- 英
- hypotension, hypotonia
- 同
- 血圧降下 pressure reduction
- 診断基準はない
- 収縮期血圧100mmHg未満を低血圧とするのが一般的らしい
低血圧+徐脈
- 研修医当直御法度 第5版 p.70
- 循環器:完全房室ブロック、大動脈解離
- 電解質:高カリウム血症、高カルシウム血症
- 内分泌:粘液水腫、副腎不全
- 環境 :偶発性低体温症
- 外傷 :頚髄損傷、腹腔内出血
WordNet
- (of muscular tissue) the state of being hypotonic (同)hypotonus, hypotonicity
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低血圧 |
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
I95 |
ICD-9 |
458 |
DiseasesDB |
6539 |
MedlinePlus |
007278 |
MeSH |
D007022 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
テンプレートを表示 |
低血圧(ていけつあつ)とは、血圧が正常範囲を下回っている状態である。
目次
- 1 定義(診断)
- 2 症状
- 3 分類
- 4 原因
- 4.1 急性2次性低血圧の原因
- 4.2 慢性2次性低血圧の原因
- 5 統計
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
定義(診断)
高血圧は日本高血圧学会にて基準が示されているが、低血圧には基準が存在しない。おもに収縮期血圧(非専門用語で主に血圧の「上」と呼ばれる数値)で80mmHgを下回ると次のような症状が強く出やすい。
症状
以下の症状を起こす事がある。
- 頭痛、めまい、全身倦怠感、片頭痛
- 脳や頭部筋肉の血行不良のため頭痛やめまいを起こす事があり、全身の筋肉や肝臓の血行不良のため全身倦怠感を起こす事がある。
- 不眠、朝起きの不良
- 脳の血行不良のため不眠や朝起きの不良を起こす事がある。
- 食欲不振、吐き気、下痢、便秘、腹痛
- 消化器の血行不良のため食欲不振や吐き気や下痢や便秘や腹痛を起こす事がある。
- 動悸、息切れ、不整脈
- 心肺の血行不良のため動悸や息切れや不整脈を起こす事がある。
- 発汗
- 血行不良による交感神経亢進のため発汗を起こす事がある。
- 冷え
- 皮膚の血行不良のため冷えを起こす事がある。
- 乗り物酔い
血圧が低いだけで何ら症状の無いこともあるが、気分が落ち着かなかったり、片頭痛になったりイライラするなどの症状が訴えられることがある。早起きの朝が苦手などの症状が訴えられることもあるが、現時点でこれに対する医学的な裏付けは存在しない。
分類
本態性と2次性(症候性)、急性と慢性、とを分ける分類がある。また、どんな時に起こったかによって起立性低血圧、食後性低血圧、入浴時低血圧、透析低血圧等を分けて考える事がある。
- 本態性低血圧は原因不明の低血圧であり、2次性低血圧(または症候性低血圧)は特定できた原因疾患による症状の一つとして起こる低血圧。
- 急性低血圧は急に起こる低血圧であり、慢性低血圧は慢性に起こる低血圧。
- 起立性でも、原因不明の場合は本態性起立性低血圧と言い、原因疾患による症状の一つとして起こる場合は2次性起立性低血圧(または症候性起立性低血圧)と言う。
- 食後性低血圧は食後におこる低血圧であり、入浴時低血圧は入浴時におこる低血圧。
- 透析低血圧は透析患者に起こる低血圧であり、更に一過性の透析時低血圧と慢性の非透析時低血圧に分けられる。
原因
本態性低血圧の原因は不明。2次性低血圧の原因は急性と慢性で分けて考えられる。
急性2次性低血圧の原因
- 自律神経障害
- 急性腎不全は2次性自律神経障害を起こす事があるので急性低血圧を起こす事がある。
- 発作性自律神経性失神(神経調節性失神)
- 強い精神的ショック、暑いところでの長時間の起立、空腹、向精神薬、等は自律神経失調を起こす事があるので急性低血圧を起こす事がある。
- 内分泌疾患
- 褐色細胞腫術後はカテコールアミンの分泌量が急激に低下する事があるので急性低血圧を起こす事がある。
- 循環血液量の減少
- 出血や血清の喪失で全身の循環血液量が減少すると急性低血圧を起こす。また、食後は内臓血管を急に拡張させる事があるので急性低血圧を起こす事があり、これを食後性低血圧と言う。また透析に伴う、除水による細胞外液量の減少、血漿浸透圧の低下、自律神経障害、等は一過性の低血圧を起こす事があり、これを透析低血圧と言う。
- 心拍出量の減少
- 肺性心、大動脈弁狭窄症、急性心筋梗塞、特発性心筋症、亜硝酸製剤、等は心拍出量を減少させる事があるので急性低血圧を起こす事がある。
- 薬剤性
- 降圧剤、等は急性低血圧を起こす事がある。
慢性2次性低血圧の原因
- 自律神経障害
-
- 1次性
- シャイ・ドレーガー症候群やパーキンソン病などの神経が変性する疾患は血圧調節を司る神経を障害するので慢性起立性低血圧を起こす。
- 2次性
- 糖尿病性腎症、慢性腎不全、アミロイドーシス、等は2次的に自律神経を失調させる事があるので慢性低血圧が起こす事がある。
- 内分泌疾患
