- 英
- aortic valve (Z), AV
- ラ
- valva aortae
- 関
- 大動脈弁閉鎖不全、肺動脈弁、心臓
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
臨床関連
ガイドライン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/07/05 06:25:10」(JST)
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ヒトの心臓の構造
中央付近に大動脈弁が示されている
大動脈弁(だいどうみゃくべん、英: aortic valve、羅: valva aortae)は、心臓の左心室から大動脈への血液の流出路にある弁である。
目次
- 1 機能
- 2 構造
- 3 大動脈弁の疾患
- 4 関連項目
機能
大動脈弁は、左心室が収縮すると同時に開いて血液を大動脈へ送り出し、左心室が拡張すると同時に閉じて血液の逆流を防止している。 通常は3つの弁尖から成る。
構造
大動脈弁は、右冠尖、左冠尖、無冠尖と呼ばれる三つの弁尖から成っている。右冠尖は右冠動脈を、左冠尖は左冠動脈を出している。その名の通り、無冠尖は冠動脈を出していない。腱索や乳頭筋との接続は無い。
大動脈弁の疾患
- 大動脈弁狭窄症(AS)
- 大動脈弁閉鎖不全症(AR)
関連項目
循環器系の正常構造・生理 |
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心臓 |
肉眼解剖
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基本構造
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左心
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左心房 - 僧帽弁 - 左心室 - 大動脈弁
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右心
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右心房 - 三尖弁 - 右心室 - 肺動脈弁
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心房中隔 - 心室中隔 - 卵円窩 - - 乳頭筋 - 腱索
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冠動脈系
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バルサルバ洞 - 冠動脈 - 右冠動脈 - 左冠動脈前下行枝 - 左冠動脈回旋枝
|
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刺激伝導系
|
洞結節 - 房室結節 - ヒス束 - プルキンエ線維
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顕微解剖
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心内膜 | 心筋 | 介在板 | ギャップ結合 | 心膜
|
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生理学
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電気
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心電図 | P波 | PQ時間
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物理
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心雑音 | 心拍数 | 心拍出量 | 心係数 | ベインブリッジ反射 | スターリングの法則 | 血圧反射機能
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生化学
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ANP | BNP | エンドセリン | 昇圧剤 | 高血圧治療薬 | アドレナリン作動薬
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血管 |
肉眼解剖
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動脈系
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大動脈
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上行大動脈 - 大動脈弓 - 胸大動脈 - 下行大動脈 - 腹部大動脈 - 総腸骨動脈
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頭頸部の動脈 |
