出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/08/13 17:45:39」(JST)
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2011年12月) |
消化器(しょうかき)とは、多細胞生物、特に動物において、食物を体内に摂取し、貯蔵と消化、消化された食物からの栄養素の吸収、不消化物の排泄、およびそれらを行うための運搬、といった働きを担う器官群の事[1]。主要な器官は消化管(しょうかかん、英語: alimentary canal, alimentary tract)であり、これらの働きをコントロールする消化腺(しょうかせん)まはた付属腺(ふぞくせん)、歯や肝臓などの付属器(ふぞくき)も含まれる[1]。これらの器官をまとめたシステムを消化器系(しょうかきけい)という器官系として扱う。
動物は食物を摂取し、それを消化吸収することで生活している。消化吸収の手法には生物の種類によって様々あり、体外で行うもの、体内に取り込んで行うもの、また体内でも細胞内に取り込むものもある[2]。体内消化を行う動物には、腔所として消化器が分化しているものが多い。それらは発生的には原腸胚期に形成される原腸に起源を持つ、内胚葉由来の器官であり、相同な構造である。
消化器は入り口(口)と出口(肛門)を結ぶ管状の構造で、途中にはその機能に応じて様々な分化が見られ、また付随する器官がある。ただし、いくつかの例外がある。海綿動物、平板動物などには明確な消化器がなく、これらは消化器が分化する以前の動物の姿を残すものと考えられる[1]。刺胞動物や扁形動物などは消化器の出入り口が一つしかなく、袋状、または盲嚢で終わる消化器を持つ。これらは、消化器の出入り口が未分化の状態と考えられ、消化のシステムも細胞内消化が主である[1]。他にも腕足動物などいくつかの群に肛門を欠く動物があるが、それらは二次的に退化したものと考えられる。また、中生動物などでは消化器そのものがないが、これらも祖先は持っていたものと考えられている。環形動物以上の動物は、前方にある口で摂取・咀嚼・貯留を行い、体の軸に沿って続く消化器の途中で化学的消化がなされ、後方で栄養分の吸収と老廃物の排泄をする。単純な生物ではこの連なりが直線的だが、高等生物では複雑に曲がりくねった構造を持ち[1]、動物の各群において消化器の様子や配置はその動物の体制の基本的特徴と見なされる。
脊椎動物の消化器系は分化が最も進み、大きく3つに分けられる[1]。
消化管は、動物の体内に存在するが、そこには通常、食物の入口(口など)と出口(肛門など)がある。食物は入口から取り込み(摂取)、管の内側を通る間に、消化され、必要な栄養素が管の壁を通して吸収された後、残ったものが便、糞などとして出口から排泄される。この管の内側は、体の外側(外界)とつながっている。このことから、消化管の内側は体内ではなく、体外であるということができる。したがって、消化管の壁は、皮膚などと同様に、体の内側と外側を分ける境目の働きをも兼ね備える。また、主に消化酵素などを含む分泌液を消化管内に放出する消化腺からは、消化管の内側に流れ込む管を通して分泌液が分泌されるが、これは体外へそれらを放出すると考えるので、外分泌腺として分類される。
消化管の構造は動物ごとに異なっている。例えば、牛や羊等の動物は分かれた胃(瘤胃・蜂巣胃・重弁胃・皺胃)と長い腸を持っている。口と鼻腔の分化は陸上生活に適応したもので、魚類には無く爬虫類から見られるが、鳥類では顕著な分化状態に無い[1]。鳥類の胃は前胃と砂嚢に分かれる[1]。
無脊椎動物一般では、当然ながらその消化器は多様であり、独自の構造を持つ。しかし、一般的には腸の名を使うことが多い。その他よく用いられる名としては口の直後を食道、あるいはそれが筋肉質であれば咽頭、また肛門直前を直腸と呼ぶ例が多い。
