- 英
- indacaterol
- 同
- インダカテロールマレイン酸塩 indacaterol maleate
- 商
- オンブレス
- 関
- 気管支拡張剤
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/08 12:23:16」(JST)
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インダカテロール
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
(R)-5-[2-[(5,6-Diethyl-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl)amino]-1-hydroxyethyl]-8-hydroxyquinolin-2(1H)-one |
臨床データ |
商品名 |
Onbrez, Arcapta |
AHFS/Drugs.com |
International Drug Names |
ライセンス |
EMA:リンク、US FDA:リンク |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
Inhalation |
識別 |
CAS番号 |
312753-06-3 |
ATCコード |
R03AC18 |
PubChem |
CID 6433117 |
ChemSpider |
5293751 |
UNII |
8OR09251MQ |
KEGG |
D09318en:Template:keggcite |
ChEBI |
CHEBI:68575en:Template:ebicite |
ChEMBL |
CHEMBL1095777en:Template:ebicite |
化学的データ |
化学式 |
C24H28N2O3 |
分子量 |
392.490 g/mol |
SMILES
- O=C4/C=C\c1c(c(O)ccc1[C@@H](O)CNC3Cc2cc(c(cc2C3)CC)CC)N4
|
InChI
-
InChI=1S/C24H28N2O3/c1-3-14-9-16-11-18(12-17(16)10-15(14)4-2)25-13-22(28)19-5-7-21(27)24-20(19)6-8-23(29)26-24/h5-10,18,22,25,27-28H,3-4,11-13H2,1-2H3,(H,26,29)/t22-/m0/s1
Key:QZZUEBNBZAPZLX-QFIPXVFZSA-N
|
インダカテロール(Indacaterol、商品名:オンブレス)は超長時間作用性アドレナリンβ2受容体作動薬の一つである[1]。EMAに2009年11月30日に承認[2]された後、FA[3]と厚生労働省[4]に2011年7月1日に承認された。類薬のホルモテロールやサルメテロールと異なり、1日1回の吸入で用いられる[5]。慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に用いれる。(気管支喘息についてはデータがない。)ドライパウダー吸入器(英語版)に充填した形で市販されている。
臨床試験
2010年3月に公表された第III相臨床試験の結果、COPD患者に対するインダカテロールの有効性と安全性が確認された[6]。この試験は米国、ニュージーランド、ベルギーで実施され、416名の重症(平均FEV1=1.5L)COPD患者にインダカテロールと偽薬を割り付けた。インダカテロールは偽薬と比べて統計学的に FEV1及びAUCを改善し、救急薬の使用回数を低減させたが、安全性及び忍容性は偽薬と同程度であった。
2010年に発表された1年間の偽薬対照臨床試験では、1日2回のホルモテロール吸入よりも統計学的に有意にFEV1を改善する事が示された。救急薬の使用回数も減少させたが、有意差は付かなかった。又、インダカテロール群とホルモテロール群で再増悪率には差が付かなかった[7]。
2011年には、インダカテロールとチオトロピウムを12週間に渡り比較した臨床試験の結果が欧州呼吸器雑誌(European Respiratory Journal)に掲載された。その試験では両薬剤でのFEV1改善効果に有意差は見られなかった。インダカテロールは息切れスコア(Transition Dyspnoea Index、TDI)のトータル並びに呼吸器QOLスコア(St. George’s Respiratory Questionnaire、SGRQ)のトータルを大きく改善した[8]。
副作用
添付文書に記載されている重大な副作用は、重篤な血清カリウム値の低下である[9]。
その他、咳嗽が5%以上に見られる他、5%未満又は頻度不明とされている副作用は、上気道感染、副鼻腔炎、鼻咽頭炎、糖尿病・高血糖、眩暈、錯感覚、頭痛、虚血性心疾患、頻脈、心房細動、動悸、鼻漏、気管支痙攣、口腔咽頭痛、血管浮腫、瘙痒症、発疹、蕁麻疹、筋肉痛、筋骨格痛、筋痙縮、胸痛、胸部不快感、口渇、末梢性浮腫である。
参考資料
- ^ Cazzola M, Matera MG, Lötvall J (July 2005). "Ultra long-acting beta 2-agonists in development for asthma and chronic obstructive pulmonary disease". Expert Opin Investig Drugs 14 (7): 775–83. doi:10.1517/13543784.14.7.775. PMID 16022567.
