腱反射
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深部腱反射(しんぶけんはんしゃ、DTR:Deep Tendon Reflex)は人体にみられる生理的な反射の代表的なものである。ゴムハンマー(打腱器)などで手軽に誘発することができる上、運動系(錐体路系)障害や末梢神経障害の診断の目安となるため神経学的検査として非常に頻繁に用いられている。
目次
- 1 性質
- 2 反射のメカニズム
- 3 病的反射と臨床意義
- 4 まとめ
- 5 関連
性質
太い骨格筋につながる腱を、筋が弛緩した状態で軽く伸ばし、ハンマーで叩く。すると、一瞬遅れて筋が不随意に収縮する。これが観察しやすい箇所はいくつかあって、
- 大腿四頭筋の膝蓋腱(下腿前面、膝蓋骨と脛骨の間隙)(=膝蓋腱反射)
- 下腿三頭筋のアキレス腱(下腿後面、かかとより近位)
- 上腕二頭筋の遠位腱(肘窩の内側)
- 上腕三頭筋の遠位腱(上腕後面、肘頭より近位)
- 腕橈骨筋(わんとうこつきん)の遠位腱(前腕外側の遠位)
などが代表的である。
被検者が緊張していたり、特に検査部位に意識を集中していると腱反射は出現しにくくなる。その場合は無関係な運動(自分の右手と左手を組んで互いに引っ張る)をさせることで腱反射が出現しやすくなる(Jendrassik(ジェンドラシック)手技)。
反射のメカニズム
腱反射は、急な外力によって筋が損傷するのを防ぐための生理的な防御反応である。弛緩した筋は損傷し易いため、外力のかかった際にすばやく筋を緊張させている。 反射は感覚器-求心路-中枢-遠心路-効果器とモデル化することができるが、腱反射のメカニズムをこのモデルに当てはめると、
- 感覚器に相当するのは骨格筋に含まれる筋紡錘である。筋の長さの変化のセンサーであり、その感度はγ、β線維と呼ばれる神経によってコントロールされている。
- 求心路として働くのは主にIa線維と呼ばれる神経である。これは太く、すなわち伝達速度の速い神経である。外力からの防御を素早く行うのに適している。
- 中枢は脊髄にある。ここでIa線維は前核細胞二次ニューロンとシナプスを形成する。
- 運動系の二次ニューロンが遠心路となる。二次ニューロンは正常であれば上位中枢から抑制を受けており、α線維からの刺激に過剰に反応はしないようになっている。
- 効果器は、刺激された筋と同一方向に働くすべての筋(協同筋)となる。
- 筋収縮中には上位中枢からの入力によりγ神経細胞の興奮も、錘外筋を支配するα神経細胞と同様に高まり筋紡錘の感度も増加する。そのため、筋収縮中は筋紡錘からのIa出力も増加し単シナプス性にα神経細胞への興奮性入力が増加する。これをα-γ coactivationといい、筋収縮の円滑な維持に役立っていると考えられている。
深部腱反射はシナプス接続の一回しかない単シナプス反射なので解析がしやすく、反射の代表として取り上げられることが多い。
病的反射と臨床意義
異常として「反射の亢進」と「反射の低下・消失」の2種がある。 通常、日々の症状に大きな変動はなく、同様の症状が暫く継続される。
反射の亢進
メカニズムの項で触れた通り、腱反射は通常上位運動系から抑制されている。そのため、上位の運動系(錐体路:大脳中心前回~内包~延髄錐体交叉~脊髄側索)に障害があった場合、抑制が無くなるため反射の亢進(過剰に強くなる)がみられる。 これは麻痺がある時の鑑別診断において重要な所見であり、脊髄を含めた中枢側に原因がある運動障害であると診断することができる(錐体路障害)。 特に、膝関節部の膝蓋腱反射が亢進している状態を膝クローヌス、足関節部のアキレス腱反射が亢進している状態を足クローヌスと呼ぶことがある。 反射が亢進している状態は、円滑な日常生活動作(ADL)の阻害因子となる。また、後々、関節の周りを取り巻く筋肉などの軟部組織の硬直化を惹起し、関節拘縮が発生しやすくなる。 反射の強さにも個人差があるが、左右差があって明らかにどちらかが強い場合に有意な亢進と解釈することができる。脊髄腫瘍や椎間板ヘルニアによる障害では左右差は有用である。しかし筋萎縮性側索硬化症では両側性に反射の亢進をきたすため注意を要する。
反射の低下・消失
脊髄髄節の障害、もしくは求心路となるα線維か遠心路となる二次運動線維の障害があった場合に腱反射は出現しにくくなる。筋自体の障害でも同様である。
