モルヒネ
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Japanese Journal
- がん性疼痛治療薬ピーガード錠 : Diffusion controlled vesicle 徐放化技術によるゼロ次放出型徐放性製剤
- WINDOW2007 マルホランド・ドライブ事件--DVDのコピーガードと著作権
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ピーガード錠20mg
組成
成分・含量(1錠中)
添加物
- エチルバニリン、コハク酸、ステアリン酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、乳糖水和物、ポビドン
その他6成分を含有する
効能または効果
- 中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
- 通常、成人にはモルヒネ硫酸塩水和物として1日20?120mgを1日1回食間に経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。
投与方法
- 本剤投与後1時間は、食事を控えること。海外において、本剤の高脂肪食摂取20分後投与では、空腹時投与と比べてモルヒネの血漿中濃度が低下、Tmaxが延長し、また、軽食摂取60分前投与では影響を受けなかったが、軽食摂取30分前投与では空腹時投与と比べて血漿中濃度が低下した。〔【薬物動態】の項参照〕
他剤からの切り替え
- 他のオピオイド製剤から本剤へ変更する場合には、前投与製剤の投与量及び鎮痛効果の持続時間を考慮して、副作用の発現に注意しながら、適宜用量を調節すること。〔【薬物動態】の項参照〕
- 経皮フェンタニル貼付剤から本剤へ変更する場合には、経皮フェンタニル貼付剤剥離後にフェンタニルの血中濃度が50%に減少するまで17時間以上かかることから、剥離直後の本剤の使用は避け、本剤の使用を開始するまでに、フェンタニルの血中濃度が適切な濃度に低下するまでの時間を空けるとともに、本剤の低用量から投与することを考慮すること。
疼痛増強時
- 本剤は持続性製剤であり、本剤服用中に突発性の疼痛が発現した場合は、速溶性製剤を用いて除痛を行うことが望ましい。
減量
- 連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、患者の状態を観察しながら慎重に行うこと。
投与の中止
- 本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
慎重投与
- 心機能障害のある患者〔循環不全を増強するおそれがある。〕
- 呼吸機能障害のある患者〔呼吸抑制を増強するおそれがある。〕
- 肝・腎機能障害のある患者〔代謝・排泄が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。【薬物動態】の項参照〕
- 脳に器質的障害のある患者〔呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。〕
- ショック状態にある患者〔循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。〕
- 代謝性アシドーシスのある患者〔呼吸抑制を起こすおそれがある。〕
- 甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者〔呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。〕
- 副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者〔呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。〕
- 薬物依存の既往歴のある患者〔依存性を生じやすい。〕
- 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
- 新生児、乳児〔「小児等への投与」の項参照〕
- 衰弱者〔呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。〕
- 前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者〔排尿障害を増悪することがある。〕
- 器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者〔消化管運動を抑制する。〕
- 痙攣の既往歴のある患者〔痙攣を誘発するおそれがある。〕
- 胆嚢障害及び胆石のある患者〔胆道痙攣を起こすことがある。〕
- 重篤な炎症性腸疾患のある患者〔連用した場合、巨大結腸症を起こすおそれがある。〕
- ジドブジン(アジドチミジン)を投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕
重大な副作用
- ショック(頻度不明*)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
- 連用により薬物依存(頻度不明*)を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、せん妄、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行うこと。
- 呼吸抑制(頻度不明*)があらわれることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン塩酸塩、レバロルファン等)が拮抗する。
- 錯乱、せん妄(いずれも頻度不明*)があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫(いずれも頻度不明*)があらわれるとの報告がある。
- 炎症性腸疾患の患者に投与した場合、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸(いずれも頻度不明*)があらわれるとの報告がある。
- AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al -P上昇等を伴う肝機能障害(頻度不明*)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用4)