消化腺は、脊椎動物が共通して持つ独立消化腺である肝臓と膵臓、それと消化管にある腺の2種類に大別できる。口腔には爬虫類の場合は口腔腺、哺乳類の場合は唾液腺(耳下腺・舌下腺・顎下腺・唇腺・頬腺)などがあり、アミラーゼを含む唾液などを分泌する。胃にある胃底腺・噴門腺・幽門腺があり、胃底腺からはペプシノーゲンや塩酸が分泌される。小腸にはリーベルキューン腸腺と十二指腸腺がある[3]。
中腸腺(肝膵臓)は節足動物で肝臓と膵臓の機能をあわせ持つ、いわゆる蟹味噌(カニミソ)等がこれに当たる。
ヒトの消化器は、基本的に3層の構造でつくられる壁を持つ。最も内側は粘液性の分泌物で湿った柔らかい粘膜であり、これも上皮・固有層・筋板に分けられる。粘膜上皮は、口腔や食道および肛門など通過物の圧迫などが強い場所では上皮は重層扁平型となり、胃腸など分泌と吸収を行う場所では単層の円柱構造を取る。粘膜固有層と粘膜下組織は細い膠原繊維が緻密に折り重なりつつ結合している。この繊維性の層の間には通常粘膜筋板があるが、口腔など一部の場所には無い[4]。粘膜では様々な分泌が行われるための部位がある。上皮には粘液分泌を行う杯細胞があり、胃腸の腺は固有層、食道や十二指腸の腺は下組織にある。消化管に開放部分がある例は口腔の唾液腺や十二指腸の肝臓や膵臓と繋がる腺などである[4]。固有層には血管やリンパ管が走り、特にリンパ管は小節(孤立リンパ小節・集合リンパ小節)を形成発達させる[4]。
粘膜の下には筋層がある。口腔や食道では骨格筋、食道から下は平滑筋である。食道以下の部分では、筋層は内側で繊維の輪走があり(輪走筋)、外側は縦走する(縦走筋)。これら筋肉部分は2層の間にあるアウエルバッハの神経叢(筋層間神経叢)の調整を受けながら、蠕動運動や分節運動などを行う[4]。
腹腔内で動く空腸や回腸は、漿膜という表面が常に濡れて滑らかな単層扁平の外皮を持つ。漿膜を持たない食道などは疎性の結合組織である外膜に覆われている[4]。
口の入り口である口裂は、内部に口輪筋を持ち皮膚組織から粘膜へと移行する、メラニン色素が少ないため血管の血液が透けて赤く見える唇(上唇と下唇)でつくられる[4]。上顎・下顎双方には付属物の[5]歯があり、根元は粘膜と結合組織からなる歯肉に覆われ、露出している部分は硬いエナメル質の層を持つ歯冠がある。歯の形は四角形や鑿状、または犬歯のような円錐状があり、成人の永久歯は上下16本ずつの計32本ある[4]。
口裂の奥には口腔という空間がある。天井の口蓋は前方2/3が鼻腔との仕切りとなる硬口蓋(上顎骨と口蓋骨)で、後方1/3が粘膜性の柔口蓋で出来ている。喉頭へ繋がる最奥部には口蓋垂があり、横紋筋を収縮させて食物が鼻腔に入らないようにしている[4]。口腔の底には横紋筋でできた付属物の[5]舌があり、その表面は粘膜で覆われ、感覚器である味蕾などを含む無数の乳頭組織がある。舌は咀嚼や嚥下の手助けの他にも味覚や発声にも役割を持つ[4]。口腔には3つの大きな唾液腺がある。最大のものは耳下腺で、低粘度の唾液を分泌する。顎下腺と舌下腺はどちらも漿液と粘液が混合した唾液を分泌する[4]。
咽頭は消化器と呼吸器両方の役目を持つ器官であり、部位によって鼻部・口部・咽頭部に分けられる。物を飲み込む際、口腔部の口蓋垂と舌根が動いて還流を防ぎつつ、連動して喉頭軟骨が持ち上がって喉頭蓋が気管への入り口を閉じる。さらに壁部の咽頭筋に収縮が起こり、食物を食道へと運ぶ。そして嚥下が終わると各器官は元に戻り呼吸を可能とする。この一連の動きは嚥下反射と呼ばれ、ほぼ瞬時に行われる[6]。
咽頭に続く食道は長さ約25cm、第6顎椎部から脊柱と気管の間を通り、心臓の後面を下り、横隔膜を食道裂孔で貫通して胃に繋がる。食物の通過に応じて拡張し、筋肉部が動いて胃に向けて送り出すため、寝転がっていても輸送ができる[7]。
