- 英
- tonsil
- ラ
- tonsilla
- 関
- リンパ小節、リンパ器官、リンパ組織
概念
- 口蓋、咽頭、舌にあるリンパ小節の集塊で一部は皮膜で覆われている。咽頭の入口における防御気管で外来の抗原に対して免疫反応を行う。(HIS.254)
リンパ節との違い
扁桃
扁桃
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表面
|
深部
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特徴
|
咽頭扁桃
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多列線毛上皮 非角化重層扁平上皮
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薄い皮膜で境界
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重層するヒダを有し、基部に混合線が開口
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口蓋扁桃
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非角化重層扁平上皮
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被膜で境界
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上皮が10-12個陥入して陰窩を形成
|
舌扁桃
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非角化重層扁平上皮
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被膜で境界
|
個々の扁桃は1個の陰窩を有する
|
成長と発達
- 口蓋扁桃や咽頭扁桃は5-6歳で生理的に肥大するが、学童期以降消退傾向となり思春期までにはほとんど消退する。
参考
- http://image2.kmu.ac.jp/histologydb/prc/dijest2/04.html
- http://square.umin.ac.jp/atlas/094/index.html
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
WordNet
- either of two masses of lymphatic tissue one on each side of the oral pharynx (同)palatine_tonsil, faucial_tonsil, tonsilla
PrepTutorEJDIC
- 扁桃腺(へんとうせん)
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/08 03:55:59」(JST)
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この項目では、リンパ上皮性器官について説明しています。他の用法については「扁桃 (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
1 舌、2 口蓋扁桃(Tonsil)、3 口蓋垂、4 口蓋。3と4の間が軟口蓋である。
扁桃(へんとう)は、二次リンパ器官に分類されるリンパ上皮性器官である。従来は扁桃腺と呼ばれていたが、真の意味では腺ではないため扁桃に改められた[1]。
目次
- 1 概要
- 2 臨床について
- 3 脚注
- 4 関連項目
概要
口腔、鼻孔から吸引した異物が咽頭に到る前に免疫応答できるような配置をなす。単なるリンパ節の集合体ではなく、粘膜上皮直下の密なリンパ小節の集まりと、表面の亀裂と陥没によって特徴づけられる。亀裂は上皮を伴っており、特に口蓋扁桃では盲管状となり深部に至る。盲管内では、上皮内へのリンパ球と顆粒白血球の遊走が見られることが特徴。
アーモンドの種子の形に似ているためアーモンドの別称である「扁桃」と命名された。口蓋弓の中間にある陥没に位置する口蓋扁桃(こうがいへんとう、右図)と舌根にある舌扁桃(ぜつへんとう)、咽頭円蓋にある咽頭扁桃(いんとうへんとう)は輪を描くので、まとめてワルダイエル咽頭輪と呼ばれる[2]。このほか、耳管への異物の侵入を防ぐと考えられている耳管内口周辺粘膜下の耳管扁桃や、咽頭上部に存在する咽頭扁桃が存在する。
臨床について
医師が診察時に患者の口を開けさせ診察するいわゆる扁桃は口蓋扁桃で、アデノイドと称して耳鼻科で切除するものは咽頭扁桃が増殖したものである[2]。口を開けただけで見ることができるのは口蓋扁桃のみである。
脚注
- ^ 人体解剖学 藤田恒太郎著 南江堂発行 ISBN 978-4-524-22246-9
- ^ a b 解剖実習の手びき 南山堂発行 ISBN 978-4-525-10311-8
関連項目
- 耳管扁桃(Tubal tonsil)
- 小脳扁桃(Cerebellar tonsil)
- ワルダイエル咽頭輪
- 扁桃炎(Tonsillitis)