頸椎症では頸髄髄節や神経根の圧迫から上肢で腱反射が出にくくなる傾向があり(髄節障害では、その部位以下に下行する上位運動ニューロンも障害されることがあり、その場合下肢はかえって深部腱反射が亢進することがある)、また糖尿病など全身性の末梢神経障害であれば、長い神経ほど大きな障害を受けやすいのでアキレス腱など遠位の腱で両側性の低下あるいは消失がみられる。ギラン・バレー症候群では、全身の深部腱反射消失が診断を行う上で重要な所見となる。
一時期致命的な難病として知られた脚気は、栄養失調の結果として末梢神経障害をもたらすため、膝蓋腱反射の低下が重要な診断項目であった。
まとめ
病的反射であるホフマン反射、トレムナー反射、ワルテンベルグ反射は手指屈筋反射にバビンスキー反射とチャドック反射は足底筋反射としてまとめた。
- 深部腱反射のまとめ
反射 |
求心神経 |
主な反射中枢レベル |
遠心神経 |
下顎反射 |
三叉神経 |
橋 |
三叉神経 |
上腕二頭筋反射 |
筋皮神経 |
C5 |
筋皮神経 |
上腕三頭筋反射 |
橈骨神経 |
C7 |
橈骨神経 |
腕撓骨筋反射 |
橈骨神経 |
C6 |
橈骨神経 |
手指屈筋反射 |
正中神経 |
C8 |
正中神経 |
三角筋反射 |
腋窩神経 |
C5 |
腋窩神経 |
大胸筋反射 |
前胸神経 |
C5-T1 |
前胸神経 |
膝蓋腱反射 |
大腿神経 |
L4 |
大腿神経 |
アキレス腱反射 |
脛骨神経 |
S1 |
脛骨神経 |
下肢内転筋反射 |
閉鎖神経 |
L3-L4 |
閉鎖神経 |
膝屈筋反射 |
坐骨神経 |
S1 |
坐骨神経 |
- 表在反射のまとめ
反射 |
求心神経 |
主な反射中枢レベル |
遠心神経 |
角膜反射 |
三叉神経 |
橋 |
顔面神経 |
咽頭反射 |
舌咽神経 |
延髄 |
迷走神経 |
軟口蓋反射 |
三叉神経 |
延髄 |
顔面神経 |
腹壁反射 |
胸神経 |
T5-T12 |
胸神経 |
挙睾筋反射 |
大腿神経 |
L1,L2 |
大腿陰部神経 |
足底筋反射 |
脛骨神経 |
L5,S1,S2 |
脛骨神経 |
関連
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臨床研究・症例報告 クラミジア肺炎にGuillain-Barre症候群を合併した1例
- 寺尾 俊哉,林 哲夫,吉永 敦史 [他]
- 泌尿器科紀要 53(5), 311-314, 2007-05
- … 感覚麻痺, 左右深部腱反射低下, 左優位の近位筋優位の脱力を認めた。 …
- NAID 120001177854
- なるほどわかった! 日常診療のズバリ基本講座(第32回)神経学的診察のしかた--誰もが苦手な眼底と深部腱反射のとりかた
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[★]
- 次の文を読み、13~15の問いに答えよ。
- 68歳の男性。腹部の膨満、腹痛、嘔吐および衰弱を主訴に家族に伴われて来院した。
- 現病歴 : 3日前から左下腹部を中心とする強い腹痛と嘔吐とを繰り返し、次第に腹部の膨隆が目立つようになってきた。この間、排ガスと排便とはみられず、排尿も2日前からは少量ずつ2、3回あったのみであった。また少量の水分を摂取したのみで経口摂取はほとんどしていなかった。
- 既往歴 : 5年前から170/90mmHg程度の高血圧症を指摘されていたが、症状がないため放置していた。手術歴はない。
- 現症 : 意識は清明であるが受け答えは緩慢である。身長169cm、体重56kg。体温36.8℃。臥位で脈拍108/分、整。血圧114/78mmHg。腹部は膨隆し、左下腹部を中心として金属性腸雑音を聴取する。打診では腹部全体にわたって鼓音を呈する。肝・肺を触知せず、圧痛や抵抗を認めない。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球360万、Hb10.8g/dl、Ht34%、白血球12,000、血小板25万。血清生化学所見:総蛋白6.0g/dl、尿素窒素38mg/dl、クレアチニン1.3mg/dl、AST33単位(基準40以下)、ALT32単位(基準35以下)、CK35単位(基準10~40)、Na128mEq/l、K3.6mEq/l、Cl83mEq/l。来院時の腹部エックス線単純写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [097C012]←[国試_097]→[097C014]
