- 英
- vestibular neuritis
- 同
- 前庭ニューロン炎, vestibular neuronitis
- 関
- 前庭神経、前庭症状
- SOTO. 214
定義
- 一側の前庭機能が突然障害されるが、蝸牛障害は見られないもの
病因
症状
- 突然出現する激しい眩暈。
- 眩暈発作の急性期には水平回旋混合性眼振が出現。
- 耳鳴、難聴などの蝸牛症状は随伴しない。
治療
- 安静
- 薬物療法:抗ヒスタミン薬、抗不安薬、副腎皮質ホルモン
予後
参考
- 1. [charged] 前庭神経炎 - uptodate [1]
国試
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/11/16 23:07:20」(JST)
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前庭神経炎(ぜんていしんけいえん、英: vestibular neuronitis)は、前庭神経の炎症により起こると考えられている強い回転性めまいを症状とする疾患である[1]。
目次
- 1 概要
- 2 症状
- 3 原因
- 4 診断
- 5 治療
- 6 予後
- 7 診療科
- 8 出典・脚注
- 9 外部リンク
概要
前庭神経炎は突発性耳性めまい症の中でも後迷路に病態をもつと推定されるものである。回転性めまいの強い発作は1回であり、反復しない[1]。また、聞こえの症状は伴わない。
症状
めまいは突発的に発症し、強い回転性めまい感が数時間から数日続く。その時、蝸牛症状(耳鳴、難聴、耳閉感、等)を伴わないのが特徴である(メニエール病との鑑別点)[1]。
嘔気、嘔吐を伴うことも多い。
回転性めまいが治まったのちも、ふらつき感が数週から数カ月間残存することがある[1]。
原因
前庭神経の炎症が原因である。
病因は未詳であるが、ウイルス感染説、血管障害説あるいは脱髄性病態説がある[1]。
めまいの発現に先行して7~10日前後に上気道感染症あるいは感冒に罹患していることが多いため、ウイルスによる炎症説が有力とも考えられている[1]。
診断
持続する眼振を認める。Frenzelの眼鏡などを用いると判別しやすい。
治療
抗めまい薬などの対症療法と安静である。
予後
良い。
数日から1週間程度で症状の大半が消失する。
ふらつきは数ヶ月あるいはそれ以上継続する事はあるが、いずれ時間とともに消滅する[1]。
診療科
出典・脚注
- ^ a b c d e f g 日本めまい平衡医学会・めまいの診断基準化のための資料・前庭神経炎
外部リンク
耳と乳様突起の病気 |
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外耳 |
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中耳
乳様突起 |
- 中耳炎
- 真珠腫性中耳炎
- 乳様突起症
- 鼓膜硬化
- 外傷性鼓膜穿孔
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内耳
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Common pathway |
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平衡感覚 |
- 回転性めまい
- メニエール病
- 良性発作性頭位めまい症
- 前庭神経炎
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Japanese Journal
- 前庭神経炎と診断されて薬をのんでいますが,めまいが改善しません (特集 めまいのミカタ : 非専門医が本当に知りたかったこと) -- (Q&A)
- 肥塚 泉
- 日本耳鼻咽喉科学会会報 117(11), 1321-1328, 2014
- … またメニエール病や前庭神経炎, めまいを伴った突発性難聴で認められる眼振は, 水平・回旋混合性眼振である. …
- NAID 130004913842
- 前庭神経炎への corticosteroid 治療効果について
- 水田 啓介,青木 光広,出原 啓一
- Equilibrium research 72(3), 135-144, 2013-06-01
- NAID 10031183104
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★リンクテーブル★
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- 52歳の男性。起床時に回転性めまい、左難聴および耳鳴りを自覚したため来院した。これまで同様の症状をきたしたことはなかった。身長 170cm、体重 72kg。体温 36.5℃。尿検査と血液検査とに異常を認めない。これまで耳漏と顔面神経麻痺が出現したことはない。両側鼓膜に異常を認めない。オージオグラム(別冊No. 22)を別に示す。
- 考えられる疾患はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A055]←[国試_110]→[110A057]
[★]
- 42歳の女性。繰り返す回転性めまいを主訴に来院した。昨日の朝、起床時に激しい回転性のめまいを自覚した。じっとしていると数十秒で止まったが、洗濯物を干すときと就寝時に再燃した。発作時に難聴や耳鳴りはなかったという。今朝も起床時に同様のめまいが出現したため来院した。眼振検査で頭位変換眼振を認める。純音聴力検査は正常である。他に神経症状を認めない。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111F020]←[国試_111]→[111F022]
[★]