消化器の中で最も拡張した部分であり、容量1-1.5lになる胃は、食物を3-6時間貯め込み、胃液による消化活動を行う器官である。袋状を構成する中央部分は胃体と呼ばれ、左に湾曲するC字型である。C字の外側を大彎、内側を小彎という食道との接続部は噴門、上部のドーム型部分は胃底と言う。下部で十二指腸と繋がる開口部は幽門、その手前を幽門前庭という[8]。
胃の壁は、外側は腹膜で覆われ、前後の縫合部のうち小彎部から後側の膜はさらに伸びる小網をつくり肝臓に達する。大彎側の合からも大網となって下がり、横行大腸を吊り下げ、さらに伸びて腹壁と接続する[8]。内側は粘膜で、基本的には縦方向ながら互いに絡み合う襞がある。粘膜表面には小さなくぼみが多数あり、これは胃液が排出される胃小窩である。この奥には胃液を分泌する腺があり、胃の大部分に分布する胃底腺と幽門だけにある幽門腺の2種類に分けられる。胃底腺は塩酸・ペプシン・粘液を分泌する細胞をそれぞれ持ち、幽門腺はホルモンのガストリンを分泌するG細胞のみがある。胃の動きを制御する筋肉は平滑筋の層で、輪送筋・縦走筋・斜走筋の3種類がある。幽門部には輪走筋が発達し幽門括約筋を形成している[8]。
小腸は全長6m、太さ3-4mの管路だが、生体内では収縮し3mほどに縮まっている。主に栄養分の吸収を行う部位であり、そのために必要な内面積を確保するためにヒダや繊毛構造を持つ。十二指腸・空腸・回腸の3部位に分けられる[9]
[5]
数値は、長さはBertelsmann 1979, Buddenbrock 1956, Haltenorth 1997, Krumbiegel 1953, Meyer 1964, Niethammer 1979 から。比率は Bauer et al. 1974, Bertelsmann 1979, Buddenbrock 1956, Haltenorth 1997, Krumbiegel 1953, Hesse and Dolfiein 1935, Lexikon der Biologie 1964, Niethammer 1979, Ziswiler 1976から[10]。
一般に、草食動物の消化管は長く、肉食動物は短い。また、体長が小さな動物ほど比率は高くなるが、例外のマッコウクジラはイカやタコなども捕食するためと考えられる[10]。
動物 | 消化管の長さ(m) | 体長に対する消化管の長さ比率(倍) |
---|---|---|
マッコウクジラ | 288.0 | 16.0-24.0 |
シロナガスクジラ | 120.0 | 4.5 |
ウシ | 51.0 | 22.0-29.0 |
ラクダ | 42.0 | 12.0 |
ヤギ | 32.0 | 27.0(ノヤギ) |
ヒツジ | 31.0 | 27.0 |
ウマ | 30.0 | 12.0 |
ブタ | 22.0 | 14.0-15.0 |
ゾウ | 19.0(アフリカゾウ) | 7.0 |
ヒグマ | 17.0 | 8.0 |
ノロジカ | 12.0 | 11.0 |
ライオン | 6.9 | 3.9 |
ヒト | 6.0-8.0 | 7.5 |
ウサギ | 5.6 | 10.0 |
イヌ | 5.0 | 5.0-6.0 |
ネコ | 2.1 | 3.0-4.0 |
ニワトリ | 1.8 | 1.8 |
ハリネズミ | 1.7 | 6.6 |
モグラ | 1.2 | 8.0-11.0 |
カメ | 0.9 | 5.0 |
ハツカネズミ | 0.5 | 8.0 |
ミズトガリネズミ | 0.26 | 3.0 |
コウモリ | 0.25 | 1.9 |
[ヘルプ] |
|
