- 英
- verapamil
- 関
- カルシウム拮抗薬
- 化
- 塩酸ベラパミル verapamil hydrochloride ベラパミル塩酸塩
- 商
- ホルミトール、マゴチロン、ワソラン
禁忌
- ワソラン錠40mg
- 1. 重篤なうっ血性心不全のある患者〔本剤は陰性変力作用を有し、心不全症状を更に悪化させることがある。〕
- 2. 第II度以上の房室ブロック、洞房ブロックのある患者〔本剤は房室結節、洞結節を抑制する作用を有し、刺激伝導を更に悪化させることがある。〕
- 3. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
- 4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 不整脈#ガイドライン
- 禁忌:新生児、乳児期。Caチャネル遮断薬の感受性が高く、徐脈、心停止となりやすい。
効能又は効果
- ワソラン錠40mg
- 頻脈性不整脈(心房細動・粗動、発作性上室性頻拍)
- 狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患
適応症
- 頻脈性不整脈(心房細動・粗動、発作性上室性頻拍)
- 狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患
用量
- 成人例では、1回1-2錠を、1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量。
粉砕
- http://www.nihon-generic.co.jp/medical/search/files/VERAP_FUNSAI.pdf
- ベラパミル塩酸塩錠 40mg「JG」(大興製薬㈱製)
- 粉砕は可能で4週間程度は安定であることが示されている。
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2171008F1070_1_02/2171008F1070_1_02?view=body
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ベラパミル
|
IUPAC命名法による物質名 |
(RS)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-5-[2-(3,4-
ジメトキシフェニル)エチル-メチル-アミノ]
-2-(1-メチルエチル)ペンタンニトリル |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
C(US) |
法的規制 |
処方せん医薬品 |
投与方法 |
経口、点滴静注 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
35.1% |
代謝 |
肝臓 |
半減期 |
2.8-7.4 時間 |
排泄 |
尿: 11% |
識別 |
CAS登録番号 |
52-53-9 |
ATCコード |
C08DA01 |
PubChem |
CID 2520 |
DrugBank |
APRD00335 |
ChemSpider |
2425 |
KEGG |
D02356 |
化学的データ |
化学式 |
C27H38N2O4 |
分子量 |
454.602 g/mol |
SMILES
- COc1ccc(CCN(C)CCCC(C#N)(C(C)C)c2ccc(OC)c(OC)c2)cc1OC
|
ベラパミル(英: verapamil)は、抗不整脈薬のひとつ。Vaughan-Williamsによる頻脈性不整脈薬治療薬の分類では第Ⅳ群に分類される。Ca2+チャネルの開口を抑制することにより、活動電位の不応期や伝導速度を変化させ不整なリズムを正常に戻す。ベラパミルは心組織と親和性を持つため、全身投与しても循環系以外の組織にはほとんど作用しない。上室性不整脈、高血圧、狭心症の治療に使用される。イヌの心不全における血管拡張薬としても使用される。
参考文献[編集]
- 吐山豊秋著 『新編家畜薬理学 改訂版』 養賢堂 1994年 ISBN 4842594047
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018
関連項目[編集]
心血管疾患 |
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疾患 |
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心疾患
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不整脈
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徐脈性
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洞不全症候群 | 房室ブロック | 脚ブロック(右脚ブロック · 完全右脚ブロック · 左脚ブロック)
|
|
頻脈性
|
上室性
|
洞性頻脈 | 心房細動 | 心房粗動 | ブルガダ症候群 | QT延長症候群 | WPW症候群
|
|
心室性
|
心室細動 | 心室頻拍
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|
|
|
虚血性心疾患
|
狭心症 | 急性冠症候群 | 心筋梗塞 | 冠動脈血栓症
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|
弁膜性心疾患
|
僧帽弁狭窄症 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 三尖弁狭窄症 | 三尖弁閉鎖不全症 | 大動脈弁狭窄症 | 大動脈弁閉鎖不全症
