- 英
- protein-losing gastroenteropathy PLGE, proteinlosing gastroenteropathy
- 同
- タンパク質漏出性胃腸症、滲出性腸症 exudative enteropathy、本態性低タンパク血症 essential hypoproteinemia、異化亢進性低タンパク血症 hypercatabolic hypoproteinemia
- 関
- 低タンパク血症
- 蛋白漏出性腸症 protein-losing enteropathy、蛋白喪失性腸症、タンパク質喪失性腸症、タンパク質漏出性腸症
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概念
消化管粘膜より管腔にタンパク質(主にアルブミン) が漏出する為に、低蛋白血症を伴った病態。主症状は浮腫である。吸収不良症候群とのoverlapが多い
病態生理に基づく病因の分類
- YN.A-87 参考1
- 2. 炎症:びらん・潰瘍により蛋白質が漏出する。さらに全層性の腸管病変(悪性腫瘍腫瘍、クローン病)によりリンパ管が閉塞し、リンパが漏出する機序もある→3.
検査
- アルブミン:低下
- A/G比:正常 → アルブミン低値ながらA/G比が正常なのが特徴。
- 免疫グロブリン:低下 → 免疫グロブリンも漏出してしまう
- 糞便検査:α1アンチトリプシンクリアランス試験(α1-アンチトリプシン消化管クリアランス試験):血清蛋白中の約4%を占めるATの糞便中排泄量を求める試験。腸粘膜からの蛋白漏出の程度をみる。20mL/日以上の排泄があれば陽性と診断する。
- YN A-87
鑑別
- 蛋白漏出性胃腸症:蛋白↓、コレステロール↓
- ネフローゼ症候群:蛋白↓、コレステロール↑
参考
- 1. [charged] Protein-losing gastroenteropathy - uptodate [1]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- P2-16-2 トシル酸スプラタストで寛解を維持できた好酸球性胃腸炎による蛋白漏出性胃腸症の1例(P2-16 好酸球性炎症,ポスターセッション,第23回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 櫻庭 一馬,根本 洋,齋藤 充生,岡田 一郎,横溝 和晃,日比 健志
- 日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association 72(3), 670-674, 2011-03-25
- NAID 10028121920
- 症例報告 骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍(分類不能型)経過中に蛋白漏出性胃腸症を合併し、重篤な肝機能障害で死亡した76歳男性 (特集 チーム医療に関する各病院の取り組み(第2回))
- 臨床研究・症例報告 蛋白漏出性胃腸症を合併した原発性腸リンパ管拡張症の1例
Related Links
- 2010年11月30日 ... 蛋白漏出性胃腸症とは、消化管粘膜からの血漿蛋白、とくにアルブミンの胃腸管腔への 異常漏出によって生じる低蛋白血症を主徴とする症候群である1)。その病因として種々 の疾患が知られているが、近年、Helicobacter pylori感染症 ...
- 蛋白漏出性胃腸症。蛋白漏出性胃腸症とはどんな病気か 血漿蛋白(けっしょうたんぱく) 、とくにアルブミンが消化管内に異常にもれ出ることによって起こる低蛋白血症を主徴と する症候群です。この病気は以前、本態性低蛋白血症(ほんた gooヘルスケア 家庭の ...
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★リンクテーブル★
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- 32歳の女性。急激な体重減少を主訴に来院した。6か目前から心窩部痛を自覚している。腹部は膨隆し、波動を認める。肝・脾を触知しない。穿刺腹水所見:淡黄褐色、総蛋白4.0g/dl。血液所見:赤沈4mm/1時間、赤血球344万、Hb9.8g/dl、Ht28%、血小板6万、プロトロンビン時間70%(基準80~120)、フィブリノゲン100mg/dl(基準200~400)、FDP28μg/ml(基準5以下)。血清生化学所見:総蛋白6.9g/dl、アルブミン3.5g/dl、AST30IU/l、ALT22IU/l、LDH719IU/l(基準176~353)、ALP230IU/l(基準260以下)。CEA5.5ng/ml(基準5以下)。上部消化管造影写真を以下に示す。
- 考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
BE
- 不正な隆起と陥凹が認められ、胃体中下部から幽門が狭窄
-
- 基礎疾患あり 1点、臨床症状 出血?/臓器?、血小板数 2点、血清FDP 2点、フィブリノゲン 2点、PT比 ? ≧7点 ゆえにDICと診断される。
※国試ナビ4※ [101G024]←[国試_101]→[101G026]
[★]
- 3歳の男児。血便を主訴に来院した。腹痛はない。顔色はやや不良である。胸骨左縁第2肋間に2/6度の収縮期雑音を聴取する。腹部は平坦、軟で、圧痛はない。腸雑音は正常である。肝を右肋骨弓下に2cm触知する。血液所見:赤血球268万、Hb6.9g/dl、Ht20%、白血球6,500、血小板28万。99Tc-pertechnetateシンチグラムを以下に示す。この疾患で正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097A023]←[国試_097]→[097A025]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G090]←[国試_100]→[100G092]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104C010]←[国試_104]→[104C012]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109C006]←[国試_109]→[109C008]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096G083]←[国試_096]→[096G085]
