- 英
- orthostatic hypotension
- 同
- 体位性低血圧 postural hypotension、起立性調節障害 orthostatische dysregulation OD
- 関
- 低血圧、失神
定義
- 起立により静脈還流が減少し、心拍出量が減少するために血圧が低下する状態
- 起立して3分以内に収縮期血圧20mmHg以上、拡張期血圧10mmHg以上低下を来す場合 (BAT.916)
分類
病因
- 起立により静脈系が弛緩することにより低血圧になりやすく、頭部への血液供給のためには血圧を上昇させる必要がある。
- 種々の原因により、血圧が維持できない時に起立性低血圧を呈する。
-
- antihypertensives, diuretics, vasodilators(nitrates, hydralazine), alpha-blocking agents, beta-blocking agents, CNS sedatives(barbiturates, opiates), tricyclic antidepressants, phonothiazines
症状
- 参考2
- 脳の低灌流状態、全身脱力、眩暈・ふらつき感、visual blurringや眼前暗黒感、(重症)失神。まれに狭心痛や梗塞もある。
参考
- http://www.mymed.jp/di/c8i.html
- 2. Mechanisms, causes, and evaluation of orthostatic and postprandial hypotension - uptodate [1]
診察
- 10分間臥位で安静にしてもらい、血圧を測定。その後、起立してもらい、3分以内に血圧を測定する。
- 立位3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上低下する場合
PrepTutorEJDIC
- [致死量まで]麻薬を飲み過ぎる / 麻薬[など]の飲み過ぎ
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起立性低血圧 |
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
I95.1 |
ICD-9 |
458.0 |
DiseasesDB |
10470 |
eMedicine |
ped/2860 |
MeSH |
D007024 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
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起立性低血圧(きりつせいていけつあつ、英: orthostatic hypotension)は、低血圧の一種で、安静臥床後起立した際に血圧の急激な低下(一般的には起立後3分以内に収縮期血圧で20mmHg以上、拡張期血圧で10mmHg以上の低下[1])が見られるもの をいう。
起立性低血圧の発症率は加齢とともに増加する[2]。
目次
- 1 症状
- 2 原因
- 2.1 循環血液量減少
- 2.2 疾患
- 2.3 薬剤性
- 2.4 安全ベルト
- 2.5 その他の危険因子
- 3 治療と対処
- 4 予後
- 5 関連項目
- 6 脚注
|
症状
急に立ち上がった時に起こる症状として、ふらつき、立ちくらみ、頭痛、複視または視野狭窄・眼前暗黒感、四肢あるいは全身のしびれ(異常感覚)、気が遠くなるなどで、まれに血管迷走神経反射性失神を起こすこともある。すべて血圧維持が不充分なために脳血液灌流量が不足する結果起こる症状である。
原因
起立性低血圧は、一次的には重力によって血液が下肢に溜まってしまうことが原因で起きる。それによって静脈還流が損なわれ、その結果(スターリングの法則により)心拍出量が減少して動脈圧が低下するのである。例えば臥位から立位になると、胸郭から約700mlの血液が失われる(全循環血液量は安静時で5000ml/分であるといわれている[3])。その時収縮期血圧は低下するが、拡張期血圧は上昇することになる。しかし結果として、心臓よりも高い位置にある末梢への血液灌流量は不充分なものになるのである。
しかし血圧の低下はすぐに圧受容体のトリガーとなって血管収縮を起こし(圧受容器反射)血液がくみ上げられるので、正常生体内では血圧はそれほどは低下しない。だから起立後に血圧が正常より低下するにはさらに二次的な原因が求められる。その原因とは血液量の減少、何らかの疾患、薬物使用、あるいは稀ではあるが安全ベルト[4]などである。
循環血液量減少
体内の循環血液量が減少することによって、起立性低血圧が起こることがある。その原因としては出血、利尿薬の過剰内服、血管拡張薬その他の薬剤の使用、脱水、長期の臥床などがある。また貧血の場合でも起こりうる。
疾患
起立性低血圧をきたすことのある疾患としては、アジソン病、動脈硬化症(動脈内に脂肪が沈着する)、糖尿病、褐色細胞腫、シャイ・ドレーガー症候群やその他の自律神経障害をきたす神経疾患などがある。エーラーズ・ダンロス症候群でも起こることがある。
パーキンソン病では心臓を支配する交感神経の変性やドーパミン作動性薬による治療の副作用などで、高率に起立性低血圧が起こる。そのため、パーキンソン患者では、実際の自律神経不全症(これはパーキンソン病自体の進行で起こる)や、あるいは原疾患とは無関係な心疾患がなくても、失神を起こすことがある。
