- 英
- amphotericin B, AMPH-B, AMPH
- ラ
- amphotericinum-B
- 商
- ファンギゾン、ハリゾン、アムビゾーム Ambisome, Amphocil, Amphotec
- 関
- 抗真菌薬、ポリエンマクロライド系抗生物質、アムホテリシンBリポソーム製剤
- 腎毒性
WordNet
- the 2nd letter of the Roman alphabet (同)b
- the blood group whose red cells carry the B antigen (同)type_B, group B
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/05/28 11:59:35」(JST)
[Wiki ja表示]
アムホテリシンB
|
臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
? |
識別 |
ATCコード |
A01AB04 A07AA07
, G01AA03 , J02AA01
|
KEGG |
D00203 |
化学的データ |
化学式 |
C47H73NO17 |
アムホテリシンB(アンフォテリシンB、アンポテリシンB、amphotericin B)とはポリエン系抗生物質の1つ。真菌の細胞膜のエルゴステロールと結合し、膜に小孔を作ることにより殺菌的に作用する。腎毒性があるが、ナイスタチンよりは弱いため、全身性の真菌症にはよい適応である。経口投与による吸収はほとんど認められないため注射薬として使用する。内服薬として用いるときには食道カンジダなど直接薬剤が接触する場合にのみ用いられる(ファンギゾンシロップなど)。
日本ではファンギゾン、そしてドラッグデリバリーシステムを利用したアムビゾームなどが上市されている。アムビゾームではリポソームに包むことにより副作用が軽減されている。
原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)を引き起こすネグレリア・フォーレリに対しても効果が認められている。
参考文献 [編集]
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018
関連項目 [編集]
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 当科におけるリポソーマルアムホテリシンBの使用評価
- 井出 諭,村瀬 和幸,佐藤 勉,菊地 尚平,佐藤 康史,小船 雅義,瀧本 理修,加藤 淳二
- 感染症学雑誌 : 日本伝染病学会機関誌 : the journal of the Japanese Association for Infectious Diseases 84(2), 182-186, 2010-03-20
- NAID 10026893557
Related Links
- アムホテリシンB(アンフォテリシンB、アンポテリシンB、amphotericin B)とはポリエン系 抗生物質の1つ。真菌の細胞膜のエルゴステロールと結合し、膜に小孔を作ることにより 殺菌的に作用する。腎毒性があるが、ナイスタチンよりは弱いため、全身性の真菌症に ...
- ファンギゾンとは?アムホテリシンBの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べ られる(おくすり110番:薬事典版)
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
有効成分
含量(1錠中)
添加物
ヒドロキシプロピルスターチ
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
ヒドロキシプロピルセルロース
ステアリン酸マグネシウム
効能または効果
- 通常成人1回1錠〔アムホテリシンBとして100mg(力価)〕を1日2?4回食後経口投与する。
なお年齢、症状により適宜増減する。
重大な副作用
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(頻度不明)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗真菌作用1)
- アムホテリシンBは、カンジダ属、アスペルギルス属等の病原真菌に対し抗菌力を示すが、グラム陽性菌、グラム陰性菌、ウイルス等には、ほとんど活性を示さない。
カンジダに対する最小発育阻止濃度は、0.04?1.56μg/mLである。
作用機序2)
