- 英
- telmisartan
- 商
- ミカルディス。(配合薬)ミカムロ、ミコンビ
- テルミサルタンはロサルタンなどを始めとするARBと構造的に異なる。tetrazole構造がなく、脂溶性が高い。ARBでは心血管保護作用がないが、テルミサルタンはCD36、PPARγ、PPARαの発現を増やすことなどの機序により血管保護作用を有する。
- ミカルディス
- 用量:40mg1日1回, 1日最大用量は80mgまで。
- 剤形:40mg錠
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/10/13 01:12:34」(JST)
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アンジオテンシンII受容体拮抗薬(アンジオテンシンツーじゅようたいきっこうやく)は、昇圧物質アンジオテンシンII(以下、「AII」と略す)と拮抗し、AIIがAII受容体に結合することをブロックすることにより血圧の降下作用を示す薬物である。AII拮抗薬、ARB、AIIAなどともいう。本系統の薬剤はカルシウム拮抗薬と並び、世界的に処方されている高血圧症の治療薬であるが、1970年代に本薬剤の基本骨格を創製したのは、日本の武田薬品工業である。現在、日本国内で発売されているのは、 ロサルタン(商品名:ニューロタン®)、バルサルタン(商品名:ディオバン®)、カンデサルタンシレキセチル(商品名:ブロプレス®)、テルミサルタン(商品名:ミカルディス®)、オルメサルタン メドキソミル(商品名:オルメテック®)、イルベサルタン(商品名 アバプロ®/イルベタン®)などがある。
機序
AIIはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系と呼ばれる生体メカニズムの中で産生されるホルモン様物質でアンジオテンシンIが活性化された物質である。AIIの働きとして下記のような働きがある。
- 細胞質内にCa2+を流入させることにより血管を収縮させ血圧を上昇させる。
- 副腎皮質球状層のアルドステロン合成を促進し、分泌させる。
- 視床下部に作用して口渇感とADH(抗利尿ホルモン;antidiuretic hormone)放出を促す。
- 近位尿細管でNa+の再吸収を促進させる。
- レニン分泌を抑制する。
AII受容体はAT1とAT2の二つがあり、AIIの大部分はAT1に結合して上記のような作用を発現する。AII拮抗薬はこのAT1受容体を直接阻害して降圧作用を示す。同じようにアンジオテンシン系の降圧剤としてACE阻害薬がある。
なお海外においてはサイアザイド系利尿薬ヒドロクロロチアジド(ハイドロクロロサイアザイド、HCTZ)との配合剤(「ハイザール:HYZAAR」等)が発売され臨床で使用されている。2006年12月には日本でもロサルタンとヒドロクロロチアジドの配合剤「プレミネント:PREMINENT」の販売が開始された。 その後、カンデサルタン、バルサルタン、テルミサルタンも合剤が発売されている。
適応症
- 高血圧
- 2型糖尿病性腎症:ロサルタン
- 心不全(ACE阻害薬不忍容例):カンデサルタンシレキセチル
※上記以外のARBには高血圧症以外の適応はない。
※なお、日本国外における国内承認薬のその他の適応症として
-
- 2型糖尿病性腎症:ロサルタン
- 心不全:ロサルタン・バルサルタン・カンデサルタンシレキセチル
- 左室肥大を伴う高血圧患者の心血管系イベント抑制(特に脳卒中の予防):ロサルタン
- 心臓発作後の高リスク患者における心疾患死抑制:バルサルタン
- 病態の異なる広範な慢性心不全患者の心血管死および心不全の悪化による入院を減少:カンデサルタンシレキセチル
などがある。
副作用
- 血管浮腫(頻度不明)
- 高カリウム血症(0.1%未満)
- 間質性肺炎(頻度不明)
- 腎不全(頻度不明)
- 肝炎(頻度不明)
- 失神(頻度不明)
禁忌
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
- 胆汁の分泌が極めて悪い患者又は重篤な肝障害のある患者:テルミサルタン
薬理学:医薬品の分類 |
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消化器/代謝(A) |
胃酸中和剤(制酸薬、H2ブロッカー、プロトンポンプ阻害薬) • 制吐薬 • 瀉下薬 • 止瀉薬/止痢薬 • 抗肥満薬 • 経口血糖降下薬 • ビタミン • ミネラル
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血液、血液生成器官(B) |
抗血栓薬(抗血小板剤、抗凝固薬、血栓溶解薬) • 抗出血(血小板、凝固・線溶系、抗線維素溶解性)
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循環器系(C) |
心臓療法/狭心症治療薬(強心配糖体、抗不整脈薬、強心剤) • 高血圧治療薬 • 利尿薬 • 血管拡張薬 • 交感神経β受容体遮断薬 • カルシウム拮抗剤 • レニン-アンジオテンシン系(ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬) • 脂質降下薬(スタチン、フィブラート、胆汁酸捕捉因子)
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皮膚(D) |
皮膚軟化薬 • 瘢痕形成剤 • 鎮痒薬 • 乾癬治療薬 • 他の皮膚薬
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泌尿生殖器系(G) |
ホルモン避妊薬 • 排卵誘発治療 • SERM • 性ホルモン
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内分泌器(H) |
視床下部脳下垂体ホルモン • 副腎皮質ホルモン(糖質コルチコイド、ミネラルコルチコイド) • 性ホルモン • 甲状腺ホルモン/抗甲状腺薬
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感染(J、P、QI) |
抗菌薬 (抗生物質) • 抗真菌薬 • 抗ウイルス薬 • 抗寄生虫薬(抗原虫薬、駆虫薬) • 外部寄生虫駆除剤 • 静注用免疫グロブリン • ワクチン