四肢麻痺や対麻痺の患者でも、様々な障害のため血圧維持と頭部への血流維持ができずにこの症状をきたすことがある。
薬剤性
起立性低血圧は三環系[5]やモノアミン酸化酵素阻害薬[6]などの抗うつ薬の副作用として起こることがある。マリファナの短期間使用による副作用で起こることもある[7]。α1アドレナリン遮断薬(α1ブロッカー)の副作用でも起こることがある。α1ブロッカーは正常なら起立時に圧受容体反射で起こる血管収縮を阻害するので、その結果血圧が低下してしまう[8]。
安全ベルト
安全ベルトの使用の結果、落下事故の際に起立性低血圧が起きることがある。安全ベルトのおかげで落下を防ぐことはできるが、通常の安全ベルトや登山用ハーネスの脚部分の環が、下肢からの血液還流を阻害してしまい、血圧が低下することがある。
その他の危険因子
起立性低血圧を起こしやすいのは、高齢者、産褥期、長期ベッド臥床者、10代の人(短期間に著しく成長するため)などである。神経性食思不振症(拒食症)や神経性大食症(過食症)の人をはじめ、精神疾患の合併症としてよく起こる。アルコール摂取は、脱水効果があるために起立性低血圧を起こすことがある。
治療と対処
低血圧に対する治療薬がある。さらに多くの生活改善法があるが、その多くは特定の原因の起立性低血圧に対するものである。
薬物療法
起立性低血圧の治療に用いられる薬剤としては、フルドロコルチゾン(商品名フロリネフ)、エリスロポエチン(体液量維持のために用いる。日本での適応はない)、アメジニウム(商品名リズミック)やミドドリン(商品名メトリジンなど)のような血管収縮薬などがある。 臭化ピリドスチグミン(商品名メスチノン)も近年起立性低血圧治療に効果があるとの報告がある[9](日本での適応はない)。 メトプロロールなどのβアドレナリン遮断薬(βブロッカー)も治療に用いられる(日本での適応はない)。 選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI) やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (SNRI) も多くの例で有効である。アデラール(日本では未発売の薬剤)やメチルフェニデート(商品名リタリン)などの中枢神経刺激薬が助けになる場合もある。ベンゾジアゼピン系薬物もよく処方される。
生活指導
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起立性低血圧の影響を最小限にとどめるために以下のことを行う
- 立ち上がるときはなるべくゆっくりとした動作で、血管が収縮するための時間をとる。この方法で失神を避けることができる。
- 脳への血液および酸素供給を維持できるよう、深呼吸を行い(吸気は交感神経を亢進させる)腹筋を収縮して腹圧を上昇させる。しかしこの方法は中等度以上の高血圧症患者には禁忌である。医療関係者は、起立性低血圧による失神のおそれがあるものに対して「ダングリング」をさせる。これはベッドから起きる前に足だけを約1分間ベッドの下におろし、突然立ち上がってめまいが起きないようにするのである。
- ナトリウム入りのサプリメントや電解質の多い飲料をとって食塩摂取を増やす方法もある。目安は1日あたり10gであるが、過剰摂取は高血圧の原因となるので避けなければならない。食欲不振症や副腎不全(低ナトリウム血症になりやすい)の患者には行うが、平均的な日本の食塩摂取量(平成14年で11.2g[10])から考えれば、食事を普通にとっている場合はあまり行わない。
- 脱水を防ぐため、十分な水分摂取をまもる。
- 低血圧の患者の食事は、少量を何度にも分けて行い、少ない回数で一度に大量に食べることは避ける。食後に立ち上がる際には、特別の注意を払う。これは食後に副交感神経が亢進するため血圧が低下しやすい(食後低血圧)からである。
- 薬物摂取に伴う循環血液量の減少が原因の場合は、薬物量を減量したり中止することで症状が改善することがある
- ベッド上の長期臥床が原因の場合は、毎日ベッド上で起き上がることを繰り返すうちに改善する。弾性ストッキング(下肢を締め付けるストッキング)や全身用のシンフレータブルスーツ(浮き輪のように空気を入れて膨らませるボディスーツ)を装着したほうがいい場合もある。これは深部静脈血栓症の予防にもなる。
- 起立性低血圧の経験をしたことのある人は、症状を自覚でき、それを回避するために自らスクワット(蹲踞)の姿勢をとる(そのことで下肢の血流を心臓に戻せる)ことがある。一度症状が始まったら椅子に座っても改善しないことを知っているからである。
予後
起立性低血圧の予後は、原因が何であるのかによって異なってくる。
関連項目
- 起立性調節障害 10代の小児(特に女子)に好発する疾患。
- ヘッドアップティルト試験 起立性低血圧の検査
脚注
- ^ Medow MS, Stewart JM, Sanyal S, Mumtaz A, Sica D, Frishman WH (2008). “Pathophysiology, diagnosis, and treatment of orthostatic hypotension and vasovagal syncope”. Cardiol Rev 16 (1): 4–20. PMID 18091397.
