痰
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痰 (たん、喀痰 (かくたん) Phlegm[/flɛm/] ) は粘液の一種で、動物の粘膜から分泌されるねばねばした流体である。色は透明色~黄色。定義は呼吸器系で作られた粘液に限り、鼻腔経由のものは除く。特に咳(唾)によって出される粘液である。気候、遺伝子、免疫系の状況によって成分は異なるが、基本的に糖蛋白や免疫グロブリン、脂質を含む水が主成分のゲルである。咽喉・気管部粘膜に重度の炎症がある場合は、痰に原形を保った組織片を含む場合がある。
中世の西洋医学においては痰は4つの体性ホルモンのうちの1つとみなされ、"寒気"と"湿潤"の性質を持つ冷淡さ気だるさ(鈍さ)の象徴だった。これは単語phlegmatic/phlegmatical(冷淡・鈍感・無気力な)に受け継がれている。
俗称は痰唾(たんつば)など。
目次
- 1 原因
- 2 痰の出し方・処理方法
- 3 その他
- 4 関連項目
原因[編集]
肺や気管支といった呼吸器から分泌された、異物をからめとって外界に捨てるための粘液が、疾患などによって異常に多く分泌されるなどして順調に排出されず、咽頭から塊となって排出されたものである。風邪、ハウスダスト、気管支炎、気管支喘息、タバコの吸い過ぎ、肺癌など原因は多数ある。
痰の出し方・処理方法[編集]
顔を下のほうに向けてティッシュペーパーを口に当てて咳をしてから痰を出すのが一般的。
風邪をひいた時等は、長距離マラソンをした後のような感じでいつもより少し早めに肺呼吸をし、何度もゼーゼー言わせると喉を痛めずに楽に出せる。
痰壷、洗面所・台所・手洗い場に向けて痰を出すことや便所(排泄・排便時など)で便器へ痰を出すなどの処理方法がある。風邪、タバコの吸いすぎで胸が苦しいときは思い切って何度でも痰を吐くだけ吐くのが望ましい。そのほうが楽になる場合がある。
尚、痰唾を道路等の公共の場で地面に吐き出すことは軽犯罪法で明確に禁止されている(第1条第26項)。痰の原因となる疾患によっては痰から感染を引き起こすこともあるため、やはり公共の場で吐き出すことは望ましくない。
その他[編集]
吐くだけはいても症状が改善されない場合や血液が混じる場合(血痰)と黒色が混じる痰の場合には、医師に相談することを勧める。 部屋の湿度を高めに設定しておくと痰が出やすくなる。
痰を吐き出しすぎると喉に炎症を起こしてしまい、傷めることもあるので痰止め薬を服用すること。
痰が多すぎる場合は、ブロンコレア(気管支漏)の可能性を考慮する必要がある。
関連項目[編集]
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(胸部大動脈 -) 気管支動脈 - 毛細血管 - 気管支静脈 (- 奇静脈/副反奇静脈)
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Japanese Journal
- 喀痰吸引等研修の実施状況と今後の課題 : 介護福祉士養成課程における医療的ケアの導入 (特集 介護保険制度改正 介護現場はこう変わる!)
- 結核年報2009(Series 10)治療成績と死亡
Related Links
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- 喀痰(かくたん)は一般に痰と呼ばれています。咳嗽(がいそう)は咳のことです。喀痰は主に咳をしたときに喉のほうから出てくる粘液状のものです。一言で痰といってもいろいろな性状があります。咳嗽は肺や気道から強制的に ...