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悪性腫瘍(L01-L02) |
抗がん剤(代謝拮抗薬、抗腫瘍性アルキル化薬、紡錘体毒、抗悪性腫瘍薬、トポイソメラーゼ阻害薬)
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免疫系(L03-L04) |
免疫調節薬(免疫賦活薬、免疫抑制剤)
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筋肉、骨、関節(M) |
アナボリックステロイド • 抗炎症薬(NSAIDs) • 抗リウマチ • 副腎皮質ホルモン • 筋弛緩剤 • ビスホスホネート
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脳、神経(N) |
鎮痛剤 • 麻酔剤(一般、局所・静脈) • 食欲低下薬 • ADHD治療 • 中毒医学 • 抗てんかん薬 • アルツハイマー治療 • 抗うつ薬 • 片頭痛治療 • パーキンソン病治療 • 抗精神病薬 • 抗不安薬 • 抑制剤 • エンタクトゲン • エンセオジェン • 陶酔薬 • 幻覚剤(精神展開薬、解離性麻酔薬、デリリアント) • 睡眠導入剤/鎮静薬 • 気分安定化薬 • 神経保護 • スマートドラッグ • 神経毒 • 食欲促進 • セレニック • 覚醒剤 • 覚醒促進物質
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呼吸器(R) |
鬱血除去薬 • 気管支拡張薬 • 鎮咳去痰薬 • 抗ヒスタミン薬
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感覚器(S) |
眼科学 • 耳科学
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その他ATC(V) |
解毒剤 • 造影剤 • 放射性薬理学 • 湿潤療法
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心血管疾患 |
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疾患 |
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心疾患
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不整脈
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徐脈性
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洞不全症候群 | 房室ブロック | 脚ブロック(右脚ブロック · 完全右脚ブロック · 左脚ブロック)
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頻脈性
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上室性
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洞性頻脈 | 心房細動 | 心房粗動 | ブルガダ症候群 | QT延長症候群 | WPW症候群
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心室性
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心室細動 | 心室頻拍
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虚血性心疾患
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狭心症 | 急性冠症候群 | 心筋梗塞 | 冠動脈血栓症
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弁膜性心疾患
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僧帽弁狭窄症 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 三尖弁狭窄症 | 三尖弁閉鎖不全症 | 大動脈弁狭窄症 | 大動脈弁閉鎖不全症
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先天性心疾患
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心房中隔欠損 | 心室中隔欠損 | 心内膜床欠損症 | 動脈管開存症 | ファロー四徴症(極型ファロー四徴症) | 大血管転位(左旋性 · 右旋性) | 総肺静脈還流異常症 | 大動脈縮窄 | 左心低形成症候群 | 両大血管右室起始症 | 三尖弁閉鎖
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心内膜・心筋
・心膜疾患
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心内膜疾患
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感染性心内膜炎
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心膜疾患
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心膜炎(急性心膜炎 · 慢性収縮性心膜炎) | 心タンポナーデ
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心筋疾患
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心筋症(特発性拡張型心筋症 · 肥大型心筋症 · 拘束型心筋症 · 特発性心筋症) | 心筋炎
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心臓腫瘍 | 心臓神経症 | 心臓性喘息 | 肺性心
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血管疾患