- ^ Shibao C, Grijalva CG, Raj SR, Biaggioni I, Griffin MR (2007). “Orthostatic hypotension-related hospitalizations in the United States”. Am. J. Med. 120 (11): 975–80. PMID 17976425.
- ^ Guyton, AC; Hall, JE (1996), “Overview of the Circulation; medical physics of pressure, flow, and resistance”, Textbook of medical physiology 9th ed., Philadelphia: W.B. Saunders Company, pp. 161-169, ISBN 0721659446
- ^ Lee, C; Porter, KM (2007), “Suspension trauma”, Emerg Med J 24: 237-8, PMID 17384373
- ^ Jiang W, Davidson JR. (2005). “Antidepressant therapy in patients with ischemic heart disease.”. Am Heart J 150 (5): 871–81. doi:10.1016/j.ahj.2005.01.041. PMID 16290952.
- ^ Delini-Stula A, Baier D, Kohnen R, Laux G, Philipp M, Scholz HJ. (1999). “Undesirable blood pressure changes under naturalistic treatment with moclobemide, a reversible MAO-A inhibitor--results of the drug utilization observation studies.”. Pharmacopsychiatry 32 (2): 61–7. PMID 10333164.
- ^ Jones RT. (2002). “Cardiovascular system effects of marijuana.”. J Clin Pharmacol 42 (11 Suppl): 58S–63S. PMID 12412837.
- ^ メルクマニュアル家庭版の起立性低血圧の項
- ^ Singer W, Opfer-Gehrking TL, McPhee BR, Hilz MJ, Bharucha AE, Low PA. (2003). “Acetylcholinesterase inhibition: a novel approach in the treatment of neurogenic orthostatic hypotension.”. J Neurol Nosurg Psychiatry 74 (9): 1294–8. doi:10.1136/jnnp.74.9.1294. PMID 12933939.
- ^ 平成15年国民健康・栄養調査結果の概要について(厚生労働省)
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Japanese Journal
- P-5 ラットにおけるSARTストレス誘発起立性低血圧に対するα_1受容体刺激薬Phenylephrineの効果(基礎研究,ポスターディスカッション,ストレス時代の『こころ』と『からだ』,第51回日本心身医学会総会ならびに学術講演会)
- 宮園 真美,前野 有佳里,橋口 暢子,川本 利恵子,中尾 久子,中尾 富士子,木下 由美子,金岡 麻希,樗木 晶子,栃原 裕
- 人間と生活環境 17(1), 31-37, 2010-05
- … 今回の若者を対象にした実験においては、起立性低血圧などの脱水症状はなく安全に施行でき、今後高齢者や心疾患患者での検討へと繋げる事が出来ると考えられた。 …
- NAID 110008441778
- 起立性低血圧の改善に先行して, ^<123>I-MIBG心筋シンチグラフィが改善した急性自律神経ニューロパチーの1例
- 伊藤 康男,山元 敏正,阿部 達哉,田村 直俊,荒木 信夫
- 自律神経 = The Autonomic nervous system 47(2), 144-148, 2010-04-15
- NAID 10026905450
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- gooヘルスケア 家庭の医学。起立性低血圧症。どんな病気か 起立性低血圧症は体位変換 時、とくに臥位(がい)(寝た状態)や座位から急に立ち上がった時に血圧が下がり、 ふらつきやめまい、易(い)疲労感(疲れやすい)、動悸(どうき)、視野のかすみ、眼前暗 .
