- 英
- pentamidine
- 化
- イセチオン酸ペンタミジン, pentamidine isethionate
- 商
- ベナンバックス
- first aid step1 2006 p.147,173,178
分類
構造
薬効薬理
- ベナンバックス注用300mg
- 1. ペンタミジンイセチオン酸塩は、in vitroにおいて、カリニ肺炎発症ラットの肺より分離されたニューモシスチス・カリニに対して、致死的作用を有することが示唆された。
- 2. ペンタミジンイセチオン酸塩はin vitroでニューモシスチス・カリニのグルコース代謝及び蛋白質合成を抑制し、マウス実験腫瘍のDNA合成、RNA合成、蛋白質合成、リン脂質合成及びヌクレオチド合成を抑制し、ジヒドロ葉酸脱水素酵素(DHFR)活性をin vitro及びin vivo(ラット)で抑制した
投与方法
適応
注意
- ベナンバックス注用300mg
- 重篤な低血圧、低血糖及び不整脈があらわれることがある。用法及び用量、使用上の注意に特に留意し、このような症状が発現した場合は直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。
禁忌
- ベナンバックス注用300mg
- 1. 本剤に対する過敏症の既往歴のある患者
- 2. ザルシタビンを投与中の患者[海外で本剤(静注)との併用により劇症膵炎による死亡例が報告されているので、カリニ肺炎の治療のため本剤が必要になった場合は、ザルシタビンを休薬すること。「3.相互作用」の項参照]
- 3. ホスカルネットナトリウムを投与中の患者[腎障害の増強、低カルシウム血症が起こることがある。なお、海外で本剤(静注)との併用により、重篤な低カルシウム血症が発現した死亡例が報告されている。「3.相互作用」の項参照]
- 4. 吸入投与は、換気障害が重症の患者(PaO2 60mmHg以下)には行わないこと。[換気障害のため、薬剤の十分な拡散が得られないことがある。]
- 5. アミオダロン(注射剤)を投与中の患者[併用によりTorsades de pointesのリスクが増加する。「3.相互作用」の項参照]
副作用
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6419400D1037_1_02/6419400D1037_1_02?view=body
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|
非ステロイド性抗炎症剤の「ベンジダミン」とは異なります。 |
ペンタミジン
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
4,4'-[pentane- 1,5-diylbis(oxy)]dibenzenecarboximidamide
|
臨床データ |
商品名 |
Nebupent |
AHFS/Drugs.com |
monograph |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
IV, IM, inhalation |
薬物動態データ |
血漿タンパク結合 |
69% |
半減期 |
6.4-9.4 hours |
識別 |
CAS番号 |
100-33-4 |
ATCコード |
P01CX01 QP51AF02 |
PubChem |
CID: 4735 |
DrugBank |
DB00738en:Template:drugbankcite |
ChemSpider |
4573 |
UNII |
673LC5J4LQ |
KEGG |
D08333en:Template:keggcite |
ChEBI |
CHEBI:45081en:Template:ebicite |
ChEMBL |
CHEMBL55en:Template:ebicite |
化学的データ |
化学式 |
C19H24N4O2 |
分子量 |
340.42 g/mol |
SMILES
-
O(c1ccc(cc1)C(=[N@H])N)CCCCCOc2ccc(C(=[N@H])N)cc2
|
InChI
-
InChI=1S/C19H24N4O2/c20-18(21)14-4-8-16(9-5-14)24-12-2-1-3-13-25-17-10-6-15(7-11-17)19(22)23/h4-11H,1-3,12-13H2,(H3,20,21)(H3,22,23)
-
Key:XDRYMKDFEDOLFX-UHFFFAOYSA-N
|
ペンタミジン(Pentamidine、商品名:ベナンバックス)はPneumocystis jirovecii(旧学名:Pneumocystis carinii)に因るカリニ肺炎(PCP)の治療薬である。PCPは重症間質性肺炎であり、HIV感染症の患者にしばしば見られる。ペンタミジンはステージIガンビアトリパノソーマ(西アフリカ睡眠病)の治療の主要薬剤でもある。日本及び米国で希少疾病用医薬品に指定されている。又、WHO必須医薬品モデル・リストに収載されている[1]。
目次
- 1 効能・効果
- 1.1 急性ニューモシスチス肺炎
- 1.2 ニューモシスチス肺炎の一次・二次予防
- 1.3 その他
