- 日
- ちょうとうさん
- 関
- 肝虚
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2022/11/17 08:27:29」(JST)
[Wiki ja表示]
釣藤散(ちょうとうさん)は漢方方剤のひとつ。出典は『本事方』[1]。
効果・効能
体力中等度、またはやや低下した中年以降で慢性頭痛、肩こり、めまいなどがあり、高血圧傾向のある人に用いる[2]。
適応症
慢性頭痛、神経症、めまい、老人性認知症、耳鳴り
組成
石膏(せっこう)5.0、釣藤鈎(ちょうとうこう)3.0、陳皮(ちんぴ)3.0、半夏(はんげ)3.0、麦門冬(ばくもんどう)3.0、茯苓(ぶくりょう)3.0、人参(にんじん)2.0、菊花(きっか)2.0、防風(ぼうふう)2.0、甘草(かんぞう)1.0、生姜(しょうきょう)1.0
相互作用
併用注意
次の薬剤との併用により、偽アルドステロン症、ミオパシーが出現しやすくなる[3]。
- 甘草含有製剤
- グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
副作用
次の副作用がある[3]。
重大な副作用
偽アルドステロン症、ミオパシー
その他
発疹、蕁麻疹、食欲不振、胃部不快感、軟便、下痢、便秘
注意事項
高齢者は生理機能が低下し、妊産婦、小児は安全性が未確立であり、注意が必要である[3]。
脚注
- ^ "許叔微著・百々俊道校正 普済本事方 2巻 " 京都大学富士川文庫に含まれる。
- ^ 監修高久史麿、矢崎義雄『治療薬マニュアル2001』(医学書院、2001)、p.1644
- ^ a b c ツムラ製品情報『ツムラ釣藤散』
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
- 1. 爪疾患の概要overview of nail disorders [show details]
…porphyrias or pseudoporphyria . A few spontaneous cases of photo-onycholysis have also been reported. Drugs most frequently involved in photo-onycholysis include : Tetracyclines; Fluoroquinolones; Antifungal …
- 2. 頭頸部皮膚切除による神経障害に対する解剖学的危険部位anatomic danger zones for nerve injury in cutaneous surgery of the head and neck [show details]
…especially in open neck dissection procedures. Damage to the SAN may result in impaired motor function and chronic pain. Management of SAN injury often requires nerve repair or grafting for optimal recovery …
- 3. 光線過敏症(光線皮膚症):臨床症状、診断、および治療photosensitivity disorders photodermatoses clinical manifestations diagnosis and treatment [show details]
…Hutchinson summer prurigo, familial or hereditary PMLE of Native Americans, or hydroa aestivale, is a photo-induced pruritic eruption often considered a variant of PMLE. Actinic prurigo and PMLE may share a …
- 4. 原発性肺コクシジオイデス症primary pulmonary coccidioidal infection [show details]
…Phoenix and Tucson . However, other regions of California, including areas of San Luis Obispo, Ventura, Los Angeles, Riverside, and San Diego counties, have regularly reported cases. In addition, southern Nevada …
- 5. アレルギー性接触皮膚炎の臨床的特徴および診断clinical features and diagnosis of allergic contact dermatitis [show details]
…dermatitis. Less commonly, ACD may present with a photosensitivity reaction: The eruption is limited to photo-exposed skin areas and follows the application of sunscreens, fragrances, or topical nonsteroidal …
Related Links
- 釣藤散は一般的に、中高年で血圧が高めになっている人で、慢性的な頭痛や頭重感がある方に使われることの多い漢方薬です。頭痛だけでなく、イライラや落ち込み、めまいや耳鳴り、不安や不眠といった症状に使われることもあります。
- 「漢方セラピー」はタイプに合わせて選べるクラシエの漢方薬シリーズ。漢方処方<釣藤散(ちょうとうさん)>について解説します。用法・用量に関連する注意 小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