- ^ European Public Assessment Report for Onbrez Breezhaler
- ^ “FDA approves Arcapta Neohaler to treat chronic obstructive pulmonary disease” (プレスリリース), U.S. Food and Drug Administration, (2011年7月1日), http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm261649.htm 2011年7月2日閲覧。 [1]
- ^ “慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬「オンブレス®吸入用カプセル150 μg」製造販売承認を取得”. ノバルティスファーマ (2011--07-01). 2015年1月20日閲覧。
- ^ Beeh KM, Derom E, Kanniess F, Cameron R, Higgins M, van As A (May 2007). "Indacaterol, a novel inhaled beta2-agonist, provides sustained 24-h bronchodilation in asthma". Eur. Respir. J. 29 (5): 871–8. doi:10.1183/09031936.00060006. PMID 17251236.
- ^ Feldman, G; Siler, T; Prasad, N; Jack, D; Piggott, S; Owen, R; Higgins, M; Kramer, B et al. (2010). "Efficacy and safety of indacaterol 150 mcg once-daily in COPD: a double-blind, randomised, 12-week study". BMC pulmonary medicine 10: 11. doi:10.1186/1471-2466-10-11. PMC 2848004. PMID 20211002.
- ^ Dahl R; Chung KF; Buhl R et al. (June 2010). "Efficacy of a new once-daily long-acting inhaled beta2-agonist indacaterol versus twice-daily formoterol in COPD". Thorax(英語版) 65 (6): 473–9. doi:10.1136/thx.2009.125435. PMID 20522841.
- ^ R. Buhl; L.J. Dunn; C. Disdier et al. (October 2011). "Blinded 12-week comparison of once-daily indacaterol and tiotropium in COPD". European Respiratory Journal(英語版) 38 (4): 797–803. doi:10.1183/09031936.00191810. PMID 21622587.
- ^ “オンブレス吸入用カプセル150µg 添付文書”. 2015年1月20日閲覧。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 慢性閉塞性肺疾患に対するチオトロピウムとインダカテロールの併用療法からグリコピロニウム/インダカテロール配合剤への切り替えの検討 : 単施設での自己対照比較研究
- 患者さんのヘルス・リテラシーを高める くすりの教室(第21回・完)インダカテロールマレイン酸塩
- 実臨床におけるインダカテロールの使用経験~薬剤師と連携した吸入指導を含む
- 小笠原 智彦,柘植 彩花,清水 美帆,川浪 匡史,石原 明典,岩木 舞,沓名 健雄,若山 尚士,鈴木 雅之,Tomohiko OGASAWARA
- 日赤医学 = The Japanese Red Cross Medical Journal 66(1), 283, 2014-09-01
- NAID 120005487327
Related Links
- インダカテロール)」(開発コード:QAB149)の製造販売承認申請を行いました。 インダカテロールは、吸入5分後から気管支拡張効果が発現 ...