- アジソン病、低アルドステロン血症は低ナトリウム血症を起こす事があるので慢性低血圧を起こす事がある。また、カルチノイド症候群は血管運動作用を持つホルモン様物質を作る事があるので慢性低血圧を起こす事がある。
- 心血管疾患
- 静脈瘤や静脈弁欠損症等は静脈還流を低下するので、慢性低血圧を起こす事がある。また、動静脈奇形は動脈から静脈に血液を短絡させるので慢性低血圧を起こす事がある。
- 循環血液量の減少
- 過剰利尿等は全身の循環血液量を減少させるので、慢性低血圧を起こす事がある。また、透析は慢性の非透析時低血圧を起こす事がある。
- 心拍出量の減少
- 慢性肺疾患による肺性心、弁膜症、慢性心筋梗塞等は心拍出量を減少させる事があるので慢性低血圧を起こす事がある。
- 薬剤性
- 亜硝酸製剤、降圧剤、向精神薬、抗パーキンソン薬、等は慢性低血圧を起こす事がある。
- その他
- 低運動、無重力、寝たきり、等は慢性低血圧を起こす事がある。
統計
食後性低血圧は高齢者に多くみられる。また、2次性起立性低血圧症の原因の約50%は糖尿病による。
関連項目
外部リンク
- 低血圧Support Group
- 札幌厚生病院循環器科
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循環作動薬
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Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド(en), プロパフェノン(en)
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール(en)
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
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利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤 | PDEⅢ阻害薬
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高血圧治療薬
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利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬(en)) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
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Japanese Journal
- 小児脳死下臓器提供の課題と問題点(<特集>小児脳神経外科における諸問題)
- 横田 裕行
- 脳神経外科ジャーナル 20(11), 818-821, 2011-11-20
- … 改正臓器移植法が2010年7月に施行された.今回,われわれは改正臓器移植法に基づいた臓器提供システム,特に小児からの臓器提供の問題点について検討した.臓器提供施設では虐待有無の確認や低血圧,低体温などの除外項目で,小児と成人の相違点について確認しておく必要がある.また,小児からの脳死下臓器提供時に発生する臓器提供施設への負担を検討した.臓器提供時には多くの時間と多くの人材を必要としているが,脳 …
- NAID 110008762360
- 4.起立性低血圧に対し血漿交換が有効であった自律神経ニューロパチーの1例(一般演題1部,日本アフェレシス学会第29回関西地方会抄録)
- 中島 悠里,小林 聡,山本 脩人,吉本 航,半羽 慶行,織田 ひかり,大矢 昌樹,坂口 俊文,美馬 亨,根木 茂雄,重松 隆,宇本 麻衣子,村田 顕也,安藤 竜起,近藤 智善
- 日本アフェレシス学会雑誌 30(2), 170, 2011-05-31
- NAID 110008661267
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- 病気の説明、症状チェック、Q&A、小児起立性調節障害や関連疾患の解説。
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- 27歳の経産婦。分娩後の出血と意識レベルの低下とのため搬入された。
- 現病歴:妊娠38週時に陣痛が発来し、分娩のため近医に入院した。陣痛が増強し、入院18時間後、吸引分娩によって3,040gの男児を娩出した。胎盤娩出直後から凝血塊を混じる出血とともに呼吸困難と気分不良とを訴え、次第に意識レベルが低下した。
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※国試ナビ4※ [110A042]←[国試_110]→[110A044]