|
|
先天性心疾患
|
心房中隔欠損 | 心室中隔欠損 | 心内膜床欠損症 | 動脈管開存症 | ファロー四徴症(極型ファロー四徴症) | 大血管転位(左旋性 · 右旋性) | 総肺静脈還流異常症 | 大動脈縮窄 | 左心低形成症候群 | 両大血管右室起始症 | 三尖弁閉鎖
|
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心内膜・心筋
・心膜疾患
|
心内膜疾患
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感染性心内膜炎
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|
心膜疾患
|
心膜炎(急性心膜炎 · 慢性収縮性心膜炎) | 心タンポナーデ
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心筋疾患
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心筋症(特発性拡張型心筋症 · 肥大型心筋症 · 拘束型心筋症 · 特発性心筋症) | 心筋炎
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心臓腫瘍 | 心臓神経症 | 心臓性喘息 | 肺性心
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血管疾患
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動脈
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動脈硬化 | 大動脈瘤 | 大動脈解離 | 大動脈炎症候群 | 動静脈瘻 | 閉塞性動脈硬化症 | 閉塞性血栓性血管炎 | レイノー病
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静脈
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静脈瘤 | 血栓性静脈炎 | 静脈血栓塞栓症 | 脂肪塞栓症
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病態・症候 |
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心不全
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左心不全 | 右心不全
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血圧異常
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高血圧
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本態性高血圧症 | 二次性高血圧 | 悪性高血圧症
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低血圧
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心臓発作 | 心臓肥大 | 心停止 | 心肺停止
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所見・検査 |
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血圧計 | 聴診 | 心雑音 | 心電図 | 心電図モニタ | 心臓超音波検査 | 胸部X線写真 | 胸部X線CT | 心臓カテーテル検査(肺動脈カテーテル) | 心臓核医学検査
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治療 |
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外科的治療
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冠動脈大動脈バイパス移植術 | 経皮的冠動脈形成術 | 植え込み型除細動器 | バチスタ手術 | 人工心臓 | 心臓ペースメーカー
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内科的治療
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心臓作動薬
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抗不整脈薬
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Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド, プロパフェノン
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール
IV群: カルシウム拮抗剤( ベラパミル, ジルチアゼムなど)
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心不全治療薬
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利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤