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総頸 |
外頸
|
上甲状腺
|
上喉頭 · 胸鎖乳突筋枝 · 舌骨下枝 · 輪状甲状枝 · 腺枝
|
|
上行咽頭
|
後硬膜 · 咽頭枝 · 下鼓室
|
|
舌
|
舌骨上枝 · 舌背枝 · 舌深 · 舌下
|
|
顔面
|
頸枝 (上行口蓋, 扁桃, オトガイ下, 腺枝) · 顔枝 (下唇, 上唇 / 鼻中隔, 外側鼻, 眼角)
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後頭
|
胸鎖乳突筋 · 硬膜 · 後頭枝 · 耳介 · 下行枝
|
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後耳介
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茎乳突孔 · アブミ骨枝 · 耳介枝 · 後頭枝
|
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浅側頭
|
顔面横 · 中側頭 (頬骨眼窩) · 前耳介枝 · 前頭枝 · 頭頂枝
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顎
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1st part: 前鼓室 · 深耳介 · 中硬膜 (上鼓室, 岩様部枝) · 副硬膜 · 下歯槽 (オトガイ, 顎舌骨筋)
2nd part: 咀嚼筋 (深側頭, 翼突筋枝, 咬筋) · 頬
3rd part: 後上歯槽 · 眼窩下 (前上歯槽) · 下行口蓋 (大口蓋, 小口蓋) · 翼突管 · 蝶口蓋 (後鼻中隔枝, 外側後鼻)
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内頸
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頸部
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頸動脈洞
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錐体部
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翼突管 · 頚鼓
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海綿静脈洞部/
眼
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眼窩: 後篩骨 · 前篩骨 (前鼻中隔枝, 外側前鼻枝, 前硬膜枝) · 涙腺 (外側眼瞼) · 内側眼瞼 · 末端 (眼窩上, 滑車上, 鼻背)
目: 網膜中心 · 毛様体 (短後毛様体, 長後毛様体, 前毛様体) · 下垂体 (上下垂体, 下下垂体)
|
|
大脳動脈輪
|
前大脳 (前交通, 前内側視床線条体) · 中大脳 (前外側視床線条体, 眼窩前頭, 前頭前, 上皮質枝, 下皮質枝, 前側頭葉) · 後交通 · 前脈絡叢
|
|
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鎖骨下 |
椎骨
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硬膜枝 · 脊髄 (後脊髄, 前脊髄) · 脳底: 橋 · 迷路 · 小脳 (後下小脳, 前下小脳, 上小脳) · 大脳 (後大脳)
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甲状頸
|
下甲状腺
|
下喉頭 · 気管枝 · 食道枝 · 上行頸 · 咽頭枝 · 腺枝
|
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頸横
|
浅枝 · 背側肩甲
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肩甲上
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肩峰枝
|
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肋頸
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深頸 · 最上肋間
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上肢
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鎖骨下動脈 - 腋窩動脈 - 上腕動脈 - 浅掌動脈弓 - 深掌動脈弓
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胸部
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胸部大動脈 - 食道動脈 - 肋間動脈 - 上横隔動脈 - 気管支動脈