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
国試過去問 | 「101H016」「110E045」「106E037」「107B011」「098F008」「109A022」「108A006」「095A064」「112C005」 |
リンク元 | 「血糖降下薬」「100Cases 84」「消化器系」「抗菌薬」「気管支カルチノイド」 |
拡張検索 | 「消化管ポリープ」「上部消化管」「消化管ホルモン産生腫瘍」 |
関連記事 | 「管」 |
D
※国試ナビ4※ [101H015]←[国試_101]→[101H017]
D
※国試ナビ4※ [110E044]←[国試_110]→[110E046]
CD
※国試ナビ4※ [106E036]←[国試_106]→[106E038]
A
※国試ナビ4※ [107B010]←[国試_107]→[107B012]
D
※国試ナビ4※ [098F007]←[国試_098]→[098F009]
C
※国試ナビ4※ [109A021]←[国試_109]→[109A023]
B
※国試ナビ4※ [108A005]←[国試_108]→[108A007]
B
※国試ナビ4※ [095A063]←[国試_095]→[095A065]
D
※国試ナビ4※ [112C004]←[国試_112]→[112C006]
k氏より
インスリンの抽出は大変意図的に行われたのに対し、スルフォニルウレア薬(SU)は偶然に見つかりました。で、1950年代にはじめに二型糖尿病の患者に使われるようになりました。いまでは20種類くらいのSUが広く世界で使われています。 1997にはメグリチニドが臨床適用されました。食後高血糖の治療薬としてはじめて使用された薬です。 メタフォルミンというビグアナイド薬(BG)は、ヨーロッパで広く使われていましたが、1995年にアメリカでも認可されました。 チアゾリジン1997年に市場導入され、二番目にメジャーなインスリン刺激薬として使用されています。この種類の薬には、広汎な肝障害を起こしにくく、世界中で使われています。
膵臓のβ細胞の刺激によって、インスリンを放出させ、血糖値を下げます。 治療が長引くと、インスリン分泌というSUのβ細胞刺激性の効果が薄れてきますが、β細胞上のSU受容体のダウンレギュレーションによるものです。また、SUはソマトスタチンの放出を刺激します。ソマトスタチンはグルカゴン分泌を抑制しているので、これも関係SUの糖を下げる効果と関係しています。 SUはATP感受性Kチャンネルを抑制します。Kレベルが下がると、まく表面における、脱分極を促し、電位依存性カルシウムチャンネルを通じたカルシウムイオンの流入を促進します。 SUには無視できない膵臓外作用があるという議論があります。確かにありうべきことですが、2型糖尿病の患者の治療においては、それほど重要なことではないようです。
SU薬はそれぞれが似たような作用スペクトラムを持っているので、薬物動態的な特性がここの薬を区別する手がかりです。腸管からのSU薬の吸収の割合は薬によって違いますが、食物や、高血糖は、この吸収を抑制します。高血糖はそれ自身、腸管の運動を抑制するので、ほかの薬の吸収も阻害します。血漿濃度が効果的な値にまで達する時間を考えると、半減期の短いSUは、食前三十分に投与するのが適切です。SU薬は90から99パーセントくらい血中たんぱく質と結合し、特にアルブミンと結合します。 第一世代のSUは半減期や分布において、大きく違っています。この半減期や作用時間の不一致の理由はいまだはっきりしていません。 SUはすべて肝臓で代謝を受け、尿中に排泄されます。なので、肝不全、腎不全患者には要注意で処方します。
