- 英
- moxifloxacin
- 化
- 塩酸モキシフロキサシン moxifloxacin hydrochloride
- 商
- アベロックス、ベガモックス
- 関
- 抗菌薬、眼科用剤。ニューキノロン系抗菌薬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/07/03 10:09:04」(JST)
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モキシフロキサシン
|
IUPAC命名法による物質名 |
1-cyclopropyl-7-[(1S,6S)-2,8-diazabicyclo
[4.3.0]non-8-yl]-6-fluoro-8-methoxy-4-oxo- quinoline-3-carboxylic acid
|
臨床データ |
胎児危険度分類 |
C (US)
B3 (オーストラリア) |
法的規制 |
? |
投与方法 |
経口投与, IV, 点眼 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
86 ~ 92% |
血漿タンパク結合 |
30 ~ 50% |
代謝 |
グルクロニド及び硫酸抱合
シトクロムP450は無関係 |
半減期 |
12時間 |
排泄 |
胆管及び腎臓 |
識別 |
CAS登録番号 |
354812-41-2 |
ATCコード |
J01MA14 |
PubChem |
CID 152946 |
DrugBank |
APRD00281 |
化学的データ |
化学式 |
C21H24FN3O4 |
分子量 |
401.431 g/mol |
モキシフロキサシン (Moxifloxacin) は、第IIIa世代キノロン系抗菌薬のひとつ。商品名は「アベロックス錠®」。ドイツの製薬メーカーバイエルが開発し、かつて日本では塩野義製薬が販売していた。2010年7月1日より、バイエル薬品の日本法人が製造販売している。また、富士フイルムファーマが販売元として医薬品添付文書に記載されている。
また、アルコンが点眼薬として販売しており、日本では日本法人の日本アルコンが取り扱っている。商品名は「ベガモックス®」。
特徴
PK/PD理論から一日一回投与として発売された。また、レスピラトリーキノロンとして当初発売されたが、適応症を皮膚感染症・外傷/熱傷の二次感染に対しても取得している。
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- レボフロキサシンの薬剤感受性結果とガチフロキサシン・モキシフロキサシン・セフメノキシムの感受性相関
- 外用抗菌薬・点眼抗菌薬 (新薬展望2010) -- (治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉--新薬の広場)
Related Links
- モキシフロキサシン (Moxifloxacin) は、第IIIa世代ニューキノロン系抗生物質のひとつ。 商品名は「アベロックス錠R」。ドイツの製薬メーカーバイエルが開発し、かつて日本では 塩野義製薬が販売していた。2010年7月1日よりとバイエル薬品の日本法人が単独で ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ベガモックス点眼液0.5%
組成
有効成分の名称
1mL中含量
添加物
禁忌
- 本剤の成分又はキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
適応菌種
- 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、シュードモナス属、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス (ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌
適応症
- 眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎 (角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法
- 本剤が適応を有さない菌種による感染が疑われる場合には、原則として起炎菌の確認等を行うことにより、本剤使用の是非を検討することが望ましい。
[眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎 (角膜潰瘍を含む)]
- 通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。
[眼科周術期の無菌化療法]
- 通常、手術前は1回1滴、1日5回、手術後は1回1滴、1日3回点眼する。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状:
- 経口剤でショック、アナフィラキシー様症状 (頻度不明) があらわれるとの報告があるので、観察を十分に行い、紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序9), 10)
- モキシフロキサシンの主な作用機序は、II型トポイソメラーゼ (DNAジャイレース及びトポイソメラーゼIV) を阻害することにより核酸合成を阻害し、抗菌効果を示す。
抗菌作用
抗菌作用
- モキシフロキサシンは幅広い抗菌スペクトルを有し、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、シュードモナス属、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌に対して抗菌力を示した (in vitro)。
実験的眼感染症モデルにおける効果11), 12)
- 黄色ブドウ球菌、緑膿菌及びセラチア菌感染ウサギ角膜炎モデルにおいて、モキシフロキサシン点眼液は無治療群に対し、有意に生菌数の減少を認めた。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
(Moxifloxacin Hydrochloride)
略号
化学名
- 1-Cyclopropyl-6-fluoro-8-methoxy-7- [(4aS,7aS )-octahydropyrrolo [3,4-b] pyridin-6-yl]-4-oxo-1,4-dihydroquinoline-3-carboxylic acid monohydrochloride
分子式
分子量
性状
- 淡黄色〜黄色の結晶性の粉末で、水又はメタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- QT延長症候群、QT間隔
原因
- 洞結節機能不全
- 房室ブロック:2度房室ブロック、3度房室ブロックアンドロゲン遮断療法(GnRHアゴニスト/アンタゴニスト療法または両側性精巣摘除術)
- 利尿薬:低マグネシウム血症・低カリウム血症の誘発による
- 鎮吐薬:
[★]
- 英
- quinolone antibacterial agent, quinolone
- 同
- ピリドンカルボン酸系抗菌薬 pyridone carboxylic acid anti-microbials pyridone carboxylic acid antibacterial agent
- 関
- 抗菌薬、ニューキノロン
キノロン系抗菌薬
概念
- クロロキンを改良してつくられた抗菌薬をキノロン系抗菌薬と呼ぶ。
- 超らせん構造の維持に関わる酵素とDNAの複合体を安定化し、DNA鎖を切断したままにしておくことにより、生存・細胞分裂を障害する。
- キノロン系抗菌薬にフッ素を導入して改良した抗菌薬がニューキノロン系抗菌薬である。
- ニューキノロン系抗菌薬はグラム陰性菌とグラム陽性菌に対して強い抗菌力を有する。
作用機序
副作用
- 消化器症状:(5-10%)
- 発疹:(1-2%)
- 中枢神経症状:(5%)頭痛・浮動性眩暈
- 軟骨毒性:幼弱な動物で軟骨に異常をきたす → 18歳未満は注意。妊婦には使用しない。 (ABM.106)
- 日光過敏症
- 低血糖
適応
第一選択となる適応(IRE.158)
[★]
- 英
- anaerobic bacterium anaerobic bacteria, anaerobe anaerobes, anaerobic bacteria
- ラ
- anaerobie
- 関
- 細菌、好気性菌。嫌気性培養法
概念
- 酸素の存在しないところで増殖する細菌。
- 酸素が存在していても酸化還元電位(Eh)が低い状態では増殖可能 → 還元的な環境(人体でいうと腸管、膿瘍などの閉鎖環境)
- 発酵によりエネルギーを得ている。
- 酸素、酸化物、および過酸化物をハンドリングする酵素を持たない:シトクロム系酵素、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ
分類
臨床
嫌気性菌感染を考慮すべき病態、疾患
嫌気性菌をカバーする抗菌薬
[★]
- ラ
- Legionella pneumophila
- 同
- L. pneumophila、在郷軍人病菌
- 関
- レジオネラ属、細菌
特徴
感染症
抗菌薬
[★]
モキシフロキサシン。塩酸モキシフロキサシン
[★]
モキシフロキサシン