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- 76歳の男性。背部痛と右上下肢の脱力とを主訴に来院した。今朝、午前7時ころ突然の背部から左頸部へ移動する痛みを自覚した。その後、徐々に疹痛が緩和してきたため、消炎鎮痛薬の貼付剤で様子をみていた。10分程して右上肢の脱力も出現した。ソファで休もうとしたところ、右下肢にも脱力があることに気付いた。横になって約30分でいずれの症状も改善したが、心配した家族とともに午前10時に受診した。高血圧症と糖尿病で内服治療中である。意識は清明。身長 172cm、体重 68kg。体温 36.5℃。脈拍 88/分、整。右上肢血圧 136/70mmHg、左上肢血圧 110/62mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 98%(room air)。神経学的所見に異常を認めない。
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[正答]
※国試ナビ4※ [110F015]←[国試_110]→[110F017]
[★]
- 48歳の女性。めまいを主訴に来院した。今朝、庭仕事中にしゃがんだ姿勢から立ち上がったところ、一瞬、気が遠くなるようなめまいが出現し転倒したため受診した。意識消失はなかった。このようなめまいは4、5日前から時々あり、すべて立ち上がる時に出現していたという。
- 診断のために確認する優先度が最も低いのはどれか。
- a 心雑音
- b 低血圧
- c 頸部血管雑音
- d 聴力の左右差
- e 眼瞼結膜の貧血
[正答]
※国試ナビ4※ [114A022]←[国試_114]→[114A024]
[★]
- 2歳の男児。生来健康であったが、発熱を主訴に母親に連れられて来院した。診察時に母親が離れても啼泣しない。体温 38.2℃。心拍数 110/分、整。血圧 98/62mmHg。呼吸数 30/分。SpO2 98%(room air)。毛細血管再充満時間は2秒以内。自発的に開眼しており光をまぶしがるが、視線が合わず追視をしない。
- この患児に疑われるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114C043]←[国試_114]→[114C045]
[★]
- 44歳の女性。月経過多を主訴に来院した。身長156cm、体重48kg。手拳大の子宮筋腫と診断され、開腹による単純子宮摘出術を受けることになった。脊髄クモ膜下麻酔(脊椎麻酔)施行後20分に患者が「息ができない」と訴えた。
- 原因として考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104E053]←[国試_104]→[104E055]
[★]
- 左眼底写真(別冊No. 4)を別に示す。右眼も同様の所見を認める。この疾患で認められる可能性が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D010]←[国試_106]→[106D012]
[★]
- 急性心不全の症候と治療の組合せで正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100B024]←[国試_100]→[100B026]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095B079]←[国試_095]→[095C001]
[★]
- 褐色細胞腫摘出後早期に注意すべきなのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [113A010]←[国試_113]→[113A012]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100B065]←[国試_100]→[100B067]
[★]
[★]
- ラ
- anorexia nervosa, AN
- 同
- 神経性食欲不振症、神経性無食欲症
- also see KPS. 798
概念
- 器質的・特定の精神的疾患がないのに、拒食や過食などの食行動の異常、極端なやせ、無月経など種々の身体・精神症状をきたす病態。
- 身体像(ボディイメージ)の障害、やせ願望や肥満恐怖などによる。
病型
- 制限型:少食でやせを維持
- むちゃ食い/排出型:過食しながら自己嘔吐や下剤・利尿薬の乱用でやせを維持
病因
- 1. 遺伝的要因
- 2. 環境要因(人格的脆弱性、生活環境、社会文化的要因)など → ストレスを適切に処理できないために発症
- 性格:内向的、自己中心的、小心、完全癖、潔癖症など
- 生活環境:家庭内の葛藤、学業や人間関係の悩み
- 病態的には、心理的ストレスが大脳皮質を介して視床下部摂食中枢のコルチコトロピン放出ホルモン系を活性化することなどにより、食欲抑制や性機能障害をきたす。
疫学
- 1980年代より増加傾向。日本の有病率は0.4-1.0%(摂食異常調査表による調査)(IMD.922)
- 12-25歳に好発(YN.D-166)。10代後半-20代前半、15歳以下の発症例も増加傾向(IMD.922)。
- 99%が女性(YN.D-166)。男性例は5%以下(IMD.922)
症状
- やせ、無月経
- 病識なし、活動性亢進、むちゃ食い/排出型の場合は自己嘔吐や下剤・利尿薬乱用の習慣化
- 飢餓症候群
- 生活すべてが食とやせの維持に振り回され、ついには飢餓に伴う精神症状が出現
- 集中力・判断力の低下、抑うつ、不安、過敏性、不眠、自傷行為など
身体所見(IMD.922, YN.D-166)
- 低栄養だが、性ホルモンは比較的維持。