- 膿栓(Tonsillolith)
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Japanese Journal
- マウス侵害受容性扁桃体におけるNMDA受容体シナプス伝達のCGRPによる増強 (第128回成医会総会一般演題)
- Dysembryoplastic Neuroepithelial Tumor(DNET)を伴った内側側頭葉てんかんの1例
- 藤本 礼尚,山添 知宏,榎 日出夫,岡西 徹,横田 卓也,近土 善行,山崎 まどか,山本 貴道
- 脳神経外科ジャーナル 20(10), 755-760, 2011-10-20
- … 律動性6〜7Hz theta活動で始まる複雑部分発作であった.高密度脳波でも右側頭葉に焦点が推定され,神経心理,Wadaテストで左半球言語優位と判断した.硬膜下電極では右内側側頭葉起始と判断した.以上から右海馬扁桃体切除+腫瘍全適術を行った.病理所見ではDNETで術後発作は完全消失した.結語:腫瘍性病変を伴った症候性てんかんは,病変そのものに焦点が存在してはいない.良性腫瘍により二次的にてんかん発作を起こして …
- NAID 110008750601
- 成人急性咽頭・扁桃炎に対する Levofloxacin 500mg 1日1回投与の有用性に関する検討
- 山中 昇,杉田 麟也,鈴木 賢二,横山 道明,林 泰弘,眞田 文明,藤原 久郎,渡邊 敬,田渕 富三
- 耳鼻咽喉科臨床 104(9), 657-666, 2011-09-01
- NAID 10029495375
Related Links
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- 扁桃炎・扁桃周囲膿瘍 扁桃肥大・アデノイドと重複するところも多いですがお許し下さい。 〈どんな病気でしょう?〉 ノドは空気・飲食物の入り口で、細菌・ウイルスも入ってきます。これを防御するためにノドをとりまくように、口蓋 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、 37、 38の問いに答えよ。
- 69歳の女性。発熱を主訴に来院した。
- 現病歴: 2週前から 38℃台の発熱が出現し、非ステロイド性抗炎症薬を内服し、解熱と発熱とを繰り返していた。その後、徐々に食欲が減退し、最近 1週間は発熱時は 39℃を超えるようになった。かかりつけ医で胸部エックス線撮影と尿検査とを行い、異常を指摘されなかった。受診前日に 2回軟便があった。咽頭痛、咳、痰および排尿痛はない。
- 既往歴:高血圧症で治療中。
- 生活歴:海外渡航歴とペット飼育歴とはない。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。体温 38.4℃。脈拍 96/分、整。血圧 160/66 mmHg。呼吸数 20/分。 SpO2 96% ( room air)。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。項部硬直を認めない。心尖部に III /VIの汎〈全〉収縮期雑音を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。脊椎棘突起の叩打痛を認めない。肋骨脊柱角に叩打痛を認めない。四肢に浮腫を認めない。経胸壁心エコー検査では僧帽弁の逆流と僧帽弁の疣贅とを認めた。
- この患者に認められる可能性のある身体所見はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108H037]←[国試_108]→[108I001]
[★]
- 39歳の男性。2日前から咽頭痛と発熱とが出現し、昨夜から呼吸困難、嚥下痛および嚥下困難が増強したため、明け方に救急外来を受診した。独歩できるが、喘鳴が強く、呼吸回数も多い,扁桃は軽度の発赤のみで腫脹や白苔付着はない。喉頭部で強い狭窄音を聴取するが、その他の聴診所見で異常を認めない。頚部の腫脹はなく、触診で腫瘤を触れない。この患者でまず行うべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G016]←[国試_095]→[095G018]
[★]
- 66歳の男性。咽頭違和感と嚥下痛とを主訴に来院した。扁桃に表面不整の腫瘍を認め、扁平上皮癌(T2N1M0)の診断で、上咽頭から鎖骨上部の範囲に放射線治療を行った。口腔内写真(別冊No.6A、 B)を別に示す。
- 治療直後からみられる合併症はどれか。 3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105B048]←[国試_105]→[105B050]
[★]
- 頭部診察の写真を以下に示す。
- 触診しているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097E020]←[国試_097]→[097E022]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [099D053]←[国試_099]→[099D055]
[★]
- attend
- vt.