- 2 禁忌
- 3 妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 4 副作用
- 5 相互作用
- 6 作用機序
- 7 関連項目
- 8 参考資料
効能・効果
日本での効能・効果は「カリニ肺炎」である[2]。
ペンタミジンは抗癌剤治療で免疫力が低下すると考えられる患者のPCP予防にも用いられる。PCPを治療しない場合の死亡率は非常に高い。ペンタミジンは他にもリーシュマニア症やカンジダ症にも高い臨床効果を持つ。又、白血病を治療中の小児に対する感染症予防にも用いられる。
急性ニューモシスチス肺炎
急性のニューモシスチス肺炎の治療では、同用量ではペンタミジンの有効性はST合剤と同等かやや劣るが、臨床的にはST合剤の方が高用量であり、高用量ST合剤は肝炎、骨髄抑制、腎毒性、重篤な皮膚障害(ライエル症候群)等の副作用が有るので、結果的にペンタミジの方が忍容性が高い。更に、ST合剤はアレルギー反応が多い。PCPの治療には、ペンタミジン4mg/kgを1日1回静脈内注射し、14〜21日間継続する。21日間を超えて投与を継続すると副作用が増加する。又、筋肉内注射は薦められない。ペンタミジンの効果は治療開始後2日に現れ、解熱及び呼吸機能が回復する。6〜8日以内に胸部レントゲン(英語版)像が改善したら、治療は成功である。患者の50〜70%が治癒する。
ニューモシスチス肺炎の一次・二次予防
重症の免疫不全患者に対してPCPの一次予防を実施する。又、快癒後のPCP患者に対して再発防止目的に二次予防を実施する。どちらの場合も、ペンタミジン液をネブライザーに装填して300mg/月を吸入投与する。一次予防の場合、無予防の場合と比べてPCP発症を70%抑制する。エアロゾルの吸入投与は、特に第一トリメスターの妊婦への投与に適している(ST合剤が禁忌とされている国で)。但し吸入投与は肺上葉の非定型PCP感染の原因にもなり得る。
その他
リーシュマニア症や睡眠病の治療の為にWHOやCDCが開発した治療スケジュールが存在する。
癌化学療法剤としての使用も提案された事が有る[3]。
禁忌
投与禁忌
- ペンタミジンに対する過敏症の既往歴のある患者
- [吸入投与]:換気障害が重症の患者(PaO2 60mmHg以下)
併用禁忌
- ザルシタビン
- ホスカルネット
- アミオダロン(注射剤)
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
動物実験で、後期死亡児数の増加、化骨の遅延が報告されている。
乳汁中に移行するか否かは、添付文書、インタビューフォーム共に明言されていない。
副作用
重大な副作用として添付文書に記載されているものは、ショック・アナフィラキシー、Stevens‐Johnson症候群(皮膚粘膜眼症候群)、錯乱・幻覚、急性腎不全、低血圧、QT延長、心室性不整脈、高度徐脈、低血糖、高血糖、糖尿病、膵炎である。
その他、5%以上に発現する副作用として、悪心・嘔吐、BUN上昇が記載されている。
相互作用
アミノグリコシド系抗生物質、アムホテリシンB、カプレオマイシン(英語版)、コリスチン、ポリミキシンB(英語版)、 バンコマイシン、ホスカルネット、シスプラチン等の腎毒性を有する薬剤を続けて投与する場合には、慎重に観察する事。
作用機序
基本的な治療薬であるにも拘わらず原虫への作用機序は知られていないが、ミトコンドリアの機能が関与していると考えられる[4]。ユビキチンに作用していると思われる[5]。ペンタミジンはプリン受容体に依りトリパノソーマ(Trypanosoma brucei gambiense)の虫体内へ取り込まれる。この寄生虫はアデニンを合成出来ないので、宿主からこのヌクレオチドを取り込む必要が有る。この取り込みに因って、虫体内にµM単位の薬剤が蓄積され、DNAに対する酵素の作用が阻害され、虫体を駆除する事が出来る[6]。
関連項目
- DNA結合蛋白質(英語版)
- ヘキスト33258(英語版)
- ネトロプシン(英語版)
- レキシトロプシン(英語版)
- 核酸シミュレーションソフトウェアの一覧(英語版)
参考資料
- ^ “WHO Model List of EssentialMedicines”. World Health Organization (2013年10月). 2014年4月22日閲覧。
- ^ “ベナンバックス注用300mg 添付文書” (2014年4月). 2015年2月6日閲覧。
- ^ Lee MS, Johansen L, Zhang Y, et al. (December 2007). “The novel combination of chlorpromazine and pentamidine exerts synergistic antiproliferative effects through dual mitotic action”. Cancer Res. 67 (23): 11359–67. doi:10.1158/0008-5472.CAN-07-2235. PMID 18056463. http://cancerres.aacrjournals.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=18056463.