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狭心症治療薬
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交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
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血管作動薬
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高血圧治療薬
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利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
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循環器系の正常構造・生理 |
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 食道癌術後頻脈性不整脈に対する塩酸ランジオロールの有効性
- 清島 亮,小柳 和夫,中川 基人,永瀬 剛司,岡林 剛史,田渕 悟,小澤 壯治,金井 歳雄
- 日本消化器外科学会雑誌 43(9), 990-995, 2010-09-01
- … に作用した5症例を経験した.いずれも術前の心電図や心臓超音波検査で異常は認めなかった.頻脈性不整脈は術後2ないし3日目に発生した.塩酸ランジオロール投与は2例目まではジギタリス製剤もしくは塩酸ベラパミル投与の無効症例に,その後の3例は第1選択として使用した.投与開始量は,1例目は20μg/kg/分,2例目からは2μg/kg/分で,適宜増減した.脈拍数はいずれの症例も塩酸ランジオロール開始数分後に減少し,投与中に収縮 …
- NAID 110007701034
- 電気生理学的誘発が困難なリエントリー性持続性単形性心室頻拍例におけるピルジカイニドの有用性
- 高野 誠,水澤 有香,辰本 明子,深水 誠二,北條 林太郎,仲井 盛,弓場 隆生,小宮山 浩大,田辺 康宏,手島 保,西崎 光弘,櫻田 春水,平岡 昌和
- 心電図 = Electrocardiology 30(2), 143-149, 2010-05-28
- … おいて,リエントリー性VTを疑いISP持続静脈投与下でピルジカイニド20mgを静注した後にEPSを行ったところ,再現性をもってVTを誘発することに成功した.4例ともVT発生の機序はリエントリーで,うち2例はベラパミル感受性左室起源特発性VTである.全例でピルジカイニド投与後のEPSで持続性VTが誘発され,アブレーションの至適部位の決定に有用であった.EPSで誘発困難なリエントリー性持続性単形性VTにおいては,ISP …
- NAID 10027704742
- 先天性QT延長症候群における electrical storm に対するCa拮抗薬の使い方
- 清水 渉,相庭 武司,山田 優子,岡村 英夫,野田 崇,里見 和浩,須山 和弘,相原 直彦,栗田 隆志,鎌倉 史郎
- 心電図 = Electrocardiology 30(1), 55-62, 2010-03-10
- … 先天性QT延長症候群(LQTS)の薬物治療としては,β遮断薬のほかに,内向き電流を減少させるIb群Na+チャネル遮断薬やCa拮抗薬,外向き電流を増加させるK+チャネル開口薬などが考えられる.Ca拮抗薬のベラパミルは,単相性活動電位(monophasic action potential ; …
- NAID 10026410786
Related Links
- ワソランとは?ベラパミルの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。 すべての副作用を掲載しているわけではありません。
- ベラパミル塩酸塩とは。効果、副作用、使用上の注意。カルシウム拮抗剤は、カルシウム(心筋や冠動脈を収縮させる物質)の作用を抑えて心筋の緊張をやわらげたり、冠動脈の内腔(ないくう)を拡げるはたらきをもった薬です。
- ワソラン(ベラパミル)の作用機序:狭心症・不整脈治療薬 狭心症では、心臓に栄養や酸素を送り届けるための血管(冠動脈)が細くなっています。そのため、十分な栄養が行き届かないために胸に激痛が起こります。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
- 1管(2mL)中:ベラパミル塩酸塩…………………………5mg
〈添加物〉
D-ソルビトール………………………100mg
pH調整剤
効能または効果
- 頻脈性不整脈(発作性上室性頻拍、発作性心房細動、発作性心房粗動)
- 通常、成人には1回1管(ベラパミル塩酸塩として5mg)を、必要に応じて生理食塩水又はブドウ糖注射液で希釈し、5分以上かけて徐々に静脈内に注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 低血圧の患者[本剤は血管拡張作用を有し、血圧を更に低下させることがある]
- 第I度の房室ブロックのある患者[本剤は房室結節、洞結節を抑制する作用を有し、刺激伝導を更に悪化させることがある]
- WPW、LGL症候群のある患者[本剤の房室伝導抑制作用により、心房興奮が副伝導路を通りやすくなる結果として心室細動を生じることがある]
- うっ血性心不全のある患者[本剤は陰性変力作用を有し、心不全症状を更に悪化させることがある]
- 基礎心疾患(心筋症、弁膜症、高血圧性心疾患等)のある患者[本剤は陰性変力作用を有し、心機能を悪化させることがある]
- 重篤な肝・腎不全のある患者[本剤は肝及び腎で代謝・排泄されるため、このような患者では本剤の血中濃度が予測以上に増加し、副作用に発展することがある]