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- 次の文を読み、54~56の問いに答えよ。
- 84歳の女性。ふらつきがあり、頻回に転倒するため夫と来院した。
- 現病歴:2か月前に腰椎圧迫骨折を起こし、自宅近くの病院に入院した。入院後は腰痛のためベッド上で安静にしていた。徐々に痛みは改善し、1か月後、自宅に退院したが、退院後にふらつきを自覚し、転倒するようになった。ふらつきは特に朝方に強い。難聴と耳鳴りは自覚していない。入院した病院で頭部を含めた精査を受けたが原因が明らかでなく、症状が改善しないため受診した。
- 既往歴:68歳時から糖尿病と高血圧症、75歳時から逆流性食道炎と不眠症。
- 生活歴:夫と2人暮らし。喫煙歴と飲酒歴はない。入院までは夫と飲食業をしていた。リハビリテーションは週1回続けている。
- 家族歴:父親は胃癌で死亡。母親は肺炎で死亡。弟は糖尿病で治療中。
- 現症:意識は清明。身長 150cm、体重 36kg(2か月前は40kg)。体温 36.0℃。脈拍 72/分、整。血圧 146/78mmHg(立位3分後 138/74mmHg)。呼吸数 16/分。眼瞼結膜に貧血を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。脳神経に異常を認めない。眼振を認めない。四肢に明らかな麻痺を認めない。筋強剛を認めない。握力 14kg(基準 18以上)。指鼻試験 陰性。Romberg徴候 陰性。明らかな歩行障害を認めない。通常歩行速度 0.7m/秒(基準 0.8以上)。手指振戦を認めない。振動覚と腱反射は正常である。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖1+、ケトン体(-)。血液所見:赤血球 403万、Hb 12.1g/dL、Ht 38%、白血球 7,400。血液生化学 所見:総蛋白 6.8g/dL、アルブミン 3.3g/dL、AST 22U/L、ALT 14U/L、LD 278U/L(基準 176~353)、CK 90U/L(基準 30~140)、尿素窒素 21mg/dL、クレアチニン 0.7mg/dL、血糖 128mg/dL、HbA1c 7.4%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 186mg/dL、トリグリセリド 100mg/dL、HDLコレステロール 50mg/dL、Na 135mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 97mEq/L。心電図に異常を認めない。高齢者総合機能評価(CGA):基本的日常生活動作(Barthel指数)100点(100点満点)、手段的日常生活動作 (IADLスケール)8点(8点満点)、Mini-Mental State Examination(MMSE)27点(30点満点)、Geriatric Depression Scale2点(基準5点以下)。
- 患者のふらつきと易転倒性の原因として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112C054]←[国試_112]→[112C056]
[★]
- 80歳の女性。食欲不振を主訴に来院した。
- 現病歴:昨日の朝から気分が優れず、冷汗と息苦しさが出現し、食欲も低下した。昨晩も熟睡できなかった。今朝も同様の症状が続いていたが、本人は大丈夫と言う。同居している夫が心配し、本人とともに受診した。
- 既往歴:変形性膝関節症、高血圧症、2型糖尿病。血糖コントロールは良好であった。
- 生活歴:夫と2人暮らし。ADLはほぼ自立しているが、歩行時に杖が必要である。喫煙は10年前まで、20本/日を50年間。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父は脳卒中で死亡。妹が糖尿病。
- 現症:意識は清明。身長 155cm、体重 44kg。体温 36.0℃。脈拍 100/分、整。血圧 114/60mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側の軽度下腿浮腫を認める。両側アキレス腱反射の低下を認める。下肢の振動覚低下なし。
- 検査所見:尿所見:蛋白 2+、糖 1+。血液所見:赤血球404万、Hb 12.4g/dL、Ht 37%、白血球 15,000、血小板23万。血液生化学所見:総蛋白 6.9g/dL、アルブミン 3.6g/dL、AST 71U/L、ALT 21U/L、γ-GTP 24U/L(基準 8~50)、LD 419U/L(基準 176~353)、CK 450U/L(基準 30~140)、CK-MB 42U/L(基準 20以下)、血糖 234mg/dL、HbA1c 6.2%(基準 4.6~6.2)、尿素窒素 18mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 102mEq/L。CRP 0.1mg/dL。12誘導心電図:洞調律でV1-V3誘導でST上昇、Ⅱ、Ⅲ、aVF、V5-V6誘導でST低下を認める。画像所見:胸部エックス線写真で心胸郭比 56%、肺血管影の増強および両側の肋骨横隔膜角の鈍化を認めない。
- 1週間の集中治療室での管理の後に一般病棟へ転棟し、引き続き3週間の入院期間を必要とした。バイタルサインは安定し、食事も全量摂取であったが、変形性膝関節症による痛みでリハビリテーションを十分に施行できず、ほぼベッド上にいる状態であった。一般病棟転棟後に施行したMini-Mental State Examination(MMSE) 28点(30点満点)。退院前日の夜間にトイレから病室に戻る際に転倒した。
- 転倒の要因として考えにくいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113F072]←[国試_113]→[113F074]