[★]
- 62歳の男性。四肢のしびれと歩行障害とを主訴に妻に伴われて来院した。4年前から手の動かしにくさとしびれ感とを感じていた。1年前から階段を下りるときに手すりが必要になったが、医療機関を受診しなかった。昨日、敷居に足が引っかかりよろめいてから四肢のしびれが強くなり、自力で歩けなくなった。健康診断で軽度の糖尿病を指摘されたことがある。家族歴と生活歴とに特記すべきことはない。意識は清明。身長167cm、体重67kg。坐位はとれるが、介助しても立位は不可能。徒手筋力テストでは上下肢ともほぼ3(fair)である。深部腱反射は上腕二頭筋以下すべて亢進し、Babinski徴候は陽性である。四肢に末梢優位の表在感覚低下を認める。明らかな膀胱・直腸障害はない。頚椎エックス線写真の側面像(別冊No、19A)と頚椎単純CT(別冊No、19B)とを別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A041]←[国試_104]→[104A043]
[★]
- 62歳の男性。2年ほど前から歩行時のふらつき、ろれつの回りにくさ及び排尿困難がみられ、徐々に増悪するため来院した。意識は清明。身長158cm、体重67kg。体温36.0℃。呼吸数16/分。脈拍84/分、整。血圧130/72mmHg。胸部にラ音を聴取しない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。知能は正常である。言語は不明瞭で、頚部部・四肢に筋固縮を認める。四肢の協調運動と歩行とに小脳性運動失調を認める。四肢筋力と表在・深部感覚とは正常である。頭部単純MRIのT2強調像を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [099A044]←[国試_099]→[099A046]
[★]
- 75歳の男性。急に立ち上がれなくなったため搬入された。数日前から下肢にしびれ感を感じていた。今朝起きた際に下肢に力が入らず立ち上がれなくなったため救急搬送された。意識は清明。対麻痺を認める。筋力は徒手筋力テストで下肢は1から2であるが、上肢には筋力低下はない。鼠径部以下に感覚障害を認める。上肢に感覚障害を認めない。下肢の深部腱反射は消失している。脊椎エックス線写真で第11胸椎に骨硬化を認める。病変部の胸椎CT(別冊No. 20)を別に示す。
- 診断のために有用なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D041]←[国試_109]→[109D043]
[★]
- 68歳の男性。手の震えと動作緩慢とを主訴に来院した。1年前から右手に震えが起き、最近は右下肢にも震えが起きるようになった。半年前からボタンがけなど手の細かい動作がしにくくなった。最近前かがみで歩いていると指摘されるようになった。家族歴と既往歴とに特記すべきことはなく、常用薬もない。一般身体所見に異常はない。右上下肢に静止時振戦を認め、頸部と四肢とに歯車様筋固縮を認める。深部腱反射は正常で、感覚障害を認めない。
- この疾患でみられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [100I012]←[国試_100]→[100I014]
[★]
- 2歳の女児。嘔吐と左上下肢のけいれんとを主訴に来院した。生後すぐにFallot四徴症と診断され、1歳の時、Blalock-Taussig短絡手術を受けている。1週前から37℃台の発熱が続いていた。来院時、けいれんは消失しているが、左上下肢をうまく動かせない。体温38.5℃。血液所見:赤血球590万、Hb17.4g/dl、Ht52%、白血球12,600(桿状核好中球18%、分葉核好中球44%、好塩基球3%、単球8%、リンパ球27%)。CRP 6.8mg/dl。
- この病態でみられるのはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103B040]←[国試_103]→[103B042]
[★]
- 65歳の男性。2週前から徐々に全身倦怠感と四肢脱力とが出現し、起立が困難になったので来院した。1か月前から心不全による両下肢の浮腫に対してループ利尿薬が処方され、毎日服用していた。意識は清明で、四肢近位筋優位の筋力低下を認めるが、感覚と深部腱反射とは正常である。甲状腺機能検査に異常を認めない。