- 筋ジストロフィーのある患者[本剤は主に平滑筋を弛緩させるが骨格筋に対しても作用を有し、筋収縮力を悪化させることがある]
薬効薬理
- ベラパミル塩酸塩は、電位依存性カルシウムチャネルの開口を抑制することにより細胞内へのCa2+流入を抑制し、血管拡張作用、心筋収縮力抑制作用、心内刺激伝導抑制作用を示す。房室伝導抑制作用が比較的強いとされている。また、虚血心における心電図のST変化及び心係数の低下を改善し、さらに細胞内遊離Ca2+の過剰な上昇に伴う心筋細胞壊死を抑制することも認められている。1)
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。
- 95歳の男性。呼吸困難のため搬入された。
- 現病歴 咳嗽が続くため2か月前に自宅近くの診療所を受診した。胸部エックス線写真にて肺野に異常陰影を認めたため、近くの病院を紹介され、精査の結果、肺腺癌、肺内転移、骨転移および心膜転移と診療された。患者本人や家族と相談の結果、積極的治療は行わない方針となり、診療所の医師が主治医となって自宅で療養していた。昨日から呼吸困難が出現し、今朝になって増強したため、主治医に相談した上で、救急車を要請した。
- 既往歴 7年前に心筋梗塞。
- 生活歴 息子夫婦、孫2人との5人暮らし。喫煙は20本/日を20歳から50年間継続した後、禁煙している。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴 特記すべきことはない。
- 現症 意識は清明。身長160cm、体重52kg。体温37.5℃。呼吸数32/分、努力様。脈拍120/分、整。血圧72/40mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)88%。頚静脈の怒張を認める。心音に異常を認めない。両側肺底部にcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側下腿に浮腫を認める。
- 検査所見 血液所見:赤血球 385万、Hb 11.0g/dl、Ht 36%、白血球 9,500、血小板 22万。血液生化学所見:血糖 86mg/dl、総蛋白 5.4g/dl、アルブミン 2.6g/dl、尿素窒素 24mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、AST 24IU/l、ALT 40IU/l、LD 322IU/l(基準176-353)、ALP 158IU/l(基準115-359)、Na 142mEq/l、K 4.2mEq/l、Cl 101mEq/l。CRP 1.2mg/dl。胸部エックス線写真では原発巣の増大、心陰影の拡大および胸水の貯留を認める。心電図では洞性頻脈と低電位とを認める。
[正答]
※国試ナビ4※ [105C030]←[国試_105]→[105C032]
[★]
- 66歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。3か月前から早歩きの際に呼吸困難を自覚するようになった。症状は急に始まり、そのまま歩行を続けることはできないが、立ち止まって安静にすると約3分で改善する。冷汗や眼前暗黒感、呼吸性の痛みの増強はないという。症状の頻度や程度は変わらなかったが、心配した家族に付き添われて受診した。体温 36.6℃。脈拍 68/分、整。血圧 132/82mmHg。呼吸数 14/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜に貧血を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部エックス線写真で異常を認めなかった。心電図をとって検査室から早足で外来に戻ってきたところ、いつもと同じ症状が出現してきたという訴えがあった。直ちに外来診察室でバイタルサインを確認し、心電図の再検査を行った。心拍数 98/分。血圧 172/92mmHg。SpO2 99%(room air)。症状は、いつもと同じ強さで出現から約2分続いている。本日受診時の心電図(別冊No. 25A)と診察室での発作時の心電図(別冊No. 25B)とを別に示す。
- まず行うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D049]←[国試_112]→[112D051]
[★]
- 次の文を読み、67~69の問いに答えよ。
- 58歳の男性。歩行時の胸痛と息苦しさとを主訴に来院した。
- 現病歴: 2か月前から階段を上がったとき前胸部痛を感じていた。前胸部痛は安静になると消失していた。2週前から平地歩行でも胸痛が出現するようになった。また、息苦しさも感じるようになった。
- 既往歴: 特記すべきことはない。
- 生活歴: 喫煙は20本/日を35年間。
- 家族歴: 父親は高脂血症で加療中である。
- 現症 : 身長162cm、体重75kg。脈拍72/分、整。血圧126/76mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常をみとめない。肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。
- 検査所見: 血液所見:赤血球450万、Hb14.5g/dl、白血球6,800、血小板25万。血液生化学所見:総蛋白7.5g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素15.0mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、総コレステロール270mg/dl、トリグリセライド140mg/dl、HDL-コレステロール44mg/dl、AST25IU/l、ALT20IU/l。冠動脈造影写真を以下に示す。
