- 日
- ぼうふうつうしょうさん
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防風通聖散は(ぼうふうつうしょうさん)は漢方方剤の一つ。 出典は漢方の古典である『宣明論(せんめいろん)』。
効能・効果
体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症: 高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・浮腫・便秘、副鼻腔炎、湿疹・皮膚炎群、肥満症
- 気道、皮膚、尿路、腸管からの排泄を促進すると考えると理解しやすい。
- 適応証(体質)は、実証(体力充実)、熱証(暑がり・のぼせ)、湿証(水分停滞)。火熱に対し、熱を冷ますもの。
組成
防風、オウゴン、大黄、芒硝、麻黄、石膏、白朮
荊芥、連翹、桔梗、山梔子、芍薬、当帰、センキュウ
薄荷、滑石、生姜、甘草
副作用
脚注
- ^ 山本 博之 ほか. 防風通聖散の長期服用中肝障害が出現し, 劇症化に至った1例. 肝臓. 2003;44(11):579-585.
Japanese Journal
- スキルの教室 漢方薬のキホン(3)防已黄耆湯/防風通聖散
- 臨牀指針 市販薬防風通聖散錠により黄疸をきたした薬物性肝障害の1例
Related Links
- 防風通聖散とは?効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番: 薬事典版)
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
本草防風通聖散エキス顆粒?M
組成
- 本品7.5g中 (3包中)
日局トウキ…………1.2g
日局シャクヤク ……1.2g
日局センキュウ……1.2g
日局サンシシ………1.2g
日局レンギョウ…… 1.2g
日局ハッカ…………1.2g
日局ショウキョウ … 0.4g
日局ケイガイ ………1.2g
日局ボウフウ………1.2g
日局マオウ…………1.2g
日局ダイオウ………1.5g
日局ビャクジュツ … 2.0g
日局キキョウ ………2.0g
日局オウゴン………2.0g
日局カンゾウ ………2.0g
日局セッコウ ………2.0g
ボウショウ ……1.5g
カッセキ ………3.0g
より製した水製乾燥エキス5.0gを含有する。
添加物
- 乳糖水和物、結晶セルロース、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム
効能または効果
高血圧の随伴症状 (どうき、肩こり、のぼせ) 、肥満症、むくみ、便秘。
- 通常成人は1日7.5gを3回に分割し食前又は食間に経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 下痢、軟便のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
- 胃腸の虚弱な患者[食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、軟便、下痢等があらわれることがある。]
- 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
- 病後の衰弱期、著しく体力の衰えている患者[副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。]
- 発汗傾向の著しい患者[発汗過多、全身脱力感等があらわれるおそれがある。]
- 狭心症、心筋梗塞等の循環器系の障害のある患者、又はその既往歴のある患者[これらの疾患及び症状が悪化するおそれがある。]
- 重症高血圧症の患者[疾患及び症状が悪化するおそれがある。]
- 高度の腎障害のある患者[疾患及び症状が悪化するおそれがある。]
- 排尿障害のある患者[疾患及び症状が悪化するおそれがある。]
- 甲状腺機能亢進症の患者[疾患及び症状が悪化するおそれがある。]
重大な副作用
間質性肺炎
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常 (捻髪音) 等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
偽アルドステロン症
- 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察 (血清カリウム値の測定等) を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパシー
- 低カリウム血症の結果としてミオパシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hypotensor, depressor, hypotensive drugs hypotensive agent hypotensive drug
- 同
- 降圧剤、血圧降下薬、高血圧症治療薬、抗高血圧薬 antihypertensive antihypertensive drug, antihypertensive drugs
[show details]
ja
hypotensor : 約 1,170 件
depressor : 約 13,000 件
hypotensive drugs : 約 1,410 件
hypotensive agent : 約 1,320 件
hypotensive drug : 約 1,200 件
en
hypotensor : 約 12,100 件