めったにありませんが、第一世代服用患者では、4パーセントの割合でおきます。第二世代ではもっと少ないでしょう。低血糖による昏睡がしばしば問題になります。腎不全や肝不全がある高齢者の患者でおきやすいです。 重症の低血糖は脳血管障害も起こしうる。急性の神経障害が見つかった高齢患者では血中グルコースレベルを測るのが大事です。半減期の長いSUもあるので、24から48時間のグルコースを輸液します。 第一世代は多くの薬物と相互作用を持っています。 ほかに、吐き気嘔吐、胆汁うっ滞性黄疸、脱顆粒球症、再生不良性・溶血性貧血、全身性のアレルギー症状があります。 SUが心血管障害による死亡率を上げるのかについては議論の余地あり。
SUは、食事療法だけでは十分なコントロールを得られない2型糖尿病患者の血糖コントロールに用いられます。禁忌はtype 1 DM(diabetes mellitus:糖尿病)、妊婦、授乳中の患者、腎障害や肝障害の患者です。 普通の患者なら五割から八割くらい、経口の糖尿病治療薬が効きます。インスリン療法が必要になる患者もいます。 トルブタマイドの一日量は500ミリグラムで、3000ミリグラムが最大の許容量です。SUの治療成績の評価は患者の様子を頻繁に観察しながら、行います。 SUとインスリンの併用療法はtype 1, type 2 両方の糖尿病で用いられていますが、βセルの残存能力がないとうまくいきません。
レパグリニドはメグリチニドクラスの経口インスリン分泌促進物質です。化学構造上、SUとは異なっており、安息香酸から分離されたものです。 SU薬と同様にレパグリニドは膵臓βセルにおけるATP依存性Kチャンネルを閉じることによりインスリン分泌を促進します。AEもSU薬と同様、低血糖です。
Dふぇにるアラニンから分離された薬。レパグリニドよりもSEとして低血糖が認められづらいです。
メトフォルミンとフェノフォルミンは1957年に市場導入され、ブフォルミンが1958年に導入されました。ブフォルミンは使用が制限されていますが、前者二つは広く使われています。フェノフォルミンは1970年代に乳酸アシドーシスのAEによって市場から姿を消しました。メトフォルミンはそのようなAEは少なく、ヨーロッパカナダで広く使われています。アメリカでは1995年に使用可能に。メトフォルミンは単独かSUと併用して使われます。
ものの言い方によると、メトフォルミンは抗高血糖であって、血糖を下げる薬ではありません。膵臓からのインスリン放出は促さないので、どんな大容量でも低血糖は起こしません。グルカゴン・コルチゾール・成長ホルモン・ソマトスタチンにも影響なし。肝での糖新生を抑制したり、筋や脂肪におけるインスリンの働きを増すことで、血糖を押さえます。
小腸から吸収。安定な構造で、血中の蛋白と結合しないで、そのまま尿中に排泄。半減期は二時間。2.5グラムを食事と一緒に飲むのがアメリカで最もお勧めの最大用量。
メトフォルミンは腎不全の患者には投与しないこと。肝障害や、乳酸アシドーシスの既往、薬物治療中の心不全、低酸素性の慢性肺疾患なども合併症として挙げられる。乳酸アシドーシスはしかしながら、めちゃくちゃまれである。1000人年(たとえば100人いたら、10年のうちにという意味の単位。または1000人いたら1年につき、ということ。)につき0.1という割合。 メトフォルミンの急性のAEは患者の20パーセントに見られ、下痢、腹部不快感、吐き気、金属の味、食欲不振などです。メタフォルミンを飲んでいる間はビタミンB12や葉酸のきゅうしゅうが 落ちています。カルシウムをサプリで取ると、ビタミンB12の吸収が改善されます。 血中乳酸濃度が3ミリMに達するとか、腎不全・肝不全の兆候が見られたら、メタフォルミンは中止しましょう。
PPARγに効く。(ペルオキシソーム・プロライファレーター・アクチベイティッド・受容体、つまりペルオキシソーム増殖活性受容体みたいな。)PPARγに結合して、インスリン反応性をまして、炭水化物とか、脂質の代謝を調整します。