- 手術後に使用する薬剤で適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102G068]←[国試_102]→[102H001]
[★]
- 65歳の男性。悪心、下腿浮腫および労作時呼吸困難を主訴に来院した。10年前の健康診断で、蛋白尿と高血圧とを指摘されたが放置していた。1か月前から呼吸困難が徐々に出現し、体重が3kg増加した。血圧 178/96mmHg。下腿に圧痕浮腫を認める。血液所見: 赤血球 230万、Hb 6.8g/dl、Ht 21%、白血球 6,000、血小板 23万。血液生化学所見: 血糖 180mg/dl、尿素窒素 98mg/dl、クレアチニン 9.1mg/dl、Na 121mEq/l、K 8.2mEq/l、Cl 85mEq/l、Ca 8.1mg/dl、P 6.6mg/dl、動脈血ガス分析(自発呼吸、room air) : pH 7.32、PaO2 98Torr、PaCO2 29Torr、HCO3- 15 mEq/l。胸部エックス線写真(別冊No.9A)と心電図(別冊No.9B)とを別に示す。
- 緊急血液透析の準備中にまず行う治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G052]←[国試_104]→[104G054]
[★]
- 68歳の男性。狭心症の定期受診のため来院した。待合室で冷汗と気分不快が出現し横になったところを、通りかかった研修医が発見した。胸痛と呼吸困難はない。半年前に経皮的冠動脈形成術(ステント留置術)を受け、抗血小板薬を内服している。最近食欲がなく、 7日前から大量の黒色軟便に気付いていたという。診察時、意識レベルは JCSI-1。脈拍 128/分(微弱)、整。血圧 82/50 mmHg。呼吸数 24/分。 SpO2 94%(room air)。顔面蒼白で多量の冷汗を認める。眼瞼結膜は貧血様である。心音と呼吸音とに異常を認めない。
- 初期対応として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108C021]←[国試_108]→[108C023]
[★]
- 38歳の男性。失神を主訴に来院した。2日前、自動車運転中に意識を失い、交通事故を起こした。6か月前にも自宅で意識消失発作があった。父と兄とが突然死している。意識は清明。身長170cm、体重64kg。体温36.4℃ 。脈拍72/分、整。血圧 116/80mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。12誘導心電図を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [103A019]←[国試_103]→[103A021]
[★]
- 74歳の女性。動悸を主訴に来院した。今朝?時ころに突然、激しい動悸を自覚した。ソファーに横になり様子をみていたが、30分経っても症状が治まらず、不安感が強くなったため受診した。既往歴として高血圧症と両側頸動脈に動脈硬化性の狭窄を指摘されている。意識は清明。体温 36.6℃。脈拍 168/分、整。血圧 132/88mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。心電図ではQRS幅の狭い波形による、規則正しい頻拍を認める。
- 対応として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D039]←[国試_114]→[114D041]
[★]
- 64歳の男性。労作時の息切れと胸部圧迫感とを主訴に来院した。以前から心電図異常を指摘されていたが精査は受けていなかった。呼吸数18/分。脈拍72/分、整。血圧130/80mmHg。頸静脈の怒張はない。収縮期雑音とIV音とを聴取する。呼吸音に異常を認めない。下肢に浮腫を認めない。心エコー図の左室長軸断層像と僧帽弁のMモード像とを以下に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D025]←[国試_102]→[102D027]
[★]
- 72歳の男性。動悸を主訴に来院した。 10年前から高血圧を指摘されていたが、自覚症状がないため受診しなかった。 2日前から感冒症状があった。 6時間前から動悸を自覚し、改善しないため受診した。呼吸困難やめまいはないという。脈拍144/分、整。血圧120/76mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。心電図(別冊No. 29)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A057]←[国試_106]→[106A059]
[★]
- 44歳の男性。深夜に帰宅後、意識を失う発作を繰り返したため搬入された。1か月前から就寝時に時々胸苦しさを自覚していた。最近仕事が忙しく疲れ気味であった。40歳時に健康診断で心電図異常を指摘されていた。家族歴に特記すべきことはない。救急車の中で記録された発作時の心電図とを以下に示す。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A057]←[国試_102]→[102A059]
[★]
- 40歳の男性。発熱と湿性咳嗽とを主訴に来院した。体温39.5℃、白血球 21,000(桿状核好中球 14%、分葉核好中球 62%)。CRP 14.2mg/dl。胸部エックス線写真で肺炎像を認める。抗菌薬の点滴投与を開始したところ、口唇のしびれ、皮膚の紅潮とそう痒感、冷汗および呼吸困難が突然出現した。意識は清明。脈拍124/分、整。血圧78/50mmHg。心雑音はない。両肺でwheezesを聴取する。