- アムホテリシンBは、感受性菌の膜ステロールを含む細胞膜と結合し、膜構造に変化を与え、その透過性障害を起こさせ、菌を死滅させる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (1R,3S,5R,6R,9R,11R,15S,16R,17R,18S,19E,21E,23E,25E,27E,29E,31E,33R,35S,36R,37S)-33-(3-Amino-3,6-dideoxy-β-D-mannopyranosyloxy)-1,3,5,6,9,11,17,37-octahydroxy-15,16,18-trimethyl-13-oxo-14,39-dioxabicyclo[33.3.1]nonatriaconta-19,21,23,25,27,29,31-heptaene-36-carboxylic acid
分子式
分子量
性状
- 黄色?だいだい色の粉末である。
ジメチルスルホキシドに溶けやすく、水またはエタノール(95)にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、66~68の問いに答えよ。
- 36歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。
- 現病歴:約1年前から易疲労感を感じていたが、仕事が忙しいせいではないかと考えて医療機関を受診していなかった。約1週間前から陰茎に傷があることに気付いていたが、痛みがないためそのままにしていた。同じころから朝起きると寝汗で布団が濡れていることが多くなってきた。これらの症状が心配になり受診した。
- 既往歴:約2年前に淋菌性尿道炎の治療歴がある。アレルギー歴はない。
- 生活歴:健康食品の営業職。独身で一人暮らし。喫煙歴はなく、飲酒は機会飲酒。ペットは飼っていない。海外渡航歴はない。約10年前から不特定多数の女性と性交渉がある。
- 家族歴:父親が肺癌のため56歳で死亡。母親は高血圧症で治療中。妹は健康。
- 現症:意識は清明。身長 180cm、体重 58kg。体温 38.0℃。脈拍 60/分、整。血圧 110/80mmHg。呼吸数 12/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸蠕動音に異常を認めない。表在リンパ節を触知しない。四肢筋力と腱反射は正常である。陰茎に潰瘍を認めるが痛みはない。検査所見:血液所見:赤血球 468万、Hb 13.9g/dL、Ht 42%、白血球 4,300(好中球 75%、好酸球 8%、好塩基球 1%、単球 6%、リンパ球 10%)、血小板 21万、PT-INR 1.3(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 7.5g/dL、アルブミン 3.9g/dL、総ビリルビン 0.9mg/dL、直接ビリルビン 0.2mg/dL、AST 34U/L、ALT 18U/L、LD 178U/L(基準 176~353)、ALP 340U/L(基準 115~359)、γ-GTP 30U/L(基準 8~50)、アミラーゼ 90U/L(基準 37~160)、CK 42U/L(基準 30~140)、尿素窒素 16mg/dL、クレアチニン 0.7mg/dL、尿酸 6.9mg/dL、血糖 98mg/dL、Na 131mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 97mEq/L。陰茎の写真(別冊 No.15)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [111E066]←[国試_111]→[111E068]
[★]
- 次の文を読み、50~52の問いに答えよ。
- 43歳の男性。発熱を主訴に来院した。
- 現病歴:半年前から全身倦怠感を自覚していた。1か月前から37℃前半の微熱と乾性咳嗽とが出現した。2週前に自宅近くの診療所を受診し総合感冒薬を処方されたが改善しなかった。そのころから体温は38℃を超えるようになり、1週前から階段昇降時に呼吸困難を自覚するようになった。精査のため診療所から紹介されて受診した。
- 既往歴:22歳時にB型急性肝炎。35歳時に帯状疱疹。
- 生活歴:会社員。独身。一人暮らし。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父親がうつ病で通院治療中。
- 現症:意識は清明。身長173cm、体重58kg(半年前は68kg)。体温 38.6℃。脈拍 96/分、整。血圧 104/58mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 94%(room air)。前額と鼻唇溝とに黄白色の鱗屑を伴う紅斑を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内に多発する白苔を認める。頸静脈の怒張を認めない。径1~2cmのリンパ節を右頸部に7個、左頸部に5個触知する。心音に異常を認めない。両側の胸部にfine cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音は正常である。下腿に浮腫を認めない。