- ~に出席/参列する、(学校に)行く(go toより堅い語)
- The normal ECG and chest X-ray when he attended hospital after an episode do not rule out an intermittent conduction problem.
- (結果として)~に伴う
- ~に同行/同伴する、付き添う、仕える。往診する。~の世話をする、~に気をつける、見張る
- vi.
- 出席/参列/出勤する(at)
- 留意/注目/傾聴する(to)。身を入れる、勢力を注ぐ、心を傾注する(to)。世話をする、気を配る(to)
- 仕える、付きそう(on)。(危険・困難などが)伴う(on)
- productive
- outflow
- obstruction
-
- the clinical picture suggests obstruction to outflow from the stomach.(この臨床像は胃流出障害を示唆している)
- obstruction to outflow
- 流出障害
-
- the clinical picture suggests obstruction to outflow from the stomach.(この臨床像は胃流出障害を示唆している)
- aqueous outflow from the eye (眼球からの房水流出)
- retain
- re + tent (tineo=teneo) = to hold back
- 保持する、保有する、保留する、持ち続ける、維持する。(使用のために)確保しておく
- (ある場所に)保つ、保持する。(熱などを)保っている、失わないでいる
- 忘れないでいる、覚えている
- (弁護士・気腫・召使いなどを)雇っておく、抱える
- 使用/実行し続ける。(廃止しないで)そのままにしておく
- palliation
- n.
- 寛解、緩和
- volvulus
- 腸捻転
- bezoar
- 胃石
- malrotation
- 腸回転異常
- intussusception
- 腸重積
- succussion
- n.
- 強く揺り動かすこと、強く揺れること
- splash
- n.
- はね返し、はねかけ。はねかす音。
- どっと流れる水。
- □unit
- 1 unit = 10 ml of ethanol
- □350ml アルコール5%
- 350x0.05/10=1.75 unit
- http://pohwa.adam.ne.jp/you/hobby/ryori/sake2.html
- 1unitの量が国によって違う。純エタノール換算で、1英unitは8g=10ml(英糖尿病協会採用の数値)、1米unitは15g(20ml弱:1drinkとも)で、日本では10~14g程度(代謝熱量80Kcalが基準:食品成分表5訂版,2002)や20ないし23g(日本酒1合分)を1unitとしている。日本の医学界では1unit=20g(体積に換算すると25ml)を採用することが多いので、ここでもそれに従う。この基準(1unit=20g=25ml)で計算すると、40度のウィスキー1ショット(=1オンス:英液量オンスで28.41ml、米液量オンスで29.57ml、日本の1ショットで30ml)が約0.5unitとなる。5度のビールなら500mlでだいたい1unit(この、日本酒1合≒ウィスキーダブル≒ビール500cc≒1unitという関係は、覚えておくと便利かもしれない:ワインなどは日本酒に準じるので、1本750mlがだいたい4unit強である)。
- 主訴:体重減少
- (主訴にまつわる症状)
- ・4ヶ月で10kg減少、食欲の減少、嘔吐(頻度:次第に増えてきている。嘔吐物と量:何時間も前に食べたものを多量に嘔吐する)
- (主訴以外の症状)
- ・一ヶ月前から脱力感(部位:特に下肢で著しい(丘に登ったり、階段を上ったりするとき))
- 嗜好歴:喫煙 20/day、飲酒 10units/week (ビール 6本弱)
- 家族歴:なし
- 既往歴:高血圧(2年間β遮断薬で治療、4ヶ月前に服薬中止)
- 身体所見 examination
- バイタル:82/分、血圧 148/86 mmHg
- 全身:やせ、体調が悪そう(unwell)。
- 呼吸器、心血管系に異常なし
- 腹部:腫瘤触知せず、圧痛なし、振盪音/振水音を認める
- 検査所見 investigations
- 低値:ナトリウム、カリウム、クロライド、尿素
- 高値:重炭酸
- Q
- 1. これらの所見の説明は?
- 2. もっともな診断は?