[★]
- 次の文を読み、65-67の問いに答えよ。
- 45歳の男性。めまい、嘔気および嘔吐を主訴に来院した。
- 現病歴 24歳から毎年健康診断を受けていたが、異常を指摘されたことはなかった。直近では6月14日に健康診断を受け、空腹時血糖98mg/dl、HbA1c5.1%であった。7月25日ころから軽い咳が出現し、7月30日に突然、口渇、多飲および多尿が出現した。8月1日にめまいが出現し、熱中症ではないかと自己判断して、スポーツ飲料を4リットル飲んだ。その夜から嘔気と嘔吐とが出現し、8月2日に受診した。
- 既往歴 5年前に痔瘻の手術。
- 生活歴 喫煙は20歳から15本/日を17年間。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴 父が高血圧症、高尿酸血症および糖尿病で治療中である。母は胆嚢摘出術を受けている。
- 現症 意識は清明。身長171cm、体重58kg。体温36.8℃。呼吸数22/分。脈拍64/分、整。血圧102/68mmHg。甲状腺の腰大を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
- 検査所見 尿所見:蛋白(-)、糖3+、ケトン体2+。血液所見:赤血球 468万、Hb 13.9g/dl、Ht 42%、白血球 12,300(好中球75%、好酸球1%、好塩基球1%、単球6%、リンパ球17%)、血小板27万。血液生化学所見:血糖 610mg/dl、HbA1c 5.8%(基準4.3-5.8)、総蛋白 7.5g/dl、アルブミン 3.9g/dl、尿素窒素 12mg/dl、クレアチニン 0.6mg/dl、尿酸 6.9mg/dL、総コレステロール 246mg/dl、トリグリセリド 190mg/dl、総ビリルビン 0.9mg/dl、AST 10IU/l ALT 16IU/l、LD 177IU/l(基準176-353)、ALP 174IU/l(基準115-359)、アミラーゼ 950IU/l(基準37-160)、Na 131mEq/l、K 4.4mEq/l、Cl 97mEq/l。CRP 1.0mg/dl。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.25、PaCO2 28Torr、PaO2 102Torr、HCO3- 12mEq/l。
[正答]
※国試ナビ4※ [105G065]←[国試_105]→[105G067]
[★]
- 次の文を読み、60~62の問いに答えよ。
- 82歳の男性。意識消失のため搬入された。
- 現病歴:本日、ビールを飲みながら夕食をとった後、入浴のため食卓から立ち上がり歩き始めたところ、突然意識を消失し倒れた。驚いた妻が駆けつけ大声で呼びかけたところ、すぐに意識は清明となった。明らかな外傷やけいれんはなかったという。最近、椅子から立ち上がる時にふわっとすることがよくあったという。
- 既往歴:高血圧症のためカルシウム拮抗薬を内服している。1か月前から持病の腰痛症悪化のため非ステロイド性抗炎症薬を内服している。
- 生活歴:長男夫婦と同居。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。体温36.8℃。脈拍88/分、整。血圧132/68mmHg。呼吸数18/分。SpO2 95%(room air)。瞳孔径は両側3mmで対光反射は正常である。眼瞼結膜はやや蒼白である。眼球結膜に黄染を認めない。口腔内に出血を認めない。舌と粘膜とに損傷を認めない。項部硬直を認めない。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。咽頭に腫脹と発赤とを認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腹部に圧痛を認めない。四肢に浮腫、チアノーゼ、ばち指および皮疹を認めない。
- 検査所見:心電図に異常を認めない。
- 意識消失の原因として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107G059]←[国試_107]→[107G061]
[★]
- 62歳の男性。2年ほど前から歩行時のふらつき、ろれつの回りにくさ及び排尿困難がみられ、徐々に増悪するため来院した。意識は清明。身長158cm、体重67kg。体温36.0℃。呼吸数16/分。脈拍84/分、整。血圧130/72mmHg。胸部にラ音を聴取しない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。知能は正常である。言語は不明瞭で、頚部部・四肢に筋固縮を認める。四肢の協調運動と歩行とに小脳性運動失調を認める。四肢筋力と表在・深部感覚とは正常である。頭部単純MRIのT2強調像を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [099A044]←[国試_099]→[099A046]
[★]
- 53歳の男性。発汗過多、頭痛および体重減少のため来院した。数年来、発作性高血圧と起立性低血圧とのため近医で投薬を受けているが血圧の調節は不良である。糖尿病も2年前に指摘された。血圧は普段は正常であるが、発作時250/150mmHgに上昇する。尿中アドレナリンは正常で、尿中ノルアドレナリンとVMAとが高値である。腹部CTで両側の副腎には特記すべき異常所見を認めない。次に施行すべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097A051]←[国試_097]→[097A053]
[★]