- 低血圧、低体温、便秘、徐脈 ← 自律神経失調
- (背中)うぶ毛密生、貧血、浮腫、肝機能障害、
- カロチン症
- 循環障害による皮膚色の変化や凍瘡、末梢神経麻痺
- やせに比して乳房は比較的保たれ、腋毛・恥毛は脱落しないことが多い。
検査
- 白血球数減少、貧血、血小板減少
- 肝機能障害、低血糖、低蛋白血症
- (むちゃ食い/排出型)低Na・低K血症、代謝性アルカローシスや高アミラーゼ血症 ← 低K血症(循環血漿量減少 → RAA系の亢進 → アルドステロンによるKの排出)
- 血清コレステロール値:(軽症)上昇、(重症)低下
- 骨密度の低下
- 甲状腺:T4:→/↑、T3:↓、reverse T3:↑(低T3症候群)。
- 成長ホルモン:↑、インスリン様成長因子-I(IGF-I):↓ ← 末梢でIGF-Iの産生が低下、負のフィードバックにより成長ホルモンが増加
- ACTH、コルチゾール:↑
- 卵胞刺激ホルモン(FSH):→/↑
- 黄体ホルモン(LH):↓
診断
診断基準(厚生省特定疾患・神経性食欲不振症調査研究班, 1990年)
- (2) 標準体重の -20%以上のやせ
- (3) 食行動の異常(不食、大食、隠れ食いなど)
- (4) 体重や体型についての歪んだ認識(体重増加に対する極端な恐怖など)
- (1) 発症年齢:30歳以下
- (5) (女性ならば)無月経
- (6) やせの原因と考えられる器質性疾患がない
- やせや無月経をきたす器質性疾患:視床下部腫瘍、下垂体機能低下症、糖尿病、慢性膵炎、甲状腺機能亢進症、炎症性腸疾患、結核などの感染症、悪性腫瘍
鑑別診断
食思不振症とか錐体機能低下症の比較 IMD.923改変
- 神経性食思不振症では成長ホルモンと糖質コルチコイドの上昇、末梢の甲状腺ホルモンの異常(reverse T3↑のこと?)、インスリン分泌の異常が認められることがある。(参考6) ← 甲状腺、副腎機能は正常と言い切っている書物もあるが、、、
治療
- 医師と患者の信頼関係が重要。体重増加を受け入れてもらう
- 栄養療法:少量・低エネルギー食より開始。栄養不良が著しい場合には静脈栄養/経腸栄養
- 心理社会的療法(認知行動療法)
予後
- 改善50%、不変25%、悪化25%、死亡率5-8%(YN.D-167) ← 過食性食思不振症に比して予後が悪い
参考
- http://www.aiiku.or.jp/aiiku/jigyo/contents/kaisetsu/ks0712/ks0712_4.pdf
- 5. [charged] Patient information: Anorexia nervosa (TheBasics) - uptodate [1]
- 6. [charged] 成人における神経性食思不振症:診断、随伴する臨床的特徴、および評価 - uptodate [2]
- 7. [charged] 成人における神経性食思不振症:合併症の評価およびこれらの合併症管理のための入院基準 - uptodate [3]
- 8. [charged] 成人における神経性食思不振症:薬物療法 - uptodate [4]
- 9. [charged] 成人および思春期における神経性食思不振症:再栄養症候群 - uptodate [5]
- 10. [charged] 成人および思春期における神経性食思不振症:内科的合併症およびその管理 - uptodate [6]
- 11. [charged] 摂食障害:疫学、病因、および臨床的特徴の概要 - uptodate [7]
- 12. [charged] 摂食障害:治療および転帰 - uptodate [8]
[★]
- 英
- antidepressant, antidepressants
- 関
- 薬理学、そううつ病、精神疾患
作用機序
三環系抗うつ薬 tricyclic antidepressant
- 1. (急性作用)シナプス前膜におけるノルアドレナリン、セロトニンの再取り込み↓→シナプス間隙における薬剤濃度↑
- 2. (慢性作用)(2週間後)シナプス後膜における受容体の数↓
- 慢性作用はシナプス間隙のノルアドレナリン、セロトニン濃度が上昇した結果、シナプス後膜の受容体が減少したために出現すると考えられる。
抗うつ薬
- ミルナシプラン milnacipran
副作用
- Adams and s Principles of Neurology, Ninth Edition Allan Ropper p.1474
[★]
- 英
- cyclophosphamide, CPA CPM
- ラ
- cyclophosphamidum
- 商
- Cytoxan, Neosar、エンドキサン
- 関
- first aid step1 2006 p.207,257,309,324,326,386
特徴
- プロドラッグであり、肝臓で加水分解を受けて薬効を及ぼす
構造
作用機序
薬理作用
抗菌スペクトル
動態
適応
- non-Hodgkin’s lymphoma, breast and ovarian carcinomas
- immunosuppressants
注意
禁忌
副作用
- 出血性膀胱炎、骨髄抑制
- myelosuppression; hemorrhagic cystitis, which can be partially prevented with mesna
副作用(再評価結果より)