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★リンクテーブル★
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- 76歳の男性。咳嗽、喀痰、喘鳴および呼吸困難を主訴に来院した。3年前から階段を昇るときに呼吸困難を自覚していた。2週前に感冒様症状を自覚し、その後、湿性咳嗽、喘鳴および呼吸困難が持続するため受診した。喫煙は40本/日を50年間。意識は清明。身長 169cm、体重 61kg。体温 37.0℃。脈拍 112/分、整。血圧 134/62mmHg。呼吸数 28/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈の怒張を認める。心音に異常を認めない。呼吸音は両側にwheezesとcoarse cracklesとを聴取する。血液所見:赤血球 506万、Hb 15.4g/dL、Ht 45%、白血球 12,000(桿状核好中球 5%、分葉核好中球 74%、好酸球 1%、好塩基球 3%、単球 8%、リンパ球 9%)、血小板 25万。血液生化学所見:尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.7mg/dL、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP) 89pg/mL(基準 18.4以下)。CRP 6.5mg/dL。動脈血ガス分析(鼻カニューラ2L/分酸素投与下):pH 7.43、PaCO2 39Torr、PaO2 64Torr、HCO3- 25mEq/L。胸部エックス線写真(別冊No. 31A)と胸部CT(別冊No. 31B、C)とを別に示す。
- まず行うべき治療はどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A058]←[国試_109]→[109B001]
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- 52歳の男性。発熱と咳嗽とを主訴に来院した。 3日前から 39.2℃の発熱が出現し、市販の総合感冒薬を内服したが症状が改善しなかった。昨日から咳嗽、喀痰および息切れを自覚するようになり受診した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。ペットは飼育していない。 1週前に温泉に行ったという。意識は清明。体温38.5℃。脈拍 96/分、整。血圧 142/84 mmHg。呼吸数 30/分。 SpO2 93% (リザーバー付マスク 10 l/分酸素投与下 )。心音に異常を認めない。右胸部に fine cracklesと coarse cracklesとを聴取する。血液所見:赤血球 390万、 Hb 13.8 g/dl、Ht 39%、白血球 8,300(桿状核好中球 8%、分葉核好中球 79%、好酸球 1%、単球 2%、リンパ球 10% )、血小板 24万。血液生化学所見:総蛋白 5.6 g/dl、アルブミン 2.8 g/dl、AST 40 IU/l、ALT 38 IU/l、LD 340 IU/l(基準 176~353)、 CK 350 IU/l(基準 30~140)、尿素窒素 27 mg/dl、クレアチニン 0.9 mg/dl、Na 128 mEq/l、K 3.6 mEq/l、Cl102 mEq/l。CRP 35 mg/dl。喀痰のヒメネス〈Gimenez〉染色標本で桿菌を認める。胸部エックス線写真にて右中下肺野に浸潤影を認める。肺野条件の胸部単純 CT(別冊No. 26)を別に示す。
- 抗菌薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [108D054]←[国試_108]→[108D056]
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- 65歳の男性。咳と労作時の息切れとを主訴に来院した。 1年前に咳嗽と喀痰とを訴え来院し、右下葉の原発性肺癌と診断された。手術適応がなかったため、抗悪性腫瘍薬による化学療法を施行後、根治を目的に放射線治療を行った。照射終了後 6週目に、咳嗽と労作時の息切れとを自覚し受診した。喫煙は 20本/日を 45年間。意識は清明。身長 165 cm、体重 72 kg。体温 36.5℃。呼吸数 16/分。 SpO2 84% ( room air)。右胸部に fine cracklesを聴取する。血液所見:赤血球 456万、 Hb 13.3 g/dl、Ht 40%、白血球 10,800(桿状核好中球 9%、分葉核好中球 67%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 10%、リンパ球 12% )、血小板 35万。 CRP 9.2 mg/dl。胸部エックス線写真 (別冊 No.12A)と肺野条件の胸部単純 CT(別冊 No.12B)とを別に示す。