- 47歳の男性。意識消失を主訴に来院した。3年前から2、3か月に1度、空腹時に冷汗と脱力感とをきたす発作があった。食事をすると症状は改善する。1年前からは発作の頻度が増し、発作の時に呼び掛けに応答しないこともある。脈拍76/分、整。血圧142/82mmHg。血清生化学所見:空腹時血糖30mg/dl、総蛋白7.6g/dl、尿素窒素12mg/dl、総コレステロール192mg/dl、AST28単位、ALT22単位、Na142mEq/l、K4.2mEq/l、Cl 102mEq/l、Ca8.6mg/dl。
[正答]
※国試ナビ4※ [100I030]←[国試_100]→[100I032]
[★]
- 62歳の女性。めまいを主訴に来院した。今朝、目が覚めて起き上がろうとしたとき、周りがぐるぐる回る激しいめまいと嘔気とを自覚した。めまいは臥位安静によって数十秒で軽快する。頭痛、耳鳴、難聴および四肢の筋力低下を認めない。頭位変換眼振検査で左下懸垂頭位にて時計回り、右側臥位にて反時計回りの減衰する回旋性眼振を認める。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D022]←[国試_105]→[105D024]
[★]
- a 収縮期高血圧症が多い。
- b 起立性低血圧の合併が少ない。
- c 高用量の降圧剤で治療を開始する。
- d 若年者より降圧目標とする血圧値が低い。
- e 有病率の男女差が若年と比較して大きい。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D009]←[国試_110]→[110D011]
[★]
- 延髄組織の髄鞘染色(Kluver-Barrera染色)標本(別冊No.2)を別に示す。この病変による症状として考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107D005]←[国試_107]→[107D007]
[★]
- 79歳の女性。胃癌の手術後に肺炎を併発し、1か月間の臥床を余儀なくされた。
- 起こりにくいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101H005]←[国試_101]→[101H007]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [113D007]←[国試_113]→[113D009]
[★]
[正答]
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[★]
[★]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
[★]
- 英
- hypotensor, depressor, hypotensive drugs hypotensive agent hypotensive drug
- 同
- 降圧剤、血圧降下薬、高血圧症治療薬、抗高血圧薬 antihypertensive antihypertensive drug, antihypertensive drugs
[show details]
ja
hypotensor : 約 1,170 件
depressor : 約 13,000 件
hypotensive drugs : 約 1,410 件
hypotensive agent : 約 1,320 件
hypotensive drug : 約 1,200 件
en
hypotensor : 約 12,100 件
depressor : 約 1,220,000 件
hypotensive drugs : 約 29,100 件
hypotensive agent : 約 37,600 件
hypotensive drug : 約 12,500 件
降圧薬
-
- 近位尿細管:アセタゾラミド:炭酸脱水酵素を阻害
- 太いヘンレループ上行脚:フロセミド:Na+-K+-2Cl-共輸送体(NKCC)を阻害
- 遠位尿細管前半部:チアジド系利尿薬:Na+とCl-の共輸送体を阻害
- 遠位尿細管後半部と集合管:
- スピラノラクトン:アルドステロン受容体に競合的に結合
- トリアムチレン:Na+流入を抑制
-
-
-
- カルベジロール(α1遮断により末梢血管を拡張。β遮断により陽性変力作用を抑制)
- アムスラロールなど
- 強力な降圧効果を示す
- 細胞内へのCa流入を抑制することにより血管平滑筋を弛緩させ末梢血管抵抗を下げる
- 脳、心臓、腎臓への血流を保つ
- 膜電位依存性Caチャネルに作用して血管平滑筋を弛緩させる
-
- 副作用:ジルチアゼムの副作用:洞性徐脈、洞性ブロック
- ニフェジピン: 血管への親和性が高い→抗高血圧薬として優れる
- 副作用:反射性交感神経緊張、顔面紅潮、浮腫(静脈拡張より動脈拡張の度合いが大きいため)、便秘
- 臓器障害の改善、進展予防 beyond blood pressure
- RA系の抑制
- アンジオテンシノゲン→(レニン)→アンジオテンシンI→(アンジオテンシン転換酵素)→アンジオテンシンII-(アンジオテンシン受容体遮断薬)-|アンジオテンシン受容体1
- ACE阻害薬の腎機能保護
- ACE阻害薬:輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 拡張 → 糸球体内圧↓
- Ca拮抗薬 :輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 なし → 糸球体内圧↑
-
- 副作用
- ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、決勝滲出決勝進出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
- 禁忌
- 妊婦。ブラジキニンは胎児の動脈管閉鎖に関わっている。このた、母胎にACE阻害剤を加え、ブラジキニンが増えると胎児の動脈管が閉鎖してしまう。(血管浮腫?)