depressor : 約 1,220,000 件
hypotensive drugs : 約 29,100 件
hypotensive agent : 約 37,600 件
hypotensive drug : 約 12,500 件
降圧薬
-
- 近位尿細管:アセタゾラミド:炭酸脱水酵素を阻害
- 太いヘンレループ上行脚:フロセミド:Na+-K+-2Cl-共輸送体(NKCC)を阻害
- 遠位尿細管前半部:チアジド系利尿薬:Na+とCl-の共輸送体を阻害
- 遠位尿細管後半部と集合管:
- スピラノラクトン:アルドステロン受容体に競合的に結合
- トリアムチレン:Na+流入を抑制
-
-
-
- カルベジロール(α1遮断により末梢血管を拡張。β遮断により陽性変力作用を抑制)
- アムスラロールなど
- 強力な降圧効果を示す
- 細胞内へのCa流入を抑制することにより血管平滑筋を弛緩させ末梢血管抵抗を下げる
- 脳、心臓、腎臓への血流を保つ
- 膜電位依存性Caチャネルに作用して血管平滑筋を弛緩させる
-
- 副作用:ジルチアゼムの副作用:洞性徐脈、洞性ブロック
- ニフェジピン: 血管への親和性が高い→抗高血圧薬として優れる
- 副作用:反射性交感神経緊張、顔面紅潮、浮腫(静脈拡張より動脈拡張の度合いが大きいため)、便秘
- 臓器障害の改善、進展予防 beyond blood pressure
- RA系の抑制
- アンジオテンシノゲン→(レニン)→アンジオテンシンI→(アンジオテンシン転換酵素)→アンジオテンシンII-(アンジオテンシン受容体遮断薬)-|アンジオテンシン受容体1
- ACE阻害薬の腎機能保護
- ACE阻害薬:輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 拡張 → 糸球体内圧↓
- Ca拮抗薬 :輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 なし → 糸球体内圧↑
-
- 副作用
- ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、決勝滲出決勝進出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
- 禁忌
- 妊婦。ブラジキニンは胎児の動脈管閉鎖に関わっている。このた、母胎にACE阻害剤を加え、ブラジキニンが増えると胎児の動脈管が閉鎖してしまう。(血管浮腫?)
- 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬(AT1受容体拮抗薬)
降圧薬の積極的な適応と禁忌
- 合併症を有する高齢者高血圧に対する第一選択薬と併用薬
○:第一選択 空欄:適応可 △:注意が必要 ×:禁忌
- 理由はACE参照
使用できる降圧薬
- α2作動薬
- β遮断薬
- α遮断薬
参考
- http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
漢方薬
- 降圧目的に釣藤散が使われることが多い。補助的に防風通聖散が用いられることがある。
[★]
- 日
- ぼういおうぎとう
目標
- 比較的体力が低下し色白で筋肉が軟らかく、いわゆる水肥り体質の人が、全身倦怠感、多汗傾向を訴える場合に用いる。
- 浮腫、尿量減少、関節(特に膝関節)の腫脹・疼痛等を伴う場合(中年以降の女性の肥満者で、運動不足のものに多い)
適応
- 色白で筋肉軟らかく水ぶとりの体質で疲れやすく、汗が多く、小便不利で下肢に浮腫を来し、膝関節の腫痛するものの次の諸症:腎炎、ネフローゼ、妊娠腎、陰嚢水腫、肥満症、関節炎、癰、せつ、筋炎、浮腫、皮膚病、多汗症、月経不順(ツムラのみ適応承認)。
- 色白で疲れやすく汗のかきやすい傾向のある次の諸症:肥胖症(筋肉のしまりのない、いわゆる水ぶとり)、関節痛、むくみ(クラシエのみ適応承認)
鑑別
- 1)越婢加朮湯:体力中等度以上、顔面の紅潮、口渇、尿量減少
- 2)桂枝加朮附湯:体力中等度以下、筋の攣縮、下肢の冷え
- 3)防風通聖散:体力中等度以上、肥満、顔面紅潮、充実した腹力、便秘傾向
- 4)よく苡仁湯:体力中等度以上、患部の熱感あり、口渇を伴わない
- 5)麻杏よく甘湯:体力中等度、急性関節炎、関節の発赤、腫脹、口渇はない
- 6)大柴胡湯:体力充実、口苦、胸脇苦満、充実した腹壁、便秘
注意
高齢者
妊婦、産婦、授乳婦
- 妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[★]
- 英
- idiopathic mesenteric phlebosclerosis, IMP
- 関
- 山梔子 サンシシ、間膜静脈、腸間膜静脈硬化症
漢方薬
- サンシシに含まれるゲニポシドが腸間膜静脈の石灰化と関連していると考えられている。
山梔子を含む方剤
参考
- http://ci.nii.ac.jp/naid/10030293861
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/gee/54/3/54_3_455/_pdf
[★]
- 日
- さんしし
- 英
- gardeniafruit, cape jasmine fruit
- 商
- (サンシシ配合の方剤)黄連解毒湯、温清飲、加味帰脾湯、加味逍遙散、五淋散、防風通聖散、龍胆瀉肝湯、竜胆瀉肝湯
[★]
- 関
- 防風通聖散料、漢方製剤
[★]
- 関
- 漢方製剤、防風通聖散
[★]
- 日
- ぼうふう、ボウフウ
- 英
- saposhnikovia root
- 同
- 真防風 しんぼうふう
- 関
- 浜防風