- 検査所見:血液所見:赤血球 454万、Hb 15.1g/dL、Ht 42%、白血球 3,100、血小板 12万。血液生化学所見:総ビリルビン 0.9mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.6mg/dL、β-D-グルカン 486pg/mL(基準 10以下)。動脈血ガス分析(room air):pH 7.47、PaCO2 34Torr、PaO2 76Torr、HCO3- 24mEq/L。胸部エックス線写真(別冊No. 6A)と胸部CT(別冊No. 6B)とを別に示す。
- 口腔内の白苔に対する治療薬はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109B051]←[国試_109]→[109B053]
[★]
- 61歳の男性。発熱と皮疹を主訴に来院した。一昨日から発熱があり、昨日から体幹に紅斑が出現した。本日になり紅斑が四肢にも広がってきたため来院した。発熱は持続し、頭痛を伴っている。紅斑に痒みは伴っていない。腹痛や下痢を認めない。1週間前に山に入り、伐採作業をした。同様の症状を訴える家族はいない。意識は清明。身長 162cm、体重 62kg。体温 38.8℃。脈拍 96/分、整。血圧 146/88mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 97%(room air)。体幹、四肢に径2~3cmの紅斑が散在する。右鼠径部に、周囲に発赤を伴った直径5mmの痂皮を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。咽頭の発赤や桃の腫大を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経診察に異常を認めない。関節の腫脹を認めない。尿所見:蛋白 (-)、糖 (-)、潜血 (-)。血液所見:赤血球 488万、Hb 14.1g/dL、Ht 42%、白血球 4,300(桿状核好中球 12%、分葉核好中球 55%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 15%、リンパ球 16%)、血小板 9万。血液生化学所見:総蛋白 7.5g/dL、アルブミン 3.9g/dL、総ビリルビン 0.9mg/dL、AST 76U/L、ALT 46U/L、LD 356U/L(基準 176~353)、γ-GTP 45U/L(基準 8~50)、CK 46U/L(基準 30~140)、尿素窒素 22mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、血糖 96mg/dL、Na 134mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 98mEq/L。CRP7.4mg/dL。
- 適切な治療薬はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113D056]←[国試_113]→[113D058]
[★]
- 30歳の男性。乾性咳嗽と労作時呼吸困難とを主訴に来院した。 8か月前と 4か月前に発熱と咳嗽とを自覚し、自宅近くの診療所で急性気管支炎と診断されて抗菌薬を投与され、 5日ほどで軽快した。 2か月前から乾性咳嗽を自覚し同じ診療所で鎮咳薬を処方されたが改善しなかった。 2週前から労作時呼吸困難を自覚するようになり受診した。意識は清明。身長 170 cm、体重 69 kg。体温 36.3℃。脈拍 80/分、整。血圧 110/68 mmHg。呼吸数 22/分。 SpO2 98% ( room air)。舌に白苔を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 480万、 Hb 15.2 g/dl、Ht43%、白血球 4,800(桿状核好中球 5%、分葉核好中球 74%、好酸球 3%、好塩基球 1%、単球 7%、リンパ球 10% )、 CD4陽性細胞数 60/mm3(基準 800~1,200)、血小板 19万。血液生化学所見:総ビリルビン 0.6 mg/dl、AST 36 IU/l、ALT 15 IU/l、LD 418 IU/l(基準 176~353)、尿素窒素 9 mg/dl、クレアチニン 0.8 mg/dl、KL-62,450 U/ml(基準 500未満 )。免疫血清学所見: CRP 0.4 mg/dl、β-D-グルカン 540pg/ml(基準 10以下 )。動脈血ガス分析 ( room air): pH 7.46、PaCO2 38 Torr、PaO2-93 Torr、HCO3 26 mEq/l。胸部エックス線写真で淡いすりガラス陰影を認める。肺野条件の胸部単純 CT(別冊 No.25A、B)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A051]←[国試_108]→[108A053]
