微生物 | 細菌 | 感染型 | 感染型 |
生体内毒素型 | |||
毒素型 | |||
ウイルス | |||
真菌 | |||
自然毒 | 植物性 | ||
動物性 | |||
化学物質 | 食品添加物、農薬、有害物質 | ||
その他 | 寄生虫 |
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/04/11 03:38:40」(JST)
食の安全 |
---|
用語 |
食中毒 |
HACCP |
重要な要素 |
FAT TOM |
pH |
水分活性 (Wa) |
病原体 |
ボツリヌス菌 |
大腸菌 |
A型肝炎ウイルス |
ノロウイルス |
寄生虫感染 |
ブラストシスティス症 |
クリプトスポリジウム症 |
旋毛虫症 |
表・話・編・歴
|
食中毒(しょくちゅうどく)とは、有害・有毒な微生物や化学物質等毒素を含む飲食物を人が口から摂取した結果として起こる下痢や嘔吐や発熱などの疾病(中毒)の総称である。
食中毒は、その原因になった因子・物質によって、(1) 細菌性食中毒、(2) ウイルス性食中毒、(3) 化学性食中毒、(4) 自然毒食中毒、その他に大別される。
食中毒の直接の原因は、飲食物などに含まれていた有害・有毒な原因物質を摂取することによるが、その原因物質が直接に毒物として作用する場合と、原因物質が微生物であり、その増殖によって消化管の感染症を発症する場合に分けられる。広義には、前者を (a) 毒素型食中毒、後者を (b) 感染型食中毒と呼ぶ。(3) 化学性食中毒や (4) 自然毒食中毒はすべて (a) 毒素型食中毒である。(1) 細菌性食中毒や (2) ウイルス性食中毒では、その原因微生物によってタイプが異なり、(b) 感染型食中毒を起こすものと、(a) 毒素型食中毒を起こすものがある。(1) 細菌性の毒素型食中毒の場合、原因となる細菌が食品中で増殖するとともに毒素を産生し、その食品を汚染することが食中毒の原因となる。この場合、増殖後に細菌を殺して除いても、毒素が残っていれば食中毒が発生する。また (1) 細菌性食中毒では、病原菌が消化管内で増殖する際に初めて毒素を生成するものがあり、生体内毒素型食中毒と呼ばれるが、これは感染型と毒素型の中間に位置するものとして、中間型食中毒とも呼ばれる。
梅雨で高温多湿となる夏期に、最も食中毒の発生件数が多くなる。そのほとんどは細菌性食中毒である。しかしこれ以外の季節でも、冬期には牡蛎が原因とみられるノロウイルスが原因の食中毒が多く発生する。また、キノコやフグなどによる自然毒食中毒は、それぞれその食材の旬にあたる秋から冬にかけて多く発生する。
かつては、人から人へ感染が及ばないものといわれていたが、O157 などの腸管出血性大腸菌やノロウイルスは患者から患者へ感染するため、近年、国際的には食感染症として伝染病とあわせた対策がとられている。
食物アレルギーは食中毒に含まれない。
食中毒には数多くの原因菌などがあるがその中の代表的なものを以下に示す。
2006年度は、患者数別では、ノロウイルス、カンピロバクター、サルモネラ属菌の順であり、この3種が8割を占めた(厚生労働省 2007)。
細菌産生毒素の生理活性による食中毒。食品摂取時点で細菌類が不活化していても発症するため、抗生物質は不効。毒素が熱分解に弱い場合には加熱により不活化する。
感染により体内増殖した細菌が病原性をもつことにより発症する。
細菌による食中毒を予防する三大原則[17] といわれているのは、
である。多くの細菌では、原因細菌が増殖し食中毒を発症しうる状態となっていても味や臭いを変えないため、飲食の直前に安全を確認するのは困難であり、これらの予防策に頼らなくてはいけない。