[正答]
※国試ナビ4※ [103D022]←[国試_103]→[103D024]
[★]
- 26歳の女性。会議中に突然起こった動悸を主訴に来院した。以前から同様の規則的に早く打つ動悸が年に数回あるという。気管支喘息で治療中である。意識は清明。脈拍 148/分、整。血圧 104/52mmHg。呼吸数 20/分。心雑音と肺雑音とを聴取しない。心電図(別冊No. 35)を別に示す。
- 対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D064]←[国試_112]→[112D066]
[★]
- 55歳の女性。心肺停止状態で搬入された。 40歳台から高血圧症のため、降圧薬を服用中である。仕事中に「胸が絞め付けられるように痛い」と言った後、床に倒れた。救急車内で救急救命士によって静脈路を確保され、心肺蘇生法を施行されつつ搬入された。搬入時のモニター心電図波形は心静止である。
- 投与する薬品はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105C020]←[国試_105]→[105C022]
[★]
- 頻脈発作時の心電図(別冊No.4A)と電気ショックにより洞調律に復帰した後の心電図(別冊No.4B)を別に示す。治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113F029]←[国試_113]→[113F031]
[★]
- 23歳の女性。30分前に突然出現した動悸のため来院した。意識清明。呼吸数20/分。血圧102/66mmHg。心雑音なく、肺野にラ音を認めない。来院時の心電図を以下に示す。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [099G017]←[国試_099]→[099G019]
[★]
- 29歳の女性。突然の動悸を主訴に来院した。これまで心電図に異常を指摘されたことはない。意識は清明。血圧118/70mmHg。心電図を以下に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101D017]←[国試_101]→[101D019]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102D007]←[国試_102]→[102D009]
[★]
- 英
- hypotensor, depressor, hypotensive drugs hypotensive agent hypotensive drug
- 同
- 降圧剤、血圧降下薬、高血圧症治療薬、抗高血圧薬 antihypertensive antihypertensive drug, antihypertensive drugs
[show details]
ja
hypotensor : 約 1,170 件
depressor : 約 13,000 件
hypotensive drugs : 約 1,410 件
hypotensive agent : 約 1,320 件
hypotensive drug : 約 1,200 件
en
hypotensor : 約 12,100 件
depressor : 約 1,220,000 件
hypotensive drugs : 約 29,100 件
hypotensive agent : 約 37,600 件
hypotensive drug : 約 12,500 件
降圧薬
-
- 近位尿細管:アセタゾラミド:炭酸脱水酵素を阻害
- 太いヘンレループ上行脚:フロセミド:Na+-K+-2Cl-共輸送体(NKCC)を阻害
- 遠位尿細管前半部:チアジド系利尿薬:Na+とCl-の共輸送体を阻害
- 遠位尿細管後半部と集合管:
- スピラノラクトン:アルドステロン受容体に競合的に結合
- トリアムチレン:Na+流入を抑制
-
-
-
- カルベジロール(α1遮断により末梢血管を拡張。β遮断により陽性変力作用を抑制)
- アムスラロールなど
- 強力な降圧効果を示す
- 細胞内へのCa流入を抑制することにより血管平滑筋を弛緩させ末梢血管抵抗を下げる
- 脳、心臓、腎臓への血流を保つ
- 膜電位依存性Caチャネルに作用して血管平滑筋を弛緩させる
-
- 副作用:ジルチアゼムの副作用:洞性徐脈、洞性ブロック
- ニフェジピン: 血管への親和性が高い→抗高血圧薬として優れる
- 副作用:反射性交感神経緊張、顔面紅潮、浮腫(静脈拡張より動脈拡張の度合いが大きいため)、便秘
- 臓器障害の改善、進展予防 beyond blood pressure
- RA系の抑制
- アンジオテンシノゲン→(レニン)→アンジオテンシンI→(アンジオテンシン転換酵素)→アンジオテンシンII-(アンジオテンシン受容体遮断薬)-|アンジオテンシン受容体1
- ACE阻害薬の腎機能保護
- ACE阻害薬:輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 拡張 → 糸球体内圧↓
- Ca拮抗薬 :輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 なし → 糸球体内圧↑
-
- 副作用
- ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、決勝滲出決勝進出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
- 禁忌
- 妊婦。ブラジキニンは胎児の動脈管閉鎖に関わっている。このた、母胎にACE阻害剤を加え、ブラジキニンが増えると胎児の動脈管が閉鎖してしまう。(血管浮腫?)