|
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腹部
|
腹部大動脈 - 下横隔動脈 - 腹腔動脈 - 上腸間膜動脈 - 腎動脈 - 下腸間膜動脈 - 腰動脈
|
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下肢
|
外腸骨動脈 - 大腿動脈 - 膝窩動脈 - 前脛骨動脈 - 後脛骨動脈 - 腓骨動脈 - 足背動脈 - 弓状動脈
|
|
|
静脈系
|
大静脈
|
上大静脈系
|
腕頭静脈 - 鎖骨下静脈 - 静脈角 - 内頸静脈
|
|
下大静脈系
|
総腸骨静脈 - 外腸骨静脈 - 大腿静脈
|
|
|
頭頸部の静脈・静脈洞 |
|
外頸 |
下顎後: 顎 · 浅側頭 (前耳介)
後耳介
頸横 - 肩甲上 - 前頸 (頸静脈弓)
|
|
内頸 |
板間/脳
|
大脳: 上大脳 · 浅中大脳 · 下大脳 · 大大脳 · 内大脳 (脳底, 上視床線条体)
小脳: 上小脳 · 下小脳
静脈洞交会: 上矢状 · 直 (下矢状) · 後頭
海綿: 蝶形骨頭頂 · 海綿間
上眼 (篩骨, 網膜中心, 鼻前頭) · 下眼 · 渦
内頸: S状: 横 (側頭錐体鱗部) · 上錐体
下錐体 (脳底静脈叢, 内耳) · 顆導出
|
|
その他
|
総顔面 · 顔面 (前頭葉, 眼窩上, 眼角, 上唇, 下唇, 深顔面) · 翼突筋
舌 (舌背, 舌深, 舌下) · 咽頭 · 甲状腺 (上甲状腺/上喉頭, 中甲状腺)
|
|
|
椎骨静脈 |
後頭葉 (後頭導出) · 後頭下
深頸
|
|
腕頭 |
下甲状腺 (下喉頭) - 胸腺
|
|
|
上肢
|
上腕静脈 - 橈側皮静脈 - 尺側皮静脈 - 前腕正中皮静脈 - 橈骨静脈 - 尺骨静脈
|
|
胸部
|
奇静脈 - 半奇静脈 - 副半奇静脈 - 気管支静脈
|
|
腹部
|
肝静脈 - 腎静脈
|
|
下肢
|
大伏在静脈 - 膝窩静脈 - 小伏在静脈 - 前脛骨静脈 - 後脛骨静脈 - 足背静脈弓
|
|
|
肺循環系
|
肺動脈 - 肺静脈
|
|
肝循環系
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肝門脈 - 下垂体門脈
|
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腎循環
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腎動脈 - 輸入細動脈 - 糸球体 - 輸出細動脈 - 腎静脈
|
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顕微解剖
|
血管内皮
|
|
生理学
|
圧受容器 | 頚動脈洞反射 | 脈波伝播速度 | 傍糸球体装置
|
|
生化学
|
レニン-アンジオテンシン系 | 血管内皮細胞増殖因子 | 内皮由来弛緩因子
|
|
|
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- PS-117-5 大動脈弁狭窄症に対する新たな低侵襲治療 : 経カテーテル的大動脈弁移植術(PS-117 ポスターセッション(117)心臓:手術-2,第111回日本外科学会定期学術集会)
- 鳥飼 慶,倉谷 徹,島村 和男,坂口 太一,白川 幸俊,金 啓和,吉田 卓矢,中谷 敏,南都 伸介,竹田 泰治,溝手 勇,澤 芳樹
- 日本外科学会雑誌 112(臨時増刊号_1・2), 707, 2011-05-25
- NAID 110008685123
- PS-007-4 高齢者における大動脈弁置換術の遠隔成績(PS-007 ポスターセッション(7)心臓:周術期管理-2,第111回日本外科学会定期学術集会)
- 東 修平,東上 震一,福廣 吉晃,頓田 央,薦岡 成年,降矢 温一
- 日本外科学会雑誌 112(臨時増刊号_1・2), 518, 2011-05-25
- NAID 110008684368
- SF-065-3 大動脈弁狭窄症に併存する僧帽弁逆流の大動脈弁置換術後の変化に関する検討(SF-065 サージカルフォーラム(65)心臓:手術-1,第111回日本外科学会定期学術集会)
- 尾藤 康行,柴田 利彦,服部 浩治,加藤 泰之,小谷 真介,賀来 大輔
- 日本外科学会雑誌 112(臨時増刊号_1・2), 416, 2011-05-25
- NAID 110008683979
Related Links
- 原因・病態 心臓が大動脈を経由して全身に血液を送り出すにあたり、大動脈から心臓に血液が逆流しないように一方向弁の役割をしているのが大動脈弁です。さまざまな原因(動脈硬化・リウマチ熱・二尖弁など)により弁の性質が ...
- 大動脈弁閉鎖不全症に対する外科治療は、(1)弁をとりかえる手術「弁置換術」、(2)患者さまご自身の弁を修復する「弁形成術」の2つがあります。一般的な治療は、弁をとりかえる弁置換術を基本治療としている施設が多いです ...
