc(c(O)c(c1)C(C)(C)C)C(C)(C)C)C(Sc2cc(c(O)c(c2)C(C)(C)C)C(C)(C)C)(C)C
|
InChI
-
InChI=1S/C31H48O2S2/c1-27(2,3)21-15-19(16-22(25(21)32)28(4,5)6)34-31(13,14)35-20-17-23(29(7,8)9)26(33)24(18-20)30(10,11)12/h15-18,32-33H,1-14H3
-
Key:FYPMFJGVHOHGLL-UHFFFAOYSA-N
|
プロブコール(Probucol、商品名:ロレルコ、シンレスタール)は抗高脂血症用医薬品の一つである[1]。当初は虚血性心疾患治療薬として開発されていたが、臨床試験で心疾患の既往が有る患者でHDLを下げる事が判り、試験は中止された。プロブコールはQT延長を示す。
プロブコールは初めは、飛行機のタイヤの寿命を延ばす添加物として1970年代に発見された。
作用機序
プロブコールは血中のLDL異化を増加させる事でコレステロール低下作用を示す。加えて、コレステロール合成阻害作用とコレステロール吸収抑制作用を持つ[2]。又、LDL中のコレステロールの酸化防止作用が強い。これに因り泡沫細胞の形成が遅くなり、アテローム動脈硬化性プラークを形成し難くなる。
プロブコールはHDL産生トランスポーターABCA1(英語版)に働き掛けると考えられている[3]。
更に、HDLの値を低下させる[4]。
副作用
重大な副作用として添付文書に記載されているものは、心室性不整脈(Torsades de pointes)、失神、消化管出血、末梢神経炎、横紋筋融解症である[5][6]。
参考資料
- ^ Yamamoto A (December 2008). "A Uniqe Antilipidemic Drug - Probucol". J. Atheroscler. Thromb. 15 (6): 304–5. doi:10.5551/jat.E621. PMID 19075491.
- ^ "Probucol. Drugs.com web site. [1]
- ^ Favari E, Zanotti I, Zimetti F, Ronda N, Bernini F, Rothblat GH (December 2004). "Probucol inhibits ABCA1-mediated cellular lipid efflux". Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol. 24 (12): 2345–50. doi:10.1161/01.ATV.0000148706.15947.8a. PMID 15514211.
- ^ Miida T, Seino U, Miyazaki O, et al. (October 2008). "Probucol markedly reduces HDL phospholipids and elevated prebeta1-HDL without delayed conversion into alpha-migrating HDL: putative role of angiopoietin-like protein 3 in probucol-induced HDL remodeling". Atherosclerosis 200 (2): 329–35. doi:10.1016/j.atherosclerosis.2007.12.031. PMID 18279878.
- ^ “ロレルコ錠250mg/ロレルコ細粒50% 添付文書” (2015年1月). 2015年3月29日閲覧。
- ^ “シンレスタール錠250mg/シンレスタール細粒50% 添付文書” (2011年11月). 2015年3月29日閲覧。
|
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- 薬物療法 (特集 動脈硬化症--一次予防から二次予防まで) -- (動脈硬化症の治療と適応)
- 薬物療法のエビデンスと実際 (特集 脂質異常症の管理--動脈硬化性疾患予防のために)
- ニコチン酸誘導体とプロブコール (特集 脂質異常症診療のエビデンスと将来展望) -- (脂質異常症の治療薬--エビデンスと選択基凖)
Related Links
- シンレスタール,ロレルコとは?プロブコールの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価 も調べられる(おくすり110番:薬事典版)
- 高脂血症の治療、原因、薬、メカニズムなどについて解説しているサイトです。高脂血症 の治療は他のいろいろな疾患の予防につながります。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ピヨコール錠250mg
組成
- 1錠中、プロブコール250mgを含有する。
添加物として、乳糖水和物、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースCa、ステアリン酸Mg、酸化チタン、タルクを含有する。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
重篤な心室性不整脈(多源性心室性期外収縮の多発)のある患者
- [より重篤な心室性不整脈(Torsades de pointes)を起こすおそれがある。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 高脂血症(家族性高コレステロール血症、黄色腫を含む。)