- 釣藤散(ちょうとうさん)は、慢性的に肩こり・めまい・耳鳴り・頭痛・頭重感がある人、特に、胃腸が弱ってきていて、高血圧や動脈硬化症の傾向のある、中高年くらいの方に多く用いられる漢方薬。生薬の構成、釣藤散の効能のポイントを解説します。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ツムラ釣藤散エキス顆粒(医療用)
組成
- 本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス4.5gを含有する。
日局セッコウ 5.0g
日局チョウトウコウ 3.0g
日局チンピ 3.0g
日局バクモンドウ 3.0g
日局ハンゲ 3.0g
日局ブクリョウ 3.0g
日局キクカ 2.0g
日局ニンジン 2.0g
日局ボウフウ 2.0g
日局カンゾウ 1.0g
日局ショウキョウ 1.0g
添加物
効能または効果
- 慢性に続く頭痛で中年以降、または高血圧の傾向のあるもの
- 通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
重大な副作用
偽アルドステロン症
- 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパチー
- 低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
血圧上昇抑制作用
- 高血圧自然発症ラット(SHR)に経口投与したところ、血圧上昇が抑制された1)。
脳血流保持作用
- SHRに経口投与したところ、脱血による脳血流量の減少が抑制された2)。
作用機序
- 本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。
血圧降下作用
- SHRの摘出腸間膜血管において、ノルアドレナリン、カリウム及びカルシウムによる収縮を抑制した(in vitro)1)。
脳血流保持作用
- SHRにおいて、NO合成酵素阻害剤であるN G-nitro-L-arginine methyl ester(L-NAME)を処置したところ、経口投与で認められる脳血流保持作用が消失した2)。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hypotensor, depressor, hypotensive drugs hypotensive agent hypotensive drug
- 同
- 降圧剤、血圧降下薬、高血圧症治療薬、抗高血圧薬 antihypertensive antihypertensive drug, antihypertensive drugs
[show details]
ja
hypotensor : 約 1,170 件
depressor : 約 13,000 件
hypotensive drugs : 約 1,410 件
hypotensive agent : 約 1,320 件
hypotensive drug : 約 1,200 件
en
hypotensor : 約 12,100 件
depressor : 約 1,220,000 件
hypotensive drugs : 約 29,100 件
hypotensive agent : 約 37,600 件
hypotensive drug : 約 12,500 件
降圧薬
-
- 近位尿細管:アセタゾラミド:炭酸脱水酵素を阻害
- 太いヘンレループ上行脚:フロセミド:Na+-K+-2Cl-共輸送体(NKCC)を阻害
- 遠位尿細管前半部:チアジド系利尿薬:Na+とCl-の共輸送体を阻害
- 遠位尿細管後半部と集合管:
- スピラノラクトン:アルドステロン受容体に競合的に結合
- トリアムチレン:Na+流入を抑制
-
-
-
- カルベジロール(α1遮断により末梢血管を拡張。β遮断により陽性変力作用を抑制)
- アムスラロールなど
- 強力な降圧効果を示す
- 細胞内へのCa流入を抑制することにより血管平滑筋を弛緩させ末梢血管抵抗を下げる
- 脳、心臓、腎臓への血流を保つ
- 膜電位依存性Caチャネルに作用して血管平滑筋を弛緩させる
-
- 副作用:ジルチアゼムの副作用:洞性徐脈、洞性ブロック
- ニフェジピン: 血管への親和性が高い→抗高血圧薬として優れる
- 副作用:反射性交感神経緊張、顔面紅潮、浮腫(静脈拡張より動脈拡張の度合いが大きいため)、便秘
- 臓器障害の改善、進展予防 beyond blood pressure
- RA系の抑制
- アンジオテンシノゲン→(レニン)→アンジオテンシンI→(アンジオテンシン転換酵素)→アンジオテンシンII-(アンジオテンシン受容体遮断薬)-|アンジオテンシン受容体1
- ACE阻害薬の腎機能保護
- ACE阻害薬:輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 拡張 → 糸球体内圧↓
- Ca拮抗薬 :輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 なし → 糸球体内圧↑
-
- 副作用
- ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、決勝滲出決勝進出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
- 禁忌
- 妊婦。ブラジキニンは胎児の動脈管閉鎖に関わっている。このた、母胎にACE阻害剤を加え、ブラジキニンが増えると胎児の動脈管が閉鎖してしまう。(血管浮腫?)
- 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬(AT1受容体拮抗薬)
降圧薬の積極的な適応と禁忌
- 合併症を有する高齢者高血圧に対する第一選択薬と併用薬
○:第一選択 空欄:適応可 △:注意が必要 ×:禁忌
- 理由はACE参照
使用できる降圧薬
- α2作動薬
- β遮断薬
- α遮断薬
参考
- http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
漢方薬
- 降圧目的に釣藤散が使われることが多い。補助的に防風通聖散が用いられることがある。
[★]
- 関
- 肝、五臓
[★]
- 関
- 漢方製剤、釣藤散