- A
- ★
- 胃流出路の閉塞 = 食後の嘔吐 + 胃の振水音
- 高BUN + 低CRE → 脱水
- 低Na,Cl,H+ → 嘔吐
- HClの喪失 → 代謝性アルカローシス
- H:細胞内→外
- K:細胞外→内
- 従って、低カリウム血症 → 筋力低下・脱力
- ★
- 胃流出路の閉塞の原因:胃癌とか胃潰瘍による瘢痕
- 診断には上部消化管内視鏡・生検(組織診)、その後にCT(局所浸潤、転移巣検索)
- 治療法:腫瘍だったら腹腔鏡による腫瘍の摘出術。その他の場合は手術をしたり、薬物療法をしたり、、、
- 学習ポイント
- ・嘔吐・嘔気 nausea and vomiting DIF.321, vomitus DIF.449 IMD.351
- 解剖で考えよう。縦に解剖、横に病因
- 鼻咽頭 扁桃、外来異物
- 食道 アカラシア、逆流性食道炎、食道癌 ・・・嚥下困難があるはず
- 胃 胃炎、消化性潰瘍、胃癌、幽門部の病変(ポリープ、癌、潰瘍;胃の出口を閉塞させる)。子供だったら幽門狭窄症
- 十二指腸:潰瘍、十二指腸炎、Billroth II法による輸出脚の閉塞、Billroth I/II法によるダンピング症候群。胆汁性胃炎も原因となる。
- 小腸:小腸閉塞(腸重積、腸回転異常症、胃石症、癌腫、限局性回腸炎)
- 結腸:潰瘍性大腸炎、アメーバ症、腫瘍男。腸間膜動脈血栓症、
- 消化管全体:Strongyloides, Ascaris, Taenia solium
- ・β遮断薬の服用中止で何が起こる?
- 狭心症や発作性の高血圧。
- なんでやめたんだろう? → 副作用:(1%程度に)めまい、全身倦怠感、頭痛、徐脈が出現
- ・振盪音
- 腹水や胃内容物の貯留によって聴取される。
- ・BUN高値、Cre低値
- suggest a degree of dehydration
・BUN
- ==検査値の異常 (異常値の出るメカニズム第5版 p.144)==
- ===BUN上昇===
[★]
- 英
- tubal tonsil (Z)
- ラ
- tonsilla tubaria
- 同
- エウスタキオ扁桃 eustachian tonsil、ゲルラッハ扁桃 Gerlach tonsil
- 関
- 扁桃、ワルダイエル輪
参考
- http://www.e-doctor.ne.jp/contents/kozu/1107/04.jpg
- http://www.shmz-ent.com/adenoido/image/zu_adenoido.gif
- 位置関係がわかりにくい
- http://archotol.ama-assn.org/cgi/content/full/132/2/153/OOA50111F1
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- pharyngeal tonsil (Z)
- 関
- 扁桃
- 幼児期に発達するが、学童以降は消退し、思春期にはほとんど退化する。(QB.F-100)
[★]
- 英
- lingual tonsil (Z)
- ラ
- tonsilla lingualis
- 同
- 舌濾胞 lingual follicle
- 関
- 扁桃
[★]
- 英
- tonsillitis
- 同
- 扁桃腺炎
- 関
- 扁桃
[★]
- 英
- palatine tonsil, faucial tonsil
- ラ
- tonsilla palatina
- 同
- 扁桃腺
- 関
- 口腔、扁桃
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
臨床関連
- 生理的腫大 → 5-7歳頃に最も大きくなる ⇔ 咽頭扁桃は3-4歳に最も大きくなる。
- 疾患に伴う腫大:炎症性、リンパ球の増殖に伴う腫大
-
[★]
- 英
- pendular tonsil
- ラ
- tonsilla pendula
- 同
- 振子様扁桃
- 関
- 口蓋扁桃
[★]
- 英
- tonsillar cancer
- 関
- 扁桃腺癌、扁桃癌、扁桃がん
[★]
- 英
- malignant lymphoma of tonsil