細菌・ウイルス以外の原因による食中毒の予防は、誤食しないということにほぼ尽きる。どのようなものを食べてはいけないかをよく覚えるしかない。寄生虫による食中毒は、細菌による食中毒の予防原則の「付けない」と「殺す」を守ることで予防できる。
本節の以降の記述は、細菌による食中毒の予防に関するものである。
一般に、生の魚介類や肉類には食中毒の原因となる菌が多く付着している。これらの食材自身は、加熱殺菌して食べたり、あまり時間を置かずに食べるなどして食中毒を防止できるが、しばしば盲点となるのはこれらを加工調理した器具に付着した菌である。調理器具の洗浄が不十分であった場合、器具上で菌が増殖してしまい、次に加工する食材に毒素とともに付着してしまうことがある。また、菌が調理器具を経由して生で食べる食材に付着してしまうこともある。包丁の柄は洗い残しやすい部分である。
この問題を避けるためには、魚介類・肉類用の調理器具と、野菜など用の調理器具を分けるのが効果的である。特にまな板は一般家庭の調理においても、魚介類・肉用とその他用で分けることが強く推奨される。複数のまな板を準備するのが困難である場合、まな板の両面で使い分けるだけでも効果がある。集団給食の調理場などではこれを徹底するために、色違いのまな板を用いるなどの工夫がなされていることが多い。
また、できるだけ生食の食材の加工を先に行ない、肉類は最後に切り刻むように心がけることも予防につながる。
調理器具とともに、手の洗浄も重要である。糞尿には菌が極めて多数含まれているので、調理中にトイレに行った場合には必ず石鹸で手を洗わなくてはいけない。集団調理においては、着衣を着替えた上でトイレに行き、石鹸による洗浄の後に消毒用アルコールによる殺菌を義務づけているところも多い。
食材を冷蔵・冷凍することは、原因菌の増殖を抑えるのに非常に効果的である。一般には、10度以下で菌の増殖は鈍り、-15度程度で増殖が停止すると言われている。しかし、いずれも菌が不活化(死滅)するわけではない(実際、細菌研究者は実験に使用する菌は一般的な冷凍庫よりも低温で冷凍保存している。すなわち、あくまでも増殖が停止しているだけであって滅菌効果はない)。一度冷凍した食材でも解凍すれば菌の増殖は再開し、保存温度が十分に低くない場合にはゆっくりではあるが増殖は進む。家庭用の冷凍庫は冷却能力が低いことが多く、大きめの食材においては中心温度が十分に下がるまでにだいぶ時間がかかることがあり、その間に菌の増殖が進んでしまうことがある。加熱調理用の魚でも、調理の直前まで低温で保管し原因菌の増殖を防ぐ。
冷蔵庫に食材を大量に詰め込んだ場合、冷気の循環がうまく行かず、庫内といえども場所によっては十分に冷却されないということが発生する。一般には、最大容量の7割以上の食材を入れないことが、冷蔵庫の正しい使い方であるとされる。
高濃度の塩分には菌の増殖を抑える効果がある。しかし、効果が期待できるほどの濃度の場合、一般的にはそのまま食べるのには適さないので、梅漬けなどの少量を食べるもの以外では塩抜きをしてから食べることになる。また、黄色ブドウ球菌や腸炎ビブリオなどは好塩菌とも呼ばれ、比較的高濃度の塩分存在下でも増殖が可能であるため、これらの菌に対する効果は若干低い。リステリア菌では耐塩性が強く30%の塩分濃度でも生き抜くことが出来る。
細菌の増殖には水が欠かせないことから、乾燥させることは食中毒の予防になる。一部の食材を除いて、食材を完全に乾燥させることはできないので、この観点が重要になるのは調理器具である。調理器具を洗浄した後はすみやかに水分を拭き取り、湿気の少ない場所に置くことが推奨される。特に木製の器具は水分が浸透して乾燥しにくいので、引き出しの中などではなく風通しの良い場所に吊るすなどの工夫が必要になる。また、ふきんは食器を拭いた後よく乾くように、やはり風通しの良い場所に吊るさなければいけない。
