ライ症候群
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- rheniumの化学記号
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 薬剤に関連した突然死 : 突然死を招く可能性のある薬剤 (特集 子どもの突然死)
- Reye症候群・Reye様症候群 (特集 急性脳炎・脳症の概念) -- (急性脳炎・脳症の病因・病態)
Related Links
- ライ症候群(ライしょうこうぐん、Reye's syndrome)とは、インフルエンザや水痘などの 感染後、特にアスピリンを服用している小児に、急性脳症、肝臓の脂肪浸潤を引き起こし 、生命にもかかわる原因不明で稀な病気である。名前は後述の通り研究者の人名に ...
- わが国では、ライ症候群を予防する為に、アスピリン、アスピリン・アスコルビン酸、 アスピリン・ダイアルミネート、サリチル酸ナトリウム、サリチルアミド、エテンザミド、 ジクロフェナクナトリウムを、15歳未満の小児のインフルエンザや水痘に伴う発熱に対し て、解熱 ...
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★リンクテーブル★
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- 10歳の男児。転びやすいことを主訴に来院した。周産期に異常はなく、成長発達は正常である。三種混合ワクチン、ポリオワクチン及びBCGは接種済みである。2歳時麻疹に、3歳時水痘に罹息した。2か月前から授業について行けなくなり、学業成績が低下した。また、ささいなことに腹を立てたり、自室に閉じこもるようになった。5日前にインフルエンザ様症状があった。2、3日前からは上肢のミオクローヌスが頻回に出現した。胸腹部に異常を認めない。神経学的には中等度の知能低下、四肢腱反討亢進およびミオクローヌスを認める。脳波に6~10秒に1回の高振幅徐波バーストを認める。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D053]←[国試_095]→[095D055]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099E051]←[国試_099]→[099E053]
[★]
- インフルエンザにみられる合併症はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103A014]←[国試_103]→[103A016]
[★]
- (1) 黄疸がみられる
- (2) 高血糖がみられる
- (3) 髄液検査で細胞数が正常である
- (4) 肝の脂肪変性がみられる
- (5) 頭部単純MRIが診断に有用である
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 英
- vomiting, emesis
- ラ
- vomitus
- 関
- 悪心、嘔気 nausea、悪心・嘔吐 nausea and vomiting
概念
- 胃の内容物をはき出す現象。
- 胃または腸内容が食道を経て口腔より吐出される現象。
嘔吐中枢
嘔吐中枢の近傍に存在するもの
- 呼吸中枢、血管運動中枢、消化管運動中枢、唾液分泌中枢、前庭神経核
随伴症状
- 発汗、唾液分泌、顔面蒼白、脈拍微弱、徐脈、頻脈、血圧の動揺、めまいなど
症状の出現形式と原因の所在
噴水状、噴射状嘔吐
- projectile vomiting is where stomach contents 'shoot out' (like a fountain) to a distance sometimes many feet away.
嘔吐に関わる経路
- IMD.351
- 1. 嘔吐中枢(延髄網様体背側神経背側核近傍)への直接刺激(脳圧亢進、循環障害)
- 2. 化学受容体誘発帯(CTZ; 第四脳室底)への刺激(代謝異常や中毒による化学物質の作用) → 1.
- 3. 大脳皮質(中枢神経など高位中枢)からの入力 → 1.
- 4. 求心性迷走神経や交感神経を介する入力 → 1.