ロジグリタゾンとピオグリタゾンは一日一度。チアゾリジンは肝にて代謝され、腎不全のある患者にも投与できますが、活動性の肝疾患があるときや肝臓のトランスアミナーゼが上昇しているときは、使用しないこと。 ロジグリタゾンはCYP2C8で代謝されますがピオグリタゾンはCYP3A4とCYP2C8で代謝されます。ほかの薬との相互作用や、チアゾリジン同士の相互作用はいまだ報告されていませんが、研究中です。
ピオグリタゾンとロジグリタゾンは肝毒性とはめったに関係しませんが、肝機能をモニターする必要があります。心不全のある患者はまずそちらを治療してから。
αGIは小腸の刷子縁におけるαグルコシダーゼの働きを阻害することによって、でんぷん・デキストリン・ダイサッカリダーゼの吸収を抑制します。 インスリンを増やす作用はないので、低血糖もおきません。吸収がよくない薬なので、食事の開始と一緒に飲むとよいです。 アカルボースとミグリトールは食後高血糖の抑制に使われます。 αGIは用量依存性に、消化不良・ガス膨満・下痢などをきたします。αGIとインスリンを併用中に低血糖症状が出たら、、グルコースを補充します。
経口から、グルコースが静脈を通ると、インスリンが上がることがわかっていました。消化管の上部からはGIP、消化管下部からはGLP1というホルモンが出ていて、糖依存性のインスリン放出を促していることがわかりました。これらのホルモンはインクレチンといわれています。この二つのホルモンは別の働き方でインスリンの放出を促進します。GIPはtype 2 DMではインスリン分泌を促進する能力がほとんど失われています。一方でGLP1は糖依存性のインスリン分泌を強く促しています。つまりtype 2 DMの治療ではGIPをターゲットにすればよいということになります。GLPはグルカゴンを抑制し。空腹感を押さえ、食欲を抑えます。体重減少も実現できます。この長所を相殺するように、GLP1は迅速にDPPIV(ヂペプチジルペプチダーゼ4エンザイム)によって負活化されます。つまり、GLP1を治療に使うなら、連続的に体に入れなければなりません。GLP1受容体のアゴニストが研究され、これはDPPIVにたいして抵抗性があります。 そのほかのGLP1療法のアプローチに仕方としては、DPPIVプロテアーゼの不活性化で、それによってGLP1の循環量を増やそうとするものです。type 2 DM治療に新しい薬がでるかもしれないですね。
器官 | 内 | 中 | 外 |
食道 | 輪筋層 | 縱筋層 | |
噴門部 | 斜筋層 | 輪筋層 | 縱筋層 |
胃体部 | 斜筋層 | 輪筋層 | 縱筋層 |
幽門部 | 斜筋層 | 幽門括約筋 | 縱筋層(発育悪) |
十二指腸 | 輪筋層 | 縱筋層 | |
空腸 | 輪筋層 | 縱筋層 | |
回腸 | 輪筋層 | 縱筋層 | |
結腸 | 輪筋層 | 結腸ひも | |
直腸 | 輪筋層 | 縱筋層 | |
肛門管 | 内肛門括約筋 | 線維弾性板 | |
虫垂 | 輪筋層 | 縦筋層 |
層構造 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | ||||||
器官 | 単層扁平上皮 | 単層立方上皮 | 単層円柱上皮 | 角化重層扁平上皮 | 非角化重層扁平上皮 | 上皮表層の構成細胞 | 粘膜固有層 | 腺の構成細胞 | 粘膜筋板 | 粘膜下組織 (大抵、粗結合組織) |
筋層 | 漿膜(結合組織+単層扁平上皮) 外膜(結合組織のみ) |
食道 | ○ | 食道噴門腺 (咽頭付近と胃付近に局在)、粘液腺 |
粘液細胞 (スムーズに食べ物を流す) |
縱層 (縦走筋のみ) |