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動脈
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動脈硬化 | 大動脈瘤 | 大動脈解離 | 大動脈炎症候群 | 動静脈瘻 | 閉塞性動脈硬化症 | 閉塞性血栓性血管炎 | レイノー病
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静脈
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静脈瘤 | 血栓性静脈炎 | 静脈血栓塞栓症 | 脂肪塞栓症
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病態・症候 |
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心不全
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左心不全 | 右心不全
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血圧異常
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高血圧
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本態性高血圧症 | 二次性高血圧 | 悪性高血圧症
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低血圧
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心臓発作 | 心臓肥大 | 心停止 | 心肺停止
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所見・検査 |
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血圧計 | 聴診 | 心雑音 | 心電図 | 心電図モニタ | 心臓超音波検査 | 胸部X線写真 | 胸部X線CT | 心臓カテーテル検査(肺動脈カテーテル) | 心臓核医学検査
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治療 |
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外科的治療
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冠動脈大動脈バイパス移植術 | 経皮的冠動脈形成術 | 植え込み型除細動器 | バチスタ手術 | 人工心臓 | 心臓ペースメーカー
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内科的治療
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心臓作動薬
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抗不整脈薬
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Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド, プロパフェノン
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
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心不全治療薬
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利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤
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狭心症治療薬
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交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
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血管作動薬
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高血圧治療薬
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利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
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循環器系の正常構造・生理 |
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 高野 和彦
- Dokkyo journal of medical sciences 39(1), T21-T24, 2012-03-25
- … 受容体の活性化作用を併せ持つことが知られており,メタボリックシンドロームの改善効果が期待できる.本研究では降圧薬であるイルベサルタンの糖・脂質代謝に対する影響を検討した.イルベサルタン,テルミサルタン以外のARB 内服中の高リスク高血圧患者132 例を対象とし,内服中のARBから相当量のイルベサルタンへの切り替え投与を行い,イルベサルタン投与前と3 ヶ月後で血圧,糖・脂質代謝パラメーター,炎症マーカ …
- NAID 110009040239
- 座談会 心房細動に対するアップストリーム治療の新たな展開 : ARBテルミサルタンがメタボリックシンドローム合併高血圧患者の心房細動再発を有意に抑制
- 森下 竜一,小室 一成,堀内 正嗣 [他]
- Anti-aging science : 脳心血管抗加齢研究会機関誌 4(1), 25-30, 2012-02
- NAID 40019232966