- この病態について正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108E050]←[国試_108]→[108E052]
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- 78歳の男性。微熱と血痰とを主訴に来院した。 2か月前から咳嗽と喀痰とを自覚していた。 1か月前から微熱と全身倦怠感とを自覚するようになり、 1週前から血痰が出現するようになったため自宅近くの医療機関を受診し、胸部エックス線写真と胸部単純 CTにて異常を指摘された。カルバペネム系抗菌薬で治療されたが改善がないため紹介されて受診した。既往歴に特記すべきことはない。身長 162 cm、体重 60 kg。体温 37.6℃。脈拍 72/分、整。血圧 112/68 mmHg。呼吸数 16/分。 SpO297% ( room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 418万、 Hb14.5 g/dl、Ht 41%、白血球 9,300(桿状核好中球 10%、分葉核好中球 45%、好酸球 1%、単球 10%、リンパ球 34% )、血小板 34万。 CRP 5.0 mg/dl。自宅近くの医療機関での胸部エックス線写真 (別冊 No.13A)と肺野条件の胸部単純 CT(別冊 No.13B)とを別に示す。
- 確定診断に有用な検査はどれか。
- a 結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉
- b 喀痰抗酸菌PCR法
- c 喀痰塗抹検査
- d 喀痰嫌気培養
- e PET/CT
[正答]
※国試ナビ4※ [108A036]←[国試_108]→[108A038]
[★]
- 51歳の女性。咳嗽と膿性痰とを主訴に来院した。 3年前から咳嗽と喀痰とを自覚していたがそのままにしていた。 6か月前から痰の性状が黄色となり、量も増加してきたため受診した。 47歳時に鼻茸切除術の既往がある。喫煙歴はない。
- 体温36.3℃。脈拍88/分、整。血圧112/86mmHg。呼吸数16/分。後鼻漏を認める。両側の胸部にcoarse cracklesを聴取する。白血球7,800(桿状核好中球10%、分葉核好中球50%、好酸球1%、単球7%、リンパ球32%)。 CRP0.5mg/dl。
- 肺機能検査所見: %VC82%、 FEV1.0%58%。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air) : pH7.41、 PaCO2 36Torr、 PaO2 73Torr、 HCO3- 22mEq/l。喀痰Gram染色標本で緑膿菌は認めるが、好中球による貪食像を認めない。胸部エックス線写真で両側肺野にびまん性粒状影を認める。胸部単純CT(別冊No. ll)を別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A032]←[国試_106]→[106A034]
[★]
- 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。
- 77歳の男性。発熱と咳とを主訴に来院した。
- 現病歴 1週前から咳と黄色の喀痰とを自覚していた。2日前から発熱があり、倦怠感が強くなったため受診した。胸痛と呼吸困難とはなかった。
- 既往歴 5年前から糖尿病と脂質異常症とで内服治療中。
- 生活歴 喫煙歴はない。飲酒は日本酒1合/日を50年間。
- 家族歴 特記すべきことはない。
- 現症 意識は清明。身長165cm、体重72kg。体温38.6℃。呼吸数28/分。脈拍104/分、整。血圧152/90mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)93%。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。咽頭に異常を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は右背部で減弱している。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [105F029]←[国試_105]→[105F031]
[★]
- 67歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。5年前から労作時の呼吸困難を自覚していた。1週前から感冒様症状が出現し、咳嗽、喀痰および呼吸困難が増悪したため受診した。喫煙は40本/日を47年間。現在も喫煙を続けている。意識は清明。身長165cm、体重56kg。体温37.8℃。脈拍112/分、整。血圧142/84mmHg。呼吸数22/分。SpO2 86%(room air)。頸静脈の怒張を認める。右季肋部で肝を3cm触知する。聴診で両側の胸部にwheezesとcoarse cracklesとを聴取する。血液所見:赤血球388万、Hb 11.9g/dl、Ht 35%、白血球11,300(桿状核好中球18%、分葉核好中球58%、好酸球2%、好塩基球1%、単球7%、リンパ球14%)、血小板35万。CRP 4.0mg/dl。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.37、PaCO2 78Torr、PaO2 56Torr、HCO3- 44mEq/l。胸部エックス線写真(別冊No.27A)と肺野条件の胸部CT(別冊No.27B)とを別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A056]←[国試_107]→[107A058]
