- 英
- thermotherapy、hyperthermia
- 同
- ハイパーサーミア、加温療法
- 関
- 高熱症、発熱、高熱、高体温、高体温療法、前立腺温熱療法
WordNet
- abnormally high body temperature; sometimes induced (as in treating some forms of cancer) (同)hyperthermy
- the use of heat to treat a disease or disorder; heating pads or hot compresses or hot-water bottles are used to promote circulation in peripheral vascular disease or to relax tense muscles
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/03/02 20:26:52」(JST)
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温熱療法(おんねつりょうほう)は生体内にエネルギー注入しこれを熱源とし生体治療を行う医療行為[1]ないし代替医療である。科学的治療法であるハイパーサーミア療法と東洋医学による代替医療の温熱療法があり、両者はたびたび混同される。
がんの高周波ハイパーサーミア療法は固形がんへの医療行為であり、日本では健康保険の適用がある。
目次
- 1 理論
- 2 作用
- 3 治療をしてはならないもの
- 4 分類
- 5 種類
- 6 脚注
理論[編集]
温熱療法が効果である根拠として、次のようなことが考えられる。
- 経絡 - 気の流れ(経絡)には「ツボ」があり、そのツボから気が出入りすると考えられる。ところが、そのツボを中心に気の流れがとどこおり病気になる。熱刺激によって気の流れをスムーズにするのが治療目的である。(代替医療)
- リンパ系 - 脈管系には動脈・静脈・リンパ管が存在し、身体の中に流れる液体成分は全てこれらの脈管系を流れる。動脈を上水道、静脈を下水道に見立てれば、リンパ管は下水道の手前の「排水溝」に例えることができる。この排水溝を熱刺激できれいにするのが目的である。[要出典](代替医療)
- 血管系 - 熱刺激によって動脈も静脈も拡張する。拡張すれば血流が増加し循環がよくなる。循環の悪い状態を瘀血(おけつ)状態と呼ぶが、血管拡張作用によってこの瘀血が改善される。(代替医療)
- 炎症理論 - 炎症は生体内・生体外からのあらゆる刺激に対する生体反応である。その反応の主体は免疫システムの発動である。温熱刺激が免疫システムのスイッチを入れると考える。(ハイパーサーミア療法)
- がんの治療 - がん細胞周辺は血流が少なくなるため酸性に傾いて温度感受性が高くなる傾向が認められる[2]。また、がん細胞自身が熱に弱く、体内では細胞が熱に耐える機構自体ががん細胞に対して働きにくくなるため、総合的に見て温熱療法の殺細胞効果が有効なケースがあり、ハイパーサーミアと呼ばれる[2]。(ハイパーサーミア療法)
作用[編集]
局所では鎮痛、鎮静、末梢血管拡張、血流増加、浮腫、代謝亢進、筋スパズム軽減、膠原線維伸張、全身では心拍出量増加、末梢血管拡張、鎮痛、鎮静作用、新陳代謝増加(1℃につき13%)
治療をしてはならないもの[編集]
- 禁忌疾患 - 非代償性心不全
- 患者の状態 - 全身循環障害、知覚鈍麻、出血傾向、浮腫、乳児、意識障害を伴う患者、体内金属とペースメーカー(ただし、極超短波と超短波のみ禁忌)
分類[編集]
熱源のエネルギーの種類によって次のように分けることができる。
- 燃焼
- 赤外線(近・遠)
- 可視光線
- レーザー光線(単一波長光)
- マイクロ波
- 蒸気
装置の種類によって次のように分けることができる。
- 温灸
- ライト照射
- 風呂
- 酵素風呂
- 箱・個室[3]
- 数人が入れる部屋[1]
- ハイパーサーミア[2] - 健康保険の適用あり
種類[編集]
- 表在熱
- ホットパック
- ワールプール(過流浴)
- パラフィン浴(伝導)
- ハバートタンク(対流)
- 赤外線(照射)
- 深部熱(ジアテルミー)
脚注[編集]
- ^ 松木英敏, 家名田敏昭, 菊地新喜, 山口正洋, 村上孝一, “感温アモルファスフレーク を用いたソフトヒーティング法の基礎的検討”, 日本応用磁気学会誌, Vol. 13, No. 2, pp. 449 - 452 (1989).