Related Links
- ミカルディスとは?テルミサルタンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べ られる(おくすり110番:薬事典版)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ミカルディス錠20mg
組成
成分・含量
添加物
- 軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、メグルミン、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、エリスリトール
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
胆汁の分泌が極めて悪い患者又は重篤な肝障害のある患者
効能または効果
高血圧症
- 通常、成人にはテルミサルタンとして40mgを1日1回経口投与する。ただし、1日20mgから投与を開始し漸次増量する。
なお、年齢・症状により適宜増減するが、1日最大投与量は80mgまでとする。
肝障害のある患者に投与する場合、最大投与量は1日1回40mgとする。
慎重投与
両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
高カリウム血症の患者
肝障害のある患者
- [本剤は主に胆汁中に排泄されるため、テルミサルタンのクリアランスが低下することがある。また、外国において肝障害患者で本剤の血中濃度が約3〜4.5倍上昇することが報告されている。(「薬物動態」の項参照)]
重篤な腎障害のある患者
- [腎機能を悪化させるおそれがあるため、血清クレアチニン値3.0mg/dL以上の場合には、慎重に投与すること。]
脳血管障害のある患者
- [過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。]
高齢者
重大な副作用
血管浮腫(0.1%未満)
- 顔面、口唇、咽頭・喉頭、舌等の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれ、喉頭浮腫等により呼吸困難を来した症例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高カリウム血症(頻度不明)
- 重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
腎機能障害(頻度不明)
- 腎不全を呈した例が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
ショック(頻度不明)、失神、意識消失(0.1%)
- ショック、血圧低下に伴う失神、意識消失があらわれることがあるので、観察を十分に行い、冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。特に血液透析中、厳重な減塩療法中、利尿降圧剤投与中の患者では低用量から投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDHの上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
低血糖(頻度不明)
- 低血糖があらわれることがある(糖尿病治療中の患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー様症状(頻度不明)
- 呼吸困難、血圧低下、喉頭浮腫等が症状としてあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(頻度不明)
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
*横紋筋融解症(頻度不明)
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序20,21)
- 本剤は主に血管平滑筋のアンジオテンシンIIタイプ1(AT1)受容体において、生理的昇圧物質であるアンジオテンシンII(A-II)と特異的に拮抗し、その血管収縮作用を抑制することにより降圧作用を発現する。本剤のAT1受容体親和性は高く(Ki=3.7nM)、AT1受容体から容易に解離しない。本剤は10〜1000nMの濃度範囲で、A-IIによる摘出ウサギ大動脈標本の血管収縮反応曲線を、濃度依存的に右方に移動させると共に最大収縮を40〜50%抑制する。また標本洗浄120分後においても有意な血管収縮抑制を示し、作用は持続的である。また、ブラジキニン分解酵素であるACE(キニナーゼII)に対しては直接影響を及ぼさない。
降圧作用20,22-29)
- 本剤は腎血管性高血圧ラットへの1mg/kgの4日間連続経口投与により、最大で55mmHgの降圧作用を示し、高血圧自然発症ラットへの0.3、1、3mg/kgの4日間連続経口投与により、それぞれ最大で23、22、38mmHgの降圧作用を示す。またトランスジェニックラットへの0.5、1、2mg/kgの21日間漸増経口投与により、それぞれ最大で33、57、72mmHgの降圧作用を示す。各モデルにおいて、投与終了後のリバウンド現象は認められない。腎血管性高血圧ラットへの1mg/kgの単回経口投与は、21時間以上にわたり有意な降圧作用を示す。レニン・アンジオテンシン系を亢進させたナトリウム欠乏カニクイザルに対しても0.3mg/kgの経口投与から有意な降圧作用を示し、1mg/kgの経口投与により降圧作用は7時間持続する。なお、正常血圧動物に対する降圧作用は弱い。利尿剤及びカルシウム拮抗剤との併用により本剤の降圧作用は増強される。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
分子量
性状
- ・白色〜微黄色の粉末である。
・ギ酸に溶けやすく、メタノール又は無水酢酸に溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融点
分配係数
- log P=3.2(n-オクタノール/pH7.4リン酸緩衝液)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hypotensor, depressor, hypotensive drugs hypotensive agent hypotensive drug