[★]
- 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。
- 77歳の男性。発熱と咳とを主訴に来院した。
- 現病歴 1週前から咳と黄色の喀痰とを自覚していた。2日前から発熱があり、倦怠感が強くなったため受診した。胸痛と呼吸困難とはなかった。
- 既往歴 5年前から糖尿病と脂質異常症とで内服治療中。
- 生活歴 喫煙歴はない。飲酒は日本酒1合/日を50年間。
- 家族歴 特記すべきことはない。
- 現症 意識は清明。身長165cm、体重72kg。体温38.6℃。呼吸数28/分。脈拍104/分、整。血圧152/90mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)93%。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。咽頭に異常を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は右背部で減弱している。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。
- この患者がその後重篤な転帰をきたす可能性を示唆するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105F030]←[国試_105]→[105G001]
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- 現病歴: 10日前から夜に咳込むようになった。 4日前から自宅の階段を昇るときに息苦しさを自覚するようになり、次第に症状が増悪したため受診した。
- 既往歴 : 43歳時に尿管結石。会社の健康診断で、 45歳時に高血圧を、 55歳時に心房細動を指摘されたが、受診しなかった。
- 生活歴 : 3か月前からオウムを飼っている。
- 家族歴:父親が高血圧症で加療中。
- 現 症:意識は清明。身長167cm、体重64kg。体温36.1℃。脈拍124/分、不整。血圧146/84mmHg。呼吸数30/分。甲状腺の腫大を認めない。聴診上、 III音を聴取する。両側の胸部でcoarse cracklesを聴取する。両側の下腿に浮腫を認める。
- 検査所見:心電図で心房細動を認める。胸部エックス線写真(別冊No. 4)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [106H037]←[国試_106]→[106I001]
[★]
- 72歳の男性。咳嗽、喀痰および呼吸困難を主訴に来院した。 8年前から労作時の呼吸困難を自覚している。 2日前から咳嗽と喀痰が出現し、呼吸困難が増悪したため受診した。喫煙は 40本/日を 40年間。意識は清明。身長 165 cm、体重 57 kg。体温 37.6℃。呼吸数 28/分。 SpO2 86% ( room air)。頸静脈の怒張と胸郭の膨隆とを認める。両側の胸部に wheezesとcoarse cracklesとを聴取する。血液所見:赤血球 456万、 Hb 15.3 g/dl、Ht 44%、白血球 10,400(桿状核好中球 14%、分葉核好中球 62%、好酸球 3%、好塩基球 1%、単球 8%、リンパ球 12% )、血小板 16万。 CRP 3.4 mg/dl。動脈血ガス分析 ( room air): pH 7.29、PaCO2 65 Torr、PaO2 48 Torr、HCO3 30 mEq/l。胸部エックス線写真 (別冊 No.33A)と胸部単純 CT(別冊 No.33B)とを別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [108I078]←[国試_108]→[108I080]
[★]
- 36歳の女性. 2日前から出現した呼吸困難と茶褐色の喀痰とを主訴に来院した。半年前から時々喘鳴を伴う呼吸困難と咳嗽とが発作性に出現し、自宅近くの診療所で気管支拡張薬と副腎皮質ステロイド吸入薬とを処方されていた。意識は清明。体温37.0℃。脈拍96/分、整。血圧114/68mmHg。全肺野にwheezesを聴取する。赤沈30mm/1時間。血液所見: 赤血球 390万、Hb 11.2g/dl、Ht 37%、白血球 11,000(桿状核好中球3%、分葉核好中球41%、好酸球28%、好塩基球1%、単球2%、リンパ球25%)、血小板 32万。血液生化学所見に異常を認めない。胸部エックス線写真(別冊No.10A)と経気管支肺生検組織のH-E染色標本(別冊No.10B)とを別に示す。