[★]
- 72歳の女性。意識障害のため救急車で搬入された。10日前から38℃台の発熱が出現し、4日前から健忘が目立つようになった。今朝、呼びかけに反応が悪いため家族が救急車を要請した。60歳台から糖尿病で内服治療中である。意識レベルは JCSⅡ-10。体温 38.4℃。心拍数 96/分、整。血圧 142/88mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 98%(リザーバー付マスク 10L/分酸素投与下)。胸部聴診で両肺にrhonchiを聴取する。項部硬直を軽度に認める。腱反射は全般に低下しており、Babinski徴候は陰性である。血液所見:赤血球 398万、白血球 6,500。血液生化学所見:血糖 179mg/dL、HbA1c 8.2%(基準 4.6~6.2)。免疫血清学所見:CRP 4.3mg/dL、Tリンパ球CD4/CD8比 1.9(基準 0.6~2.9)、β-D-グルカン 5.0pg/mL(基準 10以下)。ツベルクリン反応陰性。脳脊髄液所見:初圧 320mmH2O(基準 70~170)、細胞数 86/mm3(基準 0~2)(単核球 58、多形核球 28)、蛋白 195mg/dL(基準 15~45)、糖 3mg/dL(基準 50~75)。脳脊髄液の細胞診は陰性。脳脊髄液の染色標本(別冊No. 13A)、肺野条件の胸部CT(別冊No. 13B)及び頭部MRIの拡散強調像(別冊No. 13C)を別に示す。
- 治療薬はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111D033]←[国試_111]→[111D035]
[★]
- 67歳の女性。発熱と咳とを主訴に来院した。1週前から発熱と咳が出現し、徐々に悪化してきたため受診した。末梢性T細胞性リンパ腫にて3回目の化学療法を3週前に終了している。リンパ腫による両側の頸部と鼠径部とに小指頭大のリンパ節を数個ずつ認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。SpO2 96%(room air)。血液所見:赤血球 401万、Hb 10.7g/dL、Ht 39%、網赤血球 1%、白血球 7,100(桿状核好中球 26%、分葉核好中球 56%、好酸球 1%、単球 2%、リンパ球 15%)、血小板 15万。血液生化学所見:AST 46IU/L、ALT 41IU/L、LD 498IU/L(基準 176~353)、KL-6 1,402U/mL(基準 500未満)。免疫血清学所見:CRP 2.7mg/dL、β-D-グルカン 340pg/mL(基準 10以下)、アスペルギルス抗原陰性、カンジダ抗原陰性。喀痰の細菌培養陰性、喀痰ニューモシスチス陽性。胸部エックス線写真(別冊No. 23A)と胸部単純CT(別冊No. 23B)とを別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I065]←[国試_110]→[110I067]
[★]
- 58歳の女性。咳と血痰とを主訴に来院した。2年前から咳と痕とが出るようになった。1か月前から咳が強くなり、3日前から血痰が出たため受診した。13歳時に副鼻腔炎で両側を手術した。体温37.2℃。両側の前胸下部に弱いfine cracklesを聴取する。血液所見:赤血球 420万、Hb 11.8g/dl、Ht 40 %、白血球 6,800、血小板 18万。血液生化学所見に異常を認めない。CRP O.8mg/dl。喀痰の抗酸菌塗抹検査が3回連続で陽性となったが、同時に行った結核菌PCR検査は陰性だった。胸部エックス線写真(別冊No.18A)と胸部単純CT(別冊No.18B)とを別に示す。止血剤の投与で血痰は消失したが、咳は増強し、1か月後の画像は増悪していた。抗菌薬を3剤用いて治療を開始することとした。
- リファンピシンとエタンブトールに加えて選択するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104D049]←[国試_104]→[104D051]
[★]