- 通常、成人にはプロブコールとして1日量500mgを2回に分けて食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、家族性高コレステロール血症の場合は、プロブコールとして1日量1,000mgまで増量することができる。
慎重投与
心筋梗塞の新鮮例及びうっ血性心不全のある患者
心室性不整脈のある患者([禁忌]の項参照)
QT延長を起こしやすい患者(先天性QT延長症候群、低カリウム血症等)
重大な副作用
心室性不整脈(Torsades de pointes)、失神(いずれも頻度不明)
- 著明なQT延長に伴う心室性不整脈(Torsades de pointes)、失神があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管出血、末梢神経炎(いずれも頻度不明)
- 消化管出血、末梢神経炎があらわれたとの報告がある。
横紋筋融解症(頻度不明)
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 4,4'-[Propan-2,2-diylbis(sulfandiyl)]bis[2,6-bis(1,1-dimethylethyl)phenol]
分子式
分子量
性状
テトラヒドロフランに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
光によって徐々に淡黄色となる。
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- QT延長症候群、QT間隔
原因
- 洞結節機能不全
- 房室ブロック:2度房室ブロック、3度房室ブロックアンドロゲン遮断療法(GnRHアゴニスト/アンタゴニスト療法または両側性精巣摘除術)
- 利尿薬:低マグネシウム血症・低カリウム血症の誘発による
- 鎮吐薬:
[★]
- 英
- lipid-lowering drug, lipid-lowering agent
- 関
- 脂質異常症
|
Cho
|
TG
|
LDL-C↓
|
HDL-C↑
|
TG↓
|
副作用
|
HMG-CoA還元酵素阻害薬
|
Choの合成阻害 →LDL受容体増加
|
|
○
|
○
|
|
発疹、胃不快感、肝障害、 筋肉痛、筋脱力、横紋筋融解症
|
フィブラート系薬物
|
|
VLDL産生抑制 →VLDL,IDL異化促進
|
○
|
○
|
○
|
単独で、横紋筋融解症 腹痛、下痢、嘔吐などの腹部症状、肝障害
|
ニコチン酸系薬
|
VLDL分泌抑制
|
○
|
○
|
○
|
皮膚、特に顔面および上半身の紅潮、掻痒感 肝障害、胃腸障害、耐糖能の悪化、尿酸値上昇
|
陰イオン交換樹脂系薬物
|
胆汁酸再吸収抑制
|
|
○
|
|
|
腹部膨満感、便秘、肝障害
|
ビフェニル化合物
|
Choの胆汁排泄促進
|
|
○
|
|
|
肝障害、胃腸障害、耐糖能の悪化、尿酸値上昇発疹 まれにQT延長にともなう不整脈
|
EPA製剤
|
|
VLDL産生抑制 →VLDL異化促進
|
|
|
○
|
胃部不快感、腹痛、下痢などの腹部症状 肝障害、出血傾向
|
分類
|
脂質代謝への影響
|
副作用
|
LDL-C
|
TG
|
HDL-C
|
スタチン
|
↓↓↓
|
↓
|
↑
|
横紋筋融解症、筋肉痛や脱力感などミオパチー様症状、肝障害、認知機能障害、空腹時血糖値およびHbA1c値の上昇、間質性肺炎など
|
陰イオン交換樹脂
|
↓↓
|
↑
|
↑
|
消化器症状、脂溶性ビタミンの吸収障害。ジギタリス、ワルファリンとの併用ではそれら薬剤の薬効が減弱しうる。
|
小腸コレステロールトランスポーター阻害薬
|
↓↓
|
↓
|
↑
|
消化器症状、肝障害、CK上昇
|
フィブラート
|
↓
|
↓↓↓
|
↑↑
|
横紋筋融解症、肝障害など
|
ニコチン酸誘導体
|
↓
|
↓↓
|
↑
|
顔面潮紅や頭痛など(日本人では多いといわれている。少量から開始して漸増したり、アスピリンを併用することで副作用は回避可能なことがある)
|
プロブコール
|
↓
|
ー
|
↓↓
|
可逆性のQT延長や消化器症状など
|
多価不飽和脂肪酸
|
ー
|
↓
|
ー
|
消化器症状、出血傾向や発疹など
|
↓↓↓:≦-25% ↓↓:-25%< ≦-20% ↓:-20%< ≦-10% ー:-10%< ≦10% ↑:10%< ≦20% ↑↑:20%< ≦30%
|
[★]
- 英
- high-density lipoprotein, HDL lipoprotein, HDL
- 同
- 高比重リポタンパク質、高密度リポタンパク質、高密度リポ蛋白、高比重リポタンパク
- 関
- 血漿リポタンパク、リポ蛋白
[show details]
機能
- コレステロールを末梢から肝臓に戻すコレステロール逆転送に関わっている。
血中のHDL-Cに影響を与える因子
- YN.D-115
- 性別:女性>男性 ← エストロゲンの作用による? 閉経後には女性でも上昇する。
- 血中TG濃度:逆相関するらしい
- CETP濃度:逆相関するらしい
減少する病態・因子
- 原発性:アポA-I欠損症、LCAT欠損症、Tangier病、LPL欠損症
- 続発性:喫煙、多価不飽和脂肪酸の過剰摂取、糖尿病、甲状腺疾患、肝硬変、慢性腎不全、プロブコール
増加する病態・因子
臨床関連
[★]
商品
[★]
- 英
- acquired long-QT syndrome
- 関
- QT延長症候群、多形性心室頻拍、トルサード・ド・ポアンツ
病因
- 参考1
治療
参考文献
- 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
[★]
- 英
- pro