固有食道腺(粘液腺、管状胞状、ペプシノーゲン、リゾチーム) | 内輪筋層 外縱筋層 (食道上1/3:骨格筋、食道中1/3:骨格筋、平滑筋、食道下1/3:平滑筋) |
外膜(横隔膜まで) 漿膜 | |||||
噴門部 | ○ | 胃表面上皮細胞(杯細胞なし) | 噴門腺、浅い胃小窩 | 胃表面上皮細胞 頚粘液細胞 幹細胞 内分泌細胞 壁細胞 |
内輪層 外縱層 (最外輪層) |
ー | 内斜筋層 中輪筋層 外縱筋層 |
漿膜 | ||||
胃体部 | ○ | 胃表面上皮細胞(杯細胞なし) | 固有胃腺 (管状腺) |
胃表面上皮細胞 頚粘液細胞 壁細胞 幹細胞 主細胞 内分泌細胞 |
内輪層 外縱層 (最外輪層) |
ー | 内斜筋層 中輪筋層 外縱筋層 |
漿膜 | ||||
幽門部 | ○ | 胃表面上皮細胞(杯細胞なし) | 幽門腺、深い胃小窩 | 胃表面上皮細胞 頚粘液細胞 壁細胞 幹細胞 内分泌細胞 |
内輪層 外縱層 (最外輪層) |
ー | 内斜筋層 中輪筋層(幽門括約筋) 外縱筋層(発育悪) |
漿膜 | ||||
十二指腸 | ○(杯細胞) | 吸収上皮細胞 杯細胞(ムチンノーゲン分泌) 内分泌細胞 M細胞 |
腸腺 | 吸収上皮細胞 杯細胞 幹細胞 内分泌細胞 パネート細胞 |
内輪層 外縱層 |
ブルンネル腺 (分枝管状胞状腺、アルカリ性の粘液、ウロガストロン産生) |
内輪筋層 外縱筋層 |
漿膜 外膜(下行部、水平部, see ムーアp143) | ||||
空腸 | ○(杯細胞) | 吸収上皮細胞 杯細胞(ムチンノーゲン分泌) 内分泌細胞 M細胞 |
腸腺 | 吸収上皮細胞 杯細胞 幹細胞 内分泌細胞 パネート細胞 |
内輪層 外縱層 |
ー | 内輪筋層 外縱筋層 |
漿膜 | ||||
回腸 | ○(杯細胞) | 吸収上皮細胞 杯細胞(ムチンノーゲン分泌) 内分泌細胞 M細胞 |
腸腺、パイエル板 | 吸収上皮細胞 杯細胞 幹細胞 内分泌細胞 パネート細胞 |
内輪層 外縱層 |
ー | 内輪筋層 外縱筋層 |
漿膜 | ||||
結腸 | ○(杯細胞) | 吸収上皮細胞 杯細胞(ムチンノーゲン分泌) 内分泌細胞 |
腸腺 | 吸収上皮細胞 杯細胞 幹細胞 内分泌細胞 |
内輪層 外縱層 |
ー | 内輪筋層 外縱筋層は結腸ひもを構成 |
漿膜と外膜 (上行、下行は後腹膜に密着。横行とS字は間膜?) | ||||
直腸 | ○(杯細胞) | 吸収上皮細胞 杯細胞(ムチンノーゲン分泌) 内分泌細胞 |
浅い腸腺 | 吸収上皮細胞 杯細胞 幹細胞 内分泌細胞 パネート細胞 |
内輪層 外縱層 |
ー | 内輪筋層 外縱筋層 |
外膜 | ||||
肛門管 | ○ | ○ | ○ | 肛門柱、肛門周囲腺、肛門においては毛包と脂腺 | 内輪層 外縱層 |
内外痔静脈叢 | 内輪筋層(内肛門括約筋を形成) 外縱筋層 (線維弾性板に移行) |
外膜 | ||||
虫垂 | ○(杯細胞) | 吸収上皮細胞 杯細胞 内分泌細胞 |
浅い腸腺、リンパ小節 | 吸収上皮細胞 杯細胞 幹細胞 内分泌細胞 パネート細胞 |
内輪層 外縱層 |
リンパ小節、脂肪細胞 | 内輪筋層 外縱筋層 |
漿膜 |
Mechanism of action | Drugs | |
1 | Block cell wall synthesis by inhibition of peptidoglycan cross-linking | penicillin, ampicillin, ticarcillin, piperacillin, imipenem, aztreonam, cephalosporins |
2 | Block peptidoglycan synthesis | bacitracin, vancomycin, cycloserine |