- 再評価結果時の自覚的並びに他覚的症状緩和における安全性評価対象例5021例(経口投与を含む)中,主なものは,白血球減少1903例(37.90%),悪心・嘔吐1041例(20.73%),脱毛1221例(24.32%)等であった。また,急性白血病等の造血幹細胞移植の前治療における本剤の第2相臨床試験の安全性評価対象例67例中,主なものは悪心・嘔吐61例(91%),下痢,口内炎各42例(各63%),脱毛38例(57%)であった。
重大な副作用
再評価結果における安全性評価例の集計
添付文書
- 注射用エンドキサン100mg/注射用エンドキサン500mg
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4211401D1033_1_10/4211401D1033_1_10?view=body
[★]
- 英
- second heart sounds, S2
- 関
- 心音
まとめ
II音増大
- MSとASとでは、同じstenosisでも心音の大きさに関与の仕方が違うんですね。
- 拡張期における大動脈圧、肺動脈圧が高い → 弁に衝突する血液の流速が早い → 弁の閉鎖音が大きい
- 大動脈弁が閉じるとき、拡張期早期 back pressureが高い?
- 拡張期に大動脈弁を挟んだback pressureが高いから?
II音減弱
分裂音
- PHD.33-35
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横隔膜の相対的位置
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II音
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呼気
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expiration
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 ̄
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single sound
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吸気
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inspiration
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_
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| |
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splitting sound
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- (1)吸気時には、肺の血管抵抗性が低下 → 拡張期におけるP弁へのback pressureは呼気時と比べ比較的低下する →P弁の開放時間が延長
- (2)吸気時には、肺静脈が拡張 → 左房・左室への血液還流量が減少 → 左室を充満する血液量減少 → 一回拍出量減少 → 駆出時間の短縮 → A弁の開放時間が短縮
- right bundle branch block(RBBB), pulmonic stenosis(PS)
- IIAが早まる:MR, VSD
- IIPが遅れる:RBBB, PS, pulmonary hypertension
[★]
- 英
- orthostatic hypotension
- 同
- 体位性低血圧 postural hypotension、起立性調節障害 orthostatische dysregulation OD
- 関
- 低血圧、失神
定義
- 起立により静脈還流が減少し、心拍出量が減少するために血圧が低下する状態
- 起立して3分以内に収縮期血圧20mmHg以上、拡張期血圧10mmHg以上低下を来す場合 (BAT.916)
分類
病因
- 起立により静脈系が弛緩することにより低血圧になりやすく、頭部への血液供給のためには血圧を上昇させる必要がある。
- 種々の原因により、血圧が維持できない時に起立性低血圧を呈する。
-
- antihypertensives, diuretics, vasodilators(nitrates, hydralazine), alpha-blocking agents, beta-blocking agents, CNS sedatives(barbiturates, opiates), tricyclic antidepressants, phonothiazines
症状
- 参考2
- 脳の低灌流状態、全身脱力、眩暈・ふらつき感、visual blurringや眼前暗黒感、(重症)失神。まれに狭心痛や梗塞もある。
参考
- http://www.mymed.jp/di/c8i.html
- 2. Mechanisms, causes, and evaluation of orthostatic and postprandial hypotension - uptodate [9]