- 28歳の女性。激しい頭痛を主訴に来院した。 3日前から発熱とともに前頭部痛が生じ、次第に増強してきた。今朝はさらに高熱となり少しぼんやりしていた。意識レベルは JCSII-10。体温 40.2℃。脈拍 140/分、整。血圧 126/72 mmHg。項部硬直と Kernig徴候とを認める。対光反射、眼球運動、四肢の運動および腱反射に異常なく、 Babinski徴候も認めない。血液所見:赤血球 380万、 Hb 12.0 g/dl、Ht 38%、白血球 16,000(桿状核好中球 18%、分葉核好中球 62%、単球 4%、リンパ球 16% )、血小板 18万。 CRP 26 mg/dl。頭部単純 CTで異常を認めなかったので腰椎穿刺を行った。脳脊髄液所見:初圧 240 mmH2O(基準 70~170)、外観は淡黄白色に混濁、細胞数 5,600/mm3(基準 0~ 2)(多形核球 100% )、蛋白 230 mg/dl(基準 15~45)、糖 8mg/dl(基準 50~75)。脳脊髄液の Gram染色で Gram陽性双球菌が見られた。
- 治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [108I077]←[国試_108]→[108I079]
[★]
- 38 歳の女性。頭痛、微熱、吐き気および羞明を主訴に来院した。3日前から頭痛と微熱があり、今朝から吐き気も出現して食事がとれなくなったため受診した。来院時、羞明を訴える。意識は清明。体温 38.4℃。脈拍 92/分、整。血圧 142/82mmHg。脳神経と運動系とに異常を認めない。腱反射は正常でBabinski徴候は認めない。Kernig徴候を認める。血液所見:赤血球410万、Hb 13.0g/dL、Ht 39%、白血球 8,600、血小板 21万。血液生化学所見に異常を認めない。脳脊髄液所見:初圧 180mmH2O(基準 70~170)、水様透明、細胞数 230/mm3(基準0~2)(単核球 55%、多形核球 45%)、蛋白 82mg/dL(基準 15~45)、糖 68 mg/dL(同時血糖 86mg/dL)、トリプトファン反応陰性、Gram染色で細菌を認めない。頭部MRIで異常を認めない。直ちに、照明を落とした個室への入院となった。
- 入院後の対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110A031]←[国試_110]→[110A033]
[★]
- 68歳の男性。発熱、咳嗽および膿性痰を主訴に来院した。5日前から発熱、3日前から咳嗽および膿性痰が出現したため受診した。意識は清明。体温 39.2℃。脈拍 124/分、整。血圧 88/60mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 93%(room air)。両側の胸部にcoarse cracklesを聴取する。血液所見:白血球 18,800(桿状核好中球 4%、分葉核好中球 84%、単球 2%、リンパ球 10%)。CRP 19mg/dL。胸部エックス線写真の正面像(別冊No. 19A)、側面像(別冊No. 19B)及び喀痰のGram染色標本(別冊No. 19C)を別に示す。同日、敗血症を疑い血液培養を行った。
- 現時点の対応として正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I065]←[国試_111]→[111I067]
[★]
- 65歳の男性。 10日前から市中肺炎の治療のため入院中である。肺炎は第三世代セフェム系抗菌薬による治療で軽快し、 3日前に投薬終了となった。 2日前から下痢が出現し、昨日は下痢が10回以上認められた。
- 体温37.2℃。脈拍96/分、整。血圧128/80mmHg。呼吸数16/分。胸部に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。腸雑音の亢進を認める。直腸指診で異常を認めない。下部消化管内視鏡写真(別冊No. 7)を別に示す。
- 治療のために経口投与するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A028]←[国試_106]→[106A030]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 英
- fungus, (pl.)fungi
- 同
- かび、菌類 Mycota
- 関
- 微生物学、真菌症、抗真菌薬
細菌、真菌、藻類、原虫
- いずれも単細胞生物
- 細菌は核を持たないが、それ以外は核を持つ
- 細胞壁の多糖:細菌はペプチドグリカンなど。真菌はβグルカン、キチン。藻類はセルロース。原虫は細胞壁を持たない
- 栄養獲得様式:藻類は光合成独立栄養生性。
大きさ
細胞膜
細胞壁
線維状多糖
- 細胞壁の骨格となる
- キチンとβ-グルカンからなる。
- 特殊な多糖にキトサンがある
- グルコースのホモ重合体
- β(1→3)結合、β(1→6)結合
- 酵母では細胞壁成分にβ-1,3-グルカンが多い
糖タンパク質
形態による分類
- Coccidioides immitis
- Histoplasma capsulatum
- Sporothrix schenckii
- Candida albicans
培養と感染組織における形態
菌糸の構造