- この病態に関与する免疫グロブリンはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [104E052]←[国試_104]→[104E054]
[★]
- 40歳の女性。喘鳴を主訴に来院した。 9週前に発熱、咽頭痛、咳嗽および喀痰が出現し、自宅近くの医療機関で治療を受けて改善した。 2週前から夜間に喘鳴が出現したが、睡眠が妨げられるほどではなかった。喫煙歴はない。身長160cm、体重52kg。体温36.2℃。脈拍64/分、整。血圧106/62mmHg。呼吸数16/分。SpO2 98%(room air)。心音に異常を認めない。強制呼気時に背部でwheezesを聴取する。白血球7,200(桿状核好中球8%、分葉核好中球45%、好酸球16%、好塩基球1%、単球6%、リンパ球24%)。血液生化学所見:IgG1,610mg/dl(基準960-1,960)、 IgA 232mg/dl(基準110-410)、 IgM 82mg/dl(基準65-350)、 IgE540IU/ml(基準250未満)。 CRP0.3mg/dl。心電図と胸部エックス線写真とに異常を認めない。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D033]←[国試_106]→[106D035]
[★]
- 68歳の女性。発熱と咳嗽とを主訴に来院した。5日前から発熱、咳および喀痰がみられ、昨日から倦怠感が強くなったため受診した。胸部エックス線写真で両側下肺野に浸潤影を認め、急性肺炎と診断された。入院時、意識は清明。身長158cm、体重46kg。体温38.3℃。脈拍88/分、整。血圧108/64mmHg。呼吸数24/分。SpO2 96%(room air)。皮膚と粘膜とに明らかな出血傾向を認めない。両側下肺にcoarse cracklesを聴取する。血液所見:赤血球390万、Hb 11.4g/dl、Ht 37%、白血球18,000(桿状核好中球8%、分葉核好中球80%、リンパ球12%)、血小板6.3万、PT 68%(基準80~120)、APTT 48秒(基準対照32.2)、フィブリノゲン130mg/dl(基準200~400)、血清FDP 60μg/ml(基準10以下)。CRP 21mg/dl。
- 抗菌薬の投与とともに行う処置で適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107I061]←[国試_107]→[107I063]
[★]
- 54歳の女性。咳嗽と発熱とを主訴に来院した。 2日前から38.5℃の発熱と咳嗽とがあり、市販の総合感冒薬で様子をみていたが改善しなかった。高熱が持続し、咳嗽が増強してきたため受診した。喀痰を認めない。
- 既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。 2年前から室内でインコを飼っていたが、 1週前に死んだという。
- 意識は清明。体温38.7℃。脈拍88/分、整。血圧122/76mmHg。呼吸数20/分。SpO2 96%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。白血球7,300(桿状核好中球20%、分葉核好中球55%、好酸球2%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球17%)。 CRP15mg/dl。胸部エックス線写真(別冊No. 24)を別に示す。
- この疾患に有効な抗菌薬はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A050]←[国試_106]→[106A052]
[★]
- 68歳の女性。咳嗽、喀痰および全身倦怠感を主訴に来院した。 2か月前から咳嗽と喀痰とがあり、自宅で経過をみていたが改善しなかった。 1週前から37℃台の発熱と全身倦怠感とを伴うようになった。自宅近くの診療所で肺炎と診断されてセフェム系抗菌薬を投与されたが、症状が改善しないため紹介されて受診した。 3年前から糖尿病腎症による腎不全で透析中である。診療所で撮影されて患者が持参した胸部エックス線写真(別冊No. 6)を別に示す。
- 外来でまず行うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A027]←[国試_106]→[106A029]
[★]