酸(酢など)が存在すると増殖に至適な環境では無くなるので細菌の増殖が抑えられることが多い。特に生の魚介類に酢やレモン汁をかけて食べる料理はマリネと呼ばれ、世界中の魚介類が豊富な地域で食べられている。しかし、酸による制菌効果はそれほど高いものではない。腸炎ビブリオなど酸に弱い菌もあるが、一般的な食事に適した濃度の酸で不活化(殺菌)できる菌は少ない。日本酒、ワイン、焼酎程度のアルコール濃度では、一部の原因菌は不活化することはできない。従って、原因菌の増殖防止あるいは滅菌(殺菌)目的でアルコール飲料を使用することは予防方法にはならない。
細菌を不活化させるのに最も効果が高いのは、加熱することである。食中毒の原因菌は、75度以上の環境で1分以上経つとほとんどが不活化する。大きな食材では食材の中心が75度以上に1分以上ならなくてはいけない。例えば、厚さ3cm程度のハンバーグを焼く場合、中心温度が75度以上になるまでに9分近くかかるという実験結果もある[18]。ただし75度1分という加熱条件には、明らかに加熱し過ぎでこの加熱条件では製品が成り立たなくなる、という批判もある。実際、アメリカ合衆国政府やカナダ政府などの食品安全のガイドラインではさらに弱い条件での加熱を示している[19]。例えば、カナダ保健省(Health Canada)ではハンバーグは71度に到達することとしている。また、ノロウイルスを不活化するためには、中心温度85度以上で1分間以上加熱する必要がある[20]など、この加熱基準はあくまでも目安と考えたほうがよい。
中心まで十分に加熱するためには、食材の切り方を工夫したり、低火力で長時間加熱するなどの必要がある。電子レンジによる加熱は、表面を焦がさず中心まで均等に加熱することができる。大きなハンバーグなどは電子レンジで予備加熱を行なってからフライパンなどで焼くと、安全でおいしく仕上がる。
しかし、加熱して不活化するのはあくまで細菌であり、腐敗により生成されるアミン類や芽胞の不活化および毒素の分解温度ではない。細菌が既に毒素を作り出している可能性がある場合には、加熱は食中毒の防止手段にはなり得ない。例えば、黄色ブドウ球菌が作り出すエンテロトキシンは通常の加熱調理ではほとんど分解(失活)しない為である。但し、E型を除くボツリヌス毒素の一部は100度で10分以上、あるいは80度で30分以上加熱しないと失活しないものもあるが、E型の毒素は63度で10分の加熱により失活するなど、細菌・毒素のタイプによる違いもある。
さらに気をつけるべき点は、ボツリヌス菌、ウェルシュ菌、セレウス菌など耐熱性の高い芽胞をつくる細菌があり、これらの芽胞は100度でも完全に不活化させることができない。75度1分以上の加熱で人体に影響を与える量以下に十分抑えることができるが、加熱後長時間放置しておけば生き残った少数の菌が増殖してしまうことになる。
大量調理の現場では、まな板などを乾燥するための装置を備えていることも多い。夜間、ヒトが不在なときに紫外線を発する蛍光灯が付いていて、光による殺菌を同時に行なうようになっているものもある。ヒトに対して紫外線は有害であり、その利用は時間・空間的に限定されるため補助的な殺菌方法として利用される。
エタノールの殺菌効果は70%w/w程度の濃度で最大であるが、通常の食品に使用される濃度では、殺菌できるほど効果は強くない。また、胞子状態や菌種によって無効である。
ワサビや胡椒、唐辛子などの香辛料にも殺菌効果があるとされる。特にワサビは、その辛みの主成分であるイソチオシアン酸アリルに強い殺菌作用がある。ただし、イソチオシアン酸アリルは揮発性が高いので、長時間に渡る殺菌効果の持続は望めない。
日本国内での食中毒事件の発生状況は、年間、患者数約2万人程度である。死者数はゼロか、多くても十数人であり、交通事故による死者数(年間4,000人~5,000人)と比較しても非常に少ない。
