- 英
- QT interval
- 関
- QT、補正QT、QT延長症候群
概念
- 心電図のQ波の開始点からT波の終了点までの時間。
- 生理:心室筋の収縮(脱分極)~心室筋の弛緩(再分極)
- おおまかには、僧帽弁が閉じる少し前から大動脈弁が閉鎖するあたりまで。
- QTが長いと言うことは、心筋活動電図上で、0,1,2,3相が延長していると言うこと。大抵は2相だけど。抗不整脈薬class IAはQT延長させるが、Class IBはQTの延長はない(PHD.425)。
- 心拍数によって変動するため、バゼットの式で補正した補正QT時間(QTc)がしばしば用いられる。
- QTc = QT時間 / ( (R-R間隔)^(1/2) )
基準範囲
- 乳児期:400±20 ms
- 思春期~成人:420±20 ms
- 健常人の99パーセンタイルQTc値:460 ms(思春期前)、470 ms(思春期後の男性)、480 ms(思春期後の女性) (Acquired long QT syndrome: Definitions, causes, and pathophysiology - uptodate)
- PHD.94
- ジギタリス中毒(心電図の読み方パーフェクトマニュアル.208):PQ延長、QT短縮
- QT短縮:ジギタリスが作用している状態では、細胞内のCa2+濃度が上昇する。これにより、(1)Ca2+依存性K+チャネルの活性が亢進し速やかに再分極に至る。あるいは、(2)Ca2+チャネル活性が低下しており、Ca2+による脱分極の持続時間が短い。この2点によりQTが短縮するらしい。(PHD.399)
- PHD.94
臨床関連
- QT延長症候群:心筋細胞のイオンチャネルをコードする遺伝子の異常や薬剤などでQTcが異常に延長すると、不整脈を起こしやすくなる。
WordNet
- the 17th letter of the Roman alphabet (同)q
- the last imperial dynasty of China (from 1644 to 1912) which was overthrown by revolutionaries; during the Qing dynasty China was ruled by the Manchu (同)Qing dynasty, Ch''ing, Ch''ing dynasty, Manchu, Manchu dynasty
PrepTutorEJDIC
- (チェスの)queen
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 副作用・薬物相互作用トレンドチェック 注目論文を読み解く(23)
- 臨床検査の基準値設定におけるブートストラップ法の利用
- 高齢者の身体能力と安静時心電図補正QT間隔との関係
- 道下 竜馬,深江 知佳,三原 里佳子,池永 昌弘,森村 和浩,武田 典子,山田 陽介,檜垣 靖樹,田中 宏暁,清永 明
- 体力科學 62(4), 283-291, 2013-08-01
- NAID 10031179341
- QT短縮症候群の遺伝的背景と臨床的特徴 (特集 致死性不整脈診療の最前線) -- (致死性不整脈診療 各論)
Related Links
- 同じく心臓性急死研究会の調査報告から抜粋したものです。 薬剤性の次に多いのが徐脈性であり、徐脈時のQT間隔の延長も要注意であることが指摘されています。 徐脈時において一部の例ではQT間隔を異常に延長させてTdpを引き起こす ...
- 心電図のQT間隔は電気的心室収縮時間とも呼ばれ、ジギタリス投与時には短縮し心筋障害時には延長することが知られていました。硫酸キニジン投与時には、しばしば失神がみられ、「quinidine syncope」として知られ、時に突然死すること ...
- 当サイトの掲載情報の正確性については万全を期しておりますが、本会は利用者 が当サイトの情報を用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。 QT間隔延長
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- QT延長症候群、QT間隔
原因
- 洞結節機能不全
- 房室ブロック:2度房室ブロック、3度房室ブロックアンドロゲン遮断療法(GnRHアゴニスト/アンタゴニスト療法または両側性精巣摘除術)
- 利尿薬:低マグネシウム血症・低カリウム血症の誘発による
- 鎮吐薬:
[★]
- 英
- long QT syndrome, QT prolongation syndrome
- 関
- 先天性QT延長症候群、後天性QT延長症候群、QT延長、トルサード・ド・ポアント。QT間隔
症状
定義
- QT時間が延長する
- 心電図で観測されたQT間隔を心拍数により補正したQTcが0.46秒を超える場合(SP.537)
先天性
- 原因遺伝子は多く同定されているが、LQT1~3で全体の9割を占めている。出生2000に対して1の割合で認められるという。
疾患名
|
遺伝形式
|
|
遺伝子座
|
遺伝子
|
蛋白
|
表現型
|
心電図上の特徴
|
Romano-Ward症候群
|
常染色体優性
|
LQT1
|
11p15.5
|
KCNQ1
|
カリウムチャネル(KVLQT1)
|
|
幅広いT波
|
LQT2
|
7q35-36
|
KCNH2
|
カリウムチャネル(HERG)
|
|
ノッチを伴う平低T波
|
LQT3
|
3p21
|
SCN5A
|
ナトリウムチャネル(hH1)
|
|
ST部分の長いT波
|
LQT4
|
4q25-27
|
ANK2
|
アンキリンB
|
|
|
LQT5
|
21q22.1-q22.2
|
KCNE1
|
カリウムチャネル(minK)
|
|
|
LQT6
|
21q22.1-q22.2
|
KCNE2
|
カリウムチャネル(MiRP1)
|
|
|
Jervell and Lange-Nielsen症候群
|
常染色体劣性
|
JLN1
|
11p15.5
|
KCNQ1
|
カリウムチャネル(KVLQT1)
|
難聴
|
|
JLN2
|
21p22.1-q22.2
|
KCNE1
|
カリウムチャネル(minK)
|
難聴
|
|
後天性
薬剤性
- I群:キニジン、ジソピラミド、プロカインアミド、フレカイニドなど
- III群:ソタロール、ニフェカラント、アミオダロンなど
- 抗生物質(エリスロマイシン、ST合剤など)
- 抗真菌薬(イトラコナゾールなど)
- 抗アレルギー薬(テルフェナジン、アステミゾールなど)
- 抗高脂血症薬(プロブコールなど)
- 抗精神病薬(ハロペリドール、クロルプロマジンなど)
- 三環系抗うつ薬(イミプラミン、アミトリプチリンなど)
- 抗癌剤(ドキソルビシンなど)
徐脈
電解質異常
疾患
- クモ膜下出血、頭蓋内出血、ストレス心筋症、神経性食欲不振症
治療
- Acquired long QT syndrome: Clinical manifestations, diagnosis, and management
急性期治療
- 血行動態が不安定:低血圧、意識レベル低下、胸痛、心不全
- 除細動
- マグネシウム点滴、電解質補正、原因薬剤の除去
- 上記に加え心拍数コントロールのためにオーバードライブ心房ペーシング±イソプロテレノール(心房心拍数を上げてQTを短縮させる効果がある)の点滴もオプション
予防
[★]
- 英
- QTc
- 関
- QT補正間隔、QT間隔
- Bazettの式で補正したQT
- QTc=QT/sqrt(RR)
- 正常:0.35-0.44 (心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.39)
[★]
[★]
- 英
- interval
- 関
- 間欠期