- 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬(AT1受容体拮抗薬)
降圧薬の積極的な適応と禁忌
- 合併症を有する高齢者高血圧に対する第一選択薬と併用薬
○:第一選択 空欄:適応可 △:注意が必要 ×:禁忌
- 理由はACE参照
使用できる降圧薬
- α2作動薬
- β遮断薬
- α遮断薬
参考
- http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
漢方薬
- 降圧目的に釣藤散が使われることが多い。補助的に防風通聖散が用いられることがある。
[★]
- 英
- HMG-CoA reductase inhibitor
- 同
- ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害薬 hydroxymethylglutaryl-CoA reductase inhibitor。スタチン statin
- 関
- 高脂血症治療薬、高脂血症、コレステロールの生合成。HMG-CoA還元酵素 HMG-CoA reductase
特徴
- アトルバスタチンの場合
- 血清TC低下率30%
- 血清LDL-C低下率41%
- 血清TG低下作用
- TG250-350mg/dl 380
- TG350-450mg/dl 470
- プラバスタチンは水溶性。(⇔脂溶性だとどこでも入っていく→全身性に作用する)
- プラバスタチンの輸送担体は肝臓にしかない→臓器選択性↑→安全性↑
- CYP3A4との相互作用がない
種類
CYP 代謝による 分類
|
薬物
|
商品名
|
性質1)
|
CYP代謝 2)
|
代謝物の活性 3)
|
排泄形態 3)
|
bioavailability (%) 3)
|
尿中排泄 (%) 2)
|
半減期 (hr) 2)
|
定性
|
定量(LogP)
|
非代謝型
|
プラバスタチン
|
メバロチン
|
水溶性
|
-0.47
|
ほとんどなし
|
ー
|
未変化体
|
18
|
20
|
1ー2
|
ロスバスタチン
|
クレストール
|
水溶性
|
|
ー 5)
|
未変化体 5)
|
29
|
10 5)
|
15~19 5)
|
ピタバスタチン
|
リバロ
|
脂溶性
|
1.49
|
ー
|
未変化体
|
60
|
<2
|
11
|
代謝型
|
フルバスタチン
|
ローコール
|
脂溶性
|
1.73
|
CYP2C9
|
なし
|
代謝物
|
10-35
|
<6
|
1.2
|
シンバスタチン
|
リポバス
|
脂溶性
|
4.4
|
CYP3A4
|
あり
|
代謝物
|
<5
|
13
|
1ー2
|
アトルバスタチン
|
リピトール
|
脂溶性
|
1.53
|
CYP3A4
|
あり
|
(データ無し)
|
12
|
2
|
14
|
1)Prog Med, 18:957-962,1998. 2)Heart, 85:259-264,2001. 3)PHarmacol Ther, 80:1-34 改変 4)興和(株)社内資料 5)添付文書
|
作用機序
- HMG-CoA reductaseはHMG-CoAからmevalonate産生を触媒
副作用
- 原因:メバロン酸合成↓→CoQ↓→ミトコンドリア機能異常。Cl-の細胞膜透過性の変化
- 薬物相互作用によりCYP3A4の働きが阻害されると、横紋筋融解症の引き金となりうる
- 脂溶性HMG-CoA還元酵素阻害薬は重篤な肝障害を起こす
- This was suggested by a study showing greater increases in post-marathon CK levels in individuals receiving statins; older runners receiving statins exhibited more susceptibility to CK elevations than younger runners. These elevations in CK were, however, mild and subclinical, which suggests that trained individuals need not discontinue statin therapy prior to a race.(uptodate)
- 軽度であれば(マラソンの)習熟者はレース前にスタチンを中止をする必要がないことを示唆する。
禁忌