モルヒネ硫酸塩水和物の鎮痛作用(マウス:Tail-Flick法)
- 実験は、D’AmourとSmith(1941)に従って行った。熱強度は、反応の平均が4秒になるように調整した。ED50値は、反応までの時間が薬剤投与前値の50%に延長させる投与量とした。また、LD50値より、治療指数(Therapeutic Index)を求めた(表5参照)。
モルヒネ硫酸塩水和物の鎮痛作用(マウス:酢酸writhing法)
- 腹腔内に300mg/kgで酢酸を投与し、モルヒネ硫酸塩水和物のwrithing(もがき)発現に対する抑制作用を観察した(表6参照)。
モルヒネ硫酸塩水和物の鎮痛作用(マウス:Hot Plate法)
- Woolfe and Macdonald(1944)とEddyら(1950)の方法により、55℃に保った板上にマウスを置き、跳躍反応を示すまでの時間(潜時)を投与時より経時的に測定し、各測定時と投与前の潜時を比較し、その程度(%)を求めた(表7参照)。
作用機序
- オピオイド受容体の主としてμ-受容体を介して、脊髄、視床など求心性痛覚伝導路を抑制するとともに、脳幹から脊髄後角に至る下行性痛覚抑制系を賦活することにより鎮痛作用を示す。その他、大脳辺縁系に作用して疼痛に伴う不安や恐怖といった情動反応を抑制し、また、大脳皮質における痛覚閾値を上昇させることも作用機序の一部として考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
○分子式
○分子量
○性状
- ・ 白色の結晶又は結晶性の粉末である。
- ・ 酢酸(100)に溶けやすく、水にやや溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、クロロホルム又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
- ・ 融点:280?290℃(融解発泡)
(明確な融点及び分解点は測定できない)
- ・ 分配係数:1.17(pH7.4、1-オクタノール/緩衝液)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- morphine
- ラ
- morphinum
- 同
- モルフィン
- 化
- 塩酸モルヒネ morphine hydrochloride
- 商
- MSコンチン、MSツワイスロン、アヘンチンキ、アヘンチンキ、アヘン散、アポカイン、アンペック、エチルモルヒネ塩酸塩水和物、オプソ、カディアン、ドーフル散、パシーフ、ピーガード、プレペノン、モヒアト、モルペス
- 関
- アヘンアルカロイド、オピオイド、モルヒネ中毒
- アヘンアルカロイド系麻薬
薬理作用
・鎮痛作用:経口投与では効果小(肝初回通過効果)
- 精神作用:痔痛患者に陶酔感euphoria,健常人に不快感dysphoria
- 鎮静作用:ヒト,サル,イヌ,ウサギ,ラット
- Straub tail反応: morphineの脊髄興奮作用によりマウスの尾が立ちあがる。
- 呼吸抑制作用:呼吸中枢のC02に対する反応性低下 う急性中毒死
- 催吐作用:延髄chemoreceptor trigger zone (CTZ)に作用--吐き気,噛吐
- 心血管作用:動静脈の緊張低下-心臓負荷減少-→肺うっ血,浮腫を軽減 ← 肺静脈各調査用により肺うっ血を改善させるからこういう症例に良いらしい(105C031)
- 消化管作用:腸管神経叢のACh遊離抑制 →蠕動運動抑制
腸管壁から5-HT遊離 →腸管平滑筋の緊張亢進
- 胆管内圧上昇: Oddi括約筋の収縮(だから胆石症の時には注意)
- 縮瞳作用:動眼神経核の刺激
- 反復投与-耐性,身体的・精神的依存が形成
- 突然の休薬・オピオイド括抗薬投与-禁断症状withdrawal symptoms
- (振戦,不安,不眠,疫撃,発汗,鼻汁,流涙,発熱,血圧上昇,頻脈,
- 下痢,腹痛,堰吐など)
- SPC.206
- 鎮痛
- 快感、鎮静、眠気、知的鈍麻
- 呼吸抑制
- 鎮咳
- 悪心・嘔吐
- 瞳孔縮小
- 循環器系:ほとんど影響ない
- 消化器系:消化管運動低下(平滑筋の緊張亢進によるらしいい)、胆管攣縮
- 泌尿器:平滑筋の緊張により尿管スパズム、膀胱排尿筋収縮、利尿ホルモン分泌増加、尿閉。
- その他:肥満細胞からのヒスタミン遊離により発赤、熱覚、発汗、気管支収縮。
適応
- 術後痛(硬膜外投与,副作用に拝み,呼吸抑制)。末期癌疼痛
- 心筋梗塞の疼痛
- 手術後の腸管揺動運動抑制
- 激しい下痢(ロペラミドの開発により使用は減少)、激しい咳
循環器
- 末梢血管を拡張し静脈還流量を減少させる。ファロー四徴症における無酸素発作の予防につかわれる(YN.C-123)、らしい
注意
禁忌
- モヒアト注射液
- 1. 重篤な心疾患のある患者〔症状を悪化させるおそれがある。〕
- 2. 重篤な呼吸抑制のある患者〔呼吸抑制を増強する。〕
- 3. 気管支喘息発作中の患者〔気道分泌を妨げる。〕
- 4. 重篤な肝障害のある患者〔昏睡に陥ることがある。〕
- 5. 慢性肺疾患に続発する心不全の患者〔呼吸抑制や循環不全を増強する。〕
- 6. 痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者〔脊髄の刺激効果があらわれる。〕
- 7. 急性アルコール中毒の患者〔呼吸抑制を増強する。〕
- 8. アヘンアルカロイド及びアトロピンに対し過敏症の既往歴のある患者
- 9. 緑内障の患者〔アトロピンの抗コリン作用により房水通路が狭くなり眼圧が上昇し、緑内障を悪化させるおそれがある。〕
- 10. 前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者〔排尿障害を増悪することがある。〕
- 11. 器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者〔消化管運動を抑制する。〕
- 12. 出血性大腸炎の患者〔腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある患者では、症状の悪化、治療期間の延長をきたすおそれがある。〕
副作用
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/8119505A1050_2_01/8119505A1050_2_01?view=body
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