日本の食品衛生法には食中毒が発生した場合の報告・調査・行政処分等が定められている。行政上の措置にとどまらず、刑事事件(業務上過失致死傷等)や民事訴訟(損害賠償請求訴訟)に至るケースもある。
「食品衛生法」も参照
なお、食品衛生上の危害の発生を防止するため、食品衛生法違反者等(営業者名、施設名、所在地、食品名、行政処分の理由、行政処分の内容、病因物質)については都道府県等から公表される(食品衛生法63条)。
「事故の一覧#食品事故」、「:en:List of foodborne illness outbreaks」、および「:en:List_of_foodborne_illness_outbreaks_by_death_toll」も参照
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
国試過去問 | 「106G048」「106D036」「100D011」「108I015」「098G019」「114C012」「105I015」「104D005」「103I008」「104C014」「112C010」「103E037」「109I031」「094B033」 |
リンク元 | 「食中毒菌」「嘔吐」「食品衛生法」「腸管出血性大腸菌」「東南アジア」 |
拡張検索 | 「毒素型細菌性食中毒」「黄色ブドウ球菌性食中毒」「ブドウ球菌食中毒」「NAGビブリオ食中毒」「細菌性食中毒」 |
関連記事 | 「中毒」「毒」 |
D
※国試ナビ4※ [106G047]←[国試_106]→[106G049]
E
※国試ナビ4※ [106D035]←[国試_106]→[106D037]
D
※国試ナビ4※ [100D010]←[国試_100]→[100D012]
C
※国試ナビ4※ [108I014]←[国試_108]→[108I016]
※国試ナビ4※ [098G018]←[国試_098]→[098G020]
A
※国試ナビ4※ [114C011]←[国試_114]→[114C013]
C
※国試ナビ4※ [105I014]←[国試_105]→[105I016]
E
※国試ナビ4※ [104D004]←[国試_104]→[104D006]
D
※国試ナビ4※ [103I007]←[国試_103]→[103I009]
A
※国試ナビ4※ [104C013]←[国試_104]→[104C015]
B
※国試ナビ4※ [112C009]←[国試_112]→[112C011]
ACD
※国試ナビ4※ [103E036]←[国試_103]→[103E038]
E
※国試ナビ4※ [109I030]←[国試_109]→[109I032]
科 | 属 | 種 | 法律 | 特徴 | 季節性 | 感染 | 毒素 | 症状 | 原因食品 | 潜伏期間 | 経過 | 治療 | 予防 | ||
感染型 | グラム陰性桿菌 | 腸内細菌科 | サルモネラ属 | 再興感染症 | 新生児・乳児での接触感染 | 菌体内毒素 | 下痢(粘液、水様で緑色)、嘔吐、腹痛、急激な発熱(38-40℃) | レバー刺身、生肉、焼き鳥、生卵、ハム、ソーセージ、魚肉練り製品、乳製品、あん | 6-48時間(平均12時間) | 1-3日 | 対症療法 | 加熱、二次感染の予防(ネズミ、ゴキブリの駆除) | |||
グラム陰性らせん菌 | カンピロバクター属 | Campylobacter jejuni | 初夏(5-6月) | まな板、包丁などによる2次感染 | 菌体内毒素 | 下痢(水樣、腐敗臭)、腹痛、嘔吐、発熱、まれに敗血症 | 肉類、生乳、水(家畜の屎尿による汚染) | 2-5日(まれに10日) | 1-2週間 | 対症療法、エリスロマイシン | 加熱、ペットからの感染予防 | ||||
Campylobacter coli | |||||||||||||||
グラム陰性桿菌 | 腸内細菌科 | サルモネラ属 | チフス菌 | ||||||||||||