- 78歳の男性。血痰を主訴に来院した。 5か月前から咳嗽と喀痰とを自覚していたが、そのままにしていた。本日急に血痰を認めたため受診した。 20年前に肺結核の既往がある。意識は清明。身長165cm、体重52kg。体温37.3℃。呼吸数18/分。脈拍92/分、整。血圧110/70mmHg。呼吸音は右上肺野で弱く、coarse cracklesを聴取する。喘鳴を認めない。血液所見:白血球 11,000(桿状核好中球7%、分葉核好中球59%、好酸球1%、単球10%、リンパ球23%)。 CRP 1.8mg/dl。胸部エックス線写真(別冊No.14A)と胸部単純CT(別冊No.14B)とを別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A041]←[国試_105]→[105A043]
[★]
- 62歳の男性。3か月前からの体重減少、夜間の発汗および咳嗽を主訴に来院した。喫煙は50本/日を40年間。飲酒は日本酒5台/日を40年間。路上生活の経験がある。意識は清明。身長175cm、体重40kg。体温37.8℃。呼吸数24/分。脈拍104/分、整。血圧140/86mmHg。聴診で胸部全体にrhonchi(いびき様音)を聴取する。胸部エックス線写真で両上肺野に浸潤影と空洞を伴う辺縁不整な結節影とを認める。喀痰のGram染色で多数の白血球を認めるが、細菌は認めない。
- 考えられる起炎菌はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104H020]←[国試_104]→[104H022]
[★]
- 22歳の女性。1週前から時々、喀痰に血液が混入するようになり来院した。1年前から咳をする時に、口腔内にかぴ臭さを感じていた。身長167cm、体重58kg。脈拍68/分、整。血圧106/70mmHg。胸部に心雑音はなく、左肺野にfine crackles(捻髪音)を聴取する。赤沈20mm/1時間、白血球9,600。CRP0.9mg/dl(基準0.3以下)。来院時の胸部エックス線写真と胸部単純CTとを以下に示す。
- この患者に最も適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096A012]←[国試_096]→[096A014]
[★]
- 65歳の男性。1か月前から軽度の咳と喀痰とを自覚したので来院した。6か月前から右背部痛が出現し、湿布薬を使用して様子をみていた。最近、右上肢の疼痛も出現してきた。喫煙歴は20歳時から20~30本/日である。胸部エックス線写真、胸部MRIのT1強調冠状断像および肺生検組織H-E染色標本と細胞診Papanicolaou染色標本を以下に示す。
- この患者でみられないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G014]←[国試_095]→[095G016]
[★]
- 56歳男性。多量の膿性喀痰と労作時呼吸困難とが出現したので来院した。10歳代から咳と喀痰とを自覚していた。20歳時に慢性副鼻腔炎を指摘され、30歳代から咳と喀痰とが増悪したが放置していた。喫煙歴はない。胸部エックス線写真、胸部CTおよび肺生検H-E染色標本を以下に示す。この患者でみられないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G012]←[国試_095]→[095G014]
[★]
- attend
- vt.
- ~に出席/参列する、(学校に)行く(go toより堅い語)
- The normal ECG and chest X-ray when he attended hospital after an episode do not rule out an intermittent conduction problem.
- (結果として)~に伴う
- ~に同行/同伴する、付き添う、仕える。往診する。~の世話をする、~に気をつける、見張る
- vi.
- 出席/参列/出勤する(at)
- 留意/注目/傾聴する(to)。身を入れる、勢力を注ぐ、心を傾注する(to)。世話をする、気を配る(to)
- 仕える、付きそう(on)。(危険・困難などが)伴う(on)
- productive
- outflow
- obstruction
-
- the clinical picture suggests obstruction to outflow from the stomach.(この臨床像は胃流出障害を示唆している)
- obstruction to outflow
- 流出障害
-
- the clinical picture suggests obstruction to outflow from the stomach.(この臨床像は胃流出障害を示唆している)
- aqueous outflow from the eye (眼球からの房水流出)
- retain
- re + tent (tineo=teneo) = to hold back
- 保持する、保有する、保留する、持ち続ける、維持する。(使用のために)確保しておく
- (ある場所に)保つ、保持する。(熱などを)保っている、失わないでいる
- 忘れないでいる、覚えている
- (弁護士・気腫・召使いなどを)雇っておく、抱える
- 使用/実行し続ける。(廃止しないで)そのままにしておく
- palliation
- n.