診察
- 10分間臥位で安静にしてもらい、血圧を測定。その後、起立してもらい、3分以内に血圧を測定する。
- 立位3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上低下する場合
[★]
- 英
- hypotensive retinopathy
- 同
- 静脈うっ血性網膜症、眼虚血性炎症症候群
[★]
- 英
- hemorrhagic hypotension
- 関
- 循環血液量減少性ショック
[★]
- 英
- blood pressure, BP
- 同
- 動脈圧 arterial pressure AP
- 関
- 血圧測定
成人の血圧
- 至適血圧:<120mmHg かつ <80mmHg
- 正常血圧:130mmHg かつ 85mmHg
- 正常高値血圧:130~139mmHg または 85~89mmHg
- I度高血圧(軽症):140~159mmHg または 90~99mmHg
- II度高血圧(中等症):160~179mmHg または 100~109mmHg
- III度高血圧(重症):≧180mmHg または ≧110mmHg
- 収縮期高血圧:≧140mmHg かつ <90mmHg
糖尿病性腎症
- 管理目標: 130/80 mmHg
- 尿蛋白1g/日以上:125/75 mmHg
冠血管と血圧
- In the normal state, autoregulatory mechanisms adjust coronary tone tomatch myocardial oxygen supply with oxygen requirements. In the absence of obstructive coronary disease, thesemechanisms maintain fairly constant rate of coronary flow, as long as the aortic perfusion pressure is approximately 60 mmHg or greater.
血圧の異常
血圧の上肢における左右差
- 大動脈炎症候群:腕頭動脈、鎖骨下動脈の狭窄・閉塞を生じる
- 動脈硬化:鎖骨下動脈領域の病変があるとき、左右の脈拍差や皮膚温の違いを生じる
血圧の上下肢の差(下肢>上肢)
- 大動脈炎症候群:大動脈弓部が冒されやすいが、鎖骨下動脈が冒された場合に上肢の血圧が低下。
- 解離性大動脈瘤:解離腔に生じた血腫が鎖骨下動脈を圧迫すると、上肢の血圧が低下
- 大動脈閉鎖不全症:Hill徴候
収縮期血圧のみ高い。拡張期血圧は高くない
- 拡張期に動脈血流が減少する病態(血流が体循環に押し出されないか、心収縮力のみ上昇している状態?(体循環の血管抵抗が上がっていない?))
- 脈圧が上昇する
- 1. 大動脈基部の血流が逆流やシャントにより減少する場合
ショック
非侵襲的な血圧測定法による血圧の上肢・下肢の差
- 血圧を測定するために駆血帯で血流を遮断する必要がある。このとき、下肢の動脈の方が深部を走行しているため上肢より強く駆血帯で圧迫する必要がある。強く圧迫を要する分だけ下肢の血圧が高く測定されてしまう。
心血管とその周囲の血圧 YN.C-29
- see also PHD.61
中心静脈
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肺動脈楔入圧
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4~8
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8~20
|
右心房
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左心房
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1~4
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8~20
|
右心室
|
左心室
|
8~20
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120~20
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肺動脈
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大動脈
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8~20
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120~70
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臓器移植における脳死判定の除外
- 脳死判定#脳死判定の除外規定、臓器の移植に関する法律施行規則#第二条第四項
- 収縮期血圧が以下で定められる数値未満の場合には脳死判定ができない。
- 1歳未満の者 65
- 1歳以上13歳未満の者 年齢x2+65
- 13歳以上の者 90
国試
[★]
- 英
- pressure
- 関
- 圧力