[★]
- 英
- voltage-dependent calcium channel, VDCC
- 同
- 電位関門型カルシウムチャネル voltage-gated calcium channel VGCC、電位作動型カルシウムチャネル voltage-operated calcium channel VOCC, 電位依存性Ca2+チャネル
- 関
- イオンチャネル、電位依存性イオンチャネル
[show details]
- α1サブユニット単独でチャネルを形成できる (SP.93)
- β, γ, α2/δの3種類の副サブユニットはチャネルの機能を修飾する
電位依存性カルシウムチャネルの分類 (SP.93)
型
|
α1サブユニット遺伝子
|
発現組織
|
阻害薬
|
閾電位
|
コンダクタンス
|
L型
|
Cav 1.1
|
骨格筋
|
ジヒドロピリジン、ベラパミル、ジルチアゼム
|
高
|
大
|
Cav 1.2
|
心臓、神経系、内分泌系
|
Cav 1.3
|
神経系、内分泌系、内有毛細胞
|
Cav 1.4
|
視細胞
|
P/Q型
|
Cav 2.1
|
神経系
|
|
N型
|
Cav 2.2
|
|
R型
|
Cav 2.3
|
|
中
|
T型
|
Cav 3.1
|
神経系、心臓、平滑筋、腎臓、内分泌系
|
|
低
|
小
|
Cav 3.2
|
|
Cav 3.3
|
|
[★]
- 英
- paroxysmal supraventricular tachycardia, PSVT
- 同
- 房室回帰頻拍 atrioventricular reciprocating tachycardia
- 関
- 上室性頻拍症
[show details]
概念
- 房室結節リエントリー、房室回帰、心房内リエントリー、異所性自動能亢進が機序となる.
- 発作性上室頻拍の約90%は房室結節リエントリー性頻拍 AVNRT あるいはWPW症候群に伴う房室回帰性頻拍 AVRT
症状
- 心拍数:150-200/分
- 動悸、胸部不快感など
- 血圧低下
検査
[show details]
治療のターゲット
治療
緊急
非緊急
- Valsalva手技以外の手技の有効性はそれほど高いものではない(Valsalva手技54%,右頚動脈洞マッサージ15%,顔面浸水15%など)
-
- ATP
- ベラパミル:比較的心拍数が遅い発作(心拍数<186/分)に有効
- ジルチアゼム:心拍数が速い発作(>166/分)に有効
参考
- 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- [display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
国試
[★]
- 英
- idiopathic ventricular tachycardia
- 関
- 心室頻拍
- 明瞭な基礎心疾患が認められず、電解質・代謝・内分泌などの異常や薬物の影響が泣く、QT延長症候群やBrugada症候群などが否定された心室頻拍の総称である。
- ECGP.321
- 左室起原か、右室起原か?:QRSを見て左脚ブロック型か右脚ブロック型かを判別すればよい。
- 上方に伝導か、下方に伝導か?:II,III,aVFを見て判断。
- 右室流出路起源心室頻拍:基礎疾患を合併しない。左室流出路を起原とする。持続することはなく、間欠的に出現する。
- QRS:左脚ブロック型
- 軸:II,III,aVFでR波が高い。下方軸であり、上から下に伝導
- 移行帯はV3-V4
- 自由壁側か?中隔側か?:IでRなら自由壁側(右→左)、IでrSなら中隔側(左→右)
- 左脚後枝起原心室頻拍:基礎疾患がない物がほとんど。左脚後枝プルキンエ線維内のCaチャネル依存性組織の緩徐伝導が形成するリエントリが原因と考えられる。左脚後枝の分枝が関与するためQRSが狭め。リエントリ回路にCaチャネル依存性の組織が含まれるためベラパミルが著効し、ベラパミル感受性特発性心室頻拍とも呼ばれる。
- QRS:右脚ブロック型。QRS幅は0.14秒と短め
- 軸:左軸偏位
- 鑑別:上室性頻拍+右脚ブロック左軸偏位
- 治療:ベラパミルが有効。リエントリ回路にCa依存の部位があるため。カテーテルアブレーションでも90%以上の成功率があるとされる。
[★]
ベラパミル、ベラパミル塩酸塩 verapamil hydrochloride
[★]
ベラパミル。塩酸ベラパミル verapamil hydrochloride