- 英
- rocuronium
- 化
- 臭化ロクロニウム、rocuronium bromide Rb
- 商
- エスラックス、Zemuron
- 関
- 筋弛緩薬、非脱分極性筋弛緩薬
- 筋弛緩薬;四級アンモニウム;神経筋遮断薬;競合性
- 拮抗薬:スガマデクス
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- rubidiumの化学記号
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 短時間で2回の開腹手術を受けたのち残存筋弛緩のため呼吸抑制が認められた腎不全の1症例
- 岩崎 寛
- 日本臨床麻酔学会誌 = The Journal of Japan Society for Clinical Anesthesia 30(3), 446-451, 2010-05-14
- NAID 10026353669
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- 通常、成人には挿管用量としてロクロニウム臭化物0.6mg/kgを静脈内投与し、術中必要に応じて0.1〜0.2mg/kgを追加投与する。持続注入により投与する場合は、7μg/kg/分の投与速度で持続注入を開始する。なお、年齢、症状に応じて適宜 ...
- ロクロニウム(rocuronium bromide) の特徴 アミノステロイド系筋弛緩薬は、ED50と作用発現時間との間に負の比例関係があることが知られています。パンクロニウムやベクロニウムのED50は小さいのですが、ロクロニウムのED50は大きいので ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
エスラックス静注25mg/2.5mL
組成
- エスラックス静注25mg/2.5mL:1バイアル中に、ロクロニウム臭化物25mgを含有する
添加物
- 酢酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム、pH調整剤を含有
禁忌
- 本剤の成分又は臭化物に対して過敏症の既往歴のある患者
- 重症筋無力症、筋無力症候群の患者[これらの患者では非脱分極性筋弛緩剤に対する感受性が極めて高い。]
効能または効果
- 通常、成人には挿管用量としてロクロニウム臭化物0.6mg/kgを静脈内投与し、術中必要に応じて0.1?0.2mg/kgを追加投与する。持続注入により投与する場合は、7μg/kg/分の投与速度で持続注入を開始する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、挿管用量の上限は0.9mg/kgまでとする。
- 作用持続時間は用量に依存して長くなるため、本剤0.9mg/kgを挿管用量として投与する際は注意すること。
- 持続注入により投与する場合は、筋弛緩モニタリング装置を用いて適切に注入速度を調節すること。
慎重投与
- 呼吸困難及び気道閉塞のある患者[換気不全により、患者の自発呼吸の再開が遅れるおそれがある。]
- 肝疾患、胆道疾患又は腎疾患の患者[本剤の排泄が遅れるため作用が遷延することがある。](「薬物動態」の項参照)
- 気管支喘息の患者[喘息発作、気管支痙攣を起こすおそれがある。]
- 電解質異常(低カリウム血症、低カルシウム血症、高マグネシウム血症等)、低蛋白血症、脱水症、アシドーシス、高炭酸ガス血症の患者[本剤の作用が増強されるおそれがある。]
- 低体温麻酔及び低体温灌流法による人工心肺使用の患者[作用が増強し、作用持続時間が延長するおそれがある。]
- 重症筋無力症、筋無力症候群の患者を除く神経筋疾患の患者(筋ジストロフィー、筋緊張症候群、先天性ミオパシー、脊髄性筋萎縮症、ギラン・バレー症候群等)又はポリオ罹患後の患者[本剤の作用の増強又は減弱が生じることがある。]
- 心拍出量の低下が認められる患者[作用発現時間が遅延し、また作用が遷延することがある。]
- 肥満の患者[実体重で投与量を算出した場合、作用持続時間が延長し回復が遅延するおそれがある。]
- 熱傷の患者[筋弛緩剤の作用が抑制されることが知られている。]
- 高齢者[本剤の排泄が遅れるため作用が遷延することがある。](「高齢者への投与」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある患者(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- 新生児、乳児、幼児又は小児(「小児等への投与」の項参照)
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状
頻度不明
- ショック、アナフィラキシー様症状(気道内圧上昇、血圧低下、頻脈、全身発赤等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
遷延性呼吸抑制
頻度不明
- 遷延性呼吸抑制があらわれることがある。このような場合には、自発呼吸が回復するまで呼吸管理を行うこと。
横紋筋融解症
頻度不明
- 類薬で筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることが報告されているので、このような場合は直ちに投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
気管支痙攣
頻度不明
- 気管支痙攣を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ロクロニウム臭化物は神経筋接合部のニコチン性アセチルコリン受容体のアンタゴニストとして作用することにより、筋弛緩作用を示すことが認められている。
- 摘出ニワトリヒナの神経筋標本において、ロクロニウム臭化物は多重神経支配を受けている筋線維の収縮を引き起こさず、間接刺激による筋収縮を抑制した9)。
