出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/07/03 09:44:07」(JST)
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乗り物酔い(動揺病、加速度病) | |
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分類及び外部参照情報 | |
ICD-10 | T75.3 |
ICD-9 | 994.6 |
OMIM | 158280 |
DiseasesDB | 11908 |
MeSH | D009041 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 | |
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乗り物酔い(のりものよい、英: motion sickness、独: Bewegungskrankheit)は、航空機・列車・自動車・船舶・遊園地の遊具など、各種の乗り物が発する振動が原因で、体の内耳にある三半規管が体のバランスを取れなくなって引き起こす身体の諸症状である。
目次
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一定の速度で全く揺れずに直進している乗り物では酔いは起こらない。乗り物の動揺によって、或いは加速・減速・カーブの際に体に加速度が加わって三半規管、特に耳石器系が刺激された結果引き起こされる自律神経の失調状態である。そのため、医学的には動揺病または加速度病と呼ばれる[1]。
乗り物に乗っているとき以外でも、同様の状況にさらされることにより、同様の症状を発する場合がある(例:3D酔い、地震酔い[2])。
最初はめまい、生あくびなどの症状から始まり、次第に冷や汗、動悸、頭痛、体のしびれ、吐き気といった諸症状を催す。さらに悪化した場合嘔吐が起こり下痢が起こることもある。あまりにも嘔吐を繰り返すと、極端な場合は脱水症状に陥り、点滴が必要になる場合も起こる。最悪死亡したケースもあるが(1999年3月兵庫県立香住高校の漁業実習中の船酔い死亡事故)、そこまでの状態になるケースは極めてまれである。
なお、乗り物から降りた場合、しばらくすると症状は回復し、後遺症も残らない。
乗り物別の酔いやすさには個人差があり、例えば自動車には全く酔わない人でも船舶には酔いやすかったり、列車や飛行機には全く酔わないのに自動車には酔いやすいという人もいる。近年では無重力下での動揺刺激による失調も問題視されている。
ヒポクラテスの時代から知られる病態であり、平安時代の書物の中でも牛車で乗り物酔いを起こす貴族の姿が描かれている。
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リンク元 | 「嘔吐」「運動病」 |
中枢性刺激 | 化学受容器引金帯刺激 | 薬物 | アポモルヒネ、モルヒネ、ジギタリス、抗菌薬、抗癌薬、降圧薬、アミノフイリン、コルヒチン、アルコール |
毒物 | 重金属、ガス | ||
放射線 | 各種癌治療後 | ||
感染症 | 細菌毒素 | ||
内分泌疾患 | 肝性脳症、糖尿病性ケトアシドーシス/高血糖高浸透圧症候群、尿毒症、妊娠悪阻、妊娠高血圧症候群 | ||
代謝疾患 | 甲状腺クリーゼ、副腎不全、Addison病 | ||
直接刺激 | 脳圧亢進 | 頭部外傷、脳腫瘍、脳出血、くも膜下出血、髄膜炎、脳への放射線療法後 | |
脳循環障害 | ショック、低酸素脳症、脳梗塞、片頭痛、脳炎、髄膜炎 | ||
上位中枢刺激 | 神経性食思不振症、不快感、てんかん、ヒステリー、抑うつ状態、うつ病、過度の嫌悪感、不快感、拘禁反応による恐怖、ストレス、視覚・嗅覚・味覚的刺激 | ||
末梢性刺激 | 消化管疾患 | 舌咽頭疾患 | アデノイド、咽頭炎 |
食道疾患 | 胃食道逆流症、食道裂孔ヘルニア、食道癌 | ||
胃腸疾患 | 急性胃炎、急性胃十二指腸粘膜病変、急性腸炎、急性虫垂炎、消化性潰瘍、食中毒、消化管腫瘍、寄生虫、食中毒、Mallory-Weiss症候群 | ||
消化管通過障害 | 腸閉塞、胃幽門部狭窄、輸入脚症候群 | ||
腹膜疾患 | 腹膜炎 | ||
胆膵疾患 | 急性胆嚢炎、急性胆管炎、急性膵炎、膵癌、胆管癌 | ||
肝疾患 | 急性肝炎 | ||
循環器疾患 | うっ血性心不全、狭心症、急性心筋梗塞 | ||
泌尿器科疾患 | 尿路結石、腎結石、急性腎炎、腎盂腎炎、腎不全 | ||
耳鼻咽喉科疾患 | 中耳炎、Meniere病、乗り物酔い | ||
眼科疾患 | 緑内障 | ||
呼吸器科疾患 | 肺結核、胸膜炎、肺癌、咳嗽発作 | ||
婦人科疾患 | 子宮付属器炎、月経前症候群、更年期障害 | ||
脊髄疾患 | 脊髄癆、多発性硬化症 | ||
膠原病 | 結節性多発動脈炎、強皮症、側頭動脈炎 |
新生児 | 乳児 | 幼児~学童 | |
消化器疾患以外で見・落とさないよう注意する疾患 | 敗血症・髄膜炎・水頭症・脳奇形・尿路感染症 | 髄膜炎・脳炎・脳症・虐待児・尿路感染症・呼吸器感染症・心疾患・薬物中毒・誤嚥 | 脳炎・脳症・脳腫瘍・肺炎・中耳炎・頭部外傷・薬物中毒・心筋炎・不整脈 |
よくある消化器疾患 | 溢乳・空気嚥下・哺乳過誤・初期嘔吐・胃食道逆流現象・胃腸軸捻転・腸管感染症・壊死性腸炎 | 食事過誤・空気嚥下・便秘・腸管感染症・幽門狭窄症・腸重積症・胃食道逆流現象・胃長軸捻転・食事アレルギー | 腸管感染症・急性虫垂炎・肝・腹部外傷・肝炎・胆嚢炎・膵炎・腹部外傷・食事アレルギー・好酸球性胃腸症 |
主な代謝性疾患 | 先天性副腎過形成・ガラク卜ース血症 | 先天性副腎過形成・Reye症候群 | アセトン血性嘔吐症・ケトン性低血糖症・糖尿病性ケトアシドーシス・Reye症候群 |
その他 | 起立性調節障害・神経性食思不振症 | ||
外科的疾患 | 食道閉鎖・狭窄症・胃軸捻転・十二指腸閉鎖・狭窄症・腸回転異常・捻転・小腸閉鎖症・Hirschsprung病・胎便性イレウス・稀に腸重積・肥厚性幽門狭窄・特発性腸管偽性閉鎖症 | 肥厚性幽門狭窄症・腸重積・腸回転異常・捻転・Hirschsprung病・虫垂炎 | 虫垂炎・腸重積・腸回転異常・捻転・上腸間膜動脈症候群・腫瘍・嚢胞 |
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