- ^ Sun T, Zhang Y (March 2008). “Pentamidine binds to tRNA through non-specific hydrophobic interactions and inhibits aminoacylation and translation”. Nucleic Acids Res. 36 (5): 1654–64. doi:10.1093/nar/gkm1180. PMC 2275129. PMID 18263620. http://nar.oxfordjournals.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=18263620.
- ^ Nguewa PA, Fuertes MA, Cepeda V, et al. (2005). “Pentamidine is an antiparasitic and apoptotic drug that selectively modifies ubiquitin”. Chem. Biodivers. 2 (10): 1387–400. doi:10.1002/cbdv.200590111. PMID 17191940.
- ^ “WHO | Drugs”. Who.int (2011年12月28日). 2013年3月26日閲覧。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ニューモシスチス肺炎の治療 (特集 ニューモシスチス肺炎 update)
- MS35-10 ニューモシスチス肺炎でペンタミジン使用中にQT延長,Torsades de pointesを認めたネフローゼ症候群の1例(膠原病と類似疾患3,第59回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- 鈴木 学,村井 綱児,上野 亮,蛸井 浩行,林 宏紀,服部 久弥子,山本 剛,佐藤 直樹,吾妻 安良太,弦間 昭彦,田中 啓治
- アレルギー 58(8・9), 1314, 2009-09-30
- NAID 110007675344
- ニューモシスチスにおける薬物標的分子の変異と今後の展開
- 高橋 孝
- 日本医真菌学会雑誌 = Japanese journal of medical mycology 50(2), 67-73, 2009-04-30
- … 早期治療が非常に重要である.このPc肺炎に対する標準的な治療薬として,ST(サルファメソキサゾールとトリメトプリム)合剤を第1選択として,ペンタミジンやアトバコンなどが第2選択として選択される.Pcに対する薬物標的は,(1)サルファメソキサゾール → dihydropteroate synthase(DHPS),(2)トリメトプリム → dihydrofolate reductase,(3)アトバコン → cytochrome bであり,その耐性機序として標的をコードする遺伝子変異 …
- NAID 10024793243
- 少量メソトレキサートパルス療法中にカリニ肺炎を併発し,ST合剤投与にて汎血球減少症を併発した症例
- 島田 天美子,西村 善博,船田 泰弘,竹中 かおり,小林 和幸,浦田 佳子,吉村 将,西馬 照明,里内 美弥子,横山 光宏
- アレルギー 53(6), 575-581, 2004-06-30
- … その後も呼吸状態は悪化し,汎血球減少が出現した.ST合剤の副作用による汎血球減少を考え,ST合剤を中止したが汎血球減少は遷延した.メソトレキサートとST合剤の相互作用によるものと考えられた.人工呼吸器管理が必要となったが,ペンタミジンにて症状の改善が得られた.メソトレキサート少量パルス療法によるカリニ肺炎およびST合剤の併用による汎血球減少症は比較的稀であるが,留意すべき症例と考えられ,報告した. …
- NAID 110002404792
Related Links
- 2011年2月17日 ... ペンタミジンについて。・ペンタミジン概論当初イギリスで1930年代後半に合成され抗原 虫剤であり、トリパノソーマやリーシュマニアに対して有効であるとされてい...