グラム陰性桿菌 | 腸内細菌科 | サルモネラ属 | パラチフス菌 | ||||||||||||
グラム陰性桿菌 | 腸内細菌科 | シゲラ属 | 赤痢菌 | ||||||||||||
生体内毒素型 | グラム陰性桿菌 | ビブリオ科 | ビブリオ属 | コレラ菌 | |||||||||||
グラム陰性桿菌 | 腸内細菌科 | エシェリキア属 | 腸管出血性大腸菌 | 3種感染症 | 経口感染 | ベロ毒素 | 激しい腹痛を伴う頻回の水樣便、溶血性尿毒症候群や脳症の合併により重症化 | 加熱不足の牛肉の摂食(牛乳、フルーツ、汚染野菜) | 3-4日 | 75℃1分の加熱で菌は死滅する | |||||
グラム陰性桿菌 | ビブリオ科 | ビブリオ属 | 腸炎ビブリオ | 耐熱性毒素、好塩菌、真水、酸に弱い | 夏季 | 生板・包丁などによる二次感染。成年男子に多い | 激しい下痢(水様、粘血便)、上腹部激痛、発熱(-38℃) | 刺身、漬け物 | 10-20時間(平均13時間) | 2-3日 | 対症療法 | 加熱(60℃, 10分)、冷蔵(10℃以下)、水洗い。まな板、包丁の洗浄 | |||
グラム陽性桿菌 | クロストリジウム属 | ウェルシュ菌 | 土壌、水、ヒトおよび動物の腸管に常在、嫌気性菌、芽胞形成 | エンテロトキシン | 下痢、腹痛、吐き気 | 畜肉および魚肉とその加工品、動物性蛋白質を用いて調理後、長期保存されていた食品(カレー、シチューなど) | 8-22時間 | 肉類、魚介類の脹内容物からの汚染防止。長時間保存する場合、加熱調理後冷蔵庫内にて保存。再加熱を十分に行う。 | |||||||
毒素型 | グラム陽性桿菌 | バシラス属 | セレウス菌 | 芽胞形成、芽胞形態で自然に広く存在。食品腐敗変敗細菌 | エンテロトキシン | 嘔吐型: 吐き気、嘔吐 | 米飯、チャーハン、スパゲティ | 1-5時間 | 低温保存、長期保存を避ける | ||||||
下痢型: 下痢 | 食肉製品、スープ、プリン、野菜 | 8-12時間 | |||||||||||||
グラム陽性桿菌 | クロストリジウム属 | ボツリヌス菌 | 嫌気性細菌、致命率が高い。芽胞形成。 | ボツリヌス毒素(80℃, 数分で無毒化) | 悪心、吐き気、めまい、頭痛、腹痛、下痢。眼症状(眼瞼下垂、複視、視力低下、瞳孔散大)、神経・筋症状(言語障害、嚥下障害、呼吸困難) | 缶詰、瓶詰(魚、獣肉、野菜、果実)、いずし、ハム、ソーセージ、からしレンコン) | 12-36時間 | 抗毒素血清治療 | 野菜などの水洗い、魚の内臓による汚染を防ぐ | ||||||
グラム陽性球菌 | スタフィロコッカス属 | 黄色ブドウ球菌 | ヒト常在菌(皮膚、口腔、粘膜、鼻咽頭粘膜)。化膿傷、咽頭炎、ニキビ、風邪の症状時には病巣となる | 耐熱性エンテロトキシン | 激しい吐き気、嘔吐、腹痛、下痢 | おにぎり、柏餅、シュークリーム、生クリーム | 0.5-6時間 | 1-3日 | 化膿巣のある人を調理に従事させない。低温保持(5℃以下) |
起炎菌 | 潜伏期間 | 原因食 | 発熱 | 腹痛 | 嘔気・嘔吐 | 下痢 | その他 | |
感染性食中毒 | 腸炎ビブリオ | 5-24hr 平均10hr |
魚介類(加工品) 6-9月に多い |
++ | +++ | ++ | +++ | ショック 心筋障害 |
サルモネラ | 7-72hr 平均12-24hr |
肉、卵、サラダ | +++ | ++ | + | ++ | ショック 敗血症 | |
カンピロバクター | 2-5日 | 鶏肉、牛肉、牛乳 5-7月に多い |
++ | + | ++ | ++ | ||
病原性大腸菌 | 1-3日 平均24hr |
牛肉が多い | ++ | + | ++ | + | ||