- オンブレスとは?インダカテロールの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。 すべての副作用を掲載しているわけではありません。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
オンブレス吸入用カプセル150μg
組成
成分・含量
- 1カプセル中インダカテロールマレイン酸塩194μg
(インダカテロールとして150μg)
添加物
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
- 本剤は慢性閉塞性肺疾患の症状の長期管理に用いること。本剤は慢性閉塞性肺疾患の増悪時における急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
- 通常、成人には1回1カプセル(インダカテロールとして150μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具を用いて吸入する。
- 本剤は吸入用カプセルであり、必ず専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)を用いて吸入し、内服しないこと。(「適用上の注意」の項参照)
- 本剤は1日1回、一定の時間帯に吸入すること。吸入できなかった場合は、翌日、通常吸入している時間帯に1回分を吸入すること。
- 患者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、1日1回を超えて投与しないよう注意を与えること(本剤の気管支拡張作用は通常24時間持続するので、その間は次の投与を行わないこと)。
慎重投与
甲状腺機能亢進症の患者
- 〔甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。〕
心血管障害(冠動脈疾患、急性心筋梗塞、不整脈、高血圧等)のある患者
- 〔交感神経刺激作用により症状を悪化させるおそれがある。〕
糖尿病の患者
- 〔高用量のβ2刺激剤を投与すると、血糖値が上昇するおそれがある。血糖値をモニタリングするなど慎重に投与すること。〕
てんかん等の痙攣性疾患のある患者
重大な副作用
重篤な血清カリウム値の低下
- β2刺激剤により重篤な血清カリウム値の低下が報告されている。また、β2刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤(サイアザイド系利尿剤、サイアザイド系類似利尿剤、ループ利尿剤)の併用により増強することがあるので注意すること。更に、低酸素血症により血清カリウム値の低下の心リズムに及ぼす影響が増強されることがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。
薬効薬理
気管支拡張作用17,18)
- インダカテロールは、覚醒下モルモットにおけるセロトニン及び麻酔下アカゲザルにおけるメサコリンによる気管支収縮に対して抑制作用を示した。
作用持続時間17,18)
- インダカテロールの覚醒下モルモットにおけるセロトニン及び麻酔下アカゲザルにおけるメサコリンによる気管支収縮に対する抑制作用を等効果用量で比較したところ、サルブタモール、ホルモテロール及びサルメテロールより明らかに長く、持続的であった。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- インダカテロールマレイン酸塩(Indacaterol Maleate)
化学名
- 5-{(1R)-2-[(5,6-Diethyl-2, 3-dihydro-1H-inden-2-yl)amino]-1-hydroxyethyl}-8-hydroxyquinolin-2(1H)-one monomaleate
分子式
分子量
性状
- 白色〜微黄白色又は微灰白色の粉末である。
エタノール(99.5)に溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- QT延長症候群、QT間隔
原因
- 洞結節機能不全
- 房室ブロック:2度房室ブロック、3度房室ブロックアンドロゲン遮断療法(GnRHアゴニスト/アンタゴニスト療法または両側性精巣摘除術)
- 利尿薬:低マグネシウム血症・低カリウム血症の誘発による
- 鎮吐薬:
[★]
- 英
- short-acting β-agonists, SABA
- 関
- 長時間作用型β2刺激薬 LABA
[show details]
短時間作用型吸入β2刺激薬 : 78 件
短時間作動型吸入β2刺激薬 : 約 3,590 件
短時間作用型β2刺激薬 : 約 8,370 件
短時間作動型β2刺激薬 : 65 件
短時間作用型吸入β刺激薬 : 31 件
短時間作動型吸入β刺激薬 : 1 件
短時間作用型β刺激薬 : 約 71 件
短時間作動型β刺激薬 : 32 件
短時間作用型吸入β2刺激薬 SABA : 42 件
短時間作動型吸入β2刺激薬 SABA : 6 件
短時間作用型β2刺激薬 SABA : 74 件
短時間作動型β2刺激薬 SABA : 19 件
短時間作用型吸入β刺激薬 SABA : 2 件
短時間作動型吸入β刺激薬 SABA : 約 2,130 件
短時間作用型β刺激薬 SABA : 15 件
短時間作動型β刺激薬 SABA : 9 件
- 小発作から大発作の救急対応で反復吸入するkey drug
- 20-30分おきにネブライザーで吸入。脈拍が130/分以下を保つようにする。
[★]
会社名
成分名
薬効分類