- 寛解、緩和
- volvulus
- 腸捻転
- bezoar
- 胃石
- malrotation
- 腸回転異常
- intussusception
- 腸重積
- succussion
- n.
- 強く揺り動かすこと、強く揺れること
- splash
- n.
- はね返し、はねかけ。はねかす音。
- どっと流れる水。
- □unit
- 1 unit = 10 ml of ethanol
- □350ml アルコール5%
- 350x0.05/10=1.75 unit
- http://pohwa.adam.ne.jp/you/hobby/ryori/sake2.html
- 1unitの量が国によって違う。純エタノール換算で、1英unitは8g=10ml(英糖尿病協会採用の数値)、1米unitは15g(20ml弱:1drinkとも)で、日本では10~14g程度(代謝熱量80Kcalが基準:食品成分表5訂版,2002)や20ないし23g(日本酒1合分)を1unitとしている。日本の医学界では1unit=20g(体積に換算すると25ml)を採用することが多いので、ここでもそれに従う。この基準(1unit=20g=25ml)で計算すると、40度のウィスキー1ショット(=1オンス:英液量オンスで28.41ml、米液量オンスで29.57ml、日本の1ショットで30ml)が約0.5unitとなる。5度のビールなら500mlでだいたい1unit(この、日本酒1合≒ウィスキーダブル≒ビール500cc≒1unitという関係は、覚えておくと便利かもしれない:ワインなどは日本酒に準じるので、1本750mlがだいたい4unit強である)。
- 主訴:体重減少
- (主訴にまつわる症状)
- ・4ヶ月で10kg減少、食欲の減少、嘔吐(頻度:次第に増えてきている。嘔吐物と量:何時間も前に食べたものを多量に嘔吐する)
- (主訴以外の症状)
- ・一ヶ月前から脱力感(部位:特に下肢で著しい(丘に登ったり、階段を上ったりするとき))
- 嗜好歴:喫煙 20/day、飲酒 10units/week (ビール 6本弱)
- 家族歴:なし
- 既往歴:高血圧(2年間β遮断薬で治療、4ヶ月前に服薬中止)
- 身体所見 examination
- バイタル:82/分、血圧 148/86 mmHg
- 全身:やせ、体調が悪そう(unwell)。
- 呼吸器、心血管系に異常なし
- 腹部:腫瘤触知せず、圧痛なし、振盪音/振水音を認める
- 検査所見 investigations
- 低値:ナトリウム、カリウム、クロライド、尿素
- 高値:重炭酸
- Q
- 1. これらの所見の説明は?
- 2. もっともな診断は?
- A
- ★
- 胃流出路の閉塞 = 食後の嘔吐 + 胃の振水音
- 高BUN + 低CRE → 脱水
- 低Na,Cl,H+ → 嘔吐
- HClの喪失 → 代謝性アルカローシス
- H:細胞内→外
- K:細胞外→内
- 従って、低カリウム血症 → 筋力低下・脱力
- ★
- 胃流出路の閉塞の原因:胃癌とか胃潰瘍による瘢痕
- 診断には上部消化管内視鏡・生検(組織診)、その後にCT(局所浸潤、転移巣検索)
- 治療法:腫瘍だったら腹腔鏡による腫瘍の摘出術。その他の場合は手術をしたり、薬物療法をしたり、、、
- 学習ポイント
- ・嘔吐・嘔気 nausea and vomiting DIF.321, vomitus DIF.449 IMD.351
- 解剖で考えよう。縦に解剖、横に病因
- 鼻咽頭 扁桃、外来異物
- 食道 アカラシア、逆流性食道炎、食道癌 ・・・嚥下困難があるはず
- 胃 胃炎、消化性潰瘍、胃癌、幽門部の病変(ポリープ、癌、潰瘍;胃の出口を閉塞させる)。子供だったら幽門狭窄症
- 十二指腸:潰瘍、十二指腸炎、Billroth II法による輸出脚の閉塞、Billroth I/II法によるダンピング症候群。胆汁性胃炎も原因となる。
- 小腸:小腸閉塞(腸重積、腸回転異常症、胃石症、癌腫、限局性回腸炎)
- 結腸:潰瘍性大腸炎、アメーバ症、腫瘍男。腸間膜動脈血栓症、
- 消化管全体:Strongyloides, Ascaris, Taenia solium
- ・β遮断薬の服用中止で何が起こる?