- ペンタミジンイセチオン酸塩はin vitroでニューモシスチス・カリニのグルコース代謝及び 蛋白質合成を抑制し、マウス実験腫瘍のDNA合成、RNA合成、蛋白質合成、リン脂質 合成及びヌクレオチド合成を抑制し、ジヒドロ葉酸脱水素酵素(DHFR)活性をin vitro ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ベナンバックス注用300mg
組成
有効成分(1バイアル中)
禁忌
- 本剤に対する過敏症の既往歴のある患者
- ザルシタビンを投与中の患者[海外で本剤(静注)との併用により劇症膵炎による死亡例が報告されているので、カリニ肺炎の治療のため本剤が必要になった場合は、ザルシタビンを休薬すること。「3.相互作用」の項参照]
- ホスカルネットナトリウムを投与中の患者[腎障害の増強、低カルシウム血症が起こることがある。なお、海外で本剤(静注)との併用により、重篤な低カルシウム血症が発現した死亡例が報告されている。「3.相互作用」の項参照]
- 吸入投与は、換気障害が重症の患者(PaO2 60mmHg以下)には行わないこと。[換気障害のため、薬剤の十分な拡散が得られないことがある。]
- アミオダロン(注射剤)を投与中の患者[併用によりTorsades de pointesのリスクが増加する。「3.相互作用」の項参照]
効能または効果
適応菌種
適応症
[静脈内・筋肉内投与]
- 通常、ペンタミジンイセチオン酸塩として4mg/kgを1日1回投与する。
静脈内点滴投与
- 日局注射用水3〜5mLに溶解した後、日局ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液50〜250mLに希釈し、1〜2時間かけて点滴静注する。
筋肉内投与
- 日局注射用水3mLに溶解した後、2箇所以上の部位に分けて筋注する。
[吸入投与]
- 通常、ペンタミジンイセチオン酸塩として300〜600mgを日局注射用水(1バイアルにつき3〜5mL)に溶解し、吸入装置を用いて1日1回30分かけて投与する。吸入装置は5μm以下のエアロゾル粒子を生成する能力を有する超音波ネブライザー又はコンプレッサー式ネブライザー等を使用すること。なお、吸入装置により霧化能力、薬液槽容量が異なるので、使用する機種に応じて薬液を日局注射用水で適切な量に希釈して用いること。
- 生理食塩液やブドウ糖液等で直接溶解すると懸濁・固化するおそれがあるので溶解には必ず日局注射用水を用いること。
慎重投与
- 腎又は肝機能障害のある患者[腎又は肝機能障害を悪化させるとともに副作用も発現しやすくなるおそれがある。]
- 低血圧又は高血圧症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 低血糖又は高血糖症の患者[膵臓のβ細胞に作用し、症状を悪化させるおそれがある。]
- 白血球減少、血小板減少、貧血のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 低カルシウム血症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 高齢者[「5.高齢者への投与」の項参照]
重大な副作用
ショック(0.2%)・アナフィラキシー様症状
- ショック・アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、関連する徴候が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
Stevens‐Johnson症候群(皮膚粘膜眼症候群)
- Stevens‐Johnson症候群(皮膚粘膜眼症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
錯乱・幻覚(0.2%)
- 錯乱・幻覚があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
急性腎不全(0.7%)
- 急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
低血圧(2.2%)、QT延長、心室性不整脈(0.5%)
- 重篤な低血圧、QT延長、心室性不整脈(Torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。
低血糖(5.4%)
- 重篤な低血糖があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。
高血糖、糖尿病
- 高血糖、糖尿病があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には投与を中止し、インスリンなどの適切な処置を行うこと。
膵炎(0.5%)
- 膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ペンタミジンイセチオン酸塩は、in vitroにおいて、カリニ肺炎発症ラットの肺より分離されたニューモシスチス・カリニに対して、致死的作用を有することが示唆された5)。
- ペンタミジンイセチオン酸塩はin vitroでニューモシスチス・カリニのグルコース代謝及び蛋白質合成を抑制し6)、マウス実験腫瘍のDNA合成、RNA合成、蛋白質合成、リン脂質合成及びヌクレオチド合成を抑制し7)、ジヒドロ葉酸脱水素酵素(DHFR)活性をin vitro及びin vivo(ラット)で抑制した8)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ペンタミジンイセチオン酸塩(Pentamidine Isetionate)
化学名
- 4,4'-(Pentamethylenedioxy)dibenzamidine bis(2-hydroxy-ethanesulfonate)