- ^ a b 菅原努. “3.ハイパーサーミアは何故効くのか”. 癌の温熱療法ハイパーサーミア. 体質研究会. 2010年11月29日閲覧。
- ^ “特長”. ノムス=医療用サウナ・全身低温温浴ルーム・デトックス. ノムス. 2010年11月29日閲覧。
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Japanese Journal
- マイルド加温療法・高温加温療法と高濃度ビタミンC点滴療法の併用 (特集 がんの温熱療法)
- 松山 淳
- 統合医療でがんに克つ : 「がん難民」をつくらないために標準治療+ -(47) (-), 24-26, 2012-05
- NAID 40019364923
- 統合医療クリニックにおける深部加温療法 : INDIBAハイパーサーミア療法 (特集 がんの温熱療法)
- 森 吉臣
- 統合医療でがんに克つ : 「がん難民」をつくらないために標準治療+ -(47) (-), 20-23, 2012-05
- NAID 40019364920
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- 78歳の男性。悪心と嘔吐とを主訴に来院した。
- 現病歴: 1年前に肺癌と診断され、右上葉切除術と抗癌化学療法とを受けた。その後、定期的に通院をしていたが、 1か月前に背部から右の側胸部にかけて疼痛が出現した。外来受診の際、骨シンチグラフィで胸椎と右肋骨とに骨転移巣が判明した。疼痛に対して消炎鎮痛薬を処方された。その後も疼痛が増悪し、呼吸困難が出現したため、昨日の外来受診時にオピオイドの処方が追加された。昨夕からオピオイドの内服を開始したが、吐き気が出現し食物を嘔吐したため、家族に伴われて来院した。頭痛や腹痛はないという。
- 既往歴: 65歳時から高血圧症と脂質異常症とで治療中。
- 生活歴:喫煙は20本/日を57年間。 1年前の手術時から禁煙している。
- 家族歴 :兄が肺癌のため75歳で死亡。
- 現 症:意識は清明。身長168cm、体重57kg。体温36.8℃。脈拍72/分、整。血圧128/72 mmHg。呼吸数20/分。 SpO2 93 %(room air)。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。咽頭に異常を認めない。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。圧痛を認めない。腸雑音は低下している。背部と右肋骨部とに圧痛を認める。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球402万、Hb11.9g/dL、 Ht36%、白血球9,300、血小板39万。血液生化学所見:アルブミン 3.2g/dL、クレアチニン 0.8mg/dL、 AST 28IU/L、 ALT 26IU/L、 LD 421IU/L(基準176-353)、 ALP 403IU/L(基準115-359)、アミラーゼ 150IU/L(基準37-160)、CK 42IU/L(基準30-140)、 Na 131mEq/L、 K 4.4mEq/L、 Cl 97mEq/L、 Ca 9.7mg/dL、 P 2.5mg/dL。 CRP 3.4mg/dL。胸部エックス線写真で浸潤影を認めない。腹部立位エックス線写真ではガス像がやや多いが、鏡面形成を認めない。
- この患者の骨転移による疼痛のコントロールに有効なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106H035]←[国試_106]→[106H037]
[★]
- 次の文を読み、22~24の問いに答えよ。
- 65歳の女性。閉経後の性器出血を主訴に来院した。
- 現病歴 : 3か月前から少量の性器出血が持続し、2週前から増量している。3回経妊、3回経産。閉経52歳。
- 既往歴 : 60歳から高血圧症で降圧薬を服用している。
- 現症 : 身長157cm、体重68kg。体温36.4℃。脈拍72/分、整。血圧148/88mmHg。表在リンパ節に腫大を認めない。心音と呼吸音とは正常である。腹部は平坦で、腫瘤を触れない。下肢に浮腫を認めない。内診で膣分泌物は暗赤色、中等量。子宮膣部に異常を認めない。双合診で子宮体部は鵞卵大に腫大しているが、付属器は触れない。直腸診で子宮傍組織は軟らかい。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球316万、Hb10.2g/dl、Ht31%、白血球6,400、血小板28万。血清生化学所見:総蛋白7.2g/dl、アルブミン4.8g/dl、尿素窒素18mg/dl、クレアチニン1.3mg/dl、AST18単位、ALT14単位、LDH248単位(基準176~353)。免疫学所見:CEA3.7ng/ml(基準5以下)、CA19-9 33U/ml(基準37以下)、CA125 248U/ml(基準35以下)。子宮頸部細胞診クラスⅠ。胸部エックス線撮影で異常を認めない。経膣超音波写真を以下に示す。
- 全身検索で遠隔転移を認めなかった。治療法として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100C023]←[国試_100]→[100C025]
[★]