- 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬(AT1受容体拮抗薬)
降圧薬の積極的な適応と禁忌
- 合併症を有する高齢者高血圧に対する第一選択薬と併用薬
○:第一選択 空欄:適応可 △:注意が必要 ×:禁忌
- 理由はACE参照
使用できる降圧薬
- α2作動薬
- β遮断薬
- α遮断薬
参考
- http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
漢方薬
- 降圧目的に釣藤散が使われることが多い。補助的に防風通聖散が用いられることがある。
[★]
- 英
- examination、test、testing、assessment、trial、exam、examine
- 関
- アセスメント、計測、検査、検定、試み、査定、試行、調べる、診断、治験、調査、テスト、判定、評価、検討、影響評価、実験デザイン、研究デザイン、データ品質、対応群、スコアリング法
循環器
肝臓異物排泄能
カルシウム
ビタミン
血液
- ショ糖溶血試験:(方法)等張ショ糖液に血液を加える。(検査)溶血の存在。低イオン強度では補体の赤血球に対する結合性が増し、発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては溶血をきたす。スクリーニング検査として用いられ、確定診断のためにはハム試験を行う。
- ハム試験 Ham試験:(方法)洗浄赤血球に塩酸を加え、弱酸性(pH6.5-7.0)条件にする。(検査)溶血の存在。発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては弱酸性条件で補体に対する感受性が亢進するため
産婦人科
内分泌
視床下部-下垂体-糖質コルチコイド
高血圧
- 立位フロセミド負荷試験:(投与)フロセミド、(検査)血漿レニン濃度:フロセミドでhypovolemicとし歩行負荷で交感神経を興奮させレニンの分泌を促す。原発性アルドステロン症の場合、レニン高値のまま無反応。
膵臓
膵外分泌機能
腎臓
ガストリノーマ
感染症
[★]
- 英
- dehydration, anhydration
- 同
- (国試)脱水
- 関
病態
- (病態によって体液の浸透圧と量に変化が生じる)→循環血液量の低下
身体所見
- 体重減少、血圧・脈拍の変化、起立性低血圧、皮膚乾燥感と緊張度の低下、口腔粘膜の乾燥、静脈虚脱。
検査所見
- 血液:中心静脈圧↓、Ht・BUN・UA↑、血液浸透圧↑
- 脱水状態では近位尿細管でNa・水と共に尿素の再吸収が亢進するため(NEL.313)
- 尿:尿比重1.020↑、尿の浸透圧↑、尿中Na排泄↓(10 mEq/l以下)
- ホルモン:ADHの上昇
- 神経系:RA系と交感神経の亢進。
脱水の分類
- 高張性脱水:喪失が Na < 水 → 血清浸透圧↑
- →細胞内から細胞外に水が移動→循環血液量わずか↓。細胞内液は著名↓
- 血清浸透圧は不変→水の移動は起こらない。
- 低張性脱水:喪失が Na > 水 → 血清浸透圧↓
- →細胞外から細胞内に水が移動→循環血液量著名↓減。細胞内液↑
|
低張性脱水
|
等張性脱水
|
高張性脱水
|
細胞外液浸透圧
|
↓↓
|
|
↑↑
|
病態
|
Na喪失
|
|
水喪失
|
水の動き
|
細胞外→細胞内
|
|
細胞内→細胞外
|
血管内のvolume
|
減少する
|
|
比較的保たれる
|
疾患
|
熱傷、 利尿薬、 アジソン病
|
|
発熱、 発汗過多、 下痢、 急性腎不全回復期
|
皮膚ツルゴール
|
↓↓
|
↓
|
↓
|
脈拍
|
↑↑
|
↑
|
↑
|
ショック
|
++
|
+
|
±
|
ヘマトクリット
|
↑
|
↑
|
↑
|
尿量
|
→↓
|
→↓
|
↓↓↓ 一次的な血漿浸透圧低下 のためにADHが分泌され 尿濃縮を来す
|
意識障害
|
+(傾眠→昏睡)
|
様々
|
+(興奮→昏睡)
|
口渇感
|
±
|
-
|
++
|
粘膜乾燥
|
+
|
++
|
++
|
深部腱反射
|
↓↓
|
様々
|
↑↑
|
嘔気・嘔吐
|
+(脳浮腫)
|
-
|
±
|
頭痛
|
+(脳浮腫)
|
-
|
-
|
体温
|
↓(循環不全)
|
↓(循環不全)
|
↑(筋痙攣、 熱中枢異常)
|
体重あたりの必要水分量
- 乳児:150 ml/kg/day
- 小児:100 ml/kg/day
- 学童: 80 ml/kg/day
- 成人: 50 ml/kg/day
乳児の脱水
|
軽症
|
中等症
|
重症
|
脱水徴候
|
体準減少
|
3-5%
|
6-9%
|