分子式
分子量
性 状
- 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
本品は水に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、アセトン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品は0.01mol/L塩酸試液に溶ける。
本品は吸湿性である。
融 点
★リンクテーブル★
[★]
- 30歳の男性。会社員。独身。高度の呼吸困難、発熱および乾性咳嗽を主訴に来院した。3か月前から全身倦怠感と乾性咳嗽、2か月前から体動時の息切れ、2週前から発熱がみられ呼吸困難は高度となった。22歳から2年間海外に留学した。意識は清明。身長178cm、体重56kg。体温 38.2℃。呼吸数 30/分。脈拍 112/分、整。血圧 114/60 mmHg。チアノーゼを認める。血液所見:赤血球 452万、Hb 12.8 g/dl、Ht 40%、白血球 8,200(桿状核好中球 16%、分葉核好中球 64%、単球 8%、リンパ球 4%)、血小板 17万。免疫学所見:CRP 18mg/dl、IgG 620 mg/dl (基準 960~1,960)、β-D-グルカン 280pg/ml(基準 20以下)。胸部エックス線写真で両側び慢性に浸潤影を認める。
- 治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103D045]←[国試_103]→[103D047]
[★]
- 60歳の女性。1か月前からの労作時の息切れを主訴に来院した。6か月前から咳嗽を自覚していた。体温36.7℃。呼吸数20/分。脈拍92/分、整。血圧138/76mmHg。聴診で両側下肺野にfine cracklesを聴取する。血液所見:赤血球 420万、Hb 14.2g/dl、Ht 42%、白血球 5,800、血小板 28万。免疫学所見: CRP 0.3mg/dl、CEA 2.3ng/ml(基準5以下)。血液生化学検査に異常を辞めない。胸部エックス線写真(別冊No.19A)、胸部CT(別冊No.19B)及び気管支肺胞洗浄液の写真(別冊No.19C)を別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105I062]←[国試_105]→[105I064]
[★]
- 52歳の男性。会社の健康診断で胸部エックス線検査を受け、異常を指摘されて来院した。自覚症状は特にない。胸部エックス線写真、経気管支肺生検組織PAS及びGrocott染色標本を以下に示す。適切な治療薬はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D057]←[国試_095]→[095D059]
[★]
- 関
- QT延長症候群、QT間隔
原因
- 洞結節機能不全
- 房室ブロック:2度房室ブロック、3度房室ブロックアンドロゲン遮断療法(GnRHアゴニスト/アンタゴニスト療法または両側性精巣摘除術)
- 利尿薬:低マグネシウム血症・低カリウム血症の誘発による
- 鎮吐薬:
[★]
- 英
- hypomagnesemia
- 関
- マグネシウム、高マグネシウム血症、電解質異常
定義
- 血清中のマグネシウム値低下による症状。
- 正常範囲以下(1.5mg/dl以下)となった病態 正常範囲は 1.5-2.3 mg/dl
病因
- 食事摂取量不足
- 消化管(腸管)からの吸収障害:飢餓状態、嘔吐、長期の胃腸液吸引、吸収不良症候群*、急性膵炎*、肝硬変
- 腎からの排泄増加
病態生理
症状
- 神経筋機能の異常:テタニー、振戦、てんかん発作、筋脱力、運動失行、眼振、めまい、感情鈍麻、うつ、易刺激性、譫妄(delirium)、精神症状 (HIM.2373)
- 心血管系:不整脈(洞性頻脈、上室性頻拍、心室性不整脈)、PR/QT延長、T波平坦化/陰性T波、ST straightening (HIM.2373)
- 電解質:低カルシウム血症、低カリウム血症 ← 個別に治療しても無駄。マグネシウムを補正する必要がある。1,25(OH)2Dの産生を阻害、細胞にPTHへの耐性をもたせ、さらに<1mg/dLではPTHの分泌を阻害する。 (HIM.2373) また、低マグネシウム血症では尿細管でのカリウム再吸収が低下するらしい。
- その他:ジギタリス毒性上昇(MgはATPaseの補酵素だからね)
低マグネシウム血症と高マグネシウム血症の比較
検査
心電図
- HIM.2373
合併症
[★]
- 英
- drug-induced hypoglycemia
- 同
- 薬剤性低血糖症
- 関
- 低血糖
低血糖を引きおこす薬剤
- DMR.295
[★]
- 英
- acquired long-QT syndrome
- 関
- QT延長症候群、多形性心室頻拍、トルサード・ド・ポアンツ
病因
- 参考1
治療
参考文献
- 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
[★]
- 英
- taste disorder, dysgeusia
- 同
- 味覚異常
- 関
- 味覚、味盲 taste blindness、味覚消失 ageusia
病因
- 1. 舌乳頭の異常:鉄欠乏、亜鉛欠乏、ビタミンB12欠乏、シェーグレン症候群、およびこれらに起因する舌炎
- 2. 神経障害:顔面神経、舌咽神経、聴神経腫瘍、中枢神経障害
- 3. 精神障害(心因性を含む)
- 4. 代謝障害(腎不全、肝不全、糖尿病)
- 5. 薬剤性:ブシラミン、ペンタミジン、ACE阻害薬
- 6. 医原性:放射線照射
- 7. 生理的変化:加齢
- DIF.424
診断
参考
- 味覚障害の疫学と臨床像 - 日本医師会雑誌 2014年3月号 p2617
- 主にZn欠乏について採り上げている