- 麻酔下のネコ及びブタを用いた試験において、ロクロニウム臭化物は筋束の不随収縮を引き起こさず、筋収縮の抑制時にはテタヌス減衰またはTOF(四連)刺激による減衰を示した。またネオスチグミンはロクロニウム臭化物による筋収縮の抑制を拮抗した9)。
- 麻酔下のネコ及びブタを用いた試験においてロクロニウム臭化物の筋弛緩作用のED50値はベクロニウム臭化物の約5倍であった。ネコにおいて、ED90の投与量のロクロニウム臭化物投与による作用発現時間は同効力のベクロニウム臭化物の2倍早かった。ネコ及びブタにおいてED90の投与量のロクロニウム臭化物とベクロニウム臭化物の作用持続時間はほぼ同等であった9)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ロクロニウム臭化物(Rocuronium Bromide)
化学名
- (+)-(17β-acetoxy-3α-hydroxy-2β-morpholino-5α-androstan-16β-yl)-1-allyl-1-pyrrolidinium bromide
分子式
分子量
性状
- 白色?帯黄白色の粉末である。水、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、メタノール又はエタノール(99.5)に極めて溶けやすい。
★リンクテーブル★
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109E053]←[国試_109]→[109E055]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107E053]←[国試_107]→[107E055]
[★]
- 抜管後の術後呼吸抑制の原因薬物と拮抗薬の組合せで適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108G017]←[国試_108]→[108G019]
[★]
- 英
- nondepolarizing muscle relaxant non-depolarizing muscle relaxant
- 同
- 競合的神経筋遮断薬 competitive neuromuscular blocker、競合的筋弛緩薬 competitive muscle relaxant、非脱分極性神経筋遮断薬 non-depolarizing neuromuscular blocker、非脱分極性遮断薬 nondepolarizing blocking drugs、クラーレ様作用薬 curarimimetic、クラーレ様物質
- 関
- 脱分極性筋弛緩薬、筋弛緩薬、Train of four monitor、脱分極性遮断薬、神経筋接合部遮断薬
[show details]
- ニコチン性アセチルコリン受容体にアセチルコリンと競合的に結合することで、アセチルコリンの受容体結合を阻害
- 脱分極させることなく、アセチルコリンと競合してアセチルコリン結合部位への結合を妨げる。
- 重症筋無力症の場合、(競合してAch受容体を奪うため)少量の非脱分極性筋弛緩薬でも筋弛緩が出現 (SPC.169)
拮抗薬
[★]
- pyrexia
- 英
- malignant hyperpyrexia, MH
- 同
- 悪性高体温症 malignant hyperthermia
- 関
- 悪性高熱
病因
- (最も多い)
- (起こりにくい)
病態生理
- 骨格筋内の筋小胞体からのカルシウムイオンの異常な遊離亢進により筋強直
- 小胞体のカルシウムチャネルにおけるアミノ酸配列に異常が見られることによる
症状
- 高熱(40℃以上)、筋硬直、頻脈、不整脈、高度のアシドーシス、多臓器不全
診断
診断基準
- 15分間で0.5℃以上 or 1時間で1℃以上の体温の上昇
- 発症後にミオグロビン尿が見られる
- ETCO2の上昇
鑑別疾患
発症が疑われたとき
- 疑わしい薬物の投与中止
- 発熱がある場合は、ダントロレンを投与
- 冷却(大量輸血、対外循環)
- 輸液(アシドーシス・電解質の補正)
- 利尿剤の投与
治療
- 麻酔の中止
- 純酸素の吸入
- 全身を冷却
- 対ショック療法
- ダントロレンの投与
[★]
- 英
- sugammadex
- 同
- ORG25969, 6-perdeoxy-6-per(2-carboxyethyl)thio-gamma-cyclodextrin sodium salt
- 化
- スガマデクスナトリウム sugammadex sodium
- 商
- ブリディオン
- 関
- 筋弛緩薬、ロクロニウム
[show details]
概念
- 参考1より引用
- ロクロニウムの拮抗薬
- ロクロニウムとSelective Relaxant Binding Agent-スガマデックス
- 長い間、非脱分極性筋弛緩薬の拮抗にはコリンエステラーゼ阻害薬が使われてきました。コリンエステラーゼ阻害薬は神経筋接合部でのアセチルコリンを増加させて、アセチルコリン受容体で筋弛緩薬との競合的作用により筋弛緩薬の作用を拮抗させます。しかし、コリンエステラーゼ阻害薬による作用は神経筋接合部だけではありませんので、副交感神経症状が副作用として出現しますし、脳脊髄関門を通過して中枢神経に作用すると神経症状を起こす可能性があります。さらにTrain of FourのT1が出現しないような、深い筋弛緩効果がある状態では、十分なリバースが得られません。
参考
- http://medical.radionikkei.jp/suzuken/final/071018html/index3.html
[★]
- 英
- total intravenous anesthesia, TIVA
- 同
- 完全静脈麻酔 ← あまりよくない邦訳
- 関
- バランス麻酔
[show details]
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- 英
- rocuronium bromide
- 関
- ロクロニウム