- 異常が予測されるのはどれか。
- (1) 血清電解質
- (2) 血清クレアチンキナーゼ
- (3) 脳脊髄液
- (4) 頭部造影CT
- (5) 頚部単純MRI
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [099F019]←[国試_099]→[099F021]
[★]
- 82歳の男性。3か月前から、10分程度(約300m)歩くと両下肢にしびれと脱力とが起きて歩けなくなるため来院した。しばらく立ち止まると症状は消失し、再び歩けるようになる。最近歩ける距離が次第に短くなってきた。
- この患者の診察で重要なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [100H013]←[国試_100]→[100H015]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099B022]←[国試_099]→[099B024]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099D073]←[国試_099]→[099D075]
[★]
- 新生児の診察で啼泣によって最もとりにくくなる身体所見はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096G055]←[国試_096]→[096G057]
[★]
- a. 血圧測定
- b. 深部腱反射
- c. 上腹部の聴診
- d. 下腹部の触診
- e. 下肢の触診
[正答]
※国試ナビ4※ [097E015]←[国試_097]→[097E017]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
[★]
- 英
- dehydration, anhydration
- 同
- (国試)脱水
- 関
病態
- (病態によって体液の浸透圧と量に変化が生じる)→循環血液量の低下
身体所見
- 体重減少、血圧・脈拍の変化、起立性低血圧、皮膚乾燥感と緊張度の低下、口腔粘膜の乾燥、静脈虚脱。
検査所見
- 血液:中心静脈圧↓、Ht・BUN・UA↑、血液浸透圧↑
- 脱水状態では近位尿細管でNa・水と共に尿素の再吸収が亢進するため(NEL.313)
- 尿:尿比重1.020↑、尿の浸透圧↑、尿中Na排泄↓(10 mEq/l以下)
- ホルモン:ADHの上昇
- 神経系:RA系と交感神経の亢進。
脱水の分類
- 高張性脱水:喪失が Na < 水 → 血清浸透圧↑
- →細胞内から細胞外に水が移動→循環血液量わずか↓。細胞内液は著名↓
- 血清浸透圧は不変→水の移動は起こらない。
- 低張性脱水:喪失が Na > 水 → 血清浸透圧↓
- →細胞外から細胞内に水が移動→循環血液量著名↓減。細胞内液↑
|
低張性脱水
|
等張性脱水
|
高張性脱水
|
細胞外液浸透圧
|
↓↓
|
|
↑↑
|
病態
|
Na喪失
|
|
水喪失
|
水の動き
|
細胞外→細胞内
|
|
細胞内→細胞外
|
血管内のvolume
|
減少する
|
|
比較的保たれる
|
疾患
|
熱傷、 利尿薬、 アジソン病
|
|
発熱、 発汗過多、 下痢、 急性腎不全回復期
|
皮膚ツルゴール
|
↓↓
|
↓
|
↓
|
脈拍
|
↑↑
|
↑
|
↑
|
ショック
|
++
|
+
|
±
|
ヘマトクリット
|
↑
|
↑
|
↑
|
尿量
|
→↓
|
→↓
|
↓↓↓ 一次的な血漿浸透圧低下 のためにADHが分泌され 尿濃縮を来す
|
意識障害
|
+(傾眠→昏睡)
|
様々
|
+(興奮→昏睡)
|
口渇感
|
±
|
-
|
++
|
粘膜乾燥
|
+
|
++
|
++
|
深部腱反射
|
↓↓
|
様々
|
↑↑
|
嘔気・嘔吐
|
+(脳浮腫)
|
-
|
±
|
頭痛
|
+(脳浮腫)
|
-
|
-
|
体温
|
↓(循環不全)
|
↓(循環不全)
|
↑(筋痙攣、 熱中枢異常)
|
体重あたりの必要水分量
- 乳児:150 ml/kg/day
- 小児:100 ml/kg/day
- 学童: 80 ml/kg/day
- 成人: 50 ml/kg/day
乳児の脱水
|
軽症
|
中等症
|
重症
|
脱水徴候
|
体準減少
|
3-5%
|