毒素性食中毒 | ブドウ球菌 | 0.5-6hr 平均3hr |
乳製品、かまぼこ、氷小豆、 夏季に多い |
± | + | +++ | + | エンテロトキシンによるショック |
ボツリヌス菌 | 2hr-8日 | いずし、キャビア | - | + | + | ± | 神経症状 眼症状 |
中枢性刺激 | 化学受容器引金帯刺激 | 薬物 | アポモルヒネ、モルヒネ、ジギタリス、抗菌薬、抗癌薬、降圧薬、アミノフイリン、コルヒチン、アルコール |
毒物 | 重金属、ガス | ||
放射線 | 各種癌治療後 | ||
感染症 | 細菌毒素 | ||
内分泌疾患 | 肝性脳症、糖尿病性ケトアシドーシス/高血糖高浸透圧症候群、尿毒症、妊娠悪阻、妊娠高血圧症候群 | ||
代謝疾患 | 甲状腺クリーゼ、副腎不全、Addison病 | ||
直接刺激 | 脳圧亢進 | 頭部外傷、脳腫瘍、脳出血、くも膜下出血、髄膜炎、脳への放射線療法後 | |
脳循環障害 | ショック、低酸素脳症、脳梗塞、片頭痛、脳炎、髄膜炎 | ||
上位中枢刺激 | 神経性食思不振症、不快感、てんかん、ヒステリー、抑うつ状態、うつ病、過度の嫌悪感、不快感、拘禁反応による恐怖、ストレス、視覚・嗅覚・味覚的刺激 | ||
末梢性刺激 | 消化管疾患 | 舌咽頭疾患 | アデノイド、咽頭炎 |
食道疾患 | 胃食道逆流症、食道裂孔ヘルニア、食道癌 | ||
胃腸疾患 | 急性胃炎、急性胃十二指腸粘膜病変、急性腸炎、急性虫垂炎、消化性潰瘍、食中毒、消化管腫瘍、寄生虫、食中毒、Mallory-Weiss症候群 | ||
消化管通過障害 | 腸閉塞、胃幽門部狭窄、輸入脚症候群 | ||
腹膜疾患 | 腹膜炎 | ||
胆膵疾患 | 急性胆嚢炎、急性胆管炎、急性膵炎、膵癌、胆管癌 | ||
肝疾患 | 急性肝炎 | ||
循環器疾患 | うっ血性心不全、狭心症、急性心筋梗塞 | ||
泌尿器科疾患 | 尿路結石、腎結石、急性腎炎、腎盂腎炎、腎不全 | ||
耳鼻咽喉科疾患 | 中耳炎、Meniere病、乗り物酔い | ||
眼科疾患 | 緑内障 | ||
呼吸器科疾患 | 肺結核、胸膜炎、肺癌、咳嗽発作 | ||
婦人科疾患 | 子宮付属器炎、月経前症候群、更年期障害 | ||
脊髄疾患 | 脊髄癆、多発性硬化症 | ||
膠原病 | 結節性多発動脈炎、強皮症、側頭動脈炎 |
新生児 | 乳児 | 幼児~学童 | |
消化器疾患以外で見・落とさないよう注意する疾患 | 敗血症・髄膜炎・水頭症・脳奇形・尿路感染症 | 髄膜炎・脳炎・脳症・虐待児・尿路感染症・呼吸器感染症・心疾患・薬物中毒・誤嚥 | 脳炎・脳症・脳腫瘍・肺炎・中耳炎・頭部外傷・薬物中毒・心筋炎・不整脈 |
よくある消化器疾患 | 溢乳・空気嚥下・哺乳過誤・初期嘔吐・胃食道逆流現象・胃腸軸捻転・腸管感染症・壊死性腸炎 | 食事過誤・空気嚥下・便秘・腸管感染症・幽門狭窄症・腸重積症・胃食道逆流現象・胃長軸捻転・食事アレルギー | 腸管感染症・急性虫垂炎・肝・腹部外傷・肝炎・胆嚢炎・膵炎・腹部外傷・食事アレルギー・好酸球性胃腸症 |
主な代謝性疾患 | 先天性副腎過形成・ガラク卜ース血症 | 先天性副腎過形成・Reye症候群 | アセトン血性嘔吐症・ケトン性低血糖症・糖尿病性ケトアシドーシス・Reye症候群 |
その他 | 起立性調節障害・神経性食思不振症 | ||
外科的疾患 | 食道閉鎖・狭窄症・胃軸捻転・十二指腸閉鎖・狭窄症・腸回転異常・捻転・小腸閉鎖症・Hirschsprung病・胎便性イレウス・稀に腸重積・肥厚性幽門狭窄・特発性腸管偽性閉鎖症 | 肥厚性幽門狭窄症・腸重積・腸回転異常・捻転・Hirschsprung病・虫垂炎 | 虫垂炎・腸重積・腸回転異常・捻転・上腸間膜動脈症候群・腫瘍・嚢胞 |
-毒素型食中毒
-細菌性食中毒
-感染型食中毒
.