出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/06/17 15:58:52」(JST)
この記事には参照一覧や外部リンクが含まれていますが、参考文献の列挙に留まり情報量が不十分であるために出典が依然不明確です。適切な参照場所を正確に示すことでこの記事を改良するためにご協力をお願いします。(2012年12月) |
遅発性ジスキネジア(ちはつせいジスキネジア)または遅発性ジスキネジー(英: tardive dyskinesia TDと略す)は、抗精神病薬の長期服用によって起こる神経学的症候のひとつであり、不随意運動の一種である。もともとは運動障害、運動異常という意味で、異なる疾患にあらわれる症候であり、その原因によって区別されている。抗精神病薬を長期服用している患者に起きる可能性が高く、原因と考えられる薬剤を減薬もしくは断薬しても症状が継続するものを特に遅発性ジスキネジアといい、減薬および断薬により症状が消失するものは急性ジスキネジアと呼ばれる。
一般的な症状については「ジスキネジア」の項目を参照
目次
|
現在のところはっきりとしたメカニズムは解明されていない。前述の通り抗精神病薬の長期投与によって発症する場合が多いことは分かっているが、大脳基底核の何らかの異常が関与していることが明らかになっていること以外は未だ解明されていない。
この副作用は首から上の部分に対して発症することが多く、主に以下のような症状が現れた場合には注意を要する
抗精神病薬は多剤併用治療となっている場合が多いため、直接的な原因薬を特定することは困難ではあるが、原因薬として挙げられている薬剤を列記する。 従来の定型抗精神病薬(第一世代抗精神病薬)よりも、非定型抗精神病薬(第二世代抗精神病薬)の方が、ジスキネジアのような錐体外路系副作用を生じにくいといわれている。
上記薬剤を服用中にこの副作用を疑った場合は、決して自己判断で断薬することはせず、速やかに主治医へ相談すべきである。なお、減薬についてもできるだけ慎重に行うことが重要となる。
遅発性ジスキネジアはパーキンソン症候群としてパーキンソン病治療薬(アキネトン,アーテン,グラマリール等)を処方される場合があるが、抗精神病薬によって生じた遅発性ジスキネジアの場合に抗パーキンソン治療薬を用いると精神症状が悪化する可能性があるので注意を要する。ただしアーテン・グラマリールが効果的であるとの報告もある。抗精神病薬を服用中にこの副作用を疑った場合は、速やかに主治医に相談すること。ただし、主治医によってはこの病気の存在すら知らない場合があり、継続して処方する可能性があるので、その際はセカンドオピニオン等を検討するなどの対策を講じるべきである。
発症させないことが最良の治療法とされている。発症する確率が非常に低いうえ、原因薬を処方する医師に当該副作用に対する知識および危機感が薄いことから、患者自身もこの副作用に気づきにくく、医師および周囲からも一種の「癖」として見過ごされることが多い。主に高齢者になるほど発症例が多く、今のところ若年性における完治したという臨床例は無い。その理由として、高齢者の患者は完治する前に一生を終えてしまうことが多いという問題もあり、若年性における研究が進んでいないという側面もある。一旦発症してしまうと知らぬ間に症状が進行してしまう場合が多いのも問題ではあるが、減薬や代替薬に切り替えることで、まれに症状が軽減したり消失したりといったことがあることも明記しておく。
現在のところ、この副作用を疑った場合の対処方法としては、まずは主治医に相談の上、大学病院等の大きな病院において神経内科を早期受診することが最善の策と思われる。
この病気には特効薬といえる薬剤は存在しないため、色々な薬を用いて何かしらの効果があった薬を継続して服用するという対症療法しか存在していないのが現状である。また、向精神薬との関連もあり、副作用的なもので症状が緩和することもあることから、少しでも効果のあったものについて随時追加および修正を行うことにより、より効果のある薬を見つけ出す手がかりになれば幸いである。
薬剤名をクリックするとおくすり110番へのリンクが開く。効能については、おくすり110番のリンク先から一部引用している。
内服などによっても症状の改善が見られない場合には、外科的治療を検討する。
食中毒を引き起こす極めて毒性の強いボツリヌス菌から抽出した毒素(タンパク質)を患部に直接注入するもの。ボツリヌス自体の毒性は強いが、それを医薬品として比較的安全に使用できるようにしたものがボトックスである。
主に以下の症状の治療に行われる。
治療には健康保険が適用されるが、一番少量(50単位)でも約15,000円と高額であり、重症の場合は100単位~500単位(約30,000円~150,000円)ほどの費用がかかる。眼瞼痙攣の場合は少量で済むが、最低単位数が50単位となっており、最低でも約15,000円の費用がかかる。個人差はあるが約3ヶ月で効果が無くなるため、効果が無くなったら再度治療を受ける必要がある。
ただし、短期間で何度もボトックスを注入すると体内に抗体ができ、注射を打っても効果が出なくなるので注意する。大体効果が切れる3ヶ月の間隔を空けることで回避できるが、単位数が多い場合、可能であればできるだけ間隔を空けることが望ましい。
脳の深部に留置した電極からの電気刺激により、その部位の活動を抑えることで脳深部の破壊術と同様な効果を得るという治療法。主に以下のような症状を対象に行われる。
ただし、この治療を行っても根本的な病気であるジスキネジアを治すことはできないため、あくまで対症療法となる。ドーパミン作動性薬剤を半分程度に減らすことができるため、ジスキネジアの軽減を期待ができ、特にL-ドーパに対する反応が良好である若年者層において劇的な手術効果が期待できるとされる。
頭部に通電することで人為的にてんかんと同様の電気活動を誘発する治療法。約70年の歴史のある治療で、さまざまな研究を経て修正型が開発された。また、短パルス矩形波治療器が2002年に認可され、副作用のリスクも減少した。 主に以下のような症状を対象に行われる。
ただし、電気けいれん療法がどうして効くのかは解明されていない。効果のほどは個人差があるがある程度の効果はあるとされる。
遅発性ジスキネジア
【重篤】遅発性ジスキネジア - mixiコミュニティ
にほんぶろぐ村キーワード解説ページ 遅発性ジスキネジア
にほんぶろぐ村キーワード解説ページ ジスキネジア
厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性パーキンソニズム
厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル ジスキネジア
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この記事を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
国試過去問 | 「084B090」「089B064」 |
リンク元 | 「メトクロプラミド」「クロルプロマジン」「tardive dyskinesia」「遅発性ジスキネジー」 |
関連記事 | 「遅発性」「遅発」「ジスキネジア」「ネジ」 |
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2399004F1200_1_02/
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=2TU2s3VxEI4</youtube>
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=d1jJyk_poqE</youtube>
.