- 43歳の男性。めまいのため搬入された。6日前から微熱がありのどが痛く、風邪だと思ったが放置していた。今朝、目が覚めたら天井が回る感じがして、立ち上がると倒れそうになった。寝ていてもめまいが強く、吐き気があり、動けない状態になった。意識は清明。体温36.8℃。脈拍76/分、整。血圧 140/84mmHg。難聴はなく、眼振を認める。眼球運動に異常を認めない。頭部単純CTで異常を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I072]←[国試_103]→[103I074]
[★]
- 62歳の女性。めまいを主訴に来院した。今朝、目が覚めて起き上がろうとしたとき、周りがぐるぐる回る激しいめまいと嘔気とを自覚した。めまいは臥位安静によって数十秒で軽快する。頭痛、耳鳴、難聴および四肢の筋力低下を認めない。頭位変換眼振検査で左下懸垂頭位にて時計回り、右側臥位にて反時計回りの減衰する回旋性眼振を認める。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D022]←[国試_105]→[105D024]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104I069]←[国試_104]→[104I071]
[★]
- 65歳の男性。数か月前から暗闇を歩くと体の動揺が激しく、歩行が困難となり来院した。目を閉じても体の動揺が著明であるが、明るい場所を歩く限り問題がない。30年前に肺結核のためにストレプトマイシンの投与を受けたことがあり、それ以降難聴となっている。
- 考えられる疾患はどれか。
※国試ナビ4※ [095D010]←[国試_095]→[095D012]
[★]
- 眼振とめまい疾患の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [111B033]←[国試_111]→[111B035]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105I007]←[国試_105]→[105I009]
[★]
- 反復する回転性めまい発作患者の聴力像を以下に示す。
- QB S-76
[正答]
※国試ナビ4※ [097H012]←[国試_097]→[097H014]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097B046]←[国試_097]→[097B048]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107H013]←[国試_107]→[107H015]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097H011]←[国試_097]→[097H013]
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[正答]
※国試ナビ4※ [099D074]←[国試_099]→[099D076]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G074]←[国試_100]→[100G076]
[★]
- 日
- げんうん、めまい
- 英
- vertigo, dizziness
- ラ
- vertigo
- 同
- めまい発作 dizzy spell
- 関
- めまい、耳鳴り
めまいの分類
IMD. 276
- SOD.134
原因部位による分類
めまいをきたしうる疾患
- IMD.277
原因部位と眼振
原因部位の鑑別
- 研修医当直御法度 症例帳 p.22
- IMD.279
|
末梢前庭性めまい
|
中枢性めまい
|
性状
|
回転性が多い
|
回転性は少ない
|
強さ
|
強い
|
軽度
|
持続時間
|
数日まで
|
数日以上
|
眼振の方向
|
一方向性
|
注視方向性
|
自発眼振の性状
|
水平回旋性が多
|
純回旋性、垂直性
|
固視の影響
|
抑制される
|
抑制されない
|
注視眼振の増強する方向
|
健側
|
患側
|
蝸牛症状
|
多い
|
稀
|
中枢神経症候
|
なし
|
あり
|
悪心・嘔吐
|
軽度~重度
|
ない or 軽度
|
疫学
- IMD.277
- 1. 末梢前庭性眩暈:4-5割 → 良性発作性頭位眩暈が多い。
- 2. 中枢性眩暈 :3割
眩暈、難聴をきたす疾患
検査
参考
- 1. [charged] Benign paroxysmal positional vertigo - uptodate [2]
[★]
- 英
- acute peripheral vestibulopathy
- 関
- 前庭神経炎
[★]
前庭神経炎、前庭ニューロン炎
[★]
- 英
- nerve
- ラ
- nervus
- 関
- ニューロン
解剖で分類
- 中枢神経 central nervous systen CNS
- 末梢神経 peripheral nervous system PNS
情報で分類
- 感覚神経 sensory nerve = 求心性線維 afferent nerve
- 運動神経 motor nerve = 遠心性線維 efferent nerve
機能で分類
- 体性神経 somatic nervous system SNS
- 自律神経 autonomic nervous system ANS
[★]
- 英
- vestibular nerve
- ラ
- nervus vestibularis, pars vestibularis
- 同
- 平衡神経
- 関
- 内耳神経
[★]
- 関
- 炎光、炎症
[★]
- 英
- neuritis
- 同
- 末梢神経炎、?ニューロパシー neuropathy
[★]
- 英
- vestibule
- ラ
- vestibulum