- 同
- 降圧剤、血圧降下薬、高血圧症治療薬、抗高血圧薬 antihypertensive antihypertensive drug, antihypertensive drugs
[show details]
ja
hypotensor : 約 1,170 件
depressor : 約 13,000 件
hypotensive drugs : 約 1,410 件
hypotensive agent : 約 1,320 件
hypotensive drug : 約 1,200 件
en
hypotensor : 約 12,100 件
depressor : 約 1,220,000 件
hypotensive drugs : 約 29,100 件
hypotensive agent : 約 37,600 件
hypotensive drug : 約 12,500 件
降圧薬
-
- 近位尿細管:アセタゾラミド:炭酸脱水酵素を阻害
- 太いヘンレループ上行脚:フロセミド:Na+-K+-2Cl-共輸送体(NKCC)を阻害
- 遠位尿細管前半部:チアジド系利尿薬:Na+とCl-の共輸送体を阻害
- 遠位尿細管後半部と集合管:
- スピラノラクトン:アルドステロン受容体に競合的に結合
- トリアムチレン:Na+流入を抑制
-
-
-
- カルベジロール(α1遮断により末梢血管を拡張。β遮断により陽性変力作用を抑制)
- アムスラロールなど
- 強力な降圧効果を示す
- 細胞内へのCa流入を抑制することにより血管平滑筋を弛緩させ末梢血管抵抗を下げる
- 脳、心臓、腎臓への血流を保つ
- 膜電位依存性Caチャネルに作用して血管平滑筋を弛緩させる
-
- 副作用:ジルチアゼムの副作用:洞性徐脈、洞性ブロック
- ニフェジピン: 血管への親和性が高い→抗高血圧薬として優れる
- 副作用:反射性交感神経緊張、顔面紅潮、浮腫(静脈拡張より動脈拡張の度合いが大きいため)、便秘
- 臓器障害の改善、進展予防 beyond blood pressure
- RA系の抑制
- アンジオテンシノゲン→(レニン)→アンジオテンシンI→(アンジオテンシン転換酵素)→アンジオテンシンII-(アンジオテンシン受容体遮断薬)-|アンジオテンシン受容体1
- ACE阻害薬の腎機能保護
- ACE阻害薬:輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 拡張 → 糸球体内圧↓
- Ca拮抗薬 :輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 なし → 糸球体内圧↑
-
- 副作用
- ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、決勝滲出決勝進出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
- 禁忌
- 妊婦。ブラジキニンは胎児の動脈管閉鎖に関わっている。このた、母胎にACE阻害剤を加え、ブラジキニンが増えると胎児の動脈管が閉鎖してしまう。(血管浮腫?)
- 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬(AT1受容体拮抗薬)
降圧薬の積極的な適応と禁忌
- 合併症を有する高齢者高血圧に対する第一選択薬と併用薬
○:第一選択 空欄:適応可 △:注意が必要 ×:禁忌
- 理由はACE参照
使用できる降圧薬
- α2作動薬
- β遮断薬
- α遮断薬
参考
- http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
漢方薬
- 降圧目的に釣藤散が使われることが多い。補助的に防風通聖散が用いられることがある。
[★]
- 英
- angiotensin receptor blocker, ARB, angiotensin II type 1 receptor blocker
- 同
- アンジオテンシン受容体拮抗薬
- 関
- 降圧薬
概念
- PHD.408
- アンジオテンシンIIの受容体はAT1とAT2がある。アンジオテンシンIIの生理作用としては血管収縮、アルドステロンの分泌、腎臓におけるNa+再吸収促進、交感神経系の刺激などがある。これらの作用はAT1受容体を介している(AT2受容体は胎児期の発生の際には豊富にあり、成人の一部臓器にも分布しているが、生理機能は不明)。アンジオテンシンII受容体拮抗薬はこのAT1受容体に競合的に結合して降圧をはかる薬剤である。血液中のアンジオテンシンIは循環血液中のACE以外の酵素によってアンジオテンシンIIに転換されうるので、アンジオテンシンII受容体拮抗薬の方がアンジオテンシン転換酵素阻害薬よりRAA系をより阻害するとされている。
1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬(AT1受容体拮抗薬)
配合錠
CaB
妊婦に禁忌である理由
- コディオ配合錠MD添付文書より引用
- アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤並びにアンジオテンシン変換酵素阻害剤で、妊娠中期~末期に投与された患者に胎児死亡、羊水過少症、胎児・新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全、羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、脳、頭蓋顔面の奇形、肺の発育形成不全等があらわれた。
比較
- http://koccr.ame-zaiku.com/dousyudoukouyaku40.htmlより改変
半減期比較
[★]
商品名
会社名
成分
薬効分類
- 胆汁排泄型持続性AT1受容体ブロッカー/持続性Ca拮抗薬/利尿薬合剤
薬効
[★]
テルミサルタン、ヒドロクロロチアジド
- ミコンビAP:テルミサルタン 40mg/ヒドロクロロチアジド 12.5mg
- ミコンビBP:テルミサルタン 80mg/ヒドロクロロチアジド 12.5mg
[★]
テルミサルタン、アムロジピン
- ミカムロ配合錠AP:テルミサルタン40mg、アムロジピン5mg
- ミカムロ配合錠BP:テルミサルタン80mg、アムロジピン5mg
[★]
- 英
- monkey、simian
- 関
- 類人猿、真猿亜目、直鼻猿亜目