- 接合菌などの下等真菌にのみ見られる
菌糸の機能
-
生殖方式による分類
有性生殖と無性生殖
-
有性胞子形成
無性胞子形成
培養
種類
真菌の染色法(SMB.358)
- 細胞壁の多糖を染色:コットンブルー(cotton blue)、グラム染色(全ての真菌はグラム陽性)
- 真菌細胞壁多糖を特異的に染色:PAS染色、Grocottメテナミン銀染色、ファンギフローラY
参考
病原体としての真菌
[★]
- 英
- hypomagnesemia
- 関
- マグネシウム、高マグネシウム血症、電解質異常
定義
- 血清中のマグネシウム値低下による症状。
- 正常範囲以下(1.5mg/dl以下)となった病態 正常範囲は 1.5-2.3 mg/dl
病因
- 食事摂取量不足
- 消化管(腸管)からの吸収障害:飢餓状態、嘔吐、長期の胃腸液吸引、吸収不良症候群*、急性膵炎*、肝硬変
- 腎からの排泄増加
病態生理
症状
- 神経筋機能の異常:テタニー、振戦、てんかん発作、筋脱力、運動失行、眼振、めまい、感情鈍麻、うつ、易刺激性、譫妄(delirium)、精神症状 (HIM.2373)
- 心血管系:不整脈(洞性頻脈、上室性頻拍、心室性不整脈)、PR/QT延長、T波平坦化/陰性T波、ST straightening (HIM.2373)
- 電解質:低カルシウム血症、低カリウム血症 ← 個別に治療しても無駄。マグネシウムを補正する必要がある。1,25(OH)2Dの産生を阻害、細胞にPTHへの耐性をもたせ、さらに<1mg/dLではPTHの分泌を阻害する。 (HIM.2373) また、低マグネシウム血症では尿細管でのカリウム再吸収が低下するらしい。
- その他:ジギタリス毒性上昇(MgはATPaseの補酵素だからね)
低マグネシウム血症と高マグネシウム血症の比較
検査
心電図
- HIM.2373
合併症
[★]
- 英
- antifungal drug, antifungal, antimycotic
- 関
- 真菌、真菌症、抗真菌薬一覧
作用機序
[★]
- 英
- cryptococcosis
- 同
- クリプトコックス症、ブッセ-ブシュケ病 Busse-Buschke disease
- 関
- クリプトコッカス属、真菌
特徴
病原体
疫学
病型
潜伏期間
感染経路
症状
合併症
経過
治療
検査
- 髄液や血清中の莢膜多糖抗原(glucuronoxylomannan)を検出する血清診断は感度・特異度ともにすぐれる。
[★]
- 英
- primary amebic meningoencephalitis PAM
概念
病原体
疫学
症状
- 突然の頭痛、発熱、嘔気・嘔吐 → 急激増悪で昏睡・痙攣 他の化膿性髄膜炎と鑑別が困難。ここ一週間、淡水で泳いでいないか問診が重要かも。
診断&診断
- 炎症性中枢神経疾患の鑑別診断としてあげること。
- 確定診断は病理組織学的診断(病理染色、免疫組織染色)、PCRなど。髄液からのアメーバー検出
治療
予後
予防
- 水泳中に鼻から水を吸い込まないように注意(参考文献.1) ← 無理無理
- 怪しげな淡水で泳がないこと!!
参考
- http://idsc.nih.go.jp/iasr/31/369/kj3695.html
[★]
- 英
- lipsomal amphotericin B
- 商
- アムビゾーム
- 関
- アムホテリシンB、アムホテリシンBデオキシコール酸
[show details]
脂質アムホテリシンB : 7 件
脂質アムホテリシンB製剤 : 1 件
脂質複合体アムホテリシンB : 5 件
脂質複合体アムホテリシンB製剤 : 約 7,790 件
リポソームアムホテリシンB : 96 件
リポソームアムホテリシンB製剤 : 1 件
アムホテリシンBリポソーム : 約 13,900 件
アムホテリシンBリポソーム製剤 : 約 12,900 件
アムホテリシンB脂質 : 約 5,040 件
アムホテリシンB脂質製剤 : 86 件
アムホテリシンB脂質複合体 : 39 件
アムホテリシンB脂質複合体製剤 : 3 件
[★]
- 英
- amphotericin B deoxycholate, D-AMB, AMPH–B deoxycholate, d-AMPH
- 商
- ファンギゾン
- 関
- アムホテリシンB、アムホテリシンBリポソーム製剤
[★]
アムホテリシンBリポソーム製剤
[★]
アムホテリシンBリポソーム製剤
[★]
アムホテリシンBリポソーム製剤
[★]
- Mg2+存在下でC3, B, Dが反応してC3bBbとなり、これがC3転換酵素(C3bBb)あるいはC5転換酵素(C3bBb3b)を形成する。これらはP(properdin)と結合して活性化し、それぞれC3、C5を活性化する
[★]
- 英
- ricin ≠ lysine
- 関
- 植物性毒素
[★]
- 英
- amphotericin
- 関
- アムホテリシンB