3 | Disrupt bacterial/fungal cell membranes | polymyxins |
4 | Disrupt fungal cell membranes | amphotericin B, nystatin, fluconazole/azoles |
5 | Block nucleotide synthesis | sulfonamides, trimethoprim |
6 | Block DNA topoisomerases | quinolones |
7 | Block mRNA synthesis | rifampin |
8 | Block protein synthesis at 50S ribosomal subunit | chloramphenicol, erythromycin/macrolides, lincomycin, clindamycin, streptogramins (quinupristin, dalfopristin), linezolid |
9 | Block protein synthesis at 30S ribosomal subunit | aminoglycosides, tetracyclines, spectinomycin ATuSi → あつし |
感染臓器・臨床診断 | 原因菌 | 投与期間(抗菌薬) |
髄膜炎 | インフルエンザ菌 | 7-10日 |
肺炎球菌 | 10-14日 | |
髄膜炎菌 | 7-10日 | |
GBS,腸内細菌,リステリア | 21日 | |
中耳炎 | <2 歳 | 10日 |
2 歳≦ | 5-7日 | |
咽頭炎 | A 群連鎖球菌 | 10日(ペニシリン系薬) |
5日(セフェム系薬) | ||
肺炎 | 肺炎球菌,インフルエンザ菌 | 解熱後3-4日 |
黄色ブドウ球菌 | 3-4週間 | |
マイコプラズマ,クラミジア | 10-21日 | |
腎臓、膀胱炎、腎盂腎炎 | 大腸菌,プロテウス,腸球菌 | 3日 |
14日 | ||
骨髄炎 | 黄色ブドウ球菌 | 21日 |
連鎖球菌,インフルエンザ菌 | 14日 |
骨 | 骨髄炎 | 4-6週 | |
耳鼻咽喉 | 中耳炎 | 5-7日 | |
副鼻腔炎 | 5-14日 | ||
A群溶連菌咽頭炎 | 10日 | ||
肺 | 肺炎 | 肺炎球菌 | 7-10日 or 解熱後3日間 |
インフルエンザ菌 | 10-14日 | ||
マイコプラズマ | 14日(7-10日) | ||
レジオネラ | 21日 | ||
肺化膿症 | 28-42日 | ||
心臓 | 感染性心内膜炎 | α連鎖球菌 | 2-4週 |
黄色ブドウ球菌 | 4-6週 | ||
消化管 | 腸炎 | 赤痢菌 | 3日 |
チフス | 14日(5-7日) | ||
パラチフス | |||
腹膜炎 | 特発性 | 5日 | |
二次性 | 10-14日 | ||
胆肝膵 | 肝膿瘍 | 細菌性 | 4-8週 |
アメーバ性 | 10日 | ||
尿路 | 膀胱炎 | 3日 | |
急性腎盂腎炎 | 14日(7-10日) | ||
急性腎盂腎炎・再発 | 6週 | ||
慢性前立腺炎 | 1-3ヶ月 | ||
髄腔 | 髄膜炎 | インフルエンザ菌 | 7-10日 |
髄膜炎菌 | |||
肺炎球菌 | 10-14日 | ||
リステリア | 21日 | ||
敗血症 | 敗血症 | コアグラーゼ陰性ブドウ球菌 | 5-7日 |
黄色ブドウ球菌 | 28日(14日) | ||
グラム陰性桿菌 | 14日(7-14日) | ||
カンジダ | 血液培養陰性化後, 14日 |
[★] 消化管ポリポーシス(消化管ポリープが多発している病態)
.