- 狭心症や発作性の高血圧。
- なんでやめたんだろう? → 副作用:(1%程度に)めまい、全身倦怠感、頭痛、徐脈が出現
- ・振盪音
- 腹水や胃内容物の貯留によって聴取される。
- ・BUN高値、Cre低値
- suggest a degree of dehydration
・BUN
- ==検査値の異常 (異常値の出るメカニズム第5版 p.144)==
- ===BUN上昇===
[★]
- 関
- 痰、喀痰
- うがいをして口内の常在細菌を取り除く。
- 採痰の時期は起床時最初に喀出されるものを取るのが最も良い。口中をよく水で洗わせた後に取る。なるべく鼻汁・唾液などが混じらないように深部からのものを取ることが必要である。喀痰のないという患者でも起床直後強く咳払いをさせると幾分かは取れるものである。(参考1)
- 喀痰を喀出する前に、うがいを行い口腔内の常在細菌を洗い流してください。(うがい薬は使わないでください)。咳払いを行い喀痰を喀出しますが、黄色や緑色の粘りけのある固まりが喀痰です。さらさらとした無色や白色の液体は唾液です。唾液は検査材料とはなりません。喀痰は、採痰容器に直接出してください。(唾がなるべく入らないようにしてください)(参考2)
参考
- http://www.hosp.go.jp/~yamato/kensa/saitan.htm
- http://www.hospital.nagano.nagano.jp/guide/department/clinical_technique/for_practice.pdf
[★]
- 英
- bloody sputum, hemosputum
- 関
- 喀痰
概念
- 下気道由来の血液が混じる痰であり、血液の色を帯びるか血線を伴う痰のこと。
病因
- 肺癌、肺アスペルギローマ、結核、気管支拡張症
- その他、喉頭炎、気管支炎、肺炎など
- 症状からアプローチするプライマリケア
[★]
- 英
- hemoptysis ← ptysis
- 関
- 血痰
概念
- 下気道由来の血液であり、咳とともに喀出される泡沫状、鮮紅色の血液 ⇔ 吐血:嘔吐、暗赤色の血液 喀痰:痰のなかに血液が混在して喀出される
病因
治療
- 気道確保(窒息を回避する)、呼吸・循環管理、出血源の同定、原疾患の診断と止血
[★]
- 英
- Geckler classification
- 同
- Geckler分類
- 関
- 細菌、ミラー・ジョーンズの分類、喀痰
[show details]
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白血球
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扁平上皮細胞
|
1
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<10
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>25
|
2
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10~25
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>25
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3
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>25
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>25
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4
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>25
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10~25
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5
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>25
|
<10
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6
|
<25
|
<25
|
[★]
- 英
- foamy sputum???,frothy sputum???
[★]
- 英
- sputum smear microscopy?
- 関
- 塗抹検査
[★]
- 英
- sputum examination
- 関
- 痰
[★]
- 英
- sputum culture-positive
[★]
- 英
- sputum
- 同
- 喀痰
- 関
- 喀痰検査