- 大動脈弁は心臓にある4つの弁のうち、左心室と大動脈を隔てる非常に重要な組織です。大動脈弁が開かない(大動脈弁狭窄症)あるいは逆流を生じる(大動脈弁閉鎖不全症)ことで、息切れ、胸の痛み、易疲労感など様々な症状を生じる事 ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109B031]←[国試_109]→[109B033]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106B012]←[国試_106]→[106B014]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [110B028]←[国試_110]→[110B030]
[★]
- a. 心筋細胞の錯綜配列
- b. 心室壁肥厚と内腔の狭小化
- c. 左心室壁の局所的運動低下
- d. 大動脈弁の収縮中期半閉鎖
- e. Mモード心エコー図での僧帽弁B-B'ステップ
[正答]
※国試ナビ4※ [097H026]←[国試_097]→[097H028]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
- 健常成人の胸部エックス線写真正面像で同定できるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113F008]←[国試_113]→[113F010]
[★]
- 弁が閉鎖している状態で最も高い圧を受けるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096G036]←[国試_096]→[096G038]
[★]
- 英
- rheumatic fever, RF
- 同
- 急性関節リウマチ
- 関
- [[]]
- http://mymed.jp/di/ucm.html?PHPSESSID=2cc03d17984266cc113974b772d3934f
概念
病因
- A群β溶連菌の急性咽頭炎後 → (3-4週潜伏期) → A群β溶連菌との交差抗原性(M蛋白、多糖体 VS 心内膜、血管内皮細胞、脳細胞) ← II型アレルギーの機序によると考えられている
疫学
- 日本:著しく減少したが。開発途上国:主なリウマチ性疾患
- 5-15歳に好発。学童期に多い
病理
症状
- Jonesは森(心炎)林(輪状紅斑)で大きな(四肢の大関節から始まる)ブ(舞踏病)タ(多発性関節炎)に引っかけ(皮下結節)られた
- pancarditis, arthritis, chorea minor, erythema marginatum, subcutaneous nodule: PACES
- 心筋炎 :房室伝導障害
- 心内膜炎:僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症
- 心膜炎 :→心膜摩擦音(friction rub)聴取、心嚢液貯留
シデナム舞踏病、皮下結節、有縁性紅斑を認める。
- http://www.aafp.org/afp//AFPprinter/20050515/1949.html
症候スペクトル
診断
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
主症状
|
心炎
|
多関節炎
|
小舞踏病
|
輪状紅斑
|
皮下結節
|
副症状
|
臨床症状
|
関節痛
|
発熟
|
リウマチ熱、 あるいはリウマチ性疾患の既往
|
|
検査査所見
|
急性期反応 ESR↑、CRP↑、WBC↑
|
PR時間↑
|
|
先行するA群レンサ球菌感染の証拠
|
(関連抗体の高値または上昇、咽頭培養陽性または迅速反応陽性)
|
- 診断:先行するレンサ球薗感染が証明され、かつ主症状2項目以上または主症状1項目+副症状2項目以上
検査
治療
- 溶連菌治療にペニシリン、リウマチ性炎症抑制にサリチル酸剤ないし副腎皮質ステロイド剤、心炎抑制に副腎皮質ステロイド剤を用いる。
- 〔治療〕 急性期は安静臥床としサリチル酸剤を用い、心炎合併時には副腎皮質ホルモン剤を併用する。
- また、A群溶連菌に対し十分量のペニシリンを用い、治癒後も再発を防ぐために長期間予防的化学療法を行う。
予後
予防
一次予防
- 抗菌薬による溶連菌性扁桃炎の治療(10日間のペニシリン内服)
- 心炎合併例ではステロイド
二次予防
- 再発予防、弁膜症重症化の予防
- 再発から5年間経口ペニシリンの内服
[★]
- 英
- aortic stenosis, AS, aortic valve stenosis
- 同
- 大動脈狭窄症、大動脈弁狭窄
- 関
- 大動脈弁、先天性大動脈弁狭窄症
病因
- 二尖弁:高齢者で石灰化を来し、ASの症状が出現する。
- 閉鎖型:まれ。
- 感染症 :溶連菌感染によるリウマチ熱(現在では稀となっている)、感染性心内膜症
- 血管疾患:動脈硬化に続発 → 最も多い、らしい
重症度の区分
- ガイドライン1
|
軽度
|
中等度
|
高度
|
連続波ドプラ法による最高血流速度(m/s)
|
<3.0
|
3.0 -4.0
|
≧4.0
|
簡易ベルヌイ式による収縮期平均圧較差(mmHg)
|
<25
|
25 -40
|
≧40
|
弁口面積(cm2)
|
>1.5
|
1.0 -1.5
|
≦1.0
|
弁口面積係数(cm2/m2)
|
-
|
-
|
<0.6
|
- pocket medicine
ステージ
|
症状
|
重症度
|
Max Jet Vel (m/s)
|