原因
小児科で遭遇する嘔吐の原因
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- 英
- Reye's syndrome, Reye syndrome
- 同
- Reye症候群
- 関
- インフルエンザ、水痘、アスピリン
概念
- ウイルス感染後に乳幼児期・小児にみられる急性脳症
- 全身の臓器、特に肝の脂肪変性とミトコンドリアの変化ならびに脳浮腫を来す
- 原因となるウイルス感染症は、小児例では水痘、インフルエンザが多く、成人例ではEBウイルス感染が多い。
臨床像
- 発熱・下痢などの上気道炎症状が先行し、回復期の4-7日後に反復性嘔吐を前兆として、傾眠、錯乱、せん妄と言った意識障害とてんかん発作を発症する。
- 急速に発症・進行する脳症で、黄疸を伴わない肝障害、高アンモニア血症を認める。
疫学
- 5-15歳に好発する。
- 80%例は6歳以下の小児であり、成人発症はまれ。
- 乳幼児に発症:かつては5歳以上の小児に多発していた → 解熱剤としてアスピリン服用中止によって患者数が激減。
原因
- 小児のインフルエンザ(特にB型)、水痘、帯状疱疹に対する解熱に、アスピリンなどのNSAIDsを用いると発症することがある
- 小児のウイルス感染症に対しする解熱にはNSAIDsを避けてアセトアミノフェンを使うのが一般的。
病態
- ミトコンドリアの機能不全による
- 蛋白質・脂肪酸の急激な異化亢進 → アシルCoA増加
- (1) カルニチン欠乏(ミトコンドリアへの転送障害、β酸化障害)
- (2)ω酸化の亢進(ジカルボン酸尿)
- (3)糖代謝障害(乳酸、ピルビン酸上昇)
- (4)尿素サイクルの障害(高アンモニア血症)
病理
- 肝臓の脂肪変性:微小脂肪滴が肝小葉全体に沈着、Kupffer細胞の腫大
- 脳浮腫
症状 (GOO.682, SMB.467)
- 発熱、低酸素血症、血圧低下
- 脳症 encephalopathy:嘔吐、意識障害、痙攣、除脳硬直
- 黄疸は伴わない(肝不全は呈するのにビリルビンの上昇は伴わない。)
診断
- 肝生検による脂肪変性・ミトコンドリアの腫大の証明により確定診断となる(確定的ライ症候群)が、肝生検まで行われない場合がありその場合には臨床診断となるが(臨床的ライ症候群)、検査所見が一致しない場合もある(疑似ライ症候群)。
鑑別診断
- 細菌性髄膜炎、ウイルス性脳炎:脳脊髄液検査で除外する。
- 劇症肝炎:ビリルビンは高値となる
- ショック:原因疾患スクリーニング
- 敗血症:原因疾患スクリーニング
- 先天性代謝異常症:幼小児期に明らかとなるはずであるが、成人では明らかとなりうる物に全身性カルニチン血症、グルタル酸尿症、シトルリン血症がある。
- 薬物中毒:アセチルサリチル酸中毒、バルプロ酸中毒
病期
- Clinical staging in Reye syndrome.
- https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/4834984
- National Institutes of Health, Bethesda. Diagnosis and Treatment of Reye's syndrome=Consensus conference. lAMA 1981;246:2441-4.
- http://archive.nmji.in/approval/archive/Volume-4/issue-3/review-articles-2.pdf
検査
- 血液検査:低血糖、トランスアミナーゼ上昇、低プロトロンビン血症、高アンモニア血症。血清ビリルビンは不変 (APT.205)
- 血液ガス検査:アシドーシス程度、血糖・乳酸評価。
- 頭部CT:脳血管障害スクリーニング、脳浮腫の有無程度を評価
- 脳脊髄液検査:髄膜炎除外
- 脳波:非特異的徐波
治療
- 脳浮腫による頭蓋内圧亢進の抑制 → マンニトール投与
- 代謝障害の補正:低血糖、低血圧、高アンモニア血症
- 低酸素血症の治療:酸素投与、挿管
- 血液凝固異常の治療:血漿交換
予後
- 死亡率10-20%
- 予後規定因子:意識障害の程度と持続時間が神経後遺症、生命的予後を決定する。*AST、ALT、アンモニア、血糖などでは予後の判定はできないとされる。
参考
uptodate
- 1. [charged] 小児における急性中毒性代謝性脳症 - uptodate [1]
- 2. [charged] アスピリン:リウマチ性疾患における作用機序、主な毒性、および使用 - uptodate [2]
- 3. [charged] 小児および思春期におけるサリチル酸中毒 - uptodate [3]
[★]
- 英
- Reye's syndrome
- 関
- ライ症候群、Reye症候群
[★]
- 英
- adult Reye's syndrome
- 関
- 成人ライ症候群
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候
[★]