- 64歳の男性。人間ドックでPSA値の異常を指摘され来院した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。身長164cm、体重63kg。体温36.3℃。脈拍72/分、整。血圧138/78mmHg。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知せず、圧痛や抵抗を認めない。下肢に浮腫を認めない。直腸診でクルミ大の前立腺を触知するが、硬結は認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、沈さに赤血球と白血球とを認めない。血液所見:赤血球460万、Hb15.1g/dl、Ht45%、白血球6,300、血小板26万。PSA7.3ng/ml(基準4.0以下)。前立腺生検で中分化型の前立腺癌を認める。腹部造影CTでリンパ節腫大を認めない。骨シンチグラフィで異常集積を認めない。患者は治療を希望している。
- 治療法として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D057]←[国試_102]→[102D059]
[★]
- 次の文を読み、45、46の問いに答えよ。
- 53歳の男性。右のどの痛みを主訴に来院した。
- 現病歴 :1か月前から食物を飲み込むときに右咽頭部の鈍い痛みを自覚するようになった。
- 既往歴 :10年前から糖尿病と高血圧とで通院している。
- 生活歴:喫煙40本/日を33年間。
- 現症 : 意識は清明。身長165cm、体重65kg。体温36.3℃。脈拍72/分、整。血圧140/90mmHg。右頸部に圧痛を認めるが、リンパ節は触知しない。
- 血液所見:赤沈15mm/1時間、赤血球500万、Hb14.5g/dl、Ht40%、白血球6,000、血小板23万。CRP0.3mg/dl。下咽頭の内視鏡写真を以下に示す。頸部造影CTではリンパ節の腫大は認めない。生検で扁平上皮癌と診断された。
[正答]
※国試ナビ4※ [100D044]←[国試_100]→[100D046]
[★]
- 65歳の男性。左内眼角部の結節を主訴に来院した。 3年前から左内眼角部に小結節が出現し、徐々に増大した。初診時、左内眼角部に直径 1 cm、高さ 2 mmの結節がみられた。頸部リンパ節は触知しない。結節を辺縁から 5 mm離して切除した。内眼角部の写真 (別冊 No.22A)、ダーモスコピーの写真 (別冊 No.22B)及び摘出組織の H-E染色標本 (別冊 No.22C)を別に示す。病理学的に切除断端に病変は認められなかった。
- 切除後の対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108I060]←[国試_108]→[108I062]
[★]
- 55歳の男性。右側頚部腫瘤と血性鼻漏とを訴えて来院した。
- 2か月前から耳閉塞感と軽度難聴とを自覚している。最近、耳の中で液体が動くような音がすると言う。同じころから頚部腫瘤が出現し増大傾向に気付いている。1週前から血性鼻漏が持続している。頭部腫瘤は径3cm、弾力性で硬く、表面は凹凸不整である。抗EBウイルス抗体価は高値である。
- 生検組織H-E染色標本を以下に示す。
- この患者に勧める治療法はどれか。
※国試ナビ4※ [098I045]←[国試_098]→[098I047]
[★]
- 71歳の男性。数年前に出現した顔面の紅色皮疹が拡大してきたことを主訴に来院した。顔面の写真と同部の病理組織H-E染色標本とを以下に示す。治療法として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A033]←[国試_102]→[102A035]
[★]
- 5歳の男児。1年前から、手背に皮疹が出現した。放置したところ、肘頭と膝蓋とにも拡大してきたので来院した。右手背の写真を以下に示す。適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095C049]←[国試_095]→[095D001]
[★]
- 1歳2か月の女児。2日前から感冒気味であった。夕方から左耳痛と発熱とがあり来院した。左鼓膜写真を以下に示す。適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096F016]←[国試_096]→[096F018]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104A002]←[国試_104]→[104A004]
[★]
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- 英
- hyperthermia
- 関
- 温熱療法、高熱、高体温
[★]
- 英
- induced hyperthermia
- 関
- 温熱療法
[★]
- 英
- paraffin bath
- 関
- 温熱療法
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- 英
- deep heating therapy
- 同
- 深達性温熱療法、深部加温療法
- 関
- 温熱療法
[★]
- 英
- intracavitary hyperthermia
- 関
- 腔内加温
[★]
- 英
- whole body hyperthermia
- 関
- 温熱療法
[★]
- 英
- method、law
- 関
- 測定法、測定方法、訴訟、方法、法律学、手法、方式、法律
[★]
- 英
- therapy、regimen、cure、remedy、therapeutic