[★]
- 英
- examination、test、testing、assessment、trial、exam、examine
- 関
- アセスメント、計測、検査、検定、試み、査定、試行、調べる、診断、治験、調査、テスト、判定、評価、検討、影響評価、実験デザイン、研究デザイン、データ品質、対応群、スコアリング法
循環器
肝臓異物排泄能
カルシウム
ビタミン
血液
- ショ糖溶血試験:(方法)等張ショ糖液に血液を加える。(検査)溶血の存在。低イオン強度では補体の赤血球に対する結合性が増し、発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては溶血をきたす。スクリーニング検査として用いられ、確定診断のためにはハム試験を行う。
- ハム試験 Ham試験:(方法)洗浄赤血球に塩酸を加え、弱酸性(pH6.5-7.0)条件にする。(検査)溶血の存在。発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては弱酸性条件で補体に対する感受性が亢進するため
産婦人科
内分泌
視床下部-下垂体-糖質コルチコイド
高血圧
- 立位フロセミド負荷試験:(投与)フロセミド、(検査)血漿レニン濃度:フロセミドでhypovolemicとし歩行負荷で交感神経を興奮させレニンの分泌を促す。原発性アルドステロン症の場合、レニン高値のまま無反応。
膵臓
膵外分泌機能
腎臓
ガストリノーマ
感染症
[★]
- 英
- edema
- 関
- 水腫、angioedema、全身性浮腫
分類
- 低アルブミン血症はfast edema と覚えておく
浮腫の原因
- IMD.518
-
- 内分泌性浮腫
- 栄養失調性浮腫・栄養障害性浮腫
- 薬剤性浮腫
- 起立性浮腫
- 特発性浮腫
- 内科診断リファレンス p.4
浮腫を来す疾患
- IMD.519改変
-
- 内科外科マニュアルp.212
- 蜂窩織炎
- 深部静脈血栓症
- 表在静脈瘤(慢性静脈還流不全)
- うっ血性心不全
- ネフローゼ症候群
- 肝硬変
- 甲状腺機能亢進症
- 甲状腺機能低下症
- 薬剤:CCB,ピオグリタゾン,NSAIDs,女性ホルモン,甘草
- 特発性浮腫:女性,夕方増悪する下腿の浮腫:NaCl,炭水化物制限
- 月経前症候群:黄体期に出現し,月経発来と共に消退:当帰芍薬散,加味逍遥散
肝性浮腫と腎性浮腫
- 肝性浮腫は下肢に、腎性浮腫では眼瞼に浮腫が初発する?(出典不明)
-
- 越婢加朮湯
- 五苓散
-
-
- 当帰芍薬散
- 真武湯
-
- 防已黄耆湯
- 八味地黄丸
参考
[★]
- 英
- gastrointestinal polyposis, polyposis of the alimentary tract
- 関
- ポリポーシス、消化管ポリープ
消化管ポリポーシス
QB.A-396改変
SSUR.545
-
[★]
- 英
- Cronkhite-Canada syndrome
- 同
- Cronkhite-Canada症候群
- 関
- 大腸ポリープ、消化管ポリポーシス
まとめ
- 消化管ポリポーシスに皮膚色素沈着、爪甲萎縮、脱毛、味覚異常を伴う疾患で、ポリープは胃と大腸に好発する。消化管症状として下痢を呈し、また胃腸漏出症候群を伴うことがある。中高年に多く、また男性に多い。遺伝性はなく、原因不明である。病理学的には過形成ポリープで悪性腫瘍とは関係がない。診断は内視鏡、病理組織、α1アンチトリプシンクリアランス試験による。(NSU.573 SSUR.548)
概念
- 消化管ポリポーシス + 爪甲の萎縮・脱落、全身色素沈着などの外胚葉性病変
- 過形成ポリープ
疫学
遺伝
病因
病理
病態
- 消化管ポリポーシス:胃~大腸にポリープが多発。特に胃と大腸に好発(NSU.573)。
症状
- 下痢、味覚異常、唾液分泌低下(SSUR.548)。脱毛。
- 急性下痢の鑑別 ← その他の分類だから稀なのであろう。 HIM.251
合併症
- 蛋白漏出性胃腸症
- 悪性腫瘍は伴わない。 ⇔ (NSU.573)大腸には腺腫、癌が合併することもある
診断
- 内視鏡+病理組織+α1アンチトリプシンクリアランス試験 (YN.A-75)
治療
予後
- ポリープは悪化することはなく、自然に消退しうる。
- 蛋白漏出性胃腸症から低蛋白・電解質異常から死亡もありうる。
[★]
- 英
- transferrin, Tf
- 同
- シデロフィリン siderophilin
- 関
- 鉄、TIBC、UIBC
概念
*糖タンパク質
- 80kDa
- Fe3+を2分子結合できる
- 通常、トランスフェリンの鉄の飽和度は1/3程度 (SP.499)
- 基準値:190-320 mg/dl (臨床検査法提要第32版)
- 生体防御機構の一つとして機能する。ラクトフェリンと同様に鉄を結合して外来生物の増殖を妨げる。
基準値
判定
- 鉄欠乏性貧血、妊娠、避妊薬投与、タンパク同化ホルモン投与
- 鉄欠乏性貧血:代償性
-
- 肝臓でのトランスフェリン合成が低下する病態で産生低下。
国試
- 慢性炎症が持続している病態では血清のFe, UIBC, TIBCがいずれも低下する
- 慢性炎症下では網内系に鉄が取り込まれて血清鉄が減少する。またTIBCの減少によりUIBCも減少。
[★]
- 英
- transudate, diapedesis, diapiresis, emigration, extravasation, transmigration
- 同
- 血管外遊出
- 血管内皮を通って、静水圧と膠質浸透圧の差の圧力に従って血漿が組織に移行すること
[★]
- 英
- gastrointestinal、GI
- 関
- 胃腸管、消化管、消化器、消化器系、胃腸管系
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- dyspepsia
- 関
- 胃腸障害、消化不良、ディスペプシア
[★]
- 英
- leaky、leaking
- 関
- 漏れやすい、リーキー