10%以上
|
皮膚ツルゴール低下
|
-
|
+
|
++
|
更新粘膜乾燥
|
±
|
+
|
++
|
大泉門陥凹
|
-
|
+
|
++
|
眼球陥凹
|
-
|
+
|
++
|
尿量
|
やや乏尿
|
乏尿
|
著明乏尿
|
末梢循環不全
|
皮膚色
|
やや蒼白
|
蒼白
|
チアノーゼ
|
脈拍減弱
|
-
|
+
|
++
|
血圧低下
|
-
|
±
|
+
|
中枢神経症状
|
意識障害
|
-
|
+
|
++
|
痙攣
|
-
|
±
|
+
|
- 体温 :脱水が重症になるにつれて四肢の体温が低下 → 循環血液量減少 → 交感神経緊張 → 末梢血管収縮
- 呼吸数:軽度~中程度の脱水では変化しない。高度の脱水では代謝性アシドーシス → 代償的な頻呼吸
乳児・年長児の脱水症状
- SPE.195改変
等級
|
体重減少
|
皮膚
|
粘膜
|
循環
|
|
尿量
|
口渇感
|
啼泣時の涙
|
大泉門
|
症状のまとめ
|
乳児
|
年長児
|
緊張度
|
色調
|
末梢体温
|
脈拍
|
血圧
|
軽度
|
<5%
|
<3%
|
良好
|
青白い
|
少しひんやり
|
乾燥
|
正常
|
正常
|
軽度低下
|
軽度
|
出る
|
平坦
|
濃縮尿
|
中等度
|
<10%
|
<6%
|
|
|
|
|
|
|
|
|
速脈を触れる
|
正常か低下
|
|
|
|
|
|
|
|
|
末梢循環不全
|
重度
|
<15%
|
<9%
|
かなり低下
|
斑点状
|
冷たい
|
カラカラに乾燥
|
速脈、わずかに触れる
|
低下
|
無尿
|
強度
|
出ない
|
明らかに陥没
|
血圧低下・ショック・意識障害
|
脱水の種類と症候・検査値
- QB.O-50
- 高張性脱水:Na ≧150 mEq/L
- 等張性脱水:Na 130~150 mEq/L
- 低張性脱水:Na ≦130 mEq/L
国試
[★]
- 日
- げんうん、めまい
- 英
- vertigo, dizziness
- ラ
- vertigo
- 同
- めまい発作 dizzy spell
- 関
- めまい、耳鳴り
めまいの分類
IMD. 276
- SOD.134
原因部位による分類
めまいをきたしうる疾患
- IMD.277
原因部位と眼振
原因部位の鑑別
- 研修医当直御法度 症例帳 p.22
- IMD.279
|
末梢前庭性めまい
|
中枢性めまい
|
性状
|
回転性が多い
|
回転性は少ない
|
強さ
|
強い
|
軽度
|
持続時間
|
数日まで
|
数日以上
|
眼振の方向
|
一方向性
|
注視方向性
|
自発眼振の性状
|
水平回旋性が多
|
純回旋性、垂直性
|
固視の影響
|
抑制される
|
抑制されない
|
注視眼振の増強する方向
|
健側
|
患側
|
蝸牛症状
|
多い
|
稀
|
中枢神経症候
|
なし
|
あり
|
悪心・嘔吐
|
軽度~重度
|
ない or 軽度
|
疫学
- IMD.277
- 1. 末梢前庭性眩暈:4-5割 → 良性発作性頭位眩暈が多い。
- 2. 中枢性眩暈 :3割
眩暈、難聴をきたす疾患
検査
参考
- 1. [charged] Benign paroxysmal positional vertigo - uptodate [2]
[★]
- 英
- hypomagnesemia
- 関
- マグネシウム、高マグネシウム血症、電解質異常
定義
- 血清中のマグネシウム値低下による症状。
- 正常範囲以下(1.5mg/dl以下)となった病態 正常範囲は 1.5-2.3 mg/dl
病因
- 食事摂取量不足
- 消化管(腸管)からの吸収障害:飢餓状態、嘔吐、長期の胃腸液吸引、吸収不良症候群*、急性膵炎*、肝硬変
- 腎からの排泄増加
病態生理
症状
- 神経筋機能の異常:テタニー、振戦、てんかん発作、筋脱力、運動失行、眼振、めまい、感情鈍麻、うつ、易刺激性、譫妄(delirium)、精神症状 (HIM.2373)
- 心血管系:不整脈(洞性頻脈、上室性頻拍、心室性不整脈)、PR/QT延長、T波平坦化/陰性T波、ST straightening (HIM.2373)
- 電解質:低カルシウム血症、低カリウム血症 ← 個別に治療しても無駄。マグネシウムを補正する必要がある。1,25(OH)2Dの産生を阻害、細胞にPTHへの耐性をもたせ、さらに<1mg/dLではPTHの分泌を阻害する。 (HIM.2373) また、低マグネシウム血症では尿細管でのカリウム再吸収が低下するらしい。
- その他:ジギタリス毒性上昇(MgはATPaseの補酵素だからね)
低マグネシウム血症と高マグネシウム血症の比較
検査
心電図
- HIM.2373
合併症