Mean Grad (mmHg)
|
AVA (cm2)
|
LVEF
|
0
|
なし
|
正常
|
1
|
0
|
3~4
|
正常
|
A
|
リスクあり
|
<2
|
<10
|
3~4
|
正常
|
B
|
軽度
|
2-2.9
|
<20
|
>1.5
|
正常
|
中等度
|
3-3.9
|
20-39
|
1~1.5
|
正常
|
C1
|
重度
|
≧4
|
≧40
|
≦1
|
正常
|
最重度
|
≧5
|
≧60
|
≦0.8
|
正常
|
C2
|
重度+EF低下
|
≧4
|
≧40
|
≦1
|
低下
|
D1
|
あり
|
重度
|
≧4
|
≧40
|
≦1
|
正常
|
D2
|
重度+左室拍出量低下+EF低下
|
<4
|
<40
|
≦1
|
低下
|
D3
|
重度+左室拍出量低下+EF正常
|
<4
|
<40
|
≦1
|
正常
|
身体所見
- 奇異性分裂(A弁の狭窄により大動脈側の押し戻す圧力(back pressure)が上がるのに時間がかかり、A2音のdelayとなる)。収縮期雑音が両頚部で聴取される。
- 往復雑音 to-and-fro murmur:拡張期の逆流性雑音に加え、一回拍出量の増加による相対的大動脈弁狭窄による収縮期雑音を聴取。
症状
検査
- ガイドライン1
- 表21 大動脈弁狭窄症の治療方針を判断する上での診断的手法の実施
- クラスⅠ
- 1 心電図検査
- 2 胸部X線写真、心エコー・ドプラ法
[show details]
ガイドライン
- 1. 弁膜疾患の非薬物治療に関するガイドライン(2007年改訂版)
参考
- 1. [charged] 成人における大動脈弁狭窄症の臨床像とその評価 - uptodate [1]
- 2. [charged] 成人における大動脈弁狭窄症の自然歴 - uptodate [2]
国試
[★]
- 英
- QT interval
- 関
- QT、補正QT、QT延長症候群
概念
- 心電図のQ波の開始点からT波の終了点までの時間。
- 生理:心室筋の収縮(脱分極)~心室筋の弛緩(再分極)
- おおまかには、僧帽弁が閉じる少し前から大動脈弁が閉鎖するあたりまで。
- QTが長いと言うことは、心筋活動電図上で、0,1,2,3相が延長していると言うこと。大抵は2相だけど。抗不整脈薬class IAはQT延長させるが、Class IBはQTの延長はない(PHD.425)。
- 心拍数によって変動するため、バゼットの式で補正した補正QT時間(QTc)がしばしば用いられる。
- QTc = QT時間 / ( (R-R間隔)^(1/2) )
基準範囲
- 乳児期:400±20 ms
- 思春期~成人:420±20 ms
- 健常人の99パーセンタイルQTc値:460 ms(思春期前)、470 ms(思春期後の男性)、480 ms(思春期後の女性) (Acquired long QT syndrome: Definitions, causes, and pathophysiology - uptodate)
- PHD.94
- ジギタリス中毒(心電図の読み方パーフェクトマニュアル.208):PQ延長、QT短縮
- QT短縮:ジギタリスが作用している状態では、細胞内のCa2+濃度が上昇する。これにより、(1)Ca2+依存性K+チャネルの活性が亢進し速やかに再分極に至る。あるいは、(2)Ca2+チャネル活性が低下しており、Ca2+による脱分極の持続時間が短い。この2点によりQTが短縮するらしい。(PHD.399)
- PHD.94
臨床関連
- QT延長症候群:心筋細胞のイオンチャネルをコードする遺伝子の異常や薬剤などでQTcが異常に延長すると、不整脈を起こしやすくなる。
[★]
- 英
- aortic valve area AVA
- 関
- 大動脈弁、弁口面積、大動脈弁狭窄症
[show details]
大動脈弁狭窄症の重症度分類
表20 大動脈弁狭窄症の重症度
|
|
軽度
|
中等度
|
高度
|
弁口面積(cm2)
|
>1.5
|
1.0 -1.5
|
≦ 1.0
|
大動脈弁口面積と手術適応
- 正常:3cm2
- 軽度:≦1.5cm2
- 中等度:≦1.0cm2
- 高度:≦0.5cm2 :手術適応
[★]
- 関
- 弁膜症
- 先進国では滅多にないが、開発途上国では有病率2-10例/1000例。
- リウマチ熱の主症状であるリウマチ性心炎(主に心内膜炎、心筋炎)の後遺症。僧帽弁と大動脈弁を冒す。(PED.953)
- MS,MR,MR+MS,AR,MR+ARが起こりうるが、ASは通常見られない。(PED.953)
[★]
- 英
- ASR, aortic stenosis & aortic regurgitation
- 同
- 大動脈狭窄兼閉鎖不全症
[★]
- 英
- aortic valve atresia,aortic atresia AA
- 同
- 大動脈弁閉鎖
[★]
- 同
- aortic stenosis & aortic regurgitation, ASR
[★]
- 関
- 大動脈弁下狭窄症
[★]
- 英
- aorta (Z), Ao
- 関
- 大動脈弁
- 大動脈径:胸骨左縁アプローチで左室長軸断面を得て、心エコーMモードで評価。
[★]
- 英
- artery (Z)
- ラ
- arteria
- 関
- 静脈