6-9%
|
10%以上
|
皮膚ツルゴール低下
|
-
|
+
|
++
|
更新粘膜乾燥
|
±
|
+
|
++
|
大泉門陥凹
|
-
|
+
|
++
|
眼球陥凹
|
-
|
+
|
++
|
尿量
|
やや乏尿
|
乏尿
|
著明乏尿
|
末梢循環不全
|
皮膚色
|
やや蒼白
|
蒼白
|
チアノーゼ
|
脈拍減弱
|
-
|
+
|
++
|
血圧低下
|
-
|
±
|
+
|
中枢神経症状
|
意識障害
|
-
|
+
|
++
|
痙攣
|
-
|
±
|
+
|
- 体温 :脱水が重症になるにつれて四肢の体温が低下 → 循環血液量減少 → 交感神経緊張 → 末梢血管収縮
- 呼吸数:軽度~中程度の脱水では変化しない。高度の脱水では代謝性アシドーシス → 代償的な頻呼吸
乳児・年長児の脱水症状
- SPE.195改変
等級
|
体重減少
|
皮膚
|
粘膜
|
循環
|
|
尿量
|
口渇感
|
啼泣時の涙
|
大泉門
|
症状のまとめ
|
乳児
|
年長児
|
緊張度
|
色調
|
末梢体温
|
脈拍
|
血圧
|
軽度
|
<5%
|
<3%
|
良好
|
青白い
|
少しひんやり
|
乾燥
|
正常
|
正常
|
軽度低下
|
軽度
|
出る
|
平坦
|
濃縮尿
|
中等度
|
<10%
|
<6%
|
|
|
|
|
|
|
|
|
速脈を触れる
|
正常か低下
|
|
|
|
|
|
|
|
|
末梢循環不全
|
重度
|
<15%
|
<9%
|
かなり低下
|
斑点状
|
冷たい
|
カラカラに乾燥
|
速脈、わずかに触れる
|
低下
|
無尿
|
強度
|
出ない
|
明らかに陥没
|
血圧低下・ショック・意識障害
|
脱水の種類と症候・検査値
- QB.O-50
- 高張性脱水:Na ≧150 mEq/L
- 等張性脱水:Na 130~150 mEq/L
- 低張性脱水:Na ≦130 mEq/L
国試
[★]
- 英
- muscle stretch reflex MSR, myotatic reflex
- 同
- 深部腱反射
[★]
- 英
- deep reflex
- 関
- 腱反射、深部腱反射。表在反射
[★]
腱反射、深部腱反射
[★]
- 英
- absent deep tendon reflex
- 関
- 反射消失、反射低下、反射亢進、反射異常、反射減弱、咽頭反射消失、咽頭反射減弱、振子反射
[★]
- 英
- reflex
- 関
- 反射の一覧
反射中枢の存在レベルによる分類
構成要素からの分類
- cf.原始反射
原始反射
- 生命維持のためにする反射
- 正常な新生児において特徴的に観察される反射的行動を総称してこう呼ぶ。
原始反射の例
- 乳さがし反射: 口の片側を触られると、赤ん坊の頭がそちらのほうを向くという反射。
- 吸啜反射: 赤ん坊の口の中にものを入れると、すぐにそれを吸い始めるという反射。
- モロー反射: 赤ん坊の背中と頭を支えて仰向けにした状態で、上体を数cm上方に起こし、手で支えながら急に頭部を落下させると、両手と両足を左右対称的に外側に伸ばし、それに続いてゆっくりと抱き込むような上肢の運動が見られる反射。大きな音などで驚いたときにも見られる。
- バビンスキー反射: 足の裏の外縁をゆっくりと踵からつま先に向かってこすることにより、母趾(おやゆび)が背屈し他の4趾が開く(開扇現象)反射。
参考(読んでおく)
[反射]
[★]
- 英
- tendon reflex, tendon jerk
- 同
- 筋伸展反射、深部腱反射 deep tendon reflex, DTR ⇔ (対)表在反射
- 関
- 深部反射
- 腱や骨の叩打によって引き起こされる単シナプス反射。
- 腱の叩打により筋紡錘で生じた求心性インパルスがIa求心性線維(Ia感覚線維)を介して反射中枢に達し、単シナプス的にα運動ニューロンを経て筋を収縮させる反射
反射の異常
亢進
消失
- 反射弓の障害
- 下位運動ニューロン、神経根、末梢神経、筋など
表記方法
程度
- BET
- 消失 absent -
- 減弱 diminished ±
- 正常 normal +
- やや亢進 slightly exaggerated ++
- 亢進 moderately exaggerated +++
- 著明な亢進 markedly exaggerated +++
[★]
- 英
- deep
- 関
- 深在性、深い